前事業年度の有価証券報告書に記載した当社グループの事業等のリスクについて重要な変更はありません。また、当中間連結会計期間の末日現在において、新たな事業等のリスクも発生しておりません。
(1) 経営成績
当中間連結会計期間の業績については、前年同期に比べ、自動車用ガラスは、品種構成の改善や価格政策の効果が発現し、パフォーマンスケミカルズは、販売価格が上昇しました。一方、建築ガラスは、欧州で出荷が減少したことに加え、2024年2月のロシア事業譲渡に伴う減収影響がありました。また、エッセンシャルケミカルズは、販売価格が下落しました。
以上の結果、当中間連結会計期間の売上高は、円高に伴う減収影響もあり、前年同期比197億円(1.9%)減の9,955億円となりました。営業利益は、収益改善施策の効果が発現したものの、原燃材料価格上昇等のコスト悪化により、同27億円(4.7%)減の540億円となりました。税引前中間利益は、前年同期にその他費用に計上していたロシア事業譲渡に伴う関係会社株式売却損及びバイオ医薬品CDMO事業の減損損失が剥落したことから、同1,261億円増の338億円(前年同期は924億円の損失)となりました。親会社の所有者に帰属する中間純利益は、同1,284億円増の139億円(前年同期は1,145億円の損失)となりました。
<報告セグメント別の概況>
(億円:千万円単位四捨五入)
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売上高 |
営業利益 |
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当中間連結会計期間 |
前中間連結会計期間 |
当中間連結会計期間 |
前中間連結会計期間 |
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建築ガラス |
2,108 |
2,247 |
32 |
102 |
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オートモーティブ |
2,557 |
2,519 |
151 |
106 |
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電子 |
1,681 |
1,693 |
244 |
200 |
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化学品 |
2,859 |
2,904 |
225 |
277 |
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ライフサイエンス |
635 |
636 |
△119 |
△141 |
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セラミックス・その他 |
280 |
424 |
6 |
24 |
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消去又は全社 |
△166 |
△271 |
0 |
0 |
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合計 |
9,955 |
10,152 |
540 |
567 |
当中間連結会計期間における各報告セグメントの業績は、以下のとおりです。
① 建築ガラス
欧米では、価格政策の効果はあったものの、欧州で出荷が減少したことに加え、ロシア事業の譲渡や円高に伴う減収影響により、前年同期に比べ減収となりました。アジアでは、インドネシア等での販売価格下落に加え、出荷が減少したことにより、前年同期に比べ減収となりました。
以上の結果から、当中間連結会計期間の建築ガラスの売上高は、前年同期比139億円(6.2%)減の2,108億円となりました。営業利益は、前述の減収要因に加え、原燃材料価格が上昇したことなどにより同69億円(68.2%)減の32億円となりました。
② オートモーティブ
自動車用ガラスは、出荷が欧米で減少したものの日本で増加したことに加え、品種構成の改善や価格政策の効果により、売上高は前年同期に比べ増収となりました。
以上の結果から、当中間連結会計期間のオートモーティブの売上高は、前年同期比38億円(1.5%)増の2,557億円となりました。営業利益は、同46億円(43.3%)増の151億円となりました。
③ 電子
ディスプレイは、液晶ディスプレイ用ガラス基板の出荷は増加したもののディスプレイ用特殊ガラスの減少により、売上高は前年同期並みとなりました。電子部材は、EUV露光用フォトマスクブランクス等の半導体関連部材の出荷の減少に加え、円高の影響もあり、前年同期に比べ減収となりました。
以上の結果から、当中間連結会計期間の電子の売上高は、前年同期比12億円(0.7%)減の1,681億円となりました。営業利益は、収益改善施策の効果等により、同44億円(22.0%)増の244億円となりました。
④ 化学品
エッセンシャルケミカルズは、塩化ビニル樹脂の販売価格が下落したことから、前年同期に比べ減収となりました。パフォーマンスケミカルズは、販売価格の上昇により、前年同期に比べ増収となりました。
以上の結果から、当中間連結会計期間の化学品の売上高は、前年同期比46億円(1.6%)減の2,859億円となりました。営業利益は、前述の減収要因に加え、定期設備修繕に伴う製造原価悪化等により、同51億円(18.5%)減の225億円となりました。
⑤ ライフサイエンス
ライフサイエンスは、バイオ医薬品CDMO事業における増設設備稼働開始に伴う出荷増があったものの、前年同期に計上した受託案件精算に伴う一時収入の剥落や米国ボルダー拠点で発生した生産不具合等の減収要因により、売上高は前年同期並みとなりました。
以上の結果から、当中間連結会計期間のライフサイエンスの売上高は、前年同期比1億円(0.1%)減の635億円となりました。営業利益は、バイオ医薬品CDMO事業における固定費削減施策等の効果は発現したものの、前述の減収要因により、同22億円増の119億円の損失となりました。
(2) 財政状態
○資産
当中間連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末比848億円減の28,049億円となりました。これは主に、有形固定資産及び営業債権が減少したことによるものであります。
○負債
当中間連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末比134億円減の12,045億円となりました。これは主に、営業債務及び未払法人所得税が減少したことによるものであります。
○資本
当中間連結会計期間末の資本は、前連結会計年度末比713億円減の16,004億円となりました。これは主に、前期末比で円高になったことにより在外営業活動体の換算差額が減少したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より75億円(6.9%)減少し、1,005億円となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当中間連結会計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、1,171億円の収入(前年同期は1,422億円の収入)となりました。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当中間連結会計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、877億円の支出(前年同期は782億円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出等があったことによるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当中間連結会計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、338億円の支出(前年同期は1,072億円の支出)となりました。これは、配当金の支払や有利子負債の返済等があったことによるものであります。
(4) 対処すべき課題
当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。また、当中間連結会計期間において新たな課題も発生しておりません。
(5) 研究開発活動
当中間連結会計期間における当社グループ全体の研究開発費は285億円であります。なお、当中間連結会計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。