1. 報告企業
当社及び連結子会社(以下、当社グループ)は、建築用及び自動車用ガラスの生産・販売における世界的なリーディング・カンパニーであるとともに、様々なハイテク分野で活躍する高機能ガラス事業を展開しています。当社グループの親会社である日本板硝子株式会社は、日本に所在する企業であり、東京証券取引所にて株式を上場しています。当社の登記されている本社の住所は、東京都港区三田三丁目5番27号です。
2. 作成の基礎
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下、連結財務諸表規則)第93条の規定により、国際会計基準(以下、IFRS)に準拠して作成しています。
当社は、連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たしており、同条に定める指定国際会計基準特定会社に該当いたします。
当社グループの連結財務諸表は、投資不動産、デリバティブ金融資産及び負債、その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産、及びアルゼンチンの子会社における超インフレ会計の適用等を除き、取得原価を基礎として作成されています。
本連結財務諸表は、2024年6月27日に当社取締役代表執行役社長兼CEO細沼 宗浩及び当社最高財務責任者である執行役常務CFO大河内 聡人によって承認されています。
連結財務諸表の表示通貨は日本円であり、特に注釈の無い限り、百万円単位での四捨五入により表示しています。
3. 未適用の公表済み基準書及び解釈指針
当社グループの2024年4月1日又はそれ以降に開始される連結会計年度から強制適用が予定される、公表済みの基準書及び解釈指針の新設又は改訂について、当社グループが主要な連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があると考えるものはありません。このため新設または改訂される基準書及び解釈指針の詳細についても記載していません。
4. 重要性のある会計方針
本連結財務諸表において適用する重要性のある会計方針は、以下の通りです。当社グループは、これらの会計方針について、本連結財務諸表に記載されている全ての期間において同一の会計方針として適用しています。なお、IAS第1号「会計方針の開示」及びIFRS実務記述書第2号「重要性の判断の行使」の改訂に伴い、重要な会計方針は重要性のある会計方針へと変更されました。
連結の基礎
(i) 子会社
子会社とは、当社グループがその会社の財務及び営業の方針を支配する力を有する全ての事業体のことであり、一般的には、その会社の議決権の過半数を保有する当該会社です。当社グループが議決権の50%超を支配している子会社の財務諸表は、その子会社に対する支配が当社グループに移転した日から当該支配が終了する日まで連結財務諸表に含まれます。
当社グループは、企業結合の会計処理として取得法を採用しています。子会社の取得のために移転された対価は、移転した資産、発生した負債、及び当社グループが発行した資本持分の公正価値の合計です。移転された対価には、条件付対価契約から生じた資産又は負債の公正価値が含まれます。取得関連費用は発生時に費用処理されます。企業結合において取得した識別可能資産、並びに引き受けた負債及び偶発負債は、当初、取得日の公正価値で測定されます。
移転された対価、被取得企業の非支配持分について識別可能純資産の公正価値に対する持分割合相当額として当社グループが認識した金額、及び段階取得の場合には当社グループが以前に保有していた被取得企業の資本持分の取得日における公正価値の合計額が、取得した識別可能な純資産の公正価値を超過する額は、のれんとして計上されます。割安購入により、この金額が取得した子会社の純資産の公正価値を下回る場合、差額は連結損益計算書で直接認識されます(無形資産 (i) のれんを参照)。
グループ会社間の取引高、残高及びグループ会社間取引における未実現利益は消去されます。未実現損失についても、取引により資産に減損の証拠が無い限り、消去を行っています。当社グループを構成する全ての子会社は、共通の会計方針を使用しており、3月31日を決算日として連結財務諸表に反映しています。
(ii) 非支配持分
当社グループと非支配持分の所有者との間で行われる当社グループの子会社持分の変動について、子会社に対する支配の変更を伴わない場合には、資本取引として会計処理しており、のれん、又は利得及び損失が計上されることはありません。
(iii) ジョイント・ベンチャー
ジョイント・ベンチャーとは、当社グループと他の当事者が、ある経済的活動を行う場合に共同支配を確立するための契約上の取決めです。当社グループでは、このような共同支配される経済的活動はジョイント・ベンチャーを通じて行われており、ジョイント・ベンチャーの資本に対する持分を有しています。従って当社グループは、共同支配を確立するための契約上の取決めのそれぞれについて、共同支配事業ではなくジョイント・ベンチャーに該当するものと判断しています。当社グループは、各ジョイント・ベンチャーのパートナーとの間で、当該ジョイント・ベンチャー契約以外の重要な契約上の取決めは無いものと考えています。当社グループは、ジョイント・ベンチャーの資本に対する持分について、関連会社と同様に、持分法を用いて会計処理しています。
(iv) 関連会社
関連会社とは、当社グループが重要な影響力を有している事業体であり、通常、議決権株式の20%以上50%未満を保有しています。重要な影響力とは、投資先の財務及び経営上の方針の決定に参加するパワーであるが、これらの方針に対する支配又は共同支配ではないものです。関連会社に対する持分は、取得当初は取得原価で認識され、以後は持分法によって会計処理されています。当社グループは、各関連会社の出資者との間で、当該関連会社による通常の事業活動の中で生ずる契約以外の重要な契約上の取決めは無いものと考えています。関連会社に対する投資は、取得に際して識別されたのれん相当額を含んでいます。
ジョイント・ベンチャー及び関連会社の取得後の業績に対する当社グループの持分は、連結損益計算書において反映されており、また、取得後のその他の包括利益の変動に対する持分は、その他の包括利益で認識されます。これら取得後の純資産の変動の累計額が、投資の帳簿価額に対して調整されています。関連会社の損失に対する当社グループの持分が、当該関連会社に対する持分(無担保債権を含む)と同額以上である場合には、当該関連会社に代わって債務の引受け又は支払いの義務を負わない限り、持分を超過する損失は認識しません。
当社グループとジョイント・ベンチャー及び関連会社との間の取引から生じる未実現利益は、当該関連会社に対する持分の範囲で消去を行っています。未実現損失についても、取引により資産に減損の証拠が無い限り、消去を行っています。
ジョイント・ベンチャー及び関連会社は、当社グループと同一の報告期間で作成された監査済み財務諸表、もしくはこれが利用可能でない場合には、未監査の財務諸表に基づき、会計処理されています。これらの当社グループと同一の報告期間で作成された財務諸表の入手が実務上不可能な場合には、当社グループの報告期間より前3ヶ月以内の日に終了する報告期間で作成された財務諸表を使用しています。なお、必要に応じて、ジョイント・ベンチャー及び関連会社の財務諸表に対して、当社グループの会計方針と整合させるための修正を行っています。連結決算日との間に生じた重要な取引又は事象については、連結上必要な調整を行っております。
持分法適用会社に対する純投資を構成する金融債権及び持分の減損損失(該当ある場合には、それらの戻入益を含む)は連結損益計算書において、持分法適用会社に対する金融債権の減損損失及び持分法投資に関するその他の利益(損失)にそれぞれ別項目で表示しています。持分法適用会社の売却による利益または損失も持分法投資に関するその他の利益(損失)に含まれることになります。これらの科目は連結損益計算書において、持分法による投資利益の上段及び下段に表示しています。
セグメント情報
当社グループの最高意思決定機関は、取締役会です。当社グループでは、取締役会に提出される内部報告と整合した方法により、事業セグメントの業績の外部報告を行っています。取締役会は、事業セグメントへの資源配分及び業績評価について責任を負います。
外貨換算
(i) 機能通貨及び表示通貨
当社グループの各企業の個別財務諸表は、その企業が事業活動を行う主たる経済環境の通貨(機能通貨)で作成されます。連結財務諸表は、親会社(日本板硝子株式会社)の機能通貨である日本円で表示されます。
(ii) 取引及び残高
外貨建て取引は、取引日の為替レートにより機能通貨に換算されます。取引の決済並びに外貨建ての貨幣性資産及び負債の期末日の為替レートによる換算から生ずる為替差損益は、有効なキャッシュ・フロー・ヘッジ及び純投資ヘッジとして資本で繰延べられる場合を除き、連結損益計算書で認識されます。
その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産に分類される持分証券の為替換算差額は、資本の中の公正価値の変動額に含まれます。
(iii) 在外子会社
当社グループの表示通貨とは異なる通貨を機能通貨とする全てのグループ企業の業績及び財政状態は、超インフレーション経済下の通貨を機能通貨としているアルゼンチンの子会社を除き、次の通り表示通貨に換算されます。
・連結貸借対照表の資産及び負債は、期末日の為替レートで換算されます。
・連結損益計算書の収益及び費用は、平均為替レートで換算されます。但し、当該平均為替レートが、取引日における為替レートの累積的影響の合理的な概算値とはいえない場合には、取引日の為替レートで換算されます。
・このように計算された結果生じる換算差額は、資本の構成項目である在外営業活動体の換算差額にて認識されます。
なお、アルゼンチンの子会社の業績及び取引は、超インフレ会計の適用により期末日の為替レートで当社グループの表示通貨に換算されます。
連結財務諸表において、在外事業体に対する純投資の換算から生ずる換算差額、並びにこのような純投資に対するヘッジ手段として指定された借入金や他の通貨による金融商品の換算から生ずる換算差額は、ともに資本の構成項目である在外営業活動体の換算差額に含まれます。在外事業体を売却、清算した場合、または活動停止状態になり再開の見込みがない場合には、こうした換算差額は、売却損益の一部として連結損益計算書で認識されます。
2010年3月31日以前に認識されていた累積為替換算差額は、利益剰余金の内訳において「利益剰余金(IFRS移行時の累積換算差額)」の科目名称にて区分計上されています。2010年4月1日以降に発生する為替換算差額は、その他の資本の構成要素において在外営業活動体の換算差額として計上されます。
在外事業体の取得に伴い発生したのれん、無形資産並びにその公正価値への調整額については、当該在外事業体の資産及び負債として扱われ、期末日の為替レートで換算されます。
有形固定資産(自社所有)
土地と建物は、主として当社グループの製造設備に関するものです。土地は取得原価から減損損失累計額控除後の金額(リースにより調達している場合には、減価償却累計額及び減損損失累計額控除後の金額)で計上されています。土地以外の全ての有形固定資産は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額で計上されています。取得原価には、その資産の取得に直接付随する全ての費用を含んでいます。また、取得原価には、外貨建ての有形固定資産の購入に対して指定された有効なキャッシュ・フロー・ヘッジに係る利得及び損失のうち、資本から振り替えられた金額も含んでいます。
借入費用は、重要性のある有形固定資産の建設プロジェクトに関して、資産の建設期間に係る、当社グループの追加借入利息について資産化されます。資産化された借入費用は、関連する資産の経済的耐用年数にわたって減価償却されます。
当初取得以降に追加的に発生した支出については、その支出により将来の経済的便益が当社グループに流入する可能性が高く、金額を信頼性をもって測定することができる場合にのみ、当該取得資産の帳簿価額に算入するか個別の資産として認識するかのいずれかにより会計処理されます。他の全ての修繕並びに維持にかかる費用は、発生時に連結損益計算書で認識されます。
自社所有の土地は減価償却を行いません。自社所有の土地以外の有形固定資産の減価償却は、取得価額から残存価額を控除した金額について、以下の見積耐用年数にわたり定額法で算定しています。
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自社所有の建物 |
3~50年 |
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フロートガラス溶融窯 |
10~15年 |
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ガラス製造プラント(溶融窯以外) |
25年 |
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ガラス加工プラント |
15年 |
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その他の工場設備 |
5~20年 |
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車両運搬具 |
5年 |
残存価額と耐用年数は、技術の変化、耐用年数にわたる使用程度並びに市場環境を考慮して、毎期末日に見直され、必要な場合には変更されます。
減損テストの結果、減損損失を認識する場合には、資産の帳簿価額は回収可能価額まで減額されます。(詳細は後段の「資産の減損」参照)
処分により発生する利得及び損失は、処分金額と当該資産の帳簿価額との差額により算出され、連結損益計算書に計上されます。
リースを含む契約による原資産を使用する権利を表す使用権資産については、後段の「リース」をご参照ください。
投資不動産
投資不動産は、主として土地、事務所の建物及び小規模な事業所、並びに当社グループによって使用されていないその他の不動産から構成されており、長期にわたり賃貸料収入を得る目的で保有されています。投資不動産は、取得原価で当初認識され、当初認識後は、割引キャッシュ・フロー法又は外部の鑑定評価によって毎年算定される公正価値(オープン・マーケット価格に近似)で計上されます。公正価値の変動は、連結損益計算書においてその他の収益又はその他の費用の一部として計上されます。
無形資産
(i) のれん
のれんは、定期的に減損のテストが行われ、取得原価から減損損失累計額を控除した金額で計上されます。グループ企業の売却により発生する利得及び損失には、売却された企業に関連するのれんの帳簿価額が含まれています。
のれんは、減損テスト実施のために、企業結合からの便益を得ることが期待される個々の資金生成単位に配分されます。各資金生成単位は、主要な報告セグメントを地域別に区分した単位としています(資産の減損を参照)。
(ii) 商標権及びライセンス
商標権及びライセンスは、取得原価で当初認識されます。商標権及びライセンスは、一定の耐用年数を有し、当初認識後は取得原価から償却累計額を控除した金額で計上されます。商標権及びライセンスの償却費は、取得価額を見積耐用年数(20年以内)にわたり定額法で算定しています。
(iii) ソフトウェア
取得したソフトウェアのライセンスは、当該ソフトウェアの取得に要した原価に基づき資産として計上されます。償却費は、見積耐用年数(5年~10年)にわたり定額法で算定しています。
ソフトウェアのプログラムを開発もしくは維持するための支出は、発生時に費用として認識されます。ただし、当社グループによって支配される識別可能で固有なソフトウェアに直接関連する原価について、当該原価を上回る経済的便益の獲得能力が1年を超えて見込まれる場合には、無形資産として認識されます。直接的に発生した原価には、ソフトウェアの開発に要した労務費並びに開発に直接的に帰属する間接費の金額が含まれます。
無形資産として認識されたソフトウェアの開発費の償却費は、見積耐用年数(10年以内)にわたり定額法で算定しています。
(iv) 研究開発費
研究費は、発生時に費用認識されます。開発プロジェクト(当社グループ内で使用される新規もしくは改良された製品又はプロセスの設計及びテスト)において発生した支出は、当該プロジェクトがビジネスとして成功し技術上の実行可能性が確立する可能性、あるいはグループ内で改良されたプロセスを生み出す可能性が高く、かつ金額を信頼性をもって測定できる場合にのみ、無形資産として認識されます。そうでない場合、開発費は発生時に費用認識されます。当初費用認識された開発費は、その後の会計期間において無形資産として認識されることはありません。無形資産に計上された開発費の償却費は、当該製品の商業生産が可能となった日もしくは当該プロセスが使用可能となった最初の日より、予測使用期間(製品は5年以内、製造プロセスは20年以内)にわたり定額法で算定されます。
(v) 買収により発生した無形資産
2006年6月のピルキントン社買収に伴い、取得された純資産の公正価値の一部として識別された無形資産は、顧客との関係、ノウハウ、ライセンス契約、ピルキントン・ブランド、その他のブランド、開発途上技術及び技術資産から構成されます。これらは無形資産に計上され、償却費は、次の通り無形資産のカテゴリー毎に、当社グループに便益がもたらされると期待される期間を見積り、当該期間を耐用年数として定額法で算定されます。
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顧客との関係 |
20年以内 |
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ノウハウ(注2) |
10年 |
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ライセンス契約(注2) |
11年 |
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ピルキントン・ブランド(注1) |
- |
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その他のブランド(注2) |
10年 |
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開発途上技術(注2) |
20年以内 |
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技術資産(注2) |
15年以内 |
(注1)ピルキントン・ブランドは耐用年数が確定できないため、償却の対象ではありませんが、定期的に減損テストが実施されます。
(注2)ノウハウ、ライセンス契約、その他のブランド、開発途上技術及び技術資産は償却が終了しており、当連結会計年度末(2024年3月末)時点の帳簿価額はいずれもゼロとなっています。
資産の減損
耐用年数を確定できない無形資産は、償却の対象ではなく、定期的に減損テストが実施されます。償却対象の資産についても、帳簿価額を回収することができない可能性を示す兆候があった場合に減損テストが実施されます。減損損失は帳簿価額が回収可能価額を上回る場合に認識されます。回収可能価額は、資産の売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方の金額です。減損テストを実施するに際して、個々の資産は、そのキャッシュ・フローが相互に独立して識別可能な最小単位(資金生成単位)でグループ分けされます。
将来キャッシュ・フローを予測するには、市場の成長率、販売数量、市場価格等の様々な前提条件や見積りが使用されます。将来キャッシュ・フローの予測は、過去からの傾向、市場の環境並びに業界の傾向を参照して算定した将来の売上高及び営業費用の最善の見積りに基づいています。これらの前提条件は、経営者及び取締役会によって見直しが行われます。将来キャッシュ・フローの予測値は、評価日における資本コストにリスク・プレミアムを加えた適切な割引率によって調整されます。回収可能価額の算定に使用される税引前加重平均資本コストに基づく割引率は、地域毎に適切な水準で設定され、のれんの減損テストにも使用されます(注記16参照)。
財務リスク管理
財務リスクの要因
当社グループは、グローバルに事業活動及び財務活動を行っているため、外国為替リスク、燃料価格リスク、借入金の調達コスト及び金利に関するリスクといった市場リスク、並びに信用リスクや流動性リスクなどの様々な財務リスクを有しています。当社グループは、金融商品を用いてグループの財政状態及び業績に与える影響を最小限にするように財務リスク管理を実施しています。
財務リスク管理は、取締役会が承認した方針に基づいて、当社グループの財務部門(以下「グループ財務」)が行っています。グループ財務は、グループの事業部門との緊密な協力関係の下で財務リスクを識別し、評価し、ヘッジしています。全般的なリスク管理について文書化された原則に加えて、外国為替リスク、燃料価格リスク、金利リスク、デリバティブ及び非デリバティブ金融商品の利用、信用リスク、並びに十分な流動性の確保等の特定分野について文書化された取組方針が、取締役会の承認により策定されています。
(i) 市場リスク
(a) 外国為替リスク
当社グループは、グローバルに事業活動を行っており、主にユーロ、ポンド及び米ドルといった様々な通貨に関して生じる外国為替リスクを有しています。外国為替リスクは、将来の商取引、認識されている資産及び負債、並びに在外営業活動体に対する正味投資額から発生しています。
将来の商取引又は既に認識している資産及び負債に起因する外国為替リスクを管理するため、グループ子会社は、グループ財務との間で為替予約契約を利用しています。外国為替リスクは、将来の商取引又は既に認識されている資産や負債が企業の機能通貨と異なる通貨建である場合に発生します。グループ財務は、外部金融機関との為替予約契約を通じて、通貨毎のネットポジションを管理する役割を担っています。
各子会社は、グループ財務との為替予約契約について、必要に応じて公正価値ヘッジ又はキャッシュ・フロー・ヘッジとして指定しています。
特定の資産、負債もしくは将来の商取引に係る外国為替リスクについては、グループレベルで外部金融機関との間で為替予約契約を締結し、ヘッジとして指定しています。
グループのリスク管理方針として、将来の外貨建の商取引がほぼ確実に発生すると見込まれる場合には、外国為替リスクをヘッジすることにしています。
当社グループは、在外営業活動体に対する一定の投資をしており、在外営業活動体の純資産は、外貨の換算に伴う外国為替リスクを有しています。グループの在外営業活動体の純資産から生じる外国為替リスクは、主として同じ外貨建の借入金を通じて管理しています。
当社グループの為替レートの変動に対する影響は、主として、連結財務諸表の作成に際し現地通貨で表示される資産、負債、収益、並びに費用を円換算する過程において発生します。他の条件に変動が無い前提では、為替レートが他の主要通貨に対して1%円高になれば、2024年3月期における連結貸借対照表の資本の額が約3,800百万円減少(2023年3月期は約3,000百万円減少)し、また、2024年3月期における連結損益計算書の当期利益が約100百万円減少(2023年3月期は当期損失が約400百万円減少)します。
(b) 燃料価格リスク
当社グループは、主に重油やガスなどのエネルギーを大量に消費するため、これらエネルギーの価格変動リスクを有しています。当社グループは、向こう12ヶ月間に予想される購入量の20~100%の範囲、その先の4年間は予想される購入量の0~80%の範囲でヘッジを行うことを方針としています。
(c) 金利リスク
当社グループは、重要性のある有利子資産を有していないため、これらの資産からの損益及びキャッシュ・フローが市場金利に左右されることは実質的にありません。
当社グループの金利リスクは、主として長期借入金から発生します。当社グループでは、変動金利の借入金により将来キャッシュ・フローの変動リスクを、また固定金利の借入金により公正価値の変動リスクを、それぞれ有しています。当社グループでは、借入金の30~70%を固定金利とすることを方針にしています。他の条件に変動が無い前提では、1%の金利の上昇は、年間3,299百万円(2023年3月期は年間2,458百万円)の金利費用の増加につながります。
当社グループは、キャッシュ・フローの金利リスクを支払固定・受取変動の金利スワップ取引により管理しています。こうした金利スワップ取引には、変動金利の借入金を固定金利の借入金に変換する実質的効果があります。当社グループは、金利スワップ契約に従い、想定元本に基づき算定された契約金利(固定金利)と変動金利との差額について、特定の期日に受け渡しする取決めを相手先との間で有しています。
金利ベンチマークの改正に伴う当社グループのリスク管理戦略の変更はありません。ポンド及び米ドルLIBORの移行はいずれも完了しました。主要なリスクは確認されていません。
(ii) 信用リスク
当社グループは、自動車ガラスのOEM先への債権以外には信用リスクの過度な集中はありません。当社のグループ方針として、製品の販売は過去の信用情報に基づき実行することにしています。デリバティブ金融商品の使用は、信用力の高い金融機関との取引に限定しています。当社グループは、各金融機関との信用リスクのエクスポージャーの金額に上限を設定することを方針としています。
注記43「関連当事者との取引」に記載の通り、当社グループでは、ジョイント・ベンチャー及び関連会社に対する貸付金等の債権を保有しています。当社グループでは、ジョイント・ベンチャー及び関連会社に対するこれらの貸付金等の債権について、独立第三者間取引に適用される条件に基づき管理するとともに、債権が弁済される十分な見込みがある場合にのみ貸付等が実行されるようにしています。
(iii) 流動性リスク
当社グループは、十分な現金及び現金同等物を確保するとともに、借入限度枠の設定により資金調達能力を維持することを方針としています。事業環境のいかなる変動にも対応するため、グループ財務では、未使用の借入限度枠を十分に確保することによって、機動的な資金調達能力を維持するよう努めています。
金融商品
当社グループは、金融商品(金融資産及び負債)を主に以下の通り、償却原価で測定する金融資産及び負債並びにその他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産の各カテゴリーに分類しています。
当社グループの経営者は、当初認識時に金融商品の分類を決定し、期末日ごとに分類が適切かどうかについての再評価を行っています。こうした金融商品の分類の決定及び再評価に際しては、当該金融商品に係る契約上のキャッシュ・フローの特性と、当該金融商品を保有するための事業モデルが考慮されます。
(i) 償却原価で測定する金融資産及び負債
このカテゴリーに分類される金融資産は、当社グループの連結貸借対照表において、売上債権及びその他の債権として計上されています。売上債権及びその他の債権は、支払額が固定もしくは決定可能なデリバティブ以外の金融資産で、活発な市場における公表価格が存在しないものです。当社グループが貨幣、財貨もしくは役務を相手先に直接提供し、その結果発生する債権を売買する意図を持たない場合、当該債権はこのカテゴリーに分類されます。このカテゴリーに分類される金融資産は、期末日から12ヶ月を超えて満期日が到来するため非流動資産に計上されるものを除き、流動資産に計上されます。
このカテゴリーに分類される金融負債は、当社グループの連結貸借対照表において、社債及び借入金又は仕入債務及びその他の債務として計上しています。社債及び借入金は、主として金融機関との間で締結された借入契約に基づき発生するものであり、期末日から12ヶ月以内に満期日が到来する場合は流動負債に、また12ヶ月を超えて満期日が到来する場合は非流動負債に、それぞれ計上されます。仕入債務及びその他の債務は、支払額が固定もしくは決定可能なデリバティブ以外の金融負債で、活発な市場における公表価格が存在しないものです。当社グループが財貨や役務をサプライヤーから受領する際に発生する債務は、このカテゴリーに分類され、社債及び借入金と同様に、想定された決済日までの期間に応じて流動負債と非流動負債に区分して計上されます。
償却原価で測定する金融資産及び負債が、当該金融資産及び負債が相手先への金融アレンジメントの供与もしくは相手先からの金融アレンジメントの提供を含んだ取引条件により発生する場合には、実効金利法を用いて償却原価によって測定されます。一方、当該金融資産及び負債が金融アレンジメントを伴わない通常の事業過程において発生する場合には、当初認識時に測定された価額が償却原価として維持されます。
社債及び借入金は、社債、借入金、リース負債及び非支配持分に対する固定額の配当金の支払義務で構成されます。社債及び借入金は、公正価値で当初認識され、それ以降は償却原価で計上されます。付随する取引費用については、関連する社債及び借入金の満期までの期間にわたり連結損益計算書において認識しています。取引費用控除後の正味手取金額と返済価額との差額は、実効金利法を用いて借入期間にわたり連結損益計算書において認識されます。
資本の性格を有していない優先株式は、連結貸借対照表において負債に計上され、直近の償還価額により測定されます。資本の性格を有していない優先株式に係る配当金は、連結損益計算書において支払利息として認識されます。借入金は、当社グループが期末日後少なくとも12ヶ月間その返済を繰り延べる無条件の権利を有しない限り、流動負債に計上されます。
当社グループは、償却原価で測定する金融資産(債権等)の評価において予想信用損失モデルを適用しており、また適切な場合には、個々の債権等に対する個別の貸倒引当金の認識についても考慮しています。予想信用損失モデルでは、将来予測に基づく複数のシナリオを用いて、債権等のグループに対する信用損失(減損)の可能性を検討します。売上債権に対する貸倒引当金は、当社グループが当初の取引条件に基づき債権の全て又は一部を回収できないと見込まれる場合には、個別の売上債権に対して認識されます。この場合、貸倒引当金の金額は、売上債権の帳簿価額と、当該売上債権から回収が見込まれる将来キャッシュ・フローを実効金利法により割り引いた現在価値との差額となります。債権等のグループに対して予想信用損失モデルを適用する場合には、個別の債権等については回収可能であり信用損失の発生が見込まれない場合であっても、貸倒引当金が認識される可能性があります。貸倒引当金の変動は、連結損益計算書において認識されます。なお、契約資産についても同様の方法で評価をしています。
売上債権が債権流動化スキームを通じて金融機関に売却される場合において、当社グループが当該債権に対して重要なリスクと経済価値を保持していない場合、又はリスクと経済価値を部分的に保持しているが当該債権に対する支配をもはや保持していない場合には、当該債権の認識は中止されます。
(ii) その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産は、当社グループがその投資先に対して重要な影響力を行使することができないデリバティブ以外の金融資産です。このカテゴリーには、その保有が売買目的でなく、その他の包括利益を通じて公正価値を測定するという取消不能の選択をした持分金融商品に対する投資、又は契約上のキャッシュ・フローの回収と金融資産の売却により支払額が固定もしくは決定可能と見込まれる負債性金融商品に対する投資が含まれます。
その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産は、公正価値で当初認識され、当初認識以降も公正価値で測定されます。公正価値の変動に伴う未実現の利得及び損失は、連結包括利益計算書において認識され、資本(その他の資本の構成要素)の構成項目であるその他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産の公正価値に計上されます。当社グループは、当該金融資産又はグルーピングされた金融資産に減損が生じているかどうかについて、期末日ごとに評価を行います。このカテゴリーに分類された負債性金融商品に減損が生じている場合には、それまで連結包括利益計算書を通じて認識されていた公正価値の変動による累計額は組替調整され、連結損益計算書において損失が認識されます。
デリバティブ及びヘッジの会計処理
デリバティブの当初認識はデリバティブ契約を締結した日の公正価値で行い、当初認識後の再測定も公正価値で行っています。デリバティブに係る再測定の結果生じる利得又は損失の認識方法は、ヘッジ手段として指定されているかどうか、また、ヘッジ手段として指定された場合にはヘッジ対象の性質及びヘッジの有効性によって決定されています。当社グループは、一部のデリバティブについて、以下のいずれかの指定をしています。(a)認識されている資産もしくは負債の公正価値の変動のヘッジ、又は確定約定の公正価値の変動のヘッジ(公正価値ヘッジ)(b)認識されている資産又は負債、もしくは可能性の非常に高い予定取引に関連するキャッシュ・フローの変動リスクのヘッジ(キャッシュ・フロー・ヘッジ)(c)在外営業活動体に対する純投資のヘッジ(純投資ヘッジ)
当社グループは、ヘッジの開始時に、ヘッジ手段とヘッジ対象との関係、並びに種々のヘッジ取引の実施についてのリスク管理目標及び戦略について文書化しています。当社グループはまた、ヘッジ開始時及び継続的に、ヘッジ取引に利用したデリバティブがヘッジ対象の公正価値又はキャッシュ・フローの変動を相殺するために極めて有効的であるかどうかについての評価も文書化しています。期間に関連していると考えられるヘッジ契約において、ヘッジに係るコストは、連結損益計算書においてヘッジ関係の有効期間にわたって期間按分し認識されます。
ヘッジ会計が適用されるデリバティブの公正価値の変動は、次の通り会計処理されます。
(i) 公正価値ヘッジ
公正価値ヘッジとして指定され、かつその要件を満たすデリバティブの公正価値の変動は、その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産をヘッジ対象とする場合には連結包括利益計算書を通じて資本に認識され、それ以外の資産等をヘッジ対象とする場合には連結損益計算書に認識されます。この結果、ヘッジ手段の公正価値の変動は、ヘッジ対象の公正価値の変動に整合するような形で認識されることになります。
(ii) キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定され、かつその要件を満たすデリバティブの公正価値の変動は、連結包括利益計算書を通じて資本で認識しています。非有効部分に関する利得又は損失は、連結損益計算書に即時に認識しています。
資本に累積された金額は、ヘッジ対象が純損益に影響を与える期(例えば、ヘッジした予定売上が発生する期)に、組替調整額として純損益に振り替えています。しかしながら、ヘッジ対象である予定取引が非金融資産(例えば、棚卸資産)もしくは負債の認識を生じさせるものである場合には、それまで資本に繰り延べていた利得又は損失を振り替え、当該資産もしくは負債の測定時における計上額に含めています。
ヘッジ対象である予定取引の発生の可能性がなくなった時点で、資本に計上されている利得又は損失の累計額を連結損益計算書に振り替えています。
(iii) 純投資ヘッジ
在外営業活動体に対する純投資のヘッジは、キャッシュ・フロー・ヘッジと同様に会計処理しています。ヘッジ手段に係る利得又は損失のうちヘッジの有効部分に係るものは、連結包括利益計算書で認識しています。非有効部分に関する利得又は損失は、連結損益計算書に即時に認識しています。
資本に計上された利得又は損失の累計額は、在外営業活動体が部分的に処分又は売却された時点で連結損益計算書に振り替えています。
(iv) ヘッジ要件を満たさないデリバティブ取引
一部のデリバティブ取引はヘッジ要件を満たさないものがあります。このような取引から生じる公正価値の変動は、連結損益計算書に即時に認識しています。
公正価値の見積り
活発な市場で取引される金融商品(その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産)の公正価値は、期末日現在の市場相場価格に基づいています。当社グループが保有している金融資産に用いられる市場相場価格は、現在の買呼値です。金融負債に用いられる市場相場価格は、現在の申し込み価格です。なお、持分法で会計処理される投資に減損の兆候が存在する場合には、当該金融資産の回収可能価額について、使用価値及び処分コスト控除後の公正価値のいずれか高い金額で測定しています。
活発な市場で取引されていない金融商品の公正価値は、評価技法を用いて測定しています。当社グループは様々な方法を用い、また期末日現在の市場相場価格に基づく仮定を行っています。
為替予約契約の公正価値は、期末日における為替予約の市場レートにより算定しています。金利スワップ契約の公正価値は、期末日において観察されるイールド・カーブに基づき見積られる将来キャッシュ・フローの現在価値として算定しています。商品スワップ契約の公正価値は、期末日における先物市場価格により算定しています。
金融負債の公正価値は、当該金融負債から発生するキャッシュ・フローを、信用リスクを反映した割引率と、通貨スワップ・レートに、適切なスプレッドを加算した利率によって割り引いたうえで算定しています。
非上場株式の公正価値は、入手可能な場合は将来予測を用いて算定していますが、多くの場合において入手困難であるため期末日の純資産価額に基づき算定しています。
棚卸資産
棚卸資産は、原価と正味実現可能価額のいずれか低い方の額で評価されます。原価は、主として先入先出法により算定しています。製品及び仕掛品の原価は、設計費、原材料費、直接労務費、その他の直接費並びに正常生産能力等に基づき行われた製造間接費の配賦額から構成されています。正味実現可能価額は、通常の事業過程における予想売価から、販売に要する見積り費用を控除した額です。棚卸資産の原価には、原材料の購入に関連する有効なキャッシュ・フロー・ヘッジに係る利得又は損失のうち、資本から振り替えられた額が含まれています。
連結貸借対照表に計上される棚卸資産の帳簿価額は、定期的に見直しをしています。長期にわたり滞留している場合、もしくは当社グループが販売によって原価の全て又は一部を回収できる見込みがない場合には、棚卸資産の帳簿価額を見積正味実現可能価額まで減額しています。
契約を獲得するために発生したコストは、それが回収可能であると判断された場合は棚卸資産として認識されます。このコストは契約が有効な期間にわたって定額法で償却されます。
現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、要求払いの銀行預金、当初の満期日が3ヶ月以内の流動性が高く、価値の変動について僅少なリスクしか負わない短期投資並びに銀行当座借越契約から構成されます。但し、銀行当座借越契約は、連結貸借対照表上は、流動負債に借入金として計上されます。
リース
リース(借手)
当社グループは契約の開始時に、契約がリースであるか、またはリースを含むかを評価し、契約の履行が特定された資産の使用に依存するかどうかに焦点を当てます。評価には、当社グループが識別された資産の使用から、実質的に全ての経済的便益を得られるか、及び資産の使用を指示する権利を有するかの判断が含まれます。判定基準を満たす場合、当社グループはリース開始日に使用権資産及びリース負債を貸借対照表において認識します。
当社グループは、地域の規制やビジネス慣行に応じた異なる期間や条件で約3,000ものリースを行っています。一部のリースには延長オプションと解約オプションが含まれており、当社グループが延長オプションを行使することが合理的に確実であり、解約オプションを行使しないことが合理的に確実である場合、リース期間に反映します。
(使用権資産)
使用権資産はまず、リース料総額の割引現在価値から当初直接コストや前払リース料、原資産の原状回復に係る費用の見積額を調整して測定されます。その後、使用権資産は原価から減価償却累計額と減損損失を差し引いた金額で測定され、リース負債の再測定により調整されます。
使用権資産は、当社グループの連結貸借対照表では有形固定資産に含めて表示されます。償却費は、リース期間又は使用権資産の残存見積耐用年数のうち、いずれか短い期間で定額法により計上します。
減損が発生した場合、資産の帳簿価額は直ちに回収可能額まで減額されます。(詳細は前述の「資産の減損」を参照)
(リース負債)
リース負債は、類似の特性を有する複数のリース契約に対して単一の割引率を適用する実務上の便法を適用し、報告日において割引計算されたリース料総額で測定されます。
リース負債の測定で使用する割引率は、リース料総額とリース資産の現在価値を等しくするリースの計算利子率を適用します。リースの計算利子率の特定が容易でない場合は、リース契約期間及びリース契約上の通貨、当社グループの借手としての財政状態、リース契約に基づき貸手に提供されている担保の性質を考慮し算出する、追加借入利子率を使用します。
リース負債は、当社グループの連結貸借対照表では社債及び借入金に含めて表示されます。リース負債は実効金利法により測定され、支払利息は連結損益計算書に計上されます。
(セール・アンド・リースバック取引)
当社グループが資産を売却し、買主との間でリース契約を締結することにより即座に資産の使用権を再取得した場合、この取引はセール・アンド・リースバック取引と見なされます。この取引が純粋なリース契約であるのか、あるいは資産を用いた資金調達手法であるのかを当社グループは判定します。
資産が売却されたと判定した場合、当社グループはその取引をセール・アンド・リースバック取引として会計処理を行います。使用権資産と関連するリース負債は、将来のリース料とその他の関連する要素に基づき認識します。初期測定時における使用権資産の価値は、原資産の帳簿価額を上限に、リース負債認識額を売却資産の公正価値で割った結果を乗じて計算します。この使用権資産の価値に対する制約は、当社グループが引き続き保持する持分が原資産の従前の原価に基づいて計算されることを担保しています。
会計処理の観点から資産が売却されていないと判定した場合、その取引は担保付資金調達の形態をとるものとして会計処理を行います。当該資産は引き続き連結貸借対照表上で有形固定資産として認識し、売却が減損の兆候であると見なされない限り、その売却によって資産の価値は修正されません。金融負債は割引計算された将来のリース料の総額によって認識しますが、リース負債ではなくその他の借入金として認識します。
(短期リース・少額リース)
当社グループは、12ヶ月以内の短期リースと原資産が少額のリースについては使用権資産及びリース負債として認識しないことを選択しました。これらのリースについては、リース料はリース期間にわたり定額で費用として認識します。
リース(貸手)
当社グループが未利用の賃借物件または所有物件を賃貸し、これら物件で経常的に発生する費用と相殺または軽減させる契約を締結することがまれにあります。このようなケースで当社グループは、借手が資産の使用から実質的に全ての経済的便益を得られ、資産の使用を指示する権利を有する場合はファイナンス・リースに分類します。そうでない場合はオペレーティング・リースに分類します。
当社グループは、賃貸開始日における将来支払われるサブリース料の現在価値に基づき、ファイナンス・リースと見なされる全てのサブリースの純投資を認識します。この純投資は、当社グループの連結貸借対照表の債権に含まれています。その後、この純投資は実効金利法を使用して償却原価ベースで測定されます。
オペレーティング・リースから受け取るサブリース料は、リース期間にわたる定額法で損益計算書で認識します。
法人所得税
当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局からの還付が予想される金額で測定しています。
繰延税金は、資産負債法により、資産及び負債の税務基準額と連結財務諸表上の帳簿価額との間に生じる一時差異に対して認識しています。但し、当該一時差異が企業結合ではなく、かつ、取引日に会計上の純損益及び課税所得(欠損金)に影響を与えず、かつ、取引日に同額の将来加算一時差異及び将来減算一時差異が生じない取引において、資産又は負債の当初認識から生じる場合は、繰延税金は認識されません。繰延税金の算定には、貸借対照表日までに制定又は実質的に制定されており、関連する繰延税金資産が実現する期又は繰延税金負債が決済される期において適用されると予想される法定税率(及び税法)を使用しています。
繰延税金資産は、一時差異を利用できるだけの課税所得が生じる可能性が高い範囲内においてのみ認識しています。子会社又は関連会社に対する投資から生じる将来加算及び減算一時差異について繰延税金を計上していますが、当社グループが一時差異を解消する時期をコントロールしており、かつ予測可能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高い場合は繰延税金を認識していません。なお、のれんの当初認識時における一時差異については、繰延税金負債を認識していません。
関連する当期の未収法人所得税を当期の未払法人所得税と相殺する法的強制力のある権利が存在し、かつ繰延税金資産及び繰延税金負債が同一の税務当局によって同一の納税企業体に課せられたものである場合、当該繰延税金資産と繰延税金負債は相殺しています。
従業員給付
(i) 年金
当社グループは世界各地に様々な退職給付制度を有しています。退職給付制度は通常、保険会社もしくは信託会社が管理する基金への支払いを通じて積み立てており、積立金額は定期的な数理計算によって算定されます。当社グループは確定給付制度及び確定拠出制度を有しています。
確定給付制度に関連して連結貸借対照表で認識される負債は、報告期間の末日現在の確定給付債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除しています。確定給付型の退職給付債務は、毎期、独立した年金数理人が予測単位積増方式を用いて算定しており、退職給付債務の現在価値は、関連する年金債務の期間に満期が近似しており、かつ給付が支払われる通貨建ての優良社債の市場利回りに基づく割引後見積将来キャッシュ・フローで算定しています。
当社グループが年金資産の積立超過額の返還に対して無条件の権利を有する場合には、当該年金制度の積立超過額からその返還に際して課税されると見込まれる税金の額を控除した金額によって、退職給付に係る資産が認識されます。
当期の勤務費用は、従業員の当期の勤務に対して発生し、連結貸借対照表上の退職給付債務を増加させ、連結損益計算書の営業費用に計上されます。
過去勤務費用は、発生時に連結損益計算書で即時認識されます。
確定給付負債の純額に係る金融費用は、該当地域毎に確定給付負債の純額に対して個別の割引率を適用することによって算定されます。
数理計算上の差異は、実績値への修正及び数理計算上の仮定の変更から生じ、IAS第19号「従業員給付」に基づき連結包括利益計算書を通して資本に計上しています。
当社グループは、確定拠出型の退職給付制度については、公的又は私的管理の年金保険制度に対し、強制、契約上又は任意で拠出金を支払っています。拠出金の支払いを行っている限り、グループに追加的な支払い債務は発生しません。拠出金の前払いは、現金の払い戻し又は将来の支払額の減額が可能である範囲で資産として認識しています。
(ii) その他の従業員給付
当社グループのアメリカの連結子会社では、退職した従業員の一部に対して退職後医療給付を提供しています。これらの給付の受給資格は、通常、従業員が定年まで勤務し、かつ一定の最低勤続年数を完了していることを条件として与えられます。これらの給付の予想コストは、確定給付年金制度で用いられるのと同様の会計処理方法により、雇用期間にわたって未払計上されます。実績値への修正及び数理計算上の仮定の変更から生じた数理計算上の差異は、IAS第19号「従業員給付」に基づき発生した期間に連結包括利益計算書に計上しています。これらの債務は毎期、独立した有資格者の年金数理人が評価しています。
(iii) 解雇給付
当社グループが通常の退職日前に従業員の雇用を終了する場合、又は従業員が解雇給付と引き替えに自発的退職に応じる都度、解雇給付が支給されます。当社グループが、現従業員を解雇することに関する詳細で正式な計画を有しており、その撤回可能性がない場合、又は従業員が自発的退職に応じる見返りとして解雇給付を支給する場合には、雇用の終了が明確に確約された時点で、当社グループは解雇給付を認識しています。
(iv) 利益配分(賞与及びマネージメント・インセンティブ・プラン)
当社グループは、利益配分(賞与及びマネージメント・インセンティブ・プラン)について損益及びキャッシュ・フローの達成度に基づき債務及び費用を認識しています。当社グループは、契約上の義務がある場合、又は推定的債務を生じさせるような過去の慣行が存在する場合には引当金を計上しています。
引当金
引当金は、当社グループが過去の事象の結果として現在の法的債務又は推定的債務を有し、その債務を決済するために経済的便益を持つ資源が流出する可能性が高く、その金額を信頼性をもって見積ることができる場合に認識されます。例えば保険契約のように、当社グループが引当金を決済するために必要な支出の一部又は全部の補填を期待できる時には、補填の受け取りがほぼ確実な場合に限り、補填は別個の資産として認識されます。連結損益計算書において、引当金繰入額は、補填として認識された金額との純額により表示されます。将来の営業損失に対しては引当金を認識していません。
同種の債務が多数ある場合、決済に要するであろう資源の流出の可能性は同種の債務全体を考慮して決定しています。同種の債務のうちある一つの項目について流出の可能性が低いとしても、引当金を認識しています。
全ての引当金について、将来の支出が12ヶ月を超え、貨幣の時間的価値の影響が重要な場合には、現在価値に割り引いて認識しています。時の経過による引当金の増加は、毎期、連結損益計算書の金融費用に計上しています。現在価値への割引においては、各地域毎に当該引当金に特有のリスクを反映させた割引率を使用しています。
顧客との契約から生じる収益
IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」の適用に伴い、収益は次の5ステップを用いて認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を決定する
ステップ4:取引価格を契約における各履行義務に配分する
ステップ5:各履行義務が充足された時点で収益を認識する
当社グループには建築用ガラス事業、自動車用ガラス事業、高機能ガラス事業の3つの主要な戦略事業単位(SBU)があり、各事業はグローバルに組織されています。
建築用ガラス事業は、建築材料市場向けの板ガラス製品及び内装外装用加工ガラス製品を製造・販売しています。このセグメントには、太陽電池パネル用ガラス事業も含まれます。主な顧客は、当社が供給するガラス製品を自社製品に加工する製造業、建設会社やハウジングメーカー、卸売業者、及び小売店になります。
自動車用ガラス事業は、新車組立用及び補修用市場向けに種々のガラス製品を製造・販売しています。主な顧客は、世界的な自動車メーカーや補修用ガラス製品の卸売業者になります。
高機能ガラス事業は、ディスプレイのカバーガラスなどに用いられる薄板ガラス、プリンター向けレンズ及び光ガイド、エンジン用タイミングベルト部材などのガラス繊維製品の製造・販売など、様々な事業からなっています。主な顧客は、当社が供給するガラス製品を自社製品に加工する製造業者になります。
この3SBUの事業活動から得られる収益の流れを分析すると、契約の性質と状況から次のように分類できます。
(i) ガラス及びガラス製品の販売による収益
収益の多くはガラス及びガラス製品の販売によりもたらされています。当社グループでは通常、特定の注文書を顧客との契約と見なしており、場合によっては包括契約が適用されます。包括契約が適用される注文書の場合、包括契約と注文書に記載されている期日と条件は、どのように収益を認識するかを決定する根拠となります。注文確認と履行義務の充足との間が1年間あるいはそれ以内である場合は、顧客との契約は短期であると考えられます。
ほとんどの場合、ガラス及びガラス製品が顧客に引き渡され、所有権が移転した時点で収益を認識しています。これは支配の移転により履行義務が充足されたという判断に基づきます。他の仮定を使う特別な理由が無い限り、ひとたび顧客がガラス及びガラス製品を自らの施設で検収する、あるいは当社グループの施設にて引き取りが完了した時点で、ガラス及びガラス製品に対する支配は顧客に移転したものと考えています。
(ii) 役務提供による収益
役務提供による収益は、役務が提供されて契約条件に基づく義務が充足された時点で認識されます。契約内容により、収益は一時点又は一定の期間にわたって認識するものがあります。
(iii) エンジニアリング契約による収益
当社グループのエンジニアリング契約は通常、ガラスフロート窯の建設や補修、又は外部顧客あるいはジョイント・ベンチャーなど関連当事者の重要性のある資産に関連したものです。この種の契約は、資産の製作または拡張の進捗に応じて顧客がその資産を支配するため、一定の期間にわたり充足する履行義務を表します。この理由は、その資産が顧客の敷地内に存在し、移転することが現実的でない規模のものであるためです。エンジニアリング契約による収益は、報告期間に実際に提供した役務と最終的に提供するであろう役務の合計との比率で認識されます。これには、収益が確実に測定可能な特定のマイルストーンが契約に明確に定められている場合を除いて、インプット法が適用されます。
状況が変化した場合は、収益、費用、又は完了までの進捗度の見積りが修正されます。結果として生じる収益や費用の見積りの増減は、状況の変化が生じた会計期間の純損益に反映されます。
(iv) ロイヤリティ及びライセンス契約による収益
当社グループは、特許や開発した技術などの知的財産の使用許可を与えるライセンス契約を顧客との間で締結している場合があります。ロイヤリティ及びライセンス契約による収益は、顧客に提供される当社グループの技術へアクセスできる権利の内容によって、一時点又は一定の期間にわたって認識されます。
ライセンスの対象が、契約開始時に存在している当社グループの特定の技術である場合、収益はライセンス供与した時点で全額認識することになります。
ライセンスの対象が、契約開始時に存在し、かつライセンス期間中も開発が継続される当社グループの特定の技術である場合、収益は契約期間にわたって徐々に認識することになります。
当社グループからの継続的なサポート義務を含むライセンスから生じる収益は、通常はサポート提供義務とライセンス供与義務と区別されないため、契約期間にわたり徐々に認識することになります。
(v) 金型による収益
当社グループは、顧客の仕様に合わせたガラス製品を生産するために金型を製作しています。金型の販売による収益は、関連する契約の特定の事実及び状況の判断に基づいて認識されます。
金型の製作の履行義務が、ガラス及びガラス製品と分けられる場合、金型は製作された時点で棚卸資産として認識します。収益は、金型の支配が顧客へ移転した時点で独立販売価格で認識します。請求額と独立販売価格に差がある場合は契約資産として認識し、収益を契約期間にわたりインプット法又はアウトプット法により調整します。
金型の製作の履行義務が、ガラス及びガラス製品と分けられず、支配が当社グループに留まる場合、型の開発費が型の公正価値の大部分を占めているかどうかによって、有形固定資産もしくは無形資産として貸借対照表で認識します。顧客の負担金は繰延収益として認識し、アウトプット法により契約期間にわたり収益に計上します。
収益認識に関する判断事項
取引価格にはリベートや値引きなど収益を減少させる変動対価の見積りが含まれます。全ての見積りは、見積りが行われた時点での当社グループの過去の経験及び当社グループの最良の判断に基づいています。取引価格に含まれる変動対価は、変動対価の性質に応じて期待価値法または最も可能性の高い金額を用いて見積もられています。これらの見積りは報告期間ごとに再評価され、重大な戻入が生じない可能性が非常に高い範囲で取引価格に含めています。
契約の大部分は単一の履行義務を有しており、その取引価格は契約に記載されています。複数の履行義務を有する契約については、当社グループは独立販売価格に基づいて取引価格を各履行義務に配分します。独立販売価格は、当社グループが約束した財またはサービスを個別に顧客に販売するであろう価格です。
約束された財又はサービスの顧客への引き渡しから、支払いを受けるまでの期間が1年以内の契約が原則であることから、実務上の便法を適用し、重大な金融要素の影響について取引価格を調整しないことを選択しています。
利息収入
利息収入は実効金利法により認識しています。減損された金融債権の金利は、当該金融資産の金利が現金回収される場合に認識します。
配当収入
配当収入は、配当を受け取る権利が確定した時点で認識しています。
個別開示項目
当社グループでは、グループの経営成績に対する正しい理解に資するため、連結損益計算書の損益項目を個別開示項目として表示することがあります。一般的には、個別開示項目は金額に重要性がある、あるいは一過性の性格を持っています。
繰延収益
(i) 政府補助金
政府補助金は、補助金を受領すること、及び補助金が交付されるための全ての付帯条件が満たされることについて合理的な保証が得られた場合にその公正価値で認識しています。補助金が費用支出に関連する場合には、その補助金は、補償される関連費用と対応させるために必要な期間にわたって規則的に利益として認識しています。有形固定資産に関連する補助金の場合には、繰延収益として認識され、関連資産の見積耐用年数にわたって均等に連結損益計算書に認識しています。
(ii) その他の繰延収益
当社グループは、顧客から受領する自動車用ガラスの金型に対する補助金等は、IFRS第15号適用後もその他の繰延収益として公正価値で貸借対照表において認識されます。その他の繰延収益は、関連資産の使用期間にわたって均等に連結損益計算書に認識しています。
排出権
二酸化炭素(CO2)の排出権は、割り当てられた排出枠に基づき、実際にCO2が排出される期間にわたって規則的に認識されます。割り当てられたCO2の排出枠と実際の排出量との差異が、期末日に連結貸借対照表において公正価値で認識され、排出量が排出枠を下回った場合には資産を、上回った場合には負債を、それぞれ認識しています。
借入費用
適格資産(意図された使用又は販売が可能になるまでに相当の期間を必要とする資産)の取得、建設又は生産に直接起因する借入費用は、意図された使用又は販売が可能となるまで当該資産の取得原価の一部として資産計上しています。その他の借入費用は、発生時に連結損益計算書に全額費用として認識しています。
資本金
普通株式は、資本に計上されます。優先株式は、現金又はその他の金融資産によって強制的に償還する義務が無く、当社グループが配当金を支払う契約上の義務も無い場合、かつ、優先株式に付されている取得請求権等によって可変数の自己の資本性金融商品を引き渡す義務が無い場合には、資本に計上されます。新株もしくは新株予約権の発行に直接帰属する付随費用は、税引後の金額に基づき発行価額から控除されて表示されます。
自己株式
自己株式は、自己の持分金融商品であり、取得価額で評価され資本から控除されます。
株式報酬
当社グループには、持分決済型の株式報酬制度がいくつか有り、その制度の下で、取締役、執行役常務、執行役、常務執行役員、並びに執行役員の役務提供を対価として当社グループの持分金融商品(オプション)を付与しています。オプションの公正価値をブラック・ショールズ・モデルで評価しており、オプションの付与と交換に受領する役務の公正価値は、IFRS第2号「株式報酬」に基づき、権利確定期間にわたって費用認識します。全ての株式報酬取引は持分決済型です。
非継続事業及び売却目的で保有する資産
非継続事業には、既に処分(売却又は廃棄)されたか又は売却目的保有に分類された企業の構成要素が含まれ、グループのひとつの事業もしくは地域を構成し、そのひとつの事業もしくは地域の処分の計画がある場合に認識されます。
非流動資産又は処分グループの帳簿価額が、継続的使用よりも主として売却取引により回収される場合に、当該資産又は処分グループは、「売却目的で保有する資産」として分類されます。「売却目的で保有する資産」は、売却の可能性が非常に高く、現状で直ちに売却することが可能であり、かつ経営者が、当該資産の売却計画の実行を確約しており、1年以内で売却が完了する予定のものに限られます。
当社グループが子会社に対する支配の喪失を伴う売却計画を確約する場合で、かつ上記の条件を満たす場合、当社グループが売却後も従前の子会社に対する非支配持分を有するか否かに関わらず、当該子会社の全ての資産及び負債が売却目的に分類されます。
売却目的で保有する資産は、帳簿価額と売却費用控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定します。「売却目的で保有する資産」に分類後の有形固定資産及び無形資産については、減価償却又は償却は行いません。
重要な会計上の見積り、判断及び仮定
見積り及び判断は、継続的に評価され、過去の経験及び他の要因(状況により合理的であると認められる将来事象の発生見込みを含む)に基づいています。
当社グループは、将来に関する見積り及び仮定の設定をしています。会計上の見積りの結果は、その定義上、通常は関連する実際の結果と一致することはありません。翌連結会計年度において資産や負債の帳簿価額に重要な修正を生じさせるような重要なリスクを伴う見積り及び仮定、そして会計上の重要な判断は以下の通りです。
それぞれの項目において、見積り及び仮定が予期せず変動する状況が生じた場合、連結貸借対照表で認識する資産と負債の金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(将来の事業の状況の見積り)
以下の各項目に記載している、のれんや持分法適用会社への投資などの資産の回収可能性を評価する際には、複数年にわたる事業の状況の将来予測を用いています。
将来の事業の状況を予測するにあたり、販売数量は重要な要素となります。また、キャッシュ・フローや販売価格も重要な要素です。当連結会計年度の下期においては市場の減速が見られ、特に欧州の建築用ガラス市場では顕著でした。当社グループが事業を行う市場の多くは、消費者マインドと経済活動の水準に敏感であり、多くの地域では金利上昇による悪影響を受けました。翌連結会計年度の上期まで比較的金利が高い状況が続くと見ていますが、下期から金利が下がり始め消費者マインドや経済活動にポジティブな影響を与えると見込んでいます。
(i) のれん及び無形資産の減損の見積り
当社グループは、のれんもしくは耐用年数を確定できない無形資産の減損の有無について、毎期減損テストをしています。このテストでは、当社グループで識別された資金生成単位(CGU)の使用価値と、各CGU内の資産の帳簿価額を比較しています。使用価値は、各資金生成単位の将来営業キャッシュ・フローを適切な割引率で割り引いた現在価値として算定しています。割引率の選択は使用価値を評価する際の重要な要素であり、債券市場及び株式市場に基づいて算出されます。販売数量、販売価格及び投入コストも前述の通り使用価値の算定における重要な要素です。
(ii) 有形固定資産の減損の見積り
当社グループは、有形固定資産の減損の有無について、前述の会計方針に従って帳簿価額を回収することができない可能性を示す兆候があった場合に減損テストをしています。減損テストの実施対象となる有形固定資産は、技術の変化または需要の減少によって使用されなくなったものを含みます。
(iii) 法人所得税
当社グループは、多くの租税区域で法人所得税の課税を受けています。通常の事業を行う場合、最終的な税額が不確実である取引が多く存在します。当社グループは、税務調査の結果修正される法人所得税の額及びその可能性の見積りに基づいて、予想される税務調査上の論点にかかわる負債を認識しています。認識されるべき法人所得税の金額については、重要な判断を要します。最終税額が当初に認識した金額と異なる場合、その差額は、税額が決定する期間に計上します。
課税所得が生じる時期および金額について実際に生じた時期および金額が見積りと異なる場合、または実効税率の変化によって、繰延税金資産及び繰延税金負債の金額は変動します。
(iv) 退職後給付
当社グループはそれぞれの国において様々な退職後給付制度を設けています。確定給付制度においては、退職給付債務及び制度資産の算出にあたり、様々な仮定を使用しています。これらの仮定には不確実性が存在するため、当社グループでは仮定を設定する前に年金数理人によるアドバイスを受けています。
(v) 引当金
引当金は、前回の引当金計上時に行った見積り実績の参照、又は適切な場合には、専門家のアドバイス等を考慮して評価をしています。請求及び訴訟引当金は、原告との協議内容や当社グループの顧問弁護士の意見を踏まえて算定しています。環境引当金は、環境対策費用として現時点で見積もられる金額のほか、より重要性の大きな案件については、環境評価の専門家によるサポートを得て可能性のある金額レンジを算出したシミュレーション・モデルの結果に基づき算定しています。賞与引当金は、個々の賞与制度が規定する支給の基準値と、当社グループの現在の業績値又は将来業績の予想値との比較に基づき算定しています。リストラクチャリング引当金は、期末日以前に対象となる従業員に通知されたリストラクチャリング計画について、予想費用額を見積り算定しています。製品保証引当金は、過去における顧客クレームの実績率を参照し算定しています。
(vi) 優先株式(A種種類株式)
当社の発行するA種種類株式の発行条件を検討し、特に、A種種類株主の保有する取得請求権について、その行使時に交付される普通株式の数は、取得請求権を行使する時期に応じて一定数と定められていることから、同株式を資本性金融商品として区分すべきものであると判断しています。なお、契約上、当社にはA種種類株式を現金又はその他の金融資産によって強制的に償還を行う義務はありません。また、配当金についての定めはあるものの、配当金を支払う契約上の義務はなく、配当金の支払いは各期の取締役会決議によって決定されます。
(vii) ジョイント・ベンチャーへの長期的な投資の回収可能性
貸付を含むジョイント・ベンチャーへの長期的な投資の回収可能性は、現在および将来の事業環境に基づいています。将来の事業環境は、利用可能な将来の事業の状況に関する合理的な見積りを用いて予測されます。当社グループは、投資の回収可能性を評価する際に、ジョイント・ベンチャーからの配当や利息の支払い、または債務の返済を妨げうる法的制約の存在についても検討します。さらに当社グループは、当該ジョイント・ベンチャーが対象となる可能性のあるグループ全体での事業再構築や、それと同等の取組みについても検討に含めますが、その取組みが確実に完了する状況にあると考えられる場合に限ります。
5. 改訂基準の適用
当社グループは、当連結会計年度から、繰延税金の当初認識の適用除外範囲を狭めるIAS第12号の改訂を適用しています。このため、当社グループは資産および負債の当初認識時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異が発生する取引については、当初認識の適用除外を適用しておりません。
IAS第12号の改訂が適用される最も一般的な状況は、新規リース契約の締結により同額のリース負債と使用権資産を認識する場合です。このような場合、当社グループは同額の繰延税金資産と繰延税金負債を認識することになります。
これらの繰延税金負債と繰延税金資産が同一課税地域内に存在し、当社グループの税務申告において将来減算一時差異と将来加算一時差異が相殺できると見込まれる場合、連結貸借対照表の繰延税金残高においては、繰延税金資産と繰延税金負債は相殺して表示します。
6. 顧客との契約から生じる収益
当社グループの収益は、地域別、カテゴリー、収益認識のタイミングにより以下のとおり分解されます。地域別は収益が認識された場所に基づいています。この表は、報告セグメントでもある3つの戦略事業単位と、分解された収益との関連も表しています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
建築用 ガラス事業 |
自動車用 ガラス事業 |
高機能 ガラス事業 |
その他 |
合計 |
|
地域別の売上高 |
|
|
|
|
|
|
欧州 |
141,544 |
174,743 |
10,590 |
2,176 |
329,053 |
|
アジア |
109,618 |
78,288 |
27,545 |
1,081 |
216,532 |
|
米州 |
120,615 |
164,527 |
1,810 |
- |
286,952 |
|
|
371,777 |
417,558 |
39,945 |
3,257 |
832,537 |
|
カテゴリー別の売上高 |
|
|
|
|
|
|
ガラス及びガラス関連製品の売上高 |
365,513 |
404,202 |
39,926 |
418 |
810,059 |
|
役務の提供による売上高 |
134 |
5,882 |
- |
81 |
6,097 |
|
エンジニアリング収入 |
- |
- |
- |
1,722 |
1,722 |
|
ロイヤルティ収入 |
20 |
55 |
19 |
287 |
381 |
|
金型収入 |
- |
5,598 |
- |
- |
5,598 |
|
その他の収入 |
6,110 |
1,821 |
- |
749 |
8,680 |
|
|
371,777 |
417,558 |
39,945 |
3,257 |
832,537 |
|
収益認識のタイミング |
|
|
|
|
|
|
一時点で認識される製品・サービスの売上高 |
365,927 |
416,834 |
39,945 |
1,207 |
823,913 |
|
一定期間で認識される製品・サービスの売上高 |
5,850 |
724 |
- |
2,050 |
8,624 |
|
|
371,777 |
417,558 |
39,945 |
3,257 |
832,537 |
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
建築用 ガラス事業 |
自動車用 ガラス事業 |
高機能 ガラス事業 |
その他 |
合計 |
|
地域別の売上高 |
|
|
|
|
|
|
欧州 |
157,085 |
150,164 |
9,537 |
3,043 |
319,829 |
|
アジア |
99,225 |
69,871 |
27,580 |
1,084 |
197,760 |
|
米州 |
109,637 |
134,658 |
1,637 |
- |
245,932 |
|
|
365,947 |
354,693 |
38,754 |
4,127 |
763,521 |
|
カテゴリー別の売上高 |
|
|
|
|
|
|
ガラス及びガラス関連製品の売上高 |
358,904 |
346,673 |
38,697 |
668 |
744,942 |
|
役務の提供による売上高 |
101 |
3,179 |
- |
47 |
3,327 |
|
エンジニアリング収入 |
- |
- |
- |
1,875 |
1,875 |
|
ロイヤルティ収入 |
20 |
48 |
57 |
843 |
968 |
|
金型収入 |
- |
3,138 |
- |
- |
3,138 |
|
その他の収入 |
6,922 |
1,655 |
- |
694 |
9,271 |
|
|
365,947 |
354,693 |
38,754 |
4,127 |
763,521 |
|
収益認識のタイミング |
|
|
|
|
|
|
一時点で認識される製品・サービスの売上高 |
361,050 |
353,552 |
38,754 |
1,404 |
754,760 |
|
一定期間で認識される製品・サービスの売上高 |
4,897 |
1,141 |
- |
2,723 |
8,761 |
|
|
365,947 |
354,693 |
38,754 |
4,127 |
763,521 |
顧客との契約から生じる債権、契約資産、契約負債については以下の通りです。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
前連結会計年度期首 (2022年4月1日) |
|
外部顧客に対する売上債権 (貸倒引当金控除後) |
46,838 |
54,403 |
45,102 |
|
契約資産 |
1,600 |
3,569 |
1,824 |
|
契約負債 |
46,891 |
33,156 |
12,479 |
契約資産は2つに分類することができます。第一のカテゴリーは主に、期末日現在で未請求の、出荷済みのガラス製品や、エンジニアリング契約やその他の小規模建築プロジェクトに関連する作業の対価に対する権利に関連するものです。このカテゴリーに分類される契約資産は残りの履行義務が完了し、請求が行われた時点で売上債権に振り替えられます。第二のカテゴリーは主に、ガラス及びガラス製品の取引価格に含まれる自動車用ガラスの金型の収益認識に関連するものです。このカテゴリーの契約資産は、契約した供給期間で償却されます。
契約負債には、自動車用ガラスの金型の顧客からの補助金や顧客から受領したその他の前払金が含まれます。契約負債は、自動車用ガラスの金型の補助金やそれ以外の顧客の前払金を収益認識するタイミングにより流動・非流動に分類されます。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)における契約資産・契約負債の残高の変動は以下の通りです。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
契約資産 |
契約負債 |
|
4月1日現在 |
3,569 |
33,156 |
|
為替換算差額 |
371 |
4,693 |
|
見積りの変更による影響額 |
△71 |
△5 |
|
契約資産の減損 |
△74 |
- |
|
売掛金に振り替えられた契約資産 |
△3,281 |
- |
|
履行義務の充足により期中で収益認識したもの |
1,198 |
- |
|
期首に存在する契約負債のうち期中で収益認識したもの |
- |
△14,297 |
|
受領した現金(期中に認識された収益を除く) |
△23 |
30,487 |
|
契約解消に伴う履行義務消滅による影響額(注) |
- |
△5,530 |
|
その他 |
△89 |
△1,613 |
|
3月31日現在 |
1,600 |
46,891 |
(注)契約解消に伴う履行義務消滅による影響額は、当社グループが履行する必要のなくなったエンジニアリング契約に係る前受金に関するものです。ジョイント・ベンチャーから受領したこの前受金は、当該ジョイント・ベンチャーに対する金融債権の回収に充当しています。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)における契約資産・契約負債の残高の変動は以下の通りです。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
契約資産 |
契約負債 |
|
4月1日現在 |
1,824 |
12,479 |
|
為替換算差額 |
60 |
493 |
|
見積りの変更による影響額 |
△40 |
△3 |
|
契約資産の減損 |
△117 |
- |
|
売掛金に振り替えられた契約資産 |
△947 |
- |
|
履行義務の充足により期中で収益認識したもの |
3,056 |
- |
|
期首に存在する契約負債のうち期中で収益認識したもの |
- |
△4,513 |
|
受領した現金(期中に認識された収益を除く) |
△110 |
23,445 |
|
売却目的で保有する処分グループへの振替 |
△76 |
△1 |
|
その他 |
△81 |
1,256 |
|
3月31日現在 |
3,569 |
33,156 |
将来に認識される予定の収益について、3月31日時点で履行義務を満たしていない(あるいは部分的に満たしていない)ものは以下の通りです。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
1年以内 |
1年超 |
合計 |
|
当連結会計年度末(2024年3月31日) |
219 |
427 |
646 |
|
前連結会計年度末(2023年3月31日) |
177 |
413 |
590 |
IFRS第15号第121項の実務上の便法で認められているとおり、当社グループは当初の予想期間が1年間又は1年以内の残存履行義務について開示致しません。上の表から控除される、顧客との契約による対価はありません。
(資産化された契約獲得のためのコスト)
契約獲得のためのコストは、契約を獲得しようとしなければ発生しないという前提で資産化します。当社グループは、資産化されたコストは、契約から見込まれる全体的な利益水準を超えないため、回収可能であると考えています。
これらの資産は、当社グループの連結貸借対照表に棚卸資産として認識され、契約期間にわたり償却されます。当連結会計年度(2024年3月期)の償却額は861百万円(前連結会計年度(2023年3月期)は897百万円)です。
IFRS第15号第94項の実務上の便法を適用し、契約を獲得するための増分コストを資産化した場合に償却期間が1年又は1年以内となる場合は増分コストを費用として認識しています。
7. セグメント情報
<報告セグメントごとの情報>
当社グループはグローバルに事業活動を行っており、当連結会計年度末(2024年3月末)現在、以下の報告セグメントを有しています。
建築用ガラス事業は、建築材料市場向けの板ガラス製品及び内装外装用加工ガラス製品を製造・販売しています。このセグメントには、太陽電池パネル用ガラス事業も含まれます。
自動車用ガラス事業は、新車組立用及び補修用市場向けに種々のガラス製品を製造・販売しています。
高機能ガラス事業は、ディスプレイのカバーガラスなどに用いられる薄板ガラス、プリンター向けレンズ及び光ガイドの製造・販売、エンジン用タイミングベルト部材などのガラス繊維製品の製造・販売など、いくつかの事業からなっています。
その他の区分は、本社費用、連結調整(ピルキントン社買収により生じたのれん及び無形資産に係る償却及び減損に係る費用を含む)並びに上記報告セグメントに含まれない事業セグメントです。
当社グループの売上高は、ガラス製品の売上高など一時点で認識するものと、サービスの売上高など一定期間に
わたって認識するものから構成されています。
当連結会計年度及び前連結会計年度において、ピルキントン買収に係る償却費はそれぞれ216百万円と553百万円であり、「その他」のセグメント利益に反映されています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)における報告セグメントごとの実績は以下の通りです。
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
建築用 ガラス事業 |
自動車用 ガラス事業 |
高機能 ガラス事業 |
その他 |
合計 |
|
売上高 |
|
|
|
|
|
|
セグメント売上高計 |
|
|
|
|
|
|
セグメント間売上高 |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
|
外部顧客への売上高 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
個別開示項目前営業利益 (セグメント利益)(△は損失) |
|
|
|
△ |
|
|
個別開示項目収益 |
|
|
△ |
|
|
|
個別開示項目費用 |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
|
個別開示項目後営業利益 |
|
|
|
|
|
|
金融費用(純額) |
|
|
|
|
△ |
|
持分法適用会社に対する金融債権の 減損損失の戻入益 |
|
|
|
|
|
|
持分法による投資利益 |
|
|
|
|
|
|
持分法投資に関するその他の利益 |
|
|
|
|
|
|
税引前利益 |
|
|
|
|
|
|
法人所得税 |
|
|
|
|
△ |
|
当期利益 |
|
|
|
|
|
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)における報告セグメントごとの実績は以下の通りです。
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
建築用 ガラス事業 |
自動車用 ガラス事業 |
高機能 ガラス事業 |
その他 |
合計 |
|
売上高 |
|
|
|
|
|
|
セグメント売上高計 |
|
|
|
|
|
|
セグメント間売上高 |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
|
外部顧客への売上高 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
個別開示項目前営業利益 (セグメント利益)(△は損失) |
|
|
|
△ |
|
|
個別開示項目収益 |
|
|
|
|
|
|
個別開示項目費用 |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
|
個別開示項目後営業損失 |
|
|
|
|
△ |
|
金融費用(純額) |
|
|
|
|
△ |
|
持分法による投資利益 |
|
|
|
|
|
|
持分法投資に関するその他の損失 |
|
|
|
|
△ |
|
税引前損失 |
|
|
|
|
△ |
|
法人所得税 |
|
|
|
|
△ |
|
当期損失 |
|
|
|
|
△ |
セグメント間の内部収益及び振替高は、事業並びに地域の状況に応じて、様々な方法により算定しています。これは税源浸食と利益移転(BEPS)に関して国際的に認められた税法並びに現地の慣習及び規制に基づいています。通常は、市場実勢価格や、製造コストに適切な利潤を加算したものを算定に使用します。
なお、当連結会計年度(2024年3月期)においては、主要セグメントの収益及び利益配分に影響を与える算定方法の変更は行われていません。
金融費用には、有利子負債のキャッシュ・フロー・ヘッジから生じる費用及び公正価値ヘッジに指定された金利デリバティブの再評価から生じる損益が含まれております。どの報告セグメントにも属さない費用はグループ費用として認識されます。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)において、連結損益計算書に計上された個別開示項目前営業利益までの主な項目は、以下の通りです。
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
注記 |
建築用 ガラス事業 |
自動車用 ガラス事業 |
高機能 ガラス事業 |
その他 |
合計 |
|
減価償却費(有形固定資産) |
(18) |
△21,870 |
△18,307 |
△1,771 |
△1,828 |
△43,776 |
|
償却費(無形資産) |
(17) |
△152 |
△488 |
△16 |
△1,490 |
△2,146 |
|
減損損失(純額)(有形固定資産) |
(18) |
△167 |
△112 |
△166 |
△9 |
△454 |
|
有形固定資産除売却損益 |
|
1 |
49 |
△1 |
△22 |
27 |
|
研究開発費 |
|
△3,417 |
△3,077 |
△810 |
△2,630 |
△9,934 |
|
リース負債に含まれないリース費用 |
|
△751 |
△570 |
△41 |
△163 |
△1,525 |
|
貸倒損失 |
|
△121 |
△113 |
- |
- |
△234 |
|
貸倒引当金繰入額及び戻入額 |
|
418 |
△97 |
- |
845 |
1,166 |
|
繰延収益の償却額 |
|
530 |
343 |
3 |
- |
876 |
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)において、連結損益計算書に計上された個別開示項目前営業利益までの主な項目は、以下の通りです。
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
注記 |
建築用 ガラス事業 |
自動車用 ガラス事業 |
高機能 ガラス事業 |
その他 |
合計 |
|
減価償却費(有形固定資産) |
(18) |
△18,552 |
△16,307 |
△1,790 |
△1,354 |
△38,003 |
|
償却費(無形資産) |
(17) |
△190 |
△371 |
△14 |
△1,616 |
△2,191 |
|
減損損失(純額)(有形固定資産) |
(18) |
△285 |
△343 |
△30 |
△20 |
△678 |
|
有形固定資産除売却損益 |
|
549 |
△18 |
△25 |
318 |
824 |
|
研究開発費 |
|
△2,843 |
△2,677 |
△1,003 |
△2,570 |
△9,093 |
|
リース負債に含まれないリース費用 |
|
△630 |
△756 |
△25 |
△187 |
△1,598 |
|
貸倒損失 |
|
△46 |
△51 |
- |
- |
△97 |
|
貸倒引当金繰入額及び戻入額 |
|
△421 |
32 |
- |
△766 |
△1,155 |
|
繰延収益の償却額 |
|
161 |
341 |
2 |
17 |
521 |
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)における報告セグメントのネット・トレーディング・アセットと資本的支出は以下の通りです。
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
建築用 ガラス事業 |
自動車用 ガラス事業 |
高機能 ガラス事業 |
その他 |
合計 |
|
ネット・トレーディング・アセット |
239,272 |
192,793 |
35,183 |
6,132 |
473,380 |
|
資本的支出(無形資産含む) |
40,343 |
15,506 |
1,501 |
825 |
58,175 |
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)における報告セグメントのネット・トレーディング・アセットと資本的支出は以下の通りです。
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(単位:百万円) |
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建築用 ガラス事業 |
自動車用 ガラス事業 |
高機能 ガラス事業 |
その他 |
合計 |
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ネット・トレーディング・アセット |
197,331 |
186,216 |
33,202 |
445 |
417,194 |
|
資本的支出(無形資産含む) |
22,840 |
14,384 |
1,913 |
1,780 |
40,917 |
ネット・トレーディング・アセットは、有形固定資産、投資不動産、無形資産(企業結合に係るものを除く)、棚卸資産、売上債権及びその他の債権(金融債権を除く)、仕入債務及びその他の債務(金融債務を除く)、契約資産及び契約負債によって構成されています。
資本的支出は有形固定資産(自社所有資産)(注記18参照)及び無形資産(注記17参照)の追加取得によるものです。
<地域別情報>
地域ごとの外部顧客への売上高の実績は以下の通りです。
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(単位:百万円) |
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|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
日本 |
144,159 |
130,710 |
|
欧州 |
322,684 |
312,913 |
|
北米 |
196,575 |
169,115 |
|
その他の地域 |
169,119 |
150,783 |
|
|
832,537 |
763,521 |
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先はありません。
売上債権、金融債権、契約資産、退職給付に係る資産、繰延税金資産並びに未収法人所得税等を除いた非流動資産は、当連結会計年度末(2024年3月末)において、日本では68,462百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)では66,077百万円)、英国では171,552百万円(同150,874百万円)、その他の地域では348,404百万円(同292,539百万円)です。
8. その他の収益
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(単位:百万円) |
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当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
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受取配当金(その他の包括利益を通じて公正価値を 測定する金融資産) |
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資産処分益 |
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為替差益 |
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その他 |
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9. その他の費用
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(単位:百万円) |
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注記 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
無形資産の償却費 |
(17) |
△ |
△ |
|
減損損失(有形固定資産) |
(18) |
△ |
△ |
|
減損損失の戻入益(有形固定資産) |
(18) |
|
|
|
減損損失(無形資産) |
(17) |
△ |
|
|
研究開発費(資産化された開発費の償却費を除く) |
|
△ |
△ |
|
中途解約に伴うリース負債の消去益 |
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|
貸倒損失及び戻入 |
|
△ |
△ |
|
貸倒引当金繰入額 |
|
△ |
△ |
|
貸倒引当金戻入額 |
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|
|
フロート溶解窯修繕費 |
|
△ |
△ |
|
為替差損益(その他の費用) |
|
△ |
|
|
投資不動産評価損 |
(19) |
|
△ |
|
リストラクチャリング費用 |
|
△ |
△ |
|
資産処分損 |
|
△ |
△ |
|
その他 |
|
△ |
△ |
|
|
|
△ |
△ |
10. 為替差損益-純額
当連結会計年度(2024年3月期)において連結損益計算書で認識された、営業損益に含まれる為替差損益の金額は12百万円の差損(前連結会計年度(2023年3月期)は150百万円の差損)です。
11. 個別開示項目
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(単位:百万円) |
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当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
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個別開示項目(収益): |
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係争案件の解決による収益(注1) |
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子会社及び事業の売却による利益(注2) |
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非流動資産の減損損失の戻入益(注3) |
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リストラクチャリング引当金の戻入益(注4) |
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非流動資産の売却による利益(注5) |
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|
|
その他 |
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個別開示項目(費用): |
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リストラクチャリング費用(雇用契約の終了に係る費用を含む)(注4) |
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△ |
△ |
|
非流動資産の減損損失(注6) |
|
△ |
△ |
|
棚卸資産の評価減(注7) |
|
△ |
|
|
係争案件の解決に係る費用(注1) |
|
△ |
△ |
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のれん及び無形資産の減損損失(注8) |
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|
△ |
|
その他 |
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△ |
△ |
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△ |
△ |
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|
△ |
(注1) 当連結会計年度における係争案件の解決による収益は主に、2020年3月期第1四半期に米国ノースカロライナ州の当社グループのローリンバーグ工場において起きた停電による設備の休止に関して、保険会社及びその仲介人と追加的な合意をしたことに関連するものです。この停電による保険適用について、保険会社及びその仲介人と協議の結果、6百万米ドルの追加の金員を受けることの合意に至りました。
前連結会計年度における係争案件の解決による収益は主に、2017年3月期第4四半期に米国イリノイ州で発生した竜巻による当社グループのオタワ工場の被災に関して、保険会社及びその仲介人と追加的な合意をしたことに関連するものです。この竜巻による保険適用について、保険会社及びその仲介人と協議の結果、20百万米ドルの追加の金員を受け取ることの合意に至りました。
当連結会計年度及び前連結会計年度における係争案件の解決に係る費用は、過去の取引に起因した訴訟により発生したものです。
(注2) 当連結会計年度における子会社及び事業の売却による利益は主に、過年度の中国における自動車用ガラス事業の子会社の売却に伴い、第3四半期において当該子会社のみに出資していた持株会社において資本の払い戻しを行ったため、過年度に連結包括利益計算書で認識した在外営業活動体の換算差額を連結損益計算書へリサイクリングしたことによるものです。また、過年度に個別開示項目収益として計上された事業の売却による利益について、事業の売却価格の変動要素に起因する調整も含まれています。
前連結会計年度における子会社及び事業の売却による利益は、中国における自動車用ガラスの加工・販売会社であったGuilin Pilkington Safety Glass Co., Limited及びTianjin NSG Safety Glass Co., Limitedの売却に係るものです。両社は、当社グループが20%出資していた持分法適用会社であるSYP Kangqiao Autoglass Co., Limitedに売却されました。この売却により得た資金はSYP Kangqiao Autoglass Co., Limitedへの追加出資に充当し、当社グループの持分比率は28.6%に増加しました。この売却益の主な内容は、過年度に連結包括利益計算書で認識した両社の在外営業活動体の換算差額を連結損益計算書へリサイクリングしたことによるものです。
(注3) 当連結会計年度における非流動資産の減損損失の戻入益は、アジアにおける建築用ガラス事業の有形固定資産の減損損失に関係するものです。
前連結会計年度における非流動資産の減損損失の戻入益は、欧州における建築用ガラス事業の有形固定資産の減損損失に関係するものです。
(注4) 前連結会計年度におけるリストラクチャリング引当金の戻入益は、過年度において計上した引当金に係るものです。
当連結会計年度及び前連結会計年度におけるリストラクチャリング費用の多くは従業員の雇用契約の終了に伴う費用を含むものです。
(注5) 前連結会計年度における非流動資産の売却による利益は、主に欧州における建築用ガラス事業の有形固定資産の売却と、アジアにおける建築用ガラス事業の持分法で会計処理される投資の売却に関係するものです。
(注6) 当連結会計年度における非流動資産の減損損失は、主にアジアにおける建築用ガラス事業の有形固定資産の減損損失に関係するものです。
前連結会計年度における非流動資産の減損損失は、主にアジアにおける建築用ガラス事業及び自動車用ガラス事業の有形固定資産の減損損失に関係するものです。
(注7) 当連結会計年度における棚卸資産の評価減は、通常の営業活動以外で発生したものであり、主にアジアにおける建築用ガラス事業に関係するもので、マレーシアにおいて建築用ガラス用のフロート窯を太陽電池パネル用設備に転換した結果発生したものです。
(注8) 前連結会計年度におけるのれん及び無形資産の減損は、2006年のピルキントン社買収により生じた欧州の自動車用ガラス事業に係るのれん及び無形資産の残存価額全額を減損するものです。減損は、当該事業部門の使用価値と会計上の簿価を比較することにより算出しました。使用価値は、予測される将来キャッシュ・フローを、決算日時点の債券・株式市場に基づいて決定された適切な割引率で割り引くことによって算出しました。
この減損は、前連結会計年度に主として割引率が上昇したことが大きく影響し、認識することになりました。2022年3月31日時点では、当社グループは当該事業の使用価値を6.92%の割引率で算出しています。2022年9月30日時点では、8.8%の割引率を使用しています。前連結会計年度第2四半期において、インフレ率と金利の上昇の影響を大きく受けた結果、将来の経済環境の見通しが全般的に悪化しました。当社グループの減損テストにおいて使用した割引率の上昇は、このような要因の影響を直接受けています。
12. 従業員給付費用
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|
(単位:百万円) |
|
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注記 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
賃金及び給料 |
|
△159,956 |
△139,489 |
|
リストラクチャリング及び解雇給付 (リストラクチャリング引当金の戻入益を含む) |
|
△1,077 |
1,417 |
|
社会保障費用 |
|
△21,470 |
△18,216 |
|
株式報酬費用 |
(35) |
△53 |
△47 |
|
年金費用 |
|
|
|
|
-確定拠出型年金 |
|
△11,851 |
△10,248 |
|
-確定給付型年金 |
|
△2,008 |
△2,548 |
|
その他の短期従業員給付 |
|
△10,000 |
△7,584 |
|
|
|
△206,415 |
△176,715 |
上の表の従業員給付費用には、以下の主要な経営幹部の報酬が含まれます。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
短期従業員給付 |
△1,170 |
△1,080 |
|
退職後給付 |
△30 |
△39 |
|
長期インセンティブ報酬 |
- |
△174 |
|
株式報酬 |
△56 |
△46 |
|
|
△1,256 |
△1,339 |
主要な経営幹部の報酬とは、当社グループの経営活動に対する計画・統制・指揮を統括する経営幹部30名(前連結会計年度(2023年3月期)では29名)の報酬であり、具体的には、当社の取締役、執行役及び執行役員の報酬になります。
主要な経営幹部の報酬に含まれる退職後給付とは、IFRSにおいて営業費用で認識される勤務費用です。
13. 金融収益及び費用
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|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
金融収益 |
|
|
|
|
利息収入 |
|
|
|
|
為替差益 |
|
|
|
|
正味貨幣持高に係る利得 |
(44) |
|
|
|
|
|
|
|
|
金融費用 |
|
|
|
|
社債及び借入金の支払利息 |
|
△ |
△ |
|
非支配持分に対する非持分金融商品である優先株式の支払配当金 |
|
△ |
△ |
|
為替差損 |
|
△ |
△ |
|
その他の支払利息等 |
|
△ |
△ |
|
|
|
△ |
△ |
|
時間の経過により発生した割引の戻し |
(33) |
△ |
△ |
|
退職給付費用 |
|
|
|
|
-純利息費用 |
(32) |
|
|
|
|
|
△ |
△ |
14. 法人所得税
連結損益計算書で認識された法人所得税は、以下の通りです。
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|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
当期法人所得税 |
|
|
|
|
当期課税額 |
|
△5,692 |
△8,160 |
|
過年度調整額 |
|
△249 |
△133 |
|
|
|
△5,941 |
△8,293 |
|
繰延法人所得税 |
|
|
|
|
当期発生額 |
|
△1,064 |
△824 |
|
過年度調整額 |
|
427 |
37 |
|
税率変更に伴う調整額 |
|
△89 |
△4 |
|
|
(26) |
△726 |
△791 |
|
連結損益計算書で認識された法人所得税 |
|
△6,667 |
△9,084 |
当連結会計年度(2024年3月期)において連結損益計算書で認識された法人所得税の金額は、当社グループが事業を展開している各国・地域で施行されている法定税率及び税法に従い、当期法人所得税と繰延法人所得税の合計額として算定しています。
当連結会計年度(2024年3月期)における法人所得税の負担率は、持分法による投資利益考慮前の税引前利益に対して53.3%となっています(前連結会計年度(2023年3月期)は持分法による投資利益考慮前の税引前損失に対して△31.0%)。
前連結会計年度の税引前損失には、ピルキントン社買収により生じたのれん及び無形資産にかかる減損損失48,776百万円が含まれています。この減損に伴い前連結会計年度において、無形資産にかかる繰延税金負債の取崩を3,089百万円認識しました。この減損及び繰延税金負債取崩の影響を除くと、前連結会計年度における法人所得税の負担率は、持分法による投資利益考慮前の税引前利益に対して62.4%となります。
連結損益計算書の税引前利益に当社グループの法定実効税率(加重平均税率)を乗じて計算される法人所得税の金額と、連結損益計算書で認識された法人所得税の金額との調整表は、以下の通りです。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
税引前利益(△は損失) |
17,597 |
△21,933 |
|
持分法による投資利益を控除 |
△5,092 |
△7,333 |
|
連結対象会社の税引前利益(△は損失)の合計 |
12,505 |
△29,266 |
|
各国における法定実効税率による法人所得税の金額 |
△5,890 |
5,388 |
|
永久に損金に算入されない項目 |
△4,987 |
△2,518 |
|
永久に益金に算入されない項目 |
9,007 |
7,073 |
|
永久に損金に算入されないのれん及び無形資産に係る 償却費及び減損損失 |
- |
△9,066 |
|
永久に損金に算入されない持分法投資の減損損失 |
256 |
△381 |
|
法人所得税の不確実性の評価による負債の増減 |
2,148 |
△1,603 |
|
その他 |
302 |
102 |
|
過年度調整額 |
|
|
|
-当期法人所得税 |
△249 |
△133 |
|
-繰延法人所得税 |
427 |
37 |
|
税率変更に伴う調整額 |
△89 |
△4 |
|
繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金及びその他の一時差異の増減 |
△5,049 |
△5,468 |
|
地方税及び源泉所得税等の税額 |
△2,543 |
△2,511 |
|
連結損益計算書で認識された法人所得税 |
△6,667 |
△9,084 |
当社グループの法定実効税率は、持分法による投資利益考慮前の税引前利益に対する加重平均税率として算定しており、当連結会計年度(2024年3月期)は47.11%(前連結会計年度(2023年3月期)は18.41%)となっています。
前連結会計年度との税率差は、当連結会計年度と前連結会計年度との間で、当社グループが事業を展開している各国・地域毎の損益の発生の組み合わせが変化していること、及び各国・地域毎の法定税率が異なっていることが要因です。
いくつかの国々が当連結会計年度に法人所得税率の変更を実施しており、2024年3月末までに施行又は実質的に施行された税率の変更は、グループの加重平均税率に反映されています。これらの法人所得税率の変更はいずれも、それ自体は加重平均税率に対して重要性のある影響を及ぼしていません。なお、当連結会計年度における日本の法定実効税率は、法人税、住民税並びに事業税を含めて30.62%(前連結会計年度(2023年3月期)は30.62%)となっています。
当社グループでは、発生する可能性のある潜在的な税金負債について、各年度において最終的な法人所得税が不確実な税務処理を評価して認識しており、当連結会計年度(2024年3月期)では3,229百万円(前連結会計年度(2023年3月期)は5,511百万円)の残高があります。当連結会計年度においては、税務調査が終了し、当連結会計年度に結論の出た税務調査に係る不確実性の評価による負債を取り消しています。残高については移転価格リスクに関するものとなります。
BEPS第2の柱に関する法律は、当社グループが事業を展開する地域において制定または実質的に制定されています。この法律は、2024年4月1日以後に開始する会計年度より適用されます。当社グループは、制定または実質的に制定されているBEPS第2の柱に関する法律の適用の対象となり、BEPS第2の柱の法人所得税に対する潜在的なエクスポージャーを評価しています。
BEPS第2の柱の法人所得税に対する潜在的なエクスポージャーの評価は、当社グループの構成企業における直近の税務申告、国別報告書及び財務諸表に基づいて行われています。その評価に基づくと、当社グループが事業を展開する大部分の地域では、BEPS第2の柱の実効税率は15%を超える税率となります。一方で、BEPS第2の柱の実効税率が15%を下回る地域がわずかにあり、それらの地域ではBEPS第2の柱に関する適用免除基準が適用できないと考えられます。当社グループは、それらの地域において、BEPS第2の柱の法人所得税に対する重要なエクスポージャーは無いと考えています。
15. 配当金
|
(i) 普通株式に係る配当金支払額 |
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当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
前連結会計年度 期末配当金 |
|
|
|
配当金の総額(百万円) |
- |
- |
|
1株当たりの配当額(円) |
- |
- |
|
基準日が当連結会計年度に帰属する配当のうち、 配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの |
|
|
|
配当金の総額(百万円) |
- |
- |
|
1株当たりの配当額(円) |
- |
- |
|
(ii) A種種類株式に係る配当金支払額 |
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
前連結会計年度 期末配当金 |
|
|
|
配当金の総額(百万円) |
1,950 |
1,950 |
|
1株当たりの配当額(円) |
65,000.00 |
65,000.00 |
|
基準日が当連結会計年度に帰属する配当のうち、 配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの |
|
|
|
配当金の総額(百万円) |
1,950 |
1,950 |
|
1株当たりの配当額(円) |
65,000.00 |
65,000.00 |
16. のれん
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
(取得原価) |
|
|
|
|
4月1日現在 |
|
128,515 |
121,677 |
|
取得 |
|
- |
7 |
|
処分 |
|
- |
△708 |
|
為替換算差額 |
|
17,298 |
7,539 |
|
3月31日現在 |
|
|
|
|
(減損損失累計額) |
|
|
|
|
4月1日現在 |
|
△54,434 |
△16,940 |
|
減損損失 |
|
- |
△36,426 |
|
処分 |
|
- |
708 |
|
為替換算差額 |
|
△7,207 |
△1,776 |
|
3月31日現在 |
|
△ |
△ |
|
(帳簿価額) |
|
|
|
|
3月31日現在 |
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|
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IAS第36号「資産の減損」に従い、当連結会計年度末(2024年3月末)において、のれんに対する減損テストを行いました。このテストでは、当社グループで識別された資金生成単位(CGU)の使用価値と、各CGU内の資産の帳簿価額を比較しました。使用価値は、各資金生成単位の将来営業キャッシュ・フローを以下の表に記載の割引率で割り引いた現在価値として算定しています。将来営業キャッシュ・フローの見積額は、2025年3月期から2029年3月期までの会計期間とその後の永続性を考慮しています。重要な仮定には、割引率、永続成長率、予測される販売量と価格、投入コストが含まれます。
のれんの減損テストに使用された主要な仮定は以下の通りです。
|
主要な仮定 |
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将来営業キャッシュ・フローの予測期間 |
2024年3月末を起点として、最長5年間 (この期間以降は、一定の成長率での増加が永続すると仮定) |
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永続成長率 |
1.4% ~ 2.0% |
|
割引率(税引前ベース) |
8.3% ~ 17.5% |
各CGUの割引率(税引前)は、加重平均した地域固有のリスクプレミアムを、各事業で主に使用する通貨の一般的なリスク・フリー・レートに追加することで決定されます。決定された割引率の範囲は、「建築用ガラス事業 欧州」に適用した8.3%から、「建築用ガラス事業 その他の地域」に適用した17.5%となりました。
「自動車用ガラス事業 北米」のCGUのキャッシュ・フローの見積りには、1.4%の永続成長率が含まれています。「建築用ガラス事業 欧州」、「建築用ガラス事業 北米」、「建築用ガラス事業 その他の地域」のCGUでは、2.0%の永続的成長率を使用しました。
その他の主要な仮定としては、ガラス製品の販売価格、市場数量の成長率並びに投入コストが挙げられます。ガラス製品の販売価格は、対象期間における需要と供給の動向に関する現在までの趨勢及び予想に基づき、予測しています。市場数量の成長率は、各国・地域におけるGDP成長率や各市場におけるガラス産業に固有の要素(例えば規制環境の変化など)を参照して見積りをしており、利用可能な外部の市場予測も用いています。自動車用ガラス事業においては、新車用ガラスの需要は外部の予測機関から入手した各地域の自動車生産台数予測に基づいて見積もられています。2025年3月期では、自動車メーカーにおける半導体不足を中心としたサプライチェーンの問題が解消することにより、自動車生産台数が増加し、自動車用ガラスの販売数量も引き続き回復すると見込んでいます。
また投入コストについては、最近のサプライヤーとの交渉内容や、業界における一般的な見通し情報を考慮した上で見積りをしています。将来の投入コストの見積りには既存のヘッジ契約も考慮に入れています。原材料価格は特に欧州で上昇しています。建築用ガラス事業においては、販売価格の引き上げにより、概ね投入コストの上昇の影響を緩和することができており、今後も緩和可能と見込んでいます。自動車用ガラス事業においては、自動車メーカーとの販売契約は、契約期間を対象として、事前に決定されたプロセスで通常、合意されていますが、当社グループは、投入コストの上昇を緩和できるように自動車メーカーに働きかけています。特に欧州の原材料価格が上昇しており、欧州の自動車用ガラス事業における投入コストの上昇の影響の大部分は、自動車メーカーとの合意により緩和されるとみています。
前連結会計年度において、「自動車用ガラス事業 欧州」のCGUのリスク調整後の使用価値が帳簿価額を下回ったため、上表の減損損失の合計に含まれる36,419百万円ののれんの減損損失を認識しました。これにより当社グループは、2006年6月のピルキントン社買収により生じた「自動車用ガラス事業 欧州」のCGUに係るのれん全額を減損したことになります。詳細については、注記11「個別開示項目」をご参照ください。
連結貸借対照表に計上されるのれんは、CGU別に以下のとおりとなりました。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
建築用ガラス事業 欧州 |
52,248 |
45,659 |
|
建築用ガラス事業 日本 |
12 |
12 |
|
建築用ガラス事業 北米 |
11,175 |
9,810 |
|
建築用ガラス事業 その他の地域 |
1,459 |
1,663 |
|
自動車用ガラス事業 欧州 |
258 |
229 |
|
自動車用ガラス事業 北米 |
17,582 |
15,434 |
|
その他 |
1,438 |
1,274 |
|
合計 |
84,172 |
74,081 |
減損テストにおいて主要な感応度を示す仮定は、割引率です。もし割引率が上記の表に記載された率よりも上昇するならば、各資金生成単位における減損計上までの余裕度は低下します。
残存するのれんについて、減損計上までの余裕度が最も少ないCGUは「建築用ガラス事業 その他の地域」になります。このCGUはまた、適用した仮定の変動により使用価値が減少し、減損計上までの余裕度が低下する可能性が最も高いと当社グループが考えるCGUでもあります。当連結会計年度の減損テストでこのCGUが使用した割引率は17.50%でした。他の条件に変動がない前提において、仮にこのCGUに適用する割引率が0.06%上昇して17.56%になると、減損計上までの余裕度はゼロになります。ここから割引率がさらに1%上昇すると、上表に記載している「建築用ガラス事業 その他の地域」ののれん1,459百万円全額の減損損失が発生します。ただし、割引率の上昇を伴う経済環境の変化は、同時にガラス市場の成長を伴うことも想定され得るため、必ずしも割引率の上昇により上述した更なる減損の認識に至るとは限りません。
またこの他のCGUで、減損計上までの余裕度が、適用した仮定の変動により将来の減損計上の合理的な可能性を示唆するレベルにあるのは「自動車用ガラス事業 北米」でした。当連結会計年度の減損テストでこのCGUが使用した割引率は8.80%でした。他の条件に変動がない前提において、仮にこのCGUに適用する割引率が0.20%上昇し9.00%になると、減損計上までの余裕度はゼロになります。ここから割引率がさらに5.3%上昇すると、上表に記載している「自動車用ガラス事業 北米」ののれん17,582百万円全額の減損損失が発生します。ただし、割引率の上昇を伴う経済環境の変化は、同時にガラス市場の成長を伴うことも想定され得るため、必ずしも割引率の上昇により上述した更なる減損の認識に至るとは限りません。
当社グループは、上記以外の資金生成単位については、減損計上までの余裕度を十分に有していると考えています。
17. 無形資産
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
|
商標権及び ライセンス |
開発費 |
ソフトウェア |
その他 |
合計 |
|
(取得原価) |
|
|
|
|
|
|
|
4月1日現在 |
|
321 |
23,596 |
17,826 |
159,241 |
200,984 |
|
為替換算差額 |
|
21 |
3,576 |
1,779 |
21,000 |
26,376 |
|
取得 |
|
- |
1,276 |
1,177 |
1,600 |
4,053 |
|
処分 |
|
△5 |
△253 |
△115 |
△57 |
△430 |
|
3月31日現在 |
|
|
|
|
|
|
|
(償却累計額及び減損損失累計額) |
|
|
|
|
||
|
4月1日現在 |
|
△321 |
△17,308 |
△15,966 |
△127,909 |
△161,504 |
|
為替換算差額 |
|
△21 |
△2,688 |
△1,427 |
△16,852 |
△20,988 |
|
償却費 |
|
- |
△1,129 |
△610 |
△407 |
△2,146 |
|
減損損失 |
|
- |
△36 |
△23 |
- |
△59 |
|
処分 |
|
5 |
253 |
115 |
57 |
430 |
|
売却目的で保有する処分グループへの振替 |
|
- |
- |
- |
18 |
18 |
|
3月31日現在 |
|
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
|
(帳簿価額) |
|
|
|
|
|
|
|
3月31日現在 |
|
|
|
|
|
|
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
|
商標権及び ライセンス |
開発費 |
ソフトウェア |
その他 |
合計 |
|
(取得原価) |
|
|
|
|
|
|
|
4月1日現在 |
|
312 |
22,017 |
16,992 |
149,459 |
188,780 |
|
為替換算差額 |
|
9 |
665 |
361 |
10,693 |
11,728 |
|
取得 |
|
- |
914 |
487 |
- |
1,401 |
|
処分 |
|
- |
- |
△3 |
△3 |
△6 |
|
売却目的で保有する処分グループへの振替 |
|
- |
- |
△11 |
△908 |
△919 |
|
3月31日現在 |
|
|
|
|
|
|
|
(償却累計額及び減損損失累計額) |
|
|
|
|
||
|
4月1日現在 |
|
△312 |
△15,733 |
△14,989 |
△107,490 |
△138,524 |
|
為替換算差額 |
|
△9 |
△494 |
△379 |
△7,981 |
△8,863 |
|
償却費 |
|
- |
△955 |
△611 |
△625 |
△2,191 |
|
減損損失 |
|
- |
△126 |
△1 |
△12,357 |
△12,484 |
|
処分 |
|
- |
- |
4 |
1 |
5 |
|
売却目的で保有する処分グループへの振替 |
|
- |
- |
10 |
543 |
553 |
|
3月31日現在 |
|
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
|
(帳簿価額) |
|
|
|
|
|
|
|
3月31日現在 |
|
|
|
|
|
|
当連結会計年度(2024年3月期)の償却費は、その他の費用に2,146百万円(前連結会計年度(2023年3月期)2,191百万円)(注記9参照)計上されています。当連結会計年度(2024年3月期)の減損損失は、その他の費用に23百万円(前連結会計年度(2023年3月期)-百万円)(注記9参照)、個別開示項目に36百万円(同12,484百万円)(注記11参照)それぞれ計上されています。
開発費は、内部で創設された無形資産です。ソフトウェアの計上額は、ソフトウェアの購入費用及びそのソフトウェアを使用するために要した内部費用から構成されます。商標権及びライセンス、並びにその他の無形資産の計上額は、それらの資産を取得するために要した費用の金額です。
無形資産の「その他」には、2006年6月のピルキントン社買収によって認識された以下の項目が含まれています。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
顧客との 関係 |
ノウハウ |
ピルキントン ・ブランド |
その他の ブランド |
技術資産 |
その他 |
合計 |
|
(取得原価) |
|
|
|
|
|
|
|
|
4月1日現在 |
27,683 |
46,288 |
50,169 |
5,084 |
25,316 |
429 |
154,969 |
|
為替換算差額 |
3,701 |
6,119 |
6,596 |
704 |
3,333 |
68 |
20,521 |
|
3月31日現在 |
31,384 |
52,407 |
56,765 |
5,788 |
28,649 |
497 |
175,490 |
|
(償却累計額及び減損損失累計額) |
|
|
|
|
|
|
|
|
4月1日現在 |
△27,168 |
△46,288 |
△20,631 |
△5,084 |
△25,316 |
△429 |
△124,916 |
|
為替換算差額 |
△3,638 |
△6,119 |
△2,703 |
△704 |
△3,333 |
△68 |
△16,565 |
|
償却費 |
△216 |
- |
- |
- |
- |
- |
△216 |
|
3月31日現在 |
△31,022 |
△52,407 |
△23,334 |
△5,788 |
△28,649 |
△497 |
△141,697 |
|
(帳簿価額) |
|
|
|
|
|
|
|
|
3月31日現在 |
362 |
- |
33,431 |
- |
- |
- |
33,793 |
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
顧客との 関係 |
ノウハウ |
ピルキントン ・ブランド |
その他の ブランド |
技術資産 |
その他 |
合計 |
|
(取得原価) |
|
|
|
|
|
|
|
|
4月1日現在 |
25,976 |
43,277 |
46,828 |
4,771 |
23,682 |
416 |
144,950 |
|
為替換算差額 |
1,707 |
3,011 |
3,341 |
313 |
1,634 |
13 |
10,019 |
|
3月31日現在 |
27,683 |
46,288 |
50,169 |
5,084 |
25,316 |
429 |
154,969 |
|
(償却累計額及び減損損失累計額) |
|
|
|
|
|
|
|
|
4月1日現在 |
△22,552 |
△43,277 |
△9,900 |
△4,771 |
△23,682 |
△416 |
△104,598 |
|
為替換算差額 |
△1,539 |
△3,011 |
△898 |
△313 |
△1,634 |
△13 |
△7,408 |
|
償却費 |
△553 |
- |
- |
- |
- |
- |
△553 |
|
減損損失 |
△2,524 |
- |
△9,833 |
- |
- |
- |
△12,357 |
|
3月31日現在 |
△27,168 |
△46,288 |
△20,631 |
△5,084 |
△25,316 |
△429 |
△124,916 |
|
(帳簿価額) |
|
|
|
|
|
|
|
|
3月31日現在 |
515 |
- |
29,538 |
- |
- |
- |
30,053 |
のれんの減損テストの一部として、ピルキントン社買収により発生した無形資産の減損テストを実施しました。この減損テストの詳細については、注記16をご参照ください。前連結会計年度において、減損テストの結果、「自動車用ガラス事業 欧州」の資金生成単位(CGU)使用価値が、CGU内の資産の帳簿価額を下回ったために、上記の表に記載の通り、12,357百万円の減損損失を認識しました。2006年6月のピルキントン社買収により発生した「自動車用ガラス事業 欧州」のCGUに係る無形資産を全額減損しました。当該減損損失については、注記11をご参照ください。
当連結会計年度(2024年3月期)の無形資産の「その他」には、ピルキントン買収に係る無形資産に加えて、小規模の買収による顧客との関係等1,466百万円(前連結会計年度(2023年3月期)は1,279百万円)及び、資産化された自動車用ガラスの型1,432百万円が含まれます。自動車用ガラスの型の開発費が資産の価値の大部分を占める場合には、これを無形資産として計上しています。これらの無形資産に対する当連結会計年度(2024年3月期)の償却費は191百万円(前連結会計年度(2023年3月期)は72百万円)です。
ピルキントン・ブランドは、耐用年数が確定できないため定期償却は行われません。ピルキントン・ブランドは、ガラス業界における長い歴史を有しており、世界のガラス市場において確固とした地位を築いてまいりました。こうした要素及びその事業規模が、ブランドの永続に寄与しています。当社グループは、今後とも末永くピルキントン・ブランドを活用してまいります。その他の全ての無形資産は有限の耐用年数を有しております(注記4参照)。
貸借対照表上に計上されるピルキントン・ブランドは、減損テストのため、以下の通り各資金生成単位に配分しております。ピルキントン・ブランドの減損テストは、のれんの減損テスト(注記16参照)の一部として実施されます。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
建築用ガラス事業 欧州 |
22,075 |
19,570 |
|
建築用ガラス事業 北米 |
4,711 |
4,135 |
|
自動車用ガラス事業 北米 |
6,645 |
5,833 |
|
合計 |
33,431 |
29,538 |
18. 有形固定資産
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
|
自社所有資産 |
使用権資産 |
有形 固定資産 合計 |
||||
|
|
土地 及び 建物 |
機械装置・ 車両運搬具・ 器具工具備品 |
小計 |
土地 及び 建物 |
機械装置・ 車両運搬具・ 器具工具備品 |
小計 |
||
|
(取得原価) |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
4月1日現在 |
|
238,294 |
698,426 |
936,720 |
39,463 |
13,626 |
53,089 |
989,809 |
|
為替換算差額 |
|
△8,868 |
32,971 |
24,103 |
4,635 |
1,633 |
6,268 |
30,371 |
|
超インフレの調整 |
|
30,692 |
37,292 |
67,984 |
- |
51 |
51 |
68,035 |
|
売却目的で保有する 処分グループへの振替 |
|
△4 |
99 |
95 |
- |
- |
- |
95 |
|
取得 |
|
5,673 |
48,450 |
54,123 |
8,980 |
2,911 |
11,891 |
66,014 |
|
処分 |
|
△3,122 |
△8,956 |
△12,078 |
△5,843 |
△1,604 |
△7,447 |
△19,525 |
|
3月31日現在 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
(償却累計額及び減損損失累計額) |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
4月1日現在 |
|
△109,849 |
△486,713 |
△596,562 |
△16,905 |
△5,882 |
△22,787 |
△619,349 |
|
為替換算差額 |
|
△1,502 |
△22,712 |
△24,214 |
△1,898 |
△686 |
△2,584 |
△26,798 |
|
超インフレの調整 |
|
△6,180 |
△24,093 |
△30,273 |
- |
- |
- |
△30,273 |
|
減価償却費 |
|
△4,800 |
△29,703 |
△34,503 |
△6,769 |
△2,504 |
△9,273 |
△43,776 |
|
減損損失 |
|
△283 |
△676 |
△959 |
△180 |
△13 |
△193 |
△1,152 |
|
減損損失の戻入 |
|
139 |
40 |
179 |
- |
- |
- |
179 |
|
売却目的で保有する 処分グループへの振替 |
|
9 |
260 |
269 |
- |
- |
- |
269 |
|
処分 |
|
1,020 |
8,846 |
9,866 |
5,842 |
1,605 |
7,447 |
17,313 |
|
3月31日現在 |
|
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
|
(帳簿価額) |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
3月31日現在 |
|
|
|
|
|
|
|
|
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
|
自社所有資産 |
使用権資産 |
有形 固定資産 合計 |
||||
|
|
土地 及び 建物 |
機械装置・ 車両運搬具・ 器具工具備品 |
小計 |
土地 及び 建物 |
機械装置・ 車両運搬具・ 器具工具備品 |
小計 |
||
|
(取得原価) |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
4月1日現在 |
|
222,494 |
638,389 |
860,883 |
35,165 |
13,001 |
48,166 |
909,049 |
|
為替換算差額 |
|
△3,286 |
20,755 |
17,469 |
1,943 |
714 |
2,657 |
20,126 |
|
超インフレの調整 |
|
17,475 |
29,135 |
46,610 |
- |
45 |
45 |
46,655 |
|
売却目的で保有する 処分グループへの振替 |
|
△1,719 |
△7,955 |
△9,674 |
- |
- |
- |
△9,674 |
|
取得 |
|
4,213 |
35,303 |
39,516 |
5,369 |
2,664 |
8,033 |
47,549 |
|
処分 |
|
△883 |
△17,201 |
△18,084 |
△3,014 |
△2,798 |
△5,812 |
△23,896 |
|
3月31日現在 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
(償却累計額及び減損損失累計額) |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
4月1日現在 |
|
△103,937 |
△444,317 |
△548,254 |
△13,211 |
△5,848 |
△19,059 |
△567,313 |
|
為替換算差額 |
|
△1,093 |
△16,072 |
△17,165 |
△687 |
△335 |
△1,022 |
△18,187 |
|
超インフレの調整 |
|
△2,571 |
△22,207 |
△24,778 |
- |
- |
- |
△24,778 |
|
減価償却費 |
|
△3,814 |
△26,084 |
△29,898 |
△5,846 |
△2,277 |
△8,123 |
△38,021 |
|
減損損失 |
|
△746 |
△2,113 |
△2,859 |
△175 |
△220 |
△395 |
△3,254 |
|
減損損失の戻入 |
|
53 |
5 |
58 |
- |
- |
- |
58 |
|
売却目的で保有する 処分グループへの振替 |
|
1,652 |
7,138 |
8,790 |
- |
- |
- |
8,790 |
|
処分 |
|
607 |
16,937 |
17,544 |
3,014 |
2,798 |
5,812 |
23,356 |
|
3月31日現在 |
|
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
|
(帳簿価額) |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
3月31日現在 |
|
|
|
|
|
|
|
|
当連結会計年度末(2024年3月末)の土地及び建物と機械装置・車両運搬具・器具工具備品の帳簿価額に含まれる担保に供している資産の金額は、それぞれ、8百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)10百万円)、18,320百万円(同16,253百万円)です。
当連結会計年度(2024年3月期)及び前連結会計年度(2023年3月期)において資産計上した借入費用はありません。
当連結会計年度(2024年3月期)の減価償却費は全て継続事業によるものであり、それぞれ、売上原価に36,630百万円(前連結会計年度(2023年3月期)31,624百万円)、販売費に1,898百万円(同1,518百万円)、管理費に5,248百万円(同4,861百万円)、個別開示項目に-百万円(同18百万円)(注記11参照)計上されています。
当連結会計年度(2024年3月期)の減損損失は、それぞれ、個別開示項目に698百万円(前連結会計年度(2023年3月期)2,572百万円)(注記11参照)、その他の費用に454百万円(同682百万円)(注記9参照)計上されています。
当連結会計年度(2024年3月期)の減損損失の戻入益は、それぞれ、個別開示項目に179百万円(前連結会計年度(2023年3月期)54百万円)(注記11参照)、その他の費用に-(同4百万円)(注記9参照)計上されています。
当連結会計年度末(2024年3月末)の帳簿価額には建設仮勘定が3,920百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)6,389百万円)含まれています。
19. 投資不動産
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
(公正価値) |
|
|
|
|
4月1日現在 |
|
120 |
163 |
|
為替換算差額 |
|
16 |
9 |
|
公正価値の変動による純損益 |
(9) |
- |
△52 |
|
3月31日現在 |
|
136 |
120 |
投資不動産は、主として土地、事務所の建物及び小規模な事業所、並びに当社グループによって使用されていないその他の不動産から構成されており、長期にわたり賃貸料収入を得る目的で保有されています。投資不動産は、取得原価で当初認識され、当初認識後は、割引キャッシュ・フロー法又は外部の鑑定評価によって毎年算定される公正価値(オープン・マーケット価格に近似)で計上されます。公正価値の変動は、連結損益計算書においてその他の収益及びその他の費用の一部として計上されます。
当連結会計年度(2024年3月期)の投資不動産からの賃貸収入は193百万円(前連結会計年度(2023年3月期)171百万円)、直接営業費用は128百万円(前連結会計年度(2023年3月期)116百万円)でした。なお、これらの投資不動産はオペレーティング・リース契約により賃貸されています。
当連結会計年度末(2024年3月末)、前連結会計年度末(2023年3月末)において、投資不動産に係る実現可能性に対する制限及びコミットメント(契約上の債務)はありません。
投資不動産の公正価値の測定については、注記25「公正価値測定」に記載しています。
20. リース
<借手>
当社グループは、世界中の様々な場所にある生産工場やオフィス、倉庫のための土地と建物をリースで調達しています。また当社グループは、通常の事業で使用される設備や車両、並びに社員の福利厚生として提供する社宅や自動車もリースで調達しています。
加重平均したリース期間は、土地及び建物で約7年、機械装置・車両運搬具・器具工具備品で約7年になります。
連結損益計算書に含まれる金額は以下の通りです。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
リース負債に係る金利費用 |
|
1,451 |
1,252 |
|
短期リースに係る費用 |
|
800 |
829 |
|
少額リースに係る費用 |
|
619 |
693 |
|
リース負債の測定に含めていない変動リースに係る費用 |
|
105 |
75 |
連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる金額は以下の通りです。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
リースのキャッシュ・アウトフロー |
|
12,314 |
11,099 |
上記のリースのキャッシュ・アウトフローには、リース負債の主要部分と利息、短期リースの支払い、少額リース、及びリース負債の測定に含めていない変動リース料が含まれます。
2024年3月31日時点で認識しているリースには、当該時点でその行使または不行使が合理的に確実であると考えられなかったためリース負債の測定に含められなかった、延長オプションや解約オプションが存在します。これらのオプションの行使が合理的に確実になった場合、潜在的な将来の現金流出をもたらす可能性があります。
当連結会計年度末(2024年3月末)及び前連結会計年度末(2023年3月末)において、当社グループがコミットしているが開始していないリースはありません。
当連結会計年度(2024年3月期)における使用権資産の減価償却費、取得額、及び当連結会計年度末における帳簿価額については注記18をご参照ください。
リース負債の満期分析については、注記30をご参照ください。
<貸手>
資産の利用が不要になった場合、当社グループは第三者にその使用権資産を賃貸することがあります。当連結会計年度末(2024年3月末)において、当社グループは、当社グループが使用していない産業用ユニットを賃貸するファイナンス・リース契約に関連して23百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)は33百万円)の債権を認識しました。
また当社グループは、オペレーティング・リース契約に基づき、投資不動産を第三者に賃貸しています。
(注記19参照)
21. 持分法で会計処理される投資
|
|
<ジョイント・ベンチャー>
当社グループが持分を有している重要性のあるジョイント・ベンチャーは、以下の通りです。これらのジョイント・ベンチャーは、全て非上場会社です。
|
名称 |
議決権の所有割合(%) (2024年3月31日) |
所在地及び設立地 |
主要な事業の内容 |
|
Cebrace Cristal Plano Ltda.(Cebrace) |
50 |
ブラジル |
板ガラスの製造 |
当連結会計年度(2024年3月期)及び前連結会計年度(2023年3月期)において、新たに重要性のあるジョイン
ト・ベンチャーとなった会社はありません。
当連結会計年度において、SP Glass Holdings B.V.が所有するロシアの子会社を売却に伴い、SP Glass Holding B.V.に対する投資の一部について過去に計上した減損損失の戻入益1,096百万円を認識しました。さらに、同じく売却の結果として、SP Glass Holdings B.V.のロシア子会社に対する貸付金について過去に計上した減損損失の戻入益3,740百万円を認識しました。また、SP Glass Holdings B.V.は残余資産の大部分を清算したため、当社グループはSP Glass Holdings B.V.からの配当金3,350百万円を受領しました。この配当によりSP Glass Holdings B.V.の残余資産の純額は0百万円となったため、当社グループのSP Glass Holdings B.V.への投資簿価も0百万円となりました。このため、SP Glass Holdings B.V.は重要なジョイント・ベンチャーとして上記の表には記載していません。
また、上記のSP Glass Holdings B.V.が所有するロシアの子会社の売却に先立ち、当社グループは、当連結会計年度におけるSP Glass Holdings B.V.に対する持分法による投資利益73百万円を減損しています。連結損計算書における持分法投資に関するその他の利益(損失)にはこの減損損失と上記の減損損失の戻入益が合算された結果、1,023百万円が計上されています。
下記の表のジョイント・ベンチャーの決算日は、Cebrace Cristal Plano Ltda.は3月31日、またSP Glass Holdings B.V.は同社の法定決算日である12月31日となっています。SP Glass Holdings B.V.については、当社グループと同一の報告期間で作成された財務諸表の入手が実務上不可能なことから、当該ジョイント・ベンチャーの決算日の財務諸表に対して持分法を適用しております。
当連結会計年度末(2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
Cebrace |
SP Glass Holdings B.V. |
その他 |
合計 |
|
流動資産 |
15,647 |
1,326 |
41 |
17,014 |
|
非流動資産 |
39,018 |
- |
455 |
39,473 |
|
流動負債 |
△29,640 |
△1,326 |
△2 |
△30,968 |
|
非流動負債 |
△12,929 |
- |
△65 |
△12,994 |
|
資本合計 |
12,096 |
0 |
429 |
12,525 |
|
資本合計のうち当社グループ持分 |
6,048 |
0 |
143 |
6,191 |
|
ジョイント・ベンチャーに対する投資の帳簿価額 |
6,048 |
0 |
143 |
6,191 |
|
要約貸借対照表に含まれる主な内訳: |
|
|
|
|
|
現金及び現金同等物 |
1,899 |
1,326 |
38 |
3,263 |
|
流動金融負債 |
△17,237 |
- |
- |
△17,237 |
|
非流動金融負債 |
△5,602 |
- |
- |
△5,602 |
前連結会計年度末(2023年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
Cebrace |
SP Glass Holdings B.V. |
その他 |
合計 |
|
流動資産 |
15,972 |
13,374 |
21 |
29,367 |
|
非流動資産 |
30,614 |
12,547 |
430 |
43,591 |
|
流動負債 |
△25,244 |
△6,294 |
- |
△31,538 |
|
非流動負債 |
△9,484 |
△11,384 |
△56 |
△20,924 |
|
資本合計 |
11,858 |
8,243 |
395 |
20,496 |
|
資本合計のうち当社グループ持分 |
5,929 |
4,122 |
131 |
10,182 |
|
のれん相当額 |
- |
3,563 |
- |
3,563 |
|
減損損失 |
- |
△5,607 |
- |
△5,607 |
|
ジョイント・ベンチャーに対する投資の帳簿価額 |
5,929 |
2,078 |
131 |
8,138 |
|
要約貸借対照表に含まれる主な内訳: |
|
|
|
|
|
現金及び現金同等物 |
2,273 |
6,707 |
21 |
9,001 |
|
流動金融負債 |
△15,120 |
△1,951 |
- |
△17,071 |
|
非流動金融負債 |
△3,178 |
△10,521 |
- |
△13,699 |
当社グループでは、各ジョイント・ベンチャーについて、将来において経済的資源の流出をもたらすような未認識のコミットメントはありません。
当社グループの重要性のあるジョイント・ベンチャーについて、損益計算書及び包括利益計算書に関する要約情報は、以下の通りです。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
Cebrace |
SP Glass Holdings B.V. |
その他 |
合計 |
|
売上高 |
64,320 |
2,175 |
- |
66,495 |
|
継続事業からの純損益 |
7,836 |
147 |
△18 |
7,965 |
|
包括利益合計 |
7,836 |
147 |
△18 |
7,965 |
|
純損益のうち当社グループ持分 |
3,918 |
73 |
△6 |
3,985 |
|
ジョイント・ベンチャーからの受取配当金 |
4,727 |
3,350 |
- |
8,077 |
|
要約損益計算書に含まれる主な内訳: |
|
|
|
|
|
減価償却費及び償却費 |
△2,748 |
△152 |
- |
△2,900 |
|
金利費用 |
△2,228 |
△263 |
18 |
△2,473 |
|
法人所得税費用 |
△3,449 |
△38 |
- |
△3,487 |
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
Cebrace |
SP Glass Holdings B.V. |
その他 |
合計 |
|
売上高 |
71,374 |
21,072 |
- |
92,446 |
|
継続事業からの純損益 |
10,137 |
3,142 |
△5 |
13,274 |
|
その他の包括利益 |
1 |
690 |
- |
691 |
|
包括利益合計 |
10,138 |
3,832 |
△5 |
13,965 |
|
純損益のうち当社グループ持分 |
5,068 |
1,522 |
△2 |
6,588 |
|
ジョイント・ベンチャーからの受取配当金 |
5,341 |
- |
- |
5,341 |
|
要約損益計算書に含まれる主な内訳: |
|
|
|
|
|
減価償却費及び償却費 |
△2,011 |
△940 |
- |
△2,951 |
|
金利費用 |
△1,141 |
△723 |
2 |
△1,862 |
|
法人所得税費用 |
△4,296 |
△1,180 |
△3 |
△5,479 |
<関連会社>
当社グループが持分を有している重要性のある関連会社は、以下の通りです。これらの関連会社は、全て非上場会社です。
|
名称 |
議決権の所有割合(%) (2024年3月31日) |
所在地及び設立地 |
主要な事業の内容 |
|
Flachglas Wernberg GmbH |
49 |
ドイツ |
板ガラスの製造・加工 |
|
Holding Concorde S.A.S. |
22.2 |
コロンビア |
板ガラスの製造・加工 |
|
SYP Kangqiao Autoglass Company Limited |
28.6 |
中国 |
自動車用ガラスの製造 |
上記の表の重要性のある関連会社の決算日は、12月31日となっており、当社グループと同一の報告期間で作成された財務諸表の入手が実務上不可能なことから、当該関連会社の決算日の財務諸表に対して持分法を適用しております。
当社グループの重要性のある関連会社について、貸借対照表に関する要約情報は、以下の通りです。
当連結会計年度末(2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
Flachglas Wernberg GmbH |
Holding Concorde S.A.S. |
SYP Kangqiao Autoglass Company Limited |
その他 |
合計 |
|
流動資産 |
7,294 |
19,299 |
28,145 |
6,699 |
61,437 |
|
非流動資産 |
4,126 |
12,397 |
28,370 |
4,984 |
49,877 |
|
流動負債 |
△2,034 |
△4,001 |
△24,273 |
△2,690 |
△32,998 |
|
非流動負債 |
△3,317 |
△9,116 |
△1,501 |
△2,630 |
△16,564 |
|
資本合計 |
6,069 |
18,579 |
30,741 |
6,363 |
61,752 |
|
資本合計のうち当社グループ持分 |
2,973 |
4,124 |
8,783 |
1,916 |
17,796 |
|
のれん |
- |
- |
2,177 |
- |
2,177 |
|
関連会社に対する投資の帳簿価額 |
2,973 |
4,124 |
10,960 |
1,916 |
19,973 |
前連結会計年度末(2023年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
Flachglas Wernberg GmbH |
Holding Concorde S.A.S. |
SYP Kangqiao Autoglass Company Limited |
その他 |
合計 |
|
流動資産 |
5,672 |
13,269 |
24,899 |
5,996 |
49,836 |
|
非流動資産 |
6,424 |
9,086 |
25,404 |
4,816 |
45,730 |
|
流動負債 |
△2,728 |
△3,206 |
△19,857 |
△2,495 |
△28,286 |
|
非流動負債 |
△4,359 |
△6,364 |
△1,716 |
△2,690 |
△15,129 |
|
資本合計 |
5,009 |
12,785 |
28,730 |
5,627 |
52,151 |
|
資本合計のうち当社グループ持分 |
2,455 |
2,838 |
8,208 |
1,694 |
15,195 |
|
のれん |
- |
- |
2,016 |
- |
2,016 |
|
関連会社に対する投資の帳簿価額 |
2,455 |
2,838 |
10,224 |
1,694 |
17,211 |
当社グループの重要性のある関連会社について、損益計算書及び包括利益計算書に関する要約情報は、以下の通りです。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
Flachglas Wernberg GmbH |
Holding Concorde S.A.S. |
SYP Kangqiao Autoglass Company Limited |
その他 |
合計 |
|
売上高 |
14,980 |
10,318 |
39,784 |
13,929 |
79,011 |
|
継続事業からの純損益 |
1,089 |
2,162 |
△279 |
635 |
3,607 |
|
その他の包括利益 |
△296 |
- |
- |
- |
△296 |
|
包括利益合計 |
793 |
2,162 |
△279 |
635 |
3,311 |
|
純損益のうち当社グループ持分 |
534 |
480 |
△80 |
173 |
1,107 |
|
関連会社からの受取配当金 |
192 |
261 |
- |
43 |
496 |
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
Flachglas Wernberg GmbH |
Holding Concorde S.A.S. |
SYP Kangqiao Autoglass Company Limited |
その他 |
合計 |
|
売上高 |
21,877 |
11,413 |
31,500 |
13,654 |
78,444 |
|
継続事業からの純損益 |
143 |
2,528 |
△22 |
414 |
3,063 |
|
その他の包括利益 |
201 |
- |
- |
- |
201 |
|
包括利益合計 |
344 |
2,528 |
△22 |
414 |
3,264 |
|
純損益のうち当社グループ持分 |
70 |
561 |
△4 |
118 |
745 |
|
関連会社からの受取配当金 |
69 |
- |
- |
56 |
125 |
22. 売上債権及びその他の債権
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
外部顧客に対する売上債権 |
|
49,189 |
57,752 |
|
貸倒引当金 |
|
△2,351 |
△3,349 |
|
貸倒引当金控除後外部顧客に対する売上債権 |
|
46,838 |
54,403 |
|
工事未収入金 |
|
373 |
417 |
|
関連当事者に対する売上債権 |
(43) |
119 |
953 |
|
関連当事者に対する貸付金 |
(43) |
83 |
6,079 |
|
その他の債権 |
|
36,209 |
38,372 |
|
前払金及び未収収益 |
|
5,449 |
6,196 |
|
|
|
89,071 |
106,420 |
|
流動 |
|
84,571 |
93,450 |
|
非流動 |
|
4,500 |
12,970 |
|
|
|
89,071 |
106,420 |
当社グループでは、売上債権及びその他の債権の帳簿価額は、公正価値に近似するものと考えています。
建築用ガラス事業、自動車用ガラス事業のうちAGR(補修用)部門、並びに高機能ガラス事業においては、顧客が膨大な数にのぼるため、信用リスクの集中はありません。しかし、自動車用ガラス事業のうちOE(新車向け)部門においては、当社グループはグローバルに事業活動を行う自動車メーカーに対してガラスを供給しており、当社グループの顧客はそれら主要自動車メーカーのほとんどを網羅しています。従って、規模の大きな比較的少数の企業で構成される自動車業界の特性を考慮すれば、同部門においては、比較的高い信用リスクの集中が発生していると考えています。顧客である自動車メーカーに対する売上債権総額は、当連結会計年度末(2024年3月末)において14,810百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)では25,286百万円)となりました。当社グループでは、売上債権の年齢分析の実施、コスト効率も加味した取引信用保険の活用、並びに債権回収に関する社内ルールの遵守等を通じて、信用リスクの管理を行っています。
売上債権に対する貸倒引当金は、債権の全て又は一部が回収できないという、将来の損失が予想されている場合にのみ設定されています。期日を経過した売上債権であっても、なお回収できると考えられる十分な根拠が存在する場合には、貸倒引当金の設定は行いません。
当連結会計年度末(2024年3月末)において、2,351百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)は3,349百万円)の外部顧客に対する売上債権が減損し、その全額に対して貸倒引当金が計上されています。貸倒引当金の増減については、以下の通りです。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
4月1日現在 |
|
△3,349 |
△2,236 |
|
為替換算差額 |
|
△398 |
△143 |
|
当期計上額 |
|
△424 |
△1,394 |
|
期中減少額(戻入) |
|
1,590 |
239 |
|
期中減少額(目的使用) |
|
230 |
185 |
|
3月31日現在 |
|
△2,351 |
△3,349 |
3月31日現在における流動の売上債権及びその他の債権(前払金及び未収収益除く)の年齢分析は以下の通りです。なお、非流動の売上債権及びその他の債権(前払金及び未収収益除く)には期日を経過しているもの及び減損しているものはありません。
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
合計 |
期日未経過かつ 減損していないもの |
期日は経過しているが、減損していないもの |
|||
|
|
期日経過後 3ヶ月未満 |
期日経過後 3~6ヶ月 |
期日経過後 6~12ヶ月 |
期日経過後 12ヶ月超 |
||
|
当連結会計年度末(2024年3月31日) |
79,480 |
74,043 |
2,985 |
1,055 |
1,317 |
80 |
|
前連結会計年度末(2023年3月31日) |
87,599 |
84,703 |
1,832 |
867 |
187 |
10 |
23. その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産
この科目に含まれる持分金融商品は、当社グループがその営業や財務の方針に対して重要な影響力を有していない相手先に対する投資です。当社グループは、必要に応じて処分を検討することも考えられるものの、一般的に、こうした相手先に対する投資は長期にわたって保有するものと想定しています。これらの投資の評価額の変動から生ずる利得や損失は実現しないものと考えています。IFRS第9号の適用により、当社グループは、これらの投資を「その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産」に分類することを選択し、以後の利得や損失はその他の包括利益を通じて認識されます。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
4月1日現在 |
|
22,227 |
23,023 |
|
為替換算差額 |
|
1,698 |
449 |
|
取得 |
|
2,515 |
9 |
|
処分(取得価額) |
|
△258 |
△12 |
|
資本で認識された再評価差損益 |
(39) |
△2,645 |
△1,242 |
|
3月31日現在 |
|
23,537 |
22,227 |
|
流動 |
|
- |
- |
|
非流動 |
|
23,537 |
22,227 |
|
|
|
23,537 |
22,227 |
当連結会計年度(2024年3月期)における取得は、主として英国債に対する追加投資によるものです。
当連結会計年度(2024年3月期)における処分は、主に英国債の売却によるものであり、前連結会計年度(2023年3月期)における処分は、主に非上場株式の売却によるものです。
その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産には以下のものが含まれます。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
英国国債 |
8,475 |
5,435 |
|
上場株式 |
11,225 |
12,964 |
|
非上場株式 |
3,432 |
3,478 |
|
債券 |
348 |
298 |
|
その他 |
57 |
52 |
|
|
23,537 |
22,227 |
その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産には、上海証券取引所に上場し、主に中国で自動車用ガラス事業及び建築用ガラス事業を展開するShanghai Yaohua Pilkington Glass Group Co., Limited の13.26%の発行済株式数への投資が含まれます。当連結会計年度末(2024年3月末)において、上の表の上場株式に含まれるこの投資の公正価値は、10,863百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)は12,689百万円)でした。当社グループはこのほか、戦略目標のために個々には重要性の無い上場及び非上場の株式を保有しています。
その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産の公正価値の測定については、注記25「公正価値測定」に記載しています。
24. デリバティブ
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
||
|
|
資産 |
負債 |
資産 |
負債 |
|
金利スワップ |
|
|
|
|
|
キャッシュ・フロー・ヘッジ |
1,420 |
302 |
2,728 |
593 |
|
|
|
|
|
|
|
為替予約 |
|
|
|
|
|
ヘッジ非適格 |
10 |
8 |
13 |
24 |
|
キャッシュ・フロー・ヘッジ |
21 |
72 |
213 |
33 |
|
純投資ヘッジ |
201 |
99 |
103 |
347 |
|
|
|
|
|
|
|
商品スワップ |
|
|
|
|
|
キャッシュ・フロー・ヘッジ |
6,129 |
5,424 |
14,827 |
2,580 |
|
|
7,781 |
5,905 |
17,884 |
3,577 |
|
流動 |
3,063 |
3,816 |
4,873 |
2,102 |
|
非流動 |
4,718 |
2,089 |
13,011 |
1,475 |
|
|
7,781 |
5,905 |
17,884 |
3,577 |
|
連結損益計算書を通じて 公正価値を測定するデリバティブ |
10 |
8 |
13 |
24 |
|
その他の包括利益を通じて 公正価値を測定するデリバティブ |
7,771 |
5,897 |
17,871 |
3,553 |
|
|
7,781 |
5,905 |
17,884 |
3,577 |
|
契約の満期日 |
|
|
|
|
|
1年以内 |
3,063 |
3,816 |
4,873 |
2,102 |
|
1年超2年以内 |
1,368 |
1,730 |
5,673 |
390 |
|
2年超3年以内 |
734 |
270 |
1,869 |
887 |
|
3年超4年以内 |
543 |
25 |
1,016 |
91 |
|
4年超5年以内 |
558 |
64 |
977 |
107 |
|
5年超 |
1,515 |
- |
3,476 |
- |
|
|
7,781 |
5,905 |
17,884 |
3,577 |
上記のデリバティブ契約のうち、契約金額でのキャッシュ・フローの交換取引が発生するのは、為替予約契約のみです。当連結会計年度末(2024年3月末)において、為替予約契約の契約額のうち、決済が1年以内のものは117,374百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)95,150百万円)です。
当連結会計年度末(2024年3月末)時点で、連結貸借対照表においてその他の資本の構成要素で認識されている為替予約に係るキャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値は、期末日から6ヶ月以内に連結損益計算書に組替えられる予定です。キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値は、取引先金融機関等から提示された価格等を参照し、割引現在価値によって算定しています。
当連結会計年度末(2024年3月末)において、金利スワップ契約の契約額は、67,965百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)110,837百万円)です。当連結会計年度末において、これら金利スワップ契約の約定金利は、固定金利は△0.705~3.24%(同△0.446~2.88%)の範囲であり、一方、変動金利は主としてTIBOR(東京銀行間取引金利)、EURIBOR(欧州銀行間取引金利)及び米ドルSOFR(担保付翌日物調達金利)です。
当社グループでは、在外営業活動体に対する純投資ヘッジの手段として、現地通貨建ての借入金及びデリバティブ契約を保有しています。当連結会計年度末(2024年3月末)において、純投資ヘッジのための借入金の公正価値は151,209百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)は159,886百万円)、また、デリバティブ契約の公正価値の評価益は83百万円(前連結会計年度末は208百万円の評価損)です。これらの借入金及びデリバティブ契約を期末日時点で日本円に換算することで生ずる為替差損益は、当連結会計年度末(2024年3月末)において14,930百万円の評価損(前連結会計年度末(2023年3月末)は11,169百万円の評価損)であり、連結貸借対照表のその他の資本の構成要素において在外営業活動体の換算差額として認識されています(注記39参照)。
デリバティブ金融資産及び金融負債の公正価値の測定については、注記25「公正価値測定」に記載しています。
(財務リスクマネジメント)
当社グループの財務リスクマネジメントの詳細については、注記4「重要性のある会計方針」をご参照ください。
(連結損益計算書及び連結包括利益計算書におけるヘッジ会計の影響)
連結包括利益に含まれる主なヘッジ損益は、以下の通りです。
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
||
|
|
キャッシュ・ フロー・ヘッジ |
純投資ヘッジ |
キャッシュ・ フロー・ヘッジ |
純投資ヘッジ |
|
|
|
|
|
|
|
その他の包括利益で認識されたヘッジ損益 |
△11,529 |
△14,930 |
△2,536 |
△11,169 |
|
純損益で認識されたヘッジ非有効部分 |
- |
△1,260 |
- |
△404 |
|
満期を迎えたデリバティブ取引に係るその他の包括利益から純損益への組替調整額 |
△2,704 |
- |
△25,677 |
- |
その他の包括利益で認識されたキャッシュ・フロー・ヘッジから生じるヘッジ損益は、連結包括利益計算書上、キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の純変動(法人所得税控除後)として表示されています。これには、キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の変動から生じるヘッジ損益と、満期時に純損益に振り替えられるヘッジ損益が含まれます。
その他の包括利益で認識された在外営業活動体に対する純投資ヘッジから生じるヘッジ損益は、連結包括利益計算書上、在外営業活動体の換算差額として表示されており、在外営業活動体の純資産の為替換算の影響と合わせて認識しています。
25. 公正価値測定
公正価値ヒエラルキー
連結貸借対照表に公正価値で計上される資産及び負債について、当社グループが公正価値の測定に使用した評価技法によるヒエラルキー(分類)は、以下の表の通りです。評価技法の分類の各レベルは、次の通り定義されます。
レベル1:同一の金融資産及び負債について、活発な市場における(未調整の)市場価格があれば、当該市場価格
レベル2:公正価値の算定に重大な影響を及ぼすすべてのインプットが直接的又は間接的に観測可能な、その他の技法
レベル3:観測可能な市場データに基づかない、公正価値に重大な影響を及ぼすインプットを使用する技法
連結貸借対照表に償却原価で計上される資産及び負債について、IFRS第13号「公正価値測定」等の基準で要求される公正価値の開示については、該当する連結貸借対照表科目の注記に記載しています。
当連結会計年度末(2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
注記 |
レベル1 |
レベル2 |
レベル3 |
合計 |
|
投資不動産 |
(19) |
|
|
|
|
|
賃貸不動産 |
|
- |
- |
136 |
136 |
|
|
|
- |
- |
136 |
136 |
|
その他の包括利益を通じて 公正価値を測定する金融資産 |
(23) |
|
|
|
|
|
英国国債 |
|
8,475 |
- |
- |
8,475 |
|
上場株式 |
|
11,225 |
- |
- |
11,225 |
|
非上場株式 |
|
- |
- |
3,432 |
3,432 |
|
その他の債券 |
|
348 |
- |
- |
348 |
|
その他 |
|
- |
- |
57 |
57 |
|
|
|
20,048 |
- |
3,489 |
23,537 |
|
デリバティブ金融資産 |
(24) |
|
|
|
|
|
金利スワップ |
|
- |
1,420 |
- |
1,420 |
|
為替予約 |
|
- |
232 |
- |
232 |
|
商品スワップ |
|
- |
6,129 |
- |
6,129 |
|
|
|
- |
7,781 |
- |
7,781 |
前連結会計年度末(2023年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
注記 |
レベル1 |
レベル2 |
レベル3 |
合計 |
|
投資不動産 |
(19) |
|
|
|
|
|
賃貸不動産 |
|
- |
- |
120 |
120 |
|
|
|
- |
- |
120 |
120 |
|
その他の包括利益を通じて 公正価値を測定する金融資産 |
(23) |
|
|
|
|
|
英国国債 |
|
5,435 |
- |
- |
5,435 |
|
上場株式 |
|
12,964 |
- |
- |
12,964 |
|
非上場株式 |
|
- |
- |
3,478 |
3,478 |
|
その他の債券 |
|
298 |
- |
- |
298 |
|
その他 |
|
- |
- |
52 |
52 |
|
|
|
18,697 |
- |
3,530 |
22,227 |
|
デリバティブ金融資産 |
(24) |
|
|
|
|
|
金利スワップ |
|
- |
2,728 |
- |
2,728 |
|
為替予約 |
|
- |
329 |
- |
329 |
|
商品スワップ |
|
- |
14,827 |
- |
14,827 |
|
|
|
- |
17,884 |
- |
17,884 |
当連結会計年度末(2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
注記 |
レベル1 |
レベル2 |
レベル3 |
合計 |
|
デリバティブ金融負債 |
(24) |
|
|
|
|
|
金利スワップ |
|
- |
302 |
- |
302 |
|
為替予約 |
|
- |
179 |
- |
179 |
|
商品スワップ |
|
- |
5,424 |
- |
5,424 |
|
|
|
- |
5,905 |
- |
5,905 |
前連結会計年度末(2023年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
注記 |
レベル1 |
レベル2 |
レベル3 |
合計 |
|
デリバティブ金融負債 |
(24) |
|
|
|
|
|
金利スワップ |
|
- |
593 |
- |
593 |
|
為替予約 |
|
- |
404 |
- |
404 |
|
商品スワップ |
|
- |
2,580 |
- |
2,580 |
|
|
|
- |
3,577 |
- |
3,577 |
投資不動産
投資不動産は、将来の予想賃貸料収入に基づく評価又は直近に入手した外部専門家による鑑定評価を参照して、公正価値の算定を行っています。投資不動産の公正価値の変動による利得及び損失は、連結損益計算書のその他の収益又は費用として認識されます(注記19参照)。投資不動産の公正価値に影響を与える主要な要因は、投資不動産が所在する市場における賃貸料相場や不動産価格の変動です。しかし当社グループでは、それらの変動は重要性が乏しいことから、影響について定量的な把握を行っていません。
その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産
英国国債、上場株式、並びにその他の債券は、期末日における公表市場価格に基づき公正価値の算定を行っています。非上場株式及びそれ以外のその他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産は、純資産価額や将来予想キャッシュ・フロー等を使用した評価技法を用いて公正価値の算定を行っています。公正価値ヒエラルキーのレベル3に分類された金融資産の公正価値は、様々な要因により変動します。レベル3の金融資産は主として日本の事業会社によって発行された非上場株式であるため、日本経済に関する成長予測は、これらの金融資産の公正価値に影響を与える主要な要因となります。当社グループでは、重要性が乏しいことから、GDP成長率の変動がレベル3に分類される金融資産の公正価値に及ぼす影響について定量的な把握を行っていません。
その他の包括利益を通じて資本で認識された再評価差損益については注記23に記載しています。
デリバティブ
為替予約契約の公正価値は、期末日における為替予約の市場レートにより算定しています。金利スワップ契約の公正価値は、期末日において観察されるイールド・カーブに基づき見積られる将来キャッシュ・フローの現在価値として算定しています。商品スワップ契約の公正価値は、期末日における先物市場価格により算定しています。
デリバティブ金融資産及び金融負債の公正価値の変動による利得及び損失は、当連結会計年度(2024年3月期)の連結損益計算書の営業費用として14百万円の利得(前連結会計年度(2023年3月期)は10百万円の損失)を認識しております。また、当連結会計年度の連結包括利益計算書のその他の包括利益として11,529百万円の損失(同2,536百万円の損失)を認識しております。
当連結会計年度(2024年3月期)において、その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産に対するヘッジ契約について非有効部分は無いため、その他の包括利益で認識された非有効部分に係る利得及び損失の認識はありません。
商品スワップ契約には欧州における仮想電力購入契約を含みます。
レベル間の振替
当社グループは、報告期間の末日における状況に基づき、公正価値ヒエラルキーの各レベル間の振替が発生したかどうかについて決定しています。当連結会計年度末(2024年3月末)及び前連結会計年度末(2023年3月末)に終了する報告期間中に、公正価値についてレベル1とレベル2間の振替は行われていません。
当連結会計年度(2024年3月期)及び前連結会計年度(2023年3月期)において、公正価値の測定に使用した評価技法について変更はありません。
公正価値ヒエラルキーにおいてレベル3に区分されたその他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産の調整表は、以下の通りです。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
4月1日現在 |
|
3,530 |
3,622 |
|
取得 |
|
1 |
- |
|
処分 |
|
△2 |
△1 |
|
連結包括利益計算書のその他の包括利益を通じて公正価値を測定する持分金融商品の公正価値の純変動(法人所得税控除後)で認識された評価損益 |
|
△60 |
△100 |
|
為替換算差額 |
|
20 |
9 |
|
3月31日現在 |
|
3,489 |
3,530 |
当社グループでは、現金及び現金同等物、売上債権、仕入債務及びその他の債務、銀行当座借越などの資産及び負債の公正価値は、概ね1年以内に回収期限又は支払期限を迎えるため、連結貸借対照表の帳簿価額に近似すると考えています。
26. 繰延法人所得税
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
繰延税金資産 |
35,802 |
28,613 |
|
繰延税金負債 |
△19,711 |
△14,523 |
|
繰延税金資産(繰延税金負債控除後)純額 |
16,091 |
14,090 |
繰延税金資産(負債)純額の増減は以下の通りです。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
4月1日現在 |
|
14,090 |
10,507 |
|
為替換算差額 |
|
2,750 |
583 |
|
純損益で認識された金額 |
(14) |
△726 |
△791 |
|
売却目的で保有する処分グループへの振替 |
|
△122 |
△16 |
|
売却した子会社で認識されていた金額 |
|
- |
△28 |
|
その他の包括利益で認識された金額(注) |
|
99 |
3,835 |
|
3月31日現在 |
|
16,091 |
14,090 |
(注) 当連結会計年度(2024年3月期)において、その他の包括利益で認識された繰延法人所得税には、キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の純変動に係るものが貸方1,773百万円(前連結会計年度(2023年3月期)は貸方6,613百万円)(注記39参照)、その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産の公正価値の純変動に係るものが貸方6百万円(前連結会計年度は貸方65百万円)(注記39参照)含まれます。また、当連結会計年度において、確定給付制度の再測定に関して、借方1,680百万円(前連結会計年度は借方2,842百万円)の繰延法人所得税をその他の包括利益で認識しており、連結貸借対照表上は利益剰余金に反映しています(注記32参照)。
当社グループの繰延税金資産及び繰延税金負債の増減は、以下の通りです。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
注記 |
有形固定 資産 |
税務上の 繰越 欠損金 |
公正価値 による 評価損失 |
退職給付 に係る負債 |
その他の 引当金 |
リース負債 |
その他 |
合計 |
|
(繰延税金資産) |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
4月1日現在 |
|
3,306 |
12,148 |
637 |
5,904 |
12,008 |
6,804 |
1,735 |
42,542 |
|
為替換算差額 |
|
484 |
1,656 |
115 |
747 |
596 |
681 |
185 |
4,464 |
|
純損益で認識された 金額 |
(14) |
989 |
△1,573 |
- |
△263 |
726 |
218 |
243 |
340 |
|
売却目的で保有する処分グループへの振替 |
|
- |
△95 |
- |
- |
△27 |
- |
- |
△122 |
|
その他の包括利益で 認識された金額 |
|
- |
- |
764 |
△785 |
- |
- |
15 |
△6 |
|
繰延税金資産の総額 (相殺前) |
|
4,779 |
12,136 |
1,516 |
5,603 |
13,303 |
7,703 |
2,178 |
47,218 |
|
同一の税務当局によって課された法人所得税にかかる繰延税金資産と負債の相殺 |
|
△2,142 |
△1,191 |
△504 |
△2,585 |
△2,269 |
△1,314 |
△1,411 |
△11,416 |
|
3月31日現在 |
|
2,637 |
10,945 |
1,012 |
3,018 |
11,034 |
6,389 |
767 |
35,802 |
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
(修正再表示) |
注記 |
有形固定 資産 |
税務上の 繰越 欠損金 |
公正価値 による 評価損失 |
退職給付 に係る負債 |
その他の 引当金 |
リース負債 |
その他 |
合計 |
|
(繰延税金資産) |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
4月1日現在 |
|
3,232 |
13,421 |
420 |
9,144 |
10,917 |
790 |
2,396 |
40,320 |
|
IAS第12号の改定に伴う期首残高の修正再表示 |
|
- |
- |
- |
- |
- |
5,512 |
- |
5,512 |
|
為替換算差額 |
|
128 |
463 |
26 |
582 |
382 |
- |
99 |
1,680 |
|
純損益で認識された 金額 |
(14) |
△54 |
△1,736 |
△534 |
△980 |
752 |
95 |
△462 |
△2,919 |
|
売却した子会社で認識されていた金額 |
|
- |
- |
- |
- |
△39 |
- |
△37 |
△76 |
|
売却目的で保有する処分グループへの振替 |
|
- |
- |
- |
- |
△4 |
- |
30 |
26 |
|
その他の包括利益で 認識された金額 |
|
- |
- |
725 |
△2,842 |
- |
- |
△291 |
△2,408 |
|
IAS第12号の改定に伴う期中増減額の修正再表示 |
|
- |
- |
- |
- |
- |
407 |
- |
407 |
|
繰延税金資産の総額 (相殺前) |
|
3,306 |
12,148 |
637 |
5,904 |
12,008 |
6,804 |
1,735 |
42,542 |
|
同一の税務当局によって課された法人所得税にかかる繰延税金資産と負債の相殺 |
|
△468 |
△973 |
△447 |
△3,077 |
△982 |
△6,804 |
△1,178 |
△13,929 |
|
3月31日現在 |
|
2,838 |
11,175 |
190 |
2,827 |
11,026 |
- |
557 |
28,613 |
当社グループは、経営者が承認した業績見通しに基づき、税務上の繰越欠損金を将来利用できる可能性に対する評価を行っています。この評価に際しては、当社グループの中長期的な戦略及び業績計画並びに将来の経済見通しを考慮しています。税務上の繰越欠損金の将来の利用可能性を評価するにあたり、重要な税務調整項目や現地の税法に基づく繰越欠損金の期限切れとなる時期についても考慮しています。この評価は、当社グループが事業展開するのはどの地域であるかという点も踏まえて毎期定期的に行っています。認識する税務上の繰越欠損金は、将来の課税所得への利用可能性を考慮して計算しています。
当連結会計年度末(2024年3月末)において、当社グループは繰越可能な税務上の繰越欠損金を261,073百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)では239,147百万円)有しており、これに対する繰延税金資産を12,136百万円(前連結会計年度末では12,148百万円)認識しています。
税務上の繰越欠損金に対して認識された繰延税金資産の多くは米国で発生しており、経営者が承認した業績見通しや米国税法に基づく繰越欠損金の期限切れ時期を考慮したうえで、当連結会計年度末(2024年3月末)において、繰延税金資産を2,620百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)は3,748百万円)認識しています。なおこれらの税務上の繰越欠損金は2027年までに使用される見込みです。
ポーランドでは、当連結会計年度末(2024年3月末)において、繰延税金資産を625百万円(前連結会計年度(2023年3月末)は658百万円)認識しています。ポーランドにおける事業の業績見通しの最新の見直しに基づけば、2027年までにこの繰延税金資産を回収できる可能性は高いと考えています。
イタリアでは、当連結会計年度末(2024年3月末)において、繰延税金資産を1,762百万円(前連結会計年度(2023年3月末)は1,815百万円)認識しています。なお、繰越欠損金の使用期限は定められていません。
日本では、税務上の繰越欠損金を24,085百万円(前連結会計年度末(2023年3月期)では24,907百万円)有していますが、繰延税金資産は693百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)では354百万円)のみ認識しています。
当連結会計年度中に1,432百万円の繰越欠損金が期限切れを迎えました。残る繰越欠損金は繰延税金を認識しておらず、また2025年3月期から2034年3月期にかけて期限切れを迎えますが、うち16,921百万円は今後5年間で期限切れを迎えます。
英国における税務上の繰越欠損金については、経営者が承認した業績見通しに基づき、当連結会計年度末(2024年3月末)において、繰延税金資産を5,358百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)では4,817百万円)認識しています。この繰越欠損金には、使用期限は定められていません。これ以外に英国では税務上の繰越欠損金を126,694百万円(前連結会計年度末では106,837百万円)有していますが、当社グループでは、将来繰越欠損金と相殺する十分な課税所得を得る可能性は高くはないと考えており、この繰越欠損金に対して繰延税金資産は認識していません。
その他の地域における税務上の繰越欠損金については、経営者が承認した業績見通しに基づき、当連結会計年度末(2024年3月末)において、繰延税金資産を1,078百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)では756百万円)認識しています。
日本と英国では税務上の繰越欠損金の大部分について繰延税金資産を認識していませんが、これ以外の地域においても、当連結会計年度末(2024年3月末)において、繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金を62,603百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)では54,050百万円)有しています。この欠損金のうち、現地の税法で期限切れの時期が定められているものは6,919百万円、定められていないものは55,684百万円です。
当社グループの退職給付に係る負債に関して認識された繰延税金資産の一部は米国で発生したものであり、当連結会計年度末(2024年3月末)において、米国では2,773百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)では2,797百万円)認識しています。また、ドイツでは2,585百万円(前連結会計年度末では2,944百万円)の繰延税金資産を認識しています。なお、退職給付に係る負債に関して認識されなかった繰延税金資産は、当連結会計年度末(2024年3月末)において1,666百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)では1,177百万円)あり、このうち1,006百万円(前連結会計年度末では1,155百万円)は英国に係るもので、643百万円(前連結会計年度末では480百万円)はドイツに係るものです。
当連結会計年度末(2024年3月末)において、当社グループが有するその他の一時差異に関して未認識の繰延税金資産は、28,439百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)は24,280百万円)あり、このうち日本に係るものは10,064百万円、英国に係るものは15,008百万円です。
当連結会計年度末(2024年3月末)において、当社グループは英国で、キャピタルゲインとのみ相殺可能な税務上の繰越欠損金を4,023百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)では3,412百万円)有していますが、欠損金の利用が将来可能になるか不確実なため、これに対する繰延税金資産は認識していません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
注記 |
有形固定資産 |
公正価値 による 評価益 |
退職給付 に係る負債 |
引当金 |
その他 |
合計 |
|
(繰延税金負債) |
|
|
|
|
|
|
|
|
4月1日現在 |
|
15,851 |
10,750 |
- |
256 |
1,595 |
28,452 |
|
為替換算差額 |
|
366 |
1,252 |
- |
26 |
70 |
1,714 |
|
純損益で認識された金額 |
(14) |
1,327 |
△54 |
61 |
△86 |
△182 |
1,066 |
|
その他の包括利益で認識された金額 |
|
- |
△967 |
894 |
|
△32 |
△105 |
|
繰延税金負債の総額(相殺前) |
|
17,544 |
10,981 |
955 |
196 |
1,451 |
31,127 |
|
同一の税務当局によって課された法人所得税にかかる繰延税金資産と負債の相殺 |
|
△8,705 |
△1,537 |
- |
△196 |
△978 |
△11,416 |
|
3月31日現在 |
|
8,839 |
9,444 |
955 |
- |
473 |
19,711 |
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
(修正再表示) |
注記 |
有形固定資産 |
公正価値 による 評価益 |
退職給付 に係る負債 |
引当金 |
その他 |
合計 |
|
(繰延税金負債) |
|
|
|
|
|
|
|
|
4月1日現在 |
|
8,379 |
19,621 |
- |
78 |
1,735 |
29,813 |
|
IAS12号の改定に伴う期首残高の修正再表示 |
|
5,512 |
- |
- |
- |
- |
5,512 |
|
為替換算差額 |
|
7 |
1,031 |
- |
9 |
50 |
1,097 |
|
純損益で認識された金額 |
(14) |
1,552 |
△3,761 |
- |
169 |
△88 |
△2,128 |
|
売却した子会社で認識されていた金額 |
|
△48 |
- |
- |
- |
- |
△48 |
|
売却目的で保有する処分グループへの振替 |
|
42 |
- |
- |
- |
- |
42 |
|
その他の包括利益で認識された金額 |
|
- |
△6,141 |
- |
- |
△102 |
△6,243 |
|
IAS第12号の改定に伴う期中増減額の修正再表示 |
|
407 |
- |
- |
- |
- |
407 |
|
繰延税金負債の総額(相殺前) |
|
15,851 |
10,750 |
- |
256 |
1,595 |
28,452 |
|
同一の税務当局によって課された法人所得税にかかる繰延税金資産と負債の相殺 |
|
△10,746 |
△2,219 |
- |
△126 |
△838 |
△13,929 |
|
3月31日現在 |
|
5,105 |
8,531 |
- |
130 |
757 |
14,523 |
ジョイント・ベンチャー及び関連会社の未分配利益に対して、当連結会計年度末(2024年3月末)では176百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)では184百万円)の繰延税金負債を認識しています。この繰延税金負債には、利益分配の受領に対して課税される法人所得税から控除することができない源泉所得税等の税金も考慮されています。
当連結会計年度において、公正価値による評価益に関する繰延税金負債は、2006年6月にNSG UK Enterprises Ltd.がピルキントン・グループを買収した際に発生した無形資産に関するものを含んでいます。
(当初認識時に資産と負債が同額発生する取引における繰延税金資産及び繰延税金負債の認識)
リース負債や関連する使用権資産に係るものを含め、繰延税金資産及び繰延税金負債を上記の表では総額で表示しています。当社グループの従来の会計方針では、事実と状況に応じて、リース取引開始時に資産と負債が同額発生する新規のリース取引に係る繰延税金資産及び繰延税金負債の残高を純額で表示していたため、比較会計年度の金額を過年度の開示から修正再表示しています。IAS第12号の改定が2023年4月1日以降開始する会計年度から適用されたため、当社グループは新規のリース取引から生じる繰延税金資産及び繰延税金負債を総額で計上し、上記の表ではそれぞれ別々に表示しています。このIAS第12号の改訂による前連結会計年度の期首時点における繰延税金資産及び繰延税金負債の増加額は「IAS第12号の改定に伴う期首残高の修正再表示」として表示しています。リース取引から生じた繰延税金資産及び繰延税金負債は、同一課税地域内の将来減算一時差異及び将来加算一時差異であるため、上記の表では、新たに認識される繰延税金資産及び繰延税金負債は「同一の税務当局によって課された法人所得税に係る繰延税金資産及び繰延税金負債の相殺」の項目で相殺し、過年度に開示された金額も修正再表示しています。このため、2023年3月31日の行に記載された繰延税金資産及び繰延税金負債は前年度の金額から変わりません。
比較会計年度の繰延税金資産及び繰延税金負債の期中の増減は、上記の表では「IAS第12号の改定に伴う期中増減額の修正再表示」として表示しています。この項目の金額は比較的重要性が低いため、繰延税金資産及び繰延税金負債を各項目に配分するのではなく、比較年度の表の他の行で修正再表示しています。
(BEPS第2の柱)
当社グループはIAS第12号で定められる例外措置を適用し、当社グループが事業を展開する国でBEPS第2の柱に関する法令が制定されたことにより生じる可能性のある繰延税金の認識および開示はしていません。
27. 棚卸資産
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
原材料 |
|
|
|
仕掛品 |
|
|
|
製品 |
|
|
|
資産化された契約獲得の増分コスト |
|
|
|
|
|
|
棚卸資産の取得原価のうち、当連結会計年度(2024年3月期)において費用として認識され、売上原価に含まれている金額は541,918百万円(前連結会計年度(2023年3月期)は508,101百万円)です。また、売上原価には棚卸資産の評価減6,726百万円(同5,190百万円)及びその戻入れが2,370百万円(同1,257百万円)含まれます。この評価減の戻入れは、当連結会計年度末(2024年3月末)における正味実現可能価額が増加したことによるものです。
当連結会計年度(2024年3月期)の棚卸資産の評価減のうち、37百万円(前連結会計年度(2023年3月期)は56百万円)が個別開示項目に計上されています(注記11参照)。
当連結会計年度末(2024年3月末)の棚卸資産のうち、正味実現可能価額で評価された金額は19,567百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)は16,017百万円)です。
28. 現金及び現金同等物
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
要求払い銀行預金及び手許現金 |
39,796 |
43,413 |
|
短期性銀行預金 |
11,387 |
25,900 |
|
|
51,183 |
69,313 |
当連結会計年度(2024年3月期)における短期性銀行預金の実効金利は48.51%(前連結会計年度(2023年3月期)は13.83%)であり、平均的な満期までの期間は、57日(同19日)です。
現金及び現金同等物に含まれる短期性銀行預金は、主に英国、アルゼンチン、ベトナムで保有される預金です。
連結キャッシュ・フロー計算書上、現金及び現金同等物に含まれるものは以下の通りです。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
現金及び現金同等物 |
|
51,183 |
69,313 |
|
銀行当座借越 |
(30) |
△6,905 |
△795 |
|
現金及び現金同等物の期末(期首)残高 |
|
44,278 |
68,518 |
29. 売却目的で保有する資産
売却目的保有に分類される資産は以下の通りです。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
売却目的で保有する資産 |
|
|
|
|
無形資産 |
|
371 |
361 |
|
有形固定資産 |
|
2,092 |
2,201 |
|
繰延税金資産 |
|
168 |
41 |
|
棚卸資産 |
|
2,126 |
2,404 |
|
売上債権及びその他の債権 |
|
95 |
160 |
|
|
|
4,852 |
5,167 |
|
売却目的で保有する資産に直接関連する負債 |
|
|
|
|
仕入債務及びその他の債務 |
|
△1,266 |
△1,338 |
|
引当金 |
|
△80 |
△77 |
|
|
|
△1,346 |
△1,415 |
|
売却目的で保有する資産(純額) |
|
3,506 |
3,752 |
当連結会計年度末(2024年3月末)の処分グループを構成する資産及び負債は、主として、建築用ガラス事業の欧州とアジア(前連結会計年度末(2023年3月末)は建築用ガラス事業の欧州とアジア)に関するものです。当社グループでは、これらの資産を期末日から1年以内に売却できるものと考えています。
30. 社債及び借入金
a. 社債及び借入金とネット借入残高
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
流動負債 |
|
|
|
|
銀行当座借越 |
(28) |
6,905 |
795 |
|
銀行借入金 |
|
127,874 |
152,909 |
|
社債及びその他の借入金 |
|
18 |
18 |
|
リース負債 |
|
9,092 |
7,592 |
|
非支配持分に対する非持分金融商品である 優先株式 |
|
334 |
296 |
|
|
|
144,223 |
161,610 |
|
非流動負債 |
|
|
|
|
銀行借入金 |
|
318,678 |
297,690 |
|
社債及びその他の借入金 |
|
302 |
294 |
|
リース負債 |
|
31,475 |
26,738 |
|
非支配持分に対する非持分金融商品である 優先株式 |
|
5,877 |
5,211 |
|
|
|
356,332 |
329,933 |
|
社債及び借入金合計 |
|
500,555 |
491,543 |
当連結会計年度末(2024年3月末)の社債及び借入金には、担保付の債務が16,668百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)14,985百万円)含まれています。当該借入金は当社グループの特定の資産を担保にしています。当連結会計年度末の担保付の債務には、日本におけるセール・アンド・リースバック取引によるリース契約に係る債務16,668百万円(前連結会計年度末は14,985百万円)が含まれています。
ネット借入残高の内訳は、以下の通りです。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
金融負債 |
|
|
|
|
社債及び借入金 |
|
500,555 |
491,543 |
|
デリバティブ金融負債 |
(24) |
5,905 |
3,577 |
|
|
|
|
|
|
金融資産 |
|
|
|
|
デリバティブ金融資産 |
(24) |
7,781 |
17,884 |
|
現金及び現金同等物 |
(28) |
51,183 |
69,313 |
|
ネット借入残高 |
|
447,496 |
407,923 |
ネット借入残高には、燃料ヘッジ等のためのデリバティブ金融商品を含んでいます。
b. 社債及び借入金の増減
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
社債及び借入金 (銀行当座借越含む) |
リース負債 |
非支配持分に対する非持分金融商品である優先株式 |
合計 |
|
4月1日現在 |
451,706 |
34,330 |
5,507 |
491,543 |
|
為替換算差額等 |
33,848 |
3,877 |
704 |
38,429 |
|
社債償還及び借入金返済による支出 |
△149,547 |
△10,790 |
- |
△160,337 |
|
社債発行及び借入れによる収入 |
115,283 |
- |
- |
115,283 |
|
新規リース・リース負債の見直し |
- |
11,887 |
- |
11,887 |
|
リース負債に係る金利による割り戻し |
- |
1,451 |
- |
1,451 |
|
リースの解約 |
- |
△188 |
- |
△188 |
|
アレンジメントフィーの 償却 |
2,487 |
- |
- |
2,487 |
|
売却目的で保有する処分 グループへの振替 |
- |
- |
- |
- |
|
3月31日現在 |
453,777 |
40,567 |
6,211 |
500,555 |
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
社債及び借入金 (銀行当座借越含む) |
リース負債 |
非支配持分に対する非持分金融商品である優先株式 |
合計 |
|
4月1日現在 |
427,878 |
33,328 |
5,158 |
466,364 |
|
為替換算差額等 |
16,632 |
1,574 |
349 |
18,555 |
|
社債償還及び借入金返済による支出 |
△89,186 |
△9,501 |
- |
△98,687 |
|
社債発行及び借入れによる収入 |
95,475 |
- |
- |
95,475 |
|
売却した子会社で認識されていた金額 |
△999 |
- |
- |
△999 |
|
新規リース・リース負債の見直し |
- |
8,032 |
- |
8,032 |
|
リース負債に係る金利による割り戻し |
- |
1,252 |
- |
1,252 |
|
リースの解約 |
- |
△406 |
- |
△406 |
|
アレンジメントフィーの 償却 |
1,906 |
- |
- |
1,906 |
|
売却目的で保有する処分 グループへの振替 |
- |
51 |
- |
51 |
|
3月31日現在 |
451,706 |
34,330 |
5,507 |
491,543 |
c. 金利に対するエクスポージャー
当社グループの社債及び借入金は、金利の変動に対するエクスポージャーを有しており、契約上の金利の更改時期は、以下の通りです。
当連結会計年度末(2024年3月31日)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
1年以内 |
1年超5年以下 |
5年超 |
合計 |
|
社債及び借入金合計 |
440,622 |
49,283 |
10,650 |
500,555 |
|
金利スワップの影響 |
△67,965 |
67,965 |
- |
- |
|
|
372,657 |
117,248 |
10,650 |
500,555 |
前連結会計年度末(2023年3月31日)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
1年以内 |
1年超5年以下 |
5年超 |
合計 |
|
社債及び借入金合計 |
431,620 |
48,693 |
11,230 |
491,543 |
|
金利スワップの影響 |
△111,169 |
111,169 |
- |
- |
|
|
320,451 |
159,862 |
11,230 |
491,543 |
当社グループの主要通貨建ての社債及び借入金残高について、期末日における実効金利は、以下の通りです。
当連結会計年度末(2024年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(%) |
|
|
日本円 |
英ポンド |
米ドル |
ユーロ |
その他 |
|
銀行当座借越 |
1.48 |
1.00 |
4.00 |
6.44 |
8.81 |
|
銀行借入金 |
2.40 |
8.09 |
6.78 |
1.99 |
16.41 |
|
社債及びその他の借入金 |
- |
- |
- |
3.65 |
- |
|
リース負債 |
1.95 |
6.19 |
5.16 |
3.54 |
4.96 |
前連結会計年度末(2023年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(%) |
|
|
日本円 |
英ポンド |
米ドル |
ユーロ |
その他 |
|
銀行当座借越 |
- |
4.18 |
1.11 |
0.10 |
9.87 |
|
銀行借入金 |
2.08 |
6.68 |
6.02 |
3.95 |
13.50 |
|
社債及びその他の借入金 |
- |
- |
- |
3.43 |
- |
|
リース負債 |
1.68 |
5.18 |
4.73 |
3.28 |
4.42 |
非支配持分に対する非持分金融商品である優先株式は、Pilkington Deutschland AG 及び Dahlbusch AGが発行した株式であり、それぞれ額面金額に対して5.6%及び4.5%の配当率による固定額での配当金の支払義務が付されています。
d. 社債及び借入金の公正価値
当社グループの非流動の社債及び借入金の帳簿価額と公正価値は、以下の通りです。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
||
|
|
帳簿価額 |
公正価値 |
帳簿価額 |
公正価値 |
|
銀行借入金 |
318,678 |
306,731 |
297,690 |
274,753 |
|
社債及びその他の借入金 |
302 |
283 |
294 |
262 |
|
非支配持分に対する非持分金融商品である優先株式 |
5,877 |
5,877 |
5,211 |
5,211 |
|
非流動の社債及び借入金 (リース負債を除く) |
324,857 |
312,891 |
303,195 |
280,226 |
(注)IFRS第7号29項(d)により、「社債及び借入金」に含まれるリース負債の公正価値の開示は求められていないため、連結貸借対照表計上額及び公正価値から控除して表示しています。
上記の表における社債及び借入金の公正価値は、当該社債及び借入金から発生するキャッシュ・フローを、信用リスクを反映した該当する通貨及び期間のスワップ・レートに適切なスプレッドを加味した利率によって割り引いたうえで算定しております。このように公正価値を算定するための評価技法では、公正価値ヒエラルキーのレベル2に分類されるインプットを使用しております(注記25参照)。
e. 社債及び借入金の通貨
当社グループの社債及び借入金の通貨別の明細は、以下の通りです。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
日本円 |
274,542 |
262,621 |
|
ユーロ |
97,746 |
92,286 |
|
英ポンド |
△22,310 |
31,230 |
|
ポーランド・ズロチ |
23,951 |
25,025 |
|
米ドル |
99,530 |
68,814 |
|
スウェーデン・クローナ |
807 |
284 |
|
その他の通貨 |
26,289 |
11,283 |
|
|
500,555 |
491,543 |
当社グループは、海外子会社への純投資ヘッジとして外貨建てデリバティブを使用しており、4.重要性のある会計方針に記載のとおりキャッシュ・フロー・ヘッジと同様の会計処理がなされています。上表の数値にはこれらのデリバティブの総契約額が含まれています。
f. 社債及び借入金の期限一覧
当社グループには、以下の未使用の借入枠があります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
変動金利 |
|
|
|
期限1年以内 |
23,115 |
27,884 |
|
期限1年超 |
38,751 |
26,505 |
当社グループの社債及び借入金の返済期限は、以下の通りです。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
1年以内 |
144,223 |
161,610 |
|
1年超2年以下 |
149,748 |
94,928 |
|
2年超3年以下 |
125,062 |
131,172 |
|
3年超4年以下 |
46,587 |
72,183 |
|
4年超5年以下 |
18,407 |
14,518 |
|
5年超 |
16,528 |
17,132 |
|
|
500,555 |
491,543 |
当社グループのリース負債の返済期限は、以下の通りです。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
1年以内 |
9,092 |
7,592 |
|
1年超2年以下 |
7,511 |
5,427 |
|
2年超3年以下 |
5,936 |
4,187 |
|
3年超4年以下 |
4,216 |
3,410 |
|
4年超5年以下 |
3,161 |
2,484 |
|
5年超 |
10,651 |
11,230 |
|
|
40,567 |
34,330 |
31. 仕入債務及びその他の債務
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
仕入債務 |
|
106,435 |
113,975 |
|
関連当事者に対する仕入債務 |
(43) |
1,114 |
3,149 |
|
社会保障税及びその他の税金 |
|
10,052 |
7,747 |
|
その他の債務 |
|
36,078 |
33,577 |
|
未払費用 |
|
26,065 |
25,868 |
|
|
|
179,744 |
184,316 |
|
流動 |
|
178,512 |
183,612 |
|
非流動 |
|
1,232 |
704 |
|
|
|
179,744 |
184,316 |
当社グループでは、仕入債務及びその他の債務の公正価値は、連結貸借対照表の帳簿価額に近似すると考えています。
32. 退職給付債務及びその他の従業員給付
当社グループは、確定給付型年金制度をはじめ様々な給付制度を有しています。これらの制度は、IAS第19号「従業員給付」(以下、IAS第19号)に従い、退職後給付制度又はその他の長期従業員給付制度としての開示が要求されています。なお、当社グループは、日本、英国、ドイツ、オーストリア、米国、カナダ並びにスウェーデンにおいて確定給付型年金制度を有しています。また、イタリア及びオーストリアでは退職補償制度を有しています。
これらの年金制度のうち、日本、カナダ、スウェーデンにおける制度以外は、既に年金受給権が確定した閉鎖型の制度となっています。また、ドイツ及び英国の年金制度は、従業員の新規加入を停止しており、既に加入している従業員の当期の勤務に対応した年金給付の積み増しのみを行う制度となっています。なお、英国の年金制度では、当期の勤務に対応した年金給付の積み増しは行われますが、給付額算定のベースとなる給与額の増加に既に上限を設定しているため、給与額の増加に連動して給付が際限無く増加することはありません。
当社グループの確定給付型年金制度は、日本、英国、米国、カナダを除き、非積立型の制度となっています。また、積立型の年金制度においては、独立して管理された基金に対して拠出が行われ、個別の金融資産、複数資産で運用されるファンド、保険契約等で運用されています。基金が保有する制度資産の管理は、年金制度の所在国の法令・規則・慣行等の規制を受けています。年金制度の運営は、投資戦略や拠出方針の決定を含めて当社グループが責任を負うか、もしくは当社グループと基金のTrustees(理事会)が共同で責任を負います。
当社グループの確定給付型年金制度は、様々なリスクにさらされていますが、その中でも特に影響の大きいリスクについては、以下の通りです。
|
制度資産に係る ボラティリティ |
確定給付制度債務は、社債利回りを参照して決定される割引率を用いて算定されます。制度資産の運用利率が制度債務の割引率を下回るならば、制度の積立不足を生む可能性があります。積立型の年金制度においては、概ね一定割合以上の成長(グロース)資産を保有しており、長期的には社債利回りを上回る運用成績を見込めますが、短期的には運用成績の変動(ボラティリティ)の影響を受ける可能性があります。制度資産の運用構成については、年金制度運営に関する当社グループの長期的な戦略に沿って適正かどうかという観点から、定期的に見直しを行います。 |
|
債券利回りの変動 |
社債利回りの低下は、制度資産として保有される債券の公正価値の上昇によってその影響が一部相殺されるものの、確定給付制度債務を増加させる可能性があります。 |
|
物価の上昇 |
英国における多くの確定給付型年金制度では、物価上昇に連動して給付額が増加する仕組みを有しています。極端な物価上昇の場合には、物価上昇に連動した給付の増加に上限が設定されるのが一般的ですが、物価上昇が確定給付制度債務を増加させる可能性があります。英国の制度では、物価や金利の変動に伴う制度債務の変動リスクの約95%がヘッジされる形になっています。 |
|
寿命の延長 |
確定給付制度債務の大部分は、制度加入者の生涯を通じた年金給付及び場合によっては、制度加入者の死亡の際のその配偶者に対する年金給付に対応しています。従って、寿命の延長は、確定給付制度債務を増加させる可能性があります。 なお、英国の主要な確定給付型年金制度では、長寿による確定給付制度債務に関するリスクをヘッジするため、2012年3月期において長寿スワップ契約を実施しています。 当社グループの英国所在の主要な年金制度は、2016年8月に保険会社との間で、一部の年金受給者に対する年金給付に関する保険契約(バイ・イン契約)を締結しています。2022年7月にはその後に支給が開始された年金給付を保障するため、さらなるバイ・インを実施しました。当該年金制度は、このバイ・イン契約によって、対象となった年金受給者に対する年金給付に相当する金額を毎年受領することが保証されるため、対象となった年金部分については全てのリスクがヘッジされることになります。 |
制度資産は、リスクとリターンのバランスを勘案しながら、様々な種類の資産に分散して運用しています。主要な年金制度では、制度資産の一部は、制度債務とのマッチングの観点から国債や社債、保険契約、デリバティブ並びに現預金で運用されており、残りは、より高い運用収益を重視した資産運用を行っています。分散投資の徹底により、個別の資産の運用成績に起因するリスクを最小限に抑えるよう努めています。
当社グループにおいて最大規模の確定給付型年金制度は、英国の“Pilkington Superannuation Scheme (PSS)”であり、2024年3月末時点において、現役従業員384名、年金受給待機者2,001名並びに年金受給者8,450名が加入しています。PSSは、2008年9月30日以降、従業員の新規加入を停止した閉鎖型の制度となっています。PSSは、英国の雇用関連の法規制に従って運営され、理事会によって統治されています。理事会は、制度加入者側から選出された6名の代表者と雇用者側から選出された6名の代表者によって構成されます。雇用者側から選出された6名の代表者のうち、1名は当社グループと雇用関係の無い独立した者であり、5名は当社グループとの間で現在又は過去に雇用関係がある者となっています。理事会は、PSSの全体的な統治と制度資産の管理に対して責任を負っています。
PSSの年金規約では、2009年1月1日以前は、PSSに対する事業主による掛金の拠出額は、年金受給権が最終確定していない加入者について、年金計算のベースとなる退職前最終給与額の10.5%と定められていました。しかし2009年1月1日を発効日とする掛金額の変更が行われた結果、当連結会計年度末(2024年3月末)時点において、PSSに対する事業主による掛金の拠出額は、勤続年数の60分の1の割合で年金給付の積み増しが与えられる加入者については退職前最終給与額の16%、勤続年数の80分の1の割合で年金給付の積み増しが与えられる加入者については退職前最終給与額の12.5%と、それぞれ定められています。
PSSでは、年金基金の理事会と当社グループとの合意に基づき、3年毎に正式な財政再計算を保守的な計算基準を用いて実施しています。財政再計算の結果、積立不足が明らかになった場合、理事会は積立不足を解消するための計画を策定し、当社グループとの間で合意を行います。2020年12月31日時点で実施されたPSSの財政再計算の結果、積立不足は生じていなかったため、拠出計画は要求されていません。2023年12月31日時点の財政再計算は現在進行中ですが、積立不足は生じない見込みです。当社グループは、積立目標額の達成や当社グループが支払い不能に陥る不測の事態が生じた場合に備えて、将来の更なる安全がPSSにもたらされるエスクロー口座を保有しています。なお、エスクロー口座の残高は、当連結会計年度末時点において、20.8百万ポンド(当連結会計年度(2024年3月期)の為替換算で3,979百万円)です。
当社グループは、年金資産の積立超過額の返還に対してIFRIC第14号で言及されているような無条件の権利を有しており、積立超過額が基金理事会による意思決定によって将来減額又は消滅する可能性の有無によって、積立超過額を連結貸借対照表において資産として認識できるかどうかの判断は影響されないものと考えています。従って当社グループは、連結貸借対照表において、IAS第19号に従い年金資産の積立超過額について資産を認識する一方、掛金の追加拠出要件に対しては負債を追加的に認識しないこととしています。
PSSの理事会で採択された制度資産の運用目的と運用資産の配分方針は、PSSの運用原則として文書化されています。当社グループとPSSの理事会は、投資ポートフォリオの組替えや、財務面で有利になる場合のバイ・イン契約の更なる活用だけに限らず、PSSが内包するリスクを減少させることができないか、引き続き共同で調査していきます。
また当社グループは、日本において複数の確定給付型年金制度を有しています。これらの制度は、キャッシュ・バランス型であり、一般的には退職時に一時金形式で給付が行われます(ただし勤続20年以上の制度参加者は、年金または一時金のどちらで給付を受けるかを選択が可能)。これらの制度は、日本の厚生労働省の所管の下、確定給付企業年金法等に従って運営されています。これらの制度には、法律に従って最低積立要件が設けられており、制度に積立不足が存在する場合には、定められた期間内に掛金の追加拠出を行い最低積立要件を満たすことが要求されます。当社グループの日本における最大の年金制度は、日本板硝子株式会社の従業員を対象とした制度です。この年金制度に関する2022年3月末時点の財政再計算において、2,828百万円の積立超過が生じています。制度資産に関する運用方針は、基金の理事会によって決定されます。運用資産の約22%を株式で運用し、残り約78%を債券及び保険契約で運用するというのが、現時点の運用の目安となっています。
当社グループは、米国では従業員、退職者及びその扶養家族向けの、またカナダでは退職者向けの退職後医療給付制度及び生命保険給付制度を、それぞれ運営しています。会計処理の方法、数理計算上の仮定及び数理計算実施の頻度は、確定給付型年金制度におけるものと同様です。
米国における年金制度について、2022年11月に年金給付に関する契約を5,672百万円で購入することで退職給付債務5,699百万円の清算を実施し、前連結会計年度において27百万円の清算益を認識しました。なお、契約後に最終的な価格調整が行われた結果、当連結会計年度において保険会社からの払戻しによる136百万円の清算益が計上されました。
連結貸借対照表で認識された退職給付に係る資産・負債の内訳は、以下の通りです。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
退職給付に係る資産 |
|
|
|
年金及び一時金による給付 |
△28,704 |
△28,185 |
|
退職給付に係る負債 |
|
|
|
年金及び一時金による給付 |
39,941 |
41,487 |
|
退職後医療給付 |
9,395 |
9,189 |
|
退職給付に係る負債 計 |
49,336 |
50,676 |
|
退職給付に係る資産・負債の純額(税金控除後) |
20,632 |
22,491 |
連結損益計算書及び連結包括利益計算書で認識された費用及び収益は、以下の通りです。
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||||
|
|
|
営業費用 |
金融費用 |
その他の 包括利益 |
営業費用 |
金融費用 |
その他の 包括利益 |
|
年金及び一時金による給付 |
|
△2,008 |
436 |
△5,395 |
△2,548 |
552 |
△6,558 |
|
退職後医療給付 |
|
△11 |
△429 |
645 |
△16 |
△358 |
2,212 |
|
繰延法人所得税及び その他の税金(注) |
|
- |
- |
4,347 |
- |
- |
1,941 |
|
合計 |
|
△2,019 |
7 |
△403 |
△2,564 |
194 |
△2,405 |
(注)連結包括利益計算書にて認識される繰延法人所得税及びその他の税金の内訳は、当連結会計年度(2024年3月期)において、繰延法人所得税が△1,680百万円(前連結会計年度(2023年3月期)は△2,842百万円)(注記26参照)、年金制度の積立超過額に対して課税されるその他の税金が6,027百万円(前連結会計年度は4,784百万円)です。
連結貸借対照表で認識された金額は、以下の通りです。
当連結会計年度末(2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
年金及び一時金による給付 |
退職後 医療給付 |
|||
|
|
日本 |
英国 |
その他の地域 |
小計 |
|
|
確定給付制度債務の現在価値(制度資産あり) |
26,541 |
198,343 |
15,193 |
240,077 |
- |
|
制度資産の公正価値 |
△29,659 |
△231,192 |
△13,132 |
△273,983 |
- |
|
積立状況(制度資産あり) |
△3,118 |
△32,849 |
2,061 |
△33,906 |
- |
|
確定給付制度債務の現在価値(制度資産なし) |
- |
4,221 |
32,710 |
36,931 |
9,395 |
|
退職給付に係る資産・負債の純額 |
△3,118 |
△28,628 |
34,771 |
3,025 |
9,395 |
|
積立超過額の返還に対する税金 |
- |
8,212 |
- |
8,212 |
- |
|
退職給付に係る資産・負債の純額 (税金控除後) |
△3,118 |
△20,416 |
34,771 |
11,237 |
9,395 |
|
退職給付に係る資産 |
△3,904 |
△24,637 |
△163 |
△28,704 |
- |
|
退職給付に係る負債 |
786 |
4,221 |
34,934 |
39,941 |
9,395 |
前連結会計年度末(2023年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
年金及び一時金による給付 |
退職後 医療給付 |
|||
|
|
日本 |
英国 |
その他の地域 |
小計 |
|
|
確定給付制度債務の現在価値(制度資産あり) |
28,570 |
175,371 |
14,659 |
218,600 |
- |
|
制度資産の公正価値 |
△28,802 |
△214,882 |
△12,412 |
△256,096 |
- |
|
積立状況(制度資産あり) |
△232 |
△39,511 |
2,247 |
△37,496 |
- |
|
確定給付制度債務の現在価値(制度資産なし) |
- |
7,360 |
30,880 |
38,240 |
9,189 |
|
退職給付に係る資産・負債の純額 |
△232 |
△32,151 |
33,127 |
744 |
9,189 |
|
積立超過額の返還に対する税金 |
- |
12,558 |
- |
12,558 |
- |
|
退職給付に係る資産・負債の純額 (税金控除後) |
△232 |
△19,593 |
33,127 |
13,302 |
9,189 |
|
退職給付に係る資産 |
△1,232 |
△26,953 |
- |
△28,185 |
- |
|
退職給付に係る負債 |
1,000 |
7,360 |
33,127 |
41,487 |
9,189 |
当連結会計年度末(2024年3月末)において、確定給付制度債務の加重平均デュレーションは11年(前連結会計年度(2023年3月期)は11年)です。
連結損益計算書で認識された金額は、以下の通りです。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
年金及び一時金による給付 |
退職後 医療給付 |
|||
|
|
日本 |
英国 |
その他の地域 |
小計 |
|
|
当期勤務費用 |
△1,000 |
△620 |
△217 |
△1,837 |
△11 |
|
過去勤務費用 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
清算及び終了にかかる利益 |
- |
- |
136 |
136 |
- |
|
管理費用 |
△13 |
△55 |
△239 |
△307 |
- |
|
営業費用 小計 |
△1,013 |
△675 |
△320 |
△2,008 |
△11 |
|
確定給付負債(資産)の純額に係る利息純額 |
7 |
1,728 |
△1,299 |
436 |
△429 |
|
金融費用 小計 |
7 |
1,728 |
△1,299 |
436 |
△429 |
|
連結損益計算書で認識された費用 合計 |
△1,006 |
1,053 |
△1,619 |
△1,572 |
△440 |
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
年金及び一時金による給付 |
退職後 医療給付 |
|||
|
|
日本 |
英国 |
その他の地域 |
小計 |
|
|
当期勤務費用 |
△1,079 |
△978 |
△293 |
△2,350 |
△16 |
|
過去勤務費用 |
- |
- |
7 |
7 |
- |
|
清算及び終了にかかる利益 |
- |
- |
27 |
27 |
- |
|
管理費用 |
△13 |
△8 |
△211 |
△232 |
- |
|
営業費用 小計 |
△1,092 |
△986 |
△470 |
△2,548 |
△16 |
|
確定給付負債(資産)の純額に係る利息純額 |
3 |
1,260 |
△711 |
552 |
△358 |
|
金融費用 小計 |
3 |
1,260 |
△711 |
552 |
△358 |
|
連結損益計算書で認識された費用 合計 |
△1,089 |
274 |
△1,181 |
△1,996 |
△374 |
当連結会計年度(2024年3月期)において、その他の長期従業員給付も含めて営業費用で処理された2,019百万円(前連結会計年度(2023年3月期)では2,564百万円)のうち、売上原価では886百万円(同1,024百万円)、販売費では114百万円(同139百万円)、管理費では1,019百万円(同1,401百万円)が、それぞれ計上されています。
制度資産に係る実際運用収益は、当連結会計年度(2024年3月期)において810百万円の利益(前連結会計年度(2023年3月期)で65,686百万円の損失)となりました。
当社グループは、2024年3月期において、年金制度(エスクロー口座への支払いを除く)に対して4,877百万円、退職後医療給付制度に対して720百万円の支払いを、それぞれ予定しています。
連結包括利益計算書で認識された費用及び収益(繰延税金を除く)は、以下の通りです。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
年金及び一時金による給付 |
退職後 医療給付 |
|||
|
|
日本 |
英国 |
その他の地域 |
小計 |
|
|
制度資産について生じた実績との調整額 |
1,552 |
△12,731 |
91 |
△11,088 |
- |
|
制度負債について生じた実績との調整額 |
261 |
△1,677 |
1,664 |
248 |
1,000 |
|
制度負債の現在価値の算定に関する財務上の 仮定の変更 |
1,108 |
852 |
259 |
2,219 |
△355 |
|
制度負債の現在価値の算定に関する人口統計上の仮定の変更 |
- |
3,245 |
△19 |
3,226 |
- |
|
積立超過額の返還に対する税金の税率変更 影響額 |
- |
6,027 |
- |
6,027 |
- |
|
|
2,921 |
△4,284 |
1,995 |
632 |
645 |
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
年金及び一時金による給付 |
退職後 医療給付 |
|||
|
|
日本 |
英国 |
その他の地域 |
小計 |
|
|
制度資産について生じた実績との調整額 |
△360 |
△71,719 |
△2,387 |
△74,466 |
- |
|
制度負債について生じた実績との調整額 |
△230 |
△2,661 |
△1,514 |
△4,405 |
1,526 |
|
制度負債の現在価値の算定に関する財務上の 仮定の変更 |
888 |
60,170 |
11,056 |
72,114 |
686 |
|
制度負債の現在価値の算定に関する人口統計上の仮定の変更 |
98 |
101 |
- |
199 |
- |
|
積立超過額の返還に対する税金の税率変更 影響額 |
- |
4,784 |
- |
4,784 |
- |
|
|
396 |
△9,325 |
7,155 |
△1,774 |
2,212 |
連結貸借対照表で認識された、確定給付制度債務の現在価値の変動は、以下の通りです。
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
年金及び一時金による給付 |
退職後 医療給付 |
|||
|
|
日本 |
英国 |
その他の地域 |
小計 |
|
|
2022年4月1日現在 |
29,874 |
240,660 |
59,130 |
329,664 |
10,846 |
|
当期勤務費用 |
1,079 |
978 |
293 |
2,350 |
16 |
|
過去勤務費用 |
- |
- |
△7 |
△7 |
- |
|
利息費用 |
201 |
6,659 |
1,367 |
8,227 |
358 |
|
制度加入者による拠出 |
- |
15 |
- |
15 |
- |
|
清算及び終了にかかる損失 |
- |
- |
△5,699 |
△5,699 |
- |
|
数理計算上の差異 |
△756 |
△57,610 |
△9,542 |
△67,908 |
△2,212 |
|
給付支払額 |
△1,828 |
△14,700 |
△4,115 |
△20,643 |
△775 |
|
為替換算差額 |
- |
6,728 |
4,105 |
10,833 |
956 |
|
その他 |
- |
- |
7 |
7 |
- |
|
2023年3月31日現在 |
28,570 |
182,730 |
45,539 |
256,839 |
9,189 |
|
当期勤務費用 |
1,000 |
620 |
217 |
1,837 |
11 |
|
過去勤務費用 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
利息費用 |
274 |
9,291 |
1,894 |
11,459 |
429 |
|
制度加入者による拠出 |
- |
14 |
- |
14 |
- |
|
清算及び終了にかかる損失 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
数理計算上の差異 |
△1,369 |
△2,414 |
△1,904 |
△5,687 |
△645 |
|
給付支払額 |
△1,934 |
△16,049 |
△3,652 |
△21,635 |
△817 |
|
為替換算差額 |
- |
28,372 |
5,810 |
34,182 |
1,228 |
|
その他 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
2024年3月31日現在 |
26,541 |
202,564 |
47,904 |
277,009 |
9,395 |
連結貸借対照表で認識された、制度資産の公正価値の変動は、以下の通りです。
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
年金及び一時金による給付 |
退職後 医療給付 |
|||
|
|
日本 |
英国 |
その他の地域 |
小計 |
|
|
2022年4月1日現在 |
29,782 |
284,232 |
20,260 |
334,274 |
- |
|
制度加入者による拠出 |
- |
15 |
- |
15 |
- |
|
清算及び終了にかかる損失 |
- |
- |
△5,672 |
△5,672 |
- |
|
制度資産に係る収益(利息収益を除く) |
△360 |
△71,719 |
△2,387 |
△74,466 |
- |
|
給付支払額 |
△1,828 |
△14,700 |
△4,115 |
△20,643 |
△775 |
|
管理費用支払額 |
△13 |
△8 |
△211 |
△232 |
- |
|
事業主による拠出 |
1,017 |
1,209 |
2,083 |
4,309 |
775 |
|
利息収益 |
204 |
7,919 |
657 |
8,780 |
- |
|
為替換算差額 |
- |
7,934 |
1,797 |
9,731 |
- |
|
その他 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
2023年3月31日現在 |
28,802 |
214,882 |
12,412 |
256,096 |
- |
|
制度加入者による拠出 |
- |
14 |
- |
14 |
- |
|
清算及び終了にかかる利益 |
- |
- |
136 |
136 |
- |
|
制度資産に係る収益(利息収益を除く) |
1,552 |
△12,731 |
91 |
△11,088 |
- |
|
給付支払額 |
△1,934 |
△16,049 |
△3,652 |
△21,635 |
△817 |
|
管理費用支払額 |
△13 |
△55 |
△239 |
△307 |
- |
|
事業主による拠出 |
971 |
1,076 |
2,112 |
4,159 |
817 |
|
利息収益 |
281 |
11,022 |
595 |
11,898 |
- |
|
為替換算差額 |
- |
33,033 |
1,677 |
34,710 |
- |
|
その他 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
2024年3月31日現在 |
29,659 |
231,192 |
13,132 |
273,983 |
- |
連結貸借対照表で認識された、退職給付に係る資産・負債の純額の変動(積立超過額の返還に対する税金を除く)は、以下の通りです。
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
年金及び一時金による給付 |
退職後 医療給付 |
|||
|
|
日本 |
英国 |
その他の地域 |
小計 |
|
|
2022年4月1日現在 |
△92 |
43,572 |
△38,870 |
4,610 |
△10,846 |
|
連結損益計算書で認識された項目 |
△1,089 |
274 |
△1,180 |
△1,995 |
△374 |
|
連結包括利益計算書で認識された項目 |
396 |
△14,109 |
7,155 |
△6,558 |
2,212 |
|
事業主による拠出 |
1,017 |
1,209 |
2,083 |
4,309 |
775 |
|
制度終了にかかる事業主による臨時の拠出 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
為替換算差額 |
- |
1,206 |
△2,308 |
△1,102 |
△956 |
|
その他 |
- |
- |
△7 |
△7 |
- |
|
2023年3月31日現在 |
232 |
32,152 |
△33,127 |
△743 |
△9,189 |
|
連結損益計算書で認識された項目 |
△1,006 |
1,053 |
△1,619 |
△1,572 |
△440 |
|
連結包括利益計算書で認識された項目 |
2,921 |
△10,311 |
1,995 |
△5,395 |
645 |
|
事業主による拠出 |
971 |
1,076 |
2,112 |
4,159 |
817 |
|
制度終了にかかる事業主による臨時の拠出 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
為替換算差額 |
- |
4,658 |
△4,132 |
526 |
△1,228 |
|
その他 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
2024年3月31日現在 |
3,118 |
28,628 |
△34,771 |
△3,025 |
△9,395 |
主要な数理計算上の仮定は、以下の通りです。なお、当社グループには様々な退職後給付制度が存在するため、各制度の加重平均値として各仮定を表示しています。
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
||||
|
|
日本 |
英国 |
その他 の地域 |
日本 |
英国 |
その他 の地域 |
|
割引率(%) |
1.5% |
4.8% |
4.1% |
1.0% |
4.8% |
4.0% |
|
将来の予想昇給率(%) (注) |
1.8% |
- |
2.8% |
1.8% |
- |
2.9% |
|
将来の年金給付の予想増加率(%) |
- |
1.2% |
2.2% |
- |
1.2% |
2.4% |
|
消費者物価上昇率(%) |
0.25% |
2.7% |
2.3% |
0.25% |
2.7% |
2.4% |
|
医療費の長期的な増加率(%) |
- |
- |
4.5% |
- |
- |
4.5% |
(注)将来の予想昇給率も各制度の加重平均値として表示していますが、英国の“Pilkington Superannuation Scheme(PSS)”及びNGF Europe Ltd.の確定給付型年金制度、並びに米国の“Salaried Plan”のような、給付額の算定に使用される給与額に上限が設定された制度は除外しています。
当社グループは、それぞれの地域毎に適切な死亡率表を使用しています。例えば、当社グループの退職給付制度債務全体の約67%を占める英国のPSSの2024年3月末時点における年金数理計算には、英国のSAPS S3標準死亡率表をベースに、PSSの理事会によって調査された制度加入者の最近の死亡実績に関する調整を加味した死亡率表を使用しています。将来における死亡率の低下については、“CMI 2022 Core Projections”を参照し、年率1.25%の長期的趨勢率による低下を織り込んでいます。
この死亡率表に基づく年金受給者の予想残存寿命は、以下の通りです。
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
|
現在65歳の年金受給者の予想残存寿命 |
|
|
男性 |
21.5年 |
|
女性 |
23.2年 |
|
20年後における65歳年金受給者の予想残存寿命 |
|
|
男性 |
22.9年 |
|
女性 |
25.1年 |
制度資産の構成及び各構成資産の公正価値は、以下の通りです。
当連結会計年度末(2024年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
日本 |
英国 |
その他の地域 |
|||
|
|
活発な市場に おける公表価 格があるもの |
活発な市場に おける公表価 格が無いもの |
活発な市場に おける公表価 格があるもの |
活発な市場に おける公表価 格が無いもの |
活発な市場に おける公表価 格があるもの |
活発な市場に おける公表価 格が無いもの |
|
債券-国内政府債 |
8,430 |
- |
91,773 |
- |
1,582 |
- |
|
債券-国内社債 |
- |
431 |
21,170 |
- |
7,425 |
- |
|
債券-外国債券 |
3,168 |
375 |
21,361 |
- |
382 |
- |
|
株式-国内株式 |
7,825 |
- |
- |
- |
1,232 |
- |
|
株式-外国株式 |
1,542 |
- |
40,124 |
494 |
1,343 |
- |
|
不動産 |
- |
- |
6,718 |
79 |
176 |
- |
|
現金 |
- |
3,533 |
4,863 |
- |
479 |
- |
|
その他 |
- |
4,355 |
3,297 |
(注)41,313 |
513 |
- |
|
|
20,965 |
8,694 |
189,306 |
41,886 |
13,132 |
- |
(注)英国の「その他」には、バイ・イン実施のための保険契約が49,565百万円、長寿スワップ契約が△8,251百万円が含まれています。
前連結会計年度末(2023年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
日本 |
英国 |
その他の地域 |
|||
|
|
活発な市場に おける公表価 格があるもの |
活発な市場に おける公表価 格が無いもの |
活発な市場に おける公表価 格があるもの |
活発な市場に おける公表価 格が無いもの |
活発な市場に おける公表価 格があるもの |
活発な市場に おける公表価 格が無いもの |
|
債券-国内政府債 |
8,743 |
- |
90,536 |
- |
760 |
- |
|
債券-国内社債 |
- |
525 |
15,939 |
- |
7,130 |
- |
|
債券-外国債券 |
3,460 |
400 |
17,936 |
- |
290 |
- |
|
株式-国内株式 |
6,484 |
- |
3,894 |
- |
1,258 |
- |
|
株式-外国株式 |
1,243 |
- |
30,858 |
1,271 |
1,223 |
- |
|
不動産 |
- |
- |
6,206 |
66 |
158 |
- |
|
現金 |
- |
3,610 |
7,206 |
149 |
791 |
- |
|
その他 |
- |
4,337 |
2,607 |
(注)38,214 |
802 |
- |
|
|
19,930 |
8,872 |
175,182 |
39,700 |
12,412 |
- |
(注)英国の「その他」には、バイ・イン実施のための保険契約が43,940百万円、長寿スワップ契約が△5,726百万円が含まれています。
確定給付制度債務の算定に使用された主要な仮定は、割引率、インフレ率、並びに死亡率です。主要な確定給付型年金制度のうち日本と英国の制度に係る確定給付制度債務の感応度分析は、以下の通りです。
|
仮定 |
仮定の変動 |
制度負債への影響 |
|
|
日本 |
英国 |
||
|
割引率 |
0.5%の増加又は減少 |
3.9%の減少又は4.2%の増加 |
5.7%の減少又は6.3%の増加 |
|
インフレ率 |
0.5%の増加又は減少 |
影響なし |
3.2%の増加又は2.8%の減少 |
|
死亡率 |
寿命の1年増加 |
影響なし |
3.3%の増加 |
上記の表に記載の感応度は、グロス(制度資産控除前)ベースの確定給付制度債務に対する影響を表しています。当注記冒頭の確定給付型年金制度における主要なリスクの表中にも記載の通り、割引率の変動によるネット(制度資産控除後)ベースの確定給付債務への影響は、債券利回りの変動を通じた制度資産として保有される債券の公正価値の変動によって、その一部が相殺されることになります。
医療費の趨勢率が1%減少した場合、退職給付に係る負債は772百万円減少し、当期の勤務費用と利息費用は合わせて2百万円減少します。医療費の趨勢率が1%増加した場合、退職給付に係る負債は881百万円増加し、当期の勤務費用と利息費用は合わせて2百万円増加します。この感応度分析では、事業主の費用増加には年間の上限があることを考慮しています。
上記の感応度分析では、他の仮定に変動が無い状況において、ある一つの仮定が変動した場合を想定しています。実際にはこのようなケースは稀であり、複数の仮定の変動が関連性を有しながら発生することがあります。物価上昇に対する上記の感応度には、物価上昇に連動する年金給付の増加の影響を含んでいます。
重要な仮定に対する確定給付制度債務の感応度は、連結貸借対照表で認識される退職給付に係る負債を算定する際に使用される方法と同一の方法を用いて算定されます。
感応度分析の作成に使用された方法及び仮定について、前連結会計年度(2023年3月期)からの変更はありません。
33. 引当金
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
注記 |
製品保証 |
リストラクチャリング |
賞与 |
環境 |
請求及び 訴訟 |
その他 |
合計 |
|
4月1日現在 |
|
1,190 |
3,852 |
8,854 |
8,313 |
3,247 |
9,510 |
34,966 |
|
為替換算差額 |
|
54 |
413 |
839 |
874 |
343 |
563 |
3,086 |
|
連結損益計算書計上額 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
引当金繰入額 |
|
405 |
1,454 |
10,294 |
724 |
1,570 |
1,503 |
15,950 |
|
割引計算の 期間利息費用 |
(13) |
- |
- |
- |
301 |
- |
- |
301 |
|
売却目的で保有する処分グループへの振替 |
|
- |
- |
- |
- |
- |
3 |
3 |
|
売却した子会社で認識されていた金額 |
|
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
未使用分の戻入 |
|
△67 |
△76 |
△3,330 |
△267 |
△537 |
△207 |
△4,484 |
|
使用額 |
|
△89 |
△2,677 |
△7,772 |
△296 |
△810 |
△655 |
△12,299 |
|
3月31日現在 |
|
1,493 |
2,966 |
8,885 |
9,649 |
3,813 |
10,717 |
37,523 |
|
引当金合計の内訳 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
流動 |
|
1,309 |
2,018 |
7,919 |
943 |
1,006 |
5,091 |
18,286 |
|
非流動 |
|
184 |
948 |
966 |
8,706 |
2,807 |
5,626 |
19,237 |
|
|
|
1,493 |
2,966 |
8,885 |
9,649 |
3,813 |
10,717 |
37,523 |
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
注記 |
製品保証 |
リストラクチャリング |
賞与 |
環境 |
請求及び 訴訟 |
その他 |
合計 |
|
4月1日現在 |
|
526 |
7,564 |
5,808 |
8,424 |
3,520 |
8,975 |
34,817 |
|
為替換算差額 |
|
25 |
246 |
217 |
572 |
49 |
203 |
1,312 |
|
連結損益計算書計上額 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
引当金繰入額 |
|
924 |
770 |
9,579 |
17 |
1,576 |
1,567 |
14,433 |
|
割引計算の 期間利息費用 |
(13) |
- |
- |
- |
243 |
- |
- |
243 |
|
売却目的で保有する処分グループへの振替 |
|
- |
- |
3 |
- |
- |
△78 |
△75 |
|
売却した子会社で認識されていた金額 |
|
- |
△3 |
△4 |
- |
- |
- |
△7 |
|
未使用分の戻入 |
|
△215 |
△1,982 |
△1,041 |
△641 |
△1,265 |
△160 |
△5,304 |
|
使用額 |
|
△70 |
△2,743 |
△5,708 |
△302 |
△633 |
△997 |
△10,453 |
|
3月31日現在 |
|
1,190 |
3,852 |
8,854 |
8,313 |
3,247 |
9,510 |
34,966 |
|
引当金合計の内訳 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
流動 |
|
1,059 |
1,216 |
7,970 |
403 |
1,288 |
4,258 |
16,194 |
|
非流動 |
|
131 |
2,636 |
884 |
7,910 |
1,959 |
5,252 |
18,772 |
|
|
|
1,190 |
3,852 |
8,854 |
8,313 |
3,247 |
9,510 |
34,966 |
製品保証引当金は、当社グループが製品の信頼性や性能に対して保証を与えた場合に、設定されます。製品保証引当金の金額は、過去のクレームの実績水準に基づき算定されます。将来におけるクレームの発生水準は、過去の実績とは異なる可能性がありますが、クレーム水準の変化が引当金の金額に重要な影響を及ぼすとは想定していません。製品保証引当金は、与えられた保証期間にわたって使用され、その平均使用期間は1年未満と想定しています。
リストラクチャリング引当金は、当連結会計年度末(2024年3月末)において、建築用ガラス事業で1,544百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)1,374百万円)、自動車用ガラス事業で1,232百万円(同2,310百万円)、その他で190百万円(同168百万円)、それぞれ設定されています。リストラクチャリング引当金は、詳細なリストラクチャリング計画が存在し、その計画が影響を受ける従業員に対して通知された場合に、設定されます。リストラクチャリング引当金は、リストラクチャリング計画の影響を受ける従業員の人数とその雇用終了に係る費用に関する固有のデータに基づき金額の見積りが行われるため、リストラクチャリング計画実施による実績額が引当金の額と大きく異なることは考えていません。リストラクチャリング引当金は、主として翌連結会計年度内に使用されるものと想定しています。
賞与引当金は、従業員に対する賞与制度に関して支出が予想される金額を見積り設定されています。この金額は一般的に、当社グループの業績を当該賞与制度が規定する基準値と比較・参照することにより算定されます。賞与の支給が将来の業績に関する予想の影響を受ける場合には、当社グループは将来の賞与支給額を見積るため、将来業績の予想値と当該賞与制度が規定する基準値との比較を行います。
環境引当金は、当社グループに法的又は推定的債務が存在する場合に、環境対策のために必要と見込まれる金額を計上しています。当連結会計年度末(2024年3月末)において、建築用ガラス事業で741百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)684百万円)、高機能ガラス事業で82百万円(同82百万円)、その他で8,826百万円(同7,547百万円)、それぞれ設定されています。その他における環境引当金は、主として北米及び日本において前連結会計年度以前に計上された引当金です。
請求及び訴訟引当金は、様々な請求や係争案件の解決の可能性を考慮し計上しております。この引当金は、従業員や第三者に対する債務になりうると以前から認識されている案件を含んでおり、その中には既に訴訟となっている案件もあります。この引当金には、事象としては発生しているがまだ訴訟には至っていないような案件も適切な場合には含めています。
その他の引当金は、当連結会計年度末(2024年3月末)において、主として、重要性の乏しい退職給付に係る引当金4,972百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)4,788百万円)、有給休暇に係る引当金3,896百万円(同3,445百万円)から構成されています。
34. 繰延収益
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
繰延収益 |
698 |
810 |
|
政府補助金 |
3,508 |
2,900 |
|
|
4,206 |
3,710 |
|
流動 |
512 |
710 |
|
非流動 |
3,694 |
3,000 |
|
|
4,206 |
3,710 |
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
4月1日現在 |
|
3,710 |
3,529 |
|
為替換算差額 |
|
643 |
212 |
|
受領した繰延収益 |
|
729 |
490 |
|
連結損益計算書に認識された繰延収益 |
|
△876 |
△521 |
|
3月31日現在 |
|
4,206 |
3,710 |
繰延収益は、当連結会計年度末(2024年3月末)において、自動車用ガラス事業の金型費用に関して顧客から提供された金額473百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)398百万円)、及びその他の繰延収益225百万円(同412百万円)から構成されています。前者は主に自動車用ガラスの顧客から受取った収入から構成され、非流動資産の有形固定資産に計上された金型の耐用年数と同一の期間にわたって、繰延収益は連結損益計算書において償却されます。
政府補助金は、主として、欧州における自動車用ガラス事業及び欧州、米州における建築用ガラス事業において発生したものであり、ポーランド、イタリア、英国、ドイツ並びに米国における設備投資案件に関連した補助金です。政府補助金は、補助金の対象期間にわたって、均等に連結損益計算書において認識されます。繰延収益として認識された政府補助金に付随する、未履行の条件もしくはその他の偶発事象はありません。
35. 株式報酬
当社グループには、持分決済型の株式報酬制度がいくつか有り、その制度の下で、取締役、執行役常務、執行役、常務執行役員並びに執行役員の役務提供を対価として当社グループの持分金融商品を付与しています。持分金融商品の付与と交換に受領する役務の公正価値は、IFRS第2号「株式報酬」に基づき、権利確定期間にわたって費用認識します。全ての株式報酬取引は持分決済型です。
報告期間中に付与され、連結損益計算書に計上された金額は以下の通りです。
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
譲渡制限付株式報酬 |
(12) |
53 |
48 |
(1) 譲渡制限付株式報酬
当社の譲渡制限付株式報酬制度は、対象者となる執行役に対して、譲渡制限付株式を割り当てるために金銭報酬債権を付与し、対象者は当該金銭報酬債権を現物出資することで、当社の普通株式の発行を受けるものです。また、本制度に基づき当社の普通株式を発行するにあたり、当社と各対象者との間で譲渡制限付株式割当契約を締結しています。
(譲渡制限付株式割当契約の概要)
① 譲渡制限期間
付与日から30年間
② 当社による無償取得
対象者が、譲渡制限期間の開始日以降、最初に到来する当社の定時株主総会の開催日までに当社の取締役及び執行役のいずれの地位からも退任した場合には、当社取締役会が正当と認める理由がある場合を除き、当該株式を、退任の時点をもって無償で取得するものとします。
③ 譲渡制限の解除
対象者が、譲渡制限期間の開始日以降、最初に到来する当社の定時株主総会の開催日まで継続して、当社取締役又は執行役のいずれかの地位にあったことを条件とし、譲渡制限期間満了時点をもって譲渡制限を解除します。
当連結会計年度及び前連結会計年度に付与した譲渡制限付株式の内容は以下のとおりです。
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
付与日 |
2023年7月25日 |
2022年7月22日 |
|
付与数 |
83,000株 |
117,600株 |
|
1株当たり発行価額 (注) |
680円 |
400円 |
(注)当連結会計年度に付与した譲渡制限付株式の発行価額については、2023年6月28日(本新株発行に係る当社執行役社長の決定日の前営業日)、前連結会計年度に付与した譲渡制限付株式の発行価額については、2022年6月28日(本新株発行に係る当社執行役社長の決定日の前営業日)の東京証券取引所における当社普通株式の終値としています。
(2) ストック・オプション
2021年3月期より、ストック・オプション制度に代えて譲渡制限付株式報酬を導入したため、ストック・オプションの新規付与はありません。
当連結会計年度(2024年3月期)及び前連結会計年度(2023年3月期)においては、ストック・オプションの取消及び条件の変更はありませんでした。
未行使のストック・オプション数(1オプションにつき100株)の変動とそれらの1株当たり加重平均行使価格は、以下の通りです。
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
|
|
1株当たり平均 行使価格(円) |
オプション (個) |
1株当たり平均 行使価格(円) |
オプション (個) |
|
4月1日現在 |
1 |
4,927 |
1 |
5,421 |
|
行使 |
1 |
△1,513 |
1 |
△494 |
|
3月31日現在 |
1 |
3,414 |
1 |
4,927 |
当連結会計年度末(2024年3月末)の未行使のオプション3,414個(前連結会計年度末(2023年3月末)4,927個)のうち、582個(同2,095個)が行使可能でした。当連結会計年度(2024年3月期)においてオプションが行使された結果、普通株式151,300株(前連結会計年度(2023年3月期)49,400株)が1株当たり加重平均行使価格1円(同1円)で付与されました。これらのオプションの行使時における加重平均株価は698円(同498円)でした。
報告年度末の未行使オプションの満期消滅日と行使価格は以下の通りです。
|
|
満期消滅日 |
1株当たりの 行使価額(円) |
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
|
株式(株) |
|||
|
2008年ストック・オプション(注) |
2038年9月27日 |
1 |
1,300 |
3,900 |
|
2009年ストック・オプション(注) |
2039年9月30日 |
1 |
5,200 |
7,800 |
|
2010年ストック・オプション(注) |
2040年9月30日 |
1 |
4,400 |
6,600 |
|
2011年ストック・オプション(注) |
2041年10月14日 |
1 |
6,200 |
9,800 |
|
2012年ストック・オプション(注) |
2042年9月28日 |
1 |
16,800 |
31,400 |
|
2013年ストック・オプション(注) |
2043年10月15日 |
1 |
27,600 |
42,400 |
|
2014年ストック・オプション(注) |
2044年9月30日 |
1 |
17,200 |
31,100 |
|
2015年ストック・オプション(注) |
2045年9月30日 |
1 |
32,900 |
44,700 |
|
2016年ストック・オプション(注) |
2046年10月14日 |
1 |
39,500 |
57,200 |
|
2017年ストック・オプション(注) |
2047年9月29日 |
1 |
57,200 |
74,700 |
|
2018年ストック・オプション(注) |
2048年7月26日 |
1 |
56,800 |
89,300 |
|
2019年ストック・オプション(注) |
2049年7月24日 |
1 |
76,300 |
93,800 |
|
|
|
|
341,400 |
492,700 |
(注)権利確定条件は付されていません。
36. 資本金
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
|
株式数(株) |
株式数(株) |
|
授権株式 |
|
|
|
普通株式 |
177,500,000 |
177,500,000 |
|
A種種類株式 |
40,000 |
40,000 |
|
発行済株式数 |
|
|
|
普通株式(無額面普通株式) |
91,401,499 |
91,167,199 |
|
A種種類株式 (額面:1株につき1,000,000円) |
30,000 |
30,000 |
|
自己株式(普通株式) |
33,404 |
31,064 |
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
|
|
株式数(株) |
金額(百万円) |
株式数(株) |
金額(百万円) |
|
全額払込済みの発行済み普通株式 |
|
|
|
|
|
4月1日現在 |
91,167,199 |
116,756 |
91,000,199 |
116,709 |
|
譲渡制限付株式報酬 |
83,000 |
28 |
117,600 |
24 |
|
新株予約権の行使による増加 |
151,300 |
69 |
49,400 |
23 |
|
3月31日現在 |
91,401,499 |
116,853 |
91,167,199 |
116,756 |
|
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
|
|
株式数(株) |
金額(百万円) |
株式数(株) |
金額(百万円) |
|
|
全額払込済みの発行済みA種種類株式(優先株式) |
|
||||
|
4月1日現在 |
|
30,000 |
- |
30,000 |
- |
|
3月31日現在 |
|
30,000 |
- |
30,000 |
- |
(A種種類株式の発行)
当社グループは2017年3月31日にA種種類株式を発行しています。このA種種類株式の発行によって、当社グループの貸借対照表が強化され、調達された資金は借入金の返済及び当社グループの事業における高付加価値(VA)製品関連投資に充当されます。
A種種類株式の優先配当率は、配当基準日が、2018年3月31日までは年4.5%、2018年4月1日以降2020年3月31日までは年5.5%、2020年4月1日以降は年6.5%に設定されており、A種種類株主は普通株主に優先して配当を受け取ることができます。ある事業年度において、A種種類株主への優先配当金が不足した場合、当該不足額は翌事業年度以降に累積します。A種種類株主は、当該優先配当に加え、当社普通配当を受け取ることはできません。A種種類株式の配当については、注記15「配当金」をご参照ください。
またA種種類株式には、金銭を対価とする取得条項及び普通株式を対価とする取得請求権が付されています。
金銭を対価とする取得条項については、当社は、2018年4月1日以降いつでも、金銭を対価として、A種種類株式の全部又は一部を取得することができます。
普通株式を対価とする取得請求権については、当社とA種種類株主との間で締結した引受契約において、2020年7月1日以降においてのみ行使することができるとの転換制限が付されていましたが、転換制限解除事由の発生により、2020年5月22日以降、A種種類株主は当該取得請求権を行使することが可能となっています。A種種類株式に付された普通株式を対価とする取得請求権が行使された場合に交付される普通株式の数は、取得請求権を行使する日に応じて、取得請求権を行使したA種種類株式の払込金額相当額に次の係数を乗じて得られる額(なお、この額に当該A種種類株式に係る累積未払配当金相当額及び日割未払優先配当金額の合計額は加算されません。)を、取得価額で除して得られる数となります。
2017年4月1日から2017年6月30日 :1.05
2017年7月1日から2018年6月30日 :1.08
2018年7月1日から2019年6月30日 :1.15
2019年7月1日から2020年6月30日 :1.22
2020年7月1日から2021年6月30日 :1.29
2021年7月1日から2022年6月30日 :1.36
2022年7月1日以降 :1.43
当社グループは、2018年12月7日付及び2019年6月6日付でそれぞれ5,000株を取得及び消却しています。
普通株式の取得価額は、当初、2017年2月2日(A種種類株式に係る引受契約の締結日)に先立つ連続する30取引日の株式会社東京証券取引所が公表する当社の普通株式の売買高加重平均価格(VWAP)の平均値(円位未満小数第2位まで算出し、その小数第2位を四捨五入する。)の95%に相当する額(円位未満小数第2位まで算出し、その小数第2位を四捨五入する。)である、846.5円です。
A種種類株式には議決権はなく、譲渡制限が付されています。
(資本管理)
当社グループでは、資本金及び資本剰余金を管理の対象となる資本と定義したうえで、グループの戦略に沿って財務基盤を安定化させるという目標の下、資本の管理を行っています。当社取締役会は、グループの業績を勘案しながら、継続的にグループの資本管理に対する評価を行っています。当社グループは、新株の発行による貸借対照表の強化の効果や調達した資金による投資からのリターンが、潜在的な希薄化効果を上回ると当社取締役会により判断された場合には、新株の発行を行います。当社グループが普通株式以外の種類株式を発行する場合には、当社取締役会は、発行される種類株式に付随する権利と義務を検討し、調達した資金のうち他の適切な使途への利用を見込んでいる額を上回る額については、当該種類株式の償還を優先的に検討します。当社グループは、2017年3月期において、財務基盤の改善、また借入金の返済資金及びVA(Value-Added)化投資枠の確保を目的としてA種種類株式を発行しました。今後、残るA種種類株式について、財務安定性を維持しながら柔軟かつ早期に償還を実施し、将来的には全数を金銭償還することを目指しています。
37. 資本剰余金
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
4月1日現在 |
|
155,746 |
155,312 |
|
譲渡制限付株式報酬 |
|
25 |
24 |
|
新株予約権の増減 |
|
69 |
23 |
|
子会社等に対する所有持分の変動額 |
|
- |
387 |
|
3月31日現在 |
|
155,840 |
155,746 |
38. 利益剰余金
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
4月1日現在 |
|
△86,675 |
△60,121 |
|
当期利益(△は損失) |
|
10,633 |
△33,761 |
|
確定給付制度の再測定 |
(32) |
△4,750 |
△4,346 |
|
確定給付制度の再測定にかかる税効果及び その他の税金 |
(32) |
4,347 |
1,941 |
|
超インフレの調整 |
(44) |
21,513 |
11,906 |
|
剰余金の配当 |
|
△1,950 |
△1,950 |
|
非支配持分との資本取引 |
|
- |
△344 |
|
3月31日現在 |
|
△56,882 |
△86,675 |
|
利益剰余金(IFRS移行時の累積換算差額) |
|
△68,048 |
△68,048 |
|
IFRS移行時の累積換算差額を含む利益剰余金 期末残高 |
|
△124,930 |
△154,723 |
日本の会社法では、資本準備金を除く資本剰余金と利益準備金を除く利益剰余金から、剰余金の配当として処分される金額の10%相当額を、資本準備金と利益準備金の合計額が資本金の25%に達するまで、資本準備金又は利益準備金にそれぞれ繰り入れることが規定されています。株主総会、あるいは一定の条件を満たした場合には取締役会の決議に基づいて、任意の時期に剰余金の配当を行うことが可能です。
39. その他の資本の構成要素
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
注記 |
キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値 |
その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産の公正価値 |
在外営業活動体の換算差額 |
自己株式 |
新株予約権 |
合計 |
|
4月1日現在 |
|
8,317 |
△8,808 |
△20,632 |
△42 |
426 |
△20,739 |
|
在外営業活動体の換算差額 |
|
|
|
|
|
|
|
|
当期発生額 |
|
- |
- |
27,377 |
- |
- |
27,377 |
|
純投資ヘッジ |
(24) |
- |
- |
△14,930 |
- |
- |
△14,930 |
|
キャッシュ・フロー・ ヘッジの公正価値 |
|
|
|
|
|
|
|
|
当期発生額 |
|
△11,487 |
- |
- |
- |
- |
△11,487 |
|
連結損益計算書への 組替調整額 |
|
△2,704 |
- |
- |
- |
- |
△2,704 |
|
キャッシュ・フロー・ ヘッジにかかる税効果 |
(26) |
1,773 |
- |
- |
- |
- |
1,773 |
|
その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産の公正価値 |
|
|
|
|
|
|
|
|
当期発生額 |
(23) |
- |
△2,645 |
- |
- |
- |
△2,645 |
|
その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産の公正価値にかかる税効果 |
(26) |
- |
6 |
- |
- |
- |
6 |
|
自己株式の取得 |
|
- |
- |
- |
△1 |
- |
△1 |
|
株式報酬 (ストック・オプション) |
|
- |
- |
- |
- |
△138 |
△138 |
|
3月31日現在 |
|
△4,101 |
△11,447 |
△8,185 |
△43 |
288 |
△23,488 |
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
注記 |
キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値 |
その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産の公正価値 |
在外営業活動体の換算差額 |
自己株式 |
新株予約権 |
合計 |
|
4月1日現在 |
|
29,976 |
△7,631 |
△21,337 |
△41 |
472 |
1,439 |
|
在外営業活動体の換算差額 |
|
|
|
|
|
|
|
|
当期発生額 |
|
- |
- |
11,874 |
- |
- |
11,874 |
|
純投資ヘッジ |
(24) |
- |
- |
△11,169 |
- |
- |
△11,169 |
|
キャッシュ・フロー・ ヘッジの公正価値 |
|
|
|
|
|
|
|
|
当期発生額 |
|
△2,595 |
- |
- |
- |
- |
△2,595 |
|
連結損益計算書への 組替調整額 |
|
△25,677 |
- |
- |
- |
- |
△25,677 |
|
キャッシュ・フロー・ ヘッジにかかる税効果 |
(26) |
6,613 |
- |
- |
- |
- |
6,613 |
|
その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産の公正価値 |
|
|
|
|
|
|
|
|
当期発生額 |
(23) |
- |
△1,242 |
- |
- |
- |
△1,242 |
|
その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産の公正価値にかかる税効果 |
(26) |
- |
65 |
- |
- |
- |
65 |
|
自己株式の取得 |
|
- |
- |
- |
△1 |
- |
△1 |
|
株式報酬 (ストック・オプション) |
|
- |
- |
- |
- |
△46 |
△46 |
|
3月31日現在 |
|
8,317 |
△8,808 |
△20,632 |
△42 |
426 |
△20,739 |
その他の資本の構成要素には、以下の剰余金が含まれます。
・キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値
この剰余金は、ヘッジ手段のうち有効なキャッシュ・フロー・ヘッジの関係があると認められる部分にかかる正味変動額から構成されています。
キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値のうち、当連結会計年度(2024年3月期)において連結損益計算書に組替調整された金額は、△2,704百万円(前連結会計年度(2023年3月期)は△25,677百万円)です。このうち、その他の費用には1百万円(同△3百万円)、売上原価には△2,705百万円(同△25,674百万円)が、それぞれ組替調整されました。
・その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産の公正価値
この剰余金は、その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産の公正価値の評価差額です。
・在外営業活動体の換算差額
この剰余金は、海外子会社等の財務諸表を当社グループの表示通貨へ換算する際に発生した換算差額と、在外営業活動体に対する純投資のヘッジの影響額から構成されています。
40. 営業活動によるキャッシュ・フロー
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
当期利益(△は損失) |
|
10,930 |
|
△31,017 |
|
調整項目: |
|
|
|
|
|
法人所得税 |
(14) |
6,667 |
|
9,084 |
|
減価償却費(有形固定資産) |
(18) |
43,776 |
|
38,021 |
|
償却費(無形資産) |
(17) |
2,146 |
|
2,191 |
|
減損損失 |
|
1,022 |
|
52,728 |
|
減損損失の戻入益 |
|
△179 |
|
△58 |
|
有形固定資産売却損益 |
|
△27 |
|
△824 |
|
子会社、ジョイント・ベンチャー、関連会社 及び事業の売却損益 |
|
△969 |
|
△1,555 |
|
繰延収益の増減 |
(34) |
△147 |
|
△32 |
|
金融収益 |
(13) |
△10,610 |
|
△5,239 |
|
金融費用 |
(13) |
38,818 |
|
22,641 |
|
持分法適用会社に対する金融債権の減損損失の戻入益 |
(21) |
△3,740 |
|
- |
|
持分法による投資利益 |
(21) |
△5,092 |
|
△7,333 |
|
持分法投資に関するその他の損益 |
(21) |
△1,023 |
|
1,522 |
|
その他 |
|
△51 |
|
△1,060 |
|
引当金及び運転資本の増減考慮前の営業活動 によるキャッシュ・フロー |
|
81,521 |
|
79,069 |
|
引当金及び退職給付に係る負債の増減 |
|
△3,677 |
|
△3,846 |
|
運転資本の増減: |
|
|
|
|
|
-棚卸資産の増減 |
|
△8,421 |
|
△22,860 |
|
-売上債権及びその他の債権の増減 |
|
17,609 |
|
△18,282 |
|
-仕入債務及びその他の債務の増減 |
|
△15,615 |
|
16,083 |
|
-契約残高の増減 |
|
14,628 |
|
18,064 |
|
運転資本の増減 |
|
8,201 |
|
△6,995 |
|
営業活動による現金生成額 |
|
86,045 |
|
68,228 |
連結キャッシュ・フロー計算書の、有形固定資産、ジョイント・ベンチャー及び関連会社等の売却による収入の内訳は以下の通りです。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
子会社及び事業 |
ジョイント ・ベンチャー 及び関連会社 |
有形固定資産 |
無形資産 |
その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産 |
合計 |
|
正味帳簿価額 |
- |
- |
2,212 |
0 |
258 |
2,470 |
|
資産の処分損益 |
969 |
- |
27 |
4 |
1 |
1,001 |
|
その他の包括利益 からの組替調整 |
△1,713 |
- |
- |
- |
- |
△1,713 |
|
その他の債権 |
744 |
- |
- |
- |
- |
744 |
|
資産の処分による収入 |
- |
- |
2,239 |
4 |
259 |
2,502 |
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
子会社及び事業 |
ジョイント ・ベンチャー 及び関連会社 |
有形固定資産 |
無形資産 |
その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産 |
合計 |
|
正味帳簿価額 |
3,692 |
269 |
476 |
2 |
12 |
4,451 |
|
資産の処分損益 |
1,540 |
15 |
824 |
2 |
0 |
2,381 |
|
その他の包括利益 からの組替調整 |
△1,771 |
- |
- |
- |
- |
△1,771 |
|
売却時に子会社が 保有する現金及び 現金同等物 |
△1,269 |
- |
- |
- |
- |
△1,269 |
|
資産の処分による収入 |
2,192 |
284 |
1,300 |
4 |
12 |
3,792 |
当連結会計年度(2024年3月期)及び前連結会計年度(2023年3月期)において重要な非資金取引はありません。
41. 1株当たり利益
(i) 基本
基本的1株当たり利益は、親会社の所有者に帰属する当期利益からA種種類株主へ支払われたA種種類株式の配当金を控除した金額を、当該連結会計年度の発行済普通株式の加重平均株式数で除して算定しています。A種種類株式に係る配当金は、発行要項で定められた配当率に基づき算定されます。発行済普通株式の加重平均株式数には、当社グループが買入れて自己株式として保有している普通株式及び株式報酬制度に基づき割り当てられた譲渡制限付株式のうち譲渡制限解除の条件を満たしていないものは含まれません。
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
利益 |
|
|
|
親会社の所有者に帰属する当期利益(△は損失)(百万円) |
10,633 |
△33,761 |
|
調整; |
|
|
|
- A種種類株式の配当金(百万円) |
△1,950 |
△1,950 |
|
基本的1株当たり当期利益の算定に用いる利益 (△は損失)(百万円) |
8,683 |
△35,711 |
|
発行済普通株式の加重平均株式数(千株) |
91,017 |
90,853 |
|
基本的1株当たり当期利益(△は損失)(円) |
95.40 |
△393.06 |
(ii) 希薄化後
希薄化後1株当たり利益は、全ての希薄化効果のある潜在的普通株式が転換されたと仮定して、当期利益と発行済普通株式の加重平均株式を調整することにより算定しています。当社グループには、ストック・オプションの行使、株式報酬制度による譲渡制限付株式及びA種種類株式に付与された普通株式を対価とする取得請求権の行使による潜在的普通株式が存在します。ストック・オプションについては、付与された未行使のストック・オプションの権利行使価額に基づき、公正価値(当社株式の当期の平均株価によって算定)で取得されうる株式数を控除したうえで、オプションの行使によって発行されうる株式数を算定します。株式報酬制度による譲渡制限付株式につい
ては、譲渡制限期間の開始日以降、最初に到来する当社の定時株主総会の開催日までの期間で、公正価値(当社株
式の当期の平均株価によって算定)が発行価格を上回る場合に、割当てられた譲渡制限付株式のうち報酬の対価と
なる役務が提供された相当分を潜在株式とします。A種種類株式については、A種種類株式の保有者にとって最も有利な条件での普通株式への転換を仮定して、発行されうる株式数を算定します。A種種類株式の普通株式への転換は、2022年7月1日以降に普通株式を対価とする取得請求権が行使される場合に適用される係数を使用したうえで、希薄化効果を有する場合には、希薄化後1株当たり利益の算定に含めています。
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
利益 |
|
|
|
親会社の所有者に帰属する当期利益(△は損失)(百万円) |
10,633 |
△33,761 |
|
調整; |
|
|
|
- A種種類株式の配当金(百万円) |
- |
△1,950 |
|
希薄化後1株当たり当期利益の算定に用いる利益 (△は損失)(百万円) |
10,633 |
△35,711 |
|
普通株式の加重平均株式数 |
|
|
|
発行済普通株式の加重平均株式数(千株) |
91,017 |
90,853 |
|
調整; |
|
|
|
- ストック・オプション(千株) |
340 |
- |
|
- A種種類株式の転換の仮定(千株) |
50,679 |
- |
|
- 譲渡制限付株式(千株) |
21 |
- |
|
希薄化後1株当たり当期利益の算定に用いる 普通株式の加重平均株式数(千株) |
142,057 |
90,853 |
|
希薄化後1株当たり当期利益(△は損失)(円) |
74.85 |
△393.06 |
(注)前連結会計年度においては、ストック・オプション、譲渡制限付株式及びA種種類株式の転換が1株当たり当期損失を減少させるため、潜在株式は希薄化効果を有しておりません。
42. コミットメント
(設備投資契約)
報告期間の期末現在、契約しているが発生していない資本的支出は以下の通りです。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
有形固定資産 |
1,235 |
1,452 |
43. 関連当事者との取引
報告期間中に行われた、関連当事者との取引は以下の通りです。関連当事者は、当社及びその連結子会社との間で、ジョイント・ベンチャーとして活動する、もしくは関連会社としての関係を持つ企業として識別されています。
(製品及びサービス等の販売)
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
製品等の販売 |
|
|
|
ジョイント・ベンチャー |
2,273 |
2,266 |
|
関連会社 |
2,140 |
3,757 |
|
|
|
|
|
サービスの販売 |
|
|
|
ジョイント・ベンチャー |
- |
2 |
|
関連会社 |
2 |
16 |
|
|
4,415 |
6,041 |
ジョイント・ベンチャー及び関連会社に対する製品及びサービスの販売は、独立第三者間取引に適用される通常の取引条件に基づき行われています。また、ジョイント・ベンチャーに対して研究開発における支援が行われており、当連結会計年度(2024年3月期)では-百万円(前連結会計年度(2023年3月期)は2百万円)の収益が計上されました(Cebrace向け)。
(製品及びサービス等の購入)
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
製品等の購入 |
|
|
|
ジョイント・ベンチャー |
10,771 |
9,809 |
|
関連会社 |
1,302 |
1,075 |
|
|
|
|
|
サービスの購入 |
|
|
|
関連会社 |
2,360 |
2,315 |
|
|
14,433 |
13,199 |
当社グループの連結子会社がジョイント・ベンチャーから製品を購入する場合の取引条件は、以下の通りです。
・Cebrace - ジョイント・ベンチャーの当事者間で合意された価格に基づく通常の取引条件による。支払条件は、請求書の日付から起算して37日支払い。
(製品及びサービスの販売及び購入、並びに技術支援及びライセンス契約から発生した未決済残高)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
関連当事者に対する債権 |
|
|
|
|
ジョイント・ベンチャー |
|
2 |
811 |
|
関連会社 |
|
117 |
142 |
|
|
(22) |
119 |
953 |
|
関連当事者に対する債務 |
|
|
|
|
ジョイント・ベンチャー |
|
221 |
2,361 |
|
関連会社 |
|
893 |
788 |
|
|
(31) |
1,114 |
3,149 |
関連当事者に対する債権について、当連結会計年度(2024年3月期)及び前連結会計年度(2023年3月期)において認識された費用はありません。
関連当事者が当社グループに対する取引義務を履行することを妨げる制限はありません。
(関連当事者に対する貸付金)
ジョイント・ベンチャー
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
4月1日現在 |
|
6,005 |
5,302 |
|
為替換算差額 |
|
511 |
442 |
|
貸付金回収額 |
|
△6,707 |
△78 |
|
利息請求額 |
|
191 |
339 |
|
3月31日現在 |
(22) |
- |
6,005 |
関連会社
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
4月1日現在 |
|
74 |
124 |
|
為替換算差額 |
|
9 |
6 |
|
貸付金回収額 |
|
△1 |
△56 |
|
利息請求額 |
|
1 |
- |
|
3月31日現在 |
(22) |
83 |
74 |
関連当事者に対する貸付金について、当連結会計年度(2024年3月期)にて、SP Glass Holdings B.V.への貸付金は清算されました。
関連会社への貸付金には担保が付されています。
(コミットメント及びその他の偶発事象)
当連結会計年度末(2024年3月末)、前連結会計年度末(2023年3月末)において、ジョイント・ベンチャー及び関連会社に関する重要なコミットメント及びその他の偶発事象はありません。
当連結会計年度末(2024年3月末)、前連結会計年度末(2023年3月末)において、ジョイント・ベンチャー及び関連会社向けへの債務保証は行っていません。
(主要な経営幹部の報酬)
主要な経営幹部の報酬の詳細は、注記12「従業員給付費用」をご参照ください。
(退職給付)
年金制度への拠出の詳細は、注記12「従業員給付費用」をご参照ください。制度資産(積立超過額に対する当社グループの権利の詳細を含む)、確定給付制度債務の詳細は注記32「退職給付債務及びその他の従業員給付」をご参照ください。
44. 超インフレの調整
2019年3月期 第2四半期において、アルゼンチンの全国卸売物価指数が、同国の3年間累積インフレ率が100%を超えたことを示したため、当社グループはアルゼンチン・ペソを機能通貨とするアルゼンチンの子会社について、超インフレ経済下で営業活動を行っていると判断しました。このため当社グループは、アルゼンチンにおける子会社の財務諸表について、IAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」に定められる要件に従い、会計上の調整を加えています。
IAS第29号は、アルゼンチンの子会社の財務諸表について、報告期間の末日現在の測定単位に修正した上で、当社グループの連結財務諸表に含めることを要求しています。
当社グループは、アルゼンチンにおける子会社の財務諸表の修正のため、Instituto Nacional de Estadística y Censos de la República Argentina (INDEC)が公表するアルゼンチンの全国卸売物価指数(IPIM)から算出する変換係数を用いています。2006年6月以降のIPIMとそれに対応する変換係数は以下の通りです。
|
貸借対照表日 |
全国卸売物価指数(IPIM) (2006年6月30日 = 100) |
変換係数 |
|
2006年6月30日 |
100.0 |
256.719 |
|
2007年3月31日 |
103.9 |
247.168 |
|
2008年3月31日 |
120.2 |
213.560 |
|
2009年3月31日 |
128.7 |
199.465 |
|
2010年3月31日 |
146.5 |
175.240 |
|
2011年3月31日 |
165.5 |
155.126 |
|
2012年3月31日 |
186.7 |
137.486 |
|
2013年3月31日 |
211.1 |
121.588 |
|
2014年3月31日 |
265.6 |
96.666 |
|
2015年3月31日 |
305.7 |
83.964 |
|
2016年3月31日 |
390.6 |
65.720 |
|
2017年3月31日 |
467.2 |
54.946 |
|
2018年3月31日 |
596.1 |
43.069 |
|
2019年3月31日 |
970.9 |
26.441 |
|
2020年3月31日 |
1,440.8 |
17.818 |
|
2021年3月31日 |
2,046.4 |
12.545 |
|
2022年3月31日 |
3,162.1 |
8.119 |
|
2023年3月31日 |
6,402.2 |
4.010 |
|
2023年4月30日 |
7,111.4 |
3.610 |
|
2023年5月31日 |
7,664.2 |
3.350 |
|
2023年6月30日 |
8,120.3 |
3.161 |
|
2023年7月31日 |
8,635.5 |
2.973 |
|
2023年8月31日 |
9,709.9 |
2.644 |
|
2023年9月30日 |
10,947.8 |
2.345 |
|
2023年10月31日 |
11,856.7 |
2.165 |
|
2023年11月30日 |
13,375.6 |
1.919 |
|
2023年12月31日 |
16,781.8 |
1.530 |
|
2024年1月31日 |
20,241.3 |
1.268 |
|
2024年2月29日 |
22,921.4 |
1.120 |
|
2024年3月31日 |
25,671.9 |
1.000 |
アルゼンチンにおける子会社は、取得原価で表示されている有形固定資産等の非貨幣性項目について、取得日を基準に変換係数を用いて修正しております。現在原価で表示されている貨幣性項目及び非貨幣性項目については、報告期間の末日現在の測定単位で表示されていると考えられるため、修正していません。正味貨幣持高に係るインフレの影響は、損益計算書の金融収益または金融費用に表示しています。
また、アルゼンチンにおける子会社の当連結会計年度の損益計算書及びキャッシュ・フロー計算書は、上記の表に記載の変換係数を適用して修正しています。
アルゼンチンにおける子会社の財務諸表は、期末日の為替レートで換算し、当社グループの連結財務諸表に反映しています。比較連結財務諸表は、IAS第21号「外国為替レート変動の影響」42項(b)に従い修正再表示していません。
45. 企業集団に関する情報
当社グループの連結財務諸表には、196社の子会社、ジョイント・ベンチャー、関連会社の財務諸表数値が反映されています。当社グループの主要な子会社は以下の通りです。全ての子会社の財務諸表は、3月31日を決算日として連結財務諸表に反映しています。ジョイント・ベンチャー及び関連会社の詳細は、注記21「持分法で会計処理される投資」に記載しています。
|
子会社名 |
議決権の所有割合 (%) |
所在地 |
主要な事業の内容 |
|
欧州 |
|
|
|
|
Pilkington United Kingdom Ltd. |
100 |
イギリス |
建築用ガラス事業 |
|
Pilkington Automotive Ltd. |
100 |
イギリス |
自動車用ガラス事業 |
|
Pilkington Technology Management Ltd. |
100 |
イギリス |
建築用ガラス事業 及び自動車用ガラス事業 |
|
Pilkington Deutschland AG |
96.3 |
ドイツ |
建築用ガラス事業 |
|
Pilkington Automotive Deutschland GmbH |
100 |
ドイツ |
自動車用ガラス事業 |
|
Pilkington Automotive Poland Sp.z o.o. |
100 |
ポーランド |
自動車用ガラス事業 |
|
Pilkington Italia S.p.A. |
100 |
イタリア |
建築用ガラス事業 及び自動車用ガラス事業 |
|
アジア |
|
|
|
|
日本板硝子ビルディングプロダクツ(株) |
100 |
日本 |
建築用ガラス事業 |
|
NSG Vietnam Glass Industries Ltd. |
100 |
ベトナム |
建築用ガラス事業 |
|
米州 |
|
|
|
|
NSG Glass North America, Inc. |
100 |
アメリカ |
建築用ガラス事業 |
|
Pilkington North America, Inc. |
100 |
アメリカ |
建築用ガラス事業 及び自動車用ガラス事業 |
|
Vidrieria Argentina S.A. |
51 |
アルゼンチン |
建築用ガラス事業 |
|
Pilkington Brasil Ltda. |
100 |
ブラジル |
建築用ガラス事業 及び自動車用ガラス事業 |
|
Vidrios Lirquen S.A.(注) |
51.6 |
チリ |
建築用ガラス事業 |
|
持株会社等 |
|
|
|
|
NSG Holding (Europe) Ltd. |
100 |
イギリス |
その他(持株会社) |
|
NSG UK Enterprises Ltd. |
100 |
イギリス |
その他(持株会社) |
|
Pilkington Group Ltd. |
100 |
イギリス |
その他(持株会社) |
(注)Vidrios Lirquen S.A.は、当社グループが発行済み株式の51%を所有する別の子会社が、その発行済み株式の51.6%を所有しております。
<親会社の情報>
当社グループの親会社である日本板硝子株式会社は、日本に所在する企業であり、東京証券取引所にて株式を上場しています。
<子会社の資産の利用に対する制限>
当社グループの主要な子会社のひとつであるNSG UK Enterprises Ltd.(以下NSG UKE社)が、その直接の親会社を通じてグループの最終的な親会社である日本板硝子株式会社に配当金を支払う能力は、NSG UKE社と外部金融機関との間で締結された契約条項(コベナンツ)により制限を受けています。NSG UKE社は、コベナンツに抵触しない限りにおいて、直接の親会社に対して配当金を支払うことが可能です。
いくつかの例外は存在しますが、欧州及び米州における当社グループの子会社は、概してNSG UKEの子会社でもあります。
当社グループの子会社によって保有される現金及び現金同等物の残高のうち、当連結会計年度末(2024年3月末)において、それらを保有する当該子会社以外の会社が利用することができない金額は4,204百万円(前連結会計年度末(2023年3月末)7,452百万円)です。
46. 非支配持分
|
子会社名 |
非支配株主による 議決権の所有割合 (%) |
所在地 |
主要な事業の内容 |
|
Vidrieria Argentina S.A. |
49 |
アルゼンチン |
建築用ガラス事業 |
|
Vidrios Lirquen S.A.(注) |
48.4 |
チリ |
建築用ガラス事業 |
(注)Vidrios Lirquen S.A.は、当社グループが発行済み株式の51%を所有する別の子会社が、その発行済み株式の51.6%を所有しています。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
|
非支配持分の累積残高 |
|
|
|
Vidrieria Argentina S.A. |
25,265 |
21,913 |
|
Vidrios Lirquen S.A. |
2,731 |
3,366 |
|
その他 |
1,567 |
2,549 |
|
|
29,563 |
27,828 |
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
非支配持分に帰属する純損益の額 |
|
|
|
Vidrieria Argentina S.A. |
429 |
984 |
|
Vidrios Lirquen S.A. |
△75 |
961 |
|
その他 |
△57 |
799 |
|
|
297 |
2,744 |
重要性のある非支配持分がある子会社の要約財務諸表は、以下の通りです。要約財務諸表は、連結会社間の消去前の金額で記載しています。
要約損益計算書
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
|
|
Vidrieria Argentina S.A. |
Vidrios Lirquen S.A. |
Vidrieria Argentina S.A. |
Vidrios Lirquen S.A. |
|
売上高 |
38,359 |
8,368 |
30,570 |
10,285 |
|
継続事業からの純損益 |
876 |
△101 |
2,008 |
1,304 |
|
包括利益合計 |
23,313 |
△297 |
16,058 |
1,290 |
|
非支配持分に支払った配当 |
△728 |
△201 |
- |
△225 |
要約貸借対照表
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
当連結会計年度末 (2024年3月31日) |
前連結会計年度末 (2023年3月31日) |
||
|
|
Vidrieria Argentina S.A. |
Vidrios Lirquen S.A. |
Vidrieria Argentina S.A. |
Vidrios Lirquen S.A. |
|
流動資産 |
12,630 |
3,568 |
12,106 |
3,994 |
|
非流動資産 |
48,900 |
4,058 |
45,695 |
3,989 |
|
流動負債 |
△8,500 |
△3,346 |
△11,507 |
△2,723 |
|
非流動負債 |
△1,468 |
△574 |
△1,573 |
△692 |
|
資本合計 |
51,562 |
3,706 |
44,721 |
4,568 |
|
親会社の所有者に帰属する持分合計 |
26,297 |
975 |
22,808 |
1,202 |
|
非支配持分 |
25,265 |
2,731 |
21,913 |
3,366 |
要約キャッシュ・フロー計算書
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
|
|
Vidrieria Argentina S.A. |
Vidrios Lirquen S.A. |
Vidrieria Argentina S.A. |
Vidrios Lirquen S.A. |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
1,783 |
71 |
5,180 |
1,157 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△911 |
△1,006 |
△4,069 |
△1,272 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
2,608 |
△31 |
2,071 |
△252 |
|
現金及び現金同等物の増減額 |
3,480 |
△966 |
3,182 |
△367 |
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
4,972 |
1,071 |
3,075 |
1,345 |
|
現金及び現金同等物に係る換算差額 |
△3,596 |
△24 |
△1,285 |
93 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
4,856 |
81 |
4,972 |
1,071 |
47. 重要な後発事象
該当事項はありません。
該当事項はありません。
|
区分 |
当期首残高 (百万円) |
当期末残高 (百万円) |
平均利率 (%) |
返済期限 |
|
短期借入金(銀行当座借越を含む) |
9,754 |
13,026 |
4.2 |
- |
|
1年以内に返済予定の長期借入金 |
143,968 |
121,771 |
2.7 |
- |
|
1年以内に返済予定のリース負債 |
7,592 |
9,092 |
- |
- |
|
長期借入金(1年以内に返済予定のものを除く) |
297,984 |
318,980 |
3.7 |
2025年~ 2029年 |
|
リース負債(1年以内に返済予定のものを除く) |
26,738 |
31,475 |
- |
- |
|
その他有利子負債 |
|
|
|
|
|
非支配持分に対する非持分金融商品である優先株式 (1年以内返済予定) |
296 |
334 |
- |
|
|
非支配持分に対する非持分金融商品である優先株式 (1年以内に返済予定のものを除く) |
5,211 |
5,877 |
- |
|
|
合計 |
491,543 |
500,555 |
- |
- |
(注)1.「平均利率」については、期末借入残高に対する加重平均利率を記載しております。
2.リース負債の「平均利率」は、「第5「経理の状況」1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表⑤連結財務諸表注記 30「社債及び借入金」に記載しております。
3.非支配持分に対する非持分金融商品である優先株式の「平均利率」は、⑤連結財務諸表注記 30「社債及び借入金」に記載しております。
4.長期借入金及びリース負債(1年以内に返済予定のものを除く)の連結決算日後5年以内における返済予定額は以下の通りです。
|
|
1年超2年以内 |
2年超3年以内 |
3年超4年以内 |
4年超5年以内 |
|
長期借入金 (百万円) |
142,237 |
119,126 |
42,371 |
15,246 |
|
リース負債 (百万円) |
7,511 |
5,936 |
4,216 |
3,161 |
当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における資産除去債務の金額が、当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における負債及び資本合計額の100分の1以下であるため、連結財務諸表規則第92条の2の規定により記載を省略しています。
当連結会計年度における四半期情報等
|
(累計期間) |
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
当連結会計年度 |
|
売上高(百万円) |
207,954 |
420,168 |
612,696 |
832,537 |
|
税引前四半期利益又は税引前利益 (△は損失)(百万円) |
13,273 |
19,335 |
21,075 |
17,597 |
|
四半期(当期)利益(△は損失) (百万円) |
7,543 |
10,498 |
14,086 |
10,930 |
|
親会社の所有者に帰属する四半期(当期)利益(△は損失)(百万円) |
7,027 |
9,771 |
13,503 |
10,633 |
|
親会社の所有者に帰属する基本的1株当たり四半期(当期)利益 (△は損失)(円) |
71.95 |
96.70 |
132.29 |
95.40 |
|
|
|
|
|
|
|
(会計期間) |
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
|
親会社の所有者に帰属する基本的1株当たり四半期利益(△は損失)(円) |
71.95 |
24.77 |
35.60 |
△36.89 |