第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度のわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境に改善の動きが見られ、設備投資も増加するなど全体としては緩やかな回復基調が持続しました。

また、世界経済は、主要な先進国を中心に全体として緩やかな回復が継続しました。米国では雇用環境の着実な改善を背景に堅調に回復が続き、欧州では英国のEU離脱問題等があるものの緩やかな回復基調となりました。アジア地域の新興国では一部に停滞感はあるものの、中国では政府の景気対策を背景に比較的安定した成長となりました。

このような事業環境のもと、より快適で豊かな暮らしに貢献できる製品造りをコンセプトに、お客様の多様なニーズに迅速・的確に対応するため、新技術・新製品開発へ積極的に取り組んでまいりました。また、生産能力の向上を図るため工場の増築を行い、最新の生産設備の増設と拡充を進め稼働を開始いたしました。生産能力の強化による増産体制の構築と生産性向上を実現いたします。また、総人員の圧縮と適正配置、在庫管理の徹底による削減と適正数量確保、間接費用の継続的削減活動の展開など、生産体制の合理化と業務の効率化を継続して推進し企業体質の強化に努めてまいりました。さらに、生産から出荷・在庫管理に亘る管理システム全般の整備を継続的に推進し生産体制の強化を図るとともに、強固な事業基盤の構築に努めてまいりました。また、海外展開を強化すべくドイツ代表事務所を開設いたしました。

中核事業のひとつである医療機器事業は、主力のコンドームを取り巻く国内市場環境は依然として厳しい状況が続いております。一方、海外市場においては継続的なアプローチが奏功し、継続的かつ安定的なオファーを確保し新たな展望が開けました。もうひとつの主力部門である精密機器事業は、国内外の製造関連企業を中心とした顧客ニーズに対応すべく、生命線である製品開発に取り組むと同時に、積極的な提案営業を展開してまいりました。また、より一層の生産体制強化を図るため、工場増築に合わせ複数の生産ラインを新規に投入してまいりました。

その結果、当連結会計年度の売上高は、72億3千万円と前年同期と比べ3億2千1百万円(4.7%)の増加となりました。

また、利益面につきましては、価格競争激化、新製品販売に向けた販促費投入、工場増築に伴う一時的費用負担、設備導入による減価償却費負担や一部在庫の評価減計上等の利益圧迫要因がありました。一方、設備投資を中心とした生産合理化と経営全般に亘る効率化を図るとともに諸経費の節減に努めましたが、営業利益は5億5千万円と前年同期と比べ1億2百万円(△15.7%)の減益となり、経常利益は5億7百万円と前年同期と比べ6千2百万円(△10.9%)の減益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は3億9千2百万円と前年同期と比べ1千3百万円(△3.4%)の減益となりました。

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。なお、セグメント損益は、営業利益または営業損失に基づいております。

① 医療機器事業

主力のコンドームは、国内市場においては大型小売店・ドラッグストア・コンビニエンスストアを中心とした販売チャネルの拡大および新規ルートの開拓に加え、ネット販売についてもWeb広告の展開や販売体制構築を重点的に推進いたしました。また、ドラッグストア、量販店とのタイアップ企画や販促キャンペーンの展開や、SNSを媒体とした販促活動にも注力いたしました。マーケットリサーチの展開、店頭販売協力体制の強化、定番品の確保、周辺カテゴリー商品の新規投入を進めシェア拡大を推進いたしました。

国内市場では依然として消費の減少傾向、価格競争、価格の2極化が続きました。また、ここ数年来の天然ゴムに代わる新素材製品のシェア上昇傾向も続きました。新素材コンドームは継続的に販促を強化すると同時に、新製品を投入しラインナップの充実を図りました。天然ゴム素材製品を主体とする当社は厳しい展開を余儀なくされましたが、新素材商品の底上げもあり増収となりました。また、冷却商品は売れ筋アイテムへの絞込みが奏功し売上、利益とも前年水準を維持いたしました。一方、輸出につきましては、アジア地域・欧州を中心とした日本製高品質をアピールした提案と新規開拓を継続いたしました。継続的な営業活動と生産体制再構築の取り組みが奏功し、安定的な受注が可能となり大幅な増収となりました。

メディカル製品については、医療現場での感染防止意識の高まりにつれて、超音波診断装置等のプローブカバー(感染予防製品)、内視鏡用の医療バルーンを中心として引き続き堅調に推移いたしました。また、医療現場のニーズに応えるべく開発したアレルギーフリー新素材製品は市場の認知度も上がり、引き続き堅調に推移いたしました。

この結果、売上高は20億9千8百万円と前年同期と比べ1億1千5百万円(5.8%)の増加となりました。

セグメント損益は、生産合理化投資を継続的に進める中で一定の増産・増収効果は認められたものの、製造ライン改造等による稼働率の低下や減価償却費負担等により、2千1百万円の損失(前年同期は1千8百万円の利益)となりました。

② 精密機器事業

主力のショックアブソーバおよびロータリーダンパーは、継続的な提案営業の展開や景気回復に伴い引き続き受注は堅調に推移いたしました。国内市場においては、ユーザー評価の高い主力製品の小型ショックアブソーバおよび小型ロータリーダンパーが、製品バリエーション強化と性能面の進化により、売上と利益に安定的に寄与いたしました。従来から主要な市場として位置付け、重点的に市場開拓を継続している住宅設備関連は、上半期の生産調整の影響も払拭され大幅な増収となりました。家電、複合機関連、自動車関連の分野でも受注は堅調に推移いたしました。また、一般産業用生産設備の分野では下半期より設備投資が徐々に回復し、産業用向けショックアブソーバは大幅な受注増となりました。海外市場では当社の大手取引先の生産調整により受注が伸び悩み、前年を下回る実績となりましたが、新たな顧客からの受注増加が見込まれます。また、拡大する国内外の受注に対応すべく、生産能力の増強に向けた工場の増設が完了し稼働を開始いたしました。

当連結会計年度についても、従来から推進している製造ラインの全自動化・半自動化、加えて増産に向けた自動化ラインの新規投入による製造原価低減、人員の適正配置を含めた生産効率化と製造経費の低減、販売費節減への継続的取り組みを行い、コスト圧迫要因の吸収に注力いたしました。

この結果、売上高は45億1千9百万円と前年同期と比べ2億6千5百万円(6.2%)の増加となりました。

セグメント利益は、工場増設による生産合理化をベースとした原価低減が実現する一方、海外での利益率の高い製品の販売比率低下や、工場増築に関連した修繕費等の一時的負担が利益を圧迫し、9億2千3百万円と前年同期と比べ2千1百万円(△2.3%)の減益となりました。

③ SP事業

ゴム風船が主力となる販促用品市場はニーズの多様化と市場の縮小が続きましたが、景気が回復する中、広告販促活動やイベント等が徐々に増加しました。従来から継続している提案営業をベースにした新たな企画商品の提案が評価され、新規の大型案件の受注が実現しました。主力のゴム風船およびフィルムバルーンの受注も徐々に回復しました。売上はやや苦戦しましたが、新たな制作委託先の開拓や物流の見直しによるコスト削減が奏功し増益となりました。また、下半期には売上、利益とも底を脱し回復基調に転じました。

この結果、売上高は5億3百万円と前年同期と比べ1千3百万円(△2.7%)の減少となりました。

セグメント利益は、2千3百万円と前年同期と比べ1千万円(86.0%)の増益となりました。

④ その他

売上高は1億9百万円と前年同期と比べ4千5百万円(△29.5%)の減少となりました。

セグメント利益は、減収となったものの一定の利益率を確保し、1千5百万円と前年同期と比べ1千6百万円(△51.0%)の減益となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、12億5千7百万円と前年同期と比べ1千4百万円(△1.2%)の減少となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

営業活動により得られた資金は、前年同期と比べ4億4千3百万円(△59.3%)減少し、3億3百万円となりました。

資金の主な増加要因は税金等調整前当期純利益の5億6百万円、減価償却費の3億2百万円などであり、主な減少要因は法人税等の支払額2億8百万円、売上債権の増加1億4千2百万円、たな卸資産の増加1億2千1百万円などであります。

投資活動により支出した資金は前年同期と比べ8億7千3百万円(600.0%)増加し、10億1千9百万円となりました。

資金の主な減少要因は有形固定資産の取得10億6百万円であります。

財務活動により得られた資金は、7億1千万円(前年同期は6億2千5百万円の支出)となりました。

資金の主な増加要因は長期借入れによる収入16億6千4百万円、社債の発行による収入2億円などであり、主な減少要因は短期借入金の返済7億円、長期借入金の返済2億6千8百万円などであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

医療機器事業

2,092,132

△3.2

精密機器事業

4,327,862

5.1

その他

89,879

△8.3

6,509,873

2.1

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、販売価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 仕入実績

 

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

医療機器事業

214,639

21.8

精密機器事業

118,540

△14.6

SP事業

295,134

△0.5

その他

7,440

8.2

635,755

2.8

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、仕入価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 受注実績

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

精密機器事業

4,607,741

13.0

617,914

83.0

4,607,741

13.0

617,914

83.0

 

(注) 1 精密機器事業の一部についてのみ受注生産を行っており、他の精密機器事業及び他のセグメント事業については見込み生産を行っております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(4) 販売実績

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

医療機器事業

2,098,208

5.8

精密機器事業

4,519,003

6.2

SP事業

503,715

△2.7

その他

109,261

△29.5

7,230,187

4.7

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

ダイドー株式会社

832,303

12.0

857,430

11.9

 

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社は、健康・創造・志の三つの思いを調和させ、「世界の人々の健康と豊かな暮らしに貢献し、人々に喜ばれ、信頼される企業になる」を経営理念のひとつとして掲げ、真に社会的ニ-ズに応える強固な経営基盤を構築することを目標にしています。

世界最高水準のゴムの薄膜化技術および新素材を基にコア技術を生かしたゴム製品、および独自の技術力とノウハウを駆使・凝縮した高機能かつバリエーション豊富な精密機器(緩衝器)製品を主力としております。創造性のある高品質・高付加価値で安全な、そして環境にも配慮した製品を市場に提供することによって社会的責任を果たし社会経済の発展に貢献できるものと確信しています。企業の継続的発展・企業価値の最大化を目指し実現して行くことで、株主、取引先、投資家、従業員、地域社会等の全ての人々の信頼と期待に応え、企業市民としての責任を果たしてまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

着実な事業拡大と効率的な事業運営により経営ビジョンを実現してまいります。「成長戦略」の推進を基本方針として、開発投資、設備投資、教育投資を核とした成長への投資を展開し収益力の強化を図るべく第3次新中期経営計画(平成30年3月期から平成32年3月期まで)」を策定しております。この中期経営計画における経営指標は、自己資本比率 40%、自己資本当期純利益率(ROE) 20.0%以上を目標とし企業価値の向上に努めてまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

中期経営計画は、従来の実績と課題を念頭に置き長年培った技術力に磨きをかけると同時にユーザーの多様なニーズに応えられる新製品の開発を行い、海外も含めた新市場の開拓を柱とした営業基盤強化と、コスト意識を持って収益改善と財務体質強化を図り、強固な経営基盤の確立と持続的成長の実現を可能とする中長期的な方向性を明確にした計画としております。コンドームを取り巻く国内の市場環境は、消費の減少傾向が続き厳しい状況が続いておりますが、天然ゴムに代わる合成ゴム製品や薄物の市場シェアが高まるなど、大きく変化しております。一方、海外では高品質な日本製は競争力、ニーズとも高く新たな市場開拓を継続してまいります。また、精密機器事業の主力製品であるショックアブソーバおよびロータリーダンパーは住宅、家電、自動車等多岐に亘る市場に展開をしております。事業環境は経済状況や消費者ニーズの多様化、技術の進歩、製品の高度化にも大きく影響を受けますが、グローバルな視点で創造的な製品開発を継続してまいります。

 

(4) 会社の対処すべき課題

消費者ニーズの多様化、技術革新、製造業拠点のグローバル化、安全や環境問題、ガバナンスへの取り組み強化等、当社を取り巻く中長期的事業環境につきましては、その基本的構図は大きく変わらないものと予想されます。

この様な経営環境の下、中長期的な経営の基本方針に基づき、引き続き以下の課題に取り組んでまいります。

①技術力の強化、新製品の開発

新技術、新製品の開発は当社の生命線と考えております。医療機器事業の中核であるコンドーム市場では、新たな素材の製品を中心に展開するなどの環境変化が見られます。海外も含め新たなマーケットを創造すべく、新素材の開発、革新的製法への転換、斬新な発想に基づく製品開発を進めてまいります。精密機器事業ではハイレベルでユニークな製品を生み出す技術力をバックに、素材と機能性を睨んだ製品開発力・企画力をベースとして、ニッチトップ企業を目指し開発基盤を強化してまいります。生産工場においては、新製品開発と効率生産を可能にする最新設備の拡充を継続的に推進してまいります。加えて、永年培ってきた技術・技能を受け継ぐべき人材の育成に取り組んでまいります。特に、中核となる戦略製品群につきましては革新的な生産技術の開発にチャレンジし、競合他社との差別化とリーディングカンパニーとしての揺るぎ無い地位を確立してまいります。

これらの新技術、新製品を武器に国内はもとより海外の市場を視野に入れて積極的に営業を展開いたします。

②新分野・新商材・新規事業への取り組み

当社の中核事業に加え、既存の技術力・営業基盤を生かし新たなコア事業の発掘、創造は必須であり、戦略的M&Aの手法の活用や新規アライアンスを推進いたします。同時に積極的に新分野を開拓し、事業領域の拡大と成長分野への進出を実現してまいります。

 

③生産性向上と合理化、効率的な設備投資

生産革新によるQCDの追求を基本方針に、全社を挙げてコスト意識の徹底を図ります。同時にISOをベースとした管理体制の強化に注力し、生販一体となった業務運営による生産性の向上を追求いたします。自動化生産設備の開発と積極的な導入を柱とした生産能力の拡大だけでなく、既存設備の更新等にあたっては抜本的な生産システムの再構築を視野に、ローコスト運営に資するシステム化を図りつつ投資効率の高い設備改革に取り組んでまいります。その一環として実施した新栃木工場の増設も完了し、生産能力の増強と開発力の強化をさらに推進いたします。また、生産拠点の防災対策のみならず実効性の高い事業継続計画の策定を進めてまいります。

④海外市場の開拓、ネットワークの拡大

医療機器事業、精密機器事業、SP事業とも新規の販売ネットワークの拡大に取り組んでまいります。中国に有する販売・生産拠点の拡充を進め、中国、欧米、東南アジアへの展開を図り高度な技術に裏付けされた当社ブランドを前面に掲げた多面的な取り組みを推進いたします。また、徐々に取引ウェイトが高くなる海外の顧客への対応力強化のために開設したドイツ代表事務所を中心に、営業および技術面のサポート体制を拡充いたします。

⑤人材の確保と育成

グローバル規模で成長を目指すうえでは組織体制の強化は不可欠であり、優れた人材の確保と育成は最重要課題のひとつとして認識しております。個々の能力とモチベーション、新たな創意工夫を引き出すために働きがいのある職場環境の整備を行い、優秀な人材の採用と育成に注力いたします。

⑥財務体質の強化

製造業としてその根幹をなす生産設備および研究開発関連への投資資金を確保するために、収益の拡大を図ってまいります。さらに、課題のひとつに掲げた生産性向上と合理化の推進により総合的なモノづくりシステムの改善を図り、受注から出荷に至る一連の生産サイクルにおける適正棚卸資産の維持と製造コストの削減に努めてまいります。同時に、自己資本の増強と有利子負債の削減により、経営環境の変化に柔軟に対応できる財務体質の強化に努めてまいります。

⑦経営管理体制の整備と拡充

コーポレート・ガバナンスを最重要課題のひとつと位置付け、経営統治機能の拡充に取り組んでまいります。コンプライアンスの徹底を始めとしてリスク管理、情報管理、情報開示体制等、内部統制システムの一層の整備と強化を進めてまいります。また、業容の拡大を支え成長戦略を推進する中で、変化に強くかつ柔軟な対応ができる全社的レベルのITシステム構築を中核とした経営基盤の整備と再構築に取り組んでまいります。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの業績は、今後起こり得る様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。

当社グループでは、当社グループでコントロールできない外部要因や事業上のリスクとして具体化する可能性は必ずしも高くないと見られる事項を含め、投資家の判断上、重要と考えられる事項については投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下のとおり開示しております。

また、将来に関する事項の記載に関しては、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

なお、これらのリスク発生の可能性を踏まえた上で、その発生の予防及び発生した場合の対応に努力いたします。

 

(知的財産におけるリスク)

当社グループは、開発する製品は多種、広範囲で、これに関連する知的財産権もまた複雑で多岐にわたっております。新製品の開発にあたっては、他者の権利を侵害しないように細心の注意を払っております。現在、第三者より知的財産権に関する侵害訴訟は提起されておりませんが、権利侵害等の理由により第三者から販売差し止め等の訴訟を提起される可能性があります。

このように、知的財産権における保護の失敗や不当な侵害は、当社グループの事業展開、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(金利の上昇によるリスク)

当社グループは、相対的に有利子負債比率が高い水準にあります。金利の固定化、金利スワップ取引等による金利変動リスクの回避を視野にいれ、調達コストの低減を心がけておりますが、今後金利が上昇した場合には経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(資金調達に係るリスク)

当社グループは、金融機関と締結している借入に係る契約の一部に財務制限条項が付されており、同条項に抵触し、期限の利益を喪失した場合には当社の財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(原材料高のリスク)

当社グループ製品の主要原材料はいずれも値上げ圧力が強く、さらには天然ゴムの商品市況の影響による価格上昇も要因となり、製品原価に影響を及ぼす可能性があります。製品価格への転嫁は難しい状況下にあり、合理化等の企業努力で値上げコストを吸収していく方針ですが、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(災害発生のリスク)

当社グループの生産拠点は、栃木県に集中しており、予期せぬ地震や停電その他の災害が発生した場合には、開発、生産拠点等が大きな損害を受け、業績に影響を与える可能性があります。

 

(国際的活動及び海外進出のリスク)

海外で事業を行う際には、以下のような特有のリスクがあります。

・政治的、経済的、法制的、社会情勢の変化に伴う影響

・為替レートの変動

・社員の採用と雇用維持及びマネジメント

国際的活動に当社グループが十分に対処できない場合、事業展開、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(資産価値の変動、減損会計に対するリスク)

当社グループの保有する土地や有価証券などの資産価値低下等による減損処理が必要となった場合、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(法的規制リスク)

当社グループの製造するコンドーム製品、メディカル製品等は基本的に薬機法の規制を受けており、これらの製造販売を行うためには、厚生労働大臣の承認、製造所については都道府県知事の許可を必要とします。許認可の未承認、また取り消し等により当社グループの事業展開、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(製品の品質問題に関するリスク)

当社グループは品質管理には万全を期しておりますが、現在の技術・管理水準を超える品質に与える重大な問題等により、製造物責任に基づく製品の回収・損害賠償責任等に至るおそれがあり、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(情報システム・セキュリティに対するリスク)

当社グループは経営情報資産・ネットワーク設備等については、社外への漏えい及び不正アクセスを防ぐためファイアーウォールなどの情報セキュリティの強化、社内啓蒙に努めております。しかし、予期しないコンピュータウイルスの発生・不正アクセスなどその規模によっては当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、「健康と豊かさに貢献する」ために時代をリードする製品造りを基本理念とし、当連結会計年度の研究開発活動は、栃木、新栃木、真岡工場の研究部署においてそれぞれの製品群につき新製品の試験的製作、あるいは新技術の研究等に取り組みつつ次期展開にも備えております。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は2億3千1百万円であります。

 

セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

 

 

(医療機器事業)

当社が中心となってコンドームの改良から製品の開発及び新しい医療機器の開発研究、さらに生産技術の開発に至るまで行っております。当事業に係る研究開発費は、6千6百万円であります。

 

(精密機器事業)

当社が中心となってショックアブソーバ(緩衝器)のソフト&サイレンスを実現する製品の開発、さらに生産技術の開発に至るまで行っております。当事業に係る研究開発費は、1億5千万円であります。

 

(全社共通)

当社が中心となって新製品の研究開発を行っております。当事業に係る研究開発費は、1千4百万円であります。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績の分析

「1 業績等の概要 (1) 業績」をご参照ください。

 

(2)財政状態の分析

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、55億4千6百万円で前年比3億1千8百万円増加しました。主な増加要因は、受取手形及び売掛金の8千7百万円、電子記録債権の5千4百万円、仕掛品の7千万円、原材料及び貯蔵品の5千1百万円などであります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、39億6千1百万円で前年比6億1千6百万円増加しました。主な要因は、新栃木工場増築を含む建物及び構築物の7億2百万円の増加や機械装置及び運搬具の2億9千7百万円の増加、および建設仮勘定の4億6百万円の減少などであります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、41億6千5百万円で前年比3億3百万円減少しました。主な増加要因は、1年内償還予定の社債の4億円、1年内返済予定の長期借入金の2億2千6百万円、設備関係電子記録債務の2億4千4百万円などであり、主な減少要因は、短期借入金の7億円、未払法人税等の1億2千1百万円、設備関係支払手形の4億4千4百万円などであります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、24億8千8百万円で前年比8億7千9百万円増加しました。主な要因は、長期借入金の11億6千9百万円の増加や社債の2億2千万円の減少などであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、28億5千8百万円で前年比3億5千9百万円増加しました。主な要因は、利益剰余金の3億2千8百万円の増加によるものであります。この結果、自己資本比率は30.0%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、12億5千7百万円と前年同期と比べ1千4百万円(△1.2%)の減少となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、前年同期と比べ4億4千3百万円(△59.3%)減少し、3億3百万円となりました。

資金の主な増加要因は税金等調整前当期純利益の5億6百万円、減価償却費の3億2百万円などであり、主な減少要因は法人税等の支払額2億8百万円、売上債権の増加1億4千2百万円、たな卸資産の増加1億2千1百万円などであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により支出した資金は前年同期と比べ8億7千3百万円(600.0%)増加し、10億1千9百万円となりました。

資金の主な減少要因は有形固定資産の取得10億6百万円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により得られた資金は、7億1千万円(前年同期は6億2千5百万円の支出)となりました。

資金の主な増加要因は長期借入れによる収入16億6千4百万円、社債の発行による収入2億円などであり、主な減少要因は短期借入金の返済7億円、長期借入金の返済2億6千8百万円などであります。