第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、社是「愛業至誠:良品と均質 奉仕と信用 協力と発展」とTOTOグループ企業理念「私たちTOTOグループは、社会の発展に貢献し、世界の人々から信頼される企業を目指します。」に基づき、広く社会や地球環境にとって有益な存在であり続けることを目指して企業活動を推進しています。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、2050年のカーボンニュートラルで持続可能な社会の実現に貢献し、すべての人に快適で健康な暮らしを提供することを目指します。

そのために、「社会・地球環境への貢献」「きれいで快適・健康な暮らしの実現」を目指し、2021年度から始まる10カ年の「新共通価値創造戦略 TOTO WILL2030」を策定しました。

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TOTO WILL2030を実現するための最初の3年間(2021年度~2023年度)を「中期経営課題(WILL2030 STAGE1)」として具体的な目標を定め、環境変化に対応していきます。

WILL2030 STAGE1では、事業活動と「TOTOグローバル環境ビジョン」をより一体化させ、更なる企業価値向上を目指します。

その戦略フレームは、企業活動のベースとなる「コーポレートガバナンス」と時代の変化に先んじるための「デジタルイノベーション」があり、「グローバル住設」「新領域」の2つの事業軸と、全社最適視点で横串を通す3つの全社横断革新活動です。

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<グローバル住設事業について>

日本住設事業

日本では、新築住宅着工戸数が減少し、ストック型社会へ移行が進む中、日本住設事業においては、リモデル(住宅・パブリック)に注力しています。住宅リモデルでは「あんしんリモデル戦略」の推進により、お客様のリモデルの不安を取り除くことに加え、デジタルを活用しリモデルへの期待感が高まる情報を発信します。パブリックでは当社が創り出した清潔なトイレ文化を世界に発信します。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を踏まえ、衛生的な空間と新しい生活様式に対応した商品の提案・開発を強化します。

これらの戦略推進により、強固な事業体質を確立・維持します。

 

中国・アジア住設事業

中国大陸では、国民の所得増加にともない、温水洗浄便座が普及し始め、また、市場環境や消費者の購買行動の変化などを捉えながら、「高級ブランドTOTO」としての強みを活用し、事業活動を推進しています。

アジア諸国・地域についても、所得水準の上昇や下水道普及にともない、TOTOブランドの認知度が高まっています。アジア事業においては、各国・地域の販売基盤を更に強化すると共に、将来の需要増加を見据えた「世界の供給基地」として工場建設を進めています。

 

米州・欧州住設事業

米州・欧州においては、温水洗浄便座の普及が加速しており、衛生性を重視した「タッチレス商品」にも大きな注目が集まっています。

「ウォシュレット」を中心に、デザインと機能を融合させたTOTOらしい商品の販売・サービスネットワークを更に拡充、きれいで快適な水回りを世界に広めています。

 

<新領域事業について>

セラミック事業

DX(デジタルトランスフォーメーション)による社会変革は、新型コロナウイルス感染症拡大によって世界中で加速しています。クラウドサービスやAIといったデジタル技術が今後発展していくうえでの課題は、膨大なデータをどのように処理するかであり、半導体の大容量記憶・高速処理・低消費電力といった技術進化が欠かせません。加速度的に進化する半導体市場において、当社は高いセラミック技術と次世代のもの創りで、DXによる社会変革を支えます。

 

  ※2021年4月1日付で、環境建材事業は新領域事業から日本住設事業に変更となりました。

 

<全社横断革新活動について>

全社最適視点での商品戦略を担う「マーケティング革新」

日本発のコアテクノロジーをグローバルでも共通基盤技術として活かしながら、エリアごとの市場や特性に応じた商品企画・開発を推進し、世界に通用する美しく快適な商品を展開しています。デザインとテクノロジーの融合をグローバル統一プロモーションとして世界へ発信しています。

 

モノ・情報の流れを最適・高速化し、魅力ある商品をお客様へお届けする「デマンドチェーン革新」

原材料調達から、お客様施工現場到着までの流れにおいて高速サプライチェーンを構築する「サプライチェーン革新」と、全社最適の商品開発・生産体制で既成概念を超えた新たな発想によるもの創りを進める「もの創り革新」からなる「デマンドチェーン革新」の活動を推進しています。これまで日本で培ってきた、商品企画から、研究開発、購買、生産、物流、販売、アフターサービスまで一体となった活動をグローバルに展開し、お客様のご要望に素早く効率的に応える体制を構築しています。

 

(当期までの主な進捗状況)

・「サプライチェーン革新」では、グローバルでリスクに備えたBCP※対応強化と「納期乖離」「棚卸資産」「サプライチェーンコスト」の極小化という三律背反課題に生産・販売一体となって取り組んでいます。また、新型コロナウイルス感染症拡大、大規模災害など、さまざまなリスクに対しても影響を最小限に抑えるべく、生産・販売が一体となって取り組んでいます。

  今後は、需要変動への追従強化とリードタイム短縮に取り組み、ニューノーマルに適応するサプライチェーン体制を構築していきます。

・「もの創り革新」では、自動化・IoT・AIを活用した究極のムダ取り・品質向上のために、Smart Factory化に取り組み、具体的な計画を策定し推進しています。

  今後は、Smart Factory化の更なる加速に加え、商品開発においてもDXを活用しスピード向上を図り、もの創り体制を構築していきます。

 

(※)BCP:Business Continuity Plan(事業継続計画)

 

多様な人財(※)が集まり、安心して働き、イキイキとチャレンジできる会社をつくる「マネジメントリソース革新」

場所と時間を柔軟に活用できる「新しい働き方の実現」を推進しています。

今後は、ダイバーシティの更なる進化を目指し、「多様な人財」が「多様な働き方」で活躍できる職場づくりに取り組んでいきます。

(※)当社グループで働くすべての人々は「次世代を築く貴重な財産である」という考えから、「人材」ではなく「人財」と表記しています。

 

(当期までの主な進捗状況)

・やりがいを感じる働き方の実現に向けて、働きやすい職場づくりに取り組み、有給休暇取得を進めました。

  今後も働きやすい職場づくりを継続し、創出した時間で自己成長を図り、新たな価値の創出につなげていきます。

・女性、障がいをお持ちの方、LGBTQ(性的マイノリティ)の方など、多様な人財が活躍できる職場づくりを推進しました。

  今後も多様な人財の活躍を後押しし、会社の成長につなげ、選ばれる会社を目指していきます。

・新型コロナウイルス感染症拡大の状況下において、事業を継続するために場所と時間を柔軟に活用できる働き方のひとつである在宅勤務制度を拡大しました。

  今後は在宅勤務で得られた生活者視点や自己啓発での学びを会社に持ち寄り、お客様への新たな価値提案につなげていきます。

 

 

<TOTOグローバル環境ビジョンについて>

 当社グループでは、さまざまな事業活動と「TOTOグローバル環境ビジョン」が一体となり、「新共通価値創造戦略 TOTO WILL2030」の達成を目指しています。このビジョンでは、グローバルで取り組む3つのテーマとして「きれいと快適」「環境」「人とのつながり」を掲げ、きれいで快適な暮らしを世界に届け、環境にやさしいものづくりを行い、人とのつながりを大切に活動しています。

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 これらの取り組みにより、環境や社会的価値、経済価値を同時に実現し、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」についても貢献していきます。

 また、当社グループでは、2050年のカーボンニュートラルを目指して、科学的根拠に基づいたCO₂排出削減目標の認定制度である「SBT(Science Based Targets)」の取得、使用する電力を100%再生可能エネルギーとすることを目指す国際的イニシアチブ「RE100」への加盟など、マイルストーンを設定し、従来からのCO₂削減の取り組みに加え、再生可能エネルギーの調達拡大などを推進していきます。

 

(当期までの主な進捗状況)

「きれいと快適」

きれい・快適を世界で実現する」「すべての人の使いやすさを追求する」を目指す姿とし、「きれいで快適なトイレのグローバル展開」に取り組んでいます。

「除菌」「防汚」「清掃」の技術(「きれい除菌水」「セフィオンテクト」「フチなし形状/トルネード洗浄」)を複合させた「きれいなトイレ」と、「ウォシュレット」に代表される「快適なトイレ」の提供を通じて、清潔で健康的な生活環境を世界中に提供しています。これにより、あらゆる年齢のすべての人の健康的な生活を確保することを目指しているSDGsのテーマ「3:すべての人に健康と福祉を」などに貢献しています。

 

「環境」

「限りある水資源を守り、未来へつなぐ」「地球との共生へ、温暖化対策に取り組む」「地域社会とともに、持続的発展を目指す」を目指す姿とし、「節水商品の普及による水ストレスの軽減」や「カーボンニュートラルの実現」、「地域に根付いた社会貢献活動」に取り組んでいます。

「節水商品の普及」により、限りある水資源を守るとともに、「TOTO水環境基金」の活動により、生活用水不足や衛生環境の改善を進めている団体への支援を続けています。これにより、生活用水不足や劣悪な衛生環境で困っている人をなくそうとしているSDGsのテーマ「6:安全な水とトイレを世界中に」などに貢献しています。

 

「人とのつながり」

「お客様と長く深い信頼を築く」「次世代のために、文化支援や社会貢献を行う」「働く喜びを、ともにつくり、わかち合う」を目指す姿とし、「お客様満足の向上」「社員のボランティア活動推進」「働きやすい会社の実現」に取り組んでいます。

「早く、確実、親切な」アフターサービスの提供によるお客様満足の向上や、植樹活動や地域清掃等のボランティア活動への社員の参加促進などにより、いつまでも人とのつながりを大切にしています。

また、「多様な人財の個性を尊重するダイバーシティ活動の推進」や「働き方改革」により、全従業員が「働きがいのある人間らしい仕事」をして、イキイキと働けるよう活動を推進しています。これにより、若者や障がい者を含むすべての男性及び女性が、働きがいのある人間らしい仕事をしている社会を目指しているSDGsのテーマ「8:働きがいも経済成長も」などに貢献しています。

 

 

 

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2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

 

(1)リスクマネジメント体制

当社グループは、リスクマネジメント体制として、代表取締役社長執行役員のもと、代表取締役社長執行役員を委員長とし、重大リスクを担当する執行役員・部門長などで構成される「リスク管理委員会」を設置しています。毎年、ステークホルダーに大きな影響を及ぼす恐れのある重大リスクを抽出し、ブランドの毀損・人的影響・金額的影響の観点から、影響度と発生頻度をマトリクスで評価し、リスク管理委員会でモニタリングを行っています。

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(2)リスクマネジメントの活動サイクル

重大リスクに対しては、リスク管理統括部門長を任命しており、各リスク管理統括部門長が中心となってリスクの未然防止活動とリスク対応力の向上に努めています。リスク管理統括部門は、リスクマネジメント規定に基づき、各種委員会や会議などを通して、全部門並びにグループ会社と連携して、活動のPDCAを回しています。

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 (3)各リスクと対応策

 

①感染症拡大

全世界に感染が拡大している新型コロナウイルス感染症に関して、当社グループでは、社長を本部長とする新型コロナウイルス対策本部を設置し、対応を継続しています。対応にあたっては、お客様、お取引先、社員を含むすべてのステークホルダーの方々の安全を最優先に考え、各拠点での感染防止策の徹底、イベントや会議の中止や延期、出張の禁止措置等を段階的に実施しています。さらに、在宅勤務や時差出勤等を積極的に推し進めることで、集合や移動による感染リスクの低減を図っています。また、サプライヤーの工場の操業停止により部品供給に遅延が生じた場合も、代替調達手段等の確保を行い、事業への影響の最小化に努めています。

しかしながら、感染拡大が長期化した場合には、世界的な景気悪化、原材料や部品の調達に障害が生じる恐れがあり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に大きな影響が及ぶ可能性があります。

 

②大規模災害

当社グループの事業拠点は、日本をはじめ世界各地に展開しています。大地震や大津波、台風、洪水などの自然災害、戦争、テロ行為等の事象に伴う惨事、電力等のインフラ停止などの混乱状態に陥る可能性があります。そのため、事業継続計画(BCP)を策定しており、実際に災害が発生した場合には、発生直後から対策本部を立ち上げ、事業継続と被害最小化に努めています。さらに、海外を含む全グループを対象に、実践的なリスクシミュレーションを継続的に実施し、リスク対応力強化を図っています。

しかしながら、想定を上回る大規模な災害が発生した場合には、当社グループの設備の損害だけでなく貴重な人的資源に重大な影響を与え当社グループの事業活動の一部又は全体に大きな支障をきたす可能性があります。

この場合、事業拠点の移転や損害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に大きな影響が及ぶ可能性があります。

 

③原材料等の調達

 当社グループの製造事業にとって、高品質の原材料及び部品等を安定的かつタイムリーに入手することは不可欠であり、そのために当社グループ購買方針に基づき、サプライヤーの皆様と共にグローバルで原材料や部品の持続可能な調達を推進しています。近年の自然災害等に対する対応力強化として、部品品目・生産拠点の把握、サプライチェーン切断時の情報受付窓口開設、有事に備えた対策シミュレーションの実施等を通じて、リスク発生時の影響有無を即座に把握し、対策がとれる体制をサプライヤーと協働で構築しています。

しかしながら、サプライヤーからの供給が中断した場合や業界内での需要が急増した場合、もしくは需給環境の変化等によりその調達価格が高騰する可能性もあります。このような場合には、サプライヤーの変更や追加、あるいは他の原材料や部品の切り替え等がタイムリーに行うことができず、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性があります。

 

④市場環境の変動

      当社グループが主たる事業活動を行う住宅関連分野での需要の大幅な変動は、当社グループの事業、財政状態

    及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑤競合他社との競争

 当社グループは、多岐にわたる製品の開発・生産・販売・サービスを行っており、さまざまな企業と競合しています。当社グループは、今後とも競争力の維持・強化に向けたさまざまな取り組みを進めてまいりますが、将来にわたって優位に展開できなくなる可能性があります。

 

⑥急激な製品価格の下落

 当社グループは、高付加価値商品の開発やコストリダクション活動などに積極的に取り組んでいますが、国内外の市場において激しい競争に晒されており、企業努力を上回る価格下落圧力が生じた場合は、当社グループの利益の確保に深刻な影響を受ける可能性があります。

 

⑦海外事業活動における障害

 当社グループは、海外市場での事業拡大を戦略の一つとしています。しかしながら、海外では為替リスクに加え、政情不安、経済動向の不確実性、宗教や文化の相違、商習慣に関する障害、さらには投資・海外送金・輸出入・外国為替などの規制の変更や税制の変更等さまざまな政治的、経済的もしくは法的な障害を伴う可能性があり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性があります。

⑧情報システム

 当社グループは、ほとんどすべての業務において情報通信システムのサポートを受けています。また、情報通信システムも年々、複雑化・高度化しています。当社グループは、信頼性向上のためさまざまな対策を実施し、業務を継続的に運営できる体制を整備していますが、テロ、自然災害、ハッキング等の外的要因や人為的ミス、コンピュータウイルス等により情報通信システムの不具合、故障が生じる可能性があります。この場合は、業務が一時的に中断し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性があります。

 

⑨有能な人財確保

当社グループは、人材は最も重要な財産の1つと捉え、グループ内では『人財』と表現しています。

当社グループの将来の永続的な成功は、人財がその能力を高め、会社に継続的に貢献し続けることと考え、経営理念に共感する人財を計画的に確保し、自律人財の育成に注力しています。従って、有能な人財の継続的な確保・育成ができない場合は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性があります。

 

⑩製品の欠陥

当社グループは、厳格な独自品質基準に基づき、製品の品質確保に細心の注意を払っていますまた、万一、製品事故が発生、又は発生を予見させる兆候が発覚した場合には、お客様をはじめ関係者から迅速に情報を収集すると共に、社外の販売事業者などとも協力し、適切な情報開示に努めています。しかしながら製品に欠陥が生じた場合、欠陥に起因する直接的・間接的損害に対して、当社グループは製造物賠償責任保険で十分補償しきれない賠償責任を負担する可能性や多大な対策費用の支出が生じる可能性があります。また当該問題に関する報道により、当社グループのブランドイメージの低下、顧客の流出などを招き、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑪環境に関する規制

当社グループは、大気汚染、水質汚濁、土壌・地下水汚染、有害物質の取扱い・除去、廃棄物処理などを規制するさまざまな環境関連法令の適用を受けています。また、環境規制の強化によって、工場の移転・停止や設備投資などが必要となる可能性もあります。当社グループはこれら法令に細心の注意を払い事業活動を行っていますが、過去・現在及び将来の事業活動において、環境に関する費用負担の増加や賠償責任が発生する可能性があり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑫気候変動に関する規制

気候変動抑制のため、世界的規模でのエネルギー使用の合理化や地球温暖化対策などの法令等の規制が強まっています。当社グループにおいて、これら規制の強化に伴い、新たな税負担、事業活動における諸資材・燃料の変更、設備の変更等の対応費用が増加することで、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑬情報の流出

当社グループは、事業活動において顧客等のプライバシーや信用に関する情報(顧客等の個人情報を含む)を入手したり、他企業等の情報を受け取ることがあります。当社グループは、これらの情報の秘密保持に細心の注意を払い、情報の漏えいが生じないよう最大限の管理に努めていますが、不測の事態により情報が外部に流出する可能性があります。この場合には、損害賠償等の多額な費用負担が生じたり、当社グループの事業活動やブランドイメージに影響が及ぶ可能性があります。また当社グループの事業上の重要機密が第三者に不正流用される恐れもあり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑭訴訟の提起

当社グループは、グローバルで多岐にわたる事業展開をしており、事業活動を進めていく中でさまざまな訴訟等を受ける可能性があります。訴訟が提起された場合には、結果によっては、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑮労働安全衛生

 当社グループは、業務上災害ゼロ、業務上疾病ゼロを目指して、安全で快適な職場環境の実現に努めています。安全衛生・警防中央委員会で全社方針や基本施策等を定め、各事業所への浸透を図ると共に、各事業所では、安全衛生委員会を毎月開催し、安全衛生活動についての課題共有と対策立案・推進を行っています。しかしながら、不測の事態により重大な労働災害、労働法令違反、長時間労働等が発生した場合には、行政処分等を受け事業活動に支障が生じることが考えられ、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 ⑯風評被害

当社グループは、法令遵守違反などの不適切な行為が発覚した場合は、速やかに適切な対応を図ってまいりますが、当社グループに対する悪質な風評が、マスコミ報道やインターネット上の書き込み等により発生・流布した場合は、それが正確な事実に基づくものであるか否かにかかわらず、当社グループの社会的信用が毀損し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

業績等の概要

(1)業績

①当連結会計年度の状況

  当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日まで)における世界経済は、回復の傾向が見られるものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、依然として厳しい状況が続いています。

  わが国の経済も同様に持ち直しの傾向があるものの、一部に弱さが見られる等、依然として厳しい状況は継続しています

  このような事業環境の中、当社グループは引き続き、中期経営計画「TOTO WILL2022」に基づき、「日本住設事業」「中国・アジア住設事業」「米州・欧州住設事業」の3つの事業で構成される「グローバル住設事業」と「セラミック事業」「環境建材事業」で構成される「新領域事業」の2つの事業軸で活動を推進しました。

  その結果、当連結会計年度の業績は、売上高が5,809億3千5百万円(前期比2.6%減)、営業利益が413億5千1百万円(前期比12.5%増)、経常利益が413億5千3百万円(前期比14.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が271億9千9百万円(前期比15.3%増)となりました。

  セグメントごとの業績は、次のとおりです。なお、セグメントごとの売上高については、外部顧客への売上高を記載しています。

 

②セグメントの状況

■グローバル住設事業

  当連結会計年度の業績は、売上高が5,546億7千8百万円(前期比3.0%減)、営業利益が429億2千6百万円(前期比5.7%増)となりました。

 

a.日本住設事業

  当連結会計年度の業績は、売上高が4,170億2千6百万円前期比4.4%減)、営業利益が228億1千8百万円前期比10.0%減)となりました。

 

  当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症拡大による影響を受け、厳しい状況から持ち直しつつあるものの、依然としてショールームの来館も緊急事態宣言の影響で落ち込んでいる状況となっています。一方、新型コロナウイルス感染症拡大で衛生性への関心がより高まっており、「タッチレス商品」である自動水栓の販売が好調です。しかし、第2四半期までの影響が大きく、リモデル・新築ともに前年を下回る実績となりました。

  TOTO、DAIKEN、YKK APでは、これからも安心して暮らせる、人と地球にやさしい家づくりの視点「グリーンリモデル」に基づいて、新しい生活様式に対応した提案とお客様のさまざまな暮らしの想いをかなえるライフスタイルの提案「十人十家」を推進しています。

  当社が創り出した清潔なトイレ文化を世界へ発信していくことに加え、新型コロナウイルス感染症拡大を踏まえ衛生的な空間と新しい生活様式に対応した商品の提案・開発を強化しています。

 

b.中国・アジア住設事業

<中国大陸事業>

  当連結会計年度の業績は、売上高が695億6百万円(前期比3.7%増)、営業利益が126億5千2百万円(前期比24.1%増)となりました。

 

  新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けたものの、その後順調に市況が回復し増益となりました。

  当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症拡大による市場環境や消費者の購買行動の変化などに注視しつつ、高級ブランドとしての強みを活用し、引き続き事業活動を推進しています。

  また、中国国内の長期的な市場成長による需要増に対応するため、効率的な生産と最適な供給体制の構築を進めています。加えて、「ウォシュレット」のプロモーション強化を通じて普及拡大に努めています。

 

<アジア・オセアニア事業>

  当連結会計年度の業績は、一部地域では新型コロナウイルス感染症拡大の影響はほぼなかったものの、その他の多くの国・地域で依然として影響を受けており、売上高が281億8千4百万円(前期比13.5%減)、営業利益が55億1千6百万円(前期比2.0%増)となりました。

 

  当社グループにおいては、世界の供給基地としてベトナム、タイでの生産体制を充実させると共に、新興国市場での販売力を強化しています。また、日本発の高級ブランドとしての認知を活かした事業活動を推進しています。

  各国・地域の市場成長に合わせて、5スターホテルや高級コンドミニアムなどの著名物件や、個別散在物件の受注強化のため、販売網の強化や積極的なプロモーション展開による「ウォシュレット」の普及、アフターサービス体制の整備に取り組んでいます。

 

c.米州・欧州住設事業

<米州事業

  当連結会計年度の業績は、売上高が359億7千2百万円(前期比10.6%増)、営業利益が29億3千5百万円(前期比362.1%増)となりました。

 

  上半期は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により事業活動の停止を余儀なくされましたが、北米を中心に「ウォシュレット」の需要が急増するなど温水洗浄便座を取り巻く市場環境が大きく変化しており、本格的な普及段階へと移行しつつあります。また、衛生性を重視した「タッチレス商品」も堅調です。

  当社グループにおいては、中高級市場において清潔機能を中心に価値伝達を強化、商品優位性によってブランド価値を高め、競合他社との差別化を図っており、「ウォシュレット」をはじめ、高い節水性能(洗浄水量3.8L)を有する節水便器、快適性、デザイン性がお客様に評価されている「ネオレスト」などの採用が増加しています。

  ショールーム展示拡充やホームページの充実、eコマース整備など、お客様接点の強化や効率的な供給体制づくりを推進しています。

 

<欧州事業

  当連結会計年度の業績は、売上高が39億8千8百万円(前期比6.2%増)、営業損失が9億9千5百万円(前連結会計年度は営業損失9億6千7百万円)となりました。

 

  新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、事業活動の制限を余儀なくされましたが、引き続き欧州のお客様の嗜好に沿うデザイン性の高い商品の販売、ショールーム展示を通じてお客様への価値訴求を強化しています。

  当社グループにおいては、ドイツ、フランス、イギリスを中心に、販売チャネルの構築及び著名物件の獲得を進めており、販売代理店におけるショールーム展示の質の向上や、施工店の開拓・拡大に注力しています。「ウォシュレット」や「ネオレスト」など差別化商品の認知が向上し、ホテルなどの高級現場における商品の採用が進んでいます。

 

■新領域事業

  当連結会計年度の業績は、売上高が259億9千万円(前期比7.3%増)、営業利益が8億9千5百万円(前連結会計年度は営業損失4億4千8百万円)となりました。

 

<セラミック事業>

  当連結会計年度の業績は、売上高が201億6千6百万円(前期比20.8%増)、営業利益が16億3千2百万円(前連結会計年度は営業損失8千4百万円)となりました。

 

  当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けたものの、半導体・表示デバイス等の先端デバイスの需要が増加したことにより、それらの製造装置に採用されている当社セラミック製品の売上も増加しました。

  取引先の需要変化に対応できるよう、もの創りを抜本的に改革し、生産性向上に取り組むことで、強固な事業基盤の構築を目指しています。

 

<環境建材事業>

  当連結会計年度の業績は、売上高が58億2千4百万円(前期比22.8%減)、営業損失が7億3千6百万円(前連結会計年度は営業損失3億6千4百万円)となりました。

 

  当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により売上は前年より減少しました。

 

 

■その他

<社外からの評価について>

ESG投資指標に選定

ESG投資の世界的指数である「FTSE4Good Index Series」の構成銘柄に5年連続で選定されると共に、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)によって採用されている4つのESG投資指数である「FTSE Blossom Japan Index」、「S&P/JPXカーボン・エフィシェント指数」、「MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」、及び「MSCI 日本株女性活躍指数(WIN)」にも継続して選定されました。

また、「Dow Jones Sustainability Indices」 の「World Index」の構成銘柄に、米国のS&P Global社が選定する「S&P Global Sustainability Awards 2021」では「ブロンズクラス」に選定されました。

これらの指標に選定されたことは、当社グループのESGに配慮した事業活動、情報開示が評価されたことによるものです。引き続き、当社グループは「TOTOグローバル環境ビジョン」の活動を通じて、経営とCSRの更なる一体化を図り、企業価値向上を目指していきます。

 

・第三セクター TOTO特例子会社「サンアクアTOTO」がJIS認証取得

福岡県、北九州市、TOTOとの共同出資で設立したサンアクアTOTO株式会社が、日本産業規格「JISB2061 給水栓」の認証を取得しました。

今回の取得により、2020年4月から品質の証である「JISマーク」の付いた製品を製造・出荷できるようになり、さらなる雇用創出につながることが期待できます。

 

・デザインへの評価

特許庁が知的財産権制度の有効活用や発展などに貢献した個人や企業を表彰する「令和2年度知財功労賞」において、「デザイン経営企業」として表彰されました。また、2017年8月より生産・販売している「ネオレストNX」の意匠が、公益社団法人発明協会主催の「令和2年度全国発明表彰」において、「発明賞」を受賞しました。加えて、国際的に権威のあるデザイン賞である「レッドドット・デザイン賞2021」において、プロダクトデザインのカテゴリーで6商品が受賞しました。このうち「アクアオート コンテンポラリータイプ(オーバル)」は最優秀賞である「ベスト・オブ・ザ・ベスト」に選出されました。当社としてのレッドドット・デザイン賞受賞は9年連続、「ベスト・オブ・ザ・ベスト」の受賞は2回目となります。

当社グループは「健康で文化的な生活を提供したい」という創立時からのスピリットを脈々と受け継ぎ、さまざまな取り組みを続けています。「デザインと機能の高度な融合」を当社のデザイン経営の根幹とし、商品企画開発プロセス、お客様ニーズの分析、当社独自技術の研究開発推進など、あらゆる価値創造活動で、今後も挑戦と進化を続けていきます。

 

・「2020年度建築設備技術遺産」に「ネオレストEX」が認定

一般社団法人建築設備技術者協会が主催する、「2020年度建築設備技術遺産」に、ウォシュレット一体形便器「ネオレストEX」が、認定されました。

今回の認定は、従来、便器後方に設置されていたタンクを無くした「タンクレス便器」を実現したことにより、トイレの空間づくりの自由度を高めたことから、建築設備として価値ある製品と認められたことによるものです。

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は1,414億1千9百万円となり、前連結会計年度末の1,017億1千1百万円に比べ、397億7百万円の資金増加となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により595億5千1百万円の収入となりました。これは、税金等調整前当期純利益390億6千4百万円、減価償却費252億3千1百万円、補償金の受取額54億2千9百万円、仕入債務の増加額46億7千8百万円等の収入と、売上債権の増加額62億5千8百万円、法人税等の支払額96億1千8百万円等の支出によるものです。前連結会計年度で比較すると、42億9千2百万円の収入減少となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により426億2千2百万円の支出となりました。これは、定期預金の払戻による収入33億8千3百万円等の収入と、有形固定資産の取得による支出387億3千7百万円、無形固定資産の取得による支出49億9千4百万円、定期預金の預入による支出21億8千5百万円等の支出によるものです。前連結会計年度で比較すると、59億1千7百万円の支出増加となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により227億2百万円の収入となりました。これは、コマーシャル・ペーパーの発行による収入406億円、短期借入金の増加298億5千1百万円等の収入と、コマーシャル・ペーパーの償還による支出336億円、配当金の支払額127億4百万円等の支出によるものです。前連結会計年度で比較すると、435億8千万円の収入増加となりました。

 

(3)資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資金需要は、運転資金と設備投資があります。

運転資金としては、製品製造にかかる原材料等の購入費や管理費等があります。

設備投資としては、生産設備への投資、生産工場への投資や、ショールーム投資、情報化投資等があります。

配当性向につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益の40%を目処とし、業績に連動した利益還元を目指しつつ、安定的な配当の維持に努めてまいります。

当社グループの資金調達は、設備投資に必要な資金及びその他の所要資金には手元資金を充当することを基本方針とし、その他ではグループ内ファイナンスを有効に活用することにより、効率的な資金調達をしています。

当期は、新型コロナウイルス感染症拡大による今後の更なる経済環境の悪化に備えて十分な手元流動性を確保すべく資金調達を行いました。

 

(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成にあたり用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

 

生産、受注及び販売の実績

(1)生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

日本住設事業

349,583

△5.6

中国大陸事業

83,081

△1.7

アジア・オセアニア事業

62,985

8.4

米州事業

33,652

9.8

欧州事業

3,080

5.7

グローバル住設事業計

532,382

△2.6

セラミック事業

16,182

30.1

環境建材事業

5,152

△23.3

新領域事業計

21,334

11.4

報告セグメント計

553,717

△2.1

その他

合計

553,717

△2.1

(注)1.金額は、売価換算値で表示しています。

2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。

 

(2)受注実績

当社グループは概ね見込生産方式を採っていますので、受注の実績については記載を省略しています。

 

(3)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

日本住設事業

429,942

△3.9

中国大陸事業

84,134

△0.3

アジア・オセアニア事業

57,434

0.4

米州事業

35,992

10.6

欧州事業

4,071

6.8

グローバル住設事業計

611,574

△2.2

セラミック事業

20,166

20.8

環境建材事業

7,370

△17.1

新領域事業計

27,536

7.6

報告セグメント計

639,111

△1.8

その他

316

△3.7

内部売上消去等

△58,492

合計

580,935

△2.6

(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合

前連結会計年度、当連結会計年度共に販売実績が総販売実績の100分の10以上を占める相手先がないため、記載を省略しています。

2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。

 

4【経営上の重要な契約等】

技術許諾契約

契約会社名

契約相手先名称

国名

契約内容

対価の受取

契約期間

TOTO㈱

(当社)

厦門和利多衛浴科
技有限公司

中国

便座・便蓋・排水弁等の製造技術等の提供

一定料率のロイヤルティ

2019年12月31日から

2029年12月31日まで

 

使用許諾契約

契約会社名

契約相手先名称

国名

契約内容

対価の受取

契約期間

TOTO㈱

(当社)

P.T.SURYA TOTO INDONESIA Tbk

インドネシア

水栓金具の製造技術等の提供

一定料率のロイヤルティ

2019年2月19日から

2022年2月19日まで

 

 

5【研究開発活動】

研究開発部門では、デザインと機能を融合させ、きれいで快適な空間を実現するために、当社にしかできない「オンリーワン技術」を進化させ、当社ならではの価値をお客様に提供しています。

創立以来当社では、さまざまな商品やサービスの研究開発を通じて、たくさんのものづくりの技術を培ってきました。人間工学、感性工学といった、人の動きや感覚を数値化し、論理的に使いやすさや快適性を実現する「人を見る」技術。流体制御、電子制御、水の改質といった、水の流れ方、性質を変えることで、より快適で清潔な機能を実現する「水の力を最大に活かす」技術。表面制御、素材・プロセス、分析といった、素材そのものの性質や素材表面の特性を変えることで意匠性、防汚性、耐久性などを向上させる「素材を深く知る」技術。これらを有機的に結合させたうえで、「環境配慮」「ユニバーサルデザイン」「デザイン」といったお客様価値を創出し、魅力ある商品・技術を生み出しています。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は22,395百万円です。

 

当連結会計年度におけるセグメント別の活動内容、及び研究開発費は次のとおりです。

なお、各セグメントに配賦できない研究開発費が1,864百万円あります。

 

①グローバル住設事業

a.日本住設事業

日本市場においては、水まわり商品を進化させると共に、さまざまなライフスタイルにあわせた生活価値提案を行える商品の研究開発を進めています。

当連結会計年度において、浴室商品では、当社のシステムバスルームで使用できる “つながる快適セット”を発売しました。“つながる快適セット”ではスマートフォンから専用アプリ「おふろ」の操作で、いつでもどこでも入浴準備ができ、毎日のバスタイムをもっと便利で快適にします。

浴槽掃除・暖房・お湯はりなどの面倒な入浴準備を、家の中からでも、外出先からでも簡単にスマートフォンから専用アプリで操作でき、日々の生活のいつでもどこでもお風呂と快適につながることができます。毎日のバスタイムをより楽しいものに進化させ、スマートな暮らしの形を提案します。

レストルーム商品では、世界最大規模の技術見本市「CES2021」で“健康”という新たな生活価値創造をめざす、ウェルネストイレの取り組みを初表明しました。

衛生・清潔・快適に加えて、健康にも寄り添える商品をめざして、研究開発に取り組んでいきます。

 

当セグメントに係る研究開発費は16,483百万円です。

 

b.中国・アジア住設事業、米州・欧州住設事業

中国・アジア住設事業、米州・欧州住設事業においては、日本で開発したコアテクノロジーをもとに、高機能・高品質を維持しながら、各国の規制や基準を満たした環境配慮商品の開発を行い、それぞれの地域に合ったデザイン設計を進めています。

 

中国・アジア住設事業、米州・欧州住設事業に係る研究開発費は、合計で1,463百万円であり、各セグメントに係る研究開発費は、それぞれ中国大陸事業が433百万円、アジア・オセアニア事業が86百万円、米州事業が809百万円、欧州事業が132百万円です。

 

②新領域事業

セラミック事業においては、半導体の製造装置の分野で、エアスライド、静電チャック、ボンディングキャピラリーなどといった高品質・高精度セラミック製品の研究開発を進めています。また、エアロゾルディポジション(AD)法を用いた緻密で密着力の高い「AD膜」の商材を増やし、幅広く採用いただいています。オンリーワン技術を活かした新領域事業の創出に向けて、さまざまな研究開発を行っています。

環境建材事業における環境浄化技術「ハイドロテクト」は、当社グループによって、世界で初めて実用化に成功した技術で、内外装タイル建材・塗料・コーティング材等の光触媒層に光が当たると「分解力」と「親水性」が発生し、大気汚染物質(NOx)を除去する空気浄化効果や建物の外観をきれいに保つセルフクリーニング効果、抗ウイルス性・抗菌性等を有しています。また、「ハイドロテクト」を大型セラミックス陶板に施した「ハイドロセラ」シリーズは、高い耐久性によって、各種ビルなどのパブリック物件において信頼を獲得しています。「ハイドロテクト」は、自社製品への応用にとどまらず、パートナー企業と共に多様な建材を通じて更なる普及を目指しており、国内外で広く環境保全に貢献しています。

 

新領域事業に係る研究開発費は、合計で2,584百万円であり、各セグメントに係る研究開発費は、それぞれセラミック事業が2,113百万円、環境建材事業が471百万円です。