前事業年度の有価証券報告書に記載した当社グループの事業等のリスクについて重要な変更はありません。
なお、当社はロシアにおいて主に建築用・自動車用ガラス事業を行っています。当第1四半期連結累計期間から発生しているロシア・ウクライナ情勢が長期化した場合、当社グループの事業が影響を受ける可能性がありますが、ロシア事業の売上高が全社に占める割合は2%程度(2021年度実績)です。
また、欧州の建築用・自動車用ガラス事業において、製造工程の燃料として天然ガスを使用しているため、情勢の長期化により天然ガス価格の高騰が続いた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績
当社グループは、2021年2月に長期経営戦略「2030年のありたい姿」を策定しました。この戦略では、長期安定的な収益基盤となる「コア事業」と高成長分野である「戦略事業」を両輪として、最適な事業ポートフォリオへの転換を図り、継続的に経済的・社会的価値を創出することを目指します。この長期経営戦略「2030年のありたい姿」を確実に実現するため、中期経営計画 AGC plus-2023 を策定しました。当計画においては、コア事業の深化と戦略事業の探索を実現する“両利きの経営”を更に追求するとともに、サステナビリティ経営の推進とDX(デジタルトランスフォーメーション)の加速による競争力の強化を主要な戦略として設定しました。当第1四半期連結累計期間(2022年1月1日から2022年3月31日まで)においては、戦略事業で、日本でのEUV露光用フォトマスクブランクスの生産能力増強を決定しました。コア事業では、東南アジアのクロールアルカリ事業基盤強化を目的としたインドシナ半島のクロールアルカリ事業3社の統合再編を決定し、その手続きの一環としてVinythai Public Company Limitedの上場を廃止しました。
当第1四半期連結累計期間の業績においては、戦略事業でライフサイエンス製品やエレクトロニクス製品の出荷が増加し、業績が順調に拡大しました。コア事業では、クロールアルカリ・ウレタンで、苛性ソーダおよび塩化ビニル樹脂の販売価格が上昇しました。建築用ガラスは、天然ガス価格上昇の影響を受けたものの、欧州を中心に販売価格が上昇し、出荷も増加しました。また、フッ素・スペシャリティでは、半導体、自動車向けフッ素関連製品などの出荷が増加しました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、前第1四半期連結累計期間比791億円(20.1%)増の4,727億円となりました。営業利益は、同136億円(30.7%)増の578億円となりました。税引前四半期利益は、同102億円(23.1%)増の544億円、親会社の所有者に帰属する四半期純利益は、同17億円(6.0%)増の305億円となりました。
<当第1四半期連結累計期間の業績>
(億円:千万円単位四捨五入)
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売上高 |
4,727億円 |
(前第1四半期連結累計期間比 20.1%増) |
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営業利益 |
578億円 |
(前第1四半期連結累計期間比 30.7%増) |
|
税引前四半期利益 |
544億円 |
(前第1四半期連結累計期間比 23.1%増) |
|
親会社の所有者に帰属する四半期純利益 |
305億円 |
(前第1四半期連結累計期間比 6.0%増) |
なお、営業利益(前第1四半期連結累計期間比+136億円)の主な増減要因は以下のとおりです。
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販売数量・品種構成 |
+103億円 |
|
販売価格 |
+480億円 |
|
原燃材料価格 |
△312億円 |
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コストその他 |
△136億円 |
<報告セグメント別の概況>
(億円:千万円単位四捨五入)
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売上高 |
営業利益 |
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当第1四半期 連結累計期間 |
前第1四半期 連結累計期間 |
当第1四半期 連結累計期間 |
前第1四半期 連結累計期間 |
|
|
ガラス |
1,976 |
1,806 |
40 |
95 |
|
電子 |
760 |
695 |
80 |
87 |
|
化学品 |
1,922 |
1,373 |
452 |
255 |
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セラミックス・その他 |
199 |
176 |
8 |
4 |
|
消去又は全社 |
△130 |
△115 |
△2 |
1 |
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合計 |
4,727 |
3,936 |
578 |
442 |
当第1四半期連結累計期間における各報告セグメントの業績は、以下のとおりです。
① ガラス
建築用ガラスは、南米を除く地域で出荷が増加しました。また、販売価格は欧州を中心に全ての地域で上昇しました。なお、2021年8月に北米建築用ガラス事業を譲渡しましたが、上記の増収要因に加え円安の影響もあり、前年同期に比べ増収となりました。自動車用ガラスは、自動車生産台数が半導体を含む部品供給不足の影響を受けたことにより、当社グループの出荷も減少しました。一方で、販売構成や円安の影響などにより、前年同期に比べ増収となりました。
以上の結果から、当第1四半期連結累計期間のガラスの売上高は、前第1四半期連結累計期間比171億円(9.4%)増の1,976億円となりました。営業利益は、欧州における天然ガス価格上昇の影響を受けたことに加え、自動車用ガラスの製造原価が設備稼働率の低下等により増加したことから同56億円減の40億円となりました。
② 電子
ディスプレイは、液晶用ガラス基板およびディスプレイ用特殊ガラスの出荷が減少したことから、前年同期に比べ減収となりました。電子部材は、EUV露光用フォトマスクブランクス等の半導体関連製品、オプトエレクトロニクス用部材およびプリント基板材料の出荷が増加したことから、前年同期に比べ増収となりました。
以上の結果から、当第1四半期連結累計期間の電子の売上高は、前第1四半期連結累計期間比64億円(9.2%)増の760億円となりました。営業利益は、前述の増収要因があったものの、液晶用ガラス基板や半導体関連製品の新規設備立ち上げ等に伴う減価償却費増加、原燃材料高および為替の影響などにより、同7億円(8.5%)減の80億円となりました。
③ 化学品
クロールアルカリ・ウレタンは、苛性ソーダおよび塩化ビニル樹脂の販売価格上昇により、前年同期に比べ増収となりました。フッ素・スペシャリティは、半導体、自動車向けフッ素関連製品などの出荷が大きく増加したことから、前年同期に比べ増収となりました。ライフサイエンスは、合成医農薬の受託が増加したことに加え、新型コロナウイルス関連製品を含むバイオ医薬品の受託も増加したことから、前年同期に比べ増収となりました。
以上の結果から、当第1四半期連結累計期間の化学品の売上高は、前第1四半期連結累計期間比549億円(40.0%)増の1,922億円となり、営業利益は、同197億円(77.3%)増の452億円となりました。
各報告セグメントに属する主要な製品の種類は以下のとおりです。
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報告セグメント |
主要製品 |
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ガラス |
フロート板ガラス、型板ガラス、網入り磨板ガラス、Low-E(低放射)ガラス、装飾ガラス、 建築用加工ガラス(断熱・遮熱複層ガラス、防災・防犯ガラス、防・耐火ガラス等)、 自動車用ガラス、車載ディスプレイ用カバーガラス等 |
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電子 |
液晶用ガラス基板、有機EL用ガラス基板、ディスプレイ用特殊ガラス、 ディスプレイ用周辺部材、ソーラー用ガラス、産業用加工ガラス、半導体プロセス用部材、 オプトエレクトロニクス用部材、プリント基板材料、照明用製品、理化学用製品等 |
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化学品 |
塩化ビニル、塩化ビニル原料、苛性ソーダ、ウレタン原料、フッ素樹脂、撥水撥油剤、 ガス、溶剤、医農薬中間体・原体、バイオテクノロジー関連製品、ヨウ素製品等 |
上記製品の他、当社グループは、セラミックス製品、物流・金融サービス等も扱っています。
従来「ガラス」及び「電子」に含めていた車載ディスプレイ用カバーガラスについて、会社組織の変更に伴い、当連結会計年度より報告セグメントを「ガラス」に統合しております。前第1四半期連結累計期間のセグメント情報は、当連結会計年度の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。
(2) 財政状態
○資産
当第1四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末比1,552億円増の28,212億円となりました。これは主に、現金及び現金同等物及び有形固定資産が増加したことによるものであります。
○負債
当第1四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末比746億円増の12,593億円となりました。これは主に、有利子負債が増加したことによるものであります。
○資本
当第1四半期連結会計期間末の資本は、前連結会計年度末比805億円増の15,619億円となりました。これは主に、前期末比で円安になったことにより在外営業活動体の換算差額が増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より426億円(21.7%)増加し、2,384億円となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、603億円の収入(前年同期は913億円の収入)となりました。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当第1四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、305億円の支出(前年同期は472億円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出等があったことによるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当第1四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、8億円の支出(前年同期は158億円の支出)となりました。これは、有利子負債の借入による収入があった一方で、配当金の支払等があったことによるものであります。
(4) 対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。また、当第1四半期連結累計期間において新たな課題も発生しておりません。
(5) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は12,015百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。