第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

  
   文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
 
(1)会社の経営の基本方針

当社は「信用第一」を社是とし、セメント二次製品の製造並びに販売を通じて、下水道等の環境保全につながる公共事業を主体に、国土の保全、強靭化に留意し、健全な社会資本整備の構築に協力貢献することを基本方針とします。この経営方針の具体化を推進すべく時代に適合した新技術、新製品の開発強化及び市場開拓に一層の拡大を図る所存であります。また社内にあっては、CSRを重視し社会に貢献する企業風土の確立と企業の安定成長を旨とし、併せて株主の皆様に対し適正なる利益の還元とともに従業員の健全なる生活環境の改善に努めます。 

 

(2)目標とする経営指標

当社の所属する建設土木業界は、主たる需要先である公共事業の動向が各年毎、地域毎に差や量の変化が大きいことから経営指標は導入しておりません。 

 

(3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

2020年度の日本経済は、新型コロナウイルス感染症蔓延の影響を受け、極めて厳しい状況が続くものと考えられます。苦境脱却に向け政府、日銀が打ち出す諸施策に期待が集まりますが、景気の低落傾向に歯止めをかけ、さらに回復軌道に戻す道筋は大変に険しいものになると思われます。

建設土木業界では、住宅等民需の大幅減少は必至であり、当社製品の主たる納入先である公共工事では、予算執行の優先順位付けと厳格化が徹底されて、緊急性が低いと判定されて繰り延べとなる案件も多くなると見込まれます。感染拡大の直接的な影響として、営業機会の減少や製品納入先の工事中断・延期等も想定され、難しい状況が続くことになります。

こうした状況下、当社ではお客様のご要望に速やかにお応えするよう、営業・生産の即応体制の保持、強化を図ってまいります。新製品・新工法の開発と早期の実用化に向けて取り組み、既存の製品・工法の改良・改善に努めます。製品の品質向上と施工法の高効率化の追求を続け、当社技術の適用・応用分野の開拓・拡大の途を探索します。

営業部門では選別受注を推進し、加えて将来の確実な受注に繋げるべく設計織込み活動に注力いたします。製造部門では生産性を高めるための設備更新を進め、原価低減に弛まず取り組むとともに、生産活動の礎である安全・衛生に配慮した労働環境の整備を図ります。全社共通の課題である販管費の節減、棚卸資産の削減による収益性向上・経営体質強化の取り組みを継続して進め、将来を見据えた人材の確保・育成を図ってまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

下記に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)公共事業への売上依存度が大きいことについて

当社では、売上の重要な部分を占めるコンクリート関連事業が、民間への販路拡大を行っておりますが、官公庁の公共事業に大きく依存しております。このため、官公庁の財政状況により、業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

(2)主要原材料の購入価格の騰貴について

当社の、コンクリート関連事業における主要原材料の値上がりに伴う製造原価の上昇は、仕入先を分散し対応しておりますが、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3)債権管理について

当社では、売上債権に関して、与信管理を徹底しておりますが、取引先の業績悪化等により売上債権の回収の遅延及び貸倒により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4)新型コロナウイルス感染症拡大について

当社では、新型コロナウイルス感染症の拡大により、公共事業、民間需要の減少が懸念され、営業活動も制限されることから、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

また、感染症拡大に対する、予防策を講じておりますが、従業員等の発症に伴い、事業所等の稼働状況に影響を与える可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキュッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
 

(1)経営成績

当事業年度におけるわが国経済は、前半の緩やかな回復基調から消費税増税を境に弱含みに転じました。加えて中国・武漢市で発生した新型コロナウイルス感染症が世界各地に拡大しつつあり、期末にかけ国内外で人の移動が制約される事態を受け、個人消費は落ち込み経済活動は停滞を余儀なくされました。

当社の関連するコンクリート製品業界では、感染症流行の影響は未だ軽微でしたが、五輪関連の需要が出尽くし、人手不足や諸経費の上昇なども相俟って建設・土木関係の動きが総じて鈍くなったことから、厳しい事業環境が続きました。

こうしたなか当社は、選別受注による利益率向上に取り組み、主力製品のボックスカルバートをはじめとする各種製品の販売活動を展開するなかで、耐震性・止水性で評価の高い接着継手工法「TB(タッチボンド)工法」等当社技術・工法の普及にも努めました。

こうした取り組みにより、当事業年度は、売上高は98億2百万円と前事業年度に比べ4.4%の減収となりましたが、損益面では、営業利益は5億6千8百万円と前事業年度に比べ28.4%、経常利益は5億8千9百万円と前事業年度に比べ21.3%の増益となりました。

これに特別損失として固定資産除却損1千万円を計上し、税金費用等1億9千7百万円を差し引きした結果、当期純利益は3億8千1百万円と前事業年度に比べ22.4%の増益となりました。

 

 セグメント別の経営業績を示すと、次のとおりであります。

〇コンクリート関連事業

コンクリート関連事業は、選別受注による効率的な営業活動に努め、当事業年度の受注高は101億8百万円(前事業年度に比べ3.7%減少)、売上高は97億5千万円(前事業年度に比べ4.4%減収)となり、セグメント利益は5億9千5百万円(前事業年度に比べ28.6%増益)となりました。

①セメント二次製品部門は、受注高が46億2百万円、売上高は46億5千3百万円となりました。

②工事部門は、受注高が3億4千1百万円、売上高は4億1千万円となりました。

③その他の部門は、工事用資材及びコンクリート製品に装着する資材等で、売上高は46億8千5百万円となりました。

〇不動産事業

不動産事業は、当社が保有するマンション等の賃貸収入で、売上高は5千2百万円(前事業年度に比べ0.9%減収)となり、セグメント利益は2千5百万円(前事業年度に比べ3.4%減益)となりました。

 

(2)生産、受注及び販売の状況

① 生産実績

当事業年度における生産実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高

数量(屯)

金額
(千円)

前年同期比(%)

数量

金額

 コンクリート関連事業

 

 

 

 

       セメント二次製品部門

78,095

2,354,674

△2.0

1.9

 

(注)1.生産金額は、製造原価であります。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

② 受注実績

当事業年度における受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

受注残高

数量(屯)

金額
(千円)

前年同期比(%)

数量(屯)

金額
(千円)

前年同期比(%)

数量

金額

数量

金額

コンクリート関連事業

 

 

 

 

 

 

 

 

 ①セメント二次製品部門

84,518

4,602,094

0.5

1.6

33,434

1,527,185

6.5

△3.3

 ②工事部門

341,513

△26.7

76,072

△47.7

 ③その他部門

5,164,570

△6.0

797,818

150.0

84,518

10,108,178

0.5

△3.7

33,434

2,401,075

6.5

17.5

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

③ 販売実績

当事業年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高

数量(屯)

金額
(千円)

前年同期比(%)

数量

金額

コンクリート関連事業

 

 

 

 

   ①セメント二次製品部門

82,482

4,653,988

1.1

9.6

   ②工事部門

410,798

△0.3

   ③その他部門

4,685,822

△15.5

82,482

9,750,609

1.1

△4.4

不動産事業

52,114

△0.9

合 計

82,482

9,802,723

1.1

△4.4

 

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前事業年度

当事業年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

塚本總業㈱

 2,436,186

 23.8

954,450

9.7

 

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
 

 

(3) 財政状態 

(資産)   

流動資産は前事業年度末に比べ、10億9千9百万円減少し、95億2百万円となりました。これは主として、売上債権の9億6千6百万円の減少であります。
 固定資産は前事業年度末に比べ、1億2千3百万円減少し、45億3千3百万円であります。これは主として投資有価証券及び関係会社株式の時価評価による1億6千2百万円の減少であります。

 

(負債)

流動負債は前事業年度末に比べ、10億2千1百万円減少し、34億1千4百万円であります。これは主として、仕入債務の減少9億8千1百万円であります。
 固定負債は前事業年度末に比べ、1億8百万円減少し、9億8千4百万円であります。

 

(純資産) 
 純資産は前事業年度に比べ、9千2百万円減少し、96億3千6百万円であります。
 これは主として、繰越利益剰余金の増加2億2千6百万円、その他有価証券評価差額金の減少3億1千6百万円であります。この結果、自己資本比率は68.7%となりました。

 

なお、当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告数値及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行い、貸倒引当金、退職給付引当金、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績その他合理的な方法に基づき算定を行っております。但し、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」と云う)は前事業年度に比べ、3千6百万円の減少(前事業年度は2億5千5百万円の減少)し、当事業年度末残高は20億5千2百万円となりました。

 

(現金及び現金同等物の範囲について)
 当社のキャッシュ・フロー計算書における資金の範囲は手許現金・要求払い預金に限定しております。

 

(営業活動におけるキャッシュ・フローの状況)
 営業活動における資金収支は、税引前当期純利益5億7千9百万円となり、減価償却実施額2億3千4百万円、売上債権の減少額9億6千6百万円等の資金の増加が、仕入債務の減少額9億7千5百万円等の資金の減少を上回ったことにより、資金の増加は6億9千4百万円(前事業年度は9千4百万円の増加)となりました。


(投資活動におけるキャッシュ・フローの状況)
 投資活動における資金収支は、投資有価証券の取得による支出2億9千4百万円、有形固定資産の取得による支出2億6千3万円等の資金の減少により、資金の減少は5億5千6百万円(前事業年度は1億7千万円の減少)となりました。


(財務活動におけるキャッシュ・フローの状況)
 財務活動における資金収支は、配当金の支払額1億5千6百万円等の資金の減少により、資金の減少は1億7千4百万円(前事業年度は1億7千9百万円の減少)となりました。
 

なお、当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、当面、多額の支出を要する設備投資等の予定もないことから、問題ないと考えております。

 

 (5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告数値及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行い、貸倒引当金、退職給付引当金、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績その他合理的な方法に基づき算定を行っております。但し、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社は「信用第一」の社是の下、高品質なコンクリート二次製品を提供し社会に貢献する、を念頭に、「次代を担う新技術の開発」「各社との共同研究・開発の推進」に積極的に取り組んで参ります。

○コンクリート関連事業

当期の研究開発活動は、技術設計開発部を中心として製品等の用途拡大のための他社との共同研究・開発の継続であり、研究開発費は4,682千円であります。