文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2023年3月31日)現在において当社グループが判断したものです。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、「限りない創造 社会への奉仕」という「社是」のもとに、それを具体化した次の「経営理念」を
掲げており、その実現に向けた企業活動に努めるとともに、社会・株主・顧客・仕入先・従業員等のあらゆる
ステークホルダーに信頼される企業として、発展成長していくことを目指しています。
①私たちは、良き企業市民として、各国・地域に根ざした事業活動および社会貢献活動により、経済・社会の
発展に貢献します。[社会への貢献]
②私たちは、法令の遵守や企業倫理の徹底に向けた体制を構築し、誠実な事業活動を行います。
[適正な事業活動]
③私たちは、仕入先様とのオープンで対等な関係を基本に、互いに企業体質の強化・経営の革新に努め、
グループの総合力を高めます。[持続的な成長]
④私たちは、変化を先取りした研究開発とものづくり技術により、お客様に満足いただける品質・価格で、
タイムリーに商品・サービスを提供します。[お客様の満足]
⑤私たちは、環境に配慮した製品の提供と工程づくりに努め、あらゆる企業活動を通じ、社会と連携して環境・資源を保全し、豊かな地球を未来に残すことに貢献します。[地球環境・資源の保全]
⑥私たちは、労使相互信頼・責任を基本に、一人ひとりの個性を尊重するとともに、チームワークによる
総合力を高め、活力と働きがいのある企業風土を実現します。[人間性の尊重]
(2)今後の経営環境および対処すべき課題
「2025事業計画」の実現に向けて成長戦略の実行、事業基盤の強化を進めていますが、当社を取り巻く足元の
事業環境は依然として厳しく、2023年度は「課題を先読みし、『迅速果敢』に挑もう」をキーワードに、2025年
さらにその先の持続的な成長に向けた課題への取り組みを加速させていきます。
足元では、引き続き収益力を高めるための構造改革、生産量変動に強いリーンな生産体制づくりが重要であると
考えており、事業ポートフォリオの見直し、地域の特性に応じた自動化を進めています。
中長期では、持続的な成長を実現させるためには収益基盤の強化が必要であり、とりわけ急進展している自動車の
電動化に対する戦略の見直しは喫緊の課題であると捉え、BEV(電気自動車)、FCEV(燃料電池自動車)が先行する
市場、顧客に向けた製品開発を加速させるとともに、そのような市場で戦うために必要な開発、営業体制を強化して
いきます。
また、加速するカーボンニュートラルへの取り組みとしては、脱炭素といった社会課題解決のみならず、当社の
強みであるゴム・樹脂の高分子技術の知見を活かし、独自の高分子材料の開発を進め事業成長につなげていきます。
さらに、持続的な成長に必要な人的リソーセスの確保・育成が急務であり、人的資本経営にも力を入れて
いきます。
このように迅速果敢に課題解決に取り組み、経済価値と社会価値の両立を実現するサステナブルな経営を推進し、
今後も“ 世界のお客様へ「安心」「安全」「快適」をお届けするグローバルカンパニー” を目指していきます。
(1) サステナビリティに関する基本的な考え方
当社の社是「限りない創造 社会への奉仕」は豊田綱領に基づき策定され、経営の根幹として脈々と受け継がれて
きました。
その考え方は、「事業活動を通じて環境・社会課題解決に貢献する」サステナビリティの概念と共通しています。
私たちは、これからもステークホルダーや社会から信頼され、必要とされる企業であり続けるために、
サステナビリティ重要課題と中長期事業計画との統合を図った経営に取り組み、時代の変化に即した、社会の
持続的な発展と当社の持続的な成長を目指していきます。
■環境・社会課題への貢献に関連した主な製品例
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UV-C光源ユニット |
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UV-C高速表面除菌装置 |
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LED応用製品 (除菌装置) |
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セーフティシステム製品(各種エアバッグ等) |
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FCEV製品(水素タンク) |
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省エネに貢献してきたLED技術を応用し空気・表面除菌、水浄化の実現により衛生面にも貢献 |
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交通事故死傷者数の減少に グローバルで貢献 |
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カーボンニュートラル・環境負荷 低減に向けて、水素社会実現に貢献 |
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■マテリアリティ(サステナビリティ重要課題)
私たちは「限りない創造 社会への奉仕」を社是に、当社の成長を通じて持続可能な社会の実現へも貢献し、
「経済価値」と「社会的価値」の両立を目指しています。
2025事業計画の実現に向けて、変化する事業環境を踏まえて想定した社会予測やSDGsを含む様々な社会課題の
中から、当社として重要度が高くかつ特に貢献できる項目を「マテリアリティ」として掲げて取り組んでいます。
(2)サステナビリティへの取り組み
■推進体制
社是・経営理念のもと、事業活動を通じて、社会の持続的な発展と当社の持続的な成長に向けた取り組みを
推進するためのマネジメント体制を構築しています。すべてのステークホルダーの皆様との対話を重ね、中期経営
計画の達成に向けたKPI・目標を設定し、PDCAサイクルを回していくことが重要と考えています。
サステナビリティ推進体制図
■サステナビリティ会議(ガバナンス・リスク管理)
2021年11月にサステナビリティ会議を設置し、取締役社長を議長とする社外を含む全取締役、全監査役および
本部長をメンバーとして構成しており、客観性と透明性の高いバランスの取れたサステナビリティの施策を実行して
います。(原則年2回開催)
なお、サステナビリティ会議では、サステナビリティKPI・目標の決議、それらの成果・進捗確認、外部環境変化
の把握、ESGに関わるリスクや機会などをテーマに運営をしています。
(サステナビリティ会議の概要)
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目的 |
サステナビリティに関する重点取り組み事項の審議・決定と実施状況の確認 |
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開催頻度 |
原則2回/年 |
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議長 |
取締役社長 |
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構成員 |
全取締役・全監査役(社外取締役・社外監査役を含む)、本部長および海外地域本部長 |
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主なアジェンダ |
・サステナビリティに関する重点取り組み事項の決定 ・重点取り組み事項および目標値の実施状況の報告 ・重要な社外開示項目の決定 |
■サステナビリティKPI・目標
マテリアリティ(サステナビリティ重要課題)をベースとした、環境・社会課題解決と当社の持続的成長に
つながる中長期KPI・目標値を設定し、それらの達成に向けて単年度のPDCAサイクルを回しています。
環境に関する中長期KPI・目標値については、①環境の分野(E)の「ア)気候変動への取り組みとTCFDへの対応」
「イ)循環型社会の構築への取り組み」「ウ)生物多様性の保全に向けた自然共生社会の構築への取り組み」に記載しています。
人的資本に関する中長期KPI・目標値については、②社会の分野(S)の「ア)人材戦略」に記載しています。
①環境の分野(E)
みどりあふれる豊かな地球を残していくための取り組みを企業の使命と捉え、TG2050環境チャレンジの
実現に向けて、製品のライフサイクル全体で、カーボンニュートラル・サーキュラーエコノミー戦略を立て
取り組みを進めています。
カーボンニュートラル・環境委員会を通じて、中長期目標の達成状況を確認するとともに、低減方策を議論
しながら取り組みを推進しています。また、2021年6月にカーボンニュートラル、循環型社会の実現に向けた
全社横断の「カーボンニュートラル促進プロジェクト」を発足させ、顧客やサプライヤーとも連携しながら
取り組みを強化しています。
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TG2050環境チャレンジ(6つのチャレンジ) |
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カーボンニュートラル実現に向けた中長期シナリオ |
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項目 |
範囲 |
実績 |
削減の主な活動 |
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2021年 |
2022年(概算値) |
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CO2排出量(SCOPE1) (注1) |
連結 |
10.1万t-CO2 |
10.6万t-CO2 |
・ボイラー・冷温水発生器などのユーティリティ 設備の高効率化 ・太陽光発電システム設置など再生可能エネルギ ーの利用拡大 |
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(SCOPE2) (注1) |
連結 |
37.0万t-CO2 |
35.3万t-CO2 |
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廃棄物量 |
単体 |
5.5 千t |
5.1 千t |
・徹底的な分別による有価物化の推進 ・発生源対策として歩留改善 ・ゴムの廃棄物削減に向けた脱硫再生による リサイクルの推進 |
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水 (売上当り取水量) |
単体 |
0.67千t/億円 |
0.57千t/億円 |
・冷却機器の更新 ・製品の洗浄方法の変更(蒸気式⇒電気式) |
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生物多様性 (緑の復元面積) |
単体 |
7.9 ha |
9.8 ha |
・里山整備の拡大(森町工場での新規実施) ・干潟の保全活動 |
(注1)当連結会計年度より連結ベースで記載しています。
前連結会計年度に記載した2021年実績 10.8万t-CO2は、単体ベース(SCOPE1、2合計)となっています。
SCOPE1: 企業自身が直接排出したCO2排出量(化石燃料・天然ガス等)
SCOPE2: 企業が間接的に排出したCO2排出量(購入電力等)
これらの取り組みが評価され、2022年 日本経済新聞社「SDGs経営度調査」の環境評価価値でS+、環境活動に
関する情報開示を推進する国際NGOのCDP(注2)による「気候変動サプライヤー・エンゲージメント評価」で、
4年連続最高評価のAランクという高い評価を得ることができました。
引き続き顧客・サプライヤーと連携し、各SCOPEの排出量低減と情報開示などを進め、グループ一丸となって、
環境保全活動の充実を図っていきます。
(注2)CDP:イギリスを拠点とした国際NGO。旧名称であるCarbon Disclosure Projectの略。
ア)気候変動への取り組みとTCFDへの対応
当社は、パリ協定の「世界の平均気温上昇を1.5℃に抑える」という目標達成を目指し、気候変動への
対策として、CO2排出量削減による脱炭素社会の構築をマテリアリティ(重要課題)の1つとして掲げ、
2019年5月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同を表明しました。
TCFDの考え方に基づき、シナリオ分析を行い事業活動に与えるリスクと機会を抽出し、経営戦略へ
盛り込む活動を実施しています。なお、今後も財務への影響を検証するなど充実していきます。
a.ガバナンス
2016年2月に長期の環境活動計画となる「TG2050環境チャレンジ」をカーボンニュートラル・環境委員会
で策定し、公表を行い、当社グループで持続可能な社会の実現に向けて活動を強化しました。
カーボンニュートラル・環境委員会は取締役社長が委員長を務め、年2回開催し、サプライヤーへの影響も
含めて気候変動によるリスクと機会について審議し、中長期目標の認定、実現に向けたシナリオの策定を
行い、経営戦略へ反映しています。また、その結果を取締役会、経営会議等へ定期的に報告しています。
b.戦略
当社は、「TG2050環境チャレンジ」に基づき、これまでもCO2削減に取り組んできました。
昨今の社会的要請の高まりを受け、2021年4月に「Targets 50&50」を定め、2030年までに
CO2排出量を 50%減(2013年度比)、再生可能エネルギー導入率50%とより高い目標に見直しました。
また、将来の炭素価格を想定し、インターナルカーボンプライシングを導入して、取り組みを加速して
います。
その実現のため、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表した「4℃シナリオ(注3)」、
「1.5/2.0℃シナリオ(注4)」などを考慮し、次ページのとおり事業活動に与える気候関連のリスク
(物理リスクおよび移行リスク)と機会を抽出し、対応しています。
(注3)4℃シナリオ:産業革命前と比べ4℃前後上昇するシナリオ
(注4)1.5/2.0℃シナリオ:産業革命前に比べ21世紀末に世界平均気温の上昇幅が1.5/2.0℃に抑えられる
シナリオ
<物理リスク> 気候変動による災害など物理的影響に関連するリスク
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影響する項目 |
リスク |
機会 |
対応 |
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急性 |
・異常気象による大規模 災害 |
・河川の氾濫、巨大台風、 渇水などによる生産支障 |
・BCP対応の強化で、顧客 信頼につながり受注拡大 |
・BCPのレジリエンス体制の強化 ・緊急時電源の確保 (非常用電源確保と自家発電設備の活用) ・建設地、建物耐久性の確認と改善 ・耐久、耐水、耐熱性に優れた製品の企画、 開発 |
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慢性 |
・気温上昇 ・降水、気象パターンの 変化 |
・温暖化による製品耐久性 の不足で品質不具合 |
・製品の耐久性の充実で 付加価値が向上し、 収益向上 |
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<移行リスク> 脱炭素社会への移行に伴い発生するリスク
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影響する項目 |
リスク |
機会 |
対応 |
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政策・ 規制 |
・電動化の促進施策 (ZEV(注5)、燃費、 ガソリン車規制) ・政府のカーボンニュー トラル宣言 (CP(注6) 制度、 補助金の拡大) |
・顧客のエコカー開発が加速 ガソリン車の部品の売上が 減少 ・炭素税が導入され収益悪化 |
・ZEV(注5)であるBEV/FCEV ・国の支援(補助金等)を活用 した製品、工法開発が進み 収益が向上 ・燃費(電費)向上に向けた 軽量化ニーズの高まりから 樹脂、ゴムの軽量化製品の 売上が増加 |
・BEV/FCEV用の製品および部品開発 ・金属の樹脂化、樹脂・ゴム製品の 更なる軽量化、低炭素化 ・省エネ、創エネによる工場・ オフィスのZEB(注7)化 |
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市場 |
・CASE、MaaS市場拡大 ・省エネ製品、高分子・ LEDの技術を活かした 新分野の市場拡大 |
・車の価値、使い方の変化で 従来製品の売上が減少 ・環境負荷の大きい製品の 不買化 |
・カーシェア増加に伴い、 除菌/抗菌製品の売上が増加 ・省エネ製品開発による 事業拡大、収益向上 |
・除菌/抗菌製品の開発 ・e-Rubber、GaNパワーデバイスの 開発・商品化 ・自然由来の材料の利用促進やバイオ プラスチックの利用技術の向上 |
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技術 |
・エネルギー転換 ・再生可能エネルギー技術 の進歩、普及 ・省エネ技術の普及 |
・エネルギー転換への生産 技術対応でコストが増加 し、財務負担になる ・技術普及に乗り遅れ、CO2 低減が進まず炭素税等で 収益が悪化 |
・製造段階での省エネ、 低コスト生産の開発が進み 収益向上 ・再エネ、省エネ技術を活用 した環境に配慮した生産工程 の整備が進み収益向上 |
・工場エネルギーの最適化を推進 ・再生可能エネルギーの積極的な導入 ・IoT活用による省エネ生産、工程の 整備 ・製品ライフサイクルでの負荷低減の 推進 ・水素導入と蓄電用部品の開発 |
|
評判 |
・顧客の評価の変化 ・投資家の評判の変化 |
・環境負荷の小さい(脱炭素 など)製品が発注条件と なり、対応ができず失注 |
・脱炭素の製品開発ができ、 競合他社に優位性が増し、 受注拡大 |
・カーボンゼロ製品の開発、商品化 (環境に優しい材料開発、易解体 製品設計) |
(注5)ZEV: Zero Emission Vehicleの略。走行時にCO2等の排出ガスを出さないBEV/FCEV等。
(注6)CP: Carbon Pricingの略。炭素税や排出量取引により炭素に価格付けを行うこと。
(注7)ZEB: Net Zero Energy Buildingの略。高効率設備や再生可能エネルギー導入により、年間1次エネルギー収支ゼロとする
建築物。
c.リスク管理
当社では、カーボンニュートラル・環境委員会、内部統制委員会やマネジメントシステム(ISO14001)
で、気候関連のリスク(物理リスクおよび移行リスク)を管理しています。リスク管理のプロセスは、
リスクの識別・評価を行い、発生頻度やインパクトから優先順位付けした上で、委員会等で回避・軽減・
移転・保有などの対策を決定し、進捗管理をしています。重要リスクについては定期的に取締役会に報告
しています。
d.指標及び目標
当社の環境活動は、長期目標である「TG2050環境チャレンジ」として、2050年に工場のCO2排出量ゼロなど
の目標を掲げています。また中期目標である「2030年マイルストーン」としてCO2排出量を 50%減
(2013年度比)、再生可能エネルギー導入率 50%の目標(Targets50&50)を設定するとともに、環境に配慮
した生産工程や設備の開発など、社内横断的にCO2低減活動を進めていきます。
今後脱炭素化に向けた動きがさらに加速する状況を見据え、早期実現に向け取り組みを強化して
いきます。更に5年ごとに「環境取組みプラン」を策定し、毎年の会社目標へ落とし込んで活動を推進しています。
<中長期目標>
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項目 |
目標年 |
目標値 |
|
第7次環境取組みプラン |
2025年 |
SCOPE1+SCOPE2 における CO2排出量2015年度比 25%減 |
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2030年マイルストーン (Targets 50&50) |
2030年 |
SCOPE1+SCOPE2 における CO2排出量2013年度比 50%減 |
|
TG2050環境チャレンジ |
2050年 |
SCOPE1+SCOPE2+SCOPE3(注8) における カーボンニュートラル SCOPE1+SCOPE2 における CO2排出量ゼロ化 製品技術での環境社会への貢献 |
(注8)SCOPE3: 企業が間接的に排出するサプライチェーンでのCO2排出量(原材料製造、輸送、出張、通勤等)
カーボンニュートラルに向けたシナリオ
イ)循環型社会の構築への取り組み
当社は、「TG2050環境チャレンジ」に基づき、循環型社会への対応として、廃棄物低減、水リスク低減に
よる循環型社会の構築をマテリアリティ(重要課題)の1つとして掲げ、取り組みを推進しています。
a.ガバナンス
「ア)
b.戦略
当社は、廃棄物量・水リスクの極小化やリサイクルしやすい製品設計を通じて、循環型社会の実現に
向け、取り組みを進めてきました。昨今の資源循環を取り巻く動向など事業活動に与えるリスクと機会を
抽出し、活動へ反映させています。
廃棄物低減としては、製品設計段階では自動車のライフサイクル全体を考え、リサイクルしやすい製品や
材料の開発・設計、廃材リサイクル技術の開発を推進しています。また、生産段階では、発生源対策と
リサイクルを推進しています。取り組みの強化のため、工場、生産技術、材料技術、製品設計部門と連携
した「廃棄物低減プロジェクト」を発足させ活動を加速させています。
水リスク低減としては、国内外の拠点を水量・水質の両面でリスク評価し、それぞれリスクのレベルを
付け、リスクレベルごとに対策を分けて活動をしています。
<リスクと機会>
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影響する項目 |
リスク |
機会 |
対応 |
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資源の枯渇 (不足) |
・原材料の調達難や価格 高騰による収益悪化 と生産支障
|
・リサイクル技術、材料使用 量の削減による収益向上 ・上記技術開発による企業 価値の向上 |
・軽量化に向けた製品開発の推進 ・原材料のリサイクル技術開発 ・植物由来のバイオ材や リサイクル材の活用拡大 |
|
水リスク (量・質) |
・生産に必要な水の確保 難による生産支障 ・水質悪化による製品 品質の悪化 ・水害による生産支障 |
・水の再利用、使用量の削減 による収益向上 ・上記技術開発による企業 価値の向上
|
・水の再利用技術の開発 ・雨水の利用の活用拡大 ・生産体制の見直し、電気設備の 設置場所見直し
|
c.リスク管理
「
d.指標及び目標
当社の環境活動は、長期計画である「TG2050環境チャレンジ」の中の項目として、廃棄物量・水リスクの
極小化を目指して、2030年マイルストーンとして目標を設定し、取り組んでいます。更に5年ごとに「環境取組みプラン」を策定し、毎年の会社目標へ落とし込んで活動を推進しています。
廃棄物極小化に向けたシナリオ
< 中長期目標 >
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項目 |
2025年目標 第7次環境取組みプラン |
2030年目標 マイルストーン |
2050年目標 TG2050環境チャレンジ |
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廃棄物低減 |
豊田合成 |
2012年度比 40%削減 |
2012年度比 50%削減 |
廃棄物量の極小化 |
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海外関係会社 |
2015年度比 50%削減 |
2015年度比 55%削減 |
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水リスク |
高リスク エリア |
- |
水量・水質リスク拠点の 対策完了 |
水リスクの極小化 |
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低リスク エリア |
- |
2019年度比 取水量原単位 11%削減 |
||
ウ)生物多様性の保全に向けた自然共生社会の構築への取り組み
当社は、自然から原材料や水など多くの資源を受けている一方で、CO2排出や排水など、自然環境に影響を
与えています。ネイチャーポジティブの実現に向け、地域社会との共生をマテリアリティ(重要課題)の1つと
して、生物多様性の保全活動を推進しています。
a.ガバナンス
生物多様性の保全に向けた自然共生社会の構築を、環境活動の長期目標となる「TG2050環境チャレンジ」
の柱の一つに掲げ、顧客やサプライヤーとの連携も含めて当社グループ全体で取り組みを進めています。
事業活動の生物多様性への影響や自然共生の保全活動に関する中長期目標の設定などを、カーボン
ニュートラル・環境委員会で審議し、事業活動へ反映しています。その結果は取締役会、経営会議等へ
定期的に報告します。
b.戦略
当社は「TG2050環境チャレンジ」に基づき、これまでも自然共生活動に取り組んできました。昨今の
社会的な要請の高まりを受け「命の源である水で活動をつなぐ」をスローガンに、里山整備、ビオトープの
整備、河川保全、海のエリアでは干潟の保全などを進めています。2050年までに工場面積と同等の緑地面積
の保全を行う「緑のノーネットロス」という目標を設定して取り組んでいます。またこの考え方は、環境省
「生物多様性のための30by30アライアンス」の趣旨に通じることもあり、2022年4月に賛同しました。
<リスクと機会>
|
影響する項目 |
リスク |
機会 |
対応 |
|
自然資本 の減少 |
・原材料の調達難や価格 高騰による収益悪化 と生産支障 ・水質悪化による製品品質 の悪化
|
・自然保護活動を通じた 人材や原材料の確保による 事業継続 ・里山整備、河川保全を通じた 良質の水資源確保による 持続可能な生産および 企業価値の向上 |
・軽量化の製品開発の推進 ・原材料のリサイクル技術 開発 ・植物由来のバイオ材や リサイクル材の活用拡大
|
c.リスク管理
「
d.指標及び目標
当社の環境活動は、長期計画である「TG2050環境チャレンジ」として、2050年に「緑のノーネットロス」
の目標を掲げています。また、中期目標である「2030年マイルストーン」として緑の復元面積 23.0ha
(2010年度比)、更に5年ごとに「環境取組みプラン」を策定し、毎年の会社目標へ落とし込んで活動を推進しています。
緑のノーネットロス目標 緑のノーネットロス実現に向けた活動
|
|
|
|
< 中長期目標 >
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項目 |
2025年目標 第7次環境取組みプラン |
2030年目標 マイルストーン |
2050年目標 TG2050環境チャレンジ |
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緑のノーネットロス (緑の復元) |
14.0ha 以上 |
23.0ha 以上 |
59.0ha(工場の面積分) |
②社会の分野(S)
ア)人材戦略
a.戦略
当社は人材戦略の柱として「人材育成の促進」「多様な人材の活躍」「働きやすい風土づくり」の3つを掲げ、仕事の進め方の基本である「問題解決手法、PDCA サイクル」や、技術や材料など専門的な知識を習得する教育
機会の提供、また、女性や障がい者、多様な価値観を持つ人材が力を発揮できる環境づくり、当社のありたい姿
への取り組みと働きがいや成長実感が重なるエンゲージメントの向上への取り組みを進めています。上記の戦略
を進める上での環境整備として、風通しの良い企業風土づくりを継続し、ワクワクとチャレンジできる企業文化
づくりを進め、多様な人材が成長と働きがいを感じられる、魅力のある職場の実現を目指していきます。
人材戦略の3つの柱
b.ガバナンス および c.リスク管理
人材戦略に基づく施策に関しては、「人事会議」(年2回開催)にて、また、部長職以上、関係会社役員
などの重要なポジションの任免や、将来の登用計画などについては「GSC:Global Succession Committee」
(年5回開催)にて審議しています。これにより、経営戦略の実現を念頭に置いた人材育成や配置などを
行っています。人事会議、GSCとも議長は総務・人事本部長が務め、人事会議は社長以下、取締役、監査役、
執行役員、GSCは取締役と本部長以上が参加し、議論を行っています。
d. 指標及び目標
重点項目の2022年度実績と2025年度目標値[単体]
|
重点項目 |
2022年度実績 |
2025年度目標 |
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幹部人材を対象とした研修の受講者数 |
60名 |
80名 |
|
海外出向経験者比率(管理職、事技職) |
21% |
25%以上 |
|
DX人材の育成人数 |
190名 |
270名 |
|
女性管理職の人数(率) |
33名(3.1%) |
45名 |
|
ローカル幹部比率(海外グループ会社の副社長以上) |
32%[グローバル] |
40%以上[グローバル] |
|
中途採用者の管理職比率 |
30% |
30%以上を維持(注) |
|
障がい者雇用 |
2.79% [国内グループ全体] |
法定雇用率達成 [国内グループ各社] |
|
エンゲージメントサーベイ結果(肯定的評価) |
59% |
70% |
|
平均残業時間 |
11.3H/月・人 |
10.0H/月・人以下 |
|
年休取得率 |
94% |
95%以上 |
(注)中途採用者の在籍比率と同等の管理職比率を使用しています。
イ)人権の尊重
豊田合成グループは、国連の「世界人権宣言」や「国連ビジネスと人権に関する指導原則」をはじめとする
国際規範を支持・尊重するとともに、「豊田合成グループ行動憲章」において、「人権や個人の多様性・
人格・個性を尊重し、差別的行為やハラスメント行為等を行わず、労使協調のもとで常に健全で働きやすく
安全な職場づくりを努めます」との基本方針を定めています。本憲章の理念を実現するための行動基準となる
「豊田合成行動倫理ガイド」においては、人格・人権の尊重、公正な採用、強制労働や児童労働および
あらゆる形態のハラスメントの禁止を明言しています。
・人権方針の策定
これまでの人権に関する取り組みをさらに加速させるため、2022年5月に「豊田合成グループ人権方針」を開示しました。本方針は、外部有識者の助言を踏まえて作成し、全役員と本部長が参加するサステナビリティ会議での審議を経て、取締役会で承認されています。なお、サプライヤーの皆さまに対しては「仕入先
サステナビリティガイドライン」を共有し、実践を要請しています。
・体制
人権尊重に対する取り組みは、人事会議で議論し、その結果についてサステナビリティ会議で報告して
います。
・従業員への啓発・浸透
豊田合成グループでは、これまでも入社時、昇格時の研修などの機会において人権尊重の教育を実施して
きましたが、「豊田合成グループ人権方針」の策定を踏まえ、2022年度から外部講師によるウェルビーイング
をテーマにした講演会、社内報での人権方針解説書、事技職向けオンライン研修、技能職向け啓発ツールの
展開を実施しています。ハラスメント・差別のない職場創出のための通信(「明るい職場応援団通信」)を毎月
発行し、また、人権問題を専門的に学ぶ社外研修に人事担当を派遣するなどして、人権感覚に優れた担当者の育成にも取り組んでいます。
・人権デュー・デリジェンス
豊田合成グループは、人権方針に基づく取り組みを実践するために、国連「ビジネスと人権に関する
指導原則」に則り、同原則で記されている人権デュー・デリジェンスを2022年に開始しました。
・人権影響評価
人権デュー・デリジェンスの一環として、まずは当社グループ内を対象とした人権影響評価を外部有識者と共に実施し、当社グループ内における優先的に取り組むべき人権課題(顕著な人権課題)を特定しました。
当社グループの事業活動や製品・サービスに関連する人権リスクの全体像を把握するため、まずは机上
調査、グループ会社への書面調査、更にリスクが高い国・地域においてはヒアリングを実施し、取り組みの
実態や課題を確認しました。評価の結果、今後マネジメント体制を強化する必要があり、優先的に取り組む
べき豊田合成グループの顕著な人権課題として、3つの課題、「ハラスメント」、「移民労働者(国内においては外国人技能実習生)」、「ダイバーシティ&インクルージョン」が特定されました。なお、評価の過程に
おいて「労働安全衛生」も重要な人権課題として挙がってきましたが、「労働安全衛生」はグループ全体に
おけるマネジメント体制が確立されており、PDCAサイクルに基づいた取り組みが進められているため、
人権デュー・デリジェンスとして対処していく優先課題としては除外しました。
特定された顕著な人権課題については、負の影響の防止・軽減への取り組みを関連部門と連携し、推進していきます。また、人権を取り巻く状況は常に変化するため、今後も人権影響評価を定期的に実施します。
・国内外グループ会社への取り組み
国内外グループ会社に対しては、各国法令や「豊田合成グループ行動憲章」に沿った人事労務
コンプライアンス・人権の管理状態を把握するため、2017年より、主なグループ子会社を対象に自主点検調査を実施しました。今年度実施した人権デュー・デリジェンスにより特定されたリスクを重点的に、今後さらに改善活動に力を入れていきます。
③ガバナンスの分野(G)
前連結会計年度より監査部が取締役会に内部監査結果を報告する仕組みをつくり、適正な業務が行われるよう
ガバナンス機能の強化と運用に努めています。
ガバナンスについては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載して
います。
当社グループは、内部統制委員会(以下「当委員会」)において、法令遵守とリスクマネジメントの状況を確認し、
不正およびリスクの未然防止の取り組みを推進しています。また、内部監査の状況についても当委員会に報告して
います。構成員としては委員長である取締役社長、社内取締役、執行役員、常勤監査役等から構成しています。
当委員会はリスクの重要性を評価して重点リスクを特定し、対応活動を決定し、実行状況の確認を行っています。
このリスクマネジメントの主な活動は下記のとおりです。これら一連の活動を繰り返し、不正およびリスクの未然防止を推進しています。
①PLAN
まず本社各部門、関係会社が法令改正・事業環境変化をふまえ、当社グループを取り巻くリスクの洗い出し、
見える化(リスクアセスメント)をしています。次に、役員等へのヒアリングを行い、経営目線、将来目線での
リスクを抽出しています。その後、発生可能性、影響度等の観点から当社グループとしての重点リスクを特定して
います。
また、各対応部門が重点リスクに対し「発生可能性を下げる」「影響度を下げる」等の考え方から対応策を
策定しています。
②DO、③CHECK
各対応部門が対応策を実行、その状況を確認し、当委員会にて報告します。
④ACTION
対応策の実行状況に応じて活動の改善、修正を行い、より実効性のある対策にします。
リスクマネジメントの主たる活動
当社グループの財政状態、経営成績(サステナビリティ含む)および株価などに影響を及ぼす可能性のある
リスクとしては、以下のようなものがあります。当委員会において選定された主な重点リスクは以下の各リスクに
含まれています。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2023年3月31日)現在において当社グループが
判断したものです。また、以下の内容は、当社グループの全てのリスクを網羅するものではありません。
(1)経済状況
当社グループの全世界における営業収入のうち、重要な部分を占める自動車関連製品の需要は当社グループが製品を販売している国または地域の経済状況の影響を受けます。従って、日本、米州、アジア、欧州・アフリカを含む
当社グループの主要市場における景気低迷、感染症の流行による社会的かつ経済的混乱、およびそれに伴う自動車
需要の縮小は当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)特定の得意先への販売依存度について
当社は、トヨタ自動車株式会社の関連会社であり、当社グループは同社およびその子会社(以下、同社グループ)に各種自動車部品を販売しています。連結売上収益に占める同社グループへの売上収益は前連結会計年度 51.9%、
当連結会計年度 54.3%を占め、当社グループの経営成績は、同社グループの自動車生産台数、当社グループ製品の
装着率および同社グループの購買政策などにより影響を受ける可能性があります。
(3)為替レートの変動について
為替レートの変動は、各国経済に大きな影響を及ぼすとともに、当社グループ各社での価格競争力、取引価格などに大きな影響を及ぼす可能性があります。また、当社の外貨建取引における外貨額および連結財務諸表作成のための海外関係会社の財務諸表数値は、決済・換算時の為替レートにより円換算後の価値が影響を受け、当社グループの
財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)国際的活動および海外進出に潜在するリスクについて
当社グループの生産および販売活動は、日本をはじめとして米州、アジア、欧州・アフリカの諸地域で展開して
います。これらの海外市場への事業進出には、事業活動に係る内部要因リスク以外に、以下のようなリスクが内在
しており、これらの事象が発生した場合には当社グループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性が
あります。
①予期しえない法律または規制の変更、不利な影響を及ぼす租税制度の変更
②不利な政治的または経済的要因の発生
③人材の採用・確保の難しさと労務問題に係るリスク
④社会的共通資本(インフラ)が未整備なことによる事業活動への悪影響
⑤地政学的リスク、自然災害、感染症、その他の要因による社会的または経済的混乱
(5)知的財産権について
当社グループは、他社製品との差別化を図るために独自の技術とノウハウの蓄積および知的財産権の取得に努めていますが、新たに開発した全ての製品または技術が、独自の知的財産権として保護される保証はありません。その
ため、第三者が類似製品を製造・販売するのを効果的に防止できない可能性があります。また当社グループでは、
第三者の知的財産権に配慮しながら、製品や技術の開発を行っていますが、これらの開発成果が将来的に第三者の
知的財産権を侵害していると判断される可能性があります。また、これらに起因して訴訟等を受けた場合、当社
グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)新製品開発力について
当社グループは、「大きな環境変化に柔軟かつ迅速に対応し、世界のお客様へ「安心」「安全」「快適」をお届け
するグローバルカンパニー」を目指し、市場ニーズの先取りにより顧客の満足が得られるように日々研究開発を
進め、先進技術を導入した積極的な製品開発に取り組んでいます。今後においても、継続して斬新で魅力ある新製品
を開発できると考えていますが、新製品の開発と販売のプロセスは、その性質から複雑かつ不確実なものであり、
以下をはじめとするさまざまなリスクが含まれています。
①新製品や新技術への投資に必要な資金と資源を、今後十分充当できる保証はありません。
②長期的な投資と大量の資源投入が、必ずしも新製品または新技術の創造につながる保証はありません。
③顧客からの支持を獲得できる新製品または新技術を正確に予想できるとは限らず、またこれらの製品の販売が
成功する保証はありません。
④急速な技術の進歩や市場ニーズの変化により、当社グループ製品の商品価値が急激に低下する可能性が
あります。
⑤現在開発中の新製品・新技術の市場投入が遅れ、収益機会を逸する可能性があります。
上記のリスクをはじめとして、当社グループが業界と市場の変化を十分に予測できず、魅力ある新製品を開発
できない、または遅れた場合には、将来の成長と収益性を低下させ、財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性
があります。
(7)製品の品質不具合について
当社グループは、世界的に認められた品質管理基準に従って各種の製品を製造していますが、全ての製品について品質不具合が無く、将来的にリコールが発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償については保険に加入していますが、この保険が最終的に負担する賠償額を完全にカバーできるという保証はありません。さらに、引き続き当社グループがこのような保険に許容できる条件で加入できるとは限りません。大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような製品の品質不具合は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、当社
グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)価格競争
当社グループの収益基盤である自動車部品事業での価格競争は大変厳しいものとなっています。
当社グループは、顧客の要望に応えて、高品質で高付加価値の製品を全世界に供給する企業であると考えていますが、完成車メーカーからの価格引き下げ要請や、新しい競合先の台頭や既存競合先間の提携により、将来においても有効に競争できるという保証はありません。このような場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を
及ぼす可能性があります。
(9)原材料・部品供給元への依存、物流
当社グループは、原材料、部品を複数のグループ外供給元から調達しています。グループ外供給元とは、取引基本
契約を結び、安定的な取引を前提としていますが、市場の変化による価格の高騰や品不足、さらには供給元の突発的
な事故、地政学的リスク、感染症による生産停止や納入遅れ、物流の遮断および経営問題などにより、原材料・部品
の不足、原材料・部品価格の高騰が生じないという保証はありません。このような場合、当社グループ製品の原価
上昇、さらには生産停止などが起こり、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)災害や停電等による影響について
当社グループは、製造ライン中断による影響を最小限にするため、生産設備における定期的な検査と点検を
行っています。しかし、当社グループの生産施設で発生する災害、停電またはその他の中断事象のほか原材料、
部品の調達先や製品の納入先での災害、感染症流行による当局からの社会的制限(都市封鎖・外出禁止等)などの
発生により影響を受ける可能性があり、これらの影響を完全に防止または軽減できる保証はありません。特に、
当社グループの国内工場や仕入先などの取引先の多くは、中部地方に所在しており、この地域で大規模な災害が
発生した場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)退職給付債務による影響について
当社グループの従業員退職給付費用、退職給付債務および制度資産は、割引率など数理計算上で設定される前提
条件に基づいて算出されています。このため、実際の金利水準の変動や制度資産の運用利回りが悪化した場合には、
財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(12)法的手続について
当社グループは、ビジネス活動においてコンプライアンスの実践を基本においていますが、様々な訴訟および
規制当局による法的手続の当事者となる可能性があり、その場合には当社グループの財政状態および経営成績に
影響を及ぼす可能性があります。
(13)情報セキュリティ
当社は日々高まる情報セキュリティのリスクに対して、サイバー攻撃を重要な経営リスクとして位置づけ、
中期的な推進計画を策定し、外部からのサイバー攻撃(侵入防止・検知)や詐欺メールへの対策、社員への啓発・
教育などセキュリティ対策を強化しています。また当社国内外関係会社に対しては、日常点検や監査を通じて
セキュリティレベルの底上げを行うなど、当社グループとしての信頼の維持と向上に努めるとともに、当社仕入先
とも情報セキュリティ対策強化の取り組みを行うことで、サプライチェーン全体の安全性確保に努めています。
しかし万一、外部からのサイバー攻撃やコンピューターウィルスの拡散による社内情報システムの停止や機密情報
の漏洩または喪失があった場合、被害の規模により、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性
があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績及び
キャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当期の世界経済は、需要と供給の両面でコロナ危機から回復傾向をたどってきましたが、エネルギー費の
高騰、高インフレと米州・欧州を中心とした金融引き締めで、景気の回復ペースが鈍化しました。
日本経済も、供給制約の緩和と経済活動正常化により緩やかな持ち直し傾向であるものの、円安を背景とする物価高により消費が下振れし、低い成長率にとどまりました。
自動車業界においても、円安効果はあったものの、原材料高、労務費の上昇等によるコストの押上げ、
半導体など部品供給不足の継続による不安定な生産など向かい風が続きました。また、欧州・中国を中心と
する予想を上回るBEV(電気自動車)化の急進展に直面し、カーボンニュートラルに向けたさらなる取り組み
強化が求められる1年となりました。
当社はこのような状況の下、足元では原材料高の影響圧縮、例年以上の合理化、急激な生産量変動への
対応力強化を収益改善の3本柱として定め、活動に注力してきました。
一方、将来も持続的に成長できる会社を目指し、「安心」「安全」「快適」に貢献できる新製品の市場投入、
将来への成長投資、さらなる生産性の向上やCO2削減に向けたモノづくり革新にも取り組んできました。
〈新製品の市場投入〉
BEVなど車の様変わりへの対応として、先進性を感じさせる内装や外装の新製品を市場投入しました。
また、自動車以外の分野では、ゴルフの上達支援に活用できるスマートインソールや、除菌用の
UV-C LED製品などの開発・販売をスタートアップなどとも連携し進めています。
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LED通知イルミネーション
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発光機能付き ミリ波レーダ対応エンブレム |
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スマートインソール「FEELSOLE」
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先行車発進時や歩行者を検知した際、自動減速機能作動前に強く発光し、視覚的にドライバーに 通知。 |
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ミリ波レーダの透過機能と発光機能を併せ持つ新たなエンブレムを世界で初めて開発。 |
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足裏の圧力の微妙な変化を精度よく計測できるインソールに専用アプリを組み合わせ、ゴルフスイング時の体重移動を表示。 |
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①撮影したスイングフォーム ②取得した足圧データ ③アドレスやフィニッシュなど7つのポジションを自動検出 |
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〈将来への成長投資〉
中国・インドなど重点市場や、世界的な安全規制の強化を背景に需要が拡大するセーフティシステム分野で、幅広いお客様への拡販を進め、さらなる事業拡大を目指しています。
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[中国] |
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[インド] |
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華南における自動車生産の拡大に対応するため、豊田合成(佛山)汽車部品有限公司にエアバッグやハンドルの新工場を 設立。(2023年夏頃生産開始予定) |
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インドでの側面衝突対応エアバッグ(サイドエアバッグ・ カーテンエアバッグ)の需要増加への対応として、豊田合成 ミンダインディア株式会社のニムラナ工場を拡張し、同国北部で生産能力を強化。 |
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〈モノづくり革新〉
多様化するお客様ニーズ、深刻化する労働力不足、地球温暖化に関する法規制強化といった様々な環境変化に対応するため、生産を自動化しやすい製品仕様を設計段階から追究するとともに、部品・材料の投入から
完成品の出荷までをトータルで自動化する生産工程や、CO2削減を実現できる工場の具現化に着手しています。
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東北の新工場が稼働開始
2022年7月に稼働した豊田合成東日本株式会社宮城大衡工場は、省エネな電動大型成型機や高効率な塗装設備、協働ロボット、自動搬送機(AGV)、生産工程を一元管理するIoTシステムに加え、太陽光発電を導入するなど、効率的で環境にも配慮したモノづくりを追求しています。
当期の売上収益は、米州・アジア等の主要顧客の生産回復や円安による為替影響等により、
9,518億円(前期比 14.7%増)と増収となりました。
利益については、合理化努力や増販効果、原材料価格高騰分の売価反映等により、
営業利益は 350億円(前期比 2.6%増)となりました。
当期末における総資産は、主に有形固定資産の増加に伴い、前期末に比べ 59億円増加し、
8,653億円となりました。また、負債は主に借入金の減少により、前期末に比べ 175億円減少し、
3,789億円となりました。
資本については、前期末に比べ 235億円増加し、4,863億円となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
a.日本
売上収益は、主要顧客の生産台数は前年並みとなり 3,941億円(前期比 1.3%減)と概ね横這いと
なりました。
利益については、固定費の増加や前期一過性の特殊要因の反動等により、セグメント利益は
63億円(前期比 60.0%減)となりました。
b.米州
売上収益は、主要顧客の生産回復や円安による為替影響等より 3,294億円(前期比 36.9%増)と
なりました。
利益については、増販効果や合理化努力、原材料価格高騰分の売価反映等により、セグメント利益は
159億円(前期比 281.3%増)となりました。
c.アジア
売上収益は、主要顧客の生産回復や円安による為替影響等より、2,783億円(前期比 23.2%増)と
なりました。
利益については、中国での子会社の減損等により減益となるも、タイ・インド等の増販効果等により、
セグメント利益は 166億円(前期比 9.1%増)となりました。
d.欧州・アフリカ
売上収益は、円安による為替影響等により 285億円(前期比 5.7%増)となりました。
利益については、減販影響に加えて、23年度に生産終了を予定する英国子会社での製品移管に伴う
費用引当て等により、セグメント損失は 37億円(前期損失 9億円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物は、前期末 1,091億円に比べ 38億円減少し、1,052億円と
なりました。
当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは 539億円の収入となり、前期に比べ 263億円収入が増加しました。
これは主に、営業債務及びその他の債務の増減額で 249億円収入が減少したものの、営業債権及びその他の
債権の増減額で 266億円、棚卸資産の増減額で 151億円、減価償却費及び償却費で 56億円資金が増加した
こと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは 319億円の支出となり、前期に比べ 274億円支出が減少しました。
これは主に、定期預金の預入による支出が 153億円、有形固定資産及び無形資産の取得による支出が
55億円、それぞれ減少したことに加え、定期預金の払戻による収入が 63億円増加したこと等によるもの
です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは 285億円の支出となり、前期に比べ 307億円支出が増加しました。
これは主に、長期借入金の返済による支出が 94億円減少したことに加え、長期借入れによる収入が 68億円
増加したものの、短期借入収入と支出のネットで 479億円の資金の流出となったこと等によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメント毎に示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
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日本 |
376,448 |
△1.6 |
|
米州 |
323,609 |
37.2 |
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アジア |
236,272 |
20.6 |
|
欧州・アフリカ |
27,967 |
7.5 |
|
合計 |
964,298 |
14.7 |
(注)金額は販売価額によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっています。
b.受注実績
当社グループ(以下「当社および連結子会社」)は、主にトヨタ自動車株式会社をはじめとして
各納入先より生産計画の提示を受け、生産能力を勘案して生産計画を立て生産しています。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
|
日本 |
357,435 |
△3.4 |
|
米州 |
325,889 |
37.4 |
|
アジア |
241,169 |
22.4 |
|
欧州・アフリカ |
27,382 |
5.4 |
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合計 |
951,877 |
14.7 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
2.主な相手先への販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
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金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
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トヨタ自動車㈱ |
197,869 |
23.8 |
198,265 |
20.8 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2023年3月31日)現在において当社グループが判断したものです。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に
当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しています。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針、4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しています。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等について、売上収益は、米州・アジア等の主要顧客の生産回復や円安による為替影響等により、9,518億円(前期比 14.7%増)と増収となりました。
利益については、合理化努力や増販効果、原材料価格高騰分の売価反映等により、営業利益は 350億円
(前期比 2.6%増)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」
に記載しています。
当社グループの資本の財源および資金の流動性については、以下のとおりです。
a.当社グループの財務方針
当社グループは2018年5月に公表した「2025事業計画」でROE 10%を目標として掲げました。これは、
株主資本コストを安定的に上回るROEを達成することで株主価値を向上させていくこと、加えて現在の
資本市場において当社グループが選ばれるために必要な資本効率を達成することを目的として設定したもの
です。
当社グループは、これまでの安定的な利益の積み重ねの結果、自己資本比率は 50%前後で推移しており、
安全性の観点からは十分な財務体質を有していると認識していますが、一定のコントロールが必要であると
考え、2018年11月に以下の3点からなる財務方針を公表しました。
まず「株主還元」ですが、成長のための投資資金を確保した上で、「連結配当性向 30%以上を基本」
とし、「様々な観点からトータルとして株主に報いる」との株主還元の方針を定めました。
次に「設備投資」については、成長のための投資資金として年 500億円程度を確保する考えです。
年 500億円は高水準の設備投資額ですが、変革期にある自動車産業の中にあっても持続的な成長を実現して
いくために必要なものと考えています。
最後に「手許資金」については、金融危機や自然災害などが発生した際に当面の事業運営が行える水準と
してのリスク対応資金も含め、「連結月商+300億円程度の現預金((一年以内の)短期借入金は除外)」を
確保する考えです。
b.資金需要
当社グループでは、当連結会計年度において、488億円の設備投資を実施しています。
今後も、市場のグローバル化や成長市場における事業強化などへの対応を含め、国内外における
設備投資、出資などについて長期的な視野で資金需要を認識していきます。
c.資金調達方法
当社グループは、円滑な事業活動に必要な資金の流動性確保と財務の安定性・健全性維持を資金調達の
基本としており、金融機関からの借入や社債の起債など資金効率を考えた多様な資金調達を行っています。
また、一部の地域のグループ子会社では、キャッシュ・マネジメント・システムを導入しており、域内の
資金効率も図っています。
なお、当連結会計年度末における社債および借入金を含む有利子負債の残高は 1,630億円となって
います。
d.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前期末 1,091億円に比べ 38億円減少し、1,052億円と
なりました。当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要
②キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
セグメント別の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、
「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に記載しています。
(1)技術援助を受けている契約
技術援助を受けている契約で重要な契約等はありません。
(2)技術援助を与えている契約
技術援助を与えている契約で重要な契約等はありません。
当社グループの研究開発体制は、当社の開発本部・自動車関連の各事業本部・ライフソリューション事業本部
(日本地域)、海外子会社の豊田合成ノースアメリカ株式会社(米州地域)、豊田合成(中国)投資有限公司
(アジア地域)、豊田合成アジア株式会社(アジア地域)、豊田合成ミンダインディア株式会社(アジア地域)、
豊田合成ヨーロッパ株式会社(欧州・アフリカ地域)が連携し、グローバルな研究開発活動を展開しています。
最近の主な成果としては、車内の空間自由度を高める丸くないハンドル「異形ステアリング」、光による
注意喚起機能を装飾照明に付加した「LED通知イルミネーション」、スマートフォンを置くだけで充電できる
車載用の「スマートフォンの小型ワイヤレス充電ホルダ」、透過と発光の2つの機能を持ち合わせた
「発光機能付きミリ波レーダ対応エンブレム」、商用車向けの「大型高圧水素タンク」、ウイルスや細菌を除去する深紫外LEDを用いた「UV-C LED水浄化ユニット」、などの革新的な新製品・新技術を開発しています。
またカーボンニュートラルの実現に向けて、ゴム・樹脂製品のリサイクル技術やバイオ素材の開発、BEVなど車の
様変わりへの対応として、電動車向けの製品および生産技術の開発、更には今後の自動運転技術の進展に対応した
付加価値の高い製品開発なども積極的に推進しています。
なお、当事業年度に係る研究開発費は