当連結会計年度におけるわが国経済は、先進国を中心とした海外経済の回復を背景に輸出が持ち直す中で、原材料価格の低位安定が寄与し、貿易収支に赤字縮小の傾向が見られました。また、企業収益が高水準で推移する中で設備投資が増加基調にあり、景気は緩やかな回復を続けました。
海外におきましては、米国ではゼロ金利政策が解除されたものの、依然として景気は堅調に拡大、また欧州主要各国の経済成長率がプラスに転じました。しかしながら、一部新興国では経済成長率が鈍化するなど、景気の先行きが不透明な状況で推移しました。
自動車業界におきましては、普通車の生産台数は前年と同水準となりましたが、軽自動車は自動車税増税の影響を受けた結果、対前年比で大幅な生産台数減少となり、結果として国内自動車生産台数は前年を下回る結果となりました。海外自動車生産台数はアジア・北米・中南米地域において堅調に生産台数が増加し、全体として対前年を上回る生産台数となりました。
このような状況の中、当企業集団はグローバルでの拡販活動を継続するとともに、西川ゴムグループ総コスト低減活動を強力に推進した結果、当期の売上高は899億32百万円(前年同期比2.2%増)、営業利益は66億30百万円(前年同期比45.1%増)、経常利益は66億11百万円(前年同期比51.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は36億54百万円(前年同期比74.2%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(自動車用部品)
自動車用部品事業につきましては、国内販売においては軽自動車税増税等の影響により生産台数の落ち込みがあったものの、米国やメキシコの堅調な売上に支えられ、売上高は854億93百万円(前年同期比2.3%増)、営業利益は61億66百万円(前年同期比48.6%増)となりました。
(一般産業資材)
一般産業資材事業につきましては、政府の住宅取得支援策に下支えされたこともあり、新設住宅着工戸数は持ち直しの動きが見られ、売上高は44億39百万円(前年同期比0.4%増)となりました。営業利益は原価低減活動が奏功し4億63百万円(前年同期比11.2%増)となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の増加などにより、124億21百万円の収入(前年同期比36億18百万円増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金預入や有形固定資産の取得による支出などにより、67億69百万円の支出(前年同期比7億65百万円増加)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金返済および配当金支払による支出などがありましたが、長期借入れによる収入などにより4億4百万円の収入(前年同期は19億85百万円の支出)となりました。
これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ53億12百万円増加し、220億9百万円となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | 前年同期比(%) |
金額(百万円) | ||
自動車用部品 | 85,656 | 82.9 |
一般産業資材 | 4,406 | 99.2 |
合計 | 90,062 | 83.6 |
(注) 1 生産実績には、外注先に委託した生産分を含んでおります。
2 金額は、販売価額により表示しております。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当企業集団は、各自動車メーカーをはじめとして納入先より四半期毎および翌月の生産計画の内示を受け、見込生産を行っているため、受注実績に該当する事項はありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | 前年同期比(%) | |
金額(百万円) | 構成比(%) | ||
自動車用部品 | 85,493 | 95.1 | 102.3 |
一般産業資材 | 4,439 | 4.9 | 100.4 |
合計 | 89,932 | 100.0 | 102.2 |
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
区分 | 前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | ||
金額(百万円) | 比率(%) | 金額(百万円) | 比率(%) | |
マツダ㈱ | 8,318 | 9.4 | 8,872 | 9.8 |
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
今後の見通しにつきましては、為替相場や原油価格の動向が依然として不透明であり、引き続き景気の下振れが懸念される状況が続くものと思われます。
自動車業界におきましても、海外自動車生産台数は堅調に増加することが見込まれますが、国内においては消費税率引き上げに伴う需要低迷、自動車生産の現地化による輸出の伸び悩み等で、国内自動車生産台数は減少することが予測されます。
このような状況の中、当社グループは、「NRC2020年ビジョン」で設定した数値目標(連結売上高:1,000億円以上、連結営業利益率:10%以上、連結総資産営業利益率(ROA):10%以上)を達成するため、次のとおり事業展開・活動を推進し、業績の向上に努めてまいる所存であります。
・ グローバル・コーポレート・ガバナンスの強化
近年、日本のみならず全世界において様々な法令が整備され、規制が強化されてきております。当社は今後、当社グループのガバナンス体制を強化することで、これらの規制に適切に対応してまいります。
・ 自動車用部品事業について
拡大する自動車産業の海外生産に対応しつつ、国内においては既存部品の売上維持・拡大を推進するとともに、音性能を中心とした新製品開発により、更なる売上拡大を目指してまいります。
・ 一般産業資材事業について
住宅市場において防音・防振製品の重点開発に取り組むとともに、土木市場においても下水道関連の新製品上市を行い、売上の拡大を目指してまいります。
・ 「西川ゴムグループ総コスト低減活動」の推進
当社で培われた原価低減技術を海外拠点へ展開するとともに、当社グループ全体であらゆる費用の低減を図ることで最大限の利益を確保してまいります。
なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
当社は、平成23年5月12日開催の取締役会において、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、大規模買付行為への対応策(以下、「旧プラン」といいます)を導入することを決議し、平成23年6月28日開催の第62回定時株主総会において、株主の皆様のご承認をいただきました。さらに、当社は平成26年6月27日開催の当社第65回定時株主総会において、株主の皆様に、情勢
変化等を踏まえその内容を一部改めた上で旧プランを継続することをご承認いただき、継続後の当社株式等の大規模買付行為への対応策(以下、「本プラン」といいます)を定めております。基本方針および本プランの概要は以下のとおりであります。
(1) 会社の支配に関する基本方針
当社は、「正道」「和」「独創」「安全」という社是のもと、会社の真の発展は、社会の福祉、世界の進運に寄与しうるものでなければならない、また、お客様第一に徹し、品質・技術の西川ゴムと社会から信頼され、いかなる環境の中でも成長し続ける「たくましい企業」「存在感のある企業」を目指し、「和の心」をもって全社員が一丸となって、自らの仕事に誇りと責任を持ち、常に正道に立って社業を運営してまいりました。現在ある当社を支え形成する有形無形の諸々の財産が当社の企業価値の源泉と認識しておりますし、それらの財産の上に当社の将来が在ると確信しております。当社の企業価値を高め、株主共同の利益に資するためには、当社の企業価値の源泉を理解し、それに立脚した上でさらなる企業成長を目指す必要がある、と考えます。従いまして、当社は、「当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の社是、当社の経営理念を理解し、当社の企業価値の源泉、当社のステークホルダーとの信頼関係を尊重した上で、当社の企業価値および株主共同の利益を確保し、中長期的に向上させる者でなければならない」と考え、これを基本方針として決定しております。
当社は、上場会社として株式の流通を市場に委ねている以上、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値および株主共同の利益の向上に資するものである限り、それを一概に否定はいたしません。また、大規模買付行為の提案に応じるべきか否かは、最終的には個々の株主の皆様にご判断いただくべきものと考えます。
しかしながら、基本方針に照らし、当社グループの企業価値および株主共同の利益を毀損する虞のある株式等の大規模買付者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者としては不適切であると考え、このような者による大規模買付に対しましては、必要かつ相当な対抗措置を講ずることにより、当社の企業価値および株主共同の利益を確保する必要があるものと考えます。
(2) 会社の支配に関する基本方針の実現に資する取組み
① 当社の経営理念
当社は設立以来、「正道」「和」「独創」「安全」の社是のもと、自動車産業と一体となって常に創造性を高め、新技術を探求し、開拓者精神を持って新しい市場の開拓、新製品の開発、新しいサービスの提供に取組むことにより成長してまいりました。
また、社是をもとに、企業活動を行う際の基本的な考え方を経営理念として定め、主として、法の遵守と公正な取引を通じて、社会から信頼される企業市民を目指すこと、あらゆる環境変化に柔軟に対応できる「しなやかでたくましい会社」であり続けることを社員に示しております。
このような社是、経営理念のもと、当社は長年培ってきた技術をもとに、自動車用部品事業をはじめ、住宅事業、土木事業を中心とした一般産業資材事業を営んでおります。
事業基盤であります地域別セグメントは、大きく分けて日本国、アメリカ合衆国、中国およびその他の地域にまたがっており、活動領域は国際的なものとなっております。このような世界各国にわたる当社グループの経営にあたりましては、経営の効率化、コーポレート・ガバナンス体制およびコンプライアンス体制の強化ならびに連結財務体質の改善等を図りつつ、「卓越したシール&フォームエンジニアリングから生み出す製品・サービスを通じて、世界中のお客様に『快適』をお届けする企業グループ」となるべく、新製品の
開発、市場の開拓、製造コストの低減等に日々研鑽を積んでおります。
② 企業価値の源泉
当社の企業価値の源泉は、当社を支え形成する有形無形の諸々の財産がそれに相当すると認識しておりますが、特筆すべきは「堅実にしてまじめな また自由にして秩序正しい社風」のもと全社員が創業以来培ってまいりました「開発・製造・技術力」であります。
上記の当社企業価値の源泉を向上させる具体的な取組みとしては、主に以下の施策を実行しております。
ⅰ 事業体制や生産体制、グループ体制の見直しおよび業務品質の向上に継続的に取組み、市場競争力の強化および顧客満足度のより一層の向上を目指しております。
ⅱ 優秀な人材の採用に努めるのはもちろんのこと、人材育成の面から、全社員のモチベーションと技能の向上を目的とした人事制度の構築・運用に取組んでおります。
③ コーポレート・ガバナンス(企業統治)の強化
当社は、社是と基本行動指針“己の立てる所を深く掘れ そこに必ず泉あらん” を基本に、社会の一員として法令、社会規範、企業ルールの遵守はもとより、企業本来の事業領域を通じて社会に貢献するに留まらず、時代とともに変化する経済・環境・社会問題等にバランスよくアプローチすることで、株主をはじめとするステークホルダーの要求、期待、信頼に応える高い倫理観のある誠実な企業活動を行い、これを役員・従業員一人ひとりが追求し実践することにより、持続的に企業の存在価値を高めていくことをコーポレート・ガバナンスの基本としております。
また当社は、企業統治の強化によって常に効率的で健全な経営を行い、必要な施策を適宜実行することが、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の継続的な増大を図るための重要な課題であると認識し、
ⅰ 取締役会による重要な意思決定と職務の監督
ⅱ 監査役による取締役の職務執行の監査
ⅲ 社長直轄の内部監査室の内部監査の実施等
を逐次整備・強化してまいりました。
当社は、前記の取組み等を通じて株主の皆様をはじめとするステークホルダーとの信頼関係をより強固なものにしながら、中長期的視野に立って企業価値の安定的な向上を目指してまいります。
(3) 本プランの内容(会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み)
① 本プランの目的
当社株式に対する大規模買付行為または大規模買付行為に関する提案が行われた際に、当該大規模買付行為に応じるか否かを株主の皆様に正確に判断していただくことを第一の目的とし、当社の企業価値および株主共同の利益を毀損する大規模買付行為を抑止することを、第二の目的といたします。
② 本プランの対象となる当社株式の買付
本プランの対象となる当社株式の買付とは、特定株主グループの保有割合を20%以上とすることを目的とする当社株式等の買付行為であります。
③ 大規模買付ルールの内容
「大規模買付ルール」とは、大規模買付行為に先立ち、事前に大規模買付者が当社取締役会に対して必要かつ十分な情報を提供し、当社取締役会による一定の評価期間が経過し、当社取締役会の評価内容・意見を株主の皆様に開示した後に初めて大規模買付行為を開始することを認めるというものであります。
④ 大規模買付行為がなされた場合の対応
ⅰ 大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合
大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合には、大規模買付行為に対する後記ⅱ のケースのような対抗措置は原則講じません。
ⅱ 大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合
大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しなかった場合には、新株予約権の無償割当等、会社法その他の法令等により認められる対抗措置を講じ、大規模買付行為に対抗する場合があります。
⑤ 対抗措置の合理性および公平性を担保するための制度および手続
ⅰ 独立委員会の設置
本プランを適正に運用し、当社取締役会による恣意的な判断がなされることを防止し、その判断の客観性および合理性を担保するために、独立委員会を設置することといたします。
ⅱ 対抗措置発動の手続
大規模買付者に対する対抗措置をとる場合には、当社取締役会は、独立委員会に対し対抗措置の具体的な内容およびその発動の是非について諮問するものとし、独立委員会は当社取締役会に対して勧告を行うものといたします。
ⅲ 株主意思の確認手続
当社取締役会は、大規模買付行為に対する対抗措置を発動するか否かの決定を行うにあたり、株主の皆様の意思を尊重する趣旨から、当該大規模買付行為に対し対抗措置を発動するか否かについて当社株主の皆様に判断いただくこともできるものとします。また、独立委員会から、株主意思の確認手続を行うべき旨の勧告を受けた場合には、取締役会は、当該勧告を最大限尊重するものといたします。
⑥ 本プランの有効期限
本プランの有効期間は、第65回定時株主総会終結の日から3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結時までといたします。
(4) 本プランに対する当社取締役会の判断およびその理由
① 本プランが基本方針に沿うものであること
本プランに基づき、当社取締役会は、大規模買付者の大規模買付提案が当社の企業価値、株主共同の利益の確保・向上につながるか等を検討することで、当社の支配者として相応しいか否かの判別をし、そのプロセスおよび結果を投資家の皆様に開示いたします。
② 本プランが当社の株主の皆様の共同の利益を損なうものではないこと
大規模買付者への対抗措置として現時点で想定しております新株予約権の無償割当も、当該大規模買付者以外の株主の皆様の利益を損なわないよう配慮して設計しており、本プランが株主の皆様の共同の利益を損なうことはないものと判断しております。
③ 本プランが当社取締役の地位の維持を目的とするものではないこと
本プランの効力発生は株主総会での承認を条件としており、大規模買付者への対抗措置の発動プロセスにも取締役会の恣意性を排除するため、独立委員会のシステムを導入しております。以上により、本プランが当社の取締役の地位の維持を目的としたものではないかとの疑義を払拭するためのシステムを組み込んだものとなっていると判断しております。
なお、上記内容は概要であるため、本プランの詳細につきましては、インターネット上の当社ホームページに掲載してあります平成26年5月9日付プレスリリース「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の継続について」をご覧ください。
(当社ホームページURL:http://www.nishikawa-rbr.co.jp/news/items/2014-05-09-02.pdf)
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。
なお、本項に記載した事項は、当連結会計年度末現在において当企業集団が判断したものであるため、将来に関する事項には不確実性を内在しており、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性があります。
当企業集団の主要得意先は国内外の自動車メーカーであり、国内外の自動車の生産および販売の影響を受けます。
また、各顧客からは継続的なプライスダウンの要請を受けるため計画的な原価低減努力をするものの業績に影響を受けます。
当企業集団の取引には外国通貨も使用しており、なるべく為替変動の影響を受けないよう使用する各通貨のバランスをとっておりますが、市場状況の変化によって大幅な通貨変動の影響を受ける場合があります。
当企業集団の主要顧客である自動車メーカーはグローバル化に伴い世界同一品質および同一価格確保のため、あるいはグローバル展開車種増加のため、世界規模での一括発注を進めています。当企業集団の生産および販売も、国内、北米、欧州、アジア等グローバルに展開しておりますが、その殆ど全ての地区で競合他社と受注競争をしております。その結果、熾烈な価格競争により利益を圧迫することも考えられます。
当企業集団は、米国、タイ、中国、インド、メキシコ、インドネシア等に海外進出を行っており、当該地域における経済環境、市場動向等を検討し、計画的に事業展開していく予定ですが、進出国の政治的、経済的事情による影響を受け、事業の一時的縮小または中断などによる利益減少を招く恐れがあります。
当企業集団は、個人情報や取引先情報等の保護について、社内規定を制定、社員への教育を実施しておりますが、情報漏洩による社会的信用の失墜や訴訟等により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当企業集団は、原材料および部品を複数のグループ外供給元から調達しておりますが、市場の変化による原材料価格の高騰や、資材の需給バランスによる影響で品不足が発生する場合、製品原価のアップ要因となり業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当企業集団の製品は主として自動車の各シール部分に装着される場合が多く、自動車のボディーやドア、ガラスの建付け等相手部品との出来栄えや組合せで機能するもので、部品相互の関係で不具合が発生する場合があります。
当企業集団の国内主要顧客は、関東、東海、近畿、九州とそれぞれ遠隔地にあり、緊急時に備え必要な安全在庫を確保しているものの、予測不能な天災などによる物流トラブル等の影響を受ける場合があります。
また、海外顧客についても、関係機関のストライキ、予測不能な天災などによる物流トラブル等の影響を受ける場合があります。
当企業集団における研究開発活動は、当社が行っております。シーリングシステム&フォームエンジニアリングの専門メーカーとして、先端技術の開発や設計ノウハウの集積を行うとともに、既存分野にとらわれず幅広い技術開発に取り組んでおります。当連結会計年度は、昨年度行った自動車関連と一般産業資材関連の基礎開発部署の統合により、相互間の技術・ノウハウ・人的資源の共有化・活用化・活性化が進み、スピーディでより幅広い業務展開を進めております。
当連結会計年度における当社が支出した研究開発費の総額は5億80百万円であり、各セグメントの研究開発活動状況は次のとおりであります。
自動車市場では、軽量化、防音性向上、環境対応の技術に重点を置いたシール材の開発に注力しております。厳しいグローバル受注競争に打ち勝つため、シール設計・材料開発・工程開発の各方面で従来の活動の枠を越えた開発を鋭意進めております。
① 軽量化技術
自動車の燃費向上を目的とした部品軽量化要請に対し、保持部品を金属から樹脂に材料置換してそこにシール材を複合保持させるインテグレーション部品、微発泡化を進めているグラスランチャンネル、構成資材の薄肉低比重化による軽量化インナーシール、トランクリッドなど、グローバル視点でドラスティックかつ緻密に展開しております。
② 防音性向上技術
現在展開中であるドアホールシールは、これまでに新規開発を進めてきた防音性能向上バージョン品をいよいよ市場投入いたしました。またその一方で、他の既存製品への活用およびドア部以外への展開拡大を図るべく関連ベンチマーク活動の充実化および発泡技術の深耕や異種材料との複合化、異領域の研究などを継続実施しております。
③ 環境対応技術
ウェザーストリップ全般に対してモノづくりの効率・あり方を大幅に見直し環境改善に寄与する活動を進めています。具体的には、トップコート塗料のさらなる水性化・下地処理レス・乾燥硬化時間短縮、生産速度アップ、設備エネルギー効率アップなど多岐にわたります。今後も省エネ、CO2削減など、環境にやさしいモノづくりを積極的に推進していきます。
これら自動車用部品事業に係る研究開発費の金額は、5億10百万円であります。
住宅市場では耐久性向上および機能性向上させたシール材開発に、土木市場では大規模地震を視野に入れた補修事業対応にそれぞれ重点をおく製品開発に注力しております。
具体的には、まず住宅関連では、住宅ライフサイクルコストの低減対応として昨年度開発した30年耐久目地ガスケットの量産拡大、および軟質スポンジ材を効率的に使い止水性を向上させた機能複合化製品の新規量産化を行っています。加えて複層階住宅における階下防音対策としての新開発防振ゴムの具体的製品化を企画・検討中で、棟当り単価アップに向けた開発活動を確実に進めております。
一方、土木関連では、下水道補修事業に対応して耐震性を付与したジョイント材の自社ブランド品を開発完了し、「貼ル段治Ⓡ」として商品化しています。これは、公益財団法人日本下水道新技術機構により建設技術審査証明を受けて新技術工法として認定取得しました。今後、各自治体や施工業者に広く紹介・販売活動を展開し、売上貢献に寄与していきます。
これら一般産業資材事業に係る研究開発費の金額は、70百万円であります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業集団が判断したものであります。
<資産・負債の状況>
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ117億8百万円増加し、1,167億22百万円となりました。主な増加は投資有価証券および現金及び預金などであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ、47億67百万円増加し、402億34百万円となりました。主な増加は長期借入金および繰延税金負債などであり、主な減少は短期借入金などであります。
たな卸資産は前連結会計年度末に比べ6億90百万円減少し、48億47百万円となりました。これは、主として中国子会社での生産高の減少に伴うものであります。
当企業集団の設備投資は、総額70億22百万円であります。その主なものは、新製品生産設備、生産能力拡張および合理化投資などであります。
当企業集団は、特定の顧客および金融機関の株式を所有しております。これらの株式は主に市場価格のある株式であり、時価が著しく下落した場合は回復可能性を検討して減損処理をしております。原則として時価が取得価格に比べて30%~50%下落した場合を「著しく下落」としております。
また、将来の市場悪化または投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生した場合、評価損の計上が必要となる場合があります。
<流動性および資金の源泉>
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の増加などにより、124億21百万円の収入(前年同期比36億18百万円増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金預入や有形固定資産の取得による支出などにより、67億69百万円の支出(前年同期比7億65百万円増加)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金返済および配当金支払による支出などがありましたが、長期借入れによる収入などにより4億4百万円の収入(前年同期は19億85百万円の支出)となりました。
これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ53億12百万円増加し、220億9百万円となりました。
当企業集団は、運転資金および設備投資資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち借入に関しましては原則として現地通貨とし、運転資金については短期借入金で、また、生産設備などの長期資金は通常固定金利の長期借入金で調達しております。
当企業集団は、営業活動によるキャッシュ・フローと健全な財政状態により、当企業集団の成長を維持するために将来必要な運転資金および設備投資資金を調達することが可能と考えております。
売上高は、前連結会計年度に比べ2.2%増の899億32百万円となりました。
自動車業界におきましては、普通車の生産台数は前年と同水準となりましたが、軽自動車は自動車税増税の影響を受けた結果、対前年比で大幅な生産台数減少となり、結果として国内自動車生産台数は前年を下回る結果となりました。海外自動車生産台数はアジア・北米・中南米地域において堅調に生産台数が増加し、全体として対前年を上回る生産台数となりました。この結果、売上高は854億93百万円(前年同期比2.3%増)となりました。
一般産業資材事業につきましては、政府の住宅取得支援策に下支えされたこともあり、新設住宅着工戸数は持ち直しの動きが見られ、売上高は44億39百万円(前年同期比0.4%増)となりました。
売上原価は前連結会計年度とほぼ同水準の715億40百万円となり、販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ1.0%減の117億60百万円となりました。販売費及び一般管理費については、主としてコンサルタント費用等支払手数料の減少によるものであります。
営業利益は前連結会計年度に比べ45.1%増の66億30百万円となりました。
自動車用部品につきましては、国内自動車生産台数が前年を下回りましたが、北米等海外において、堅調に生産台数が増加した結果、61億66百万円(前年同期比48.6%増)となりました。
一般産業資材製品につきましては、原価低減活動を推進した結果、4億63百万円(前年同期比11.2%増)となりました。
営業外収益は、前連結会計年度に比べ32.0%増の9億27百万円となりました。これは主として受取配当金や持分法による投資利益の増加によるものであります。営業外費用は、前連結会計年度に比べ3.7%増の9億46百万円となりました。これは主として為替差損の増加によるものであります。この結果、経常利益は前連結会計年度に比べ51.7%増の66億11百万円となりました。
特別利益は、54百万円となりました。これは固定資産と投資有価証券の売却によるものであります。特別損失は、1億8百万円(前年同期は17百万円)となりました。これは固定資産の除却および遊休資産の減損によるものであります。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ74.2%増の36億54百万円となりました。