第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度のわが国経済は、中国をはじめとする海外経済の減速などを受けて輸出・生産面に弱さがみられ、先行きの不透明感があるものの、政府の経済政策や日本銀行の金融緩和政策などにより、所得雇用情勢や企業業績が改善し、緩やかな回復基調が続きました。

米国経済は、失業率が低下傾向を続け、個人消費が堅調に推移するなど緩やかな回復が続きました。中国経済は、個人消費及び固定資産投資の伸びが鈍化するなど緩やかな減速が続きました。その他アジア地域経済は、輸出が鈍化しているものの、内需の拡大により景気に持ち直しの動きも見られました。

このような状況の中で、当連結会計年度の売上高は8,353億5千9百万円(対前年同期74億8千8百万円減)、営業利益は604億3千3百万円(同49億7千2百万円減)、経常利益は602億2千5百万円(同76億6千4百万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益は364億4百万円(同77億1千万円減)となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。各金額については、セグメント間取引の相殺消去前の数値によっております。

 

① セメント

当連結会計年度におけるセメントの国内需要は、民間住宅投資において消費税増税による反動減からの回復の兆しが見られたものの、官公需が資材費や労務費の単価高騰等により減少傾向にあることから、4,266万屯と前期に比べ6.3%減少しました。その内、輸入品は32万屯と前期に比べ36.2%減少しました。また、総輸出数量は1,058万屯と前期に比べ12.3%増加しました。

このような情勢の下、当社グループにおけるセメントの国内販売数量は受託販売分を含め1,467万屯と前期に比べ8.0%減少しました。輸出数量は398万屯と前期に比べ34.2%増加しました。

米国西海岸のセメント、生コンクリート事業は、多くの地域で出荷数量が伸び、市況も概ね回復傾向を示しています。中国のセメント事業は、需要低下や価格競争激化の影響を受けました。ベトナム及びフィリピンのセメント事業は、旺盛な内需に支えられ、堅調に推移しました。

以上の結果、売上高は5,747億2千4百万円(対前年同期40億4千2百万円増)、営業利益は346億3千1百万円(同56億1千9百万円減)となりました。

 

② 資源

骨材事業は、東北地区を除いて需要が低迷したものの、物流効率化等の採算改善が寄与しました。鉱産品事業は、国内鉄鋼向け石灰石の出荷が減少しましたが、その他の品目の出荷が増加し、販売数量は前期を上回りました。建設発生土処理事業の受入数量は前期を下回りました。

以上の結果、売上高は935億3千3百万円(対前年同期24億2千4百万円減)、営業利益は81億1千3百万円(同14億4百万円増)となりました。

 

③ 環境事業

災害廃棄物処理は終了しましたが、全国の石炭火力発電所が高い稼働率を維持したことにより、石炭灰処理を中心に既存の環境事業が堅調に推移しました。

以上の結果、売上高は734億6千万円(対前年同期13億2千7百万円減)、営業利益は76億5千5百万円(同1億8千1百万円増)となりました。

 

 

④ 建材・建築土木

ALC(軽量気泡コンクリート)等の建設材料は堅調に推移しましたが、地盤改良工事の着工遅れ等もあり、売上高は808億5千3百万円(対前年同期94億8千6百万円減)、営業利益は61億3千万円(同6億3千9百万円増)となりました。

 

⑤ その他

エンジニアリング事業は堅調に推移しましたが、セラミックス事業売却等により、売上高は852億2千2百万円(対前年同期34億5千7百万円増)、営業利益は40億1千4百万円(同16億2千万円減)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によって756億2千7百万円増加し、また、投資活動によって710億9千9百万円減少し、財務活動によって40億2千7百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比較して5億7千3百万円減少し、当連結会計年度末には500億7千2百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は756億2千7百万円(対前年同期13億7千3百万円減)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が525億9千2百万円となったこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は710億9千9百万円(対前年同期397億2千1百万円増)となりました。これは、連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入が67億4千7百万円、固定資産の売却による収入が60億6千1百万円となった一方で、事業譲受による支出が508億6千3百万円となったこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は40億2千7百万円(対前年同期486億8千5百万円減)となりました。これは、長期借入れによる収入が1,058億6千6百万円となった一方で、長期借入金の返済による支出が600億5千5百万円、社債の償還による支出が203億9千5百万円、短期借入金の減少が97億9千8百万円となったこと等によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

 

金額(百万円)

 

前期比(%)

セメント

218,378

5.2

資源

58,296

△4.5

環境事業

48,483

△2.3

建材・建築土木

48,539

△17.4

その他

21,041

18.2

合計

394,739

△0.1

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

 

金額(百万円)

 

前期比(%)

セメント

517

△7.5

資源

2,468

44.2

環境事業

建材・建築土木

39,382

△2.6

その他

9,807

△34.6

合計

52,176

△9.6

 

(注) 1. セグメント間の取引については相殺消去しております。

2. 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

 

金額(百万円)

 

前期比(%)

セメント

564,303

0.9

資源

71,293

△2.3

環境事業

68,154

△1.6

建材・建築土木

75,228

△12.6

その他

56,379

2.4

合計

835,359

△0.9

 

(注) 1. セグメント間の取引については相殺消去しております。

2. 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

今後のわが国経済は、資源価格の低水準での推移や政策面での下支えなどを受け、企業の収益環境が底堅く推移し、緩やかな回復基調が続くことが期待されます。しかしながら、中国など海外経済の減速が懸念されるほか、米国の金融政策や国際政治情勢の混迷の影響など不透明感が強まっており、経営環境は予断を許さない状況が続くものと思われます。

当社グループを取り巻く事業環境につきましては、主要事業である国内セメント事業において、震災復興工事や防災・減災対策、新幹線関連工事などの寄与が期待されるものの、当面は公共投資の減少や工期の長期化、建設現場の職人不足などが国内セメント需要の回復の重しになるものと想定されます。また、米国経済は、雇用や個人消費が堅調に推移し安定的な回復が続くものと見込まれますが、金利引き上げや世界経済の減速の可能性も懸念されることから、今後も動向を注視する必要があります。

このような情勢の中で、当社グループは、2020年代半ばをイメージした「ありたい姿・目指す方向性」を設定し、持続的成長へ向けた中長期的な方向性を明確にした上で、その第1ステップとなる「17中期経営計画」を策定し、2015年度から2017年度までの3年間を実行期間として、その実現に向け取り組んでおります。本中期経営計画の2年目となる2016年度は、最終目標達成に向けて、以下の経営課題に対し精力的に取り組んでまいります。

(1)ありたい姿・目指す方向性

国内外の様々なニーズや課題に対し、社会基盤産業として製品やソリューションを提供していくことが、太平洋セメントグループとしての使命であると考えます。この使命を果たしていくために、長期を見据え環境の変化を予測・先取りし、今後ともステークホルダーの皆様の信頼と期待に応え持続的に成長することが求められております。そこで、太平洋セメントグループ経営理念を念頭におき、2020年代半ばをイメージした「ありたい姿・目指す方向性」として、「グループの総合力を発揮し、環太平洋において社会に安全・安心を提供する企業集団を目指す」ことを掲げ、その実現に向け様々な取り組みを実行してまいります。

(2)17中期経営計画における経営方針

17中期経営計画は、2015年度から2017年度の3年間を対象期間とし、「ありたい姿・目指す方向性」の実現に向けた第1ステップと位置付け、資本効率を意識した成長投資による「収益力の創出・向上」、財務体質の改善による「柔軟かつ強靭な財務体質の構築」を図ると同時に、「株主還元の充実」を着実に実行してまいります。

①既存事業の強化と成長戦略の策定・実行

既存事業を再点検し、徹底的なコスト削減等による事業の強靭化により収益力を強化してまいります。また、長期を見据え環境変化を予測・先取りし、太平洋セメントグループの優位性を軸に新たな事業展開や海外展開を図ってまいります。

<セメント(国内)>

将来の国内セメント需要の減少に備えた収益基盤の強化を行うべく、様々な施策を実行し、圧倒的なリーディングカンパニーを目指してまいります。

<セメント(海外)>

環太平洋地域で一定の事業規模(セメント生産能力)を獲得していくと同時に、既存事業の収益基盤強化、海外物流ネットワークを活かしたトレーディング事業を推進し、同地域におけるプレゼンスの維持・向上を図ってまいります。

<資源>

石灰石資源等の当社保有資源を最大限活用し、既存事業の拡大及び将来の事業育成を図り、持続的成長を目指してまいります。

<環境事業>

既存事業の収益力最大化と、地球環境問題やエネルギー政策の環境変化を捉え新規ビジネスモデル構築を実行してまいります。

<建材・建築土木>

事業構造の補完・補強に繋がる投資も含めた成長と拡大戦略の早期発現により、収益の柱となる事業基盤を確立・強化してまいります。

 

<その他(個別企業群)>

太平洋セメントグループとしてのシナジーが期待できる新たなビジネスモデルを構築すると同時に、高付加価値型企業を育成してまいります。

②経営基盤の強靭化 ―経営の根幹強化―

「災害防止」「温室効果ガス排出抑制」「ダイバーシティ実現」についてはCSR目標2025として定量目標を定めて長期的に取り組んでまいります。更に、人材育成やグループ経営等の観点から個と組織の強化を行い、筋肉質で強靭な企業体質を実現してまいります。

③国家的プロジェクトへの対応

東日本大震災復興への需要対応や、東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた需要等の国家的プロジェクトへの対応については、太平洋セメントグループの総力を挙げて製品・ソリューションを提供してまいります。

④研究開発の強化

収益の源泉となる既存事業分野において最大の利益を獲得するために技術面での支援を確実に進めるとともに、資源・環境・海外・建材を将来の新しい利益を創出させる成長事業分野と位置付けて研究開発を推進し、次世代の事業の柱の構築を目指してまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のような事項があります。

下記事項には将来に関する事項が含まれておりますが、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。また、下記事項は、投資家の判断に重要な影響があると考えられるものであり、当社グループにおけるリスクのすべてを網羅したものではありません。

(1) 国内需要の減少

建設投資が減少し、セメント、生コンクリート、建築土木等の事業で需要が大幅に減少した場合、影響を受ける可能性があります。

(2) 原燃料品代、船運賃等の国際価格の動向

石油・石炭等の輸入原燃料品代及び船運賃等の国際価格が上昇した場合、上昇分の製品価格への転嫁の状況によって影響を受ける可能性があります。

(3) 為替の変動

原燃料品の輸入やセメント等の輸出、在外子会社等からの配当金をはじめとする外貨建て取引において、大幅に為替が変動した場合、影響を受ける可能性があります。

また、在外子会社の財務諸表の為替換算においても、邦貨ベースで影響を受ける可能性があります。

(4) 金利水準の変動

市場金利が大幅に上昇した場合、影響を受ける可能性があります。

(5) 株式市況の下落

株式市況が大幅に下落した場合、保有株式の評価及び退職給付信託資産等の評価に伴う退職給付数理計算上の差異の発生等により、影響を受ける可能性があります。

(6) アジア諸国、アメリカ等の情勢の変化

当社グループは、アジア諸国、アメリカ等の世界各地で事業展開しており、それぞれの地域における政治・経済情勢の変化により影響を受ける可能性があります。

(7) 公的規制

当社グループは、事業展開する各国、地域の法令・規則等の各種規制に従って事業を行っておりますが、予期しない変更や新たな適用により、影響を受ける可能性があります。

(8) 事業再編

当社グループは、事業の選択と集中を推進することとしており、重点分野に経営資源を集中するとともに、他社との連携も視野に入れた、事業の見直し、再編、整理に積極的に取り組んでおり、この過程で影響を受ける可能性があります。

(9) 資金調達に関する重要事項

当社グループの借入金のうち、シンジケート・ローン等に一定水準以上の株主資本維持等を確約しているものがあります。当社又は当社グループが財務状況悪化等により、これら確約を果たせない事態になった場合、期限前弁済義務が生じる恐れがあり、その後の対応如何により、影響を及ぼす可能性があります。

(10) 災害、事故等の発生

大規模な自然災害や新型インフルエンザ等感染症の急速な感染が発生した場合、影響を受ける可能性があります。また、万が一生産設備等の重大事故や重大な労働災害が発生した場合、影響を受ける可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 受託販売契約

東ソー株式会社及び株式会社デイ・シイの製造するセメントを当社が受託販売する契約を各社との間で締結しております。

(2) 株式交換契約

当社及び持分法適用関連会社である株式会社デイ・シイ(以下「デイ・シイ」という。)は、平成28年5月12日開催のそれぞれの取締役会において、当社を株式交換完全親会社とし、デイ・シイを株式交換完全子会社とする株式交換を行うことを決議し、同日付で株式交換契約を締結しました。

詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)1.株式交換による完全子会社化」に記載のとおりであります。

(3) 株式譲渡契約

当社は、平成28年6月29日開催の取締役会において、当社及び連結子会社であるTCCホールディングスラブアンが保有する持分法適用関連会社である韓国の雙龍洋灰工業株式会社の全株式を、韓国のハンエンコ10号有限会社に譲渡することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結しました。

詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)2.持分法適用関連会社株式の譲渡」に記載のとおりであります。

 

 

6 【研究開発活動】

研究開発部門は、収益の源泉となる既存事業分野において最大の利益を獲得するために技術面での支援を確実に進めるとともに、将来の新しい利益を創出させる分野における研究開発を推進しております。資源・環境・海外・建材を成長事業分野と位置付け、「17中期経営計画」で基礎を築き、安定的な利益貢献を目指しています。

「17中期経営計画」では、既存事業分野で最大の利益を上げるための技術支援に注力することと並行して、安定した収益を築き、持続的発展を遂げるために、成長分野の研究開発によって、次世代事業の柱の構築に取り組んでおります。また、震災復興・原発対応をはじめ、インフラ老朽化などの喫緊の社会的課題に加え、2020年の東京オリンピック・パラリンピックなど国家的プロジェクトへの対応に向けた研究開発にも精力的に取り組んでおります。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、42億2千8百万円であり、セグメントの主な研究開発活動の状況は以下のとおりであります。

 

1. セメント

研究開発部門はセメント事業本部及び生産・設備部門等と連携し、トップブランドとしての最高品質の維持、セメント・コンクリートの需要拡大に取り組むとともに、セメント製造に関わるコスト低減と環境対策との両立を図るための研究開発を推進しております。また、CO₂排出量を低減する省エネ技術等の研究開発も行っております。さらに、海外事業本部等と連携し、海外市場ニーズに即した、混合セメント・コンクリートの材料設計と関連技術の開発を行っております。なお、当事業に係る研究開発費の金額は、21億9千1百万円であります。

 

2. 資源

研究開発部門は資源事業部等と連携し、骨材資源や特殊骨材の価値極大化及び重金属不溶化材を中心とした汚染土壌対策技術の開発等を推進しております。また、当社が保有する石灰石及び珪石資源と、これまでに蓄積した非金属鉱物化学の知見を基に、高機能マテリアル事業の支援に係わる研究開発にも鋭意取り組んでおります。さらに、水熱、表面改質技術を活用した研究開発による新規事業構築を進めております。なお、当事業に係る研究開発費の金額は、6億7千4百万円であります。

 

3. 環境事業

研究開発部門は環境事業部等と連携し、セメント製造プロセスの特長を活用した各種廃棄物の再資源化技術、新規処理困難廃棄物やバイオマス系の代替燃料化技術、及び廃棄物等からの有用資源回収技術の開発を行い、着実に国内のセメント工場へ展開しております。また、各種排水の処理・浄化及びリン回収等のアクア事業関連の新規技術開発を進めているほか、放射性廃棄物の減容化に関する実証試験等に取り組んでおります。さらに、海外事業本部等と連携し、アジアにおける廃棄物の再資源化技術の開発を行っております。なお、当事業に係る研究開発費の金額は、9億4百万円であります。

 

4. 建材・建築土木

研究開発部門はセメント事業本部及び建材事業部等と連携し、建設資材分野における新たな商材や技術の開発に取り組んでおります。また、コンクリート舗装を中心とした、セメント・コンクリート事業拡大に向けた材料及び周辺製品開発とインフラ保全に対応するコンクリートの診断、補修・補強材料及び工法等の技術開発に取り組んでおります。なお、当事業に係る研究開発費の金額は、4億5千7百万円であります。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

1. 経営成績

当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比74億円減少して8,353億円となりました。国内セメント需要が減少したこと等により前連結会計年度比0.9%の減少となりました。

売上総利益は、前連結会計年度比52億円減少して1,949億円となりました。
 売上総利益から販売費及び一般管理費を控除した営業利益は、同49億円減少して604億円となりました。国内セメント事業の損益悪化が主な要因であります。

営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、2億円の費用計上(対前連結会計年度比26億円の費用(純額)増)となりました。その他の営業外収益が減少したことが主な要因であります。

以上の結果、経常利益は前連結会計年度比76億円減少して602億円となりました。売上高経常利益率は7.2%(前連結会計年度は8.1%)となりました。

特別利益から特別損失を差し引いた純額は、76億円の損失計上(対前連結会計年度比71億円の損失(純額)増)となりました。減損損失が増加したことが主な要因であります。

以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比147億円減少して525億円となり、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額、非支配株主に帰属する当期純利益を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は、同77億円減少して364億円となりました。

また、1株当たり当期純利益金額は29.63円、自己資本利益率は11.7%となりました。

事業別の売上高及び営業利益の概況については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要」に記載しております。

 

2. 財政状態

当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ265億円減少して1兆140億円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ210億円減少して3,089億円、固定資産は同54億円減少して7,051億円となりました。

流動資産減少の主な要因は受取手形及び売掛金が減少したことによるものであります。固定資産減少の主な要因は機械装置及び運搬具が増加した一方で、土地、建物及び構築物が減少したことによるものであります。

負債は前連結会計年度末に比べ361億円減少して6,570億円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ565億円減少して3,212億円、固定負債は同204億円増加して3,357億円となりました。

流動負債減少の主な要因は1年内償還予定の社債及び短期借入金が減少したことによるものであります。固定負債増加の主な要因は長期借入金が増加したことによるものであります。

有利子負債(短期借入金、コマーシャル・ペーパー、1年内償還予定の社債、社債、長期借入金の合計額)は、前連結会計年度末に比べ46億円減少して3,944億円となりました。

純資産は、前連結会計年度末に比べ95億円増加して3,570億円となりました。主な要因は、退職給付に係る調整累計額、非支配株主持分及び為替換算調整勘定が減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。

以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末から2.3ポイント増加して31.4%となりました。1株当たり純資産額は、前連結会計年度末から12.79円増加して259.11円となりました。

 

キャッシュ・フローの概要については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要」に記載しております。