第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

(1) 経営方針

当社グループは、「企業は社会の公器」として短期的な利益ではなく、長期的な視点に立った経営を優先する社会の実現を目指す企業群の一翼を担うことを認識しています。社員・顧客・仕入先・地域社会・地球といったすべての社中※に貢献することにより企業価値を上げるという考え方である「公益資本主義」の理念に賛同しています。

 

※社中とは、志を同じくして事業を成功に導く仲間のことを意味します。根本には協力、協調の精神が漂っているところがステークホルダーと異なります。

 一般によく使われるステークホルダーは、英米の経営学書で使われる用語の直訳で、利害関係者を意味しますので、構成員はもともと利害が相反するものとする意味合いを持っています。

 

以上の観点から、当社グループは、次の経営理念のもと、企業経営に取り組んでいます。

〔経営理念〕

『お客さまに選ばれる会社になることを目指して』

・挑戦

私たちは、挑戦し続けます。

常識や慣習にとらわれることなく、新しい技術、商品、顧客の創造をする企業となり、社会に貢献いたします。

・信頼

私たちは、信頼を大切にします。

お客さまに対しても、社員同士でも、信頼関係が築けるように行動します。透明性の高い健全な経営を構築し、継続いたします。

・知恵

私たちは、知恵をふりしぼります。

一人ひとりが考えて創意工夫をすることで、お客さまの満足度の高い商品を作り、提供いたします。環境も私たちのお客さまです。

 

また、当社グループの各事業は、次のビジョンを掲げ、経営理念の実現に向けて事業展開しています。

〔住設環境機器事業〕

「美しい水を創り世界の環境保全に貢献する事業部」(水創り事業部)

「水処理プラントの提供を通じて水環境の保全に貢献する事業部になる」(環境プラント事業部)

「お風呂体験のリーディングブランドになるための可能性を探求する」(バンクチュール事業部)

 

〔機能性セラミック商品事業〕

「特長のある新商品を提供し、競争力のある、誇れる価値創造型事業部になる」

 

〔陶磁器事業〕

「商品力、提案力、顧客満足度、品質、生産効率の全てにおいて日本で最高のメーカーとなる」

 

 

(2) 経営環境および対処すべき課題

当連結会計年度は、概ね国内・海外ともに穏やかな景気回復が継続した一方で、2020年初頭より新型コロナウイルス感染拡大の影響が出始め、為替や株式市況の急激な変動、2020年開催予定の東京オリンピック・パラリンピック競技大会が延期となり、経済の大きな落ち込みが予想され、対処すべき課題の多い環境下におかれています。

当社グループは2020年3月期を初年度とする3ヶ年中期経営計画を策定しており、本中期経営計画の達成に向け、総力を上げて取り組んでいます。

セグメントごとに取り組むべき課題と対策は、次のとおりです。

 

 

〔住設環境機器事業〕

浄化槽、産業排水処理プラント、ディスポーザ

新設住宅着工戸数が減少傾向にある中、浄化槽設置基数も減少傾向にあり業界の動向は厳しい状況ですが、2020年4月1日改正浄化槽法・省令施行により、日本国内約400万台の単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換が進むことが想定されます。

当社グループは、小型浄化槽の新商品を上市し、同業他社との価格面、施工面での優位性を上げることにより、小型浄化槽の国内シェア15%を目標とします。対策として、新商品の拡販に向けて営業マネジメントの強化とリフォーム需要の掘り起こしを進めます。また、技術開発、商品開発を推進し、次世代商品に向けた基礎研究を開始します。

中長期的には、東南アジア向け浄化槽の開発を進め、さらに海外への営業拡大を確実に進めます。ディスポーザ破砕機の商品開発を進め、デベロッパーへの営業活動を強化します。

バンクチュール

当社グループが取り扱うバンクチュール®(システムバスルーム)は、他社にはない高級バスルームブランドであり、富裕者層中心に需要は今後も伸びていきます。さらなる付加価値を提供するために、お風呂を創るところからアフターまでの一貫したサービスを構築するべく、3Dシミュレーション機能や会員制サービスを充実し、選ばれるブランドになると同時に新たな収益獲得を目指します。また、住宅で培ったノウハウを用い、今まで以上に非住宅部門(ホテル、介護施設、病院等)に対するニーズも取り込んでいくことで事業拡大を目指します。

 

〔機能性セラミック商品事業〕

当社グループが取り扱うセラミック商品は主に車載用、プリンター用、産業機器用などであり、販売先商品の業界動向により需要が大きく変動する可能性があるため、継続的に製品の高性能化、新規開発が求められる環境下に対応していく必要があります。

当社グループは、引き続き各種セラミック関連製品の研究開発を推進するとともにコスト競争力を上げる積極的な活動を行って参ります。また、量産を始めた高強度アルミナ基板の拡販を推し進めるほか新規積層基板の商品開発と市場開拓に注力します。

 

〔陶磁器事業〕

当社グループがメインターゲットとしているホテルレストラン業界では、安価な海外製品も出回り、限られた市場での競争が激しくなっています。

当社グループでは、高品質で付加価値の高いボーンチャイナ製の食器を製造、客先によっては、特注品を提案、開発することで、他社との差別化を図っています。高いデザイン力、品質をアピールするために、国際コンテストに応募し3年連続入賞、1位を獲得することができ、海外を含めて陶磁器ブランドとしての認知度を高めています。現在はリテール向けのネット販売を業務用分野にも展開すること、インフルエンサーを通じてブランド力を国内外にアピールするなどの新施策を取ることにより、商品の価値をさらに高め、販売を強化しています。

また、新技術の開発にも力を入れ、食器以外の陶磁器製品の開発も進めています。普通の食器を大量に作るメーカーから、付加価値の高い商品を丁寧に作るメーカーへと進化を進めます。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があるリスクには、以下のようなものが想定されます。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

(1) 経済状況の変化による影響

現在、全世界で発生している新型コロナウイルス感染症は、日本経済の根幹を揺るがす事態となっており、当社グループにおいても大きく影響を及ぼす可能性があります。住設環境機器事業においては、経済活動の停滞による住宅着工の遅れ、施工中現場の工事中断、個々の案件の延期、中止が見込まれます。機能性セラミック商品事業においては、部品を納入している中国企業の工場停止、国内では車両メーカーの減産、部品調達の遅れが見込まれます。陶磁器事業においては、国内外における外出自粛により、主要販売先であるホテル、レストランの業績悪化による受注の減少が見込まれます。この影響は、2020年初頭より出始めていますが、新型コロナウイルス感染症の終息時期、日本経済が新型コロナウイルスの発生前に戻る時期については現時点では判断ができない状況であり、新型コロナウイルスの影響により経営成績等の状況に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクは、現在顕在化しており、トップリスクとして認識しています。その対策として、当社グループは、会社全体で一時帰休の実施や固定費の削減に取り組んでいます。また、楽観的でも悲観的でもない仮定により資金繰りを精査し、関係金融機関に資金確保を依頼しています。新型コロナウイルス終息後の経済状況を見極め、ビジネスの変化に対応します。

 

(2) 感染症による影響

当社グループは、感染症が拡大することで製造および営業活動が停滞する可能性があり、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクは、新型コロナウイルス感染拡大により現在顕在化しており、その対策として、当社グループは、感染予防のため、営業、管理部門において一部テレワークを実施しています。また、テレワークできない従業員は時差出勤、交代勤務により感染防止対策を実施しています。テレワーク勤務者とはWEB会議方式で情報を共有しながら業務ができる状態となっています。また、感染防止のため、各拠点にアルコール消毒液、マスクを常備しています。感染症が発生した場合の出勤停止および事後措置の対応も構築されています。引き続き感染症に対する対応を徹底します。

 

(3) 原材料の調達状況による影響

当社グループでは、原材料の一部を複数の国から調達しています。これらの調達に当たっては、世界的な需要構造変化に伴い、調達価格の急激な上昇や供給不足または供給停止等が発生した場合には、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクは、新型コロナウイルスの影響により、一部顕在化しており、対策として、白山購買部、埼玉購買部が窓口となり、原材料の調達について各事業部と必要な原材料の情報を常に共有しています。また、調達が困難な場合を想定して、可能な限り複数の購買先を確保しています。

 

(4) 余剰在庫の滞留による影響

当社グループでは、顧客需要の変動に合わせて生産調整等を行い、余剰在庫の発生を抑制するよう対策を講じています。経済状況や製品市場の急激な変化等により、需要が販売予想を大幅に下回り余剰在庫が滞留した場合には、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクは、新型コロナウイルスの影響により、一部顕在化しており、対策として、大量な余剰在庫が発生しないように、各事業セグメントにおいて生産計画を見直し、工場の一時停止により生産調整を行っています。

 

(5) 為替レートの変動による影響

当社グループでは、在外連結子会社による売上、費用および資産等の現地通貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円換算しています。従って、円換算時の為替レートにより、これらの円換算後の価値が影響を受ける可能性があり、為替レートの変動は当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクは、社会情勢に応じた社内レートを適用することでリスク軽減を図っています。

 

(6) 製造拠点への自然災害等による影響

当社グループのうち、機能性セラミック商品事業および陶磁器事業は、当社本店所在地である石川県で製造活動を行い、住設環境機器事業は主に埼玉県で製造活動を行っています。当該製造拠点や製造委託先等において、地震・暴風雨などの自然災害あるいは不慮の事故などにより、生産設備等が何らかの損害を受け、製品の製造・販売が遅延もしくは停止する場合には、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクが顕在化する蓋然性は、工場所在地のリスクマップからも低く、対策として、当社グループは石川県および埼玉県において毎年定期的に防災訓練を実施し、かつ、拠点ごとに生産技術部において生産設備や工場建屋について、免震対応、豪雨等による修繕を適宜実施しています。今後も、災害により製造に影響が及ぶと想定される設備機器等については、都度対応します。

 

(7) 継続企業の前提に関する重要事象等

当社グループは、2006年10月期以降、売上高の減少傾向および営業損失を計上する状況が続きましたが、2017年3月期以降4期連続で営業黒字および営業キャッシュ・フローの黒字を確保しました。しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大による事業活動への影響は不透明であり、継続的に営業キャッシュ・フローを確保する体質への転換にはいましばらくの時間を要することが見込まれるため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しています。

当社グループでは、第5「経理の状況」1「連結財務諸表等」「注記事項」(継続企業の前提に関する事項)に記載の各施策によって当該状況を解消し、収益力の向上および財務体質の強化を図ります。しかしながら、当該施策は実施途上にあり、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。

なお、当社グループの連結財務諸表は継続企業を前提として作成し、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表に反映していません。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

① 経営成績の状況

当連結会計年度の売上高は、住設環境機器事業の増収の一方で、機能性セラミック商品事業および陶磁器事業の減収により、134億22百万円(前連結会計年度比2.3%減)となりました。

営業利益は、住設環境機器事業の増益の一方で、機能性セラミック商品事業の減益および陶磁器事業の赤字により、90百万円(前連結会計年度比30.9%減)となりました。

経常利益は、1億41百万円(前連結会計年度比21.3%減)となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益などの計上により、1億21百万円(前連結会計年度比9.3%減)となり、4期連続の黒字確保を達成しました。

セグメント別の業績概要は次のとおりです。

 

〔住設環境機器事業〕

売上高は、93億61百万円(前連結会計年度比6.9%増)となりました。

小型浄化槽は、浄化王NEXT®の拡販に注力したものの、第3四半期後半より、消費税増税の影響もあり、前連結会計年度比0.9%減となりました。

大型・中型浄化槽は、大型案件が売上となり、前連結会計年度比21.5%増となりました。また、大型浄化槽・ディスポーザの受注残高が増加しました。

バンクチュール®(システムバスルーム)は、非住宅部門が大きく伸長し、前連結会計年度比27.3%増となりました。商談獲得においては、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、対面での接客対応が出来ずに苦戦を強いられました。

メンテナンスサービスは、大型保守管理および家庭用浄化槽ともに堅調に推移し、前連結会計年度比4.9%増となりました。

損益面では、増収に加えて、外注加工費およびクレーム費などの削減により、6億92百万円のセグメント利益(前連結会計年度比40.7%増)となりました。

 

〔機能性セラミック商品事業〕

売上高は、22億86百万円と前連結会計年度に比べて13.8%の減収となりました。

第3四半期まで見通しを上回る売上高で推移したものの、2020年2月以降に新型コロナウイルス感染拡大の影響により取引先の中国企業工場がいずれも稼働を停止したことで、関連製品の受注が急速に減少するとともに後ろ倒しの納期調整が入ったこと、また、前連結会計年度の車載用途製品の大幅増産が一段落したことが主な減収要因となりました。

製品群別では、セラフィーユ®(積層基板)は前連結会計年度比19.0%減、アルミナ基板は前連結会計年度比33.4%減、プリンター基板は前連結会計年度比8.0%増、シャイングレーズ®(グレーズ基板)は前連結会計年度比17.8%減となりました。

損益面では、人件費および修繕費などの削減を図ったものの、減収を補うには至らず、1億45百万円のセグメント利益(前連結会計年度比60.1%減)となりました。

一方で、新商品および製品の高性能化が求められる事業環境に対応していくため、引き続き各種セラミック関連製品の研究開発を進めるとともにコスト競争力を上げる活動を行っており、高強度アルミナ基板の量産を始めたほか新規積層基板の商品開発と市場開拓に注力しています。

 

 

〔陶磁器事業〕

売上高は、17億60百万円(前連結会計年度比22.9%減)となりました。

国内市場は、オリンピック関連の大型案件受注で好調な滑り出しでしたが、第3四半期以降は価格競争激化により低迷し、第4四半期での受注を目指していた受注案件がオリンピック延期に伴い、先送りになり、また、新型コロナウイルス感染拡大の影響により既存顧客による年度末購入が大きく落ち込み、その結果、前連結会計年度比16.5%減となりました。

海外市場は、米国市場においては、業務用部門が伸びていますが、デパートなどの不振により、リテール部門が大きく落ち込みました。夏ごろまで好調(第2四半期連結累計期間比33.0%増)の香港、中国市場が、香港の暴動の激化により、第3四半期に大きく受注が落ち込み、回復を見込んでいた矢先の第4四半期にも新型コロナウイルス感染拡大の影響により、低迷したままとなりました。また、中東市場においては、政情不安と景気後退により、当連結会計年度は受注が伸び悩みました。その結果、海外市場全体としては、前連結会計年度比31.6%減となりました。

損益面では、自社品比率向上と製造での効率化による利益率改善、販売費の圧縮などにより、売上高が前連結会計年度比22.9%減に対して、セグメント損失は1億56百万円(前連結会計年度は1億33百万円)となりました。

 

② 財政状態

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べて2億8百万円減少し、92億54百万円となりました。

これは、商品及び製品などのたな卸資産が1億26百万円増加した一方で、現金及び預金が3億3百万円減少したことなどによるものです。

負債は、前連結会計年度末と比べて3億43百万円減少し、78億40百万円となりました。

これは、短期借入金が50百万円、長期借入金が1億14百万円、その他(流動負債)が1億10百万円、それぞれ減少したことなどによるものです。

純資産は、前連結会計年度末と比べて1億35百万円増加し、14億13百万円となりました。

これは、親会社株主に帰属する当期純利益1億21百万円を計上したことなどによるものです。

その結果、自己資本比率は、前連結会計年度末と比べて1.8ポイント上昇し、15.3%となりました。1株当たり純資産は、5円80銭増加し、60円66銭となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べて3億2百万円の減少(前連結会計年度は3億7百万円の増加)となり、10億47百万円となりました。

各キャッシュ・フローの状況および主な要因は次のとおりです。

 

〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕

営業活動による資金は、1億23百万円の増加(前連結会計年度は8億22百万円の増加)となりました。

これは、たな卸資産の増加額1億27百万円、売上債権の増加額1億0百万円などの減少要因の一方で、税金等調整前当期純利益1億62百万円、減価償却費3億51百万円などの増加要因があったことによるものです。

 

〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕

投資活動による資金は、2億32百万円の減少(前連結会計年度は2億86百万円の減少)となりました。

これは、投資有価証券の売却により35百万円の収入などがあった一方で、有形固定資産の取得により2億75百万円支出したことなどによるものです。

 

〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕

財務活動による資金は、1億93百万円の減少(前連結会計年度は2億28百万円の減少)となりました。

これは、短期借入金の減少により50百万円、長期借入金の返済により1億14百万円、それぞれ支出したことなどによるものです。

 

 

④ 生産、受注および販売の状況

a.生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前期比(%)

住設環境機器事業

4,846

9.5

機能性セラミック商品事業

2,286

△13.7

陶磁器事業

1,443

△6.0

その他

合計

8,576

△0.4

 

(注) 1.金額は販売価格によっています。

2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。

 

b.受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

受注高
(百万円)

前期比
(%)

受注残高
(百万円)

前期比
(%)

住設環境機器事業

1,085

9.1

1,157

11.6

機能性セラミック商品事業

2,235

△7.5

302

△14.4

陶磁器事業

1,469

△17.8

281

11.9

その他

合計

4,789

△7.9

1,741

6.0

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれていません。

2.住設環境機器事業の金額は水処理プラントの完成工事にかかるものです。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

住設環境機器事業

9,361

6.9

機能性セラミック商品事業

2,286

△13.8

陶磁器事業

1,760

△22.9

その他

13

合計

13,422

△2.3

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれていません。

2.セグメント間の取引については相殺消去しています。

3.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、倉庫事業に係るものです。
なお、倉庫事業は、同事業を運営する当社在外連結子会社(NIKKO CERAMICS, INC.)において2019年7月1日付で事業廃止していることから、前期比は記載していません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

① 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や合理的な方法等で処理していますが、引当金や資産の陳腐化等による評価減等については、財政状態および経営成績に影響を与える見積り額にて計上しています。特に重要な会計上の見積りとして認識している内容は、次のとおりです。なお、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果とこれらの見積り額が異なる場合があります。

a.減損損失

当社グループは、第3「設備の状況」2「主要な設備の状況」に記載のとおり、工場および物流センターなど多くの固定資産を有しています。固定資産については、減損の認識が必要とされた場合の回収可能価額は、「固定資産の減損に係る会計基準」等に従って合理的に算定していますが、資産グループの単位ごとに将来キャッシュ・フローまたは正味売却価額などを基礎としているため、将来の収益性の低下や時価の下落等が生じた場合は、固定資産の評価に重要な影響を及ぼす可能性があります。

b.繰延税金資産

繰延税金資産の回収可能性の判断については、将来の課税所得を合理的に見積り、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲内で繰延税金資産を計上することになります。当社グループは、2006年10月期以降、売上高の減少傾向および営業損失を計上する状況が続いたものの、2017年3月期以降4期連続で当期純利益を計上していますが、継続的に利益を確保する体質の転換には至っておらず、新型コロナウイルス感染拡大による事業活動への影響は不透明であることから、繰延税金資産の回収可能性を合理的に見積ることは困難と判断し、繰延税金資産を計上していません。

c.継続企業の前提に関する重要な不確実性の判断のための将来キャッシュ・フローの見積り

継続企業の前提に関する重要な不確実性の判断については、中期経営計画に基づいて将来キャッシュ・フローの見積りを行っています。当社グループは、2006年10月期以降、売上高の減少傾向および営業損失を計上する状況が続いたものの、2017年3月期以降4期連続で当期純利益を計上していますが、継続的に利益を確保する体質の転換には至っておらず、新型コロナウイルス感染拡大による事業活動への影響は不透明であることから、継続的に営業キャッシュ・フローを確保する体質への転換にはいましばらくの時間を要することが見込まれるため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在していると判断しています。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容

a.当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因

当社グループは、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因として、2「事業等のリスク」に記載した内容を想定しています。

b.当社グループの資本の財源および資金の流動性について

当社グループの資本の財源および資金の流動性について、当社の運転資金は、主に製品製造に使用する原材料や部品の調達に費やし、製造費ならびに販売費及び一般管理費に計上される財・サービスに対しても同様に費消しています。また、設備投資資金は、生産設備取得等生産体制の構築、情報システムの整備等に支出しています。これらの必要資金は、営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金のほか、金融機関からの借入による資金調達によって対応しています。また、緊急時の支払いに備えて主要取引金融機関と当座貸越契約を締結しています。キャッシュ・フローの状況の詳細は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は、以下のとおりです。

 

2016年3月期

2017年3月期

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

自己資本比率(%)

7.3

8.9

11.2

13.5

15.3

時価ベースの自己資本比率
(%)

26.8

28.7

35.9

33.3

39.5

キャッシュ・フロー対有利子
負債比率(年)

3.5

5.1

3.2

20.1

インタレスト・カバレッジ・
レシオ(倍)

10.4

10.6

19.3

2.5

 

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

2016年3月期は、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率およびインタレスト・カバレッジ・レシオを記載していません。

 

c.セグメントごとの財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容

当社グループは、当社ならびに関係会社からなる事業部ごとに、取り扱う製品・商品およびサービスについて、国内および海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。従って、当社グループは、当該事業グループを基礎とした製品・商品およびサービス別のセグメントから構成されており、「住設環境機器事業」、「機能性セラミック商品事業」および「陶磁器事業」の3つを報告セグメントとしています。

報告セグメントに属する製品およびサービスの種類は次のとおりです。

報告セグメント

主要製品の名称

住設環境機器事業

浄化槽、ディスポーザ処理システム、システムバスルーム、その他合成樹脂商品、水処理施設の維持管理、小形風力発電システム、多機能建材

機能性セラミック商品事業

アルミナ基板、印刷基板、抵抗用基板、グレーズ基板、低温焼結多層基板、その他機能性セラミック商品関連商品

陶磁器事業

ボーンチャイナ、硬質陶器、強化磁器、耐熱磁器、白色強化磁器、還元磁器、陶磁器原料、その他食器関連商品

 

 

セグメントごとの経営成績の状況および各セグメントにおける製品群別等売上高の状況の詳細は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりです。

セグメントごとの収益力の向上ならびに全社的な財務体質の強化を達成するための各施策の詳細は、第5「経理の状況」1「連結財務諸表等」「注記事項」(継続企業の前提に関する事項)に記載しています。

セグメントごとの財政状態の状況に関する認識および分析・検討内容は、次のとおりです。

 

〔住設環境機器事業〕

総資産は、前連結会計年度末と比べて3億84百万円増加し、32億17百万円となりました。

これは、受取手形及び売掛金が2億24百万円、建設仮勘定が1億58百万円、それぞれ増加したことなどによるものです。

 

〔機能性セラミック商品事業〕

総資産は、前連結会計年度末と比べて1億54百万円減少し、17億22百万円となりました。

これは、受取手形及び売掛金が68百万円、仕掛品が35百万円、機械装置及び運搬具(純額)が45百万円、それぞれ減少したことなどによるものです。

 

〔陶磁器事業〕

総資産は、前連結会計年度末と比べて68百万円減少し、24億89百万円となりました。

これは、商品及び製品が56百万円増加した一方で、受取手形及び売掛金が51百万円、建物及び構築物(純額)が42百万円、それぞれ減少したことなどによるものです。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。
 

5 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動は、顧客満足の追求を第一に、情報化社会の進展をはじめとした市場のニーズへの速やかな対応と、環境保護に配慮した製品づくりのため、積極的に研究開発に取り組みました。

なお、研究開発費については各事業間に関連した研究が多く、特定事業への区分を行っていませんが、総額は74百万円です。当連結会計年度における各事業別の研究開発活動は次のとおりです。

 

(1) 住設環境機器事業

バンクチュール®(システムバスルーム)分野においては、大型物件への対応、従来の施工範囲を超える領域の商品展開について検討をしています。

水処理分野においては、新たな浄化槽の開発に着手し、社内検証試験を実施しています。

産業廃水処理施設においては、他企業と提携し、産廃処理施設の新規設計等を検討しています。

 

(2) 機能性セラミック商品事業

主力のアルミナ基板製品においては、耐熱衝撃性をアップしたエフセラワン®の特長を生かした用途向けの拡販活動を進めています。また、特性、品質の維持活動と並行し、新規開発の基板加工技術付与が完了し量産を開始しました。

アルザ®(パワーモジュール用途高強度基板)については、安定量産化に向けたプロセスを改良中です。

ナノレベルの精密な位置精度制御が可能なビブレックス®(超音波モータ)については、商品の機能、特性、使い易さを向上させています。

そのほか新製品として、セラカップボード®(スルーホールによる表裏導通を可能とした銅めっき基板)の増産を予定しています。

 

(3) 陶磁器事業

商品価値向上を目指し、ボーンチャイナカラーマット釉の研究開発を行い、和の色を持つ商品の販売を始めました。引き続き色のバリエーションを増やす取り組みを行っています。

また、製造技術を科学的に解明し体系化することで、歩留まり改善を図り、安定生産を可能とする取り組みを継続するとともに枯渇懸念原料に対する対策を行っています。

ボーンチャイナ商品の強度向上と熱衝撃性改善に対する取り組みについて、これまでの開発段階から製品化へ移行しています。さらに適用商品を増やすための研究開発を継続しています。

絵付け加飾技法において科学的に分析・解析を進め、金・プラチナの品質を改善し、商品の付加価値を向上する取り組みについて継続実施しています。