(1) 経営成績
当第1四半期連結累計期間(2016年1月1日から2016年3月31日まで)における当社グループを取り巻く世界経済は、全体としては引き続き緩やかな景気回復が続いたものの、一部の地域で弱さが見られました。日本においては、政府の経済政策等により、景気は緩やかな回復基調が継続しましたが、先行きに不透明感が増しています。欧州の景気は引き続き緩やかに回復し、米国でも個人消費が増加するなど、景気回復が続いています。中国をはじめとする新興国においては、成長鈍化が見られました。
このような環境の下、当社グループではディスプレイ事業の売上高減少や円高等の影響を受け、当第1四半期連結累計期間の売上高は前第1四半期連結累計期間比176億円(5.4%)減の3,080億円となりました。営業利益は、ディスプレイ事業において出荷数量減少及び販売価格下落の影響を受けたものの、建築用ガラスの販売価格上昇及び自動車用ガラスの出荷数量増加、並びにすべての事業におけるコストダウンの取り組みや原燃材料価格下落により同8億円(4.9%)増の167億円となりました。また、税引前四半期利益は、海外子会社の円建資産・負債の期末時点評価による為替差損が縮小したことから同24億円(22.4%)増の129億円、親会社の所有者に帰属する四半期純利益は、法人所得税費用が減少したことから同42億円(91.2%)増の88億円となりました。
当第1四半期連結累計期間における各報告セグメントの業績は、以下のとおりです。
① ガラス
建築用ガラスの出荷は、日本及び北米では堅調に推移しました。西中欧では需要は回復しているものの、東欧では引き続き低迷しました。販売価格は多くの地域で前年同期に比べ上昇したものの、円高の影響もあり、建築用ガラスは前年同期に比べ減収となりました。
自動車用ガラスは、日本及び一部新興国で自動車生産台数は減少したものの、全体としては堅調に推移したことから、当社グループの出荷も増加し、前年同期に比べ増収となりました。
以上の結果から、当第1四半期連結累計期間のガラスの売上高は前第1四半期連結累計期間比18億円(1.1%)増の1,709億円となりました。営業利益については、建築用ガラスの販売価格上昇や自動車用ガラスの堅調な出荷、及び原燃材料価格下落等により同47億円(237.2%)増の67億円となりました。
② 電子
液晶用ガラス基板の出荷は、顧客における生産調整の影響を受け、前年同期に比べ減少しました。また、販売価格も前年同期に比べ下落しました。ディスプレイ用特殊ガラスの出荷は、スマートフォン市場減速の影響を受け電子機器用途での出荷は前年同期に比べ減少しましたが、車載用途での出荷は拡大しました。ソーラー用ガラスの出荷は、前年同期に比べ減少しました。電子部材については、スマートフォン市場減速の影響を受け、オプトエレクトロニクス用部材の出荷が前年同期に比べ減少しました。
以上の結果から、当第1四半期連結累計期間の電子の売上高は前第1四半期連結累計期間比143億円(19.6%)減の587億円、営業利益は同64億円(72.8%)減の24億円となりました。
③ 化学品
クロールアルカリ・ウレタンは、東南アジアにおいて出荷が増加したものの、国際市況の影響により一部製品の販売価格が下落し、また円高となったことから、前年同期に比べ減収となりました。フッ素・スペシャリティは、一部製品の出荷が減少し、また円高となったことから、前年同期に比べ減収となりました。
以上の結果から、当第1四半期連結累計期間の化学品の売上高は前第1四半期連結累計期間比59億円(7.5%)減の726億円となりました。一方、営業利益は、原燃材料価格下落等の影響により、同19億円(31.5%)増の79億円となりました。
各報告セグメントに属する主要な製品の種類は以下のとおりです。
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報告セグメント |
主要製品 |
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ガラス |
フロート板ガラス、型板ガラス、網入り磨板ガラス、Low-E(低放射)ガラス、装飾ガラス、 建築用加工ガラス(断熱・遮熱複層ガラス、防災・防犯ガラス、防・耐火ガラス等)、 自動車用ガラス等 |
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電子 |
液晶用ガラス基板、ディスプレイ用特殊ガラス、ディスプレイ用周辺部材、 ソーラー用ガラス、産業用加工ガラス、半導体プロセス用部材、 オプトエレクトロニクス用部材、照明用製品、理化学用製品等 |
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化学品 |
塩化ビニル原料、苛性ソーダ、ウレタン原料、フッ素樹脂、撥水撥油剤、ガス、溶剤、 医農薬中間体・原体、ヨウ素製品等 |
上記製品の他、当社は、セラミックス製品、物流・金融サービス等も扱っています。
(2) 財政状態
○資産
当第1四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末比868億円減の19,045億円となりました。これは主に、前期末比で円高になったことにより為替換算後の有形固定資産が減少したことに加え、上場株式の株価下落に伴い、その他の金融資産が減少したことによるものであります。
○負債
当第1四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末比189億円減の8,086億円となりました。これは主に、前期末比で円高になったことによる影響も含め有利子負債が減少したことによるものであります。
○資本
当第1四半期連結会計期間末の資本は、前連結会計年度末比679億円減の10,959億円となりました。これは主に、前期末比で円高になったことに加え、上場株式の評価が下落したことに伴い、その他の資本の構成要素が減少したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より53億円(5.0%)増加し、1,101億円となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、516億円の収入(前年同期は550億円の収入)となりました。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当第1四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、312億円の支出(前年同期は247億円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出等があったことによるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当第1四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、137億円の支出(前年同期は235億円の支出)となりました。これは、有利子負債の返済及び償還、配当金の支払等があったことによるものであります。
(4) 対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。また、当第1四半期連結累計期間において新たな課題も発生しておりません。
(5) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は9,603百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。