当連結会計年度の世界経済は、米国では雇用環境の改善や旺盛な個人消費に支えられ堅調な景況感が持続したほか、欧州も緩やかながら景気回復が続きました。また、中国や新興国でも一部に持ち直しの動きがみられるなど、全体としては緩やかな回復基調で推移しました。
また、国内経済も、上期は、為替の円高傾向が続き景気の先行きが不透明になったものの、第3四半期以降は為替が円安に転じ、景気全般としては底堅く推移しました。
当社グループの主要需要業界におきましては、海外で自動車や物流業界向け等が堅調に推移し、国内においても物流業界向けや半導体製造装置向け等が堅調に推移しました。
このような状況下、当社グループの当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度比9億2千2百万円増(1.5%増)の643億5千9百万円となりました。
損益面では、継続的な生産性改善の効果はあったものの、中長期経営計画達成の為の先行コストや為替の影響もあり、営業利益は、42億8千8百万円と前連結会計年度比3億1千万円(6.7%減)の減益となりました。また、持分法適用会社の業績は堅調に推移したものの為替の影響等により、持分法投資利益が前連結会計年度比4億5千9百万円減少しました。この結果、経常利益は、96億6千万円と前連結会計年度比8億7千2百万円の減益(8.3%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、78億8千6百万円と前連結会計年度比5億9千9百万円の減益(7.1%減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
主力のベルト製品(受注額137億5千8百万円、前期比7.9%増、当社単独ベース)は、国内では、物流向けや紙工・段ボール業界向けの需要が堅調に推移しました。海外では、欧米の物流業界向け需要が比較的堅調に推移しました。ゴム製品(受注額41億5百万円、前期比6.1%減、当社単独ベース)は、工作機業界向けのシール製品に持ち直しの動きが見え始めましたが、公共事業関係は依然として低調でした。ベルト・ゴム製品の生産規模は、111億7千6百万円(前期比3.6%増・販売価格ベース、当社単独ベース)となりました。
以上の結果、売上高は為替の影響もあり244億2千3百万円と前連結会計年度比1億7千7百万円の減少(0.7%減)となりました。セグメント利益は、20億9千6百万円と前連結会計年度比6千6百万円の減少(3.1%減)となりました。
ホース・チューブ製品(受注額193億5千2百万円、前期比6.1%増、当社単独ベース)は、国内では、自動車業界や半導体製造装置向けチューブ製品や特殊車両向けのホース製品が堅調に推移しました。海外では、メキシコ、中国、韓国でチューブ製品が堅調に推移しました。また建設機械向けホース製品も回復してきました。ホース・チューブ製品の生産規模は、194億2千3百万円(前期比7.6%増・販売価格ベース、当社単独ベース)となりました。
以上の結果、売上高は284億8千5百万円と前連結会計年度比6億6千7百万円の増加(2.4%増)となりました。セグメント利益は、先行コストや為替の影響もあり25億2千2百万円と前連結会計年度比3億5千8百万円の減少(12.4%減)となりました。
空調製品(受注額33億7千8百万円、前期比5.8%増、当社単独ベース)は、国内のメンテナンス事業が引き続き堅調に推移しました。また、台湾でも設備投資需要が底堅く推移しました。感温性粘着テープ(受注額12億4百万円、前期比58.5%増、当社単独ベース)は、電子部材向け用途の需要が堅調に推移しました。
以上の結果、売上高は79億1千8百万円と前連結会計年度比3億3百万円の増加(4.0%増)となりました。セグメント損失は、2億3千4百万円と前連結会計年度比1千4百万円の改善となりました。
テナントの入退居などの影響により、売上高は9億8千6百万円と前連結会計年度比1千3百万円の減少(1.3%減)となりました。セグメント利益は、4億1千9百万円と前連結会計年度比9百万円の増加(2.4%増)となりました。
経営指導の対象となる関連会社の主要ユーザの業界が堅調に推移したため、売上高は12億6千1百万円と前連結会計年度比1億3千7百万円の増加(12.2%増)となり、セグメント利益は、10億3千7百万円と前連結会計年度比1億5千8百万円の増加(18.0%増)となりました。
「その他」の区分に含まれる自動車運転免許教習事業や北海道における山林事業で構成されるその他の事業の売上高は12億8千5百万円と前連結会計年度比4百万円の増加(0.4%増)となりましたが、セグメント利益は、8千万円と前連結会計年度比1千8百万円の減少(18.9%減)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ29億9千1百万円増加し、306億1千7百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較し3億5千2百万円多い、93億4千7百万円の収入となりました。これは主に利息及び配当金の受取額の増加等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較し17億1千7百万円少ない、42億1千1百万円の支出となりました。これは主に有形固定資産の取得が増加したこと等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較し2億1千3百万円少ない、17億8千7百万円の支出となりました。これは主に長期借入金の返済と配当金の支払額増加等によるものです。
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であってもその容量、構造、形式等は、必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。
このため、生産、受注及び販売の状況については、「1 業績等の概要」における各セグメントの業績に関連付けて示しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
現在、世界13か国に展開するニッタグループは、国や地域で異なるお客さまのご要望に、コツコツと応え続け、発明と改良の精神をもって、新たな顧客価値の創造に取り組んでいます。
今後もグループ各社が一体となって、グローバル市場において更なる価値創造を促進するために、約1年をかけて、当社のあるべき姿について幅広いメンバーによる社内討議を重ねました。その討議の集大成として新しい理念をまとめ上げ、今年の創業記念日に発表いたしました。
この新しい理念では、使命を根本に据え、扇状に広がりを持ちながら、その実現に向かってグループ社員全員が価値観を共有し、行動指針に沿って行動する。さらに、その先は株主、取引先、従業員、地域社会など様々なステークホルダーの皆様とつながっている。このような姿を私たちニッタグループは目指しております。

(2) 目標とする経営指標
当社グループは、いたずらに規模の拡大のみを求めることなく収益性重視の経営を基本とし、中長期的な経営戦略に基づき、経営指標について目標値を設定しております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2012年度から2020年度の9年間を対象とする中長期計画『V2020』を策定しております。
2015年度以降は、その第2フェーズとして3年間(2015年度~2017年度)の中期経営計画を推進しております。
その概要については、以下のとおりです。
◎中長期経営計画『V2020』(2012年度~2020年度)の概要
(ア)当社グループの10年後のあるべき姿
ソフトマテリアル“複合化技術”のグローバルNo.1パートナー
(イ)中長計「V2020」第2フェーズの三大チャレンジ
・新製品・新事業の創出
・グローバル化の推進
・トータルコスト競争力の向上
(ウ)業績目標(連結)
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2017年度目標 |
2020年度目標 |
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売上高 |
680億円 |
800億円+α |
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営業利益率 |
6.8% |
8% |
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海外売上比率 |
35% |
40% |
(注)+αは新規事業分であります。
(エ)基本戦略
当社グループは、上記三大チャレンジをもとに、以下のグループ基本戦略を確実に実行し、新た
な成長シナリオを展開しうる体質・体制を確立することにより、一層の企業価値向上を目指します。
(1)新技術・新製品・新事業の継続的創出
(2)TPF(テクノロジープラットフォーム)の強化
(3)メーカー営業の原点に立ち返り開発営業機能を強化
(4)既存事業のグローバル化を中心とした再成長
(5)コーポレートガバナンス、CSR、内部統制、BCPの強化
(6)コーポレート機能、マネジメント機能の強化
(7)事業連結ベースでの経営強化大方針
(4) 会社の対処すべき課題
① 当面の対処すべき課題
当社グループは、上記(3)で述べた中長期経営計画『V2020』における三大チャレンジをもとに策定したグループ基本戦略を着実に実行し、新たな成長シナリオを展開しうる体質・体制を確立することにより、一層の企業価値向上を目指します。
② 株式会社の支配に関する基本方針
(ⅰ)基本方針の内容及びその取組み(概要)
当社取締役会は、上場会社である当社の株式は、株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社の株式に対する大規模買付行為またはこれに類似する行為があった場合においても、一概にこれを否定するものではなく、最終的には株主の皆様の自由な意思により判断されるべきであると考えます。
しかしながら、近年わが国の資本市場においては、対象となる企業の賛同を得ずに、一方的に大規模買付行為またはこれに類似する行為を強行する動きが顕在化しております。当社の財務及び事業の方針を決定する者の在り方としては、当社の経営理念、経営指針、企業価値のさまざまな源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係などを充分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保、向上させる者でなければならないと考えております。
従いまして、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模買付行為またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
当社は、当社株式の大規模な買付行為がなされた場合において、これを受け入れるかどうかは、最終的には株主の皆様のご判断に委ねられるべきものであるという考えから、平成19年6月26日開催の株主総会において、買収防衛策の導入は株主総会の決議で定めることができるとする定款変更を行いました。また、同時に買収防衛策の内容についても株主の皆様にお諮りし、ご承認いただいております。その後、平成21年6月25日開催の第80期定時株主総会及び平成24年6月26日開催の第83期定時株主総会において、その内容を一部改定の上継続致しました。さらに、平成27年6月24日開催の第86期定時株主総会において、中長期経営計画『Ⅴ2020』第2フェーズの期間に合わせて継続しております。本買収防衛策におきましては、当社取締役会が株主総会を招集し、大規模買付行為に関する株主の皆様の意思を確認できること、および、当社取締役会が法令の改正に伴い、独立委員会の承認を得たうえで、本買収防衛策を修正しまたは変更する場合があることをそれぞれ明記しておりますが、その実質的内容は変更ありません。
なお、その概要は次のとおりであります。
議決権割合が20%以上となるような当社株式の大規模買付行為を行おうとする者(当社取締役会が同意したものを除く)に対し、(1)事前に大規模買付者の概要、買付目的、買付価格の根拠及び経営方針などに関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に提出すること、(2)当社取締役会による当該大規模買付行為に対する評価期間が経過した後に大規模買付行為が開始されるべきであること、とするルールを設定し、このルールが遵守されない場合には、株主利益の保護のため、対抗措置として新株予約権の無償割当を行う可能性があることといたしました。
また、大規模買付ルールが遵守された場合でも、当該大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと判断される場合には、例外的に、取締役の善管注意義務に基づき、前記の対抗措置をとることもあるとしております。
なお、公正を期するため、大規模買付行為に対して、取締役会が講じる措置の是非を検討し、取締役会に勧告する機関として、当社の社外取締役及び社外監査役及び補欠監査役による独立委員会を設置しております。
(ⅱ)具体的な取組みに対する当社取締役の判断及びその理由
(ⅰ)に記載した当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を向上させるための具体的方策であり、当社の基本方針に沿うものです。
また、本対応方針は、当社取締役会から独立した組織として独立委員会を設置し、対抗措置の発動・不発動の判断の際には取締役会はこれに必ず諮問することとなっていること、本対応方針の有効期間は3年であり、その継続については株主の皆様のご承認をいただくこととなっていること等その内容において公正性・客観性が担保される工夫がなされている点において、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
(ⅲ)買収防衛策に関する指針及び適時開示規則との整合性
本対応方針は平成17年5月27日に経済産業省及び法務省から公表された「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」(以下、「買収防衛指針」といいます。)に定める三原則①企業価値・株主共同の利益の確保、②事前開示・株主意思の原則及び③必要性・相当性の原則のすべてを充足しており、買収防衛指針に完全に沿った内容となっております。
また、本対応方針は、平成20年6月30日に経済産業省が設置する企業価値研究会から公表された「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容にも十分配慮したものとなっております。
加えて、本対応方針は、株式会社東京証券取引所の定める買収防衛策の導入に係る諸規則の趣旨にも合致するものとなっております。
当社グループの財政状態、経営成績および財務の状況等に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には以下のようなものがあります。
また、以下の記載で文中にある将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社が判断したものであります。
(1) 業界の動向及び為替変動等の影響
当社グループの主要製品はベルト・ゴム製品、ホース・チューブ製品、その他産業用製品等で構成されており、当社グループの経営成績は、工作機械、建設機械、精密機械、自動車業界、電子・半導体等の動向ならびに為替変動等の影響を受ける可能性があります。
(2) 関連会社の業績変動
当社グループは、国内外の子会社以外にも米国企業等と合弁で出資している持分法適用会社を有しております。これらの持分法適用会社は、自動車業界、電子・半導体等への依存度が高く、業界動向によって収益が悪化した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(3) 製品の品質等による業績変動
当社グループは高品質の製品の提供をめざし、厳格な品質保証体制及び納入体制を構築しており、品質管理の徹底を図っております。しかしながら、予期せぬ事情により、製品納入の遅れや製品の欠陥等が発生する可能性があります。このような製造上の問題が発生した場合、損害賠償等の負担により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(4) 外的要因による業績変動
当社グループにおいては、地震、台風等の自然災害の発生、その他の理由によるトラブルの発生や、また、海外子会社においては、所在地各国の予期し得ない政治情勢、法規制、税制などの変更やテロ、戦争その他の要因による社会的混乱によって業績と財務状況が影響を受ける可能性があります。
該当事項はありません。
当社並びにグループ各社は、長期的な収益力強化のため、技術開発を重視し、高付加価値素材の探求、設計から製品化までの一貫した研究体制の確立を基本として、新材料に関する基礎研究及びその応用研究と新技術、更には生産技術全般の開発まで幅広く進めております。
当社グループの研究開発活動は、グループ全体の技術戦略の議論を行う技術戦略会議を設け、MOT(Management of Technology)を積極的に活用し、迅速な経営判断のもとで実行しています。新規製品・新規事業開発に関しては、当社テクニカルセンターに開発研究グループを設け、新材料・新技術の開発およびコア技術の集積と向上に向けて各事業部と連携して研究活動を行なっております。また、既存事業分野の関連技術と製品開発活動に関しては、当社各事業部及びグループ各社の技術部門によりそれぞれ該当分野別に推進されております。
当連結会計年度の研究開発費は18億2千万円であり、「新規製品・新規事業開発」、「ベルト・ゴム製品事業」、「ホース・チューブ製品事業」、「その他産業用製品事業」に投入しております。
(1) ベルト・ゴム製品事業
当社工業資材事業部を中心に、平ベルト・ゴム成形品の研究開発を行っております。当連結会計年度の主な成果としては、新製法によるシームレスベルトの開発、金融機器向け高性能シームレスベルトの開発、さらに繊維・紙工・印刷・郵便・物流・食品用途向けなど幅広い分野で市場要求を捉えた開発を進め、グローバルに展開して来ました。また、既存製品群にとらわれないゴム応用製品への展開・応用も推進しております。
当事業に関わる研究開発費は5億1千2百万円であります。
(2) ホース・チューブ製品事業
当社ニッタ・ムアー事業部を中心に、樹脂ホース・チューブ・継手及び自動工具交換装置の研究開発を行っております。当連結会計年度は、一般産業向け超柔軟小径油圧ホースの開発、半導体製造装置向けクリーン・導電チューブの開発、自動車用燃料移送チューブの開発、小型中空ロボット向け自動工具交換装置などの開発に取り組みました。さらに、製販技一体の開発チーム活動において、テーマ数を増やし活動の深化を図ることで、新規案件の発掘及び開発着手に結び付け、新製品売上比率の向上を達成しております。当事業に関わる研究開発費は5億9千2百万円であります。
(3) 「新規製品・新規事業開発」及び「その他産業用製品事業」
2年目となる新事業、新製品創出のための新規事業探索専任チームNIC(Nitta Innovation Crew)は、エラストマーやガス吸着の新たな用途展開を探索、得られた知見はテクニカルセンターに新たな研究開発テーマとして引き継がれています。同センターでは他にもエラストマーを中心としたソフトマテリアル複合化技術をTPF(Technical Platform)としてベルト以外で自動車、機械、ロボット関連から医療器械、スポーツ分野まで幅広く製品開発を進めております。また、当社独自の長尺で剛直な多層CNT(Carbon Nano Tube)は多くの引き合いを頂戴し、いくつかの応用分野で技術開発、研究が進行中で、いよいよその一部で実製品への応用が見込めるまでになりました。
新規製品の調査・企画立案に関しては、国内及び米国、欧州等の技術コンサルタント(技術調査サテライト)を活用して新規事業の「種」となる技術情報の調査・探索を行うとともに、同センター内の開発企画グループを中心に、調査段階から仮説検証型のマーケティング手法を導入することで、潜在的な市場ニーズの発掘を通して新規事業の創出、新製品の企画立案に取り組んでおります。
グローバルな知的財産権利の取得と維持強化に関しては、同センター内の知的財産グループが担当しており、特許情報分析ツール等を活用することによって当社の技術戦略立案をサポートしております。
グローバルな知的財産権利の取得と維持強化に関しては、同センター内の知的財産グループが担当しており、特許情報分析ツール等を活用することによって当社の技術戦略立案をサポートしております。
空気清浄化分野では、微粒子だけでなく浮遊細菌、カビや防虫にも注目し、測定システム、封じ込めシステム、制菌フィルタや防虫対策製品を開発、最先端製剤工場から食品工場まで、安全、安心なモノづくりを提案しています。感温性粘着シートインテリマーや圧力分布計測のタクタイルセンサーについては、ディスプレイパネル製造プロセスなどの新たな用途や半導体・セラミックコンデンサなどの既存の電子部品の製造プロセス顧客要求に応えるべく製品の改良、性能向上のための技術開発を行っております。
「新規製品・新規事業開発」及び「その他産業用製品事業」に関わる研究開発費は7億1千5百万円です。
当社は円滑な事業活動の遂行のため健全なバランスシートの維持を財務方針としております。
当連結会計年度末における資産合計は1,123億4千4百万円となり、前連結会計年度末に比べて61億6千2百万円の増加となりました。流動資産は605億8千万円となり45億5千9百万円の増加となりました。主な要因は現金同等物等の増加によるものです。
固定資産は517億6千4百万円となり16億2百万円増加しました。そのうち有形固定資産は193億7千6百万円と8億1百万円増加しました。無形固定資産は5億3千3百万円と9千3百万円の減少となりました。投資その他の資産は318億5千4百万円と、8億9千4百万円増加しました。
負債合計は210億9千7百万円と8億8千3百万円の増加となりました。主な要因は支払手形および買掛金の増加と繰延税金負債の増加によるものです。純資産合計は 912億4千7百万円となり52億7千8百万円の増加となりました。主な要因は、為替換算調整勘定が円高によりマイナスに働いたものの、親会社株主に帰属する当期純利益78億8千6百万円による利益剰余金の増加があった事によるものです。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の79.6%から79.9%となりました。
期末発行済株式総数(自己株式控除後)に基づく1株当たり純資産は、前連結会計年度末の2,910.44円から3,086.02円となりました。
当連結会計年度の世界経済は、米国では雇用環境の改善や旺盛な個人消費に支えられ堅調な景況感が持続したほか、欧州も緩やかながら景気回復が続きました。また、中国や新興国でも一部に持ち直しの動きがみられるなど、全体としては緩やかな回復基調で推移しました。
また、国内経済も、上期は、為替の円高傾向が続き景気の先行きが不透明になったものの、第3四半期以降は為替が円安に転じ、景気全般としては底堅く推移しました。
当社グループの主要需要業界におきましては、海外で自動車や物流業界向け等が堅調に推移し、国内においても物流業界向けや半導体製造装置向け等が堅調に推移しました。
この結果、売上高は、前連結会計年度比9億2千2百万円増(1.5%増)の643億5千9百万円となりました。売上総利益は、中長期経営計画達成の為の先行コストや為替の影響で、前連結会計年度比1億9千9百万円減(1.1%減)の175億6千9百万円となりました。
営業利益は、継続的な生産性改善の効果はあったものの、中長期計画達成の為の先行コストや為替の影響もあり、前連結会計年度比3億1千万円減(6.7%減)の42億8千8百万円となりました。営業外収益では、持分法投資利益が前連結会計年度比4億5千9万円減(7.9%減)の53億9千3百万円となりました。
特別利益では受取保険金が29百万円、特別損失では減損損失が1億4千6百万円計上されております。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比9億6千1百万円減(9.2%減)の95億3千9百万円となり、法人税、住民税及び事業税や法人税等調整額を差し引いた当期純利益は前連結会計年度比6億3千6百万円減(7.3%減)の80億9千5百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比5億9千9百万円減(7.1%減)の78億8千6百万円となりました。
また1株当たり当期純利益は271.26円(前連結会計年度比21.01円減)、自己資本当期純利益率は9.0%(前連結会計年度比1.3ポイント減)となりました。
なお、事業別の売上高及び営業利益の概況については、第2[事業の状況]1[業績等の概要]に記載しております。
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは前連結会計年度より3億5千2百万円増加の93億4千7百万円の収入となりました。これは主に利息及び配当金の受取額の増加等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度より17億1千7百万円減少の42億1千1百万円の支出となりました。これは主に有形固定資産の取得が増加したこと等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度より2億1千3百万円減少の17億8千7百万円の支出となりました。これは主に長期借入金の返済と配当金の支払額の増加等によるものです。