第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

期における我が国経済は、堅調な企業業績と雇用情勢に支えられ、個人消費には未だ力強さが欠けるものの、緩やかな回復を続けてまいりました

耐火物業界の最大の需要先である鉄鋼業界におきましては、自動車を中心とした国内需要が堅調に推移したことから、通期の粗鋼生産は前期比0.9%増加の1億516万トンとなり、3年ぶりの前期比増となりました

当社グループにおきましては、世界トップクラスの総合耐火物メーカーとしての地位の維持・向上に向けて、確実な収益確保とさらなる成長を実現することを中長期的なビジョンに掲げ企業活動を展開しております。当期は「将来にわたる持続的成長に向け中長期的な視点から競争力の確保を図る」を基本方針とする第3次中期経営計画の2年目にあたり、最重要課題である「設備・人材面における基盤整備」の内、「中核生産設備の新鋭化」としてスライドプレート製造用プレスの導入を完了し、引続いてマグネシア・カーボンれんが製造用プレスの導入に取り組みました。また「人材の確保・育成」として採用の拡大と社員教育の充実に重点を置き推進してまいりました

当期の連結成績につきましては、粗鋼生産が堅調に推移したことと、コークス炉大型建設工事の売上計上により、耐火物及び関連製品、エンジニアリングの売上が増加したことから、売上高は1,037億22百万円と前期に比べ58億32百万円(6.0%)の増加となりました損益面では、売上の増加に加えて、コストダウンの推進と為替影響による原燃料価格の低下もあり、営業利益は63億44百万円と前期に比べ13億25百万円(26.4%)、経常利益は63億65百万円と前期に比べ14億14百万円(28.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益は36億2百万円と前期に比べ8億5百万円(28.8%)のそれぞれ増益となりました

次にセグメントの概況をご報告申し上げます。

<耐火物及び関連製品>

耐火物及び関連製品事業につきましては、国内の粗鋼生産が堅調に推移したことに加え、製鋼用モールドパウダー及びセラミックファイバー製品の売上増加等により、当期の売上高は752億93百万円と14億43百万円(2.0%)の増収となりました。セグメント利益はコストダウンの推進と、為替影響による原燃料価格の低下等により56億63百万円と10億15百万円(21.8%)の増益となりました。

<エンジニアリング>

エンジニアリング事業につきましては、コークス炉大型建設工事の売上計上等により、当期の売上高は261億8百万円と44億13百万円(20.3%)の増収となり、セグメント利益は7億7百万円と2億32百万円(48.8%)の増益となりました。

<不動産・レジャー等>

不動産・レジャー等事業につきましては、当期の売上高は23億20百万円と24百万円(△1.1%)の減収となり、セグメント利益は修繕費の減少等により11億21百万円と97百万円(9.5%)の増益となりました。

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末比9億68百万円増加し、当連結会計年度末には136億27百万円となりました

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

営業活動の結果得られた資金は54億59百万円(前年同期比24.3%増)となりました。これは主に「税金等調整前当期純利益」60億70百万円と「減価償却費」24億円等による増加と、「売上債権の増減額」△32億62百万円と「法人税等の支払額」△13億61百万円等による減少の結果であります

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

 投資活動の結果使用した資金は18億25百万円(前年同期比55.6%増)となりました。これは主に「有価証券の純増減額」8億99百万円等による増加と、「有形固定資産の取得による支出」△26億47百万円等による減少の結果であります

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

財務活動の結果使用した資金は25億26百万円(前年同期比7.8%増)となりました。これは主に「長期借入れによる収入」54億24百万円等による増加と、「短期借入金の純増減額」△32億8百万円、「社債の償還による支出」△21億80百万円、「長期借入金の返済による支出」△18億27百万円等による減少の結果であります

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

耐火物及び関連製品(百万円)

51,435

99.3

(注)1.上記の金額には、消費税等が含まれておりません。

2.金額は製造原価によっております。

 

(2)受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

耐火物及び関連製品

74,396

99.7

12,535

93.3

エンジニアリング

23,774

105.7

2,929

55.7

合計

98,170

101.1

15,465

82.7

(注)1.上記の金額には、消費税等が含まれておりません。

2.金額は販売価格によっております。

 

(3)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

耐火物及び関連製品(百万円)

75,293

102.0

エンジニアリング(百万円)

26,108

120.3

不動産・レジャー等(百万円)

2,320

98.9

合計

103,722

106.0

(注)1.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

JFEスチール㈱

35,803

36.6

41,196

39.7

㈱神戸製鋼所

15,736

16.1

15,125

14.6

(注)2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営の基本方針

当社グループは、基本を大切にする“Be BASIC”の精神のもと、耐火物の製造・販売及び窯炉の設計・築炉工事等のエンジニアリングサービスの提供を通じて、産業の発展と豊かな社会の実現に貢献します

そのため当社は、創造性と実行力に富む人材を開発し、優れた技術力、高い収益力と強固な財務基盤の確立を追求することにより、

①世界トップクラスの総合耐火物メーカーとしての地位確立

②お客様のニーズに応えるための対応力の強化

③株主、お取引先、地域社会など当社を支える皆様方からの高い信頼の獲得

④従業員にとって魅力に富み働きがいのある職場環境の創造

を目指します。

 

(2) 経営戦略及び対処すべき課題等

当社グループは、将来に渡る持続的成長を実現するため、中長期的な視点に基づく競争力強化策により「設備」と「人材」の基盤整備・強化に取り組んでまいります

重点課題としては以下の通りであります

①設備の基盤整備

中核生産設備の新鋭化によりお客様への安定供給と品質強化を図るとともに競争力を強化します

人材の基盤整備

競争力の源泉は人材であるとの認識の下、安定的な採用、人材育成の高度化、技能継承の充実等の人事政策を強化します

技術力強化と販売力向上

生産・販売・技術一体の活動を強化することにより、魅力的な新商品、高機能商品を開発し、早期の市場投入を図ります。加えて当社グループの総合力を活用し、海外事業展開を加速します

安全活動とコンプライアンスの強化

安全活動においては、「設備と作業の本質安全化」を徹底するとともに、「5S」の全職場への展開により、全員参加で安全・快適で効率的な職場づくりを目指します。コンプライアンスにおいては、グループ全体としてレベルの維持・改善に努め、着実に意識の向上を図ります

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループの主たる経営指標といたしましては、売上高経常利益率(ROS)、総資産利益率(ROA)および自己資本利益率(ROE)を使用しております。国内外の経済環境が大きく変化する中で、当社グループは事業規模の拡大と経営の効率化を目指しております。

 

(4) 経営環境

当社グループを取り巻く経営環境に関して、国内市場は基本的に安定した環境の中で推移すると見込んでおりますものの、東アジア及び中東での地政学リスクの増加等、世界経済の情勢には不安定要素が山積しており、国内市場の安定にも変調が生じる恐れが十分にあり、同業他社との競争も激しさを増すことが想定されます。また海外市場においても、不安定要因の顕在化によって生じる環境の変化に迅速に対応することが必要となってきております。

 

(5) 株式会社の支配に関する基本方針

①基本方針の内容

当社取締役会は、上場会社として当社株式の自由な売買を認める以上、特定の者の大規模な買付行為に応じて当社株式の売却を行うか否かは、最終的には当社株式を保有する当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えます。

しかし、総合耐火物メーカーである当社の経営においては、当社グループの有形無形の経営資源、将来を見据えた施策の潜在的効果、当社グループに与えられた社会的な使命、それら当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を構成する要素等への理解が不可欠です。これらを継続的に維持、向上させていくためには、当社グループの企業価値の源泉である、(ⅰ)伝統の中で蓄積された豊富なノウハウと技術開発力、(ⅱ)高品質の製品を開発し提供することを可能とする国内外の拠点、(ⅲ)永年の間に築き上げたお客様・お取引先との信頼関係、(ⅳ)地域との共生及び環境保全への取組み等を機軸とした中長期的な視野を持った経営的な取組みが必要不可欠であると考えております。当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者によりこうした中長期的視点に立った施策が実行されない場合、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益や当社グループに関わる全てのステークホルダーの利益は毀損されることになる可能性があります。

当社は、当社株式の適正な価値を株主及び投資家の皆様にご理解いただくようIR活動に努めておりますものの、突然大規模な買付行為がなされたときに、買付者の提示する当社株式の取得対価が妥当かどうか等買付者による大規模な買付行為の是非を株主の皆様が短期間の内に適切に判断するためには、買付者及び当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供されることが不可欠です。さらに、当社株式の継続保有をお考えの株主の皆様にとっても、かかる買付行為が当社グループに与える影響や、買付者が考える当社グループの経営に参画したときの経営方針、事業計画の内容、当該買付行為に対する当社取締役会の意見等の情報は、当社株式の継続保有を検討する上で重要な判断材料となると考えます。

以上を考慮した結果、当社としましては、大規模な買付行為を行う買付者において、株主の皆様の判断のために、当社が設定し事前に開示する一定のルール(以下「大規模買付ルール」といいます。)に従って、買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、当社取締役会のための一定の評価期間が経過し、かつ当社取締役会又は株主総会が対抗措置発動の可否について決議を行った後にのみ当該買付行為を開始する必要があると考えております。

また、大規模な買付行為の中には、当該買付行為が企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと認められるものもないとは言えません。当社は、かかる大規模な買付行為に対して、当社取締役会が本対応方針に従って適切と考える方策をとることが、企業価値ひいては株主共同の利益を守るために必要であると考えております。

②当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組み

当社グループは、基本方針の実現に資する特別な取組みとして、耐火物関連事業、エンジニアリング事業及びその他関連事業において競争を勝ち抜くために、拡販とその背景となる顧客満足度の向上を最重要課題に掲げ、営業・生産活動に励むとともに、更なるグローバル化を指向しグループとして事業規模の拡大を追求しております。平成27年度から3ヵ年にわたり進めている第3次中期経営計画では、当社の将来にわたる持続的な成長を実現するため、特に設備と人材の基盤整備に注力しております。設備面ではお客様に対する安定供給と競争力向上を目的に主力工場の中核設備の更新と最新鋭設備の導入を実施してまいりました。また人材面では、競争を勝ち抜き会社を発展させるため、社員一人ひとりの実力を底上げする研修体制を整備するとともに、安定的な採用、人材ソースの多様化等人材の確保と育成に継続して取り組んでおります。設備と人材の基盤整備を車の両輪とし、安定した収益体制を確立することにより、株主の皆様のご期待に応えるべくグループ一丸となってまい進する所存であります

さらに、当社グループは、株主、お客様・お取引先、地域社会、社員等多くのステークホルダーの期待・信頼に応えるべく、収益の拡大による経営基盤の強化を図る一方、社会の信頼を得られる企業であり続けようとする姿勢を徹底することで企業価値ひいては株主共同の利益の向上に努めております。コーポレート・ガバナンスはそのための土台と考えております。当社は、経営理念に基づき適切な企業運営を行い、全てのステークホルダーの信頼をより確かなものとするため、高いコンプライアンス意識のもと、経営の透明性を確保し、公明正大かつ効率的で健全な経営の実践に向け、コーポレート・ガバナンス体制の強化・充実と効率的運用に努めるべく、平成27年11月、コーポレート・ガバナンスの基本的な考え方・基本方針に相当する「コーポレートガバナンス・ガイドライン」を制定し、翌平成28年6月には監査等委員会設置会社の制度を採用し、独立性の高い社外取締役が過半数を占める監査等委員会が監査・監督を行うとともに、合わせて執行役員制度を採用することにより、取締役会の活性化及び意思決定機能、監視・監督機能の一層の強化を図ることで、コーポレート・ガバナンスの実効性向上に努めております。このような体制整備のほか、当社グループでは情報開示の充実がコーポレート・ガバナンスにとって有効な機能を果たすと考えており、各種の会社情報を適時、適切にかつ積極的に開示することによって、株主の皆様やその他外部からのチェック機能を高め、経営の透明度を高めることを今後とも充実させていきたいと考えております。

③会社支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

当社は、平成29年5月11日開催の当社取締役会において、①で述べた会社支配に関する基本方針に照らし、「当社株式の大規模買付行為への対応方針」(以下「本対応方針」といいます。)として継続を決議いたしました。

本対応方針の継続について平成29年6月29日開催の第183回定時株主総会に付議し、承認可決されました。

本対応方針は、(ⅰ)特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、(ⅱ)結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為又は、(ⅲ)結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社の他の株主との合意等(いずれにおいても市場取引、公開買付け等の具体的な買付方法の如何を問いませんが、あらかじめ当社取締役会が同意した者による買付行為及び合意等を除きます。)(以下かかる買付行為又は合意等を「大規模買付行為」といい、かかる買付行為又は合意等を行う者を「大規模買付者」といいます。)が行われる場合に、 a) 大規模買付者が当社取締役会に対して大規模買付行為に関する必要かつ十分な情報を事前に提供し、 b) 当社取締役会のための一定の評価期間が経過し、かつ c) 当社取締役会又は株主総会が対抗措置の発動の可否について決議を行った後に大規模買付行為を開始する、という大規模買付ルールの遵守を大規模買付者に求める一方で、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なう大規模買付行為を新株予約権の無償割当て等を利用することにより抑止し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させることを目的とするものです。

当社の株券等について大規模買付行為が行われる場合、まず、大規模買付者には、当社代表取締役宛に大規模買付者及び大規模買付行為の概要並びに大規模買付ルールに従う旨が記載された意向表明書を提出することを求めます。さらに、大規模買付者には、当社取締役会が当該意向表明書受領後10営業日以内に交付する必要情報リストに基づき株主の皆様の判断並びに当社取締役会及び独立委員会の意見形成のために必要な情報の提供を求めます。

次に、大規模買付行為の評価等の難易度に応じ、大規模買付者が当社取締役会に対し前述の必要情報の提供を完了した後、60日間(対価を現金(円貨)のみとする公開買付けによる当社全株式の買付けの場合)又は90日間(その他の大規模買付行為の場合)(最大30日間の延長がありえます。)を当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成、代替案立案のための期間とし、当社取締役会は、当該期間内に、外部専門家等の助言を受けながら、大規模買付者から提供された情報を十分に評価・検討し、後述の独立委員会の勧告を最大限尊重した上で、当社取締役会としての意見を取りまとめて公表します。また、当社取締役会は、必要に応じ、大規模買付者との間で大規模買付行為に関する条件改善について交渉し、当社取締役会としての代替案を提示することもあります。

当社取締役会は、本対応方針を適正に運用し、当社取締役会による恣意的な判断を防止するための諮問機関として、当社の業務執行を行う経営陣から独立している当社社外取締役及び社外有識者の中から選任された委員からなる独立委員会を設置し、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しないため対抗措置を発動すべきか否か、大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと認められるため対抗措置を発動すべきか否か等の本対応方針に係る重要な判断に際しては、独立委員会に諮問することとします。独立委員会は、対抗措置の発動もしくは不発動の勧告又は対抗措置の発動の可否につき株主総会に諮るべきである旨の勧告を当社取締役会に対し行います。

当社取締役会は、前述の独立委員会の勧告を最大限尊重し、対抗措置の発動もしくは不発動の決議又は株主総会招集の決議その他必要な決議を行います。対抗措置の発動の可否につき株主総会において株主の皆様にお諮りする場合には、株主総会招集の決議の日より最長60日間以内に当社株主総会を開催することとします。対抗措置として新株予約権の無償割当てを実施する場合には、新株予約権者は、当社取締役会が定めた1円以上の額を払い込むことにより新株予約権を行使し、当社普通株式を取得することができるものとし、当該新株予約権には、大規模買付者等による権利行使が認められないという行使条件や当社が大規模買付者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条項等を付すことがあるものとします。また、当社取締役会は、当社取締役会又は株主総会が対抗措置を発動することを決定した後も、対抗措置の発動が適切でないと判断した場合には、独立委員会の勧告を最大限尊重した上で、対抗措置の発動の停止又は変更を行うことがあります。当社取締役会は、前述の決議を行った場合は、適時適切に情報開示を行います。

本対応方針の有効期限は、平成29年6月29日開催の定時株主総会においてその導入が承認されたことから、当該定時株主総会の日から3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとします。なお、本対応方針の有効期間中であっても、企業価値ひいては株主共同の利益の向上の観点から、関係法令の整備や、金融商品取引所が定める上場制度の整備等を踏まえ随時見直しを行い、本対応方針の変更を行うことがあります。

なお、本対応方針の詳細については、インターネット上の当社ウェブサイト(アドレスhttp://www.shinagawa.co.jp/news/index.html)に掲載する平成29年5月11日付ニュースリリースをご覧下さい。

④具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

②に記載した当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組みは、②に記載した通り、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるための具体的方策であり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではなく、当社の基本方針に沿うものです。

また、③に記載した本対応方針も、③に記載した通り、企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるために導入されたものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではなく、当社の基本方針に沿うものです。特に、本対応方針は、当社取締役会から独立した組織として独立委員会を設置し、対抗措置の発動又は不発動の判断の際には取締役会はこれに必ず諮問することとなっていること、必要に応じて対抗措置発動の可否について株主総会に諮ることとなっていること、本対応方針の有効期間は3年であり、その継続については株主の皆様のご承認をいただくこととなっていること等その内容において公正性・客観性が担保される工夫がなされている点において、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。

 

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)特定の業界への依存

当社グループは、販売高の多くを鉄鋼業界に依存しており、当該鉄鋼業界の操業度や設備投資の動向により、主力製品である耐火物や築炉工事の販売高が左右され大きな影響を受けます。

(2)国内生産量の減少

当社グループの主力製品である耐火物の使用に関して、鉄鋼トン当たりの耐火物使用原単位は年々低下しており、鉄鋼業界の操業度や設備投資が増加しない限り、耐火物の国内需要は減少する可能性があります。また中国からの輸入耐火物の増加が続いた場合、耐火物の国内生産量は更に減少する可能性があります。

(3)海外事業活動

当社グループは、アジア、オセアニア、アメリカ等の海外に生産拠点、販売拠点を有して事業展開を行なっております。海外での事業には、通常予期しない法律や規制の変更、急激な金融情勢の変化などの経済的に不利な要因の発生や政治的混乱などのリスクが存在します。こうしたリスクが顕在化した場合、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。

(4)原料の入手難及び原料の高騰

当社グループが使用している原料の中にはメーカーや産地が限られているものがあり、何らかの理由により入手困難となり生産に支障をきたす恐れがあります。原料需給の逼迫や供給能力の制約により当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5)技術開発の遅延

当社グループの製品やサービスは国内外の市場で競合他社との激しい競争にさらされております。現在、当社グループの技術力は競合他社に対して充分な競争力を有しておりますが、技術開発が遅延することで競争力を失い当社グループの業績や財務状況に悪影響を与える可能性があります。

(6)退職給付債務

当社グループの退職給付債務及び費用は、割引率等の数理計算上で設定される基礎率や年金資産の長期期待運用収益率を前提条件として計算されております。実際の年金資産の運用利回りが低下した場合や前提条件に変更があった場合、数理計算上の差異の費用処理額等の追加費用が発生する可能性があります。

(7)為替及び金利

当社グループは、多くの輸入原料を使用しており、また製品の輸出や海外耐火物の仕入販売を行なっております。合わせて海外には各国に生産拠点があるため、為替変動により、円換算後の価値が当社グループの事業に影響を与える可能性があります。

また、当社グループの資金調達は、主として金融機関からの借入等の有利子負債によっており、市場金利が上昇した場合には当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。

(8)災害、戦争・テロ・暴動、社会的・政治的混乱など

当社グループは国内外に複数の生産拠点を有しており、様々な国や地域における大規模な地震や風水害などの自然災害や戦争・テロ・暴動、感染症、交通機能障害を含む社会的・政治的混乱などのリスクにさらされています。これらの災害が発生した場合に備えた初動対応及び重要業務を早期に復旧継続させることを目的として事業継続マネジメントシステムを策定し、運用しております。

しかし、実際に発生した場合には操業の中断・縮小、施設等の損害、多額の復旧費用などにより、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(9)評価損益

当社グループは、有価証券や固定資産を保有しているため、時価の変動に伴い当社グループの業績や財政状況に減損等の悪影響が発生する可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

提出会社の主要な技術援助契約

相手会社

契約内容

契約期間

サンゴバン・ド・ブラジル社

(ブラジル)

マッド材の製造技術

平成21年8月契約締結

平成31年9月まで

樋材の製造技術

平成26年8月契約締結

平成32年1月まで

製鋼(転炉、電気炉、取鍋他)用耐火れんが製造技術

平成22年5月契約締結

平成32年7月まで

製鋼(転炉、電気炉、取鍋他)用補修材製造技術

平成22年5月契約締結

平成32年8月まで

ヒックス社(米国)

スライドゲートバルブ用上下ノズルの製造技術

平成29年3月契約締結

平成39年2月まで

スライドゲートバルブ用プレートの製造技術

平成29年3月契約締結

平成39年2月まで

中鋼集団耐火材料有限公司

(中華人民共和国)

珪石煉瓦の製造技術

平成23年6月契約締結

平成33年6月まで

 

 

6【研究開発活動】

当連結会計年度における研究開発活動は、当社の技術研究所において、主として耐火物に関する研究開発を行っており、(1)長期的視野に立った基礎研究(2)装置開発を含めた耐火物評価技術の研究(3)顧客のニーズに対応した製品の開発(4)耐火物技術を応用した新製品の開発等を目的として取り組みました。

その結果、当連結会計年度に支出した研究開発費は総額で9億92百万円で、全て耐火物及び関連製品事業に関するものです。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)当連結会計年度末の財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、「受取手形及び売掛金」と「投資有価証券」の増加等と、「有価証券」の減少等を主たる要因として前連結会計年度末に比べ28億9百万円増加し、1,065億7百万円となりました

負債は、「長期借入金」の増加等と、「短期借入金」と「1年内償還予定の社債」の減少等を主たる要因として、前連結会計年度末に比べ12億44百万円減少し、523億20百万円となりました

純資産は、「利益剰余金」と「その他有価証券評価差額金」の増加等を主たる要因として前連結会計年度末に比べ40億53百万円増加し、541億86百万円となりました

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は1,037億22百万円と前期に比べ58億32百万円(6.0%)の増加となりました。損益面におきましては、営業利益は63億44百万円と前期に比べ13億25百万円(26.4%)、経常利益は63億65百万円と前期に比べ14億14百万円(28.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益は36億2百万円と前期に比べ8億5百万円(28.8%)のそれぞれ増益となりました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。

(3)当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析

「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。