第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度の世界経済は、米国では堅調な雇用や個人消費に支えられ景気回復が持続し、欧州も緩やかながら景気回復基調となりました。一方、中国での景気減速が鮮明となるほか、その余波や資源価格の下落を受けて新興国経済も軟調に推移しました。

また、国内経済は、全体としては企業収益や雇用環境に改善が見られ緩やかな景気回復基調が続いたものの、年明け以降は円高や株価の下落が進展するなど不透明感が強まってきました。
 当社グループの主要需要業界におきましては、海外で自動車や軽搬送向け等が堅調に推移し、国内においても物流業界向けや半導体製造装置向け等が堅調に推移しました。
 このような状況下、当社グループの当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度比33億円増(5.6%増)の634億3千7百万円となりました。

損益面では、継続的な生産性改善の効果や為替の影響もあり、営業利益は、45億9千9百万円と前連結会計年度比7億2千万円(18.6%増)の増益となりました。また、持分法適用会社の業績も堅調に推移したこと及び為替の影響もあり持分法投資利益が前年度比6億5千3万円増加しました。この結果、経常利益は、105億3千2百万円と前連結会計年度比10億1千4百万円の増益(10.7%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、84億8千6百万円と前連結会計年度比10億2千7百万円の増益(13.8%増)となりました。

 

セグメント別の業績は、次のとおりであります。

① ベルト・ゴム製品事業

主力のベルト製品(受注額127億5千1百万円、前期比4.7%増、当社単独ベース)は、海外では、物流業界、郵便機向け等の搬送用ベルトが堅調に推移しました。また、中国の金融機器向けも比較的堅調に推移しました。国内では、半導体・液晶業界向けや産業ロボット向けが堅調に推移しました。ゴム製品(受注額43億7千4百万円、前期比13.1%減、当社単独ベース)は、工作機械向けのシール製品が低調、関連会社向けのゴム素材製品も低調に推移しました。ベルト・ゴム製品の生産規模は、107億8千5百万円(前期比3.4%減・販売価格ベース、当社単独ベース)となりました。

以上の結果、売上高は246億円と前連結会計年度比8億4千4百万円の増収(3.6%増)となりました。セグメ
ント利益は、21億6千2百万円と前連結会計年度比1千9百万円の減益(0.9%減)となりました。

② ホース・チューブ製品事業

ホース・チューブ製品(受注額182億3千9百万円、前期比3.0%増、当社単独ベース)は、国内では、半導体製造装置向けチューブ製品や自動車業界向けのメカトロ製品が堅調に推移しました。海外では、メキシコや韓国で自動車用燃料チューブが堅調に推移しました。一方、建設機械向けは、世界的に低調に推移しました。ホース・チューブ製品の生産規模は、180億4千9百万円(前期比2.8%増・販売価格ベース、当社単独ベース)となりました。

以上の結果、売上高は278億1千8百万円と前連結会計年度比17億4千5百万円の増収(6.7%増)となりました。セグメント利益は、28億8千万円と前連結会計年度比4億5千8百万円の増益(18.9%増)となりました。

③ その他産業用製品事業

空調製品(受注額31億9千4百万円、前期比6.3%増、当社単独ベース)は、国内は病院や医薬関係施設の設備投資に支えられ堅調に推移しました。また、台湾でも設備投資需要が底堅く推移しました。感温性粘着テープ(受注額759百万円、前期比55.6%増、当社単独ベース)は、国内のセラミックコンデンサー業界の需要が堅調に推移、また、新しい用途向けの販売も堅調に推移しました。

以上の結果、売上高は76億1千4百万円と前連結会計年度比7億6百万円の増収(10.2%増)となりました。セグメント損失は、2億4千9百万円と前連結会計年度比1億5千5百万円の改善となりました。

④ 不動産事業

新しいテナントの入居などの影響により、売上高は9億9千9百万円と前連結会計年度比1千万円の増収(1.1%増)となりました。セグメント利益は、修繕費用の減少もあり 4億9百万円と前連結会計年度比2千5百万円の増益(6.8%増)となりました。

 

⑤ 経営指導事業

経営指導の対象となる関連会社の主要ユーザの業界が堅調に推移したため、売上高は11億2千4百万円と前連結会計年度比1千1百万円の増収(1.0%増)となりましたが、セグメント利益は、8億7千9百万円と前連結会計年度比横ばいとなりました。

⑥ その他

「その他」の区分に含まれる自動車運転免許教習事業や北海道における山林事業で構成されるその他の事業の売上高は12億8千万円と前連結会計年度比2千9百万円の増収(2.3%増)となりましたが、セグメント利益は、9千9百万円と前連結会計年度比横ばいとなりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ46億4千1百万円増加し、276億2千5百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較し18億9千3百万円多い、89億9千5百万円の収入となりました。これは主に当期純利益の増加等によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較し26億6百万円少ない、24億9千4百万円の支出となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出の減少等によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較し9億9千7百万円多い、15億7千4百万円の支出となりました。これは主に長期借入金の返済と配当金の支払額の増加等によるものです。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であってもその容量、構造、形式等は、必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。

このため、生産、受注及び販売の状況については、「1 業績等の概要」における各セグメントの業績に関連付けて示しております。

 

3 【対処すべき課題】

(1) 当面の対処すべき課題

今後の経済見通しにつきましては、米国経済は底堅い成長が持続すると見込まれる一方、金融政策による景気への影響が懸念されます。欧州経済も緩やかな回復が見込まれるもの、難民問題等による経済の混乱が危惧されます。また、新興国経済も中国の景気減速の影響が引き続き予想されるなど、総じて先行きは不透明な状況にあります。国内経済につきましては、各種経済政策の効果もあり、緩やかな回復が期待されるものの、円高や中国・新興国経済の減速影響による企業業績の下振れが懸念されるなど先行きは予断を許さない状況にあります。

このような環境下にあって、当社グループは、中長期経営計画『V2020』の第2フェーズの2年目の目標達成に向け、なすべき諸施策を確実に実行してまいります。

(2) 株式会社の支配に関する基本方針

①基本方針の内容及びその取組み(概要)

 当社取締役会は、上場会社である当社の株式は、株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社の株式に対する大規模買付行為またはこれに類似する行為があった場合においても、一概にこれを否定するものではなく、最終的には株主の皆様の自由な意思により判断されるべきであると考えます。

しかしながら、近年わが国の資本市場においては、対象となる企業の賛同を得ずに、一方的に大規模買付行為またはこれに類似する行為を強行する動きが顕在化しております。当社の財務及び事業の方針を決定する者の在り方としては、当社の経営理念、経営指針、企業価値のさまざまな源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係などを充分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保、向上させる者でなければならないと考えております。

 

従いまして、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模買付行為またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。

当社は、当社株式の大規模な買付行為がなされた場合において、これを受け入れるかどうかは、最終的には株主の皆様のご判断に委ねられるべきものであるという考えから、平成19年6月26日開催の株主総会において、買収防衛策の導入は株主総会の決議で定めることができるとする定款変更を行いました。また、同時に買収防衛策の内容についても株主の皆様にお諮りし、ご承認いただいております。その後、平成21年6月25日開催の第80期定時株主総会及び平成24年6月26日開催の第83期定時株主総会において、その内容を一部改定の上継続致しました。さらに、平成27年6月24日開催の第86期定時株主総会において、中長期経営計画『Ⅴ2020』第2フェーズの期間に合わせて継続しております。本買収防衛策におきましては、当社取締役会が株主総会を招集し、大規模買付行為に関する株主の皆様の意思を確認できること、および、当社取締役会が法令の改正に伴い、独立委員会の承認を得たうえで、本買収防衛策を修正しまたは変更する場合があることをそれぞれ明記しておりますが、その実質的内容は変更ありません。

なお、その概要は次のとおりであります。

議決権割合が20%以上となるような当社株式の大規模買付行為を行おうとする者(当社取締役会が同意したものを除く)に対し、(1)事前に大規模買付者の概要、買付目的、買付価格の根拠及び経営方針などに関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に提出すること、(2)当社取締役会による当該大規模買付行為に対する評価期間が経過した後に大規模買付行為が開始されるべきであること、とするルールを設定し、このルールが遵守されない場合には、株主利益の保護のため、対抗措置として新株予約権の無償割当を行う可能性があることといたしました。

また、大規模買付ルールが遵守された場合でも、当該大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと判断される場合には、例外的に、取締役の善管注意義務に基づき、前記の対抗措置をとることもあるとしております。

なお、公正を期するため、大規模買付行為に対して、取締役会が講じる措置の是非を検討し、取締役会に勧告する機関として、当社の社外取締役及び社外監査役による独立委員会を設置しております。

②具体的な取組みに対する当社取締役の判断及びその理由

①に記載した当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を向上させるための具体的方策であり、当社の基本方針に沿うものです。

また、本対応方針は、当社取締役会から独立した組織として独立委員会を設置し、対抗措置の発動・不発動の判断の際には取締役会はこれに必ず諮問することとなっていること、本対応方針の有効期間は3年であり、その継続については株主の皆様のご承認をいただくこととなっていること等その内容において公正性・客観性が担保される工夫がなされている点において、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

③買収防衛策に関する指針及び適時開示規則との整合性

本対応方針は平成17年5月27日に経済産業省及び法務省から公表された「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」(以下、「買収防衛指針」といいます。)に定める三原則①企業価値・株主共同の利益の確保、②事前開示・株主意思の原則及び③必要性・相当性の原則のすべてを充足しており、買収防衛指針に完全に沿った内容となっております。

また、本対応方針は、平成20年6月30日に経済産業省が設置する企業価値研究会から公表された「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容にも十分配慮したものとなっております。
加えて、本対応方針は、株式会社東京証券取引所の定める買収防衛策の導入に係る諸規則の趣旨にも合致するものとなっております。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの財政状態、経営成績および財務の状況等に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には以下のようなものがあります。

また、以下の記載で文中にある将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社が判断したものであります。

(1) 業界の動向及び為替変動等の影響

当社グループの主要製品はベルト・ゴム製品、ホース・チューブ製品、その他産業用製品等で構成されており、当社グループの経営成績は、工作機械、建設機械、精密機械、自動車業界、電子・半導体等の動向ならびに為替変動等の影響を受ける可能性があります。

(2) 関連会社の業績変動

当社グループは、国内外の子会社以外にも米国企業等と合弁で出資している持分法適用会社を有しております。これらの持分法適用会社は、自動車業界、電子・半導体等への依存度が高く、業界動向によって収益が悪化した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(3) 製品の品質等による業績変動

当社グループは高品質の製品の提供をめざし、厳格な品質保証体制及び納入体制を構築しており、品質管理の徹底を図っております。しかしながら、予期せぬ事情により、製品納入の遅れや製品の欠陥等が発生する可能性があります。このような製造上の問題が発生した場合、損害賠償等の負担により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(4) 外的要因による業績変動

当社グループにおいては、地震、台風等の自然災害の発生、その他の理由によるトラブルの発生や、また、海外子会社においては、所在地各国の予期し得ない政治情勢、法規制、税制などの変更やテロ、戦争その他の要因による社会的混乱によって業績と財務状況が影響を受ける可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、長期的な収益力強化のため、技術開発を重視し、高付加価値素材の探求、設計から製品化までの一貫した研究体制の確立を基本として、新材料に関する基礎研究及びその応用研究と新技術、更には生産技術全般の開発まで幅広く進めております。

当社グループの研究開発活動は、グループ全体の技術戦略の議論を行う技術戦略会議を設け、MOT(Management of Technology)を積極的に活用し、迅速な経営判断のもとで実行しています。新規製品・新規事業開発に関しては、当社テクニカルセンターに開発研究グループを設け、新材料・新技術の開発およびコア技術の集積と向上に向けて各事業部と連携して研究活動を行なっております。また、既存事業分野の関連技術と製品開発活動に関しては、当社各事業部及びグループ各社の技術部門によりそれぞれ該当分野別に推進されております。

当連結会計年度の研究開発費は16億5千7百万円であり、「新規製品・新規事業開発」、「ベルト・ゴム製品事業」、「ホース・チューブ製品事業」、「その他産業用製品事業」に投入しております。

(1) ベルト・ゴム製品事業

当社工業資材事業部を中心に、ベルト・ゴム製品の主要材料であるゴムや高分子材料の基礎的な物性研究と新規材料創出の研究を進めています。例えば、アジア諸国で今後さらに拡大が予想されるATM精密ベルトでは、得意とするウレタン分子構造設計技術で耐加水分解性能を向上、現地での耐久性が飛躍的に向上すると期待されます。既存製品群にとらわれないゴム応用製品への展開・応用を推進しております。

当連結会計年度の主な成果としては、新たな機能と付加価値を持ったエラストマー材料の開発などがあります。当事業に関わる研究開発費は5億2千5百万円であります。

 

(2) ホース・チューブ製品事業

当社ニッタ・ムアー事業部を中心に、樹脂ホース・チューブ・継手及び自動工具交換装置の研究開発を行っております。当連結会計年度は、工作機械向け柔軟油圧ホースの開発、溶接ロボット向け耐スパッタ・チューブの開発、高速ロボット向け自動工具交換装置などの開発に取り組みました。さらに、成長市場毎に製販技一体の開発チームを設置し商品開発を推進しております。当事業に関わる研究開発費は4億6千7百万円であります

(3) 「新規製品・新規事業開発」及び「その他産業用製品事業」

平成24年に開始した中長期経営計画『V2020』の第2フェーズ初年度に当たる当連結会計年度は、新事業、新製品創出をより強力に推進するため、新たに専任の新規事業探索チームとしてNIC(Nitta Innovation Crew)を立ち上げ、一年間の探索活動により、新たなロボット関連事業の可能性を提案し、事業化に向けての技術開発を開始しました。これも含め、テクニカルセンターではエラストマーを中心としたソフトマテリアル複合化技術をTPF(Technical Platform)としてベルト以外で自動車、機械、ロボット関連から医療器械、スポーツ分野まで幅広く製品開発を進めております。また、当社独自の直径の揃った長尺な多層CNT(Carbon Nano Tube)は展示会などを通じて多くの引き合いを頂戴し、いくつかの応用分野で技術開発、研究が進行中です。

新規製品の調査・企画立案に関しては、国内及び米国、欧州等の技術コンサルタント(技術調査サテライト)を活用して新規事業の「種」となる技術情報の調査・探索を行うとともに、同センター内の開発企画グループを中心に、調査段階から各事業部と連携した研究開発テーマの発掘に努めると共に、提案型のマーケティング手法を導入することで、潜在的な市場ニーズの発掘を通して新規事業の創出、新製品の企画立案に取り組んでおります。
グローバルな知的財産権利の取得と維持強化に関しては、同センター内の知的財産グループが担当しており、特許情報分析ツール等を活用することによって当社の技術戦略立案をサポートしております。

空気清浄化分野では、微粒子だけでなく菌にも注目し、測定システム、封じ込めシステムを開発、最先端製剤工場から食品工場まで、安全、安心なモノづくりを提案しています。感温性粘着シートインテリマーや圧力分布計測のタクタイルセンサーについては、ディスプレイパネル製造プロセスなどの新たな用途や半導体・セラコンなど既存の電子部品の製造プロセスなどの新たな用途に応えるべく製品の改良、性能向上のための技術開発を行っております。
「新規製品・新規事業開発」及び「その他産業用製品事業」に関わる研究開発費は6億6千3百万円です。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析

当社は円滑な事業活動の遂行のため健全なバランスシートの維持を財務方針としております。

当連結会計年度末における資産合計は1,061億8千2百万円となり、前連結会計年度末に比べて34億4百万円の増加となりました。流動資産は560億2千万円となり44億5百万円の増加となりました。主な要因は現金同等物等の増加によるものです。

固定資産は501億6千1百万円となり10億1百万円減少しました。そのうち有形固定資産は185億7千5百万円と1億7千6百万円増加しました。無形固定資産は6億2千6百万円と1億6千8百万円の増加となりました。投資その他の資産は309億5千9百万円と、13億4千6百万円減少しました。

負債合計は202億1千3百万円と9億円の減少となりました。主な要因は支払手形および買掛金の減少と繰延税金負債の減少によるものです。純資産合計は 859億6千9百万円となり43億4百万円の増加となりました。主な要因は、為替換算調整勘定が円高によりマイナスに働いたものの、親会社株主に帰属する当期純利益84億8千6百万円による利益剰余金の増加があった事によるものです。

この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の78.1%から79.6%となりました。
期末発行済株式総数(自己株式控除後)に基づく1株当たり純資産は、前連結会計年度末の2,767.88円から2,910.44円となりました。

 

(2) 経営成績の分析

当連結会計年度の世界経済は、米国では堅調な雇用や個人消費に支えられ景気回復が持続し、欧州も緩やかながら景気回復基調となりました。一方、中国での景気減速が鮮明となるほか、その余波や資源価格の下落を受けて新興国経済も軟調に推移しました。

 

また、国内経済は、全体としては企業収益や雇用環境に改善が見られ緩やかな景気回復基調が続いたものの、年明け以降は円高や株価の下落が進展するなど不透明感が強まってきました。

当社グループの主要需要業界におきましては、海外で自動車や軽搬送向け等が堅調に推移し、国内においても物流業界向けや半導体製造装置向け等が堅調に推移しました。

この結果、売上高は、前連結会計年度比33億円増(5.6%増)の634億3千7百万円となりました。売上総利益は、売上高の増加や原価低減を主因に、前連結会計年度比11億2千9百万円増(6.8%増)の177億6千9百万円となりました。

営業利益は、継続的な生産性改善や為替の影響もあり、前連結会計年度比7億2千万円増(18.6%増)の45億9千9百万円となりました。営業外収益では、持分法投資利益が前連結会計年度比6億5千3万円増(12.6%増)の58億5千2百万円となりました。

特別利益では投資有価証券売却益が31百万円、特別損失では減損損失が1億4千2百万円計上されております。

以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比13億4千5百万円増(14.7%増)の105億1百万円となり、法人税、住民税及び事業税や法人税等調整額を差し引いた当期純利益は前連結会計年度比10億6千万円増(13.8%増)の87億3千1百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比10億2千7百万円増(13.8%増)の84億8千6百万円となりました。

また1株当たり当期純利益は292.27円(前連結会計年度比35.19円増)、自己資本当期純利益率は10.3%(前連結会計年度比0.4ポイント増)となりました。

なお、事業別の売上高及び営業利益の概況については、第2[事業の状況]1[業績等の概要]に記載しております。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは前連結会計年度より18億9千3百万円増加の89億9千5百万円の収入となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の増加等によるものです。 

投資活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度より26億6百万円減少の24億9千4百万円の支出となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出の減少等によるものです。

財務活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度より9億9千7百万円増加の15億7千4百万円の支出となりました。これは主に長期借入金の返済と配当金の支払額の増加等によるものです。