(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、社是「愛業至誠:良品と均質 奉仕と信用 協力と発展」とTOTOグループ企業理念「私たちTOTOグループは、社会の発展に貢献し、世界の人々から信頼される企業を目指します。」に基づき、広く社会や地球環境にとって有益な存在であり続けることを目指して企業活動を推進しています。
(2)中長期的な会社の経営戦略
わが国の経済は、緩やかな回復基調が続きました。また、世界経済も全体としては緩やかな回復が続きました。
このような事業環境の中、当社グループは、平成21年7月に策定した、長期経営計画「Vプラン2017」を推進してきました。
その戦略フレームは、コーポレート・ガバナンスの強化、「国内住設」「海外住設」「新領域」の3つの事業軸と、3つの全社横断革新活動「マーケティング革新」「デマンドチェーン革新」「マネジメントリソース革新」の推進です。「TOTOグローバル環境ビジョン」を推進エンジンとして、グループを挙げてこれらの事業活動に取り組んできました。
なお、平成28年度より、グローバル視点で住設事業を一本化し、「日本」「中国・アジア」「米州・欧州」の3つの事業で構成される「グローバル住設事業」と、「セラミック」「環境建材」で構成される「新領域事業」の2つの事業軸で推進しています。
また、当社グループは平成29年10月に、平成30年(2018年)度から平成34年(2022年)度までの5ヵ年の中期経営計画「TOTO WILL2022」を策定しました。「TOTO WILL2022」では、コーポレート・ガバナンスを土台に、「グローバル住設事業」「新領域事業」の2つの事業軸と、「マーケティング革新」「デマンドチェーン革新」「マネジメントリソース革新」の3つの全社横断革新活動により、グローバル推進体制を強化していきます。
<全社横断革新活動について>
全社最適視点での商品戦略を担う「マーケティング革新」
日本発のコアテクノロジーをグローバルでも共通基盤技術として活かしながら、エリア毎の市場や特性に応じた商品企画・開発を推進し、世界に通用する美しく快適な商品を展開しています。そしてデザインと技術の進化をグローバル統一プロモーションで世界へ発信しています。
モノ・情報の流れを最適・高速化し、魅力ある商品をお客様へお届けする「デマンドチェーン革新」
原材料調達から、お客様施工現場到着までの流れにおいて高速サプライチェーンを構築する「サプライチェーン革新」と、全社最適の生産技術開発体制で既成概念を超えた新たな発想によるものづくりを進める「ものづくり革新」からなる「デマンドチェーン革新」の活動を推進しています。これまで日本で培ってきた、商品企画から、研究開発、購買、生産、物流、販売、アフターサービスまで一体となった活動をグローバルに展開し、お客様のご要望に早く効率的に応える体制を構築しています。
(当期までの主な進捗状況)
・「サプライチェーン革新」では、「生産・販売・物流・購買・情報の一体行動」「総合リードタイムの徹底短縮」の基本方針のもと、生産部門と販売部門が一体となり、「納期乖離」「棚卸資産」「サプライチェーンコスト」の極小化をグローバルで推進してきました。
・「ものづくり革新」では、「素材」「グローバルプラットフォーム(設計の効率化)」「次世代生産方式」「グローバル生産拠点最適化」の4つの視点で革新活動を継続しています。「次世代生産方式」においては、自動化・IoTを活用した究極のムダ取り・品質向上の取組みとして「Smart Factory」を進めています。
多様な人財(※)が集まり、安心して働き、イキイキとチャレンジできる会社をつくる「マネジメントリソース革新」
「働き方改革」を継続して掲げ、推進しています。多様な人財の安心とチャレンジを後押しし、ダイバーシティを強みにできる職場づくりに取り組んでいます。
(※)当社グループで働くすべての人々は「次世代を築く貴重な財産である」という考えから、「人材」ではなく「人財」と表記しています。
(当期までの主な進捗状況)
・女性・障がい者の活躍推進とあわせて、60歳以上の方も高い役割の担い手となりチャレンジする場を拡大し、全世代の更なる活躍を推進しました。
・在宅勤務や、一時的に希望エリアでの勤務を希望できる制度など、場所と時間を柔軟に活用できる働き方の検討により、ライフイベントと両立しやすい環境を整備してきました。
<TOTOグローバル環境ビジョンについて>
TOTOグループは、各国各地域の社会問題や環境問題と向き合い、「水を大切に」「温暖化を防ぐ」「資源を大切に」「地球を汚さない」「生物多様性を守る」「地域社会のために」の6つのテーマについて環境目標を設定し、各地域で取り組みを進めてきました。
平成30年度からは、従来からのテーマである「環境」に加えて、事業に関係の深い社会的テーマとして、「きれいと快適」「人とのつながり」を設定し、経営とCSRの更なる一体化を図っていきます。
(当期までの主な進捗状況)
「水を大切に」(商品使用時の水消費量削減)
グローバルでの商品使用時における水消費量は、平成29年度は7.8億㎥削減(平成17年度比性能向上分)となりました。これは、「節水便器」や浴室・キッチン・洗面での「エアインシャワー」といった節水商品を幅広く展開し、普及促進したことによるものです。特に、海外においては、節水便器の販売が大幅に伸長したことにより、水消費量の削減に寄与しました。
「温暖化を防ぐ」(商品使用時・事業所からのCO2排出量削減)
グローバルでの商品使用時のCO2排出量削減については、お湯を節約することでガスや電気の消費を抑えられる「エアインシャワー」「エコシングル水栓」、また省エネ性能の高い「ウォシュレット」「魔法びん浴槽」などの普及促進により、平成29年度は324万t削減(平成17年度比性能向上分)となりました。
また、グローバルでの事業所からのCO2排出量削減については、新規省エネ工場の稼働に加えて、各事業所において生産性向上、高効率機器の導入、既存設備の省エネ改良などの活動を横断的に推進した結果、平成29年度はCO2総排出量が34.2万t、施策によるCO2削減量が3.1万t(平成26年度からの累計値)となりました。
「地域社会のために」(ボランティア参加人数)
地球環境に貢献する「グリーンボランティア活動」をはじめ、グローバルで社員のボランティア活動を展開しています。各国・各拠点で様々な活動を企画した結果、平成29年度のボランティア参加人数は、52,300人となりました。
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「水」をテーマとして、地域社会の課題解決に取り組む市民団体、NPO・NGO団体を支援する「TOTO水環境基金」においては、ステークホルダーの皆さまの環境貢献への関わりが増すほど助成金が増えるしくみによって運営しています。今回で第13回目となる助成の募集を行い、その結果、新たに国内6団体、海外4団体への助成を行なっています。 |
特に海外においては、途上国における衛生的な環境づくり、環境保全、教育、ジェンダー等の課題解決に取り組む団体の活動を支えることにより、持続可能な世界の実現に貢献します。
(3)株式会社の支配に関する基本方針について
当社は、会社法及び会社法施行規則に基づき、会社の支配に関する基本方針について取締役会において次のとおり決議しています。
①当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの事業特性、並びに当社の企業価値の源泉を十分理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保し、向上させることができる者であることが必要と考えています。
当社は、大正6年の創業以来、一貫して「社会の発展への寄与」を理念とする経営を行ってまいりました。水まわりを中心とした豊かで快適な生活文化創造にあたっては、たゆまぬ研究開発と市場開拓を行い、必要な設備や人財育成に長期的投資を行うことによって、日本市場の中で、「環境配慮」を実現する節電・節水技術の開発、「清潔・快適」「ユニバーサルデザイン」を実現する素材開発、「安心・信頼」を実現するビフォア・アフターサービス体制等、総合的な事業活動による価値の創造と提供を図ってまいりました。現在では、日本市場で築いた事業モデルを活かし、米州・アジアをはじめとする世界の水まわり市場の積極開拓により、一層の価値向上を図る一方、日本の水まわり市場において確固たる地位を築いたことによる供給責任にも応えています。創業以来、長きにわたり、広く社会の発展に寄与し続けたことが、現在の当社の企業価値ひいては株主共同の利益につながっています。
当社は、公開会社として、当社株券等を保有する株主の皆様をはじめとするステークホルダーの皆様の期待に応え続けるためにも、これまでに築いた当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうことなく、長期にわたって持続的に向上させていくことが必要と考えています。
そこで、特定の者又はグループによって当社株券等の大量買付行為が行われた場合には、これまで当社の企業価値を支えていただいた株主の皆様のために、当該大量買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するか否かの判断材料の提供と検討期間を確保すると共に、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないと判断される場合には一定の対抗措置を講じることができるように、大量買付行為に関する対応方針を定めておくことが必要と考えています。
②基本方針の実現に資する取組み
(ⅰ)社是・企業理念及び中長期経営計画
当社グループは、社是「愛業至誠:良品と均質 奉仕と信用 協力と発展」とTOTOグループ企業理念「私たちTOTOグループは、社会の発展に貢献し、世界の人々から信頼される企業を目指します。」に基づき、広く社会や地球環境にとって有益な存在であり続けることを目指して企業活動を推進しています。
当社の企業価値の源泉は、①高品質な製品を提供し続けてきた高度な生産技術力、②ユニットバス・ウォシュレット等の新たな生活文化の創造に寄与する商品やネオレスト・ハイドロテクト等の環境配慮商品を創造してきた研究開発力、③お客様の多様なニーズにきめ細やかに対応できる高品質かつ豊富な商品群、④お客様に安心・安全・信頼の証として認知された企業ブランド、⑤取引先との良好かつ長期的なパートナーシップに基づく販売力、⑥前記①~⑤の維持・発展を担う従業員等にあります。
当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保・向上させるため、当社グループは、平成21年7月に策定した、長期経営計画「Vプラン2017」を推進してきました。
その戦略フレームは、コーポレート・ガバナンスの強化、「国内住設」「海外住設」「新領域」の3つの事業軸と、3つの全社横断革新活動「マーケティング革新」「デマンドチェーン革新」「マネジメントリソース革新」の推進です。「TOTOグローバル環境ビジョン」を推進エンジンとして、グループを挙げてこれらの事業活動に取り組んできました。
なお、平成28年度より、グローバル視点で住設事業を一本化し、「日本」「中国・アジア」「米州・欧州」の3つの事業で構成される「グローバル住設事業」と「セラミック」「環境建材」で構成される「新領域事業」の2つの事業軸で推進しています。
当社グループは平成29年10月に、新たに平成30年(2018年)度から平成34年(2022年)度までの5ヵ年の中期経営計画「TOTO WILL2022」を策定しました。「TOTO WILL2022」では、コーポレート・ガバナンスを土台に、「グローバル住設事業」「新領域事業」の2つの事業軸と、「マーケティング革新」「デマンドチェーン革新」「マネジメントリソース革新」の3つの全社横断革新活動により、グローバル推進体制を強化していきます。
(ⅱ)コーポレート・ガバナンスの強化
当社グループは、経営の客観性・透明性を高め、経営責任を明確にすることによって、ステークホルダーの皆様の満足を実現し、企業価値を永続的に向上させることが企業経営の要であると考えます。そのために、以下のとおりコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。
(a)取締役及び取締役会
取締役全員で構成する取締役会は、全社・全グループ最適視点の意思決定を行うのはもちろんのこと、ステークホルダー最適視点の意思決定、及び取締役相互の職務執行監督を行っています。
また、自らの業務執行を実践していくために、取締役会議長及び社外取締役以外の取締役は執行役員を兼任しています。(取締役兼執行役員)
社外取締役には当社グループが目指す経営を実践している先進企業の経営経験者を招聘しています。社外取締役は経験豊富な経営者としての高い知見に基づき、経営全般について様々な助言と提言を行っています。また、取締役の責任を明確にするため、取締役の任期を1年としています。
(b)監査役及び監査役会
監査役全員で構成する監査役会は、取締役の職務の執行に関して、適法性及び妥当性の観点から監査を行っており、取締役会をはじめとする主要会議に出席し、必要に応じて意見の表明を行うと共に、監査方針に則り各拠点に赴き監査を行っています。また、取締役との定期的な意見交換など、監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制を整備しています。
社外監査役には、企業財務・企業法務等の専門性や企業経営に係る高度な見識・経験を保持している方を招聘し、取締役会の意思決定や取締役の業務執行について客観的かつ公正な立場から監査を行っています。
(c)報酬諮問委員会
報酬諮問委員会は、取締役の基本報酬、年次賞与、株式報酬型ストック・オプションの決定プロセスと配分バランスが、定款、株主総会決議事項及び取締役報酬基本方針に沿ったものであることの確認並びにその活動を通じて取締役報酬の妥当性・客観性確保に資することを目的として設置しています。
委員は過半数を社外委員とすることとし、取締役会にて委員及び委員長を選任しています。委員会は、独立役員5名を含む社外委員6名と、社内委員として代表権をもたない取締役1名で構成し、委員長は社外委員から選任しています。
(d)指名諮問委員会
指名諮問委員会は、取締役及び監査役人事に関する審議・確認等を通じて、当社の経営の客観性及び透明性の確保に資することを目的とし、株主総会に提出する社外取締役・社外監査役を含む取締役又は監査役候補者の選任及び解任に関する議案を取締役会に答申するために設置しています。
委員は半数以上を社外委員とすることとし、取締役会にて委員及び委員長を選任しています。委員会は、独立役員5名を社外委員、及び代表取締役2名を社内委員として構成し、委員長は代表取締役社長執行役員としています。
(e)特別委員会
特別委員会は、「当社株式の大量買付行為に関する対応方針」(買収防衛策、以下、「本プラン」という)の導入に伴い設置するものであり、取締役会に対し本プランに基づく対抗措置の発動又は不発動に関する勧告を行います。公正性及び中立性の確保に資するため、当社の社外取締役、社外監査役により構成されています。
③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
大量買付行為に際して、株主の皆様が当社株式の売却、すなわち大量買付行為を受け入れるか否かの判断を適切に行っていただくためには、大量買付者から提供される情報のみならず、当該行為が当社に与える影響や、大量買付者が当社の経営に参画した場合の経営方針、事業計画の内容等の必要かつ十分な情報、及び当該大量買付行為に対する当社取締役会の評価・意見等も含めた十分な情報が提供されることが不可欠であると考えています。
そこで、当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保に資するため、「当社株式の大量買付行為に関する対応方針」(買収防衛策、以下、「本プラン」という)を導入しています。
本プランは、大量買付者が大量買付行為を行うにあたり、所定の手続に従うことを要請すると共に、係る手続に従わない大量買付行為がなされる場合や、係る手続に従った場合であっても当該大量買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく害するものであると判断される場合には、係る大量買付行為に対する対抗措置として、新株予約権の無償割当て(会社法第277条以下に規定されています。)の方法により、当社取締役会が定める一定の日における株主に対して新株予約権を無償で割り当てるというものです。
本プランに従って割り当てられる新株予約権(以下「本新株予約権」という)には、(ⅰ)大量買付者及びその関係者による行使を禁止する行使条件や、(ⅱ)当社が本新株予約権の取得と引き換えに大量買付者及びその関係者以外の株主の皆様に当社株式を交付する取得条項等を付すことが予定されています。
④本プランが基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社役員の地位の維持を目的とするものでないことについて
当社取締役会は、以下の理由から上記③の取り組みが当社の上記①の基本方針及び企業価値ひいては株主共同の利益の確保に資するものであり、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。
(ⅰ)買収防衛策に関する指針の要件等を完全に充足していると考えられること
本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(「企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則」「事前開示・株主意思の原則」「必要性・相当性の原則」)を完全に充足しており、また、株式会社東京証券取引所の定める買収防衛策の導入に係る諸規則の趣旨に合致したものです。なお、本プランは、平成20年6月30日に公表された、経済産業省の企業価値研究会の報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も勘案しています。
(ⅱ)当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを目的としていること
本プランは、当社株券等に対する大量買付行為がなされた際に、当該大量買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、また、当社取締役会が株主の皆様のために代替案を提示し、大量買付者と交渉を行うこと等を可能とするために必要な情報や時間を確保することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し向上させることを目的とするものです。
(ⅲ)株主意思を重視するものであること
(a)本プランの更新にあたっては、定時株主総会において株主の皆様の承認をお諮りします。また、本プランの有効期間の満了前であっても、株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることとなります。
(b)本プランは、本プランに基づく対抗措置の発動又は不発動の決定を株主の皆様が取締役会に委ねる前提として、当該対抗措置の発動条件を個別の場合に応じて具体的に設定し、株主の皆様に示すものです。加えて、当社取締役会は、本プランに従い対抗措置を発動するか否かの判断を行うにあたり、株主の皆様の意思を尊重する趣旨から必要かつ相当であると判断した場合には、株主意思確認総会を開催し、株主の皆様の意思を確認することとしています。従って、当該発動条件に従った対抗措置の発動は、株主の皆様のご意向が反映されたものとなります。
(ⅳ)独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示
当社は、当社取締役会の判断の合理性及び公正性を担保するために、取締役会から独立した機関として、特別委員会を設置します。なお、特別委員会は、当社社外取締役、社外監査役又は社外有識者により構成されます。
加えて、当社取締役会が特別委員会の勧告を最大限尊重したうえで決定を行うことにより、当社取締役会が恣意的に本プランに基づく対抗措置の発動を行うことを防ぐと共に、特別委員会の判断の概要については適時かつ適切に株主の皆様等に情報開示することとされており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるべく本プランの透明な運営が行われる仕組みが確保されています。
(ⅴ)合理的な客観的要件の設定
本プランは、予め定められた合理的かつ客観的な要件が充足されなければ発動されないように設定されており、取締役会による恣意的な発動を防止できる仕組みを確保しています。
(ⅵ)外部専門家等の意見の取得
本プランにおいては、大量買付者が出現した場合、取締役会及び特別委員会が、当社の費用で外部専門家等の助言を得ることができることとされています。これにより、取締役会及び特別委員会による判断の公正性及び客観性がより強く担保される仕組みが確保されています。
(ⅶ)デッド・ハンド型やスロー・ハンド型の買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会によりいつでも廃止することができることとしており、デッド・ハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。また、当社は、取締役任期を1年としており、期差任期制度を採用していないため、本プランは、スロー・ハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができずその発動を阻止するのに時間が掛かる買収防衛策)でもありません。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
(1)経営環境に関するリスク
①経済状況の変動
当社グループの製品・サービスに対する需要は、その販売を行っている国又は地域の経済状況の影響を受けるため、世界の市場における景気後退及びこれに伴う需要の減少は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
②為替相場の変動
国際取引や外貨建てで取引している海外での生産、販売等の営業活動取引、また、連結財務諸表作成のため海外連結子会社の資産及び負債等は円換算されるため、為替相場の変動は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
③株価の下落
当社グループは、投資有価証券として株式を保有していますが、当該株式の時価が帳簿価額を著しく下回ることとなった場合、当該株式の評価損の計上が必要となり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
④金利の変動
金利の変動は営業費用、支払利息、受取利息あるいは金融資産及び負債の価値に影響を与え、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑤市場環境の変動
当社グループが主たる事業活動を行う住宅関連分野での需要の大幅な変動は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(2)事業活動に関するリスク
①競合他社との競争
当社グループは、多岐にわたる製品の開発・生産・販売・サービスを行っており、様々な企業と競合しています。当社グループは、今後とも競争力の維持・強化に向けた様々な取り組みを進めてまいりますが、将来にわたって優位に展開できなくなる可能性があります。
②急激な製品価格の下落
当社グループは、高付加価値商品の開発やコストリダクション活動などに積極的に取り組んでいますが、国内外の市場において激しい競争に晒されており、企業努力を上回る価格下落圧力が生じた場合は、当社グループの利益の確保に深刻な影響を受ける可能性があります。
③海外事業活動における障害
当社グループは、海外市場での事業拡大を戦略の一つとしています。しかしながら、海外では為替リスクに加え、政情不安、経済動向の不確実性、宗教や文化の相違、商習慣に関する障害、更には投資・海外送金・輸出入・外国為替などの規制の変更や税制の変更等様々な政治的、経済的もしくは法的な障害を伴う可能性があり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性があります。
④技術革新の重要性
当社グループの継続的成長及び競争力向上には、新技術や新製品開発のための技術革新が重要となりますが、将来の市場ニーズの変化に適切に対応できなかった場合などにおいては、当社グループの将来の成長や収益性に影響を受ける可能性があります。
⑤企業買収及び他社との業務提携等
当社グループは、経営の効率化と競争力強化のため、企業買収及び資本参加を含む投資、他社との業務提携等による事業の拡大を行うことがあります。新しい製品やサービスを提供するにはこのような経営戦略が不可欠となりますが、活動が円滑に進まない、あるいは当初期待した効果が得られない可能性があります。また、他社が事業戦略を変更した場合には、当社グループは資本参加、業務提携関係等を維持することが困難になる可能性もあります。
⑥原材料等の調達
当社グループの製造事業にとって、高品質の原材料及び部品等を安定的かつタイムリーに入手することは不可欠であり、そのために信頼のおける購入先を選定し調達活動を推進しています。しかし、購入先からの供給が中断した場合や業界内での需要が急増した場合、もしくは需給環境の変化等によりその調達価格が高騰する可能性もあります。このような場合には、購入先の変更や追加、あるいは他の原材料や部品の切り替え等をタイムリーに行うことができず、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性があります。
⑦情報システムに関するリスク
当社グループは、ほとんどすべての業務において情報通信システムのサポートを受けています。また、情報通信システムも年々、複雑化・高度化しています。当社グループは、信頼性向上のため様々な対策を実施し、業務を継続的に運営できる体制を整備していますが、テロ、自然災害、ハッキング等の外的要因や人為的ミス、コンピュータウィルス等により情報通信システムの不具合、故障が生じる可能性があります。業務が一時的に中断し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性があります。
⑧代理店等の財政状況
当社グループの販売取引先は、当社グループとの契約に基づき、代金後払いで製品・サービスを購入している場合があります。
万一、当社グループが多額の売掛債権を有する販売取引先の財政状態が悪化し、契約条件どおりの支払いを受けられない場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性があります。
⑨有能な人財確保
当社グループは、人材は最も重要な財産の1つと捉え、グループ内では『人財』と表現しています。
当社グループの将来の永続的な成功は、人財がその能力を高め、会社に継続的に貢献し続けることと考え、経営
理念に共感する人財を計画的に確保し、自律人財の育成に注力しています。従って、有能な人財の継続的な確保・
育成ができない場合は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性があります。
(3)中長期経営計画等に関するリスク
①中長期経営計画等の目標達成
2017年に創立100周年を迎えた当社グループは、次の100年に向け、世界中にTOTOファンを増やしていきます。その実現のため、2018年度から始まる5ヵ年の中期経営計画「TOTO WILL2022」を推進してまいります。しかし、当社グループの計画達成に向けた取り組みにもかかわらず、事業環境のさらなる悪化などの要因により、全ての目標達成または期待される成果の実現に至らない可能性もあります。
②事業構造改革
当社グループは、継続的な成長と収益力の更なる向上を目指すため、事業の選択と集中を進め、経営の効率化を図ってまいります。しかしながら、これらの事業再編や事業構造改革推進の過程において、費用の増加等によって当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性があります。
(4)法的規制及び訴訟等
①製品の欠陥
当社グループは、厳格な独自品質基準に基づき、製品の品質確保に細心の注意を払っています。しかしながら製品に欠陥が生じた場合、欠陥に起因する直接的・間接的損害に対して、当社グループは製造物賠償責任保険で十分補償しきれない賠償責任を負担する可能性や多大な対策費用の支出が生じる可能性があります。また当該問題に関する報道により、当社グループのブランドイメージの低下、顧客の流出などを招き、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②知的財産権による保護
当社グループは、事業の優位性を確保するため、開発する製品及び技術について知的財産権による保護に努めていますが、出願する特許に対して権利が付与されない場合もあり、知的財産権による十分な保護が得られない可能性があります。また、知的財産権により保護されている第三者の技術を利用したい場合などには、その技術が利用できない、又は不利な条件で利用せざるを得ない場合もあります。加えて、当社グループが知的財産権に関し、第三者より訴訟を提起されたり、当社グループが自らの知的財産権保全のために訴訟を提起しなければならないことがあります。その場合において、多額の訴訟費用が費やされる可能性もあり、また、当社グループが第三者の知的財産権を侵害しているとの申し立てが認められた場合には、当社グループが特定の技術を利用できない可能性や多額の損害賠償責任を負う可能性もあります。
③会計基準及び税制等の変更
新たな会計基準の適用や新たな税制の導入・変更によって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、税制等の改正や税務申告における税務当局との見解の相違により、当社グループに予想以上の税負担が生じる可能性があります。
④環境に関する規制
当社グループは、大気汚染、水質汚濁、土壌・地下水汚染、有害物質の取扱い・除去、廃棄物処理などを規制する様々な環境関連法令の適用を受けています。当社グループはこれら法令に細心の注意を払い事業活動を行っていますが、過去・現在及び将来の事業活動において、環境に関する費用負担の増加や賠償責任が発生する可能性があり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤気候変動に関する規制
気候変動抑制のため、世界的規模でのエネルギー使用の合理化や地球温暖化対策などの法令等の規制が強まっています。当社グループにおいて、これら規制の強化に伴い、新たな税負担、事業活動における諸資材・燃料の変更、設備の変更等の対応費用が増加することで、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥情報の流出
当社グループは、事業活動において顧客等のプライバシーや信用に関する情報(顧客等の個人情報を含む)を入手したり、他企業等の情報を受け取ることがあります。当社グループは、これらの情報の秘密保持に細心の注意を払い、情報の漏えいが生じないよう最大限の管理に努めていますが、不測の事態により情報が外部に流出する可能性があります。この場合には、損害賠償等の多額な費用負担が生じたり、当社グループの事業活動やブランドイメージに影響が及ぶ可能性があります。また当社グループの事業上の重要機密が第三者に不正流用される恐れもあり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦その他の法的規制等
当社グループは、日本及び諸外国・地域の様々な規制に従って事業活動を行っています。これらの法規制や許認可制度等が従来よりも厳格になることにより、当社グループの事業活動が制限を受けたり、法規制等に適合するための費用が増加する可能性があります。また、当社グループが、不適切な対応や重大な違反をした場合には、当社グループの事業やブランドイメージに影響が及ぶ可能性があります。
⑧訴訟の提起
当社グループは、グローバルで多岐にわたる事業展開をしており、事業活動を進めていく中で様々な訴訟等を受
ける可能性があります。訴訟が提起された場合には、結果によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)災害等に関するリスク
当社グループの事業拠点は、日本をはじめ世界各地に展開しています。大地震や大津波、台風、洪水などの自然災害やサイバー攻撃、戦争、テロ行為等の事象に伴う惨事、電力等のインフラ停止などの混乱状態に陥る可能性があります。また、重大な労働災害または強毒化した新型インフルエンザなどの感染症が世界的に流行した場合には、当社グループの設備の損害だけでなく貴重な人的資源に重大な影響を与え当社グループの事業活動の一部又は全体に大きな支障をきたす可能性があります。
この為に、事業拠点の移転や損害を被った設備等の修復の為に多額の費用が発生し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に大きな影響が及ぶ可能性があります。
(6)風評に関するリスク
当社グループは、法令遵守違反などの不適切な行為が発覚した場合は、速やかに適切な対応を図って参りますが、当社グループに対する悪質な風評が、マスコミ報道やインターネット上の書き込み等により発生・流布した場合は、それが正確な事実に基づくものであるか否かにかかわらず、当社グループの社会的信用が毀損し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(7)その他のリスク
①年金債務
当社及び一部のグループ会社では外部積立による退職年金制度を設けています。今後、金利の低下により退職年金給付債務に関する割引率を引き下げる必要が生じる可能性や、株価の下落により年金資産の目減りをもたらす可能性があり、その結果、数理計算上の差異(損失)が増加し、将来にわたる退職給付費用が増加する可能性があります。
②固定資産の減損
当社グループでは、固定資産の減損に係る会計基準等に従い、定期的に保有資産の将来キャッシュ・フロー等を算定し減損損失の認識・測定を行っています。その結果、固定資産の減損損失を計上することも予測され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③繰延税金資産
繰延税金資産の計算は、将来の課税所得など様々な予測・仮定に基づいており、経営状況の悪化や税務調査の結果等により、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。従って、将来の課税所得の予測・仮定に基づいて繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断した場合、繰延税金資産は減額され、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
業績等の概要
(1)業績
①当連結会計年度の状況
当連結会計年度(平成29年4月1日から平成30年3月31日まで)におけるわが国の経済は、緩やかな回復基調が続きました。また、世界経済も全体としては緩やかな回復が続きました。
このような事業環境の中、当社グループは引き続き、長期経営計画「Vプラン2017」及び、平成26年度からスタートした4ヵ年の中期経営計画に基づき、「日本」「中国・アジア」「米州・欧州」の3つの事業で構成される「グローバル住設事業」と「セラミック」「環境建材」で構成される「新領域事業」の2つの事業軸で活動を推進しました。
その結果、当連結会計年度の業績は、売上高が5,923億1百万円(前期比4.4%増)、営業利益が526億2百万円(前期比10.9%増)、経常利益が543億7千6百万円(前期比12.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が367億9千8百万円(前期比11.6%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりです。なお、セグメントの売上高については、外部顧客への売上高を記載しています。
②セグメントの状況
■グローバル住設事業
当連結会計年度の業績は、売上高が5,636億4百万円(前期比3.3%増)、営業利益が550億4千1百万円(前期比7.2%増)となりました。
a.日本住設事業
当連結会計年度の業績は、売上高が4,256億9百万円(前期比0.5%増)、営業利益が286億6千9百万円(前期比1.6%減)となりました。
当社グループにおいては、「ネオレスト」などの新商品が牽引し、リモデルは前年を上回りましたが、新築は前年を下回る実績となりました。
TOTO、DAIKEN、YKK APでは、快適性と環境配慮を両立するリフォーム「グリーンリモデル」を引き続き推進しています。当連結会計年度においては、平成29年7月、TOTO、DAIKEN、YKK APによる「TDY札幌コラボレーションショールーム」をオープンいたしました。
また、増加している訪日外国人観光客の目に触れるトイレの提案強化をすることで、ウォシュレットの訴求機会を増やし、国内だけでなく海外での購買につなげる活動を強化しています。
b.中国・アジア住設事業
<中国>
当連結会計年度の業績は、売上高が719億6千6百万円(前期比17.2%増)、営業利益が181億4千5百万円(前期比19.0%増)となりました。
当社グループにおいては、一級都市をはじめとする都市部を中心に、市場環境や消費者の購買行動の変化などに
注視しつつ、高級ブランドとしての強みを活用し、事業活動を推進しています。
また、中国国内の長期的な市場成長による需要増に対応するため、効率的な生産・最適な供給体制の構築を進めています。
これらの活動に加え、ウォシュレットの新商品投入や積極的なプロモーションなどの効果もあり、売上を着実に伸ばしました。
<アジア・オセアニア>
当連結会計年度の業績は、売上高が316億5千6百万円(前期比10.4%増)、営業利益が67億2千8百万円(前期比21.1%増)となりました。
当社グループにおいては、世界の供給基地としてベトナム、タイでの生産体制を充実させると共に、新興国市場での販売力を強化しています。また、ベトナムや台湾では、高級ブランドとしての認知を活かした事業活動を推進しています。
ベトナムでは、市場の成長に合わせて、5スターホテルや高級コンドミニアムなどの著名物件や、個別散在物件の受注強化のため、販売網の強化やアフターサービス体制の整備に取り組んでいます。
台湾では、新築住宅着工に依存しない販売体制確立に向け、積極的なプロモーションの展開により、ウォシュレットの普及に努めています。
c.米州・欧州住設事業
<米州>
当連結会計年度の業績は、売上高が307億8千4百万円(前期比8.2%増)、営業利益が25億3千万円(前期比13.3%増)となりました。
当社グループにおいては、中高級市場におけるトップメーカーとしての商品優位性や価値伝達によって、ブラン
ド価値を高め、競合他社との差別化を図っています。
節水性能の高い便器(洗浄水量3.8L)やウォシュレット、「ネオレスト」の快適性、デザイン性がお客様から評価され、選ばれています。また、ウォシュレットは、ショールーム展示やホームページの充実、eコマースなど新規ルート強化を進めています。
平成30年(2018年)1月にフロリダで開催された米国最大規模の水まわり設備の展示会KBIS2018(Kitchen & Bath Industry Show)ならびに、ラスベガスで開催された最新家電の展示会CES2018 (Consumer Electronic Show)に出展しました。グローバルフラッグシップモデルのネオレストをはじめ、ウォシュレット、便器など新商品のデザインと技術が大きな注目を浴びました。
<欧州>
当連結会計年度の業績は、売上高が35億8千7百万円(前期比3.7%減)、営業損失が10億3千2百万円(前連結会計年度は営業損失8億2千5百万円)となりました。
当社グループにおいては、ドイツ、フランス、イギリスを中心に、販売チャネルの構築および著名物件の獲得を進めており、販売代理店におけるショールーム展示の質の向上や、施工店の開拓・拡大に注力しています。ウォシュレットや「ネオレスト」など差別化商品の認知が向上し、ホテルなどの高級現場における商品の採用が進んでいます。
便器などデザイン性の高い新商品を発売し、展示会やセミナー、ショールーム展示を通じてお客様に価値訴求を強化しています。
■新領域事業
当連結会計年度の業績は、売上高が284億3千4百万円(前期比32.4%増)、営業利益が13億3百万円(前期比143.2%増)となりました。
当社のオンリーワン技術を活かした「セラミック事業」、環境浄化技術「ハイドロテクト」による建材や塗料などを展開する「環境建材事業」を「新領域事業」として、事業活動を推進しています。
<セラミック事業>
当連結会計年度の業績は、売上高が200億3千万円(前期比60.2%増)、営業利益が17億4千4百万円(前期比42.1%増)となりました。
当社グループにおいては、半導体・高速光通信・表示デバイス等先端デバイスの需要が増加したことにより、それらの製造装置に採用されている当社セラミック製品の需要が好調でした。
引き続き、生産設備の増強、開発体制の強化を進めつつ、生産性向上に取り組み、強固な事業基盤の構築を目指しています。
<環境建材事業>
当連結会計年度の業績は、売上高が84億4百万円(前期比6.4%減)、営業損失が4億4千万円(前連結会計年度は営業損失6億9千1百万円)となりました。
住宅会社向け外壁商品の取引先住宅着工の減少に伴い減収となりましたが、内装防汚陶板「ハイドロセラ」の売上伸長、生産体制強化による利益改善などが進み営業損益は改善しました。
■その他
<全般>
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・創立100周年を迎え 当社は平成29年5月15日に創立100周年を迎えました。これまで当社の発展を長年支えてくださったお客様や様々なステークホルダーの皆様への感謝の想いを伝えるとともに、これからもお客様の満足を追求し、世界のお客様から必要とされる企業を目指していきます。 |
・タイに新たな衛生陶器生産工場を建設
TOTOタイランド(TOTO (THAILAND) CO., LTD.)敷地内に、新たに衛生陶器生産工場(TOTOタイランド第2工場(仮称))を建設します。新工場は平成29年(2017年)5月より着工し、平成31年(2019年)4月からの本格稼動を目指します。
・“グローバル統一モデル”の商品を発表
平成29年5月、国内外の多様なニーズにこたえるために水栓金具10シリーズを発売しました。同8月には、次世代の“グローバル統一モデル”として「ネオレストNX」を日本で発売しました。今後、順次世界で発売していきます。
なお、「ネオレストNX」はドイツで開催されている国際的なデザイン賞である『iFデザイン賞2018』と『レッドドット・デザイン賞2018』(※)をダブル受賞しました。
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また、「台付シングル混合水栓ZLシリーズ」「ベッセル式洗面器」が『iFデザイン賞2018』、台付シングル混合水栓「GSシリーズ」「GAシリーズ」が『レッドドット・デザイン賞2018』(※)をそれぞれ受賞しました。 |
『iFデザイン賞』は5年連続、『レッドドット・デザイン賞』は6年連続の受賞となります。
(※)『レッドドット・デザイン賞』は平成30年4月に受賞しました。
・「ラグビーワールドカップ2019™日本大会」のオフィシャルスポンサーに決定
平成29年9月、「ラグビーワールドカップ2019™日本大会」オフィシャルスポンサーの契約を締結しました。日本で初めての開催となる大会の成功に向け、貢献していきます。
<社外からの評価について>
・「光電センサー内蔵自動水栓」が「建築設備技術遺産」に認定
TOTOミュージアム所蔵の「光電センサー内蔵自動水栓」が、一般社団法人建築設備技術者協会より、平成29年度「建築設備技術遺産」に認定されました。
・「自動洗浄小便器」の意匠が「平成29年度全国発明表彰」の「発明賞」を受賞
平成27年4月より生産・販売している「自動洗浄小便器」の意匠が、公益社団法人発明協会主催の「平成29年度全国発明表彰」において、「発明賞」を受賞しました。なお、全国発明表彰の受賞は、今回で6回目となります。
・「FTSE4Good Index Series」に選定
平成29年7月、社会的責任投資(SRI)の世界的指数である「FTSE4Good Index Series」(フッツィ・フォー・グッド・インデックス・シリーズ)の構成銘柄に2年連続で選定されました。
・「Dow Jones Sustainability Indices (DJSI)」における「Asia Pacific」構成銘柄に選定
平成29年9月、世界的な社会的責任投資の指標である「Dow Jones Sustainability Indices (DJSI)」における「Asia Pacific」構成銘柄に9年連続で選定されました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は976億3千7百万円となり、前連結会計年度末の983億8千4百万円に比べ、7億4千6百万円の資金減少となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により454億8千9百万円の収入となりました。これは、税金等調整前当期純利益542億5千4百万円、減価償却費213億5千7百万円等の収入と、法人税等の支払額148億6千9百万円、退職給付に係る負債の減少額131億2千4百万円等の支出によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により363億7千4百万円の支出となりました。これは、有形固定資産の取得351億6千4百万円等の支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により112億4千4百万円の支出となりました。これは、配当金の支払額118億4千万円等の支出によるものです。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
|
日本 |
359,988 |
0.5 |
|
中国 |
94,699 |
16.3 |
|
アジア・オセアニア |
52,987 |
24.6 |
|
米州 |
28,464 |
7.8 |
|
欧州 |
2,985 |
△6.5 |
|
グローバル住設事業計 |
539,125 |
5.4 |
|
セラミック事業 |
15,322 |
66.9 |
|
環境建材事業 |
7,191 |
△5.8 |
|
新領域事業計 |
22,514 |
33.9 |
|
報告セグメント計 |
561,639 |
6.3 |
|
その他 |
- |
- |
|
合計 |
561,639 |
6.3 |
(注)1.金額は、売価換算値で表示しています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
3.比較対象となる前期の金額は、期中平均相場により円貨に換算した遡及修正後の数値となっています。
(2)受注実績
当社グループは概ね見込生産方式を採っていますので、受注の実績については記載を省略しました。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
|
日本 |
437,991 |
0.9 |
|
中国 |
91,333 |
15.0 |
|
アジア・オセアニア |
50,017 |
12.8 |
|
米州 |
30,835 |
8.1 |
|
欧州 |
3,614 |
△3.4 |
|
グローバル住設事業計 |
613,792 |
4.0 |
|
セラミック事業 |
20,030 |
60.2 |
|
環境建材事業 |
9,765 |
△5.9 |
|
新領域事業計 |
29,796 |
30.2 |
|
報告セグメント計 |
643,588 |
5.0 |
|
その他 |
311 |
△0.8 |
|
内部売上消去等 |
△51,599 |
- |
|
合計 |
592,301 |
4.4 |
(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
前連結会計年度、当連結会計年度共に販売実績が総販売実績の100分の10以上を占める相手先がないため、記載を省略しました。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
3.比較対象となる前期の金額は、期中平均相場により円貨に換算した遡及修正後の数値となっています。
技術供与契約
|
契約会社名 |
契約相手先名称 |
国名 |
契約内容 |
対価の受取 |
契約期間 |
|
TOTO㈱ (当社) |
厦門和利多衛浴科 |
中国 |
便座・便蓋・排水弁等の製造技術等の提供 |
一定料率のロイヤルティ |
平成28年12月31日から平成31年12月31日まで |
「Ⅴプラン2017」で目標に掲げた中長期経営計画の実現のため、日本で開発したオンリーワン技術をベースに、グローバル各国の地域特性や多様なニーズに応え、効率的な生産が実現可能となるよう研究開発に取り組んできました。また、組み立てやすい部品の設計やコスト削減、生産リードタイムの短縮を図るため、部材のプラットフォーム化を推進してきました。
|
当社グループでは、年齢や性別、身体的状況、国籍、言語、知識、経験などの違いに関係なくすべての人が快適、安全に使える商品のデザインを行う「ユニバーサルデザイン」を推進しています。商品開発者がモニターの方々との対話や観察・検証を繰り返し、商品開発を行っています。 |
燃料電池の発電モジュールとして開発しているセラミック製発電セル(SОFC)は、エネルギー消費量を抑制してCO2の削減に大きく貢献する技術です。これまで当社が培ってきたセラミック技術を応用した研究開発を行っており、高い発電性能と耐久性をもつ発電モジュールの開発に特化し、早期の事業化を目指しています。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は205億9千4百万円です。
当連結会計年度におけるセグメント別の活動内容、及び研究開発費は次のとおりです。
なお、各セグメントに配賦できない研究開発費が22億6千3百万円あります。
①グローバル住設事業
a.日本住設事業
日本市場においては、毎日の暮らしの中でお客様が快適に過ごしながらも、知らず知らずのうちに地球環境を守ることのできる商品の研究開発を進めています。
当連結会計年度において、レストルーム商品では、グローバル統一モデルとして、「ネオレストNX」を発売しました。陶器の美しさを最大限引き出す優美な曲線で、細部までこだわり抜いたデザイン、新開発の新「トルネード洗浄」、新「フチなし形状」、「エアインワンダーウエーブ洗浄」をはじめ、「きれい除菌水」による自動除菌、便器をナノレベルで滑らかにする「セフィオンテクト」などを搭載し、デザインと機能が高度に融合したトイレを実現しました。
|
浴室商品では、「コンフォートウエーブシャワー(3モード)」と「お掃除ラクラク排水口(抗菌・防カビ仕 様)」を搭載したバスルームを発売しました。「コンフォートウエーブシャワー」は、大粒の水玉をスイングしながら勢いよく吐水する新開発のウエーブ吐水と、従来シャワーの吐水とをミックスして適度な刺激感をもたらし、約35%節水を実現しています。また、「お掃除ラクラク排水口(抗菌・防カビ仕様)」はお客様のお掃除困りごとトップである排水口まわりに、カビやヌメリの増殖を抑制し、節水しながら清潔で快適な浴室空間を実現しています。 |
洗面商品では、「お掃除ラクラク排水口(抗菌・防カビ仕様)」と「きれい除菌水」を搭載したシステムドレッサー「エスクア」を発売しました。
当セグメントに係る研究開発費は144億7千2百万円です。
b.中国・アジア住設事業、米州・欧州住設事業
中国・アジア住設事業、米州・欧州住設事業においては、日本で開発したコアテクノロジーをもとに、高機能・高品質を維持しながら、各国の規制や基準を満たした環境配慮商品の開発を行い、それぞれの地域に合ったデザイン設計を進めています。また、各生産拠点では、最新技術を導入すると共に、日本で培った技術を伝承し、技術者の育成も進めています。
生体力学や脳科学を駆使して開発した海外向けの浴槽「フローテーション・タブ」を発売しました。本格的なマッサージ機能の「ハイドロハンズ」、首から体を温める「首湯」などの機能を搭載し、さらに、浮力効果を生かすように浴槽形状を工夫。入浴中に脱力した姿勢を誘導し、心(頭)と体を休める新しい入浴スタイルを実現しています。
中国・アジア住設事業、米州・欧州住設事業に係る研究開発費は、合計で12億7千5百万円であり、各セグメントに係る研究開発費は、それぞれ中国が3億3千1百万円、アジア・オセアニアが1億円、米州が7億4千2百万円、及び欧州が1億円です。
②新領域事業
セラミック事業においては、半導体の製造装置の分野で、エアスライド、静電チャック、ボンディングキャピラリーなどといった高品質・高精度セラミック製品の研究開発を進めています。また、エアロゾルディポジション(AD)法を用いた緻密で密着力の高い「AD膜」の商材を増やし、幅広く採用いただいています。オンリーワン技術を活かした新領域事業の創出に向けて、さまざまな研究開発を行っています。
環境浄化技術「ハイドロテクト」は、当社グループによって、世界で初めて実用化に成功した技術で、内外装タイル建材・塗料・コーティング材等の光触媒層に光が当たると「分解力」と「親水性」が発生し、大気汚染物質(NOx)を除去する空気浄化効果や建物の外観をきれいに保つセルフクリーニング効果、抗ウィルス性・抗菌性等を有しています。また、「ハイドロテクト」を大型セラミックス陶板に施した「ハイドロセラ」シリーズは、高い耐久性によって、各種ビルなどのパブリック物件において信頼を獲得しています。「ハイドロテクト」は、自社製品への応用にとどまらず、パートナー企業と共に多様な建材を通じて更なる普及を目指しており、国内外で広く環境保全に貢献しています。
新領域事業に係る研究開発費は、合計で25億8千3百万円であり、各セグメントに係る研究開発費は、それぞれセラミック事業が19億8千9百万円、環境建材事業が5億9千3百万円です。