第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2019年3月31日)現在において当社グループが判断したものです。

(1)会社の経営の基本方針

当社は、「限りない創造 社会への奉仕」という「社是」のもとに、それを具体化した次の「経営理念」を掲げており、その実現に向けた企業活動に努めるとともに、社会・株主・顧客・仕入先・従業員等のあらゆるステークホルダーに信頼される企業として、発展成長していくことをめざしています。

①私たちは、良き企業市民として、各国・地域に根ざした事業活動および社会貢献活動により、経済・社会の発展に貢献します。[社会への貢献]

②私たちは、法令の遵守や企業倫理の徹底に向けた体制を構築し、誠実な事業活動を行います。[適正な事業活動]

③私たちは、仕入先様とのオープンで対等な関係を基本に、互いに企業体質の強化・経営の革新に努め、グループの総合力を高めます。[持続的な成長]

④私たちは、変化を先取りした研究開発とものづくり技術により、お客様に満足いただける品質・価格で、タイムリーに商品・サービスを提供します。[お客様の満足]

⑤私たちは、環境に配慮した製品の提供と工程づくりに努め、あらゆる企業活動を通じ、社会と連携して環境・資源を保全し、豊かな地球を未来に残すことに貢献します。[地球環境・資源の保全]

⑥私たちは、労使相互信頼・責任を基本に、一人ひとりの個性を尊重するとともに、チームワークによる総合力を高め、活力と働きがいのある企業風土を実現します。[人間性の尊重]

 

(2)今後の経営環境および対処すべき課題

 今後の自動車業界は、電動化や自動運転等の急速な進展により、異業種や他産業も巻き込んだ熾烈な競争が見込まれるなど予断を許さない状況です。このような情勢の下、当社グループは「2025年事業計画」で掲げた目標の

実現に向け、

 ①重大災害と重要品質問題を絶対に起こさない企業文化と仕組みづくり

 ②社会の信頼に応える企業を目指したESGへの取り組み推進

 ③グローバル事業を支える人材づくりと事業運営の仕組みの整備

 ④イノベーション・新モビリティへの挑戦

 ⑤伸びる市場・伸ばせる分野への重点戦略

 ⑥生産現場のモノづくり革新

を2019年度の会社方針に掲げ、世界のお客様へ「安心」「安全」「快適」をお届けするグローバルカンパニーを目指し、当社グループの総力を挙げて各施策の完遂に取り組んでいきます。

 また、昨今、世界的にESG(環境・社会・ガバナンス)への関心が高まる中、当社グループもそれぞれの分野でより一層注力しています。

 「環境保全」の分野では、みどりあふれる豊かな地球を残していくための取り組みを企業の使命と捉え、「TG2050環境チャレンジ」においてCO2排出量の極小化などの目標を掲げています。その実現に向け、ゴム・樹脂の専門メーカーとして、クルマの燃費向上に貢献する軽量化製品を提供するとともに、2年前に立ち上げた「生産技術環境分科会」を中心に、環境に配慮した生産工程や設備の開発など、社内横断的にCO2低減活動を進めています。

 当連結会計年度は、TG-ESCO(注)と工場による蒸気放熱対策などの日常改善、ボイラー・冷温水発生器などのユーティリティ設備の高効率化、ボイラー燃料のLNG(液化天然ガス)へのエネルギー置換、国内外への太陽光発電システム設置など再生可能エネルギーの拡大を積極的に進め、その結果、連結CO2排出量は543,243t-CO2、CO2排出量原単位は62.7t-CO2/億円(基準年度である2012年度比17%低減)となりました。

   (注)TG-ESCO :あらゆるエネルギーロスを徹底的に見つけ、改善する当社独自の活動。

              ESCOは、Energy Saving Collaborative Operationsの略。

 また、「工場の森づくり活動」もグローバルで継続しており、国内をはじめ、北米やアジア、欧州など28拠点で累計約30万本を植樹してまいりました。

 これらの取り組みが評価され、2019年度の「環境経営度調査」で製造業3位という高い評価を得ることができました。

 引き続き、グループ一丸となって、環境保全活動の充実を図ってまいります。

 「社会活動」の分野では、「事業を支える人・職場づくり」に取り組んでおり、2019年2月には金型加工技術を競う「技能競技会」を開催し、生産現場を支える高い技能を持った人材の育成に努めてきました。また、上司・部下の双方向コミュニケーションの促進やITの活用による効率化など、従業員一人ひとりがより付加価値の高い仕事に注力できる職場環境づくりにも努めています。

 「社会貢献」の分野では、世界各地で従業員主体の活動を積極的に行っており、国内では継続的な東日本復興支援の一環として、2012年から毎年、当社子会社が所在する岩手県と宮城県へLED防犯灯等の寄贈を続けています。

 「ガバナンス」の分野では、公正かつ透明性のある企業統治体制を構築するため、社外取締役・社外監査役による経営の監視・監督の実効性を高めるとともに、業務の適正や効率を確保するための内部統制システムを整備しています。

 また、法令遵守はもちろんのこと、従業員一人ひとりが高い倫理観を身につけて行動できるよう、グループ全体でコンプライアンス研修や定着度アンケートなどの啓発活動にも取り組んでいます。

 

 

2【事業等のリスク】

当社グループの財政状態、経営成績および株価などに影響を及ぼす可能性のあるリスクとしては、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2019年3月31日)現在において当社グループが判断したものです。

(1)経済状況

当社グループの全世界における営業収入のうち、重要な部分を占める自動車関連製品の需要は当社グループが製品を販売している国または地域の経済状況の影響を受けます。従って、日本、米州、アジア、欧州・アフリカを含む当社グループの主要市場における景気低迷、およびそれに伴う自動車需要の縮小は当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)特定の得意先への販売依存度について

当社は、トヨタ自動車㈱の関連会社であり、当社グループは同社に各種自動車部品を販売しています。連結売上収益に占める同社への売上収益は前連結会計年度27.2%、当連結会計年度28.0%を占め、当社グループの経営成績は、同社の自動車生産台数、当社グループ製品の同社自動車への装着率および同社の購買政策などにより影響を受ける可能性があります。

 

(3)為替レートの変動について

為替レートの変動は、各国経済に大きな影響を及ぼすとともに、当社グループ各社での価格競争力、取引価格などに大きな影響を及ぼす可能性があります。また、当社の外貨建取引における外貨額および連結財務諸表作成のための海外関係会社の財務諸表数値は、決済・換算時の為替レートにより円換算後の価値が影響を受け、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)国際的活動および海外進出に潜在するリスクについて

当社グループの生産および販売活動は、日本をはじめとして米州、アジア、欧州・アフリカの諸地域で展開しています。これらの海外市場への事業進出には、事業活動に係る内部要因リスク以外に、以下のようなリスクが内在しており、これらの事象が発生した場合には当社グループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  ①予期しえない法律または規制の変更、不利な影響を及ぼす租税制度の変更
  ②不利な政治的または経済的要因の発生
  ③人材の採用・確保の難しさと労務問題に係るリスク
  ④社会的共通資本(インフラ)が未整備なことによる事業活動への悪影響
  ⑤テロ、戦争、自然災害、疫病、その他の要因による社会的または経済的混乱

(5)知的財産権について

当社グループは、他社製品との差別化を図るために独自の技術とノウハウの蓄積および知的財産権の取得に努めていますが、新たに開発した全ての製品または技術が、独自の知的財産権として保護される保証はありません。そのため、第三者が類似製品を製造・販売するのを効果的に防止できない可能性があります。また当社グループでは、第三者の知的財産権に配慮しながら、製品や技術の開発を行っていますが、これらの開発成果が将来的に第三者の知的財産権を侵害していると判断される可能性があります。また、これらに起因して訴訟等を受けた場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)新製品開発力について

当社グループは、「大きな環境変化に柔軟かつ迅速に対応し、世界のお客様へ「安心」「安全」「快適」をお届けするグローバルカンパニー」を目指し、市場ニーズの先取りにより顧客の満足が得られるように日々研究開発を進め、先進技術を導入した積極的な製品開発に取り組んでいます。今後においても、継続して斬新で魅力ある新製品を開発できると考えていますが、新製品の開発と販売のプロセスは、その性質から複雑かつ不確実なものであり、以下をはじめとするさまざまなリスクが含まれています。

①新製品や新技術への投資に必要な資金と資源を、今後十分充当できる保証はありません。
②長期的な投資と大量の資源投入が、必ずしも新製品または新技術の創造につながる保証はありません。
③顧客からの支持を獲得できる新製品または新技術を正確に予想できるとは限らず、またこれらの製品の販売が
  成功する保証はありません。
④新たに開発した製品または技術が、独自の知的財産権として保護される保証はありません。
⑤急速な技術の進歩や市場ニーズの変化により、当社グループ製品の商品価値が急激に低下する可能性がありま

  す。
⑥現在開発中の新製品・新技術の市場投入が遅れ、収益機会を逸する可能性があります。

上記のリスクをはじめとして、当社グループが業界と市場の変化を十分に予測できず、魅力ある新製品を開発できない、または遅れた場合には、将来の成長と収益性を低下させ、財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)製品の品質不具合について

当社グループは、世界的に認められた品質管理基準に従って各種の製品を製造していますが、全ての製品について品質不具合が無く、将来的にリコールが発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償については保険に加入していますが、この保険が最終的に負担する賠償額を完全にカバーできるという保証はありません。さらに、引き続き当社グループがこのような保険に許容できる条件で加入できるとは限りません。大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような製品の品質不具合は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(8)価格競争

当社グループの収益基盤である自動車部品事業での価格競争は大変厳しいものとなっています。
  当社グループは、顧客の要望に応えて、高品質で高付加価値の製品を全世界に供給する企業であると考えていますが、完成車メーカーからの価格引き下げ要請や、新しい競合先の台頭や既存競合先間の提携により、将来においても有効に競争できるという保証はありません。このような場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(9)原材料・部品供給元への依存、物流

当社グループは、原材料、部品を複数のグループ外供給元から調達しています。グループ外供給元とは、取引基本契約を結び、安定的な取引を前提としていますが、市場の変化による価格の高騰や品不足、さらには供給元の突発的な事故、物流の遮断および経営問題などにより、原材料、部品の不足が生じないという保証はありません。このような場合、当社グループ製品の原価上昇、さらには生産停止などが起こり、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(10)災害や停電等による影響について

当社グループは、製造ライン中断による影響を最小限にするため、生産設備における定期的な検査と点検を行っています。しかし、当社グループの生産施設で発生する災害、停電またはその他の中断事象のほか原材料、部品の調達先や製品の納入先での災害などの発生により影響を受ける可能性があり、これらの影響を完全に防止または軽減できる保証はありません。特に、当社グループの国内工場や仕入先などの取引先の多くは、中部地区に所在しており、この地域で大規模な災害が発生した場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(11)退職給付債務による影響について

当社グループの従業員退職給付費用、退職給付債務および制度資産は、割引率など数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されています。このため、実際の金利水準の変動や制度資産の運用利回りが悪化した場合には、財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)法的手続について

当社グループは、ビジネス活動においてコンプライアンスの実践を基本においていますが、様々な訴訟および規制当局による法的手続の当事者となる可能性があり、その場合には当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループは、一部の競争当局による決定に関連し、米国等で提起された民事訴訟等に対応しています。その結果を予測することは困難ですが、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループは、当連結会計年度よりIFRSを任意適用しており、前連結会計年度の数値もIFRSベースに組み替えて比較分析を行っています。

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当期の世界経済は、景気の減速感が強まるなか、米国の底堅い経済成長に支えられ、全体としては緩やかな回復基調を辿ってきました。

日本経済においては、自然災害の影響や海外経済の不確実性の高まりから、年度末にかけて景気の減速感が強まりました。

自動車業界は、国内は好調な新型車販売などにより増勢を維持し、海外では米国や中国市場が停滞する一方で新興国市場が拡大し、世界全体では堅調に推移しました。

このような情勢のなか当社グループは、「大きな環境変化に柔軟かつ迅速に対応し、世界のお客様へ「安心」「安全」「快適」をお届けするグローバルカンパニー」を目指す姿に掲げ、中長期経営計画である「2025事業計画」を昨年5月に公表しました。

この計画は、2025年度の経営目標である売上収益1兆円以上、営業利益率8%、ROE 10%の実現に向けて、「活動の3本柱」を定め、重点的に取り組むものです。

活動の柱Ⅰは「イノベーション・新モビリティへの挑戦」であり、革新的な技術により従来と異なる新領域での早期事業化に取り組んでいます。ゴム材料技術を活かした次世代誘電ゴムのe-Rubberは心臓手術訓練シミュレーター「SupeR BEAT」の製品化に成功し、医療分野等での高付加価値製品のビジネス展開を進めています。

また、青色LEDの開発・生産で培った技術やノウハウを活かした「縦型GaNパワー半導体」やクルマの様変わりに対応した製品開発にも注力しています。

なお、これらの新技術・新製品の事業化を一層加速させるため、当社のコア技術とのシナジー効果が期待できるスタートアップ企業等へ機動的な投資を行う「コーポレートベンチャーキャピタル」を社内に創設しました。

活動の柱Ⅱは「伸びる市場・伸ばせる分野への重点戦略」であり、収益を支える米州地域で積極的な能増投資を行い、日系および外資系顧客への拡販活動推進により更なる収益の拡大に努めてきました。また、世界最大の市場であり今後も成長が見込める中国では、主要顧客の拡大路線を視野に、地域統括会社の持株会社化などの経営管理体制の整備を図るとともに、内陸部の生産・販売体制の強化を目的とし湖北豊田合成正奥橡塑密封科技有限公司を設立しました。

活動の柱Ⅲは「生産現場のモノづくり革新」であり、モノづくりの現場でTPS(トヨタ生産方式)に基づく生産性向上活動に加えて、新たにIT技術を活用した効率化にも取り組んできました。製造工程で収集したデータを蓄積しビッグデータ解析を行うことで、ネック工程の早期解消を図っています。

以上の3本柱の活動を支える事業基盤の強化として、昨年、全世界の当社グループトップが一堂に会する「第3回グローバルサミット」を3年振りに開催し、事業の現状および課題の共有化や経営目標達成に向けた具体的な取り組み方策のグループ全体への浸透を図りました。

また、課題である欧州事業については、抜本的な収益改善までには至りませんでしたが、上期に生産混乱を収束させ、下期にかけて損失を縮小してきました。

 

この結果、当期の売上収益は、日本における新型車効果や米州地域での拡販、アジアにおける主要顧客の生産台数の増加等により 8,407億円(前期比 4.1%増)と、増収となりました。

利益については、第2四半期に独禁法関連損失を計上したものの、日本での新型車を中心とした増販効果や

合理化努力等により、営業利益は 365億円(前期比 3.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は 233億円(前期比 9.1%増)と増益となりました。

当期末における総資産は、主に有形固定資産の増加に伴い、前期末に比べ、286億円増加し、7,081億円となりました。また、負債は主に借入金等の増加により、前期末に比べ、141億円増加し、3,279億円となりました。

資本につきましては、主に当期利益による利益剰余金等の増加により、前期末に比べ144億円増加し、3,801億円となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりです。

 

①日本

主要顧客の新型車向けの増販等により、売上収益は 4,070億円(前期比 6.2%増)となりました。

利益については、第2四半期に独禁法関連損失を計上したものの、新型車を中心とした増販効果等が寄与し、 110億円(前期比 4.4%増)となりました。

 

②米州

日系や外資系顧客への拡販等により、売上収益は 2,491億円(前期比 3.3%増)となりました。

利益については、人件費の上昇等のマイナス要因を増販効果や合理化努力でカバーし、 174億円(前期比9.5%増)となりました。

 

③アジア

売上収益は、主に日系顧客の生産台数増に支えられ、 1,997億円(前期比 1.3%増)となりました。

利益については、増販効果等により、 127億円(前期比 1.4%増)となりました。

 

④欧州・アフリカ

売上収益は 459億円(前期比 3.3%減)となりましたが、利益については、欧州の生産再編費用等の増加により、 47億円の損失(前期損失 41億円)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当期末における現金及び現金同等物は、前期末 979億円に比べ、93億円増加し、1,073億円となりました。

当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、前期 440億円の収入に比べ、574億円の収入となり、134億円収入が増加しました。これは、税引前利益、非資金損益項目である減価償却費及び償却費の調整等が増加したことなどによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、前期 218億円の支出に比べ、554億円の支出となり、336億円支出が増加しました。これは、定期預金の預入による支出の増加などによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、前期 59億円の収入に比べ、77億円の収入となり、17億円収入が増加しました。これは、短期借入れによる収入の増加などによるものです。

 

③生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメント毎に示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

日本

384,580

4.5

米州

247,456

3.5

アジア

168,201

4.8

欧州・アフリカ

44,134

△2.0

合計

844,372

3.9

(注)金額は販売価額によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっています。

 

b. 受注実績

当社グループ(当社および連結子会社。以下同じ。)は、主にトヨタ自動車㈱をはじめとして各納入先より生産計画の提示をうけ、生産能力を勘案して生産計画を立て生産しています。

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

日本

377,983

7.4

米州

245,456

3.4

アジア

173,332

△0.3

欧州・アフリカ

43,942

△2.0

合計

840,714

4.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。

2.主な相手先への販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりです。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

トヨタ自動車㈱

219,408

27.2

235,793

28.0

3.上記の金額には、消費税等は含まれていません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2019年3月31日)現在において当社グループが判断したものです。

 

①重要な会計方針および見積り

当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しています。

なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しています。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績等については、売上収益は、8,407億円(前期比 4.1%増)と過去最高の売上収益となりました。売上収益の増加は、欧州の業績悪化があるものの、日本を中心とした新型車効果および台数増加に加え、トヨタ自動車およびトヨタグループ以外の日系顧客への拡販等によるものです。

利益につきましては、営業利益は 365億円(前期比 3.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は 233億円(前期比 9.1%増)となりました。営業利益の増加は独禁法関連損失や原材料価格の上昇に加え、欧州の業績悪化もありましたが、過去最高の売上収益による増販効果等によるものです。

 

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しています。

 

当社グループの資本の財源および資金の流動性については、以下のとおりです。

a. キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物は 1,073億円となり、前連結会計年度末に比べ、93億円増加しました。これは、安定した営業キャッシュ・フローを創出するなか、事業拡大に向け積極的に投資を実施した結果によるものです。当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しています。

 

b. 資金需要および財務政策について

当社グループでは、当連結会計年度において、468億円の設備投資を実施しています。

今後も、市場のグローバル化や成長市場における事業強化などへの対応を含め、国内外における設備投資、出資などについて長期的な視野で資金需要を認識しています。

なお、当連結会計年度末における社債及び借入金を含む有利子負債の残高は 1,254億円となっています。

 

セグメント別の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しています。

 

(3)並行開示情報

連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表は、以下のとおりです。

なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けていません。

①要約連結貸借対照表(日本基準)

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2018年3月31日)

当連結会計年度

(2019年3月31日)

資産の部

 

 

流動資産

323,370

354,054

固定資産

 

 

有形固定資産

259,537

270,369

無形固定資産

2,555

2,568

投資その他の資産

76,880

83,082

固定資産合計

338,973

356,021

繰延資産

45

38

資産合計

662,388

710,114

 

 

 

負債の部

 

 

流動負債

188,981

192,843

固定負債

119,497

151,044

負債合計

308,479

343,888

 

 

 

純資産の部

 

 

株主資本

324,890

337,128

その他の包括利益累計額

3,747

2,747

非支配株主持分

25,271

26,349

純資産合計

353,909

366,225

負債純資産合計

662,388

710,114

 

②要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)

要約連結損益計算書

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

売上高

806,938

836,445

売上原価

704,703

735,354

売上総利益

102,235

101,090

販売費及び一般管理費

61,099

61,176

営業利益

41,136

39,913

営業外収益

7,398

6,464

営業外費用

5,333

5,185

経常利益

43,200

41,193

特別利益

226

-

特別損失

7,651

7,322

税金等調整前当期純利益

35,775

33,871

法人税等合計

11,136

9,795

当期純利益

24,638

24,076

非支配株主に帰属する当期純利益

3,463

2,837

親会社株主に帰属する当期純利益

21,175

21,238

 

要約連結包括利益計算書

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当期純利益

24,638

24,076

その他の包括利益合計

657

△582

包括利益

25,295

23,493

(内訳)

 

 

親会社株主に係る包括利益

21,182

20,281

非支配株主に係る包括利益

4,113

3,212

 

③要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)

前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)

(単位:百万円)

 

 

株主資本

その他の包括利益累計額

非支配株主持分

純資産合計

当期首残高

311,127

3,752

24,582

339,461

当期変動額合計

13,763

△4

689

14,447

当期末残高

324,890

3,747

25,271

353,909

 

当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

(単位:百万円)

 

 

株主資本

その他の包括利益累計額

非支配株主持分

純資産合計

当期首残高

324,890

3,747

25,271

353,909

当期変動額合計

12,237

△999

1,078

12,316

当期末残高

337,128

2,747

26,349

366,225

 

④要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

営業活動によるキャッシュ・フロー

60,848

64,796

投資活動によるキャッシュ・フロー

△39,201

△62,777

財務活動によるキャッシュ・フロー

6,541

7,096

現金及び現金同等物に係る換算差額

△65

204

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

28,122

9,320

現金及び現金同等物の期首残高

69,918

97,991

連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

△49

現金及び現金同等物の期末残高

97,991

107,311

 

⑤連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)

前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)

 該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

(「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」の適用に伴う変更)

 「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用し、繰延税金資産は投資その他の資産の区分に表示し、繰延税金負債は固定負債の区分に表示する方法に変更しています。

 この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において、「流動資産」の「繰延税金資産」5,153百万円は、「投資その他の資産」の「繰延税金資産」9,589百万円に含めて表示しており、「流動負債」の「繰延税金負債」93百万円は、「固定負債」の「繰延税金負債」4,416百万円に含めて表示しています。

 

 

(4)経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報

IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりです。

前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)

「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 35.初度適用」に記載しています。

 

当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

(有給休暇に係る債務)

 日本基準では認識していなかった未消化の有給休暇について、IFRSでは負債計上しています。

この影響により、IFRSでは日本基準に比べて営業債務及びその他の債務が5,822百万円増加しています。

 

(退職給付に係る費用)

 日本基準では発生した数理計算上の差異をその他の包括利益として認識した後に一定期限にわたり償却していました。IFRSでは数理計算上の差異は発生時にその他の包括利益として即時認識するとともに、直ちに利益剰余金に振り替えています。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて売上原価及び販売費及び一般管理費が324百万円減少し、その他の包括利益が746百万円増加しています。

 

4【経営上の重要な契約等】

 

(1)技術援助を受けている契約

契約会社名

相手方の名称

国名

契約内容

契約期間

豊田合成㈱

(当社)

インティアオートモーティブインテリアズオブアメリカ㈱

米国

ウレタンスプレー表皮に関する特許・ノウハウライセンス

2002年11月18日より

2019年5月10日まで

ダイムラー㈱

ドイツ

ミリ波レーダー用カバーに関する特許ライセンス

2011年11月10日より

2019年9月23日まで

 

(2)技術援助を与えている契約

技術援助を与えている契約で重要な契約等はありません。

 

なお、以下の契約は当連結会計年度において、契約終了となっています。

契約会社名

相手方の名称

国名

契約内容

契約期間

豊田合成㈱

(当社)

スタントマニュファクチュアリング㈱

米国

導電性フューエルキャップに関する特許・ノウハウライセンス

1998年11月17日より

2018年12月21日まで

マグナステイルフューエルシステムズ㈲

ドイツ

導電性フューエルキャップに関する特許・ノウハウライセンス

2004年2月26日より

2018年12月21日まで

 

 

 

5【研究開発活動】

当社グループはゴム樹脂の自動車部品専門メーカーとして国際競争力のある製品づくりを目指し、品質・性能向上や低コスト化などの顧客ニーズに加え、安全・環境・省資源を開発の重点に掲げ、電気自動車、燃料電池自動車、自動運転技術などの動向を先取りした製品・技術の開発に取り組んでいます。

当社グループの研究開発体制は、当社の開発本部・生産本部(日本地域)、海外子会社の豊田合成ノースアメリカ㈱(米州地域)、豊田合成アジア㈱(アジア地域)、豊田合成(中国)投資有限公司(アジア地域)、豊田合成ミンダ・インディア㈱(アジア地域)、豊田合成ヨーロッパ㈱(欧州・アフリカ地域)が連携し、グローバルな研究開発活動を展開しています。

最近の主な成果としては、ドライバーのハンドルの保持状態を自動検知し、自動車の運転システムへフィードバックする機能をもつ「グリップセンサー付きハンドル」、世界初となる共振式のワイヤレス給電技術を用いた「LED照明付きエアコンレジスター」などの独創的な新製品・新技術を開発・量産化しています。また、各種環境規制に対応した材料および製品、生産技術の開発、さらには今後の自動運転技術の進展に対応した付加価値の高いモジュール製品の開発なども積極的に推進しています。

なお、当事業に係る研究開発費は 30,025百万円です。