第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

今後の見通しにつきましては、雇用および所得環境の改善が続くなかで緩やかな回復が持続することが期待されますが、米中貿易摩擦問題をはじめ、中国景気の下振れや英国のEU離脱問題などが引き続き懸念材料となっており、不透明な状況が続く事が見込まれます。

自動車業界におきましては、グローバル生産台数がほぼ横ばいに推移すると見込まれますが、CASE(Connected、Autonomous、Shared & Services、Electric)に向けた急速な技術革新などにより、業種・業態を超えた企業間競争が激化しております。

このような状況の中、当社グループは、「西川ゴムグループ2020年ビジョン」で設定した数値目標(連結売上高:1,000億円以上、連結営業利益率:10%以上、連結総資産営業利益率(ROA):10%以上)を達成するため、強固なガバナンス体制のもと、モノづくりの原点は、「品質」「安全」「技術」「人材」であり、「良品しかできない・災害のおきない職場」が、顧客の信頼を得る、利益を生み出す事に繋がるという共通認識を持ち、次のとおり事業展開・活動を推進し、業績の向上に努めてまいる所存であります。

(1) グローバル・コーポレートガバナンス

① リスクおよびコンプライアンス管理体制の運用展開と定着

② 改訂コーポレートガバナンス・コードへの対応

(2) 売上拡大・収益改善

① シール部品の一括発注に対応した開発と受注活動

② 防音、断熱・遮熱製品の受注拡大

③ 業務の自動化推進および生産のIoT推進

(3) 品質保証

グローバルでの品質保証体制強化

(4) 環境

① 製造ラインの効率化、徹底した省エネ施策およびその水平展開

② 環境に優しい製品と技術開発の推進

③ IT技術、省エネルギー技術の活用推進

(5) 人材育成・活用

① 中長期事業戦略に即した人材採用

② 組織力最大化に向けた人材育成・適正配置の推進

(6) その他

① 西日本豪雨での被災経験を活かしたBCP(事業継続計画)のレベルアップ

② 資産・資本効率の向上

 

 

なお当社は、平成28年7月に、米国司法省との間で、自動車用シール部品の販売の一部に関して米国反トラスト法違反に関する司法取引契約を締結いたしました。本件に関連して提起された米国ミシガン州東部地区連邦地方裁判所における集団訴訟等については、平成29年9月に原告等との間で和解について原則的合意に至りました。また、カナダにおいても同様の訴訟が発生しておりましたが、平成31年1月に原告等との間で和解について原則的合意に至りました。

当社グループは引き続きコンプライアンス体制の一層の強化を図ってまいります。

 

当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

 

当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

(1) 会社の支配に関する基本方針

当社は、「正道」「和」「独創」「安全」という社是のもと、会社の真の発展は、社会の福祉、世界の進運に寄与しうるものでなければならないと考えます。また、当社は、お客様第一に徹し、品質・技術の西川ゴムと社会から信頼され、いかなる環境の中でも成長し続ける「たくましい企業」「存在感のある企業」を目指し、「和の心」をもって全社員が一丸となって、自らの仕事に誇りと責任を持ち、常に正道に立って社業を運営してまいりました。現在ある当社を支え形成する有形無形の諸々の財産が当社の企業価値の源泉と認識しておりますし、それらの財産の上に当社の将来が在ると確信しております。当社の企業価値を高め、株主共同の利益に資するためには、当社の企業価値の源泉を理解し、それに立脚した上でさらなる企業成長を目指す必要があると考えます。従いまして、当社は、「当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の社是、経営理念を理解し、当社の企業価値の源泉、当社のステークホルダーとの信頼関係を尊重した上で、当社の企業価値および株主共同の利益を確保し、中長期的に向上させる者でなければならない」と考え、これを基本方針として決定しております。

当社は、上場会社として株式の流通を市場に委ねている以上、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値および株主共同の利益の向上に資するものである限り、それを一概に否定はいたしません。また、大規模買付行為の提案に応じるべきか否かは、最終的には個々の株主の皆様にご判断いただくべきものと考えます。

しかしながら、近時、わが国の資本市場においては、対象となる会社の経営陣の賛同を得ることなく、一方的に大規模な株式の買付を強行するといった動きが一部に見受けられます。こうした大規模な株式の買付の中には、その目的等から見て、発行会社の企業価値および株主共同の利益を毀損しかねない行為も少なからず存在します。

そのような当社グループの企業価値および株主共同の利益を毀損する虞のある株式等の大規模買付者は、基本方針に照らし、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者としては不適切であると考え、このような者による大規模買付に対しましては、必要かつ相当な対抗措置を講ずることにより、当社の企業価値および株主共同の利益を確保する必要があるものと考えます。

 

 

(2) 会社の支配に関する基本方針の実現に資する取り組み

① 西川ゴムグループ2020年ビジョン

当社は、平成23年度(2011年度)に西川ゴムグループ2020年ビジョンを策定し、この中で、「私たち西川ゴムグループは、卓越したシール&フォームエンジニアリングから生み出す製品・サービスを通じて、世界中のお客様に『快適』をお届けする企業グループを目指します。」と宣言するとともに、具体的な数値目標として、2020年までに連結売上高1,000億円以上、連結営業利益率10%以上、連結総資産営業利益率(ROA)10%以上を達成することを目指しております。

② 中期基本方針

当社は、平成24年度(2012年度)から令和2年度(2020年度)までの期間を、「助走」(第1フェーズ:平成24年度~平成26年度)、「成長」(第2フェーズ:平成27年度~平成29年度)、「飛躍」(第3フェーズ:平成30年度~令和2年度)のフェーズに分けて中期基本方針を策定しています。

③ コーポレートガバナンスについて

当社は、社是、経営理念および基本行動指針“己の立てる所を深く掘れ そこに必ず泉あらん” を基本に、社会の一員として法令、社会規範、企業ルールの遵守はもとより、企業本来の事業領域を通じて社会に貢献するに留まらず、時代とともに変化する経済・環境・社会問題等にバランスよくアプローチすることで、株主をはじめとするステークホルダーの要求、期待、信頼に応える高い倫理観のある誠実な企業活動を行い、これを役員・従業員一人ひとりが追求し実践することにより、持続的に企業の存在価値を高めていくことをコーポレートガバナンスの基本としております。

また、当社は、コーポレートガバナンスの強化によって常に効率的で健全な経営を行い、必要な施策を適宜実行することが、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の継続的な増大を図るための重要な課題であると認識しております。そうした取り組みの一環として、当社は、平成27年6月に独立社外取締役を2名選任し、また平成28年5月に指名・報酬に関する諮問委員会を設置する等、コーポレートガバナンスの強化に取り組んでまいりました。加えて、当社は、第68回定時株主総会でご承認をいただき、監査等委員会設置会社に移行いたしました。構成員の過半数を独立社外取締役とする監査等委員会を置き、取締役会の監査・監督機能をより強化するとともに、取締役会が重要な業務執行の一部等の決定を取締役に委任することを可能とすることで、業務執行と監督の分離を進め、経営に関する意思決定の迅速化を目指します。

当社は、前記の取り組み等を通じて株主の皆様をはじめとするステークホルダーとの信頼関係をより強固なものにしながら、中長期的視野に立って企業価値の安定的な向上を目指してまいります。

 

 

(3) 本プランの内容(会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み)

当社は、平成23年6月28日開催の第62回定時株主総会において、「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下、「本プラン」といいます)を導入し、直近では平成29年6月27日開催の当社第68回定時株主総会において株主の皆様にご承認いただき継続しております。
その概要は以下のとおりです。
 

① 本プランの目的

当社株式に対する大規模買付行為または大規模買付行為に関する提案が行われた際に、当該大規模買付行為に応じるか否かを株主の皆様に正確に判断していただくことを第一の目的とし、当社の企業価値および株主共同の利益を毀損する大規模買付行為を抑止することを、第二の目的といたします。

② 本プランの対象となる当社株式の買付

本プランの対象となる当社株式の買付とは、特定株主グループの保有割合を20%以上とすることを目的とする当社株式等の買付行為であります。

③ 大規模買付ルールの内容

「大規模買付ルール」とは、大規模買付行為に先立ち、事前に大規模買付者が当社取締役会に対して必要かつ十分な情報を提供し、当社取締役会による一定の評価期間が経過し、当社取締役会の評価内容・意見を株主の皆様に開示した後に初めて大規模買付行為を開始することを認めるというものであります。

④ 大規模買付行為がなされた場合の対応

ⅰ 大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合

大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合には、大規模買付行為に対する後記ⅱのケースのような対抗措置は原則講じません。

ⅱ 大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合

大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しなかった場合には、新株予約権の無償割当等、会社法その他の法令等により認められる対抗措置を講じ、大規模買付行為に対抗する場合があります。

⑤ 対抗措置の合理性および公平性を担保するための制度および手続

ⅰ 独立委員会の設置

本プランを適正に運用し、当社取締役会による恣意的な判断がなされることを防止し、その判断の客観性および合理性を担保するために、独立委員会を設置することといたします。

ⅱ 対抗措置発動の手続

大規模買付者に対する対抗措置をとる場合には、当社取締役会は、独立委員会に対し対抗措置の具体的な内容およびその発動の是非について諮問するものとし、独立委員会は当社取締役会に対して勧告を行うものといたします。

ⅲ 株主意思の確認手続

当社取締役会は、大規模買付行為に対する対抗措置を発動するか否かの決定を行うにあたり、株主の皆様の意思を尊重する趣旨から、当該大規模買付行為に対し対抗措置を発動するか否かについて当社株主の皆様に判断いただくこともできるものとします。また、独立委員会から、株主意思の確認手続を行うべき旨の勧告を受けた場合には、取締役会は、当該勧告を最大限尊重するものといたします。

⑥ 本プランの有効期限

本プランの有効期間は、第68回定時株主総会終結の日から3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結時までといたします。

 

(4) 本プランに対する当社取締役会の判断およびその理由

① 本プランが基本方針に沿うものであること

本プランに基づき、当社取締役会は、大規模買付者の大規模買付提案が当社の企業価値、株主共同の利益の確保・向上につながるか等を検討することで、当社の支配者として相応しいか否かの判別をし、そのプロセスおよび結果を投資家の皆様に開示いたします。従いまして、本プランは基本方針に十分沿うものと判断しております。

② 本プランが当社の株主の皆様の共同の利益を損なうものではないこと

大規模買付者への対抗措置として現時点で想定しております新株予約権の無償割当も、当該大規模買付者以外の株主の皆様の利益を損なわないよう配慮して設計しており、本プランが株主の皆様の共同の利益を損なうことはないものと判断しております。

③ 本プランが当社取締役の地位の維持を目的とするものではないこと

本プランの効力発生は株主総会での承認を条件としており、大規模買付者への対抗措置の発動プロセスにも取締役会の恣意性を排除するため、独立委員会のシステムを導入しております。以上により、本プランが当社の取締役の地位の維持を目的としたものではないかとの疑義を払拭するためのシステムを組み込んだものとなっていると判断しております。

 

なお、上記内容は概要であるため、本プランの詳細につきましては、インターネット上の当社ホームページに掲載してあります平成29年5月12日付プレスリリース「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の継続について」をご覧ください。
(当社ホームページURL:http://www.nishikawa-rbr.co.jp/news/items/20170512-3-tousyak.pdf)

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。

なお、本項に記載した事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであるため、将来に関する事項には不確実性を内在しており、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性があります。

(1) 経済状況

当社グループの主要得意先は国内外の自動車メーカーであり、国内外の自動車の生産および販売の影響を受けます。

また、各顧客からは継続的なプライスダウンの要請を受けるため計画的な原価低減努力をするものの業績に影響を受けます。

(2) 為替レートの変動

当社グループの取引には外国通貨も使用しており、なるべく為替変動の影響を受けないよう使用する各通貨のバランスをとっておりますが、市場状況の変化によって大幅な通貨変動の影響を受ける場合があります。

(3) 価格競争

当社グループの主要顧客である自動車メーカーはグローバル化に伴い世界同一品質および同一価格確保のため、あるいはグローバル展開車種増加のため、世界規模での一括発注を進めています。当社グループの生産および販売も、国内、北米、欧州、アジア等グローバルに展開しておりますが、その殆ど全ての地区で競合他社と受注競争をしております。その結果、熾烈な価格競争により利益を圧迫することが考えられます。

(4) 海外進出に潜在するリスク

当社グループは、米国、タイ、中国、インド、メキシコ、インドネシア等に海外進出を行っており、当該地域における経済環境、市場動向等を検討し、計画的に事業展開していく予定ですが、進出国の政治的、経済的事情による影響を受け、事業の一時的縮小または中断などによる利益減少を招く恐れがあります。

(5) 情報漏洩によるリスク

当社グループは、個人情報や取引先情報等の保護について、社内規定を制定、社員への教育を実施しておりますが、情報漏洩による社会的信用の失墜や訴訟等により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6) 原材料、部品の供給

当社グループは、原材料および部品を複数のグループ外供給元から調達しておりますが、市場の変化による原材料価格の高騰や、資材の需給バランスによる影響で品不足が発生する場合、製品原価のアップ要因となり業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7) 製品の市場での不具合

当社グループの製品は主として自動車の各シール部分に装着される場合が多く、自動車のボディーやドア、ガラスの建付け等相手部品との出来栄えや組合せで機能するもので、部品相互の関係で不具合が発生する場合があります。

(8) 重要な訴訟等の発生によるリスク

当社グループを相手とした訴訟が提起され、当社の主張と相違する結果となった場合には、その請求内容等によっては、業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。

(9) 災害や関係機関のトラブル等による影響

当社グループの国内主要顧客は、関東、東海、近畿、九州とそれぞれ遠隔地にあり、緊急時に備え必要な安全在庫を確保しているものの、予測不能な天災などによる物流トラブル等の影響を受ける場合があります。

また、海外顧客についても、関係機関のストライキ、予測不能な天災などによる物流トラブル等の影響を受ける場合があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、自然災害による一時的なGDP成長率の落ち込みがあったものの、実質雇用者所得の増加や雇用情勢の改善などにより個人消費が伸張し、好調な企業業績のもと設備投資が増加するなど、緩やかな景気回復が続きました。

海外におきましては、米国経済は個人消費および設備投資が堅調な伸びを続けたことなどを受けて着実に成長し、欧州経済は、英国のEU離脱に対する不透明感から景気回復は横ばいが続いているものの全体的には個人消費と設備投資が微増したことなどにより緩やかに成長しました。一方、中国経済は、米中貿易摩擦問題の影響による輸出の減少、自動車販売台数の減少、設備投資およびインフラ投資の鈍化などにより、緩やかに減速しました。

自動車業界におきましては、国内自動車生産台数は前年とほぼ同水準となりました。海外自動車生産台数は、北米と欧州では減少しましたが、アジアにおいては中国で減少したもののアジア全体では堅調に増加し、海外全体として前年を上回る結果となりました。

このような状況の中、当社グループはグローバルでの拡販活動を継続的に推進した結果、当期の売上高は98,435百万円(前期比2.3%増)となりましたが、原材料価格高騰などの影響を受け、営業利益は7,724百万円(前期比9.4%減)、経常利益は8,465百万円(前期比11.3%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は4,915百万円(前期比95.1%増)となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より報告セグメントを従来の事業を基礎とした、「自動車用部品事業」、「一般産業資材事業」から地域別の「日本」、「北米」、「東アジア」および「東南アジア」へ変更しております。この変更は、当社グループの各拠点においては、主に自動車用部品を生産・販売しており、その地域性を重視した戦略を立案し、事業活動を展開している為、事業を基礎としたセグメントから地域を基礎としたセグメントへと報告セグメントの見直しを行ったことによるものであります。

 

(日本)

自動車生産台数が前年とほぼ同水準となりましたが、新規受注の増加により売上高は55,150百万円(前期比6.7%増)となりました。一方、原材料費や人件費の増加などにより営業利益は3,758百万円(前期比3.9%減)となりました。

 

(北米)

米国における自動車生産台数が前期比で微増したもののカナダおよびメキシコでの生産台数が減少した結果、売上高は27,040百万円(前期比2.7%減)となりました。また、営業利益は原材料費や人件費の増加などにより343百万円(前期比52.9%減)となりました。

 

(東アジア)

中国での自動車生産台数が前期比で減少した結果、売上高は12,659百万円(前期比6.3%減)となりました。また、原材料費や運送費の増加などにより営業利益は845百万円(前期比42.0%減)となりました。

 

(東南アジア)

タイ、インドネシアともに自動車生産台数が前期比で増加した結果、売上高は10,827百万円(前期比10.8%増)となり、営業利益は2,939百万円(前期比27.5%増)となりました。

 

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が7,970百万円(前年同期は3,935百万円)と増加しましたが、独占禁止法関連の支払額や訴訟和解金の支払額などの支出が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ3,162百万円減少し、22,167百万円となりました。

 

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、主として独占禁止法関連や訴訟和解金の一部を支払ったものの、税金等調整前当期純利益が増加した結果、6,560百万円(前年同期に得られた資金は5,742百万円)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、主として定期預金の預入れによる支出や有形固定資産の取得による支出などにより、8,440百万円(前年同期に使用した資金は5,333百万円)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、長期借入れによる収入があったものの、配当金の支払額などにより、915百万円(前年同期に使用した資金は1,833百万円)となりました。

 

③生産、受注及び販売の実績

ⅰ 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成30年4月1日

至 平成31年3月31日)

前年同期比(%)

金額(百万円)

日本

49,313

106.7

北米

27,002

97.3

東アジア

11,907

92.1

東南アジア

 10,627

112.3

合計

98,850

102.6

 

(注) 1 生産実績には、外注先に委託した生産分を含んでおります。

2 金額は、販売価額により表示しております。

3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

ⅱ 受注実績

当社グループは、各自動車メーカーをはじめとして納入先より四半期毎および翌月の生産計画の内示を受け、見込生産を行っているため、受注実績に該当する事項はありません。

 

 

ⅲ 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成30年4月1日

至 平成31年3月31日)

前年同期比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

日本

49,159

49.9

106.8

北米

26,994

27.4

97.3

東アジア

 11,705

 11.9

90.5

東南アジア

10,575

10.7

110.9

合計

98,435

100.0

102.3

 

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

       2 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成30年4月1日

至 平成31年3月31日)

金額(百万円)

比率(%)

金額(百万円)

比率(%)

マツダ㈱

10,934

11.4

11,296

11.5

 

 3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針および見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額および収益、費用の報告金額に影響を与えるような見積り、判断および仮定を使用することが必要となります。当社グループは、財務諸表作成の基礎となる見積り、判断および仮定を、過去の実績値や状況を踏まえ、合理的であると判断される入手可能な情報に基づき継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断および仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

なお、連結財務諸表作成のための重要な会計基準等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。

 

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。

 

財政状態の分析

(資産の部)

当連結会計年度末における資産の額は、110,591百万円と、前連結会計年度末に比べ11,170百万円の減少となりました。これは主に投資有価証券の減少によるものです。

 

(負債の部)

当連結会計年度末における負債の額は、42,298百万円と、前連結会計年度末に比べ7,778百万円の減少となりました。これは主に未払金の減少によるものです。

 

(純資産の部)

当連結会計年度末における純資産の額は、68,293百万円と、前連結会計年度末に比べ3,392百万円の減少となりました。これは主にその他有価証券評価差額金の減少によるものです。

 

経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ2,178百万円増加し、98,435百万円(前期比2.3%増)となりました。

国内におきましては、自動車生産台数が前年とほぼ同水準となりましたが、「西川ゴムグループ2020年ビジョン」売上目標達成に向け、新規受注の増加によりシェアを拡大した結果、売上高増加となりました。海外におきましては、北米と欧州では減少しましたが、アジアにおいては中国で減少したもののアジア全体においては堅調に増加し、海外全体として前年を上回る結果となり、また、グローバルでの拡販活動を継続的に推進した結果売上高増加となっております。

なお、セグメント別の売上高につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

(営業利益)

当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ801百万円減少し、7,724百万円(前期比9.4%減)となりました。これは主に原材料費などの増加によるものです。

 

(経常利益)

当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ1,083百万円減少し、8,465百万円(前期比11.3%減)となりました。これは主に為替差損の増加や受取配当金の減少によるものです。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ2,395百万円増加し、4,915百万円(前期比95.1%増)となりました。これは前連結会計年度において、米国反トラスト法違反に関連して、当社らに対して損害賠償等を求める訴訟が提起されておりましたが、原告等との間で和解の合意に至ったことによる和解金を計上したことと、当連結会計年度においては、米国反トラスト法違反に関連する集団訴訟の提起を受けカナダにおいて本件訴訟の提起を受けておりましたが、原告等との間で和解の合意に至った事による和解金を計上した事によるものです。

 

 

キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループにおける研究開発活動は、当社が行っております。シーリングシステム&フォームエンジニアリングの専門メーカーとして、先端技術の開発や設計ノウハウの集積を行うとともに、既存分野にとらわれず幅広い技術開発に取り組んでいます。当連結会計年度は事業展開と開発のグローバル化をより進行させる背景から、グローバル各極・地域の枠を超えた幅広い活動をスピーディーに展開しております。

 

当連結会計年度中の主な研究開発活動

(1) 自動車用部品

自動車市場に向けては、「シール製品開発」と「防音製品開発」を2本柱展開として、これらを益々拡大・発展させ売上向上に繋ぐべく、製品設計・材料開発・工程開発の各分野において従来の枠を越えた活動を鋭意進めております。

 ①シール製品開発

 今期は、外観意匠性を向上させるヒドンタイプのグラスランチャンネルを中心にしたスタティックシール部品開発およびセンターピラーレスシールをはじめとする高難度なダイナミックシール部品開発等を幅広く展開中です。前者は高意匠性による当該部品への情緒的価値の取り込み、後者は利便性向上による車両商品価値の向上をなすもので、いずれも各得意先の開発車両に込められたトレンドの具現化に大きく貢献しております。

 ②防音製品開発

基幹に位置付けられるドアホールシールは、開発完了した進化版仕様に対して各得意先向けの適用開発を順次展開中です。またその一方で、新たな機能の追加、他の既存製品への活用およびドア部以外への展開拡大を図るべくベンチマーク活動の充実、発泡技術の深耕や異種材料との複合化、異領域の研究、既成概念にとらわれない新発想推進などを継続実施しております。

 

(2) 一般産業資材

住宅市場に向けては、住宅長期保証に対応したシール製品開発、機能性を向上させたシール製品開発、および複層階住宅の階下への防振に着目した防音製品開発を進めております。今後も引き続き材料、製品仕様の双方から開発を展開し、新規顧客開拓や各得意先要望対応による受注アップにより棟当たり単価を向上させる活動を確実に進めてまいります。

 

当連結会計年度において当社が支出した研究開発費の総額は533百万円であり、セグメントごとの研究開発費は、日本は533百万円であります。

なお、当社グループのセグメントは地域別に構成されており、研究開発活動の全てを日本で行っているため、セグメントごとの研究開発活動の状況につきましては記載を省略しております。