以下に記載される全ての財務情報は、当四半期報告書において開示される連結財務諸表に基づいております。また、文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当第3四半期におけるグローバルの経済情勢を見ますと、米国並びにEU圏が概ね安定的に推移し、中国やアセアンで減速気味ながら成長が持続する一方、ロシアや中南米では引き続き失速感が影を落とすなど、各エリアで様々な様相を呈しました。
我が国におきましては、熊本地震、英国のEU離脱、米国大統領選の余波などによって混乱気味に推移した部分もありましたが、雇用の安定と個人消費の改善を背景に総じて底堅い景況感を示しました。
このような環境の下、当社グループの主要顧客先である自動車産業におきましては、エリア毎の経済情勢による強弱はあるものの、グローバル全体で生産を伸張させております。
当社グループの受注状況は、自動車関連が堅調に推移する一方、建機向け等の伸び悩みや円高基調による換算の影響を受け、連結売上高は前年同期比4.8%減の520億75百万円となりました。損益面では、営業利益が製造並びに管理のコスト増、タイにおけるホース事業の負荷等によって前年同期比27.9%減の20億79百万円、経常利益が同30.3%減の21億52百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同31.8%減の14億72百万円となりました。
セグメントの業績は次の通りです。
なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当第3四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
機能品事業
国内外における受注は概ね堅調ながら、為替換算の影響を受けて売上高は前年同期比3.5%減の239億44百万円となりました。セグメント利益については、海外拠点における事業立ち上げ負担等もあって製造コストが増加し、前年同期比31.7%減の21億9百万円となりました。
防振事業
国内の受注の減少及び為替換算の影響を受けて、売上高は前年同期比10.8%減の187億81百万円となりました。一方、セグメント利益については、韓国及び中国の子会社の利益増等により前年同期比1.3%増の20億40百万円となりました。
金属加工事業
主に国内トラック及び小型建機関連の受注の堅調を反映し、売上高は前年同期比4.6%増の48億35百万円、セグメント利益については同73.4%増の23百万円となりました。
ホース事業
国内の受注の堅調及びタイ生産の開始により、売上高は前年同期比8.9%増の24億92百万円となりました。一方、損益面ではタイの事業推進に係る負荷等により、3億28百万円の損失となりました(前年同期は2億10百万円の損失)。
新事業
国内外における受注の減少により、売上高は前年同期比10.4%減の25億24百万円となりました。セグメント利益については、開発に係る負担等もあって製造コストが増加し、前年同期比40.9%減の2億17百万円となりました。
当社グループの事業は、自動車産業を始めとして建機、鉄道、OA、医療など、グローバルに展開している国内外メーカーに製品を供給することで成り立ち、目まぐるしく変化する世界情勢と最適地生産・調達の流れの中で、熾烈な競争にさらされております。
足元の経済情勢を見ますと、日本国内は企業業績の回復や雇用環境の改善によって比較的安定した景況を示し、欧米を中心とした先進国も概ね堅調を維持しておりますが、一方で米国の大統領選や英国のEU離脱、中国や新興国の経済の鈍化傾向、戦争やテロにつながる地政学的リスク等が各国経済に様々な影響を与えており、不透明感を拭えない状況が続いております。
自動車産業はグローバルベースで生産を伸張させつつありますが、各メーカーとも新興国市場への参入、部品の共通化、脱化石燃料車の開発など、新たな競争構造への対応を迫られており、国内の各メーカーもリーマンショック以降のグローバルマーケットの変化の中、従来の枠組みを超えたビジネスへの適応を模索し続けてきました。近年は円安基調が続いたほか、TPP等の新たな貿易構造への期待も生じ、国内外のバランスも調整局面に入っておりましたが、保護主義を標榜する米国トランプ新政権が誕生したことによって、グローバル事業展開の中期的な戦略を見直さざるをえない状況となっております。
長期的・持続的な発展を目指す当社グループとしましても、このような流れに追随していくため、アジア・アセアン中心の体制に加えて東欧、中米にも拠点を拡げ、グローバル事業の再編や管理体制の整備、本体の体質強化に向けたFRP(Fukoku Revival Plan)の推進などに取り組んでおります。そのため、投資の先行とコスト増の影響を被っておりますが、『新しい価値創造に挑戦し、夢あふれる未来づくりに貢献する』という企業理念に則し、新技術・新商品の開発や原価低減に注力して、引き続き世界中のお客様の要望に応える商品並びにサービスの充実を図ってまいります。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大量買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大量買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきだと考えています。
ただし、株式の大量買付提案の中には、例えばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。
そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大量買付提案者との交渉などを行う必要があると考えています。
イ.基本方針の実現に資する特別な取組み
当社は、多数の株主及び投資家の皆様に中長期的に継続して当社に投資していただくため、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を向上させるため、ⅰ)企業理念・経営ビジョンの実現による中長期的な企業価値向上、ⅱ)コーポレート・ガバナンスの強化、ⅲ)安全で高品質な製品の提供、に取組んでおります。
これらの取組みは、株主及び投資家の皆様をはじめ、お得意先、お取引先、従業員あるいは地域社会等のすべてのステークホルダーから評価され、そして、そのことが株主価値の最大化に資するものであると考えております。
ロ.不適切な支配の防止のための取組み
当社取締役会は、当社株式等の大量買付行為等を行おうとする者が遵守すべきルールを明確にし、株主及び投資家の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間、並びに大量買付行為等を行おうとする者との交渉の機会を確保するために、平成27年6月26日開催の第62回定時株主総会において、当社株式等の大量買付行為等に関する対応策(以下「買収防衛策」といいます。)の継続について、株主の皆様のご承認をいただきました。
当社の買収防衛策の主な内容は、当社の株式等保有割合が20%以上となるような買付等を行う者または提案する者に対して、ⅰ)買付行為の前に、当社取締役会に対して、買付等の内容検討に必要な情報及び当社が定める手続きを遵守する旨の誓約文を提出すること、ⅱ)その後、当社取締役会から独立した第三者により構成される独立委員会が、その買付等の内容と当社取締役会の事業計画等を比較検討する期間を設けるとともに、当社が定める手続きを遵守しなかった場合または当社の企業価値・株主共同の利益を害するおそれがある場合等には、新株予約権の無償割当ての方法による対抗措置を講じるというものであります。
なお、この買収防衛策の詳細については、平成27年5月15日付けで「当社株式等の大量買付行為等に関する対応策(買収防衛策)の継続について」として公表いたしております。このプレスリリースの全文は、インターネット上の当社ウェブサイト(アドレスhttp://www.fukoku-rubber.co.jp/)に掲載しておりますのでご参照下さい。
イ.当社取締役会は、上記②の取組みが当社の上記①の基本方針に沿って策定され、当社の企業価値・株主共同の利益を確保するための取組みであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではないと考えます。
それは、i)企業理念・経営ビジョンの実現による中長期的な企業価値向上、ⅱ)コーポレート・ガバナンスの強化、ⅲ)安全で高品質な製品の提供といった取組みを事業の重要な課題として推し進めることが、更なる高収益事業構造の構築ひいては企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資するものであると考えること、及び、買収防衛策は、企業価値・株主共同の利益を確保・向上させる目的をもって導入されたものでありますので、いずれも当社基本方針に沿うものと考えます。
ロ.当社の買収防衛策は、取締役会の恣意的な判断を排するため、当社経営陣から独立した者のみから構成される独立委員会を設置し、独立委員会の勧告を最大限尊重して買収防衛策を発動すること等が定められており、取締役の地位の維持を目的とするものではありません。
当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は13億2百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。