第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社は2019年に創立100周年を迎えました。創業以来の精神を継承しつつ、グローバルに展開する多様なグループ会社と自主性を高めてゆく従業員、さらには全てのステークホルダーに当社の存在目的を示すため、「NGKグループ理念」を見直しました。

 

<NGKグループ理念> 
 私たちの使命 
   「社会に新しい価値を そして、幸せを」

    私たちが目指すもの 
     「人材 挑戦し高めあう」 
     「製品 期待を超えていく」
     「経営 信頼こそが全ての礎」

 

この理念を実現するための基本方針は以下の通りです。
  資源投入の選択と集中により他を凌駕する技術を確立し、各々の分野においてトップクラスの地位を占める新規事業、新商品を創出します。(戦略的成長)
  連結主体の事業運営を基本に、グループ会社ごとの機動性と独自性を活かした効率的経営を行い、企業価値の向上を目指します。(高効率体質)
  株主・投資家及び広く社会に適時かつ積極的に情報を発信するとともに、持続可能な開発目標(SDGs)を念頭に置いて、環境保全、人権の尊重、安全・快適な職場環境の提供などの社会的責任を果たし、地域、社会の発展に貢献します。(良き企業市民) 

 

(2)主要な経営指標と資本政策

当社グループは、ROEを主要な経営指標として採り上げ、株主重視の経営を推進しております。中長期の観点でROE10%以上の水準を意識し、事業リスクの変化に適合して持続的な企業価値の向上に資するよう資本政策を展開します。株主・投資家とのコミュニケーションによる資本コストの引き下げに努めるとともに、資本コストを上回る収益性確保に向け、経営資源をコア事業の拡大・コストダウンや開発・新規事業の立上げに効率的に投入してまいります。さらには財務健全性との両立を図りつつ、配当性向及び純資産配当率等を参照し、積極的な株主還元に努めます。これらによりROEを構成する利益率、資本回転率、財務レバレッジを事業戦略と整合した健全な水準に維持することを目指します。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略、経営環境及び対処すべき課題

当社グループが事業領域とするエネルギー、エコロジー、エレクトロニクスのトリプルEの分野では、社会・環境課題解決への要請や、IoT、AI、5G等の技術革新を背景に中長期に事業機会が拡大すると予想されます。当社グループは、創立以来一貫して培ってきたセラミック技術を核に既存事業の収益拡大を図ると共に、社会の期待を超える新製品を生み出し、グローバルに成長し続ける企業を目指して開発等へのインプットを継続します。

 

その中で、2019年度は以下の施策に取り組んでまいります。

  ① 既存事業の競争力強化-新・ものづくり構造革新

  ② 新製品・新規事業の創出-Keep up 30

   ③ グローバル経営とコンプライアンス・ガバナンスの強化

   ④ 多様な人材の活躍と働き方改革

 

① 既存事業の競争力強化-新・ものづくり構造革新

当社グループは、新・ものづくり構造革新として、技術先進性をベースにした製品価値の向上と革新製造プロセスによる生産性向上に取り組んでおります。総合設備効率(OEE)を指標とする設備効率向上への注力と、新規設備投資についても優先順位をつけ厳選して実施するなど投下資本利益率(ROIC)を意識して確実に成果につなげます。

 

 

セラミックス事業については、各国の排ガス規制強化や自動車販売台数の増加に伴う世界的な需要拡大に対応し、最新鋭で高効率なグローバル生産体制を構築することで、事業の持続的な成長を目指します。2019年度は、中国の排ガス規制強化に伴い需要の大幅な増加が見込まれるGPF(ガソリン・パティキュレート・フィルター)を生産する中国第2工場の立ち上げを進めるほか、タイ工場(大型ハニセラム)の増産投資を中心に着実に実施してまいります。

 

プロセステクノロジー事業については、IoTの進展や5Gの導入に伴い半導体の微細化・高積層化が進み、今後ますます需要が拡大する半導体製造装置用製品では、岐阜県多治見市の新工場で増産体制を構築するほか、次世代製品を投入し技術・性能面での高い要求に応えていきます。産業プロセス事業では、リチウムイオン電池の正極材用焼成炉や電子部品製造用の耐火物の拡販に加え、原子力発電所向けの低レベル放射性廃棄物処理装置などにも引き続き注力してまいります。

 

エレクトロニクス事業については、モバイル通信の高速化技術の普及やデータセンターの投資拡大を背景に、当社の高性能SAWフィルター用複合ウエハーやHDD用圧電素子の需要増加を見込んでおります。また、自動車の電動化進展に対応し、車載用パワーモジュール向けの絶縁放熱回路基板の拡販を進めます。これらの製品群については、山梨県やマレーシアの各拠点において生産能力増強を進めてまいります。

 

電力関連事業については、国内電力各社の設備投資抑制に加えて海外でも厳しい状況が継続しており、2019年3月に中国のがいし生産子会社の解散を決定しました。ガイシ事業ではさらに不採算製品の撤退や人員の配置転換などを進め早期黒字化を目指します。NAS事業については、再生可能エネルギーの普及を背景に国内外で潜在的なニーズが高まりつつあるものの、受注の本格化には時間を要しており、事業体制をミニマムに絞り赤字を最小限に止める一方、機会を着実に捉えて成長に繋げてまいります。

 

② 新製品・新規事業の創出-Keep up 30

当社グループは、売上高に占める新製品比率30%以上を継続する「Keep up 30」を全社目標に掲げ、次の新製品・事業化製品の創出に取り組んでおります。その中で、小型・薄型で高容量なチップ型セラミックス二次電池「EnerCera®」シリーズを開発しました。同シリーズは、2019年1月にラスベガスで開催された世界最大級の家電見本市CES2019においてイノベーションアワードを受賞するなど高い評価を受けており、2019年4月に事業化しました。スマートカード、IoTデバイスやウェアラブル端末など様々な用途への採用を想定して順次量産を開始する予定です。また、2019年2月には、当社が開発したCO分離用大型セラミック膜(DDR型ゼオライト膜)が、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と日揮株式会社が米国の油田にて共同で行う実証試験に採用されました。大型セラミック膜の適用は世界で初めてであり、今後、実証試験を梃子に商品開発を強化してまいります。その他、亜鉛二次電池や全固体電池などのテーマにも引き続き取り組み、当社独自のセラミック技術で次の新製品・事業化製品を創出してまいります。
 

③ グローバル経営とコンプライアンス・ガバナンスの強化

当社は、海外20カ国に45のグループ会社を展開し、うち21社において製造を行っております。海外でのビジネスがますます拡大する中、経営の透明性と自律性を高めており、NGKグループで働く全員が公正な価値観や国際的な水準の判断基準に従って行動するよう環境整備を進めます。

当社グループは、全グループ構成員が業務を遂行する上で遵守すべき事項をまとめた「NGKグループ企業行動指針」を見直し、2019年1月に事業活動を通じた持続可能な社会の実現、人権尊重、コンプライアンスの徹底を重視した内容に改めました。さらに改定を機に、ガバナンス体制の中でE(環境)S(社会)G(企業統治)に関する情報共有・意見交換・方針議論を経営レベルで行う機関として、2019年4月に「ESG会議」を設置しました。

環境経営の観点からは、2016年度からスタートした第4期環境行動5カ年計画の下、環境貢献製品の売上高比率やCO削減など2020年度の目標達成に向けて順調に進捗しており、引き続き環境負荷低減に寄与する製品・サービスの開発・普及を推進すると共に、環境負荷を低減する生産技術の開発・導入に注力し地球環境の保全に努めます。

競争法及び海外腐敗行為防止法などの法令遵守については、継続的な経営トップのメッセージ発信、国内外グループ会社の役員・従業員を対象にしたコンプライアンス教育、国際的な水準に沿った競争法遵守プログラムの運用、「競争法遵守ハンドブック」の活用などにより徹底を図っております。

品質コンプライアンスについては、がいし等製品の受渡検査に関する不整合の反省を踏まえ、社内規定を改定し役員及び従業員の品質コンプライアンス義務を明確化すると共に、経営トップによる品質活動や品質委員会の直接指導の実施、経営層及び従業員に対する品質教育の徹底など品質経営の観点から活動を強化しております。労働環境の安全面では、国内外グループ会社の管理体制を強化し、リスクアセスメントの推進等によって業務災害リスクの低減に取り組んでおります。

 

コーポレートガバナンスについては、経営の透明性を確保し取締役会の監督・監視機能を強化するため、社外役員を過半数として構成する指名・報酬諮問委員会や、役員等が関与する不正及び法令違反等への対応を取り扱う社外役員を主要な構成員とする経営倫理委員会を設置し、取締役会への答申または報告、勧告等を行うこととしております。また、これらの不正・法令違反に歯止めをかける仕組みとして、従来のヘルプライン制度とは別に経営倫理委員会に直結する内部通報制度「ホットライン」を設置するなど、コンプライアンス体制を充実させております。

こうした取り組みを通じて、より一層グローバル経営を支えるコンプライアンス意識の向上、リスク低減、ガバナンス体制の強化・充実を図ってまいります。

 

④  多様な人材の活躍と働き方改革

当社は豊富な経験や高い専門性を持った従業員が活躍できるよう2017年度に65歳定年制を導入しております。こうした中、介護負担や重大な疾病を抱える従業員に対しては、介護支援一時金などの経済的支援に加え、短時間勤務や週3日勤務により業務との両立を支援する制度を提供しております。

女性社員の活躍推進については、職域拡大を企図した職群統合や、育休復職者研修、キャリアデザイン研修などを実施してきました。併せて育休からの早期復職支援制度や在宅勤務も導入しています。今後は管理職候補者向けの施策にも注力していきます。

障がい者雇用についても採用拡大に向けて取り組んでおります。

当社グループは、多様な人材が活躍する機会の提供や安心して働くことが出来る制度・環境づくりに取り組むと共に、ICT(情報通信技術)やRPA(ロボットによる業務プロセス自動化)も活用し、働き方改革に注力してまいります。

 

事業の成長とともに組織が拡大する中、業務の基本である「安全」、「品質」、「環境」、「CSR」を徹底すると共に、一人ひとりが高い自立性を持って率先して行動し、最大限に力を発揮することで課題を成し遂げ、世界に通用するグローバル企業を目指してまいります。

当社グループは、こうした取り組みを通じて経営基盤のさらなる強化に努め、持続的な成長と企業価値の向上を実現し、資本効率重視、株主重視の経営を継続してまいります。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2019年6月21日現在)において当社グループが判断したものであります。

 

(事業拠点について)

当社グループは、主要な生産拠点を、国内においては愛知県及び石川県に、海外においては米州、欧州、アジア等に有しております。自動車用排ガス浄化用触媒担体等の主力製品においては、需要地生産や最適生産分担の観点からグローバルな生産体制を展開しており、生産拠点としてのリスクの分散化は図られております。しかし、国内海外にかかわらず、地震や火災等の事故などで主要生産拠点の生産設備に重要な被害が発生した場合には、相当期間、生産活動が停止し、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、特に海外展開においては、①当該国の法律、規制、税法等、②為替変動を含む経済変化、③人材の確保と教育の難しさ、④インフラの未整備、⑤テロ、戦争などの社会的混乱、等のリスクが潜在しています。これらの予期せぬ事象が発生した場合には、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(為替、金利、素材価格の変動について)

当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売が含まれております。当社グループは米ドル、ユーロ及び円を含む主要通貨間の為替レートの短期的な変動に対しては、先物為替予約等によりリスクヘッジしておりますが、円高は売上高・利益の減少要因となり当社グループの業績に悪影響をもたらします。

当社グループは事業拡大や生産性改善のための必要な設備投資を今後とも実施してまいりますが、設備投資や社債償還などの資金ニーズに対して金利上昇局面で将来資金調達を行う場合はコストの増加が予想され、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

素材価格の上昇は当社グループ事業の製造コストの増加となりますが、これを軽減すべく客先への売価への反映、コストダウン、生産性の向上、経費圧縮などに取り組んでおります。当社グループは仕入価格の上昇を吸収すべく努力していきますが、過度の素材価格の上昇は、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(新製品について)

当社グループは、新製品の創出による成長力の確保を目指しており、今後の成長の柱となるべき新製品に対しては集中的に資本投下を行っております。需要拡大が予測される製品については、設備投資を段階的に行っております。これらの設備の立ち上げがスケジュール通り進まない場合等で、当社グループの中期的な成長力に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(景気変動について)

当社グループが製造・販売する製品の需要は多分に国内外における景気変動の影響を受けます。日本及び海外における景気変動は、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(製品の品質について)

当社グループは、全社品質方針に基づき、品質に関する活動に取り組むことにより、高い品質水準の確保に努めております。しかし、当社グループが製造・販売するすべての製品において、予想し得ない品質問題が発生する可能性は皆無ではなく、その場合には、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(競争状況に関する国際的な調査について)

当社グループは、競争状況に関する国際的な調査の対象となっており全面的に協力しておりますが、競争当局の調査の結果等によって、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)  経営成績

当連結会計年度における日本経済は、雇用や所得環境の改善から緩やかな回復基調が続きました。海外では、米国や欧州など先進国で回復基調が続いた一方で、中国では経済成長率の伸びが鈍化するなど景気に減速傾向がみられました。

当社グループにおきましては、電力関連事業では、がいしで海外向けの出荷が減少しました。セラミックス事業では、主として欧州の排ガス規制強化により自動車関連製品の出荷が増加しました。エレクトロニクス事業では、中国の携帯基地局投資の停滞を背景にセラミックパッケージの需要が減少しました。プロセステクノロジー事業では、半導体の高積層化・微細化を背景に半導体製造装置用製品の物量が増加しました。これらの結果、当連結会計年度における売上高合計は、前期比2.7%増の4,635億4百万円となりました。

利益面では、売上高が増加したものの減価償却費や研究開発費が増加した影響等により営業利益は前期比7.6%減の647億5百万円、経常利益は同8.8%減の644億10百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益については、特別損失として減損損失109億35百万円や2019年3月に中国のがいし生産子会社の解散を決定し関係会社事業損失29億61百万円を計上したことなどから、前期比22.5%減の355億6百万円となりました。

 

当社グループは、ROEを主要な経営指標として採り上げ、株主重視の経営を推進しております。中長期の観点でROE10%以上の水準を意識し、経営資源を既存コア事業の拡大や新規事業の立ち上げに効率的に投入して収益性の向上に努めると共に、資本効率のさらなる向上を目指しております。

当連結会計年度におけるROEは、減損損失や関係会社事業損失等の特別損失を計上したことから7.6%(前年同期比2.9ポイント悪化)となり、目標である10%を下回りましたが、引き続き当該指標の維持・向上に取り組んでまいります。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

〔電力関連事業〕

当事業の売上高は、498億53百万円と前期に比して8.4%減少いたしました。

がいしは、電力会社の設備投資抑制により国内の出荷が低調に推移したことに加え、海外についても中国向けを中心に出荷が減少し、減収となりました。NAS®電池は大口案件の出荷が無く低調でした。

利益面では、前期47億14百万円の営業損失から84億98百万円の営業損失となりました。

 

〔セラミックス事業〕

当事業の売上高は、2,514億50百万円と前期に比して4.5%増加いたしました。

自動車関連製品は、中国市場における乗用車販売の減少や欧州乗用車のディーゼル比率低下に伴い自動車排ガス浄化用触媒担体(ハニセラム)やSiC製DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)の出荷が減少した一方で、欧州の排ガス規制強化に伴いセンサーやガソリン乗用車用GPF(ガソリン・パティキュレート・フィルター)の物量が増加しました。

 

営業利益は、売上高が増加したものの、減価償却費や研究開発費の増加に加え増産設備の立上げ費用が増加したことなどから前期比1.4%減の559億20百万円となりました。

 

〔エレクトロニクス事業〕

当事業の売上高は、588億43百万円と前期に比して4.0%減少いたしました。

金属は、タイヤ金型の出荷が減少しました。電子部品は、SAWフィルター用複合ウエハーやHDD用圧電素子の物量が増加した一方で、中国の携帯基地局投資の停滞を背景にセラミックパッケージの物量が減少しました。また、連結子会社の双信電機株式会社におきましても、中国市場の市況悪化等によりノイズフィルタの出荷が減少しました。

利益面では、セラミックパッケージの物量減等が影響し、前期9億16百万円の営業利益から3億14百万円の営業損失となりました。

 

〔プロセステクノロジー事業〕

当事業の売上高は、1,065億8百万円と前期に比して9.3%増加いたしました。

半導体製造装置用製品は、半導体の高積層化・微細化を背景に半導体メーカーの設備投資が高水準で推移し、下期に減速したものの前期比では製品物量が増加しました。産業機器関連製品は、低レベル放射性廃棄物処理装置や加熱装置の出荷が増加し増収となりました。

営業利益は、減価償却費が増加した一方、半導体製造装置用製品や産業機器関連製品の増収により前期比3.1%増の176億29百万円となりました。

 

なお、当連結会計年度より、組織変更に伴い「電力関連事業」、「セラミックス事業」、「エレクトロニクス事業」としていた報告セグメントを「電力関連事業」、「セラミックス事業」、「エレクトロニクス事業」及び「プロセステクノロジー事業」に変更しており、各セグメントの前期比につきましては、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた上で算出しております。

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

①生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自  2018年4月1日
    至  2019年3月31日)

前年同期比(%)

電力関連事業(百万円)

46,792

87.5

セラミックス事業(百万円)

260,730

105.3

エレクトロニクス事業(百万円)

59,752

98.3

プロセステクノロジー事業(百万円)

108,962

108.5

           合計(百万円)

476,238

103.0

 

(注)  1.購入品仕入実績については区分して記載することが困難なため、生産実績に含めて記載しております。

2.上記は、販売価格をもって表示しております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

②受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高
(百万円)

前年同期比(%)

受注残高
(百万円)

前年同期比(%)

電力関連事業

46,958

94.4

14,767

83.8

セラミックス事業

251,372

97.3

2,463

97.9

エレクトロニクス事業

57,339

73.2

9,968

87.4

プロセステクノロジー事業

96,044

136.1

47,730

88.0

合計

451,714

98.9

74,929

87.3

 

(注)  1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

 

③販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自  2018年4月1日
    至  2019年3月31日)

前年同期比(%)

電力関連事業(百万円)

49,802

91.5

セラミックス事業(百万円)

251,442

104.5

エレクトロニクス事業(百万円)

58,838

96.0

プロセステクノロジー事業(百万円)

103,421

109.2

           合計(百万円)

463,504

102.7

 

(注)  1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

(2)財政状態

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比し4.5%増加8,636億36百万円となりました。

流動資産は、たな卸資産が増加したものの、現金及び預金などが減少したことから、前期比2.8%減4,433億70百万円となりました。固定資産は、有形固定資産が増加したことから、前期比13.5%増4,202億65百万円となりました。

流動負債は、未払法人税等が減少した一方で、1年内返済予定の長期借入金、支払手形及び買掛金などが増加したことから、前期比16.5%増1,477億86百万円となりました。固定負債は、社債が増加した一方で、長期借入金が1年内返済予定の長期借入金に振り替わり減少したことなどから、前期並みの2,266億4百万円となりました。

純資産は、為替換算調整勘定が減少した一方、利益剰余金の増加により前期比3.5%増4,892億45百万円となりました。

これらの結果、当連結会計年度末における自己資本比率は55.3%(前連結会計年度末55.8%)となり、1株当たり純資産は1,483.98円と、前期を51.31円上回りました。

セグメントごとの資産は、次のとおりであります。

〔電力関連事業〕

当事業の総資産は、前期比9.5%減少し、657億20百万円となりました。がいし事業用資産の減損損失や減価償却により有形固定資産が減少しました。

〔セラミックス事業〕

当事業の総資産は、前期比9.6%増加し、4,177億90百万円となりました。自動車関連製品の増産投資に伴い有形固定資産が増加しました。

〔エレクトロニクス事業〕

当事業の総資産は、前期比13.2%減少し、655億59百万円となりました。パッケージ事業用資産の減損損失等により有形固定資産が減少しました。

〔プロセステクノロジー事業〕

当事業の総資産は、前期比46.1%増加し、1,108億20百万円となりました。半導体製造装置用製品の増産投資等により有形固定資産が増加しました。

 

(3)キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動による612億24百万円の収入、投資活動による1,097億43百万円の支出、及び財務活動による35億64百万円の収入などにより前期末に比し459億33百万円減少し、当期末残高は1,239億84百万円となりました。

 

〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払い、たな卸資産やその他の流動資産の増加などがあったものの、税金等調整前当期純利益504億48百万円に減価償却費を加え、合計では612億24百万円の収入となりました。前期との比較では、106億70百万円の収入増となりました。

 

〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却及び償還による収入の一方、有形固定資産や有価証券の取得などから合計で1,097億43百万円の支出となりました。前期との比較では、603億29百万円の支出増となりました。

 

 

〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いや長期借入金の返済による支出の一方、長期借入れや社債の発行による収入などから合計で35億64百万円の収入となりました。前期との比較では、189億81百万円の収入減となりました。

 

資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの運転資金需要のうち主なものは原材料の購入費用、労務費等の製造費や販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な資金の調達について、調達手段の多様化を図ることで、低コストかつ安定的に資金を確保するよう努めております。また、グループ各社における余剰資金の一元管理を図り、資金効率の向上と金融費用の削減を目的として、国内外でCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

特に記載すべき事項はありません。

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、研究開発を重要な経営課題のひとつとし、ファインセラミックスを中心とした材料技術とシステム技術とをベースに、高付加価値、高機能な新製品の提供を目指し、研究開発に積極的に資源投入しております。推進体制としては、基礎から応用まで手掛ける親会社の研究開発部門での研究開発と、事業本部及び子会社での商品化に近い研究開発の二本立てで進めております。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は 23,271百万円であり、この中にはグループ外部からの受託研究にかかわる費用1,898百万円が含まれております。各事業別の主要な研究開発テーマ、成果及び研究開発費は次のとおりであります。

 

〔電力関連事業〕

電力関連事業部門では、がいし製品及び電力貯蔵用NAS®電池(ナトリウム/硫黄電池)のコストダウン製法及び性能向上の研究に取り組んでおります。また、配電機器事業においては、連結子会社のエナジーサポート㈱にて、配電用機器の新製品開発や、各製品の低コスト化に関する研究開発に取り組んでおります。

なお、当事業に係る研究開発費は1,715百万円であります。

 

〔セラミックス事業〕

セラミックス事業部門では、エンジン排ガス用NOxセンサーや電気加熱触媒(EHC)、ガソリン・パティキュレート・フィルター(GPF)の商品開発、及び自動車排ガス浄化用触媒担体、ディーゼル・パティキュレート・フィルター(DPF)の生産技術改善等の研究開発に取り組んでおります。

なお、当事業に係る研究開発費は7,986百万円であります。

 

〔エレクトロニクス事業〕

エレクトロニクス事業部門では、圧電セラミックス技術をコアとした各種応用デバイス、SAWフィルタ用複合ウエハー、情報通信用各種セラミックパッケージ、自動車・産業用機器・デジタル家電用コネクタ、リレー等の電子部品向けのベリリウム銅製品等の研究に取り組んでおります。

連結子会社の双信電機㈱では、パワーエレクトロニクス分野と情報通信分野を中心に大容量コンデンサや積層誘電体フィルタの研究開発を進めております。

なお、当事業に係る研究開発費は2,414百万円であります。

 

〔プロセステクノロジー事業〕

プロセステクノロジー事業部門では、半導体製造装置の高機能化に対応するセラミック部品及びモジュール、特殊な赤外線ヒータを用いた乾燥システム、原子力発電所向け廃棄物処理システムの改良等の研究開発に取り組んでおります。

なお、当事業に係る研究開発費は1,550百万円であります。

 

〔本社部門〕

  本社部門には、全社的な研究開発を担当する研究開発本部があります。研究開発本部は、中・長期にわたるセラミックス基礎技術の創出、育成と新商品の種をつくることを主たる任務としており、ウエハープロジェクト、NCMプロジェクト、機能材料プロジェクト、SOFCプロジェクト、ZNBプロジェクト、ACBプロジェクト、基盤技術研究所及び次世代技術戦略室より成り立っています。

  また、当連結会計年度における研究開発テーマとして、チップ型セラミックス二次電池、CO分離用DDR型ゼオライト膜等があります。

  なお、本社部門に係る研究開発費は9,604百万円であります。

 

(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。