第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 


 

全世界では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)については、防疫と経済活動再開の両立の中で進んでいくと思われますが、感染再拡大のリスクは続いていることに加え、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻など、地球規模の情勢不安が続いており、世界経済に与える影響は想像以上に大きく、輸出入規制などによる物流網の混乱、原油価格高騰に伴う物資価格の上昇など、当社事業活動においてもこれまで経験したことのない状況下にあります。

このような状況の中、当社は当連結会計年度において『西川ゴムグループ 2025年中長期経営計画』に基づき、売上高や利益率等の財務目標だけでなく、CO2排出量などの非財務目標を掲げ、持続可能な社会構築も見据えた取り組みを開始いたしました。なお、当該取り組みの一環としましてESG推進委員会を立ち上げ、E(環境:Environment)分野においては、CO2排出量および産業廃棄物の削減、S(社会:Social)分野においては、従業員満足度およびワーク・エンゲイジメント・スコアの向上、G(企業統治:Governance)分野においては、企業統治と利害関係者への情報開示の充実を図るなど、各分野において重要課題を明確にし、全グループをあげて目標達成に向けて活動することもスタートしております。持続可能な社会の実現に貢献するとともに、政府が推進するカーボンニュートラル・脱炭素社会の実現にも寄与しながら、企業価値向上に努めていく必要があると考えております。


 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクには以下のようなものがあります。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。

当社は、グループ全体のリスク管理の基本方針および体制と対応を「リスク管理規則」において定め、その基本方針および体制と対応に基づき、西川ゴムグループを取り巻くリスクへの予防措置とリスクが顕在化したときの対応措置を定めております。

なお、本項に記載した事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経済状況

当社グループの主要得意先は国内外の自動車メーカーであり、国内外の自動車の生産台数および販売台数の影響を受けます。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大および半導体等の世界的な部品供給不足懸念により、国内外の自動車メーカーにおいては生産調整がなされております。そのため、当社グループも生産調整を行なっており、新型コロナウイルス感染症の感染拡大および半導体等の世界的な材料供給不足がさらに続く場合、当社グループの業績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 自然災害

当社グループが事業展開する国や地域において、地震や豪雨等の自然災害が発生した場合、当社グループの事業活動、業績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社は災害発生時における災害対策および事業継続計画(BCP)の策定、安否確認システムの導入、衛星電話の設置、防災訓練等の対策を講じており、グループ会社においても個々に各種対策を講じております。また、生産現場においては、地震への減災対策、土砂災害、二次災害の防止対策を進めております。これらの事前対策により災害による被害の最小化、当社グループの業績および財政状況に対する影響の低減に努めております。

(3) 為替レートの変動

当社グループの取引には外国通貨も使用しており、可能な限り為替変動の影響を受けないよう使用する各通貨のバランスをとっておりますが、市場状況の変化によって大幅な通貨変動の影響を受けた場合、当社グループの業績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 価格競争

当社グループの主要顧客である自動車メーカーはグローバル化に伴い世界同一品質および同一価格確保のため、あるいはグローバル展開車種増加のため、世界規模での一括発注を進めています。当社グループの生産および販売も、国内、北米、欧州、アジア等グローバルに展開しておりますが、その殆ど全ての地区で競合他社と受注競争をしております。その結果、熾烈な価格競争により利益を圧迫することで、当社グループの業績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 海外進出

当社グループは、米国、タイ、中国、インド、メキシコ、インドネシア等に海外進出を行っており、当該地域における経済環境、市場動向等を検討し、計画的に事業展開していく予定ですが、進出国の政治的、経済的事情による影響を受け、事業の一時的縮小または中断などによる利益減少を招き、当社グループの業績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

なお、メキシコの連結子会社ニシカワ・シーリング・システムズ・メキシコ S.A. DE C.V.は、半導体やその他自動車部品の不足により、各自動車メーカーの生産調整の影響が続いたことによる販売数量の減少に加え、原材料供給懸念や価格高騰などが生じており、当社グループの業績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 原材料、部品の供給

当社グループは、原材料および部品を複数のグループ外供給元から調達しておりますが、原材料価格の上昇や、資材の供給バランスによる影響で品不足が発生する場合、製品原価の上昇につながり、これらを販売価格に十分に転嫁できない場合、当社グループの業績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 情報セキュリティ

当社グループは、全ての役員および社員に対し、情報の取り扱いに関する規則を定め、高い情報セキュリティレベルを確保することを重要事項と認識しております。当社グループは、情報共有や業務の効率化のため、情報システムを構築・運営するとともに、情報システム運営上の安全性確保のため、サイバーセキュリティリスクも考慮し、情報システム管理基準を定め、危機管理対応の徹底に取り組んでおります。しかし、こうした対策を行ったとしても、不正アクセス、サイバー攻撃等による機密情報・個人情報の漏洩、機器の破損による情報システムの停止等のリスクを完全に回避できるものではなく、被害の規模によっては当社グループの業績および財政状況、ならびに社会的信用の失墜や訴訟等により企業ブランド価値に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社では、当社グループ含め、情報管理に対する啓蒙活動を行うとともに、近年高度化、巧妙化しているサイバー攻撃への対応を強化し、情報管理体制の維持・強化等を推進しております。

(8) 製品の市場での不具合

当社グループは「品質第一」に徹し品質マネジメントシステムの徹底遵守と継続的改善を行っております。当社グループの製品は主として自動車の各シール部分に装着される場合が多く、自動車のボディーやドア、ガラスの建付け等相手部品との出来栄えや組合せで機能するもので、部品相互の関係で予期せぬ不具合が発生した場合、製品の不具合による損害賠償発生等により、当社グループの業績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 重要な訴訟等の発生

当社グループを相手とした訴訟が提起され、当社の主張と相違する結果となった場合、その請求内容等によっては、当社グループの業績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、法令および社内の諸規定等を遵守するため、グローバル・コンプライアンス管理体制の強化を図り、定期的なコンプライアンス教育を実施する等、活動を推進しております。

(10) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大について

当社グループの従業員に新型コロナウイルス感染症が拡大した場合、一時的に操業を停止するなど、当社グループの業績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこれらのリスクに対応するため、2020年1月より管理本部長を委員長とし、当社取締役を委員とする新型コロナウイルス感染症対策のリスク管理委員会を定期的に開催し、以後①日々の出勤前における検温、勤務中・通勤時のマスク着用、手指消毒・除菌清掃および換気の徹底、発熱等の風邪症状時における出社制限、リモート会議の活用など、従業員の安全と健康を最優先とした対応の徹底、②生産、原材料、部品の調達などの当社グループ全ての状況把握、③感染者が発生した場合のBCP対策等の施策を実施し、新型コロナウイルス感染症の影響の極小化を図っております。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度の世界経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種や各国の政策対応により、国や地域での差異はあるものの、各国においてはコロナ禍での防疫と経済活動の両立が進んできております。しかしながら年度末から始まったロシアによるウクライナ侵攻や、中国上海市のロックダウンなどの地政学的リスクにより、先行き不透明な状況が深刻化しました。

日本経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が繰り返し変異しており、感染症ワクチンの接種は進んでいるものの、人々の行動が慎重化したことで、サービスを中心に個人消費はなお弱めとなっており、経済の停滞感とともに先行きは依然として不透明な状況が続いております。

自動車業界においても、半導体などの部品供給に起因する生産台数の減少や、原材料および物流費高騰の影響により、ますます厳しい環境となりました。

その結果、当連結会計年度における売上高は84,503百万円(前期比5.3%増)となりました。利益につきましては、営業利益は2,473百万円(前期比47.8%減)、経常利益は3,598百万円(前期比40.2%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は2,105百万円(前期比22.0%減)となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。

(日本)

自動車生産台数が前期比で減少したことに加え、原材料価格の高騰などにより、売上高は43,767百万円(前期比1.5%減)、営業利益は929百万円(前期比35.1%減)となりました。

 

(北米)

自動車生産台数が前期比で微増となったことに加え、円安による為替の影響が寄与し、売上高は23,421百万円(前期比16.6%増)となりましたが、原材料価格の高騰や人手不足の影響などによる追加・臨時コストが継続し、営業損失は1,779百万円(前期営業損失454百万円)となりました。

 

(東アジア)

自動車生産台数が前期比で微増となったことに加え、円安による為替の影響が寄与し、売上高は14,462百万円(前期比8.7%増)となりましたが、原材料価格の高騰、輸送費の増加に加え、一部拠点での急激な受注変動への対応において、結果として労務費を含めた固定費が過大にかかったことにより、営業利益は1,544百万円(前期比30.8%減)となりました。

 

(東南アジア)

自動車生産台数が前期比で増加したことなどにより、売上高は8,797百万円(前期比19.7%増)となり、営業利益は1,810百万円(前期比17.3%増)となりました。

 

 

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ416百万円減少し、33,644百万円となりました。

 

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、4,163百万円(前期比2,222百万円の収入減)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益が減少したことなどによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、4,974百万円(前期比1,914百万円の支出増)となりました。主な要因は、定期預金の払戻しによる収入が減少したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、897百万円(前期比6,975百万円の収入減)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入が減少したことなどによるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

ⅰ 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前期比(%)

金額(百万円)

日本

39,429

△1.8

北米

23,753

18.7

東アジア

13,931

10.0

東南アジア

8,531

19.1

合計

85,646

7.1

 

(注) 1 生産実績には、外注先に委託した生産分を含んでおります。

2 金額は、販売価額により表示しております。

 

ⅱ 受注実績

当社グループは、各自動車メーカーをはじめとして納入先より四半期毎および翌月の生産計画の内示を受け、見込生産を行っているため、受注実績に該当する事項はありません。

 

 

ⅲ 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前期比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

日本

38,871

46.0

△3.1

北米

23,359

27.6

16.6

東アジア

13,756

16.3

6.6

東南アジア

8,515

10.1

18.8

合計

84,503

100.0

5.3

 

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

金額(百万円)

比率(%)

金額(百万円)

比率(%)

マツダ㈱

9,013

11.2

8,590

10.2

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績等の状況に関する分析・検討内容

当社グループを取り巻く環境は、従来以上に大きくかつ急激に変化しており、先行き不透明感が一層色濃くなっています。「西川ゴムグループ2025年中長期経営計画」は大きく変化する経営環境にしなやかに対応し、変化をチャンスに変えてたくましい成長を遂げるために、中長期的な当社グループの目指す姿・進むべき方向性を示し、下記の中長期財務目標を主要な目標として取り組んでおります。

 

 

 

2022年3月期実績

2025年中長期財務目標

 

連結売上高

845億円

1,000億円

 

連結営業利益率

2.9%

10.0%

 

連結総資本営業利益率(ROA)

2.1%

10.0%

 

連結株主資本当期純利益率(ROE)

3.6%

10.0%

 

 

 

 

財政状態の分析

(資産の部)

当連結会計年度末における資産の額は115,631百万円となり、前連結会計年度末と比べ14百万円の増加となりました。主たる要因は、製品が1,411百万円、原材料及び貯蔵品が716百万円、退職給付に係る資産が1,095百万円増加し、投資有価証券が3,132百万円減少したことなどによるものです。

 

(負債の部)

当連結会計年度末における負債は43,168百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,236百万円の減少となりました。主たる要因は、未払金が1,646百万円減少したことなどによるものです。

 

(純資産の部)

当連結会計年度末における純資産は72,463百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,251百万円の増加となりました。主たる要因は、為替換算調整勘定が2,188百万円増加したことなどによるものです。

 

経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ4,268百万円増加し、84,503百万円(前期比5.3%増)となりました。

海外におきましては、北米、東アジアおよび東南アジアにおいて自動車生産台数が増加したことにより、増収となりました。

国内におきましては、半導体などの部品供給に起因する自動車生産台数の減少により、減収となりました。 

なお、セグメント別の売上高につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

(営業利益)

当連結会計年度における営業利益は、原材料および物流費高騰の影響などにより、前連結会計年度に比べ2,262百万円減少し、2,473百万円(前期比47.8%減)となりました。

 

(経常利益)

当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ2,422百万円減少し、3,598百万円(前期比40.2%減)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ592百万円減少し、2,105百万円(前期比22.0%減)となりました。

 

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

ⅰ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ416百万円減少し、33,644百万円となりました。キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

ⅱ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループは現在、必要な運転資金および設備投資資金については、自己資金または借入等により資金調達することとしております。当連結会計年度末において、短期借入金の残高は8,207百万円、長期借入金の残高は12,889百万円であります。

当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金および設備投資資金を調達していく考えであります。

 

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当連結会計年度において、当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益、費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いておりますが、これらの見積りおよび仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループにおける研究開発活動は、当社が一元的に行っております。自動車や住宅の快適居住空間をシール&フォームエンジニアリングで支えるブランドカンパニーとして、先進技術を積極的に取り入れ、既存分野・概念にとらわれない幅広い技術開発にチャレンジし続けています。

 

当連結会計年度中の主な研究開発活動

(1) 自動車用部品

自動車市場に向けては「ドアシール技術開発」と「防音製品技術開発」を2本柱展開として、これらを益々拡大・発展させて売上向上に繋ぐべく、製品設計・材料開発・評価技術開発等の幅広い活動を鋭意進めております。

 ①ドアシール技術開発

当連結会計年度は、シール断面の設計開発の領域に「AIによる最適設計システム」を開発・導入しております。

これは、これまで蓄積し続けてきた様々な設計ノウハウと、そのCAE解析データをAIが深層学習することで設計最適化を最短で実行させるもので、今後これをさらに推し進め、設計開発をよりフロントローディングし、その期間も大幅短縮させ、得意先ニーズへのさらなるレスポンス向上につなぐと共に、設計開発の新たな次元への進化を図ってまいります。

 ②防音製品技術開発

基幹に位置付けられるドアホールシールは、音性能を向上させた新仕様品を複数の得意先向けに展開し上市いたしました。並行して進行中の次期・次世代向けの防音アイテム開発も順調で、性能向上、新たな機能の追加、他の既存製品への活用およびドア部以外への展開拡大、ベンチマーク活動の充実・発泡技術の深耕や異種材料との複合化・異領域の研究・新発想推進など広く取り組んでおります。

 

(2) 一般産業資材

住宅市場に向けても、得意先動向である住宅長期保証に対応したシール製品開発や機能性を向上させたシール製品開発を、コア技術である押出・発泡を基軸に進めております。プレハブ住宅の外壁目地シール材では、メインシール部に当社優位技術である低比重高発泡スポンジを配置し、相手側の壁材への追従性をより向上させることで初期並びに長期の止水性を向上させるなど、同シール材の進化版を開発中です。今後も材料・製品仕様の双方から開発で各得意先要望へのきめ細かい対応さらには新規顧客開拓を進め、受注アップ・売上アップを確実に進めてまいります。

 

当連結会計年度において当社が支出した研究開発費の総額は447百万円であります。

なお、当社グループのセグメントは地域別に構成されており、研究開発活動の全てを日本で行っているため、セグメントごとの研究開発活動の状況につきましては記載を省略しております。