第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 

今後の我が国経済の見通しは、新型コロナウイルス感染症が減速傾向となり活動制限が緩和されたことにより、個人消費を中心に景気は回復基調ではあるものの、先進各国の金融政策が引き締めに転じ、世界経済の回復に水を差す懸念が生じております。また、ウクライナ情勢悪化などによる世界的な資源価格高騰、金融市場の動揺などが国内景気下振れの要因としても懸念され先行きは予断を許さない状況で推移しております。

このような環境のもと当社グループは、引き続き生産性の向上に注力し、競争力のある商品づくりに取り組むとともに社会全体の変容に対応しながら、市場ニーズを的確に捉えた高付加価値商品を投入し、収益基盤の拡充を図ってまいります。

コラーゲン・ケーシング事業におきましては、コロナ禍における需要の落ち込みは回復傾向にあるものの、競合他社の牙城を崩すには至っておりません。原材料や燃料、運賃等のコストの上昇が進み、価格競争は一層厳しくなることが予測されることから、広報活動に積極的に取組み「ニッピブランド」を周知することで国内唯一のコラーゲン・ケーシングメーカーとしての付加価値を高め、拡販に努めてまいります。また、一層激化する他社の攻勢に対応するため、製造工程の見直しや創意工夫を実施し製造費用の低減を推し進め、収益力の確保に注力してまいります。

ゼラチン関連事業におきましては、国内の健康食品、菓子市場は回復してきているものの、原料価格の高騰や運送コストの上昇などにより、利益確保が困難となることが予測されます。由来原料の見直しや不採算案件からの撤退、価格改定等に取組み収益性の改善に努めるとともに、ペプタイド需要が高い海外市場では、展示会や広告による販売強化に努めてまいります。また、継続的なエビデンスの取得に取組み、特定のユーザーや機能性に焦点を当てた素材開発を推進することで新たな市場開拓に注力してまいります。

化粧品関連事業におきましては、通信販売市場が引き続き拡大する一方で、大手企業の攻勢や他業種からの参入により競争が激化しております。当社は、引き続きコラーゲン原料メーカーとしての強みを活かして他社との差別化を図るとともに、ニーズに呼応した商品開発に注力して顧客満足度の向上と新規顧客の獲得を目指してまいります。

皮革関連事業におきましては、靴・袋物部門は、市場規模全体が縮小傾向にある中で、コロナ禍における生活様式多様化等の影響もあり、極めて厳しい状況にあります。引き続き在庫管理体制を見直すとともに、新たな販売戦略の構築に取り組んでまいります。車輌部門は、自動車産業の回復に伴う需要の回復が期待されるものの、世界的な原料価格高騰や感染再拡大による経済活動の停滞が不安要素となっております。コスト軽減を実現するため、使用原材料の見直しや新しい加工技術の確立などに注力し受注の回復と収益の改善を図ってまいります。

賃貸・不動産事業におきましては、当社が参画している「千住大橋駅周辺地区まちづくり計画」は順調に推移しております。引き続き、同地区の認知度向上を図り、資産価値の向上に取り組んでまいります。また、大阪市の土地賃貸事業についても順調に推移しており、浪速区における再開発事業は計画どおりに進捗しております。当社は、先行きが不透明な状況が続く中でも採算性を確保するとともに、事業収益の最大化を目指して有効活用を図ってまいります。

食品その他事業におきましては、イタリア食材部門においては、活動制限の緩和により売上回復が期待されます。引き続き小売販売や通信販売事業などを通じて新規顧客の獲得に注力してまいります。有機穀物の貿易部門におきましては、安定的な需要があると予測しているものの、天候不順や地政学的リスクの高まりによる商材価格の上昇、輸入為替の変動、コンテナ不足などの影響が懸念されます。海外サプライヤーとの連携を密にし、引き続き供給体制の維持に努めてまいります。バイオ関連部門におきましては、再生医療分野は今後も着実に伸長するものと想定しており、同分野に引き続き注力してまいります。

 

当社グループは、社会的責任を果たすことが企業継続の基礎であると認識し、法令・諸規程等の遵守に努め、公正かつ適切な経営の実現に取り組んでおります。SDGsをはじめとする社会課題に対応することは、当社グループにおける重要な経営課題の一つであると認識し、取締役を委員長とするサステナビリティ委員会を立ち上げました。

今後、当社におけるサステナブルな取組みを推し進めるとともに、コンプライアンスの徹底や、コーポレートガバナンス・コードに基づく経営体制の強化、地球温暖化防止への取組み、人権への配慮や多様性の確保といった活動を通じて、ステークホルダーの皆様からの信頼と共感を得られるよう努めてまいります。

 

2 【事業等のリスク】

 

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1) 開発力、技術力等で将来性が不明確であるものについて

当社グループが、コラーゲン・ケーシング、ゼラチン、ペプタイド、コラーゲン化粧品、リンカー、iPS細胞関連等医療用器材など製造販売する製品は、当社の研究所を中心とした開発に負うところが大きく、今後とも各事業における開発には従来通り注力してまいりますが、安価品や新規参入者で競争が激化している経済情勢下において、開発品が良質であっても必ずしも競合に対して優位に立てるとは限りません。

(2) 法的規制に係る影響について

当社グループの販売する製品の一部及び製造する原料の多くは輸入品であり、その多くは関税対象品目であります。また、国内外において販売する製品は、その用途による種々の規格や規制を順守したものでありますが、様々な貿易協定などによる関税率に関する法律の改廃、原料及び製品に対する新規の規則や規程を含む法的な改廃変更により、当社グループの取引が影響を受ける可能性があります。

(3) 大規模災害等の影響について

地震、津波、洪水、台風等の自然災害や火災、停電等の事故、感染症の拡大により、当社グループの事業拠点や原料調達先などが事業を正常に継続できなくなった場合、製品の生産・供給に支障をきたし、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。特に、当社グループの主要事業であるコラーゲン・ケーシング及びゼラチン、ペプタイドの生産工場は静岡県に所在しており、富士山噴火などの大きな自然災害が発生した場合においては、当社グループの重要な生産拠点に甚大な被害を与える可能性があります。

また、新型コロナウイルスや新型インフルエンザ等の感染症の流行が深刻化した場合、従業員の罹患やサプライチェーンの停滞等により生産・販売活動に支障をきたす恐れがあるほか、社会全体の消費動向の変化によって当社グループ製品に対する需要が減退する可能性もあり、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(4) 金利上昇のリスクについて

当社グループは、低金利が続く金融情勢を勘案し、主に固定金利での資金調達を行っているほか、変動金利での借入については金利スワップ等でヘッジし、金利の上昇リスクを一定の割合まで低減させております。ただし、急激な金利上昇があった場合においては、当社グループの経営成績に影響を及ぼすことが考えられます。

(5) 為替による価格変動リスクについて

当社グループには、原料及び製品の輸入と製品の輸出があり、外国為替相場の変動による影響を受けます。これらの取引においては、為替予約等のヘッジ手段を利用してリスクの軽減を図っておりますが、外国為替相場の急激な変動が当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(6) 原料価格の変動リスクについて

当社グループが販売する製品に係る原料としては牛皮・豚皮・魚皮・鱗が多く使用されております。調達先の複数化などの安定的な原料調達によって販売価格の維持に努めておりますが、当該原料市場の需給動向により原料価格が高騰し、この価格の変動が経営成績に影響を与える可能性があります。また、当社グループの製品は、原料は同じでも多岐にわたる製品を製造して複数の異なる市場や業界に販売することから、原料の価格変動リスクを必ずしも転嫁できない場合があり、原料価格の上昇局面では製造コストのみ増加して当社グループの経営成績に影響を与える場合があります。

(7) 設備投資に係るリスクについて

当社グループは、事業の競争力強化のために生産設備をはじめとする様々な設備投資を行っております。設備投資の実行にあたっては、市場環境の調査などフィージビリティスタディを行って、採算性や投資回収期間の妥当性を慎重に検討し可否を判断しておりますが、市場規模が当初の前提条件から大きく縮小し生産能力が過大となった場合は、事業の収益が悪化して投資額の回収が困難となり、設備等の減損や除却損を計上するなど経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 原料、製品等の在庫に係るリスクについて

当社グループは、各製品の需要動向の予測に基づいて生産計画を立案し、原料等の調達及び生産管理を行っております。しかしながら、需要が縮小し在庫が長期滞留する場合や製品販売価格が大きく下落する場合は、棚卸資産の評価損や廃棄損を計上するなど当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 不動産開発に係るリスクについて

当社グループは、東京と大阪の皮革製造工場の跡地の再開発を進めております。いずれも土地整備等は完了し、暫定利用も含めほぼ順調に運用されている状況であります。今後も再開発計画の達成または完了を目指し、鋭意この開発事業を推進してまいりますが、不動産開発事業であることから想定外の多額の特別損失や特別利益を計上するなど当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(10) 製品品質に係るリスクについて

当社グループは、製品製造に関してはそれぞれの製造における法令・規制を順守することはもちろん、製造に使用される原料をはじめ副資材、設備また工程等の厳しい管理を行う一方、出荷前には製品の品質検査、並びに不良品や規格外品の選別を行い当社グループの製品への顧客満足度を最重要視しております。

これらの品質管理に加え、万一に備えて生産物賠償責任保険(PL保険)他に加入しておりますが、場合によってはPL保険他で賠償すべき金額すべてをカバーできる保証はなく、当社グループの信用を喪失する恐れ並びに経営成績へ影響を及ぼす可能性があります。

(11) 特許・知的財産権に係るリスクについて

当社グループで開発した独自技術及び知識は特許権を取得する等厳格な管理により、外部への漏洩また外部からの侵害に備えている一方で、第三者の知的財産権を侵害しないよう留意しております。しかし、場合によっては双方が知的財産権を争う事態となり、結果として知的財産侵害とされて賠償の責を負わされる可能性も必ずしも否定はできず、結果として当社グループの経営成績に影響を及ぼすことがないとは限りません。

(12) 海外事業に係るリスクについて

当社グループは、アジア、欧州、北米など幅広い地域において販売及び生産活動を展開しておりますが、現地における予期できない法令等の変更や、政治または経済的な混乱などによって当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(13) 取引先の信用リスクについて

当社グループは事業を展開するに当たり、国内外の多数の販売先に対して信用供与を行っております。信用供与にあたっては、販売先の財務状況を定期的にチェックし、必要に応じて担保・保証の取得や保険の付保などによって信用リスクの最小化に努めておりますが、それらの債権保全策を講じていない販売先の倒産などにより売掛債権を回収できなくなる可能性があります。また、仕入先の信用不安などにより原材料や商品などを安定的に調達できなくなる場合も想定され、当社グループの経営成績に影響を及ぼすことも考えられます。

(14) 情報セキュリティに係るリスクについて

当社グループは、様々な事業活動を通じて、顧客や取引先の個人情報あるいは機密情報を入手することがあるほか、営業や技術、人事など事業上の重要情報を保有しております。そのため、情報管理体制を構築しセキュリティ強化のための対策を講じております。しかしながら、サイバー攻撃等による不正アクセスやデータの破壊、改ざん、紛失、漏洩等が不測の事情により発生した場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

 (1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」の(会計方針の変更)をご参照ください。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の度重なる流行の影響により先行きの不透明な状況が続きました。このような環境下における企業業績は、コロナ禍による厳しい影響を受ける業界がある一方で、ウィズコロナに適応し世界経済の回復基調に伴い徐々に盛り返している業界もあるなど、業種間の業績格差が広がっております。

当社グループにおきましても、リモートワークの進展や活動制限の影響を受けている皮革産業や外食産業において、引き続き非常に厳しい状況で推移しました。一方、健康食品産業につきましては、健康志向の高まりを背景に順調に売上を拡大しております。

この結果、当連結会計年度の売上高は、39,349百万円(前期比10.5%増)、営業利益は、1,759百万円(同101.1%増)、経常利益は、1,776百万円(同110.8%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、1,144百万円(同72.9%減)となりました。

なお、収益認識会計基準等の適用による当連結会計年度の損益に与える影響は軽微であります。
 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

なお、営業利益は、セグメント間の内部取引による損益を振替消去した後の金額であり、セグメント利益(セグメント情報)は、これを振替消去する前の金額であります。

 

(コラーゲン・ケーシング事業)

製造原価は、原料及びエネルギーコストの高騰により増大しました。国内販売は、コロナ禍における新規開発案件の進行鈍化やイベント縮小などの影響を受けて苦戦しましたが、営業活動を強化し競合他社からのシェア奪還と既存商権拡大に努め堅調に推移しました。輸出販売は、段階的に取り組んできた価格改定が実を結び、また、為替の影響もあり好調に推移しました。

この結果、コラーゲン・ケーシング事業の売上高は、8,879百万円(前期比7.4%増)、営業利益は、1,279百万円(同23.6%増)、セグメント利益は、1,279百万円(同23.6%増)となりました。

(ゼラチン関連事業)

ゼラチンは、コロナ禍においてもグミキャンディ、ソフトキャンディ及びカプセル用途の需要は安定しており、惣菜用途も活動制限の緩和に伴って回復し増収となりました。ペプタイドは、国内インバウンド需要激減の影響はあるものの、コロナ禍の健康志向増大を背景に健康食品用途は好調に推移しました。輸出販売は、感染症拡大により一部の海外経済活動に鈍化が見られるものの、北米等への出荷が増加しました。利益面については、原料価格の高騰の影響を受けて苦戦したものの、前連結会計年度に比べて改善しました。

この結果、ゼラチン関連事業の売上高は、10,385百万円(同13.9%増)、営業利益は、566百万円(同107.1%増)、セグメント利益は、579百万円(同108.0%増)となりました。

(化粧品関連事業)

化粧品は、コロナ禍の影響下においても前期並みに推移しました。健康食品は、健康志向の高まりと通信販売の優位性を背景に「ニッピコラーゲン100」が好調に推移しました。

この結果、化粧品関連事業の売上高は、6,012百万円(同15.5%増)、営業利益は、725百万円(同79.2%増)、セグメント利益は、725百万円(同132.2%増)となりました。

 

(皮革関連事業)

靴・袋物用革は、コロナ禍の活動制限緩和による持ち直しが期待されましたが、ワークスタイルの多様化等の影響により革靴の市場規模全体が縮小傾向にあり、極めて厳しい環境が続きました。車輌用革は、自動車生産量の回復に伴い売上の持ち直しが見られたものの、世界的な原料価格の高騰により収益面で非常に厳しい状況となりました。

この結果、皮革関連事業の売上高は、6,324百万円(同22.2%増)、営業損失は、133百万円(同107.7%増))、セグメント損失は、133百万円(同3.9%増)となりました。

(賃貸・不動産事業)

東京都足立区の土地賃貸事業は、大規模商業施設、保育所、フットサルコート、駐車場、仮設学校用地として有効活用を図っております。また、大阪府大阪市の土地賃貸事業は、中央区心斎橋において商業施設用地として有効活用を図るほか、浪速区なんばのホテル及びオフィス棟建設工事は順調に進捗し、新規事業に向けた開発計画を着実に推進しております。

この結果、賃貸・不動産事業の売上高は、856百万円(同16.8%増)、営業利益は、650百万円(同19.8%増)、セグメント利益は、651百万円(同7.0%減)となりました。

(食品その他事業)

有機穀物は、コンテナ不足による物流の滞りにより減収となりました。イタリア輸入食材は、活動制限の緩和に伴い復調傾向がみられたものの、海外の加工メーカーがロックダウンにより操業停止となるなどの影響もあり減収となりました。バイオ関連は、iMatrixシリーズの医療用販売は鈍化したものの、試薬用については国内外ともに堅調に推移しました。ケミカル関連は、リンカー製品が順調に推移しました。

この結果、食品その他事業の売上高は、6,890百万円(同2.9%減)、営業利益は、181百万円(同8.0%増)、セグメント利益は、168百万円(同3.6%増)となりました。

 

当連結会計年度末における総資産は68,417百万円となり、前連結会計年度末と比べ993百万円減少しました。これは主に、受取手形及び売掛金が439百万円、未収還付法人税等が439百万円増加した一方で、現金及び預金が878百万円、棚卸資産が232百万円、未収消費税等が219百万円、投資有価証券が評価替えにより399百万円減少したことなどによるものです。

当連結会計年度末における負債は、34,421百万円となり、前連結会計年度末と比べ2,023百万円減少しました。これは主に支払手形及び買掛金が420百万円、その他流動負債が770百万円増加した一方で、未払法人税等が1,386百万円、長期借入金が1,250百万円、短期借入金が385百万円減少したことなどによるものです。

当連結会計年度末における純資産は、33,996百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,029百万円増加し、自己資本比率は、48.8%となりました。これは主に利益剰余金が828百万円、為替換算調整勘定が243百万円増加したことなどによるものです。また、収益認識会計基準等の適用による利益剰余金の期首残高が114百万円減少しております。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ878百万円減少し、6,621百万円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度では、土地譲渡に係る特別利益を計上していたことから税金等調整前当期純利益が4,329百万円減少し、1,677百万円(前期比72.1%減)となりました。また、当連結会計年度では、法人税等の支払額2,094百万円の支出などにより収入が691百万円減少し、2,070百万円の収入(同25.0%減)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度では、土地の売却や新工場建設に伴う補助金の収入などがありましたが、当連結会計年度では、経常的な設備投資などにより917百万円の支出(前連結会計年度は、3,297百万円の収入)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べコロナ禍の影響に伴う資金需要に備え、長期借入金の圧縮を抑えたことなどにより支出が454百万円減少し、2,132百万円の支出(前期比17.6%減)となりました。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

 

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

コラーゲン・ケーシング事業

6,586

3.1

ゼラチン関連事業

7,258

4.5

化粧品関連事業

165

21.0

皮革関連事業

212

1.9

食品その他事業

323

68.6

合計

14,545

4.8

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、製造原価によっております。

 

b. 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

仕入高(百万円)

前年同期比(%)

ゼラチン関連事業

4,008

2.1

化粧品関連事業

1,447

12.1

皮革関連事業

5,905

9.8

食品その他事業

5,232

△3.8

合計

16,594

3.5

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、仕入価格によっております。

 

c. 受注実績

製品の性質上受注生産は行っておりません。

 

d. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

コラーゲン・ケーシング事業

8,879

7.4

ゼラチン関連事業

10,385

13.9

化粧品関連事業

6,012

15.5

皮革関連事業

6,324

22.2

賃貸・不動産事業

856

16.8

食品その他事業

6,890

△2.9

合計

39,349

10.5

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、100分の10以上の相手先の該当がないので記載を省略しております。

 

 

 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」の「会計方針に関する事項」に記載のとおり重要な資産の評価方法、重要な引当金の計上基準等においての継続性、網羅性、厳格性を重視して処理計上しております。また、繰延税金資産においては将来の回収可能性を十分に検討した上で計上しております。

なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項」の(追加情報)に記載のとおり、新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りに関し、当社グループは、連結財務諸表及び財務諸表作成時において入手可能な情報に基づき、新型コロナウイルス感染症に伴う市場への影響は、2022年度も一定のリスクを孕みながらも緩やかに回復するものと想定しております。また、ウクライナ情勢、世界経済や物価の動向も不確実性が高いながらも徐々に軌道修正されていくものと想定し、会計上の見積り(繰延税金資産の回収可能性、貸倒引当金の計上、固定資産の減損、棚卸資産の評価等)を行っております。しかしながら、これらの見積り及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度は、コラーゲン・ケーシング事業をはじめ、ゼラチン・ペプタイド、化粧品、皮革など事業セグメントごとに国内外の新規顧客の確保、販売活動に注力し、拡販とともに利益体質の強化に努めてまいりました。

当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。

当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ3,753百万円増加し、39,349百万円(前年同期比10.5%増)となりました。

主な内容は、全ての報告セグメントに共通して、当連結会計年度後半における原材料などの仕入価格、エネルギーコスト、輸送費などの高騰に加え円安トレンドの長期化により製造原価は上昇し、収益を圧迫したものの、化粧品関連事業の主力商品「ニッピコラーゲン100」の販売は、免疫力の向上など健康志向を背景として、また、通信販売という販路の強みも活かし、引き続き好調に推移しました。また、コラーゲン・ケーシング関連事業は、国内販売のキャラクター印刷ケーシングやお弁当用の赤ケーシングなど付加価値商品が伸び、海外販売では、北米への販売が大きく伸張したことに加え、価格改定や輸出為替も追い風となり好調に推移いたしました。ゼラチン関連事業では、菓子用、惣菜用、ソフトカプセル用などのゼラチン、健康食品用のコラーゲンペプチドの国内販売が大きな伸張を見せました。皮革関連事業においては、生活様式の変容により革靴に関連した素材、商品、加工などは影響が残るものの回復の兆しが見えてきており、また、車輛用革においても半導体や部品不足などにより自動車関連メーカーの断続的な減産などあったものの、需要は回復基調となり、全報告セグメントにおいて増収となりました。

当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ884百万円増加し、1,759百万円(同101.1%増)となり、当連結会計年度における経常利益は前連結会計年度に比べ933百万円増加し、1,776百万円(同110.8%増)となりました。

主な内容は、皮革関連事業の車両用革は、販売は回復したものの原料価格、加工費の値上がりを価格に転嫁できず、利益面での苦戦を強いられ営業損失となりましたが、コラーゲン・ケーシングは、北米への輸出販売が好調だったことに加え、価格改定や輸出為替の影響もあり、コラーゲンペプチドは国内販売が回復してきたこと、また、化粧品関連事業において「ニッピコラーゲン100」の販売が好調に推移したことなどにより増益となりました。

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ3,075百万円減少し、1,144百万円(同72.9%減)となりました。

主な内容は、前連結会計年度での再開発事業促進を目的とした東京都足立区の土地の一部売却により、特別利益として5,288百万円計上していたことの影響により減益となりました。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの各事業は、国内外市場で製品の販売を行う一方、製品原料や関連資材の買い付けも行っております。このため、それぞれの市場動向や規制、さらに海外の場合は、特に外国為替相場等の大きく急激な変動も各事業の業績に大きな影響を与える場合があります。また、新型コロナウイルス感染症の拡大により、個人の消費活動や企業の経済活動が停滞し、国内外の経済に大きな影響を及ぼしました。今後も同様な事態が発生した場合、同様な影響を及ぼすことになることが考えられます。また、足許ではウクライナ情勢の悪化などに伴い、様々な影響が出てきております。資源エネルギー、原材料、薬品など多岐にわたっての価格高騰に見舞われており、当社グループにおきましては、コラーゲン・ケーシング事業、ゼラチン関連事業における製造コスト及び全報告セグメントにおいて仕入価格が急上昇しております。ある一定程度の価格転嫁ができなければ、経営成績に重要な影響を与える要因になります。

そのほか当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

④ 戦略的現状と見通し

コラーゲン・ケーシング、ゼラチン関連、化粧品関連、皮革関連などの各報告セグメントにおきましては、顧客や市場ニーズを取り入れた新商品の開発により一層の高付加価値化を目指すとともに、宣伝広告等により商品や企業の知名度の向上を図ってまいります。生産面では、工程の見直しなど、様々なコスト低減方法を常に模索し、販売面では、拡販及び価格の適正化を図りながら、収益体制の改善、強化に努めてまいります。原材料、エネルギー、物流などの価格の高騰は吸収できる限度を超えており、販売価格への転嫁の実施を継続的に行わなければいけない状況となっております。製造工程の短縮、見直し、不良率の低下、経費の削減など様々な施策を講じてコスト低減を図り、収益力の確保に努めてまいります。

また、賃貸・不動産事業におきましては、所有土地の事業化計画の実現と効率的運用を推進してまいります。大阪市浪速区のなんば地区では、2023年秋に計画した事業化が完了の予定であり、残った東京都足立区の所有地においても早期の本格的な事業化を目指し、収益性を十分考慮した運用を行い、当社グループの安定的な収益基盤の礎としてまいります。

 

⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料・商品などの仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業活動資金であります。それ以外の投資などを目的とした資金需要は、生産設備をはじめ事業拡大及び賃貸物件投資等に限っております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

なお、資金の流動性に関する新型コロナウイルス感染症の影響についての対応としては、現在未使用の状況にあるコミットメントライン枠の活用があります。また、短期的には手許現預金は、高水準の状態にあります。今後も不確実性の高い環境のなか、手許現預金は高い水準を維持いたします。

今後の有利子負債の弁済につきましても手許現預金及び営業キャッシュ・フローなどで履行できる見込みと判断しております。

 

⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について

当社グループは、100年間にわたり、皮革事業において我が国のリーディングカンパニーとして製造・販売を行ってまいりました。その間、皮革事業で培った技術・知識・経験を礎に研究開発を重ね、新たにゼラチン、コラーゲンペプチドの事業を国内トップクラスに、また、コラーゲン・ケーシング事業を国内で唯一、世界の四大メーカーの一角を担うまでに、さらには、コラーゲン基礎化粧品「スキンケアジェル」と健康食品「ニッピコラーゲン100」の事業を当社主力事業の一つに育成してまいりました。また、バイオマトリックス研究所で長年培った生体工学技術を生かし、再生医療分野への進出を果たしました。今後は、同分野を主力事業の一角にするべく注力してまいります。これらの事業を更に充実拡大させ、以って当社の理念である高品質なものづくりを通して人々に貢献し、より豊かな社会の実現を目指してまいります。そのためには、事業環境の変化を捉え、既存の知財に加え事業で得た新たな技術・経験を活かし、顧客や社会の要望に応えられる高付加価値商品を世に送り出して行かねばなりません。また、コロナ禍の影響は、徐々に薄らぎ日常を取り戻していくと想定しております。一方で、ウクライナ情勢悪化懸念などによる資源価格の高騰、それに伴う物価の上昇、為替の急激かつ大きな変動などで国内景気は、今後も不透明な環境が続くものと思われます。

このような状況のもと、当社は、引き続き生産コスト低減の施策を講じて競争力のある商品づくりに取り組んでいくとともに、社会全体の変容に対応しながら市場ニーズを的確に捉えた高付加価値商品を投入し、収益基盤の拡充を図ってまいります。

 

次期の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の影響は、一定の影響を残しつつも緩やかに経済情勢は改善していくと想定しております。

コラーゲン・ケーシング事業に関しては、国内販売は、レストラン、コンビニ向けなどの業務用の回復を見込んでおりますが、輸入品との競合のなか、シェアアップを目指すために今後の戦略として、唯一のコラーゲン・ケーシング国内メーカーとしての強みを全面に出し、既存取引の拡充をベースにすると共に新規案件に対する提案活動に注力いたします。また、ニッピコラーゲンブランドの周知を徹底する上でコラーゲン・ケーシングの素材特性の認知度向上を目的として広報活動を展開してまいります。当社製品の特性や優位性をベースにトレンド市場向けに新規商材を提案し、TV番組や雑誌などのプロモーション活動の基、シェア拡大を目指してまいります。海外販売は、コロナ後の正常化を見据えて、海外の市場動向に注視し、市場回復による既存ビジネスの拡大、ニッピコラーゲンの特性を活かした新商品を用い海外顧客の新規掘り起こしに努めてまいります。製造に関しては、国際的な価格競争に対応していくためにも工程の簡素化や加工費の低減を推し進め、収益力の確保と向上に注力してまいります。

ゼラチン関連事業に関しては、海外観光客の受入れが検討されはじめているものの、インバウンド需要はコロナ禍前までに暫くは届かないと予測しております。前連結会計年度に比べ、国内健康食品や菓子市場などのユーザー企業が回復の兆しを見せ、国内販売は好調に推移いたしましたが、原材料などの仕入価格、物流費やエネルギーコストなどは上昇を続けており、引き続き価格での調整は継続せざるを得ない状況です。今後は、機能性、ハラール認証など特定の素材提案で差別化をさらに図り、特にコラーゲンへの認知度が広がりを見せる海外市場への拡販を重視し、世界市場でのシェアアップを目指してまいります。引き続き一層の高付加価値商品開発、顧客への新規提案などにより収益基盤をさらに改善してまいります。

化粧品関連事業に関しましては、通信販売は引き続き活況が予想されるなか、大手の相次ぐ参入により競争は激化しております。このような環境のなか、当社の基礎化粧品、健康食品は、品質と安全性の高さで差別化を図るとともに顧客対応においても高い評価をいただけるように努め、「安心してお使いいただける」「コラーゲンを通して幸せをお届けする」ことを目指してまいります。スキンケア商材においては、主力商品「スキンケアジェル」の認知度向上と拡販に努めるとともに、コラーゲン原料メーカーの強みを活かした新商品の開発と新市場の開拓に注力してまいります。健康食品においては、社会的な健康への関心の高まりを好機と捉え、店舗などを通してユーザーと接する機会を増やし、コラーゲンの美容や健康への効果を啓蒙し、さらにコラーゲンへの関心を高めてまいります。また、DX推進による既存顧客への細やかな対応により満足度向上に努めると共に、自社ECサイトの充実化、SNSなど新たなツールの開発により様々なアプローチで潜在顧客に働きかけ新規の獲得に努めてまいります。

皮革関連事業に関しては、緩やかに回復あるいは揺り戻しの期待はあるものの、このコロナ禍で進行した革靴に対する消費者意識の変容は、引き続き懸念されます。このような厳しい市場環境のなか、甲革、製甲、靴、底材加工、衣料などの皮革関連のサプライチェーン囲い込み強化のため、業界の情報収集、協力企業体制の一層の強化、市場環境に順応した事業体制の工夫、在庫管理体制の見直し、経費削減などに取組み、収益力の改善に努めてまいります。また、車両用革は、自動車業界全体が減産や半導体不足など不安定な生産体制にあるなか、低コストを実現するための新しい処方技術の確立、歩留まりを改善するための製造技術に注力し、競争力の向上に努め受注の奪還を図ってまいります。

食品その他の事業に関しては、イタリア食材など輸入業務用食品は値上がりや輸入為替など一定の影響を受けると想定されますが、国内市場は回復基調に転じていくと見込んでおります。また、オンラインショップの強化など個人消費の掘り起こしに努め、拡販も図ってまいります。一方で、有機穀物は、コンテナ不足など物流の混乱や相場価格の不安定な状況は続くと想定されますが、安定的な需要を背景に堅調に推移するものと見込んでおります。また、再生医療関連については、今後も市場が拡大していくものと見込んでおり、細胞外マトリックス関連商品の新規開発のほか、医療用ゼラチン、医療用コラーゲンなど試薬の開発、拡販を目指してまいります。

賃貸・不動産事業に関しましては、当社所有土地を中心に事業化及び効率的運用を進め、当社収益基盤の強化に繋げるよう努めてまいります。

また、昨今の企業を取り巻く環境は一層不透明さを増しており、そのなかで持続可能な社会の実現に向けての取組みは、企業の社会的責任であるのみならず、自然由来の原料に依存しております当社グループにおきましても事業を継続する上での重要な課題であると認識しております。高品質なものづくりで社会に貢献するという創業の思想を実現すべく、事業活動の一層の奮励はもとより、各事業の日々の業務の中でより良い環境や社会の実現に取り組んでまいりました。今般、各事業の取組みをより実効的なものにすべく取締役を委員長とするサステナビリティ委員会を創設いたしました。今後はこのサステナビリティ委員会を中心に社会・環境に資する取組みを推し進めるとともに、コンプライアンスの徹底、コーポレートガバナンス・コードに基づく経営体制の強化、地球温暖化防止への取組み、人権への配慮や多様性の確保といった活動を推進してまいります。

そのほか当社グループとしての問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

 

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

 

当連結会計年度の研究開発活動は、新製品及び新技術の開発、既存製品の効能研究及び高付加価値化を中心に行いました。3次元細胞培養関連製品の開発、がんや免疫分野などへの応用を目指した組換えタンパク質の開発、化粧品開発のための皮膚科学、コラーゲンの経口摂取の栄養生理学、高濃度コラーゲン基材などに関する組織工学を基礎科学から製品化を目指した応用開発まで幅広く行いました。

具体的な研究開発項目につきまして、以下にいくつか例を挙げます。

(1) 医療用途に適用可能なコラーゲンとゼラチンを開発しております。産官学機関と連携して医療機器原料としての供給や自社開発製品の開発に取り組んでおります。同時に、各種の新規研究試薬用コラーゲンの開発も行っております。

(2) 組換えタンパク質の効率良い製造法spERtテクノロジーの技術開発を進め、様々な有用タンパク質のCHO細胞株取得、及びタンパク質の精製を進めております。この技術を積極的に活用して、付加価値の高いタンパク質の低コスト製造によって利益向上を図りたいと考えております。

(3) コラーゲン経口摂取の効果については、ヒト効能試験を行い、皮膚のシワ改善や筋疲労感の軽減などにおいて効果を確認しております。コラーゲンペプチドに関して機能性表示食品届出の準備を進めております。また、コラーゲン特有のHypを含むジペプチドPro-Hypやトリペプチドが多く含まれるコラーゲンペプチドの生理的作用のメカニズムを研究しております。基底膜コラーゲンに多く含まれる3Hypを含むペプチドの生理的機能の研究もしております。

(4) 3次元細胞培養は、医薬品の開発や毒性検査、生物学研究、再生医療研究に必須のものとなりつつあります。各種の臓器組織に適した培養用のMatriMixシリーズを開発しております。各種コラーゲンや糖鎖、基底膜タンパク質を組み合わせて、幅広いニーズに応える細胞培養関連製品群を開発中であります。

(5) ヒトラミニン-511のE8部分である組換えタンパク質を製造しております。上述のspERtテクノロジー技術の導入を進めております。多様な細胞を培養するためにヒトラミニン-111、-221、-332のE8部分の組換えタンパク質の発現株樹立、製造販売を進めております。

(6) 動物用のコラーゲンペプチドサプリメントとして、イヌ向けの「あしたも走ろっ。」、ネコ向けの「あしたも遊ぼっ。」を、さらには生姜酵素で分解したコラーゲンペプチドを配合した動物病院専用の「コラーゲットプロ」を開発し、販売しております。

上記のほか、化学架橋性ポリ塩化ビニルを用いた機能性ケミカル製品の開発も行っております。

当連結会計年度の研究開発費の金額は、518百万円であります。
 また、事業のセグメント別の研究開発費は、バイオマトリックス研究所において各セグメントの総合的、横断的研究開発活動を行っていること、また、経営資源の配分の決定及び業績を評価するための検討対象としていないことから区分しておりません。