第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年9月30日)におけるわが国の経済情勢は、新型コロナウイルス感染症の影響から回復しつつあり、国内経済活動の正常化による景気の持ち直しが徐々に見られましたが、円相場の不安定な変動や物価の上昇等も加わり、依然として厳しい状況が継続するものと考えられます。世界経済においても経済活動を正常化する動きが見られますが、長期化するウクライナ情勢の動向による原材料・エネルギー・運輸等諸価格の高騰に起因する経済・鉄鋼需要の下振れリスクが懸念されるほか、気候変動や自然災害によるのサプライチェーンの混乱、世界的な保護貿易主義の高まりや中国不動産バブル崩壊の可能性といったリスクもあり、先行きの見通せない状況が引き続き継続するものと思われます。

当社グループ(当社及び連結子会社)の主要取引先であります国内鉄鋼業界における当第2四半期連結累計期間における粗鋼生産量は前年同期比2.3%減の4,376万トンとなりました。一方で、国内の鋼材市況は総じて高値圏で推移しており、国内の鋼材需要は堅調に推移するものと考えられます。

このような状況のもと、当社グループは品質第一の考えのもとに売上増加と生産性向上に全力で取り組んで参りました。主力製品である製鋼用耐火物をはじめ、ファインセラミックス等の先端素材技術や環境創造技術へ挑戦し、コスト削減など経営合理化を進めて参りました。

その結果、当第2四半期連結累計期間においては、次の通りの経営成績となりました。

売上高は、国内の粗鋼生産量が減少したものの、耐火物需要は堅調に推移したため、151億62百万円(前年同期比8.3%増)となりました。

利益面では、原材料や輸送費用等高騰により原価率が上昇したものの、為替変動による円安の影響を受け、営業利益は16億66百万円(前年同期比2.8%増)、経常利益は21億89百万円(前年同期比7.2%増)となりました。

また、親会社株主に帰属する四半期純利益は13億66百万円(前年同期比23.1%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次の通りであります。

①日本

国内の売上高は堅調な耐火物需要の推移により、106億43百万円(前年同期比9.5%増)となりました。原材料等の高騰による売上原価率の悪化を受け、セグメント利益は16億3百万円(前年同期比3.1%減)となりました。

②北米

北米の売上高も堅調な耐火物需要の推移により、17億85百万円(前年同期比14.8%増)となりました。セグメント利益は67百万円(前年同期比450.8%増)となりました。

③ヨーロッパ

ヨーロッパの売上高は粗鋼生産量の減少により、21億25百万円(前年同期比1.4%減)となりました。セグメント利益は1億50百万円(前年同期比3.9%増)となりました。

④アジア

アジアの売上高も堅調な耐火物需要の推移により、4億47百万円(前年同期比4.0%増)となりました。セグメント利益は77百万円(前年同期比5.0%増)となりました。

⑤その他

その他の売上高は1億60百万円(前年同期比12.7%増)となりました。セグメント利益は24百万円(前年同期比101.3%増)となりました。

 

(2)財政状態の状況

(流動資産)

流動資産の残高は前連結会計年度末に比べ14億79百万円増加し、328億66百万円となりました。その主な要因は、受取手形及び売掛金の増加(7億90百万円)、現金及び預金の増加(7億73百万円)によるものであります。

(固定資産)

固定資産の残高は前連結会計年度末に比べ18億42百万円増加し、204億66百万円となりました。その主な要因は、投資有価証券の購入・時価評価による増加(18億97百万円)によるものであります。

(負債)

負債の残高は前連結会計年度末に比べ5億92百万円増加し、107億96百万円となりました。その主な要因は、繰延税金負債の増加(4億69百万円)及び未払法人税等の増加(2億19百万円)によるものであります。

(純資産)

純資産の残高は前連結会計年度末に比べ27億30百万円増加し、425億36百万円となりました。その主な要因は、その他有価証券評価差額金の増加(11億25百万円)、利益剰余金の増加(11億円)によるものであります。

(3)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて6億83百万円増加し、114億3百万円となりました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動で得られた資金は15億73百万円(前年同期比35.9%増)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益21億85百万円、減価償却費4億94百万円による増加と、売上債権の増加額5億93百万円、仕入債務の減少額4億96百万円、法人税等の支払額3億95百万円による減少の結果であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動で使用した資金は7億64百万円(前年同期比23.8%減)となりました。これは主に定期預金の預入による支出16億37百万円、有形固定資産の取得による支出3億98百万円による増加と、定期預金の払戻による収入15億56百万円、投資有価証券の取得による支出2億86百万円による減少の結果であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動で使用した資金は3億8百万円(前年同期比45.4%減)となりました。これは主に配当金の支払額2億66百万円によるものであります。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当第2四半期連結累計期間において、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。

 

(7)研究開発活動

当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、2億82百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。