(1)業績
当連結会計年度における我が国経済は、輸出企業を中心とした企業業績の改善が進み、緩やかな回復を続けてまいりました。しかしながら期半ばより中国をはじめとする新興国経済の成長鈍化により、資源価格の下落等世界経済の先行きに不透明感が台頭し、リスク回避のための円買いの流れが生じたことから、平成28年の年明け以降は為替相場が一転して円高に振れ、企業業績に下振れリスクが生じる厳しい状況の中で推移しました。
耐火物業界の最大の需要先である鉄鋼業界におきましては、中国の過剰生産による海外市況の悪化や、原油安に伴う鋼管など関連鋼材の需要減少により輸出が伸びず、自動車や建設向けの内需も減少したことから、通期の粗鋼生産量は前期比5.2%減少の1億418万トンとなり、その為当社グループを取り巻く経営環境は厳しい状況が続きました。
このような状況の中、当社グループは、世界トップクラスの総合耐火物メーカーとしての地位の維持・向上に向けて、確実な収益確保とさらなる成長を実現することを中長期的なビジョンに掲げ企業活動を展開しております。
当期からスタートした第3次中期経営計画では「将来にわたる持続的成長に向け中長期的な視点から競争力の確保を図る」を基本方針とし、「設備・人材面における基盤整備」を最重要課題として位置づけております。
当連結会計年度の営業成績につきましては、粗鋼生産量の減少と各種窯炉補修作業の減少による耐火物およびエンジニアリング売上が減少したことにより売上高は978億89百万円と前期に比べ22億99百万円(2.3%)の減少となりました。損益面では、売上高は減少したものの徹底したコストダウンの推進により、営業利益は50億19百万円と前期に比べ1億23百万円(2.5%)増加しました。しかしながら期末にかけた円高の進行により外貨建資産の為替評価損2億47百万円が発生したことなどから、経常利益は49億51百万円と前期に比べ2億64百万円(5.1%)の減益となり、親会社株主に帰属する当期純利益は海外子会社の固定資産減損損失2億82百万円を計上したことなどから27億96百万円と前期に比べ3億1百万円(9.7%)の減益となりました。
次にセグメントの概況をご報告申し上げます。
<耐火物及び関連製品>
耐火物及び関連製品事業につきましては、セラミックファイバー製品等の売上が堅調に推移したものの、粗鋼生産量の減少による定形耐火物・不定形耐火物の売上減少の影響が大きく、当期の売上高は738億49百万円と前期に比べ9億84百万円(1.3%)の減収となりました。セグメント利益はコスト削減により46億48百万円と1億58百万円(3.5%)の増益となりました。
<エンジニアリング>
エンジニアリング事業につきましては、各種窯炉補修作業等の減少により、当期の売上高は216億94百万円と前期に比べ11億90百万円(5.2%)の減収となり、セグメント利益も4億75百万円と49百万円(9.4%)の減益となりました。
<不動産・レジャー等>
不動産・レジャー等事業につきましては、当期の売上高は23億45百万円と前期に比べ1億24百万円(5.0%)の減収となり、セグメント利益は10億23百万円と5百万円(0.6%)の増益となりました。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末比7億51百万円増加し、当連結会計年度末には126億59百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>
営業活動の結果得られた資金は43億90百万円(前年同期比1.3%減)となりました。これは主に「税金等調整前当期純利益」48億23百万円と「減価償却費」24億53百万円等による増加と、「法人税等の支払額」△20億12百万円等による減少の結果であります。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>
投資活動の結果使用した資金は11億73百万円となりました。これは主に「投資有価証券の売却による収入」7億53百万円等による増加と、「有形固定資産の取得による支出」△17億20百万円等による減少の結果であります。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>
財務活動の結果使用した資金は23億43百万円(前年同期比37.2%減)となりました。これは主に「長期借入金の返済による支出」△16億円と「短期借入金の純増減額」△6億30百万円等による減少の結果であります。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
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耐火物及び関連製品(百万円) |
51,781 |
97.9 |
(注)1.上記の金額には、消費税等が含まれておりません。
2.金額は製造原価によっております。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
耐火物及び関連製品 |
74,612 |
102.8 |
13,433 |
106.0 |
|
エンジニアリング |
22,496 |
83.4 |
5,263 |
118.0 |
|
合計 |
97,108 |
97.6 |
18,696 |
109.1 |
(注)1.上記の金額には、消費税等が含まれておりません。
2.金額は販売価格によっております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
耐火物及び関連製品(百万円) |
73,849 |
98.7 |
|
エンジニアリング(百万円) |
21,694 |
94.8 |
|
不動産・レジャー等(百万円) |
2,345 |
95.0 |
|
合計 |
97,889 |
97.7 |
(注)1.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
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販売高(百万円) |
割合(%) |
販売高(百万円) |
割合(%) |
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JFEスチール㈱ |
37,429 |
37.4 |
35,803 |
36.6 |
|
㈱神戸製鋼所 |
14,736 |
14.7 |
15,736 |
16.1 |
(注)2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(1) 当社グループの対処すべき課題
今後の国内経済につきましては、東京オリンピック・パラリンピックに向けた建設需要が本格化すると見込まれるものの、上向く気配をみせない個人消費や、円高への反転による輸出企業の業績悪化など、先行きに多くの懸念材料が存在しております。
一方海外においては、米国経済は堅調に推移し、また欧州等は緩やかな回復を見せているものの、中国経済の減速が顕著になり、その対策としての構造改革には数年かかることが見込まれるなど、先行きに不透明感が増しております。
当社グループにおきましては、国内粗鋼生産量が伸び悩みを見せる中、国内市場に加えて海外市場における同業他社との競争も激しさを増しており、厳しい状況が続くことが想定されます。
こうした環境の中、当社グループは第3次中期経営計画(平成27年度~29年度)において、将来に渡る持続的成長を実現するため、中長期的な視点に基づく競争力強化策として「設備と人材の基盤整備・強化」を基本方針とし、以下の四つの重点課題に取り組んでおります。
①設備の基盤整備
中核生産設備の新鋭化によりお客様への安定供給と品質強化を図るとともに競争力を強化します。
②人材の基盤整備
競争力の源泉は人材であるとの認識の下、安定的な採用、人材育成の高度化、技能継承の充実等の人事施策を強化します。
③技術力強化と販売力向上
生産・販売・技術一体の活動を強化することにより魅力的な新商品、高機能商品を開発し、早期の市場投入を図ります。加えて当社グループの総合力を活用し、海外事業展開を加速します。
④安全活動とコンプライアンスの強化
安全活動においては、「設備と作業の本質安全化」を徹底するとともに、「5S」の全職場への展開により、全員参加で安全・快適で効率的な職場づくりを目指します。コンプライアンスにおいては、グループ全体としてレベルの維持・改善に努め、着実に意識の向上を図ります。
(2) 株式会社の支配に関する基本方針
①基本方針の内容
当社取締役会は、上場会社として当社株式の自由な売買を認める以上、特定の者の大規模な買付行為に応じて当社株式の売却を行うか否かは、最終的には当社株式を保有する当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えます。
しかし、総合耐火物メーカーである当社の経営においては、当社グループの有形無形の経営資源、将来を見据えた施策の潜在的効果、当社グループに与えられた社会的な使命、それら当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を構成する要素等への理解が不可欠です。これらを継続的に維持、向上させていくためには、当社グループの企業価値の源泉である、(ⅰ)伝統の中で蓄積された豊富なノウハウと技術開発力、(ⅱ)高品質の製品を開発し提供することを可能とする国内外の拠点、(ⅲ)永年の間に築き上げたお客様・お取引先との信頼関係、(ⅳ)地域との共生及び環境保全への取組み等を機軸とした中長期的な視野を持った経営的な取組みが必要不可欠であると考えております。当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者によりこうした中長期的視点に立った施策が実行されない場合、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益や当社グループに関わる全てのステークホルダーの利益は毀損されることになる可能性があります。
当社は、当社株式の適正な価値を株主及び投資家の皆様にご理解いただくようIR活動に努めておりますものの、突然大規模な買付行為がなされたときに、買付者の提示する当社株式の取得対価が妥当かどうか等買付者による大規模な買付行為の是非を株主の皆様が短期間の内に適切に判断するためには、買付者及び当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供されることが不可欠です。さらに、当社株式の継続保有をお考えの株主の皆様にとっても、かかる買付行為が当社グループに与える影響や、買付者が考える当社グループの経営に参画したときの経営方針、事業計画の内容、当該買付行為に対する当社取締役会の意見等の情報は、当社株式の継続保有を検討する上で重要な判断材料となると考えます。
以上を考慮した結果、当社としましては、大規模な買付行為を行う買付者において、株主の皆様の判断のために、当社が設定し事前に開示する一定のルール(以下「大規模買付ルール」といいます。)に従って、買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、当社取締役会のための一定の評価期間が経過し、かつ当社取締役会又は株主総会が対抗措置発動の可否について決議を行った後にのみ当該買付行為を開始する必要があると考えております。
また、大規模な買付行為の中には、当該買付行為が企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと認められるものもないとは言えません。当社は、かかる大規模な買付行為に対して、当社取締役会が本対応方針に従って適切と考える方策をとることが、企業価値ひいては株主共同の利益を守るために必要であると考えております。
②当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組み
当社グループは、基本方針の実現に資する特別な取組みとして、耐火物及び関連事業において競争を勝ち抜くために、拡販とその背景となる顧客満足度の向上を最重要課題に掲げ、営業・生産活動に励むとともに、更なるグローバル化を指向しグループとして事業規模の拡大を追求しております。平成26年4月、当社は平成21年10月の経営統合以来進めてまいりました生産集約を完了し、国内の生産拠点を3工場体制から2工場体制に再編することでさらなる効率化を図り、コスト競争力の高い、強い生産体制の実現を目指します。そして、当社グループは、より安定した収益体質を確立することにより株主の皆様のご期待に応えるべくグループ一丸となって邁進する所存であります。
さらに、当社グループは、株主、お客様・お取引先、地域社会、社員等多くの関係者各位の期待・信頼に応えるべく、収益の拡大による経営基盤の強化を図る一方、社会の信頼を得られる企業であり続けようとする姿勢を徹底することで企業価値ひいては株主共同の利益の向上に努めております。コーポレート・ガバナンスはそのための土台と考え、当社取締役会の活性化及び監査体制の充実をもって経営管理体制の強化を図っております。このような体制整備のほか、当社グループでは情報開示の充実がコーポレート・ガバナンスにとって有効な機能を果たすと考えており、各種の会社情報を適時、適切にかつ積極的に開示することによって、株主の皆様やその他外部からのチェック機能を高め、経営の透明度を高めることを今後とも充実させていきたいと考えております。
③会社支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、平成26年5月8日開催の当社取締役会において、①で述べた会社支配に関する基本方針に照らし、「当社株式の大規模買付行為への対応方針」(以下「本対応方針」といいます。)として継続を決議いたしました。
本対応方針の継続について平成26年6月27日開催の第180回定時株主総会に付議し、承認可決されました。
本対応方針は、(ⅰ)特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、(ⅱ)結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為又は、(ⅲ)結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社の他の株主との合意等(いずれにおいても市場取引、公開買付け等の具体的な買付方法の如何を問いませんが、あらかじめ当社取締役会が同意した者による買付行為及び合意等を除きます。)(以下かかる買付行為又は合意等を「大規模買付行為」といい、かかる買付行為又は合意等を行う者を「大規模買付者」といいます。)が行われる場合に、 a) 大規模買付者が当社取締役会に対して大規模買付行為に関する必要かつ十分な情報を事前に提供し、 b) 当社取締役会のための一定の評価期間が経過し、かつ c) 当社取締役会又は株主総会が対抗措置の発動の可否について決議を行った後に大規模買付行為を開始する、という大規模買付ルールの遵守を大規模買付者に求める一方で、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なう大規模買付行為を新株予約権の無償割当て等を利用することにより抑止し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させることを目的とするものです。
当社の株券等について大規模買付行為が行われる場合、まず、大規模買付者には、当社代表取締役宛に大規模買付者及び大規模買付行為の概要並びに大規模買付ルールに従う旨が記載された意向表明書を提出することを求めます。さらに、大規模買付者には、当社取締役会が当該意向表明書受領後10営業日以内に交付する必要情報リストに基づき株主の皆様の判断並びに当社取締役会及び独立委員会の意見形成のために必要な情報の提供を求めます。
次に、大規模買付行為の評価等の難易度に応じ、大規模買付者が当社取締役会に対し前述の必要情報の提供を完了した後、60日間(対価を現金(円貨)のみとする公開買付けによる当社全株式の買付けの場合)又は90日間(その他の大規模買付行為の場合)(最大30日間の延長がありえます。)を当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成、代替案立案のための期間とし、当社取締役会は、当該期間内に、外部専門家等の助言を受けながら、大規模買付者から提供された情報を十分に評価・検討し、後述の独立委員会の勧告を最大限尊重した上で、当社取締役会としての意見を取りまとめて公表します。また、当社取締役会は、必要に応じ、大規模買付者との間で大規模買付行為に関する条件改善について交渉し、当社取締役会としての代替案を提示することもあります。
当社取締役会は、本対応方針を適正に運用し、当社取締役会による恣意的な判断を防止するための諮問機関として、当社の業務執行を行う経営陣から独立している当社社外取締役、当社社外監査役及び社外有識者の中から選任された委員からなる独立委員会を設置し、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しないため対抗措置を発動すべきか否か、大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと認められるため対抗措置を発動すべきか否か等の本対応方針に係る重要な判断に際しては、独立委員会に諮問することとします。独立委員会は、対抗措置の発動もしくは不発動の勧告又は対抗措置の発動の可否につき株主総会に諮るべきである旨の勧告を当社取締役会に対し行います。
当社取締役会は、前述の独立委員会の勧告を最大限尊重し、対抗措置の発動もしくは不発動の決議又は株主総会招集の決議その他必要な決議を行います。対抗措置の発動の可否につき株主総会において株主の皆様にお諮りする場合には、株主総会招集の決議の日より最長60日間以内に当社株主総会を開催することとします。対抗措置として新株予約権の無償割当てを実施する場合には、新株予約権者は、当社取締役会が定めた1円以上の額を払い込むことにより新株予約権を行使し、当社普通株式を取得することができるものとし、当該新株予約権には、大規模買付者等による権利行使が認められないという行使条件や当社が大規模買付者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条項等を付すことがあるものとします。また、当社取締役会は、当社取締役会又は株主総会が対抗措置を発動することを決定した後も、対抗措置の発動が適切でないと判断した場合には、独立委員会の勧告を最大限尊重した上で、対抗措置の発動の停止又は変更を行うことがあります。当社取締役会は、前述の決議を行った場合は、適時適切に情報開示を行います。
本対応方針の有効期限は、平成26年6月27日開催の定時株主総会においてその導入が承認されたことから、当該定時株主総会の日から3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとします。なお、本対応方針の有効期間中であっても、企業価値ひいては株主共同の利益の向上の観点から、関係法令の整備や、金融商品取引所が定める上場制度の整備等を踏まえ随時見直しを行い、本対応方針の変更を行うことがあります。
なお、本対応方針の詳細については、インターネット上の当社ウェブサイト(アドレスhttp://www.shinagawa.co.jp/news/index.html)に掲載する平成26年5月8日付ニュースリリースをご覧下さい。
④具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
②に記載した当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組みは、②に記載した通り、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるための具体的方策であり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではなく、当社の基本方針に沿うものです。
また、③に記載した本対応方針も、③に記載した通り、企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるために導入されたものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではなく、当社の基本方針に沿うものです。特に、本対応方針は、当社取締役会から独立した組織として独立委員会を設置し、対抗措置の発動又は不発動の判断の際には取締役会はこれに必ず諮問することとなっていること、必要に応じて対抗措置発動の可否について株主総会に諮ることとなっていること、本対応方針の有効期間は3年であり、その継続については株主の皆様のご承認をいただくこととなっていること等その内容において公正性・客観性が担保される工夫がなされている点において、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)特定の業界への依存
当社グループは、販売高の多くを鉄鋼業界に依存しており、当該鉄鋼業界の操業度や設備投資の動向により、主力製品である耐火物や築炉工事の販売高が左右され大きな影響を受けます。
(2)国内生産量の減少
当社グループの主力製品である耐火物の使用に関して、鉄鋼トン当たりの耐火物使用原単位は年々低下しており、鉄鋼業界の操業度や設備投資が増加しない限り、耐火物の国内需要は減少する可能性があります。また中国からの輸入耐火物の増加が続いた場合、耐火物の国内生産量は更に減少する可能性があります。
(3)海外事業活動
当社グループは、アジア、オセアニア、アメリカ等の海外に生産拠点、販売拠点を有して事業展開を行なっております。海外での事業には、通常予期しない法律や規制の変更、急激な金融情勢の変化などの経済的に不利な要因の発生や政治的混乱などのリスクが存在します。こうしたリスクが顕在化した場合、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。
(4)原料の入手難及び原料の高騰
当社グループが使用している原料の中にはメーカーや産地が限られているものがあり、何らかの理由により入手困難となり生産に支障をきたす恐れがあります。原料需給の逼迫や供給能力の制約により当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)技術開発の遅延
当社グループの製品やサービスは国内外の市場で競合他社との激しい競争にさらされております。現在、当社グループの技術力は競合他社に対して充分な競争力を有しておりますが、技術開発が遅延することで競争力を失い当社グループの業績や財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(6)退職給付債務
当社グループの退職給付債務及び費用は、割引率等の数理計算上で設定される基礎率や年金資産の長期期待運用収益率を前提条件として計算されております。実際の年金資産の運用利回りが低下した場合や前提条件に変更があった場合、数理計算上の差異の費用処理額等の追加費用が発生する可能性があります。
(7)為替及び金利
当社グループは、多くの輸入原料を使用しており、また製品の輸出や海外耐火物の仕入販売を行なっております。合せて海外には各国に生産拠点があるため、為替変動により、円換算後の価値が当社グループの事業に影響を与える可能性があります。
また、当社グループの資金調達は、主として金融機関からの借入等の有利子負債によっており、市場金利が上昇した場合には当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。
(8)災害、戦争・テロ・暴動、社会的・政治的混乱など
当社グループは国内外に複数の生産拠点を有しており、様々な国や地域における大規模な地震や風水害などの自然災害や戦争・テロ・暴動、感染症、交通機能障害を含む社会的・政治的混乱などのリスクにさらされています。これらの災害が発生した場合に備えた初動対応及び重要業務を早期に復旧継続させることを目的として事業継続マネジメントシステムを策定し、運用しております。
しかし、実際に発生した場合には操業の中断・縮小、施設等の損害、多額の復旧費用などにより、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9)評価損益
当社グループは、有価証券や固定資産を保有しているため、時価の変動に伴い当社グループの業績や財政状況に減損等の悪影響が発生する可能性があります。
提出会社の主要な技術援助契約
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相手会社 |
契約内容 |
契約期間 |
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サンゴバン・ド・ブラジル社 (ブラジル) |
マッド材の製造技術 |
平成21年8月契約締結 平成31年9月まで |
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樋材の製造技術 |
平成26年8月契約締結 平成32年1月まで |
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製鋼(転炉、電気炉、取鍋他)用耐火れんが製造技術 |
平成22年5月契約締結 平成32年7月まで |
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製鋼(転炉、電気炉、取鍋他)用補修材製造技術 |
平成22年5月契約締結 平成32年8月まで |
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ヒックス社(米国) |
スライドゲートバルブ用上下ノズルの製造技術 |
平成24年3月契約締結 平成29年2月まで |
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スライドゲートバルブ用プレートの製造技術 |
平成24年3月契約締結 平成29年2月まで |
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中鋼集団耐火材料有限公司 (中華人民共和国) |
珪石煉瓦の製造技術 |
平成23年6月契約締結 平成33年6月まで |
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当連結会計年度における研究開発活動は、当社の技術研究所において、主として耐火物に関する研究開発を行っており、(1)長期的視野に立った基礎研究(2)装置開発を含めた耐火物評価技術の研究(3)顧客のニーズに対応した製品の開発(4)耐火物技術を応用した新製品の開発等を目的として取り組みました。
その結果、当連結会計年度に支出した研究開発費は総額で9億80百万円で、全て耐火物及び関連製品事業に関するものです。
(1)当連結会計年度末の財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、「投資有価証券」と「建物及び構築物」の減少等を主たる要因として前連結会計年度末に比べ61億43百万円減少し、1,036億97百万円となりました。
負債は、「繰延税金負債」と「長期借入金」の減少等を主たる要因として、前連結会計年度末に比べ52億33百万円減少し、535億65百万円となりました。
純資産は、「利益剰余金」の増加等と「その他有価証券評価差額金」の減少等を主たる要因として前連結会計年度末に比べ9億9百万円減少し、501億32百万円となりました。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は978億89百万円と前期に比べ22億99百万円(2.3%)の減少となりました。損益面におきましては、営業利益は50億19百万円と前期に比べ1億23百万円(2.5%)の増益、経常利益は49億51百万円と前期に比べ2億64百万円(5.1%)の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は27億96百万円と前期に比べ3億1百万円(9.7%)の減益となりました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。
(3)当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。