当期のわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和策などが景気を下支えしたことにより、国内経済は緩やかな回復基調で推移してまいりましたが、一方で中国を含む新興国における経済の減速や、金利の低下、及び円高の進行が影響し、先行き不透明感が拭えない状況が続いております。
当社グループを取り巻く環境は、建設市場におきましては、国内公共事業が低調であることや人手不足による建設コストの上昇などから、建設工事の着工遅れや進捗遅れが起こっており、依然建設資材の需要低迷が続いております。一方ポール需要は、NTT向け通信線路用ポールは堅調な動きを見せ、一般ポールにおいて防球ネットや照明柱向け需要が増加しておりますが、その他の一般ポールや電力業界向け配電線路用ポールに関しては厳しい状況が続いております。また土木製品需要は、高速自動車道地下トンネル用大口径RCセグメント等の大型案件を受注し、生産を開始しましたが、当期は売上の計上には至っておりません。
このような状況のもと、当社グループは、当期を初年度とする2015年中期経営計画大綱を策定し、「コア事業」の更なる強化と、「育成事業」の事業化の2つを重点課題として、新中期経営計画のもと企業としての持続的成長を実現させるため、コーポレートガバナンス体制の強化、成長基盤の構築、海外事業の育成等、各事業の強化に努めてまいりました。
当期の売上高は、基礎事業、コンクリート二次製品事業共に厳しい状況を受けて、全体では326億96百万円(前期比4.5%減)となりました。損益面につきましては、グループを挙げ原価低減、コスト削減等に継続して取り組んでおりますが、売上高の減少により、営業利益は10億55百万円(前期比20.0%減)、経常利益は12億77百万円(前期比18.0%減)と前期比減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は連結子会社で繰延税金資産を計上したことなどにより、9億90百万円(前期比150.1%増)となりました。
セグメント別の概況は、次のとおりであります。
①基礎事業
パイル出荷量が前年を下回る厳しい状況にあった中で、設計折り込みに注力するとともに、発電・エネルギー関係の案件を積極的に営業展開いたしましたが、関東地区においては競争激化により大型物件の売上が減少したこと、西地区でも大型物件の完工が翌期に繰越となったことにより、売上高は191億42百万円(前期比5.4%減)、セグメント利益は8億31百万円(前期比33.0%減)となりました。
②コンクリート二次製品事業
コンクリート二次製品事業のうち、ポール製品につきましては、分割柱の需要が更に拡大を見せ、防球ネット柱や照明柱を提案も含め積極的に営業展開した結果、通信線路用ポールが底堅く推移し、防球ネット柱の大型案件を売上計上する一方で、配電線路用ポールや他の一般ポールは厳しい状況が続いており、前期比ほぼ横ばいとなりました。土木製品につきましては、茨城県筑西市に増設した生産設備を活かして、高速自動車道地下トンネル用大口径RCセグメントの生産を開始しましたが、今期は売上の計上には至らず、PC-壁体等の公共工事の着工・進捗の遅延の影響を受け、前期比減収となりました。この結果、コンクリート二次製品事業の売上高は135億53百万円(前期比3.2%減)、セグメント利益は14億91百万円(前期比4.1%増)となりました。
(注)売上高、その他の金額には消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ15億89百万円減し、34億87百万円となり ました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は、17億85百万円となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益の計上11億94百万円、減価償却費の計上12億27百万円、仕入債務の増加7億27百万円等の資金増加要因が、たな卸資産の増加6億75百万円及び法人税等の支払額5億71百万円等の資金減少要因を上回ったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、33億73百万円となりました。
これは主に、有形固定資産の取得32億62百万円等があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、974千円となりました。
これは主に、長期借入金の純増額7億73百万円等があったものの、社債の償還による支出2億10百万円、配当金 の支払額2億86百万円の支出等があったことによります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
基礎事業 | 16,940,304 | △1.4 |
コンクリート二次製品事業 | 10,623,642 | △3.0 |
合計 | 27,563,947 | △2.0 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、製造原価によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループにおいては、大部分が計画生産であり受注生産は僅少であります。また、工事受注の大部分は、販売代理店から製品の販売に付随して受注し着工までの期間が短いため、受注残高は僅少であります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
基礎事業 | 19,142,517 | △5.4 |
コンクリート二次製品事業 | 13,553,901 | △3.2 |
合計 | 32,696,419 | △4.5 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
全国情報通信資材㈱ | 5,231,810 | 15.2 | 5,474,956 | 16.7 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
今後の見通しにつきましては、2020年東京オリンピック・パラリンピックの施設整備や、リニア新幹線等のインフラ整備の需要が期待できる一方で、海外情勢の不安定化、中国経済の低迷、原油価格の下落、更に急激な円高の進行及び株価の低迷により、不透明感が増大しております。
当社グループを取り巻く環境は、上記のとおり需要の期待がある一方で、競争激化の中での受注と収益の確保、労働力不足の中での必要な人材の確保といった課題が挙げられ、企業価値向上のためにはこれらの課題を解決する施策の立案と、着実な実行が必要となります。
このような状況のもと、当社グループは昨年5月に「15中経大綱」を策定し、基礎・ポール・土木の3つのコア事業の更なる強化と、環境エネルギー・海外の2つの育成事業の事業化を重点とする「3プラス2戦略」を推進しております。
3つのコア事業のうち基礎事業については、経営資源の重点配分による、強みとする得意先・得意分野の深掘りと、新たな得意先の開拓等強みの創造による差別化及び施工体制の強化による品質の向上といった諸施策を、引き続き積極的に推進してまいります。一方、ポール事業については分割柱といった需要構造の変化への対応、土木事業についてはセグメント事業の拡大を始めとする諸施策を、引き続き積極的に推進してまいります。また、2つの育成事業のうち、環境エネルギー事業については、ポールリサイクル・PAdeCSの事業化、ポアセル事業の拡大及び太陽光発電等社有地の有効活用といった諸施策を、海外事業についてはミャンマープロジェクトの成功によるグローバル化の推進を、引き続き積極的に推進してまいります。
当社グループは、引き続き15中経大綱の目標を確実に達成すべく、各事業における責任体制を明確にして迅速・果断な意思決定を行うべく、コーポレートガバナンスの充実に努めてまいります。
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案がなされた場合、その判断は最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社株式について大量買付がなされた場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、これを否定するものではありません。しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との交渉を必要とするもの等、大量買付の対象となる会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社の企業価値の源泉は、①コンクリートポールのリーディングカンパニーとして長年にわたり蓄積した、コンクリート製品や生産設備に関する総合的な技術力、製造・施工技術やノウハウ、②上記①の技術力等により裏打ちされた、高品質の製品・施工の安定的な供給力、③当社グループ及び当社の製造技術・施工技術の供与先で構成するNCグループにおいて構築された全国的な製造・販売のネットワーク、④仕入先・販売先をはじめとするあらゆる取引先との間に長年にわたり築かれてきた強固な信頼関係並びに上記①及び②の技術力を支え、向上させる経験、ノウハウを有する従業員の存在にあると考えております。当社株式の買付けを行う者がこれら当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。当社は、このような濫用的な買収に対しては、必要かつ相当な対抗措置を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
当社は、昭和26年に「NC式」鋼線コンクリートポールを発明して以来今日まで、コンクリートパイル(基礎杭)、PC-壁体(土留め製品)及びプレキャスト製品の弛まぬ研究開発を続ける一方、コンクリートパイル等の施工についても、経済性・技術的信頼性はもとより環境に優しい低騒音・低振動・低排土工法の開発に注力しており、取引先の高い信頼を得るとともに、快適なインフラの整備に貢献してまいりました。
当社は、経営理念である「コンクリートを通して、安心・安全で豊かな社会づくりに貢献する」を実践すべく、長年にわたり蓄積されたこれらの技術・ノウハウや取引先との間に築かれた強固な信頼を基盤として、高品質な製品を市場に供給し、社会・顧客のニーズに応えることが、企業価値ひいては株主共同の利益の確保、向上につながるものと確信しております。
かかる当社の企業価値の源泉は、具体的には、以下の点にあると考えております。
当社は、コンクリートポールの開発先駆者として現在に至るまで、継続的な製品改良と製造技術の向上により、配電線路用ポール、通信線路用ポール及び電車線路用ポール等の高品質なポールを広く社会に供給し続け顧客から高い評価を得ております。また、コンクリートパイルの分野におきましてもNCS-PCパイルの開発に始まり高強度ONAパイル、さらには最近のONA123パイルに代表される超高強度パイルの開発等、常に高品質の製品開発に取り組んでまいりました。一方、杭打ち工事を中心とした施工法においても、責任施工を基本に施工技術の開発にも積極的に取り組み、中掘工法における先駆的工法であるNAKS工法、施工精度、経済性を追求したRODEX工法等に加え、NAKS工法の性能をさらに高めたHyper-NAKSⅡ工法や、施工管理性能を高めたHyper-ストレート工法等の最先端の高支持力工法に至るまで、地盤改良を含めあらゆる状況に対応した施工法を提供することで社会・顧客のニーズに応えております。更に、コンクリートパイルの製造技術を活かして、擁壁や護岸にスピーディな施工が可能となるPC-壁体を開発するなど、当社はこれらの長年にわたる地道な取り組みにより蓄積したコンクリート二次製品に関する製造・施工技術及びノウハウは、当社の企業価値を維持・向上させていくために、極めて重要であると考えております。
また、当社は、創業直後の昭和28年からコンクリートポールに関する製造技術を全国9社の製造会社に無償供与し、国内のポール需要の増加に応えるとともにNCブランドの普及に努めてまいりました。以来、当社はこれらの会社と技術の発展、社会的貢献、需要者の利益及び従業員の生活安定を目指すという共通の使命感のもと、技術交流を初め、人的、資本的交流を含めた強固な関係を形成しており、国内におけるコンクリートポール分野において圧倒的なシェアと競争力を維持しております。また、当社は上記9社を含む12社の製造会社へのコンクリートパイルの製造技術供与を通して製造及び供給面での強固な協力体制を構築しております。
これらNCグループ各社との強固な関係の維持は、当社の企業価値を向上させるうえで不可欠な存在となっております。
上記の企業価値の源泉を十分理解し、長期的視点にたった継続的な経営資源の投入や、独自技術の開発がこれらを着実に強化させていくことにつながり、ステークホルダーからの信頼を高め、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保、向上につながるものと考えております。
当社は、2015年5月策定の「2015年中期経営計画大綱」において「挑戦心とスピードを備えたグループ力で、企業価値の向上を図ろう」を基本方針として、企業価値向上に向け種々の諸施策に取り組んでおります。本計画では、2020年東京オリンピック・パラリンピックをターニングポイントと捉え、今後期待される需要を着実かつ最大限に取り込むとともに、中長期的な視点に立った諸施策を積極的に推進することとし、具体的に3つの「コア事業の強化」と、2つの「育成事業の事業化」を両軸として取り組んでまいります。
当社の主力製品であるコンクリートポール、コンクリートパイル、及びPC-壁体・RCセグメント等土木製品のコア事業については、技術開発の更なる強化を図り、製品・工法の競争力を高めるとともに、グループ会社との連携や異業種を含めた他社とのアライアンスを推進し、市場及び事業領域の拡大を図ってまいります。
当社は長年培った技術・ノウハウを活かすとともに、経営資源の有効活用を図り、ポールリサイクル・PAdeCSの事業化推進、ポアセル事業の拡大、及び太陽光発電等社有地の有効活用による「環境の日コン」の具現化と、ミャンマープロジェクトの成功による「グローバル化の推進」を図るべく、環境エネルギー事業と海外事業を強化し、上記コア事業と並ぶ収益の柱にしてまいります。
「2015年中期経営計画大綱」各事業における責任体制を明確にしたうえで、業務遂行にあたるとともに、透明・公正・迅速・果断な意思決定を行うために、当社では業績連動型の役員報酬制度を導入しております。また、経営理念である「コンクリートを通して、安心・安全で豊かな社会づくりに貢献する」を実現するため、社会やいろいろな関係者と協調しながら、グループで働く一人ひとりが歩むべき道筋として「NC-WAY」を定め、従業員全員に周知徹底を図っております。
当社は昨年12月に、株主のみなさまをはじめとする様々なステークホルダーとの信頼関係を維持・発展させるとともに、当社の持続的な成長と、中長期的な企業価値の向上を実現するために、「コーポレートガバナンス基本方針」を制定いたしました。
この基本方針に従い、2013年に定めた経営理念、及び行動理念のもと、株主が有する権利が十分に確保され平等性が保たれるよう、定款及び関連規程の整備を行うとともに、株主以外のステークホルダー、即ち従業員、お客様、取引先、社会・地域のみなさまと良好かつ円滑な関係の維持に努めるよう取り組んでおります。
また、取締役及び取締役会、監査役及び監査役会の責務と役割を明確に定めるとともに、取締役及び監査役候補者の指名方針、手続きを定め、特に独立社外取締役・独立社外監査役の選任にあたっては、東京証券取引所の独立性基準に加えて当社独自の基準を満たす者を候補者としております。更に取締役・監査役に対しては、その役割・責務を適切に果たせるよう、就任時及びその後も必要に応じ、トレーニングの機会を提供しております。取締役の報酬については、独立社外取締役と代表取締役からなる報酬諮問委員会での審議を行い、業績連動報酬や、信託を利用した自社株付与制度も加えるなど、中長期的な業績向上意欲と株主価値の増大への貢献意識を高めるようにしております。
当社は、以上のような取組みによりコーポレートガバナンスの強化を図ることが、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるものと考えております。
当社は、上記①の「当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、平成28年6月29日開催の第85回定時株主総会(以下「本定時株主総会」といいます。)において、当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を継続することを決議いたしました。
本プランは、当社株券等の20%以上を買収しようとする者が現れた際に、買収者に事前の情報提供を求める等、上記の目的を実現するために必要な手続を定めております。
買収者は、本プランに係る手続に従い、当社取締役会又は当社株主総会において本プランを発動しない旨が決定された場合に、当該決定時以降に限り当社株券等の大量買付を行うことができるものとされています。
買収者が本プランに定められた手続に従わない場合や当社株券等の大量買付が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれがある場合等で、本プラン所定の発動要件を満たす場合には、当社は、買収者等による権利行使は原則として認められないとの行使条件及び当社が買収者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権を、その時点の当社を除く全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法により割り当てます。本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買収者以外の株主のみなさまに当社株式が交付された場合には、買収者の有する当社の議決権割合は、最大50%まで希釈化される可能性があります。
当社は、本プランに従った新株予約権の無償割当ての実施、不実施又は取得等の判断については、取締役の恣意的判断を排するため、当社経営陣から独立した社外取締役等のみから構成される独立委員会を設置し、その客観的な判断を経るものとしております。また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の場合には、株主総会を開催し、新株予約権の無償割当ての実施に関する株主のみなさまの意思を確認することがあります。
こうした手続の過程については、適宜株主のみなさまに対して情報開示がなされ、その透明性を確保することとしております。
上記②の取組みは当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保、向上させるための具体的施策として策定されたものであり、基本方針に沿うものであります。また、上記③の取組みは以下の理由により基本方針に沿うものであり、当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
(a)企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上
本プランは、基本方針に基づき、当社株券等に対する買付等がなされた際に、当該買付等に応じるべきか否かを株主のみなさまが判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提案するために必要な情報や時間を確保したり、株主のみなさまのために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保することを目的として継続されるものです。
(b)買収防衛策に関する指針等の要件の充足
本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した企業価値ひいては株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針(以下「指針」といいます。)の定める三原則(①企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性の原則)を全て充足しています。
また、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策のあり方」の内容も踏まえて運用することが可能なものとなっております。
(c)株主意思の重視
本プランは、株主のみなさまの意思を反映させるため、本定時株主総会における承認を経て継続されております。
さらに、当社取締役会は、本プランで定めるとおり、一定の場合には株主総会において本新株予約権無償割当て決議を行うことができることとしております。
加えて、本プランには、有効期間を約3年間とするいわゆるサンセット条項が付されており、かつ、その有効期間の満了前であっても、当社株主総会において当社取締役会への上記委任を撤回する旨又は本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになります。その意味で、本プランの消長には、株主のみなさまのご意向が反映されることとなっております。
(d)独立性のある社外取締役等の判断の重視及び第三者専門家の意見の取得
本プランの発動に際しては、独立性のある社外取締役等のみから構成される独立委員会による勧告を必ず経ることとされています。
さらに、独立委員会は、当社の費用において独立した第三者専門家等の助言を受けることができるものとされており、独立委員会による判断の公正さ・客観性がより強く担保される仕組みとなっております。
(e)合理的な客観的要件の設定
本プランは、合理的な客観的要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しているものといえます。
(f)デッドハンド型やスローハンド型の買収防衛策ではないこと
本プランは、当社株券等を大量に買い付けた者の指名に基づき当社の株主総会において選任された取締役で構成される取締役会により廃止することが可能であるため、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。また、当社においては取締役の任期は1年であり、期差任期制は採用されていないため、本プランは、スローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。
当社グループの経営成績および事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 原材料価格の動向
最近の資源価格の動向は、国際的供給体制や国際需要により大きく変動する傾向にあり、一部に世界的供給サイドの寡占化が進むとともに、新興国を中心とした国際的需要拡大等により、国内経済の状況に関係なく変動する可能性があり、ポール・パイル等の主要原材料である鋼材・セメントや原油価格の上昇は、ポール・パイル等の製造コストおよび物流コストを押し上げる要因となります。当社は、これらのコスト上昇に対して、グループをあげてコストダウンに取り組むとともに、得意先等に対して製品価格の適正な改定を要請しておりますが、製品価格の改定時期の遅れ等により、当社グループの収益を圧迫する可能性があります。
(2) 製品需要動向
当社グループの主要製品であるパイル・プレキャスト製品および工事の売上は、国内建設市場の需要動向に大きく左右されます。景気低迷の長期化にともない、想定以上に需要が落ち込んだ場合には、当社グループの収益を圧迫する可能性があります。
(3) 金融費用
当社グループは、グループ経営のさらなる強化による持続的成長に向けた技術開発および製品供給体制の整備を進めておりますが、これらの所要資金は、主に金融機関からの借入れにより調達しており、当連結会計年度末における当社グループの有利子負債残高は89億23百万円となっております。今後、金融情勢の変化により金利が上昇した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、収益力の強化、キャッシュフローの改善により有利子負債の圧縮を図る一方、調達方法の多様化による金利の低減努力を継続する所存であります。なお、当社グループの借入金の約7割は、固定金利であります。
(4) シンジケートローン契約及びコミットメントライン契約
当社は、金融機関1社とシンジケートローン契約を、金融機関1社とコミットメントライン契約を締結しており、当該契約締結日以降の各決算期および第2四半期の末日の連結の貸借対照表における純資産の部の金額ならびに連結の損益計算書における損益の金額について、それぞれ一定指数以上の維持の財務制限条項が付されており、これらの条項に抵触した場合、借入金の返済義務を負うことがあり、当社の財政状態に影響をおよぼす可能性があります。
(1) 技術供与契約
提出会社は下記各社に対し、次の製造、施工技術の供与を行っております。
会社名 |
| 技術供与時期 |
|
ポール | 高強度パイル | ローデックス工法 | |
東海コンクリート工業株式会社 | 昭和29年8月 | 昭和46年5月 | 平成元年11月 |
株式会社日本ネットワークサポート | 昭和30年10月 | 昭和46年5月 | 平成2年2月 |
北海道コンクリート工業株式会社 | 昭和32年4月 | 昭和46年5月 | 平成8年5月 |
九州高圧コンクリート工業株式会社 | 昭和32年11月 | 昭和46年5月 | 平成8年11月 |
東北ポール株式会社 | 昭和42年12月 | 昭和46年5月 | 平成元年11月 |
日本海コンクリート工業株式会社 | 昭和43年9月 | 昭和46年5月 | ― |
中国高圧コンクリート工業株式会社 | 昭和44年7月 | 昭和46年5月 | 平成2年3月 |
カワノ工業株式会社 | 昭和57年7月 | 昭和48年5月 | ― |
沖縄テクノクリート株式会社 | 昭和47年11月 | 平成3年12月 | ― |
東洋コンクリート株式会社 | ― | 昭和63年2月 | ― |
麻生商事株式会社 | ― | 平成2年10月 | ― |
ホクコンマテリアル株式会社 | ― | 平成13年3月 | ― |
(注)このほか、NAKS(ナックス)工法の技術供与を東海コンクリート工業株式会社に、Hyper-NAKS工法の技術供与を東海コンクリート工業株式会社、九州高圧コンクリート工業株式会社および東北ポール株式会社に、パイル用端面金具の製造技術の供与をNC日混工業株式会社に、それぞれ行っております。
(2) 製造委託契約
提出会社は下記の各社に対し、製品の製造を委託しております。
会社名 | 委託品目 | 契約期間 | 摘要 |
NC西日本パイル製造株式会社 | ポール、高強度パイル | 平成15年3月1日から 平成16年3月31日まで | 但し、1年毎の自動更新条項あり |
NC九州パイル製造株式会社 | ポール、高強度パイル | 平成12年12月1日から 平成13年11月30日まで | 同上 |
NC九州株式会社 | ポール、高強度パイル | 平成27年12月1日から 平成29年3月31日まで | 同上 |
NCセグメント株式会社 | プレキャスト製品 | 平成23年7月1日から 平成24年6月30日まで | 同上 |
NC貝原パイル製造株式会社 | 高強度パイル、 プレキャスト製品 | 平成17年4月1日から 平成18年3月31日まで | 同上 |
NC四国コンクリート工業 株式会社 | ポール、高強度パイル | 平成17年7月1日から 平成19年3月31日まで | 同上 |
NC関東パイル製造株式会社 | 高強度パイル | 平成19年7月23日から 平成21年3月31日まで | 同上 |
NC東日本コンクリート工業 株式会社 | ポール、高強度パイル、プレキャスト製品 | 平成19年8月1日から 平成21年3月31日まで | 同上 |
NC中日本コンクリート工業 株式会社 | ポール | 平成19年8月1日から 平成21年3月31日まで | 同上 |
NC日混工業株式会社 | ポール・パイル部分品 | 平成21年2月1日から 平成22年3月31日まで | 同上 |
NCプレコン株式会社 | プレキャスト製品 | 平成22年7月1日から 平成23年6月30日まで | 同上 |
NC中部パイル製造株式会社 | 高強度パイル | 平成25年4月1日から 平成26年3月31日まで | 同上 |
株式会社武井工業所 | プレキャスト製品 | 平成23年4月1日から 平成24年3月31日まで | 同上 |
平成16年10月にアジアパイルホールディングス㈱(旧ジャパンパイル㈱)より、EX MEGATOP工法の非独占的な実施権を取得しております。
当社グループの研究開発活動は、コンクリートを通して、お客さまに感動を与える技術を保持し、安心・安全で、快適で豊かな都市空間づくりにより社会の発展に貢献することを使命としております。そのため技術開発部門を中心に各分野のテーマを選定し、外部組織とも共同して各種コンクリート新製品・新技術の研究開発、それら製品を用いた新たな施工法の技術開発に取り組んでおります。今後、オリンピック開催に向けた交通インフラや大型設備投資、リニア新幹線建設、東日本大震災後の復興事業、原発以外のエネルギー調達、環境負荷低減に向けた取り組み等々、慢性的な建設労働力不足からもプレキャストコンクリート製品のニーズと期待をビジネスチャンスに繋げることを意識して取り組んでまいります。
(1) 基礎研究分野
コンクリートに新素材・新材料を利用して長寿命・超高強度化など新たな価値を付与するための応用研究、汚泥焼却灰・石炭灰など産業廃棄物を有効に利用した新たな材料の研究、プレキャスト製品へのリサイクル材の活用研究の他、既存の各種コンクリート製品の改良及びクレームに対する技術対応や知的財産取得に向け注力しております。
(2) 基礎事業分野
既製コンクリート杭の分野では、営業・施工・技術・工場が一体となり顧客密着型の新製品開発に迅速に対応することが求められております。これを受け、顧客ニーズに合わせたRSCP・エスタス等のオリジナル製品の拡充、高支持力工法に対応した各種杭の改良・開発、製造コスト低減を図る為の工場生産ライン改善や製造能力の向上および工場・工事のFコスト(失敗コスト)低減に取り組んでおります。また、昨今の施工データ流用問題に対応するため、施工記録を確実に取得できるよう管理装置の改良を行うとともに、現場管理者の負担軽減を目的に施工管理データ取得のIT化をすすめています。さらに、開発・施工ノウハウを蓄積し、各種工法の能力向上と、当社グループや海外への展開を図るため、施工技術指導にも注力しております。
(3) ポール関連事業分野
コンクリートポールの分野では、高耐久・耐塩性ポールの開発、分割式ポールの品揃え、フランジ継手式ハイポールの多分割化等顧客要求に沿った製品の開発に注力すること、ポールでのアセットマネジメントの考えを導入し効率的なポールの維持管理を提案すること、風力発電用柱、擬木等のデザイン柱、LED照明柱など環境調和をキーワードとした製品開発などを含め、グループ社とも連携を図り、全国展開活動をしていきます。
(4) 土木製品事業分野
土木構造物のプレキャスト製品(シールドセグメント、PC-壁体、親杭パネル、超高強度繊維補強コンクリート(UFC)等)は、顧客欲求を満足する高付加機能を具備した改良に注力し、他社との差別化を図り、収益性を高めた製品製造に取り組んでおります。また、PC-壁体は耐塩害対応製品の量産化の目途を立てました。さらに、近年、製造技術を確立したポアセル(吸音材)も軌道に乗り始めており、室内用の吸音材としての用途開発も進んでいます。今後は、国土強靭化政策および震災復興事業など、みなさまのお役に立てるような土木構造物のプレキャスト化に注力してまいります。
(5) 環境事業分野
コンクリートスラッジ等に関わるリサイクル技術の開発など環境を主なテーマとして取り組んでおります。スラッジ水から炭酸カルシウムの生成及び脱リン材(PAdeCS)製造・リン回収技術の事業化の推進を目的としたPAdeCS研究会を設立して4年経過し、製造設備も稼働可能となりました。PAdeCSによるヒ素等有害物質除去や廃鉱山坑排水の中和、食品製造時排水の浄化など用途開発に取り組んでおります。また、循環型社会形成への取り組みの一環として、ポールリサイクル事業の具体化に向け推進しております。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は2億44百万円であり、基礎事業に関わる研究開発費は1億11百万円、コンクリート二次製品事業に関わる研究開発費は1億32百万円であります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態の分析
当社グループは、売掛債権回収の早期化・製品在庫の適正化・効率的な設備投資戦略等により総資産の圧縮を図り、ROAの向上を目指すこと及びグループにおける資金・資産の効率化を図り、有利子負債を圧縮することを財務方針としております。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比(以下「前期末比」といいます。)31億56百万円増の626億51百万円となりました。
流動資産は、前期末比11億65百万円減の207億31百万円、固定資産は、前期末比43億22百万円増の419億19百万円となりました。
流動資産減少の主な要因は現金及び預金の減少によるものであり、固定資産増加の主な要因は建物及び構築物、機械装置及び運搬具、並びに投資有価証券の増加によるものであります。
負債合計は、前期末比8億70百万円増の279億45百万円となりました。
流動負債は前期末比1億49百万円増の163億2百万円、固定負債は前期末比7億21百万円増の116億42百万円となりました。
流動負債増加の主な要因は電子記録債務の増加によるものであり、固定負債増加の主な要因は長期借入金の増加によるものであります。
純資産合計は、前期末比22億85百万円増の347億5百万円となりました。
主な要因は、その他有価証券評価差額金の増加によるものであります。
以上の結果、自己資本比率は、54.7%となりました。
売上高は基礎事業、コンクリート二次製品事業共に減収となっとことにより、全体では前連結会計年度比(以下「前年度比」といいます)4.5%減の326億96百万円となりました。損益面につきましては、グループを挙げて原価低減、コスト削減等に継続して取り組んでおりますが、売上高の減少により、営業利益は前年度比20.0%減の10億55百万円、経常利益は前年度比18.0%減の12億77百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、連結子会社で繰延税金資産を計上したことなどにより、前年度比150.1%増の9億90百万円となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ15億89百万円減少し、34億87百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は、17億85百万円となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益の計上11億94百万円、減価償却費の計上12億27百万円、仕入債務の増加7億27百万円等の資金増加要因が、たな卸資産の増加6億75百万円及び法人税等の支払額5億71百万円等の資金減少要因を上回ったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、33億73百万円となりました。
これは主に、有形固定資産の取得32億62百万円等があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、974千円となりました。
これは主に、長期借入金の純増額7億73百万円等があったものの、社債の償還による支出2億10百万円、配当金 の支払額2億86百万円の支出等があったことによります。