第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

世界経済は、保護貿易的な政策の広がりに加え、新型コロナウイルス感染拡大に伴い不確実性が高まっております。先進国においては一部経済活動再開への動きが見られますが、開発途上国での感染拡大の恐れがあることや、第二波、第三波の懸念など、予断を許さない状況となっております。国内経済においても、世界経済の動向の影響とともに、新型コロナウイルス感染対策により景気が急激に落ち込んでおり、経済活動停止が雇用不安と相まってどの程度の生産、消費、投資の減少に繋がるのか、判断が困難な状況になっております。

当社グループを取り巻く事業環境においては、基礎事業において既に着手している一部の建設工事において遅延が発生しておりますが、現時点では大きな影響は生じておりません。今後においては新型コロナウイルス感染症の影響として、施主の建設投資判断の見直しによる受注予定案件の延期、中止による杭打ち工事やコンクリート製品出荷へ影響が出ることは避けられないと判断しておりますが、ポール事業への影響は軽微と判断しております。

一方で、工期短縮、省力化など建設現場の生産性向上への取り組みにともなうプレキャストコンクリート製品の拡大が期待されるとともに、携帯電話の通信基地局などの新たな案件に加え、既存電柱の更新や防災・減災、国土強靭化など様々なインフラ整備にともなうプレキャストコンクリート製品の需要増加が期待されており、当社グループの製品・サービスはこれらの社会的ニーズに応えることができると考えております。

このような状況のもと、当社グループでは先ず新型コロナウイルス感染拡大防止への取り組みとして、手洗励行、マスク着用、3密回避を徹底するとともに、時差通勤や一部事業所での在宅勤務導入、TV会議の活用、工場での朝礼少人数化や時差昼食等を実施し、感染防止に努めつつ、工場生産、出荷、工事施工は通常通り継続しております。

翌期は2018年中期経営計画の最終年度でありますが、社会経済環境が大幅に変化しており中期経営計画の延長線上で事業運営することは困難な状況です。先ずは、変化に迅速に対応し一定の利益計上を実現するため、足元の事業基盤強化に努めます。基礎事業においては、設計提案力の強化に引き続き取り組み、大型案件の収益性を個別に判断するとともに工場稼働にも配慮した案件受注活動を強化します。ポール製品事業では、需要が増加している分割柱の効率生産のための工場改造を実施し、下期にはその効果による販売数量の増加を実現いたします。このことにより、社会インフラとしてのコンクリートポール維持更新事業に貢献するとともに、ポールメンテナンス業務にも取り組んでまいります。土木製品事業においては防災・減災への取り組みへ当社独自の製品であるPC-壁体やその他のプレキャストコンクリート製品を提案・拡販し、セグメント事業においては地下トンネルを利用した交通インフラ整備や治水関連事業分野への積極営業に注力し、受注に繋げてまいります。また、工法開発を主軸に基礎事業および土木製品事業の工事の領域・能力・品質を強化し差別化の柱とし、グループ会社との連携を強化し、市場および事業領域の拡大を図ってまいります。その他には、国内のコンクリート製品製造工場で発生するスラッジの再利用(リン吸着剤や固化材の製造、エコタンカル製造によるCO削減)にも取り組んでおり、コンクリート製吸音材事業拡大など、環境への貢献も推進いたします。グローバル事業では、ミャンマーでのポール製造販売子会社を中核事業として育成発展させるとともに、アジア各国で企画提案している各プロジェクトを実現させることにより世界にNCブランドを浸透させ、需要旺盛な海外市場を取り込むことで、グローバル化を推進してまいります。

更に、当期より取り組んでいる全社的な経費削減をより一層強力に推し進めるとともに、翌期については計画している設備投資でもその実施を慎重に検討すること等で、事業環境変化への適応力を高めていく所存です。

当社グループは、「コンクリートを通して、安心・安全で豊かな社会づくりに貢献する」と言う経営理念に基づき、今後も社会インフラ整備の一翼を担い社会貢献するとともに、企業価値を高め、顧客が要望する性能・品質・価格に応えるべく、努めてまいります。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 原材料価格の動向

最近の資源価格の動向は、国際的供給体制や国際需要により大きく変動する傾向にあり、一部に世界的供給サイドの寡占化が進むとともに、新興国を中心とした国際的需要拡大等により、国内経済の状況に関係なく変動する可能性があり、ポール・パイル等の主要原材料である鋼材・セメントや原油価格の上昇は、ポール・パイル等の製造コスト及び物流コストを押し上げる要因となります。当社は、これらのコスト上昇に対して、グループをあげてコストダウンに取り組むとともに、得意先等に対して製品価格の適正な改定を要請しておりますが、製品価格の改定時期の遅れ等により、当社グループの収益を圧迫する可能性があります。

 

(2) 製品需要動向

当社グループの主要製品であるパイル・プレキャスト製品及び工事の売上は、国内建設市場の需要動向に大きく左右されます。今般の新型コロナウイルス感染拡大の影響による民間設備投資の抑制、または景気低迷の長期化にともない、想定以上に需要が落ち込んだ場合には、当社グループの収益を圧迫する可能性があります。当社は、これらの需要動向の変化に対して、コストダウンへの取り組みに加えて、設備投資への慎重な検討をすることによりその適応力を高めていく所存であります。

 

(3) 金融費用

当社グループは、グループ経営のさらなる強化による持続的成長に向けた技術開発及び製品供給体制の整備を進めておりますが、これらの所要資金は、主に金融機関からの借入れにより調達しており、当連結会計年度末における当社グループの有利子負債残高は109億16百万円となっております。今後、金融情勢の変化により金利が上昇した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、収益力の強化、キャッシュフローの改善により有利子負債の圧縮を図る一方、調達方法の多様化による金利の低減努力を継続する所存であります。なお、当社グループの借入金の約8割は、固定金利であります。

 

(4) シンジケートローン契約及びコミットメントライン契約

当社は、金融機関2社とシンジケートローン契約を、金融機関1社とコミットメントライン契約を締結しており、当該契約締結日以降の各決算期及び第2四半期の末日の連結の貸借対照表における純資産の部の金額並びに連結の損益計算書における損益の金額について、それぞれ一定指数以上の維持の財務制限条項が付されており、これらの条項に抵触した場合、借入金の返済義務を負うことがあり、当社の財政状態に影響をおよぼす可能性があります。当社は、前述の取り組みにより収益力を向上させ、これらの条項に抵触しないよう努めております。

 

(5) 新型コロナウイルス感染拡大

当社の事業形態、生産工場の分散等により感染拡大による影響は少ないと考えております。但し、今後の経済情勢の変化により上記(2)製品需要動向に述べました影響は考えられます。

また、当社グループ内において感染者が発生し、当社の事業活動に係る工場生産・出荷・工事施工体制・営業活動に支障が生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当社グループ内の感染防止に向けた諸施策を実施しつつ、施工現場においては関係者と協力して感染防止に取り組み、事業リスクの最小化に向けた施策の推進に努めております。

なお、資金面につきましては、感染拡大による金融市場の変化に対応するために必要な資金の確保を行っております。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  (業績等の概要)

当期のわが国経済は、米中貿易摩擦激化等にともなう輸出の下振れに起因した製造業の弱さを背景に停滞感が強まる状況で推移していましたが、第4四半期に入り新型コロナウイルス感染症が世界中に広まり、感染拡大防止のために世界中で渡航禁止や外出禁止などが実施された結果、経済活動が停滞し、景気は大幅に減速しました。また、当社を取り巻く事業環境におきましても、同期間のコンクリートパイル全国需要が前年度比マイナスとなり厳しい状況となりました。

このような状況のもと、当社グループは2018年中期経営計画を基軸として成長の持続を目指し、様々な取り組みを行ってまいりました。基礎事業においては、設計提案力の強化を進めるとともに、施工管理体制や大径・高強度杭生産体制の整備を行いました。コンクリート製品事業では、ポール関連事業において、新規参入した通信キャリア向けに嵌合式継柱であるキャップオンポール(略称「COP」)の出荷を開始する等、新しい領域への挑戦を始めました。また、セグメント事業においては、大型案件とともに中小型案件の確保を目指し積極的な受注活動に注力し、土木製品事業においては、防災・減災、国土強靭化に応える提案として、治水(貯水)に効果的な当社独自の製品であるPC-壁体等の拡販に注力いたしました。また、海外事業では、ミャンマー子会社における第2工場の建設を決定するなど、成長の基盤構築を着実に進めております。加えて、収益性の向上を目指し、全社的に聖域なきコスト削減に取り組んでおります。

 

  (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

 (1)財政状態の分析

当社グループは、売掛債権回収の早期化・製品在庫の適正化・効率的な設備投資戦略等により、総資産の圧縮を
図り、ROAの向上を目指すこと及び、グループにおける資金・資産の効率化を図り、有利子負債を圧縮することを、財務方針としております。

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比(以下「前期末比」といいます。)57億26百万円減702億14百万円となりました。

流動資産は、前期末比41億80百万円減276億63百万円、固定資産は、前期末比15億46百万円減425億50百万円となりました。

流動資産減少の主な要因は売上の減少による売上債権減少によるものであり、固定資産減少の主な要因は投資有価証券の評価損による減少によるものであります。

負債合計は、前期末比41億66百万円減329億34百万円となりました。

流動負債は前期末比42億76百万円減201億94百万円、固定負債は前期末比1億10百万円増127億39百万円となりました。

流動負債減少の主な要因は仕入債務の減少によるものであり、固定負債の増加の主な要因は長期借入金の増加によるものであります。

純資産合計は、前期末比15億60百万円減372億79百万円となりました。

主な減少要因は、有価証券評価差額金の減少によるものであります。

以上の結果、自己資本比率は、50.6%となりました。

 

 

 (2)経営成績の分析

当期の売上高は、基礎事業においては特に上期に前期繁忙の反動で東日本での売上高が減少し、ポール関連事業における顧客需要変化の影響を受けた配電線路用・通信線路用ポール出荷の減少、セグメント事業における大型案件の生産終了等の影響もあり、全体では458億24百万円(前期比8.3%減)となりました。損益面につきましては、生産数量減少による工場稼働率低下の影響を主要因として、営業損失が86百万円(前年同期は21億37百万円の営業利益)、経常利益は2億82百万円(前期比88.2%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は35百万円(前年同期は14億49百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。

これら当期業績及び事業環境を総合的に勘案した結果、誠に遺憾ではありますが、当期の期末配当金の実施を見送ることとさせていただき、中間配当金1株につき2円のみの年間2円とさせていただきました。

 

セグメント別の概況は次のとおりであります。

 

①基礎事業

コンクリートパイル業界は、全国需要が前年度を下回り低調であるなか、当社においては西日本が堅調であったものの、当上期の東日本での売上減が影響し、売上高は262億5百万円前期比12.0%減)となり、工場稼働率の低下等によりセグメント損失は68百万円(前年同期は19億25百万円のセグメント利益)となりました。

 

②コンクリート二次製品事業

コンクリート二次製品事業のうち、ポール製品事業につきましては、携帯電話の通信基地局向けCOPの出荷が当下期に大きく伸びたものの、配電線路用ポールの需要が複合式の分割柱(上柱が鋼管柱、下柱がコンクリート柱)へ急速に移行したこと、通信線路用ポールの出荷が減少傾向であったことから、売上高は94億1百万円(前期比0.0%増)となりました。土木製品事業につきましては、セグメント事業で大型案件の生産終了の影響や期待していたリニア新幹線案件が来期以降にズレ込んだこと等により、売上高は99億19百万円(前期比5.4%減)となりました。この結果、コンクリート二次製品事業の売上高は193億20百万円前期比2.8%減)、セグメント利益は工場稼働率の低下もあり14億55百万円前期比13.4%減)となりました。

 

③不動産・太陽光発電事業

太陽光発電事業におきましては、NC関東発電所(茨城県古河市)およびNC田川発電所(茨城県筑西市)の両発電所は、安定的な発電・売電を行っております。不動産事業におきましては、介護施設等の安定的な賃貸料収入を計上しており、売上高は2億98百万円前期比1.7%減)、セグメント利益は1億57百万円前期比2.5%増)となりました。

 

(注)売上高、その他の金額には消費税等は含まれておりません。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ19億10百万円減少し、51億21百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は、5億円となりました。これは主に、売上債権の減少21億69百万円、減価償却費の計上16億56百万円等の資金増加要因が、仕入債務の減少35億46百万円、持分法による投資損益2億73百万円等の資金減少要因を下回ったことによります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、18億26百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支払16億37百万円、子会社株式の取得による支出2億83百万円等の資金減少要因が、資金増加要因を上回ったことによります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によって得られた資金は、4億16百万円となりました。これは主に、長期借入金の純増額9億63百万円の資金増加要因が、配当金支払額3億11百万円、短期借入金の純減額1億15百万円等、リース債務の返済による支出65百万円等の資金減少要因を上回ったことによります。

 

(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

基礎事業

24,134,196

△4.3

コンクリート二次製品事業

15,551,716

△5.9

不動産・太陽光発電事業

合計

39,685,912

△4.9

 

 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 2.金額は、製造原価によっております。

 3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当社グループにおいては、大部分が計画生産であり受注生産は僅少であります。また、工事受注の大部分は、販売代理店から製品の販売に付随して受注し着工までの期間が短いため、受注残高は僅少であります。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

基礎事業

26,205,228

△12.0

コンクリート二次製品事業

19,320,773

△2.8

不動産・太陽光発電事業

298,173

△1.7

合計

45,824,175

△8.3

 

 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1) 技術供与契約

提出会社は下記各社に対し、次の製造、施工技術の供与を行っております。

会社名

 

技術供与時期

 

ポール

高強度パイル

ローデックス工法

東海コンクリート工業株式会社

1954年8月

1971年5月

1989年11月

株式会社日本ネットワークサポート

1955年10月

1971年5月

1990年2月

北海道コンクリート工業株式会社

1957年4月

1971年5月

1996年5月

九州高圧コンクリート工業株式会社

1957年11月

1971年5月

1996年11月

東北ポール株式会社

1967年12月

1971年5月

1989年11月

日本海コンクリート工業株式会社

1968年9月

1971年5月

中国高圧コンクリート工業株式会社

1969年7月

1971年5月

1990年3月

カワノ工業株式会社

1982年7月

1973年5月

沖縄テクノクリート株式会社

1972年11月

1991年12月

東洋コンクリート株式会社

1988年2月

麻生商事株式会社

1990年10月

ホクコンマテリアル株式会社

2001年3月

日研高圧平和キドウ株式会社

2018年4月

 ―

 

(注)このほか、NAKS(ナックス)工法の技術供与を東海コンクリート工業株式会社に、Hyper-NAKS工法の技術供与を東海コンクリート工業株式会社、九州高圧コンクリート工業株式会社及び東北ポール株式会社に、パイル用端面金具の製造技術の供与をNC日混工業株式会社に、それぞれ行っております。

 

(2) 製造委託契約

提出会社は下記の各社に対し、製品の製造を委託しております。

会社名

委託品目

契約期間

摘要

NC西日本パイル製造株式会社

ポール、高強度パイル

2003年3月1日から

2004年3月31日まで

但し、1年毎の自動更新条項あり

NC鋼材株式会社

パイル用鋼材

2020年6月26日から

2021年3月31日まで

同上

NCセグメント株式会社

プレキャスト製品

2011年7月1日から

2012年6月30日まで

同上

NC貝原パイル製造株式会社

高強度パイル、

プレキャスト製品

2005年4月1日から

2006年3月31日まで

同上

NC四国コンクリート工業

株式会社

ポール、高強度パイル

2005年7月1日から

2007年3月31日まで

同上

NC関東パイル製造株式会社

高強度パイル

2007年7月23日から

2009年3月31日まで

同上

NC東日本コンクリート工業

株式会社

ポール、高強度パイル、プレキャスト製品

2007年8月1日から

2009年3月31日まで

同上

NC中日本コンクリート工業

株式会社

ポール

2007年8月1日から

2009年3月31日まで

同上

NC日混工業株式会社

ポール・パイル部分品

2009年2月1日から

2010年3月31日まで

同上

NCプレコン株式会社

プレキャスト製品

2010年7月1日から

2011年6月30日まで

同上

NC中部パイル製造株式会社

高強度パイル

2013年4月1日から

2014年3月31日まで

同上

NC九州株式会社

ポール、高強度パイル

2015年12月1日から

2017年3月31日まで

同上

 

 

(3) 技術受入契約

2004年10月にジャパンパイル㈱(旧㈱ジオトップ)より、EX MEGATOP工法の非独占的な実施権を取得しております。

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、コンクリートを通して、お客さまに感動を与える技術を保持し、安心・安全で、快適で豊かな都市空間づくりにより社会の発展に貢献することを使命としております。そのため技術開発部門を中心に各分野のテーマを選定し、外部組織とも共同して各種コンクリート新製品・新技術の研究開発、それら製品を用いた新たな施工法や周辺技術の開発に取り組んでおります。今後、国土強靭化計画、大阪万博開催に向けた交通インフラや大型設備投資、リニア新幹線建設、東日本大震災後の復興事業 、原発以外のエネルギー調達、環境負荷低減に向けた取り組み等々、慢性的な建設労働力不足から働き方改革や国土交通省が提唱するi-Construction(アイ・コンストラクション)や施工管理のICT化を念頭に、プレキャストコンクリート製品のニーズ及び建設現場の生産性向上をビジネスチャンスに繋げることを意識して取り組んでまいります。

 

(1) 基礎研究分野

コンクリートに新素材・新材料を利用して長寿命・超高強度化など新たな価値を付与するための応用研究、汚泥焼却灰・石炭灰など産業廃棄物を有効に利用した新たな材料の研究、プレキャスト製品へのリサイクル材の活用や補修材料研究の他、既存の各種コンクリート製品の改良及びクレームに対する技術対応や知的財産取得に向け注力してまいります。

 

(2) 基礎事業分野

既製コンクリート杭の分野では、営業・施工・技術・工場が一体となり顧客密着型の新製品開発に迅速に対応することが求められております。これを受け、顧客ニーズに合わせたRSCP・エスタス等のオリジナル製品の拡充、高曲げ耐力・高靱性杭の研究、現状の高支持力工法に対応した各種杭の改良・開発や従来製品の改良、製造工程の効率化により製造コスト低減を図るための製品設計・使用材料の最適化、工場生産ライン改善や製造能力の向上及び工場・工事のFコスト(失敗コスト)低減に向けた方策の実施を行っております。さらに、施工管理装置と連携したタブレットでの管理を行うことで、より確実な施工管理及び施工記録の取得・現場管理者の業務負担低減を進めております。施工品質においては、根固め球根の出来型を間接的に確認できる手法の開発も進めております。また、近年再開発等で既存建造物跡地の課題にもなっている残置杭抜き孔の改良技術評価を取得して展開を図っているところです。今後は、開発・施工ノウハウを更に蓄積することで各種工法の品質向上を図るとともに、この技術力を当社グループ会社や海外事業へ展開するため施工技術指導にも注力してまいります。 

 

(3) ポール関連事業分野

コンクリートポールの分野では、高耐久・耐塩性ポールの開発、施工性を改善した新たな分割式ポール(COP:Cap On Pole)の品揃え、フランジ継手式ハイポールの多分割化・長尺化・高荷重化等顧客要求に沿った製品の開発に注力すること、ポールでのアセットマネジメントの考えを導入し効率的なポールの維持管理を提案すること、既設柱の耐震補強、擬木等のデザイン柱、LED照明柱など環境調和や防災無線柱など災害への備えをキーワードとした製品開発などを含め、グループ社とも連携を図り、全国展開活動をしてまいります。また、グループ社とともにコンクリートポール診断士制度を構築し、ポールの維持管理技術のさらなる信頼向上を目指してまいります。  

 

(4) 土木製品事業分野

土木構造物のプレキャスト製品(シールドセグメント、PC-壁体、親杭パネル、超高強度繊維補強コンクリート(UFC)等)では、顧客課題を解決する高付加機能を具備した改良に注力し、他社との差別化を図り、収益性を高めた製品開発に取り組んでおります。主な取り組みとして、PC-壁体において、高機能製品(高耐久仕様-塩害対策、高剛性仕様など)並びに省力化製品(円形配筋仕様)の開発、後施工となる現場打ち笠コンクリートの省力化を目的にグループ社の取扱製品を活用したPC-壁体笠コンクリート専用埋設型枠(デコメッシュ)を開発し、市場へリリースいたしました。今後も、政府が進める国土強靭化、防災・減災、及びi-Construction(アイ・コンストラクション)政策への取り組みを通じて、皆様のお役に立てるような土木構造物のプレキャスト化に注力してまいります。

 

(5) 環境事業分野

ポール製造時に発生するコンクリートスラッジをリサイクルすることで、環境に貢献する開発・取り組みを進めております。上記スラッジから炭酸カルシウムを生成することで工場から排出される二酸化炭素の削減に寄与し、また、その副産物として生成される脱リン材(PAdeCS)は主に食品工場廃水に含まれるのリンの除去、ヒ素等の有害物質の除去、廃鉱山抗廃水の中和、河川の水質浄化としての用途に使用されております。最近では杭基礎工事から発生する掘削残土の固化材代替や畜産資材として使用され、近年引き合いが増えております。今後も循環型社会の構築に取り組み、環境保護・地域貢献等により社会的責任を果たしてまいります。 

 

なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は331百万円であり、基礎事業に関わる研究開発費は153百万円、コンクリート二次製品事業に関わる研究開発費は177百万円であります。