当社は、平成18年10月期以降、売上高の減少傾向および営業損失を計上する状況が続きましたが、直近の平成26年3月期、平成27年3月期においては赤字幅を連続縮小し、収益力は改善しています。
しかしながら、当事業年度においては、売上高の減少を主な要因として、営業損失が拡大し、継続的に営業キャッシュ・フローを確保する体質への転換には時間を要することが見込まれるため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しています。
当社では、次の施策によって当該状況を解消し、収益力の向上および財務体質の強化を図ります。
① 収益構造の改革に向けた対応策
当社は、当該状況を解消するため、平成29年3月期を初年度とする3ヶ年中期経営計画を策定しています。
中期経営計画の主な施策は、次のとおりです。
〔機能性セラミック商品事業〕
・製品性能および製造技術のさらなる向上、売上高構成における新商品比率の上昇
・特定の市場や用途を狙った特長ある機能性セラミック商品の展開
『アルザ®』(高強度アルミナジルコニア基板)、『エフセラワン®』(高強度アルミナ基板)、『エアパスプレート®』(高気孔率アルミナ基板)の開発および販売拡大
・ムリ・ムラ・ムダを取り除く工程改善の推進による売上原価率の低減
・品質データの傾向管理強化による製品不具合の未然防止、売上原価率低減による価格競争力強化
・品質向上による顧客からの厚い信頼獲得
〔住設環境機器事業〕
浄化槽・産業廃水処理プラント
・エンドユーザー、設計事務所、大手デベロッパーなどへの積極的な受注活動
・東日本大震災および熊本・大分地方における災害復興支援への積極的な取り組み
・『浄化王NEXT®』の拡販、代理店の起用と連携によるマーケットシェアの回復
・既存顧客に対する積極的な改修工事、新規顧客獲得として広域展開企業への提案活動
『バンクチュール®』
・ショールームへの積極的誘致、新規高級住宅会社などへの販売強化、非住宅分野への新規進出による受注拡大
・ブランド浸透の推進、充実した入浴時間、安らぎある理想の入浴体験を求める顧客への積極的な提案活動
『ムッシュ®』『ジョッシュ®』
・販売代理店の開拓、病院・高齢者福祉施設など大手施主への販売拡大
〔陶磁器事業〕
・販売店との繋がり強化、業務用商品の直販ルートにおける営業効率化
・北米・欧州における大市場を重点的に拡大、航空機やクルーズ客船などにおける食器市場の開拓
・新商品構成比率の経営指標化を通じた販売拡大
・ムリ・ムラ・ムダを取り除く5S活動推進による製造費用削減、コスト管理と品質向上
・ショールームへの誘致、商品カタログの充実による業務向けの強化、オンラインショップやSNSの積極的活用などによる個人顧客の認知度向上
② キャッシュ・フローの確保に向けた対応策
資金繰りは、密接な関係を維持している取引金融機関に対して、毎月業況の説明を行い、資金計画を提示しています。そのなかで、必要資金の確保のために継続して協議を行っています。
当社は、主要取引金融機関より経営改善支援を受けて策定した「改善計画書」(平成27年10月16日付)を取引金融機関に提示し、当連結会計年度中に借入を実行しています。
また、「① 収益構造の改革に向けた対応策」に掲げた各施策を含む当該中期経営計画(平成28年3月23日付)を取引金融機関に提示し、当社としては、取引金融機関からの理解を得ていると判断しています。
同時に、事業再構築の観点から、人員再配置、売上原価の低減、営業費の見直し、資産圧縮など、健全な利益体質を実現する体制を構築中であり、上記施策の遂行によって中期経営計画の達成に努め、キャッシュ・フローの確保を図ります。その一環として、平成27年11月9日開催の取締役会において、収益構造の再構築には抜本的な合理化が必要であると判断し、希望退職者の募集を決議し、実施しました。また、役員報酬のさらなる削減、業務効率化による時間外労働および業務委託費の削減、クレーム費の圧縮、修繕・投資費用の見直し、出張手当の減額等を行っています。
今後も上記施策を推進し、収益力の向上と財務体質の強化に取り組んでいきますが、これらの改善策ならびに対応策は実施途上にあり、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
なお、当社の財務諸表は継続企業を前提として作成し、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を財務諸表に反映していません。
1.資産の評価基準および評価方法
(1) 有価証券の評価基準および評価方法
① 子会社株式および関連会社株式 移動平均法による原価法
② その他有価証券
時価のあるもの 決算期末日の市場価格等に基づく時価法
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
時価のないもの 移動平均法による原価法
(2) たな卸資産の評価基準および評価方法
通常の販売目的で保有するたな卸資産
評価基準は原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)
① 製品・仕掛品 総平均法
② 商品・原材料・貯蔵品 移動平均法
③ 未成工事支出金 個別法
2.固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
建物 定額法
建物以外の有形固定資産 定率法
なお、主な耐用年数は次のとおりです。
建物 3~57年
機械および装置 8~17年
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法
なお、ソフトウエア(自社利用)については、社内利用期間(5年)に基づく定額法によっています。
(3) リース資産(所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産)
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零(ただし、残価保証の取決めがある場合は当該残価保証額)とする定額法を採用しています。
なお、リース取引開始日が平成20年10月31日以前の所有権移転外ファイナンス・リース取引については、引き続き通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理によっています。
3.引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。
(2) 賞与引当金
使用人および使用人兼務役員に対して支給する賞与にあてるため、支給見込額のうち、当事業年度の負担に属する金額を計上しています。
(3) 製品保証引当金
製品のクレーム費用の支出に備えるため、過去の実績を基礎としたクレーム費用の発生見込額を計上しています。
(4) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務の見込額に基づき、当事業年度末に発生していると認められる額を計上しています。
なお、数理計算上の差異については、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10年)による按分額をそれぞれ発生の翌事業年度より費用処理しています。また、会計基準変更時差異(9億62百万円)については、15年による按分額を費用計上しています。
(5) 役員退職慰労引当金
役員および執行役員の退職により支給する退職慰労金にあてるため、内規に基づく期末要支給額を計上しています。
(6) 関係会社事業損失引当金
債務超過の解消に長期間を要すると判断される関係会社の損失に備えるため、当該関係会社の債務超過相当額を計上しています。
4.その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(1) 消費税等の会計処理
消費税等の会計処理は税抜き方式によっています。
(2) 連結納税制度の適用
連結納税制度を適用しています。
(3) 退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異および未認識会計基準変更時差異の会計処理方法は、連結財務諸表におけるこれらの会計処理の方法と異なっています。
(表示方法の変更)
(損益計算書関係)
「受取賃貸料」および「屑廃材売却益」の表示方法は、従来、損益計算書上、営業外収益の「その他」(前事業年度81百万円)として表示していましたが、重要性が増したため、当事業年度より「受取賃貸料」(当事業年度15百万円)、「屑廃材売却益」(当事業年度15百万円)として表示しています。
「手形売却損」の表示方法は、従来、損益計算書上、「手形売却損」(前事業年度8百万円)として表示していましたが、重要性が乏しくなったため、当事業年度より営業外費用の「その他」(当事業年度7百万円)として表示しています。
(会計上の見積りの変更)
退職給付に係る会計処理において、従来、数理計算上の差異の費用処理年数は12年としていましたが、従業員の平均残存勤務期間が短縮したため、当事業年度より費用処理年数を10年に変更しています。
これにより、従来の費用処理年数によった場合に比べて、当事業年度の営業損失、経常損失および税引前当期純損失がそれぞれ19百万円減少しています。
※1.関係会社に対する金銭債権および金銭債務(区分表示したものを除く)
| 前事業年度 | 当事業年度 |
短期金銭債権 | 116百万円 | 149百万円 |
短期金銭債務 | 732百万円 | 664百万円 |
※2.取締役に対する金銭債務
| 前事業年度 | 当事業年度 |
短期借入金 | ―百万円 | 400百万円 |
※3.担保提供資産および担保付債務
(1) 担保に供している資産
| 前事業年度 | 当事業年度 |
建物 | 1,930百万円 | 1,819百万円 |
土地 | 462百万円 | 753百万円 |
計 | 2,393百万円 | 2,572百万円 |
(2) 担保に係る債務
| 前事業年度 | 当事業年度 |
長期借入金 | 955百万円 | 791百万円 |
短期借入金 | 1,300百万円 | 1,654百万円 |
割引手形 | 172百万円 | ―百万円 |
計 | 2,427百万円 | 2,445百万円 |
※4.圧縮記帳
| 前事業年度 | 当事業年度 |
建物 | 1百万円 | 1百万円 |
機械及び装置 | 7百万円 | 7百万円 |
計 | 8百万円 | 8百万円 |
5.偶発債務
下記の関係会社の信用状(L/C)に対する保証債務
| 前事業年度 | 当事業年度 |
N&I ASIA PTE LTD. | 34百万円 | 33百万円 |
6.受取手形割引高
| 前事業年度 | 当事業年度 | ||
受取手形割引高 | 百万円 | 百万円 | ||
(うち関係会社受取手形割引高) | 百万円 | 百万円 | ||
※1. 関係会社との取引高
| 前事業年度 自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日 | 当事業年度 自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日 |
営業取引による取引高 |
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営業収益 | 273百万円 | 271百万円 |
営業費用 | 1,052百万円 | 1,055百万円 |
営業取引以外の取引による取引高 | 95百万円 | 97百万円 |
※2. 販売費及び一般管理費のうち主要な費目および金額ならびにおおよその割合は、次のとおりです。
| 前事業年度 自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日 | 当事業年度 自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日 | ||
給料及び手当 | 百万円 | 百万円 | ||
賞与引当金繰入額 | 百万円 | 百万円 | ||
役員退職慰労引当金繰入額 | 百万円 | 百万円 | ||
退職給付費用 | 百万円 | 百万円 | ||
減価償却費 | 百万円 | 百万円 | ||
貸倒引当金繰入額 | △ | 百万円 | △ | 百万円 |
製品保証引当金繰入額 | 百万円 | 百万円 | ||
おおよその割合
販売費 | 51% | 49% |
一般管理費 | 49% | 51% |
※3.固定資産売却益の内容は次のとおりです。
| 前事業年度 自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日 | 当事業年度 自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日 |
機械及び装置 | 1百万円 | ―百万円 |
車両運搬具 | 0百万円 | 0百万円 |
計 | 2百万円 | 0百万円 |
※4.固定資産売却損の内容は次のとおりです。
| 前事業年度 自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日 | 当事業年度 自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日 |
建物 | ―百万円 | 0百万円 |
土地 | 8百万円 | 16百万円 |
計 | 8百万円 | 16百万円 |
※5.固定資産除却損の内容は次のとおりです。
| 前事業年度 自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日 | 当事業年度 自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日 |
建物 | 1百万円 | 0百万円 |
構築物 | 4百万円 | ―百万円 |
機械及び装置 | 0百万円 | 0百万円 |
車両運搬具 | 0百万円 | 0百万円 |
工具、器具及び備品 | 0百万円 | 0百万円 |
計 | 6百万円 | 0百万円 |
※6.当社は、陶磁器事業の収益構造の再構築、事業規模に応じた管理部門体制の再構築を図るために希望退職者の募集を行い、当該募集の結果により発生した費用を事業構造改善費用に計上しています。
その内容は次のとおりです。
| 前事業年度 自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日 | 当事業年度 自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日 |
割増退職金等人件費 | ―百万円 | 92百万円 |
再就職支援費用等 | ―百万円 | 41百万円 |
計 | ―百万円 | 133百万円 |
子会社株式および関連会社株式は、市場価格がなく時価を把握することが極めて困難と認められるため、子会社株式および関連会社株式の時価を記載していません。
なお、時価を把握することが極めて困難と認められる子会社株式および関連会社株式の貸借対照表計上額は、次のとおりです。
|
| (単位:百万円) |
区分 | 前事業年度 平成27年3月31日 | 当事業年度 平成28年3月31日 |
子会社株式 | 60 | 30 |
関連会社株式 | 6 | 6 |
1.繰延税金資産および繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
| 前事業年度 | 当事業年度 |
繰延税金資産 |
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賞与引当金 | 16百万円 | 12百万円 |
製品保証引当金 | 90百万円 | 74百万円 |
会員権評価損 | 8百万円 | 8百万円 |
減損損失 | 71百万円 | 43百万円 |
退職給付引当金 | 441百万円 | 343百万円 |
貸倒引当金 | 149百万円 | 150百万円 |
たな卸資産有税処理額 | ―百万円 | 77百万円 |
役員退職慰労引当金 | 12百万円 | 13百万円 |
資産除去債務 | 22百万円 | 22百万円 |
繰越欠損金 | 2,292百万円 | 2,330百万円 |
関係会社株式評価損 | 277百万円 | 263百万円 |
関係会社事業損失引当金 | 492百万円 | 516百万円 |
その他 | 29百万円 | 21百万円 |
繰延税金資産小計 | 3,904百万円 | 3,877百万円 |
評価性引当額 | △3,904百万円 | △3,877百万円 |
繰延税金資産合計 | ―百万円 | ―百万円 |
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繰延税金負債 |
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その他有価証券評価差額金 | 0百万円 | 0百万円 |
建物(資産除去債務) | 7百万円 | 6百万円 |
繰延税金負債合計 | 8百万円 | 6百万円 |
繰延税金負債純額 | 8百万円 | 6百万円 |
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
前事業年度および当事業年度は、税引前当期純損失を計上したため当該記載は行っていません。
3.法人税等の税率変更による繰延税金資産および繰延税金負債の金額の修正
「所得税法等の一部を改正する法律」 (平成28年法律第15号)および「地方税法等の一部を改正する等の法律」(平成28年法律第13号) が平成28年3月29日に国会で成立し、平成28年4月1日以後に開始する事業年度から法人税率等の引下げ等が行われることとなりました。これに伴い、繰延税金資産および繰延税金負債の計算に使用する法定実効税率は、従来の32.06%から平成28年4月1日に開始する事業年度および平成29年4月1日に開始する事業年度に解消が見込まれる一時差異等については30.69%に、平成30年4月1日に開始する事業年度以後に解消が見込まれる一時差異等については30.46%となります。この税率変更による影響は軽微です。
(重要な後発事象)
連結子会社の合併
当社は、平成28年4月21日開催の取締役会において、当社を存続会社、当社の連結子会社であるニッコーエムイー株式会社(以下、「ニッコーエムイー」といいます。)を消滅会社とする吸収合併を行うことを決議し、同日付で合併契約を締結しました。
(1) 合併の目的
ニッコーエムイーは、一般家庭用浄化槽の保守管理について、きめ細かい対応およびアフターフォローを行い、顧客サービスのさらなる向上を図るため、当社住設環境機器事業におけるメンテナンス部門の業務を移管することで、平成20年1月に設立しました。
今般、当社は、収益力の向上、人的資源の有効活用ならびに管理部門の適正化といった観点から、グループ経営のより一層の効率化を図るため、当該子会社を吸収合併することとしました。
合併によって、当事業においては、製造、販売、設計施工に加えて、維持管理に至るまでの一貫した提案営業が強みとなり、既存の顧客においては信頼度が高まり、新規顧客の開拓においては成約率が上昇し、収益力がさらに向上することが見込まれます。
また、顧客管理システムの一元化、工事・保守点検などにおける指揮命令系統の一貫化、事業部管理部門の適正化、本社管理部門における事務負担軽減などによって、キャッシュ・フローのさらなる改善を見込んでいます。
(2) 合併の要旨
① 合併の日程
合併取締役会決議日 平成28年4月21日
合併契約締結日 平成28年4月21日
効力発生日 平成28年7月1日(予定)
なお、当社については、会社法第796条第2項に定める簡易合併の手続であり、ニッコーエムイーについては、会社法第784条第1項に定める略式合併であるため、それぞれ合併契約承認に関する株主総会は開催しません。
② 合併の方式
当社を存続会社とする吸収合併方式で、ニッコーエムイーは解散します。
③ 合併に係る割当の内容
当社は、ニッコーエムイーの発行済株式の全てを所有しているため、合併による新株式の発行および金銭等の割当はありません。
(3) 被合併法人の概要(平成28年3月31日現在)
商号 | ニッコーエムイー株式会社 |
事業内容 | 浄化槽保守点検サービス業 |
所在地 | 埼玉県行田市藤原町一丁目21番地1 |
代表者の役職・氏名 | 代表取締役社長 織田 信康 |
資本金の額 | 30百万円 |
純資産の額 | 305百万円 |
総資産の額 | 590百万円 |
(4) 合併後の状況
合併による当社の商号、所在地、代表者の役職・氏名、事業内容、資本金および決算期に変更はありません。
(5) 会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号平成25年9月13日)および「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号平成25年9月13日)に基づき、共通支配下の取引として処理する予定です。