第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社は、健康・創造・志の三つの思いを調和させ、「世界の人々の健康と豊かな暮らしに貢献し、人々に喜ばれ、信頼される企業になる」を経営理念のひとつとして掲げています。また、豊かさの追求、信用の確立、イノベーションへの挑戦、継続的な成長と発展、世界№1・オンリーワン企業を目指す、を全ての活動につながる価値観として、さらに熱意、誠意、創意を行動原則として経営理念を支えます。そして、真に社会的ニ-ズに応える強固な経営基盤を構築することを目標にしています。

世界最高水準のゴムの薄膜化技術および新素材を基にコア技術を生かしたゴム製品、および独自の技術力とノウハウを駆使・凝縮した高機能かつバリエーション豊富な精密機器(緩衝器)製品を主力としております。創造性のある高品質・高付加価値で安全な、そして環境にも配慮した製品を市場に提供することによって社会的責任を果たし社会経済の発展に貢献できるものと確信しています。企業の継続的発展・企業価値の最大化を目指し実現して行くことで、株主、取引先、投資家、従業員、地域社会等の全ての人々の信頼と期待に応え、企業市民としての責任を果たしてまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

着実な事業拡大と効率的な事業運営により経営ビジョンを実現してまいります。「成長戦略」の推進を基本方針として、開発投資、設備投資、教育投資を核とした成長への投資を展開し収益力の強化を図るべく第3次新中期経営計画(平成30年3月期から平成32年3月期まで)」を策定し推進しております。この中期経営計画における経営指標は、自己資本比率 40%、自己資本当期純利益率(ROE) 20.0%以上を目標とし企業価値の向上に努めてまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

中期経営計画は、従来の実績と課題を念頭に置き長年培った技術力に磨きをかけると同時にユーザーの多様なニーズに応えられる新製品の開発を行い、海外も含めた新市場の開拓を柱とした営業基盤強化と、コスト意識を持って収益改善と財務体質強化を図り、強固な経営基盤の確立と持続的成長の実現を可能とする中長期的な方向性を明確にした計画としております。コンドームを取り巻く国内の市場環境は、消費の減少傾向が続き厳しい状況が続いておりますが、天然ゴムに代わる新素材(合成ゴム)製品や薄型製品などの高付加価値製品の市場シェアが高まるなど、大きく変化しております。一方、海外では高品質な日本製は競争力、ニーズとも高くOEM戦略により新たな市場開拓を継続してまいります。また、精密機器事業の主力製品であるショックアブソーバおよびロータリーダンパーは住宅設備、家電、自動車、産業用生産設備等の多岐に亘る市場に展開をしております。事業環境は経済状況や消費者ニーズの多様化、技術の進歩、製品の高度化にも大きく影響を受けますが、グローバルな視点で創造的かつハイレベルな製品開発を継続してまいります。

 

(4) 会社の対処すべき課題

消費者ニーズの多様化、技術革新、製造業拠点のグローバル化、安全や環境問題、ガバナンスへの取り組み強化等、当社を取り巻く中長期的事業環境につきましては、その基本的構図は大きく変わらないものと予想されます。

この様な経営環境の下、中長期的な経営の基本方針に基づき、引き続き以下の課題に取り組んでまいります。

①技術力の強化、新製品の開発

新技術、新製品の開発は「ものづくり」に真摯に取り組む当社の生命線と考えております。医療機器事業の中核であるコンドーム市場では、新素材製品や薄さを追求した製品を中心に展開するなど、国内外の市場で環境変化が見られます。海外も含め新たなマーケットを創造すべく、新素材の開発、革新的製法への転換、斬新な発想に基づく製品開発、生産拠点の整備を進めてまいります。精密機器事業ではハイレベルでユニーク、かつコストパフォーマンスに優れた独自の製品を生み出す技術力をバックに、素材と機能性を睨んだ製品開発力・企画力をベースとして、ニッチトップ企業を目指してまいります。また、営業部門と技術開発部門の緊密な連携を通し、ユーザーのニーズを的確に先取りすることで製品開発に生かしていくことが重要と考えます。

 

生産工場においては、新製品開発と効率生産を可能にする最新設備の拡充を継続的に推進してまいります。加えて、永年培ってきた技術・技能を受け継ぐべき人材の育成に取り組んでまいります。特に、中核となる戦略製品群につきましては、革新的な生産技術の開発にチャレンジし、競合他社との差別化とリーディングカンパニーとしての揺るぎ無い地位を確立してまいります。

②新分野・新商材・新規事業への取り組み

将来に亘って持続的成長を遂げていくためには、当社の中核事業に加え、既存の技術力・営業基盤を生かし新たなコア事業の発掘、創出をしていく必要があります。戦略的M&Aの手法の活用や新規アライアンスを推進いたします。海外も含め積極的に新分野を開拓し、新規事業領域の拡大と成長分野への進出、事業基盤の構築に取り組んでまいります。

③生産性向上と効率性を追求した設備投資

生産革新によるQCDの追求を基本方針に、全社を挙げてコスト意識の徹底を図ります。同時にISOをベースとした管理体制の整備・強化に注力し、生販一体となった業務運営による生産性の向上と効率性を追求いたします。自動化生産設備の開発と積極的な導入を柱とした生産能力の拡大だけでなく、既存設備の整備・更新にあたっては抜本的な生産システムの再構築を視野に、不良率の低減を始めとしたローコスト運営に資するシステム化を図りつつ、投資効率の高い設備改革に取り組んでまいります。その一環として増設を展開していた新栃木工場は、フル稼働体制が構築できました。さらに真岡工場の新築・移転計画に着手し、新たな生産拠点の構築を目指してまいります。生産能力の増強と開発力の強化をさらに推進し、加えて生産拠点の防災対策のみならず実効性の高い事業継続計画の策定を進めてまいります。

④海外市場の開拓、ネットワークの拡大

医療機器事業、精密機器事業、SP事業とも新規の販売ネットワークの拡大に取り組んでまいります。中国に有する販売拠点や協力工場の拡充を進め、中国、欧米、東南アジアへの展開を図り高度な技術に裏付けされた当社ブランドを前面に掲げた多面的な取り組みを推進いたします。また、取引ウェイトが高くなる海外の顧客への対応力強化のために開設したドイツ代表事務所を中心に、営業および技術面のサポート体制を拡充いたします。

⑤人材の確保と育成

グローバル規模で成長を目指すうえでは組織体制の強化は不可欠であり、優れた人材の確保と育成は最重要課題のひとつとして認識しております。個々の能力とモチベーション、さらに新たな創意工夫を引き出すために働きがいのある職場環境と働き方の整備・拡充を行い、多様性に富んだ人材の採用と育成に注力いたします。

⑥財務体質の強化

製造業としてその根幹をなす生産設備および研究開発関連への投資資金を確保するために、収益の拡大を図ってまいります。さらに、課題のひとつに掲げた生産性向上と合理化の推進により総合的なものづくりシステムの改善を図り、受注から生産・出荷に至る一連の生産サイクルにおける適正棚卸資産の維持と製造・管理コストの削減に努めてまいります。同時に、自己資本の増強と有利子負債の削減により、経営環境の変化に柔軟に対応し持続的な成長が実現できる財務体質の強化・改善に努めてまいります。

⑦経営管理体制の整備と企業体質の強化

コーポレート・ガバナンスの強化とCSRへの取り組みを最重要課題のひとつと位置付け、経営統治機能の拡充に取り組んでまいります。また、コンプライアンスの徹底を始めとして透明性の高い経営を実現し、リスク管理、情報管理、情報開示体制等、内部統制システムの一層の整備と強化を進めてまいります。さらに、業容の拡大を支え成長戦略を推進する中で、変化に強く柔軟な対応が可能となるITシステムの整備・再構築を推進いたします。

⑧企業文化の醸成

当社のあるべき姿を見据え、従来から判断や行動の基本としている経営理念、価値観、行動指針を改めて体系化した「FUJILATEX WAY」として明確に定めました。この企業ビジョンを全役職員で共有し、ひとりひとりが日々の業務活動の拠り所とし、様々な施策に積極的に取り組んでまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの業績は、今後起こり得る様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。

当社グループでは、当社グループでコントロールできない外部要因や事業上のリスクとして具体化する可能性は必ずしも高くないと見られる事項を含め、投資家の判断上、重要と考えられる事項については投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下のとおり開示しております。

また、将来に関する事項の記載に関しては、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

なお、これらのリスク発生の可能性を踏まえた上で、その発生の予防及び発生した場合の対応に努力いたします。

 

(知的財産におけるリスク)

当社グループは、開発する製品は多種、広範囲で、これに関連する知的財産権もまた複雑で多岐にわたっております。新製品の開発にあたっては、他者の権利を侵害しないように細心の注意を払っております。現在、第三者より知的財産権に関する侵害訴訟は提起されておりませんが、権利侵害等の理由により第三者から販売差し止め等の訴訟を提起される可能性があります。

このように、知的財産権における保護の失敗や不当な侵害は、当社グループの事業展開、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(金利の上昇によるリスク)

当社グループは、相対的に有利子負債比率が高い水準にあります。金利の固定化、金利スワップ取引等による金利変動リスクの回避を視野にいれ、調達コストの低減を心がけておりますが、今後金利が上昇した場合には経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(資金調達に係るリスク)

当社グループは、金融機関と締結している借入に係る契約の一部に財務制限条項が付されており、同条項に抵触し、期限の利益を喪失した場合には当社の財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(原材料高のリスク)

当社グループ製品の主要原材料はいずれも値上げ圧力が強く、さらには天然ゴムの商品市況の影響による価格上昇も要因となり、製品原価に影響を及ぼす可能性があります。製品価格への転嫁は難しい状況下にあり、合理化等の企業努力で値上げコストを吸収していく方針ですが、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(原材料・部品の調達リスク)

当社グループは、合理的な価格で適切な品質及び量の原材料、部品等を調達しており、その調達はサプライヤーの供給する能力に依存しております。需要過剰の場合は十分な供給ができない可能性があり、価格が高騰する可能性があります。さらに、自然災害等によりサプライチェーンが被害を受けた場合は生産活動に影響を及ぼす可能性があります。調達に関連するリスクを回避するため、複数のサプライヤーを確保し緊密な関係構築に努めておりますが、供給不足等の問題が発生した場合は業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(災害発生のリスク)

当社グループの生産拠点は、栃木県に集中しており、予期せぬ地震や停電その他の災害が発生した場合には、開発、生産拠点等が大きな損害を受け、業績に影響を与える可能性があります。

 

(国際的活動及び海外進出のリスク)

海外で事業を行う際には、以下のような特有のリスクがあります。

・政治的、経済的、法制的、社会情勢の変化に伴う影響

・為替レートの変動

・社員の採用と雇用維持及びマネジメント

国際的活動に当社グループが十分に対処できない場合、事業展開、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(資産価値の変動、減損会計に対するリスク)

当社グループの保有する土地や有価証券などの資産価値低下等による減損処理が必要となった場合、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(法的規制リスク)

当社グループの製造するコンドーム製品、メディカル製品等は基本的に薬機法の規制を受けており、これらの製造販売を行うためには、厚生労働大臣の承認、製造所については都道府県知事の許可を必要とします。許認可の未承認、また取り消し等により当社グループの事業展開、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(製品の品質問題に関するリスク)

当社グループは品質管理には万全を期しておりますが、現在の技術・管理水準を超える品質に与える重大な問題等により、製造物責任に基づく製品の回収・損害賠償責任等に至るおそれがあり、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(情報システム・セキュリティに対するリスク)

当社グループは経営情報資産・ネットワーク設備等については、社外への漏えい及び不正アクセスを防ぐためにクラウド化、ファイアーウォールなどのセキュリティの強化、社内啓蒙に努めております。しかし、予期しないコンピュータウイルスの発生・不正アクセスなどその規模によっては当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績

当連結会計年度のわが国経済は、好調な企業業績や雇用・所得環境の改善を背景に個人消費は底堅く、設備投資は高水準の企業収益を背景に堅調に推移するなど、着実な回復基調が続きました。

世界経済については、米国は個人消費や設備投資が増加し、欧州は堅調な雇用環境を背景に、また中国は世界経済の回復を背景に輸出が増加するなど主要な先進国を中心に全体として堅調に推移いたしました。

このような事業環境のもと、より快適で豊かな暮らしに貢献できる製品造りをコンセプトに、お客様の多様なニーズに迅速・的確に対応するため、新技術・新製品開発へ積極的に取り組んでまいりました。また、生産能力の向上と生産体制の効率化を狙い、最新の生産設備の増設と拡充により増築を展開した新栃木工場はフル稼働が継続し、収益に大きく寄与いたしました。継続的な生産能力の強化により増産体制の構築と生産性向上が実現いたしました。さらに、総人員の圧縮と適正配置、在庫管理の徹底による削減と適正数量確保、間接費用の継続的削減活動の展開など、生産体制の合理化と業務の効率化を継続して推進し、企業体質の強化と強固な事業基盤の構築に努めてまいりました。なお、これらの実現に向けた新たな生産体制の構築を展望し、一部工場の新築・移転計画に着手いたしました。

医療機器事業の展開する主力のコンドームについては、国内市場環境は依然として厳しい状況が続くものの、海外市場においては継続的かつ安定的な受注が確保できました。精密機器事業においては、国内外の製造関連企業を中心とした顧客ニーズに対応すべく、ハイレベルな製品開発と積極的な提案営業を展開いたしました。また、生産体制強化を狙いとした工場増設により生産設備の稼働も安定し、業績向上に大きく寄与いたしました。

その結果、当連結会計年度の売上高は、79億2千7百万円と前年同期と比べ6億9千7百万円(9.6%)の増加となりました。

また、利益面につきましては、価格競争激化、新製品販売に向けた販促費投入、設備導入による減価償却費負担や在庫評価減等の利益圧迫要因の一方、増収増産効果に加え、生産合理化と諸経費の節減に努めた結果、営業利益は6億4千8百万円と前年同期と比べ9千8百万円(17.8%)の増益、経常利益は5億6千3百万円と前年同期と比べ5千6百万円(11.2%)の増益となりました。しかしながら、一部事業用資産について減損損失4億9百万円の特別損失を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は9千1百万円と前年同期と比べ3億円(△76.6%)の減益となりました。

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。なお、セグメント損益は、営業利益または営業損失に基づいております。

 

医療機器事業

主力のコンドームは、国内市場においては主要な販売チャネルとしての大型小売店・ドラッグストア・コンビニエンスストアを中心に販路開拓に注力いたしました。加えて継続的にWeb広告や販促企画を含めたネット販売への取り組みを強化、推進すると同時に、ドラッグストア、量販店とのタイアップ企画や販促キャンペーンへの展開、SNSを媒体とした販促活動にも取り組みシェア拡大を推進いたしました。また、安定生産と増産に向けて継続的に設備の更新、整備に取り組みました。

国内市場では依然として消費の減少傾向、価格の2極化、加えて天然ゴムに代わる新素材製品のシェア上昇傾向も続きました。天然ゴム素材製品を主体とする当社は厳しい展開を余儀なくされましたが、新素材コンドームSKYNに新商品を投入しラインナップを充実させた結果、増収となりました。また、輸出については、日本製高品質をポイントに継続的な営業活動と生産体制構築により受注は継続的・安定的に確保することができました。冷却商品は定番化し売上、利益とも前年の水準を維持いたしました。

メディカル製品については、医療現場での感染防止意識の高まりやアレルギーフリー素材製品の認知度の向上につれて、超音波診断装置等のプローブカバー(感染予防製品)、内視鏡用の医療バルーンを中心として引き続き堅調に推移いたしました。

この結果、売上高は21億9千4百万円と前年同期と比べ9千6百万円(4.6%)の増加となりました。

セグメント損益は、増産・増収効果は認められたものの、製造ライン改造途上による稼働率の低下や減価償却費負担、不良在庫の処分等により、9千5百万円の損失(前年同期は2千1百万円の損失)となりました。

 

精密機器事業

主力のショックアブソーバおよびロータリーダンパーは、景気回復に伴い国内市場の受注は引き続き堅調に推移いたしました。ユーザー評価の高い主力製品の小型ショックアブソーバおよび小型ロータリーダンパーが、製品バリエーション強化と性能面の進化により、売上と利益に安定的に寄与いたしました。主要な市場として位置付け、開拓を継続している住宅設備関連は、住宅着工件数の減少があったものの新規採用の増加等により安定的な売上を確保できました。半導体、液晶等の製造設備関連は中国での需要が拡大し、一般産業用生産設備向けショックアブソーバは大幅な受注増となりました。また、家電、複合機関連、自動車関連の分野でも受注は堅調に推移いたしました。一方、輸出は新たな海外からのオファーが具体化したものの、当社の既存大手取引先の生産調整等が続き前年を下回る実績となりました。

利益面については、増収増産効果によるコスト低減に加え、従来から推進している製造ラインの全自動化・半自動化をベースにした増設が生産効率化に大きく寄与したことで原価低減が実現いたしました。また、人員の適正配置を含めた生産効率化と製造経費の低減、販売費節減への継続的取り組みを行いコスト圧迫要因を吸収いたしました。

この結果、売上高は51億円と前年同期と比べ5億8千1百万円(12.9%)の増加となりました。

セグメント利益は、11億3千万円と前年同期と比べ2億6百万円(22.4%)の増益となりました。

売上高、セグメント利益とも過去最高を達成することとなりました。

 

SP事業

主力のゴム風船が中心となる販促用品市場はニーズの多様化が続き、景気が回復基調にある中、広告販促活動やイベント等も徐々に拡大し、加えて従来から継続している提案営業による新企画商品や主力のゴム風船およびフィルムバルーンの受注も徐々に回復し売上に寄与いたしました。売上、利益とも回復基調にて推移いたしました。物流の見直しにより間接コストを削減したものの、他社競合等により採算面が厳しく利益を圧迫し減益となりました。

この結果、売上高は5億9百万円と前年同期と比べ6百万円(1.2%)の増加となりました。

セグメント利益は、2千1百万円と前年同期と比べ1百万円(△7.2%)の減益となりました。

 

その他

売上高は1億2千1百万円と前年同期と比べ1千2百万円(11.6%)の増加となりました。

セグメント利益は、1千7百万円と前年同期と比べ1百万円(12.9%)の増益となりました。

 

 

生産、仕入、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

① 生産実績

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

医療機器事業

2,346,569

12.2

精密機器事業

4,969,154

14.8

その他

105,099

16.9

7,420,823

14.0

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、販売価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

② 仕入実績

 

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

医療機器事業

270,781

26.2

精密機器事業

94,080

△20.6

SP事業

298,478

1.1

その他

17,381

133.6

680,721

7.1

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、仕入価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

③ 受注実績

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

精密機器事業

4,169,073

△9.5

554,297

△10.3

4,169,073

△9.5

554,297

△10.3

 

(注) 1 精密機器事業の一部についてのみ受注生産を行っており、他の精密機器事業及び他のセグメント事業については見込み生産を行っております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

④ 販売実績

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

医療機器事業

2,194,404

4.6

精密機器事業

5,100,891

12.9

SP事業

509,980

1.2

その他

121,963

11.6

7,927,238

9.6

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

ダイドー株式会社

857,430

11.9

993,024

12.5

 

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 財政状態

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、59億2千9百万円で前年比3億8千3百万円増加しました。主な増加要因は、受取手形及び売掛金の1億9千万円、仕掛品の8千6百万円、原材料及び貯蔵品の8千8百万円などであります。これは主に精密機器事業の売上高の増加に伴う増加であります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、46億4千2百万円で前年比6億8千万円増加しました。主な要因は、土地の6億6千8百万円の増加や建設仮勘定の8千7百万円の増加、および建物及び構築物の9千6百万円の減少などであります。これは主に栃木千塚工場の新設に伴う増加であります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、44億8千6百万円で前年比3億2千万円増加しました。主な増加要因は、精密機器事業の仕入れに伴う電子記録債務の2億4千9百万円、短期借入金の4億円、1年内返済予定の長期借入金の9千万円、未払法人税等の8千8百万円などであり、主な減少要因は、1年内償還予定の社債の4億2千万円、設備関係電子記録債務の1億9千万円などであります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、31億6千3百万円で前年比6億7千4百万円増加しました。主な増加要因は、社債の2億円、長期借入金の4億6千9百万円などであります。これは主に栃木千塚工場の新設に伴う資金調達による増加であります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、29億3千1百万円で前年比7千2百万円増加しました。主な増加要因は、利益剰余金の2千8百万円、その他有価証券評価差額金の2千9百万円などであります。この結果、自己資本比率は27.7%となりました。

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、12億5千5百万円と前年同期と比べ2百万円(△0.2%)の減少となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

営業活動により得られた資金は、前年同期と比べ5億5千5百万円(182.7%)増加し、8億5千8百万円となりました。

資金の主な増加要因は税金等調整前当期純利益の1億5千1百万円、減価償却費の3億9千2百万円、減損損失の4億9百万円、仕入債務の増加1億8千9百万円などであり、主な減少要因は売上債権の増加2億2千5百万円、たな卸資産の増加2億3千6百万円などであります。

投資活動により支出した資金は前年同期と比べ3億4千万円(33.4%)増加し、13億5千9百万円となりました。

資金の主な減少要因は栃木千塚工場の新設を含めた医療機器事業や精密機器事業における有形固定資産の取得13億3千9百万円であります。

財務活動により得られた資金は前年同期と比べ2億1千4百万円(△30.2%)減少し、4億9千5百万円となりました。

資金の主な増加要因は短期借入れによる収入4億円、長期借入れによる収入9億8千7百万円、社債の発行による収入2億円などであり、主な減少要因は長期借入金の返済4億2千6百万円、社債の償還4億2千万円などであります。

 

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入を資金の源泉としております。運転資金等の短期の資金需要につきましては自己資金に加えて30億円のコミットメントライン契約により機動的な調達を確保しております。設備投資等の長期資金需要につきましては、資金需要の期間及び目的を勘案し、金融機関からの長期借入やリース等の選択肢から最適な調達方法を検討して対応しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、「健康と豊かさに貢献する」ために時代をリードする製品造りを基本理念とし、当連結会計年度の研究開発活動は、栃木、新栃木、真岡工場の研究部署においてそれぞれの製品群につき新製品の試験的製作、あるいは新技術の研究等に取り組みつつ次期展開にも備えております。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は2億7千5百万円であります。

 

セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

 

(医療機器事業)

当社が中心となってコンドームの改良から製品の開発及び新しい医療機器の開発研究、さらに生産技術の開発に至るまで行っております。当事業に係る研究開発費は、7千9百万円であります。

 

(精密機器事業)

当社が中心となってショックアブソーバ(緩衝器)のソフト&サイレンスを実現する製品の開発、さらに生産技術の開発に至るまで行っております。当事業に係る研究開発費は、1億5千3百万円であります。

 

(全社共通)

当社が中心となって新製品の研究開発を行っております。当事業に係る研究開発費は、4千1百万円であります。