当社グループは、社会、顧客、株主、従業員に価値を提供し続けることを企業理念とし、独自のセラミック技術を核に、エネルギー、エコロジー、エレクトロニクスのトリプルEを主たる事業領域としております。
企業理念を実現するための基本方針は以下の通りです。
まず、資源投入の選択と集中により他を凌駕する技術を確立し、各々の分野においてトップクラスの地位を占める新規事業、新商品を創出することであります。(「戦略的成長」)
次に、連結主体の事業運営を基本に、グループ会社の機動性と独自性も活かした効率的経営を行い、企業価値の向上を目指します。(「高効率体質」)
更に、株主・投資家に適時かつ積極的に情報を開示します。また、広報活動を通じて広く社会に情報を発信するとともに、社会的責任を自覚し、留学生の支援などを含む社会貢献活動を実施します。(「良き企業市民」)
当社グループは、ROEを主要な経営指標として採り上げ、株主重視の経営を推進しております。中長期の観点でROE10%以上の水準を意識し、経営資源を既存コア事業の拡大や新規事業の立上げに効率的に投入して収益力の向上に努めると共に、資本効率のさらなる向上に取り組んでまいります。
当社グループは、株主・投資家とのコミュニケーションを踏まえ、持続的な企業価値の向上に資する観点から資本政策を展開しています。
資本コストを上回る収益性確保と財務健全性を両立させると共に、中長期の観点から積極的な株主還元に努めます。ROE、配当性向及び株主資本配当率等を重要な指標として、利益率、資本回転率、財務レバレッジを事業戦略と整合した健全な水準に維持することを目指します。
当社グループが事業領域とするエネルギー、エコロジー、エレクトロニクスの分野では、社会・環境課題解決への要請や、IoT、AI、5G等の技術革新を背景に事業機会が拡大すると予想されます。こうした状況のもと、当社グループは、自動車関連製品や半導体製造装置用製品の増産投資及びその他新製品の量産設備投資を中心に、昨年に続き今後3年間で3,000億円超の設備投資を実施する予定です。成長に向けての基盤整備と新規事業の立上げを重点課題とし、以下の施策に取り組んでまいります。
① 既存事業の競争力強化-新・ものづくり構造革新
当社グループは、新・ものづくり構造革新として、技術先進性をベースにした製品価値の向上と革新製造プロセスによる生産性向上に取り組んでおります。設備効率向上への注力と、新規設備投資についても優先順位をつけ厳選して実施するなど投下資本利益率(ROIC)を意識して確実に成果につなげます。
自動車関連製品については、各国の排ガス規制強化や自動車販売台数の増加に伴う世界的な需要拡大に対応し、最新鋭で高効率なグローバル生産体制を構築することで、事業の持続的な成長を目指します。タイ工場(ハニセラム)やポーランド工場・石川工場(センサー)、中国第2工場(GPF:ガソリン・パティキュレート・フィルター)を中心に着実に新規設備の立上げを進めてまいります。
また、2018年4月1日付で「プロセステクノロジー事業本部」を新設しました。高付加価値の製品群を持つHPC(半導体製造装置用製品)事業と、セラミック技術を核に多様な事業を展開する産業プロセス事業を束ね、両事業の更なる成長を推進します。特に需要が旺盛な半導体製造装置用セラミックス製品については、知多事業所・小牧事業所の増産投資に加え岐阜県多治見市に建設する新工場の生産開始を前倒しで実施し、需要に応じた供給体制を確立します。また、技術・性能面での要求が高まる中、高機能品の開発により競争力を高めてシェア拡大に努めてまいります。
② 新製品・新規事業の創出-Keep up 30
当社グループは、売上高に占める新製品比率を30%以上とする「2017 Challenge 30」を5年前に掲げて取り組み、最終年度の2017年に目標を達成しました。次年度以降も新製品比率30%以上を継続する「Keep up 30」を目標に掲げ、事業化を決定した紫外LED用マイクロレンズや窒化ガリウム(GaN)ウエハー製品の量産立上げと早期収益貢献を図ってまいります。また、チップ型セラミックス二次電池や固体酸化物形燃料電池(SOFC)、亜鉛二次電池の開発加速や全固体電池など新規テーマにも取り組み、次の新製品・事業化製品を創出してまいります。
③ グローバル経営の強化
当社は、海外20カ国に46のグループ会社を展開し、うち23社において製造を行っております。
海外でのビジネスがますます拡大する中、全てのグループ構成員が公正な価値観や国際的な水準の判断基準に従って行動するよう環境整備を進め、経営の透明性と自律性を高めてまいります。
競争法及び海外腐敗行為防止法などの法令遵守については、過去に生じた競争法違反の再発防止策として、国際的な水準に沿った競争法遵守プログラムを実施する体制の下、継続的な経営トップのメッセージ発信、「競争法遵守ハンドブック」の活用などにより、国内外グループ会社の役員・従業員を含めて法令遵守の徹底を図っております。また、役員の不正及び競争法・海外腐敗行為防止法などの法令違反を防止する仕組みとして、当社グループの役員・従業員から社外弁護士経由で経営倫理委員会に直接報告できる内部通報制度「ホットライン」を設置し更なる強化を図っております。
なお当社は、2018年1月、「がいし」等の製品について、契約に基づく受渡検査を適切に実施していなかった事例の存在を確認いたしました。当社は直ちに是正に着手し、対象となる製品に品質上の問題がないことを確認して、お客様へのご説明と関係当局への報告を行っております。社外の有識者による品質の検証など対応の妥当性については、社外役員を構成員とする委員会による確認・評価を受けております。今後とも、一層の品質管理体制の強化とコンプライアンス意識の向上を図り、再発防止に努めてまいります。
④ 多様な人材の活躍と働き方改革
当社は昨年度に65歳定年制を導入し、従業員が60歳以降も安心して変わらない働きができる環境を整備いたしました。今年度は、育児・介護負担や重大な疾病を抱える従業員に、柔軟な働き方の選択肢を提供し業務との両立を支援するため短時間勤務や週3日勤務などの勤務制度を拡充したほか、介護支援一時金などの経済的支援制度を充実させました。こうした取り組みが評価され、「厚生労働大臣優良賞」を受賞したほか、愛知県より「ファミリー・フレンドリー企業賞」を受賞しました。また、女性活躍促進に積極的に取り組む模範企業に与えられる「あいち女性輝きカンパニー」の優良企業に愛知県から選定されました。次年度も引き続き、在宅勤務制度やICT(情報通信技術)活用の推進、女性社員を対象としたキャリア研修の充実など、多様な人材が活躍する機会の提供や長く働き続けるための制度・環境づくりに取り組んでまいります。
事業の成長とともに組織が拡大する中、業務の基本である「安全」、「品質」、「環境」、「CSR」を徹底すると共に、一人ひとりが高い自立性を持って率先して行動し、最大限に力を発揮することで課題を成し遂げ、世界に通用するグローバル企業を目指してまいります。
当社グループは、こうした取り組みを通じて経営基盤のさらなる強化に努め、持続的な成長と企業価値の向上を実現し、資本効率重視、株主重視の経営を継続してまいります。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成30年6月26日現在)において当社グループが判断したものであります。
(事業拠点について)
当社グループは、主要な生産拠点を、国内においては愛知県及び石川県に、海外においては米州、欧州、アジア等に有しております。自動車用排ガス浄化用触媒担体等の主力製品においては、需要地生産や最適生産分担の観点からグローバルな生産体制を展開しており、生産拠点としてのリスクの分散化は図られております。しかし、国内海外にかかわらず、地震や火災等の事故などで主要生産拠点の生産設備に重要な被害が発生した場合には、相当期間、生産活動が停止し、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、特に海外展開においては、①当該国の法律、規制、税法等、②為替変動を含む経済変化、③人材の確保と教育の難しさ、④インフラの未整備、⑤テロ、戦争などの社会的混乱、等のリスクが潜在しています。これらの予期せぬ事象が発生した場合には、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(為替、金利、素材価格の変動について)
当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売が含まれております。当社グループは米ドル、ユーロ及び円を含む主要通貨間の為替レートの短期的な変動に対しては、先物為替予約等によりリスクヘッジしておりますが、円高は売上高・利益の減少要因となり当社グループの業績に悪影響をもたらします。
当社グループは事業拡大や生産性改善のための必要な設備投資を今後とも実施してまいりますが、設備投資や社債償還などの資金ニーズに対して金利上昇局面で将来資金調達を行う場合はコストの増加が予想され、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
素材価格の上昇は当社グループ事業の製造コストの増加となりますが、これを軽減すべく客先への売価への反映、コストダウン、生産性の向上、経費圧縮などに取り組んでおります。当社グループは仕入価格の上昇を吸収すべく努力していきますが、過度の素材価格の上昇は、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(新製品について)
当社グループは、新製品の創出による成長力の確保を目指しており、今後の成長の柱となるべき新製品に対しては集中的に資本投下を行っております。需要拡大が予測される製品については、設備投資を段階的に行っております。これらの設備の立ち上げがスケジュール通り進まない場合等で、当社グループの中期的な成長力に悪影響を及ぼす可能性があります。
(景気変動について)
当社グループが製造・販売する製品の需要は多分に国内外における景気変動の影響を受けます。日本及び海外における景気変動は、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(製品の品質について)
当社グループは、全社品質方針に基づき、品質に関する活動に取り組むことにより、高い品質水準の確保に努めております。しかし、当社グループが製造・販売するすべての製品において、予想し得ない品質問題が発生する可能性は皆無ではなく、その場合には、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(競争状況に関する国際的な調査について)
当社グループは、競争状況に関する国際的な調査の対象となっており全面的に協力しておりますが、競争当局の調査の結果等によって、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度における日本経済は、雇用や所得環境の改善から緩やかな回復基調が続きました。海外では、米国や欧州など先進国で回復基調が続いたほか、中国・新興国でも持ち直しの動きがみられるなど、総じて堅調に推移しました。
当社グループにおきましては、電力関連事業では、がいし、電力貯蔵用NAS®電池(ナトリウム/硫黄電池)ともに出荷が低調に推移しました。セラミックス事業では、中国市場のトラック販売増や欧州の排ガス規制強化の影響等により自動車関連製品の物量が増加しました。エレクトロニクス事業では、中国の携帯基地局向けにセラミックパッケージの物量が減少した一方、ベリリウム銅製品や半導体製造装置用製品の物量が増加しました。これらの結果、当連結会計年度における売上高合計は、前期比12.4%増の4,511億25百万円となりました。
利益面では、減価償却費や研究開発費等が増加したものの、売上高の増加や為替円安等により営業利益は前期比10.8%増の700億26百万円、経常利益は同9.4%増の706億15百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益については、特別損失として減損損失37億68百万円や競争法関連損失引当金繰入額21億45百万円を計上した一方で、投資有価証券売却益12億86百万円を特別利益に計上したほか、前期は過年度法人税等112億13百万円を計上した要因もあり、前期比25.9%増の458億14百万円となりました。
当社グループは、ROEを主要な経営指標として採り上げ、株主重視の経営を推進しております。中長期の観点でROE10%以上の水準を意識し、経営資源を既存コア事業の拡大や新規事業の立ち上げに効率的に投入して収益性の向上に努めると共に、資本効率のさらなる向上を目指しております。
当連結会計年度におけるROEは10.4%(前年同期比1.6ポイント改善)であり、目標である10%以上の水準を達成しておりますが、引き続き当該指標の維持・向上に取り組んでまいります。
セグメントの業績は次のとおりであります。
〔電力関連事業〕
当事業の売上高は、544億51百万円と前期に比して3.1%増加いたしました。
がいしは、電力需要の低迷等を背景とした国内電力会社の設備投資抑制により配電機器の需要が減少した一方、中国や中近東向けに出荷が増加し増収となりました。NAS®電池は大口案件の出荷が無く低調でした。
利益面では、前期66億22百万円の営業損失から47億14百万円の営業損失となりました。
〔セラミックス事業〕
当事業の売上高は、2,678億31百万円と前期に比して9.2%増加いたしました。
自動車関連製品は、中国市場のトラック販売増により触媒用セラミックス担体(大型ハニセラム)の物量が増加したほか、欧州や中国の排ガス規制強化に伴う1台当たりの使用本数増によりセンサーの物量が増加しました。産業機器関連製品は、中国の客先で車載用リチウムイオン電池関連の設備投資が増加し、加熱装置を中心に増収となりました。
営業利益は、自動車関連製品や産業機器関連製品の物量が増加したものの、減価償却費や研究開発費の増加に加え増産設備の立上げ費用が増加したことなどから前期比10.1%減の580億76百万円となりました。
〔エレクトロニクス事業〕
当事業の売上高は、1,289億54百万円と前期に比して24.6%増加いたしました。
半導体製造装置用製品は、半導体の三次元化・微細化を背景に半導体メーカーの設備投資が高水準で継続し、
半導体製造装置向けに物量が増加しました。金属は、中国市場の産業機器向けを中心にベリリウム銅製品の出荷が増加しました。電子部品は、セラミックパッケージの需要が減少した一方で、複合ウエハーやHDD用圧電素子などの物量が増加しました。また、連結子会社の双信電機株式会社におきましては、産業機器向けの製品需要が好調で増収となりました。
営業利益は、主として半導体製造装置用製品の増収効果により前期比217.2%増の166億56百万円となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.購入品仕入実績については区分して記載することが困難なため、生産実績に含めて記載しております。
2.上記は、販売価格をもって表示しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.セグメント間取引については、相殺消去しております。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比し10.1%増加し8,363億35百万円となりました。
流動資産は、有価証券が減少したものの、現金及び預金や受取手形及び売掛金、たな卸資産等が増加したことなどから、前期比7.8%増の4,724億72百万円となりました。固定資産は、有形固定資産が増加したことなどにより、前期比13.3%増の3,638億62百万円となりました。
流動負債は、支払手形及び買掛金が増加したものの、競争法関連損失引当金や未払法人税等が減少したことなどから、前期比1.2%減の1,269億5百万円となりました。固定負債は、長期借入金が増加したことや社債の発行などにより、前期比16.3%増の2,365億66百万円となりました。
純資産は、利益剰余金や為替換算調整勘定の増加により、前期比10.6%増の4,728億63百万円となりました。
これらの結果、当連結会計年度末における自己資本比率は55.1%(前連結会計年度末54.9%)となり、1株当たり純資産は1,432.67円と、前期を137.01円上回りました。
セグメントごとの資産は、次のとおりであります。
〔電力関連事業〕
当事業の総資産は、前期比6.1%減少し、809億2百万円となりました。減損損失や減価償却により有形固定資産が減少しました。
〔セラミックス事業〕
当事業の総資産は、前期比13.4%増加し、4,112億38百万円となりました。自動車関連製品の増産投資に伴い有形固定資産が増加しました。
〔エレクトロニクス事業〕
当事業の総資産は、前期比16.4%増加し、1,227億22百万円となりました。半導体製造装置用製品の増産投資に伴い有形固定資産が増加しました。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動による505億54百万円の収入、投資活動による494億13百万円の支出、及び財務活動による225億46百万円の収入などにより前期末に比し252億25百万円増加し、当期末残高は1,699億18百万円となりました。
〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払い、たな卸資産や売上債権の増加などがあったものの、税金等調整前当期純利益657億72百万円に減価償却費を加え、合計では505億54百万円の収入となりました。前期との比較では、296億18百万円の収入減となりました。
〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却及び償還による収入の一方、有形固定資産や有価証券の取得などから合計で494億13百万円の支出となりました。前期との比較では、70億39百万円の支出減となりました。
〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いや長期借入れの返済による支出の一方、長期借入れや社債の発行による収入などから合計で225億46百万円の収入となりました。前期との比較では、355億59百万円の収入増となりました。
資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの運転資金需要のうち主なものは原材料の購入費用、労務費等の製造費や販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な資金の調達について、調達手段の多様化を図ることで、低コストかつ安定的に資金を確保するよう努めております。また、グループ各社における余剰資金の一元管理を図り、資金効率の向上と金融費用の削減を目的として、国内外でCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。
特に記載すべき事項はありません。
当社グループは、研究開発を重要な経営課題のひとつとし、ファインセラミックスを中心とした材料技術とシステム技術とをベースに、高付加価値、高機能な新製品の提供を目指し、研究開発に積極的に資源投入しております。推進体制としては、基礎から応用まで手掛ける親会社の研究開発部門での研究開発と、事業本部及び子会社での商品化に近い研究開発の二本立てで進めております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は 211億円であり、この中にはグループ外部からの受託研究にかかわる費用10億14百万円が含まれております。各事業別の主要な研究開発テーマ、成果及び研究開発費は次のとおりであります。
〔電力関連事業〕
電力関連事業部門では、がいし製品及び電力貯蔵用NAS®電池(ナトリウム/硫黄電池)のコストダウン製法及び性能向上の研究に取り組んでおります。また、配電機器事業においては、連結子会社のエナジーサポート㈱にて、配電用機器の新製品開発や、各製品の低コスト化に関する研究開発に取り組んでおります。
なお、当事業に係る研究開発費は11億55百万円であります。
〔セラミックス事業〕
セラミックス事業部門では、自動車排気ガス用NOxセンサーやガソリン・パティキュレート・フィルター(GPF)の商品開発、自動車用排ガス浄化用触媒担体及びディーゼル・パティキュレート・フィルター(DPF)の生産技術改善に加え、特殊な赤外線ヒータを用いた乾燥システムの開発や、原子力発電所向け廃棄物処理システムの改良等の研究開発に取り組んでおります。
なお、当事業に係る研究開発費は76億10百万円であります。
〔エレクトロニクス事業〕
エレクトロニクス事業部門では、圧電セラミックス技術をコアとした各種応用デバイス、SAWフィルタ用複合ウエハー、情報通信用各種セラミックパッケージ、半導体製造装置の高機能化に対応するセラミック部品及びモジュール、自動車・産業用機器・デジタル家電用コネクタ、リレー等の電子部品向けのベリリウム銅製品等の研究に取り組んでおります。
連結子会社の双信電機㈱では、パワーエレクトロニクス分野と情報通信分野を中心に大容量コンデンサや積層誘電体フィルタの研究開発を進めております。
なお、当事業に係る研究開発費は35億78百万円であります。
〔本社部門〕
本社部門には、全社的な研究開発を担当する研究開発本部があります。研究開発本部は、中・長期にわたるセラミックス基礎技術の創出、育成と新商品の種をつくることを主たる任務としており、ウエハープロジェクト、NCMプロジェクト、機能材料プロジェクト、SOFCプロジェクト、ZNBプロジェクト、基盤技術研究所及び次世代技術戦略室より成り立っています。
また、当連結会計年度における研究開発テーマとして、窒化ガリウム(GaN)ウエハー、チップ型セラミックス二次電池等があります。
なお、本社部門に係る研究開発費は87億56百万円であります。
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。