文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
当社グループは、たゆまぬ革新を通じ、セラミックス分野の価値ある商品、技術を世界に提供し、産業の発展を支え、社会の繁栄に貢献することを使命とし、「世界一の顧客価値の実現」を事業目標に掲げ、お客様に最高の品質と安心をお届けし、信頼される企業集団を目指します。
また、あらゆる活動を通じ事業価値向上につとめ、株主の利益に貢献したいと考えています。
2020年中期経営計画期間における当社グループを取り巻く経営環境は、当初2年間は比較的堅調な需要環境となったものの、2020年度については、米中貿易摩擦を契機に需要が低迷する中、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大により国内外の経済活動が急激に減速し、当連結会計年度の国内粗鋼生産量は約83百万トンと1971年度以来の90百万トン割れとなる等、大変厳しいものとなりました。
国内粗鋼生産量の減少は、新型コロナウイルス感染症拡大という一時的な要因だけではなく、人口減少等による鋼材需要の構造的な減少にも起因しており、国内鉄鋼業界は、生産設備構造の抜本的改革を実行しています。
この結果、2018年度、2019年度においては計画レベルの利益を確保したものの、2020年中期経営計画の最終年度である当連結会計年度においては、国内外の需要減影響が大きく、連結売上高は1,136億61百万円、連結経常利益は63億61百万円(ROS(売上高経常利益率)5.6%)となり、いずれも計画に対して未達となりました。
一方で、この中期経営計画期間に以下の取り組みを実施し、経営基盤強化の観点から一定の成果を上げることができました。
耐火物事業では、備前転炉工場の生産体制の刷新による能力増強と品質・生産性・コスト競争力強化、各工場での自動化・合理化投資に取り組みました。
また、海外市場では、インドの連結子会社TRL KROSAKI REFRACTORIES LIMITED株式の追加取得、スペインのRefractaria, S.A.の買収といったグローバル戦略推進や、インドを中心とした需要捕捉と拡販に向けた設備投資の積極推進、海外パートナー企業との提携等、収益拡大に向けた各種取り組みを実施しました。
ファーネス事業では、鉄鋼製造設備整備作業の拡大、コークス炉リフレッシュ・高炉・熱風炉改修など大型案件の着実な受注に加え、バイオマス発電等環境分野での新規工事案件の獲得に取り組みました。
セラミックス事業では、情報通信技術の発展に伴う半導体製造装置業界及び電子部品業界の需要拡大が見込まれる中、生産能力増強による事業基盤強化を進めるとともに、燃料電池向け断熱材の拡販にも積極的に取り組みました。
今後においては、上記2020年中期経営計画で実施した各種取り組みの成果を一層深化させつつ、以下の2025経営計画の実行により、さらなる事業成長を図ります。
当社グループは、「鉄と産業を支える世界第一級の総合セラミックス企業」を目指し、中長期的な経済社会情勢も見据え、2025年度までを実行期間とする「2025経営計画」を策定し、実行しています。
[2025年経営計画 概要]
○国内耐火物需要の構造的変化に対応した事業の抜本的体質強化策の実行
○海外事業では、高い技術力を活かした拡販、パートナー企業との連携・提携等による事業拡大
○ファーネス事業では、鉄鋼分野における整備作業領域拡大、省エネ工業炉・環境炉分野での拡販
○セラミックス事業では、半導体製造装置・環境関連分野・電子部品分野での拡販、新規分野へ進出
○安全・環境・防災・内部統制分野でより高次元なレベルを追求、カーボンニュートラル、SDGsへの取り組み、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進
以上の施策を推進することにより、ROS8%以上を目指します。
Ex. 2025年度連結売上高1,500億円、連結経常利益120億円
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日(2021年6月29日)現在において、当社グループが判断したものです。
耐火物事業及びファーネス事業は、鉄鋼業界の粗鋼生産量に大きく影響を受け、国内外での粗鋼の減産(新型コロナウイルス感染症の世界的流行の長期化及び日中間の鉄鋼需給の悪化に伴う粗鋼の減産)は、当社グループの経営成績等の状況に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
また、セラミックス事業は、主に半導体製造装置業界及び電子部品業界向けの製品を製造しており、各業界の設備投資の状況や市場の動向が当社グループの経営成績等の状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクを踏まえ、生産体制、整備・施工体制の最適化(弾力的な生産体制、整備・施工体制の確立等)を図ることにより収益力を強化します。
日本製鉄㈱は、当社グループの継続的な主要取引先であり、また、当社グループは同社のグループ会社とも取引を有しています。当社グループの日本製鉄㈱の企業グループに対する売上比率は、約47.0%(連結、2021年3月期)となっています。
このため、同社グループの製鉄事業の動向や同社及び同社のグループ会社との取引の状況が当社グループの経営成績等の状況に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクを踏まえ、特定の取引先に加え、インド等の成長市場での拡販、欧米の成熟市場におけるターゲット顧客のシェア拡大等、グローバル展開をより積極的に推進します。また、耐火物事業、ファーネス事業に加え、事業分野として今後の成長が見込まれるセラミックス事業に注力します。
2020年に新型コロナウイルス感染症が世界的に流行し、世界的流行の終息が見通せない中、流行の長期化により、当社グループの事業活動に重大な支障をきたし、当社グループの経営成績等の状況に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクを踏まえ、当社グループでは、緊急対策本部を設置し、事業継続計画の策定(予防対策及び緊急対応体制の整備)を行うとともに、流行の状況に応じ、安全を最優先に考えた対策を実施しています。国内においては、在宅のテレワークの推進、オフィスにおける定期的な換気、飛沫拡散防止のためのパーテーションの設置の推進を行っています。グローバル各拠点でも、それぞれの地域で各国政府、地域の法令指導に従い、適切な対応を行っています。流行の終息まで引き続き、安全を最優先に考えた対策を実施するとともに、グローバルネットワークを活用した代替生産体制の整備、調達ソース多様化の検討を進めています。
当社グループは国内外に製造拠点を有しており、大規模災害により、各拠点の従業員や建屋、設備等に甚大な被害が発生し、操業を停止せざるを得ない場合には、当社グループの生産能力が低下し、当社グループの経営成績等の状況に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクを踏まえ、災害対応マニュアルや事業継続計画の策定、社員安否確認システムの構築、建屋の耐震補強、防災訓練等を進めています。また、グローバルネットワークを活用した代替生産体制の整備を進めています。
当社グループは、様々な場面でコンピューターシステム及びコンピューターシステムを結ぶ通信ネットワークを利用し事業活動を行っています。また、新型コロナウイルスの影響によりテレワーク者が増加しています。そうした状況下で、サイバー攻撃等により、当社ネットワークへの不正アクセスやデータの破壊・改ざん、当社・取引先の機密情報の漏洩等により、当社グループの社会的信頼の失墜を招くとともに、経営成績等の状況に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクを踏まえ、NSG-CSIRT(日本製鉄グループのComputer Security Incident Response Team)への加入により、さらなるセキュリティ強化策を講じます。また、グループ内での情報セキュリティに関するEラーニング、標的型攻撃メール抜き打ち訓練の実施等を通じ、情報管理意識の向上を図っています。こうした対策を通して、セキュリティの強化に努めます。
耐火物の原料は主に中国から輸入しているほか、同国で製造された耐火物を調達品として相当量輸入しています。また、耐火物の製造工程の一部で、焼成用燃料として液化天然ガス(LNG)、重油を使用しており、LNG価格や原油価格の高騰は、製造・輸送コストの上昇や購入品の価格上昇に繋がります。
原料価格、調達価格、LNG価格、原油価格の高騰が長期化した場合、当社グループの経営成績等の状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクを踏まえ、販売価格への転嫁を顧客との間で粘り強く交渉するとともに、調達ソース多様化の検討を進めています。
当社グループは、グローバルに事業を展開しています。その中でも、中国は、製造拠点としての重要度が高く、耐火物原料等の購入についても、中国からの調達に依存しています。さらに、販売拠点としても重要です。
中国における各種規制、政策転換、混乱等が当社グループの経営成績等の状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当社は、インドのTRL KROSAKI REFRACTORIES LIMITEDを連結子会社としており、同社の売上高は20,362百万円(2021年3月期)となっています。
インドにおける各種規制、政策転換、混乱等により、同社の事業活動に支障が生じた場合には、当社グループの経営成績等の状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、グローバルに事業を展開しています。各国・地域における売上、費用及び資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために日本円に換算されています。これらの項目は、換算時の為替レートにより、円換算後の価値が変動する可能性があります。
当社グループでは、現在のところ輸出額よりも輸入額の方が大きいため、概ね、円高は当社グループの経営成績等の状況に好影響を及ぼし、円安は悪影響を及ぼすこととなります。ただし、期末に円高が進行した場合、円換算した現地通貨建ての売掛債権について為替差損が発生し、当社グループの経営成績等の状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクを踏まえ、一部の外貨建ての営業債権債務について、一定のルールに基づき先物為替予約を利用することにより、為替変動リスクをヘッジしています。
当社グループは、その事業活動において、商取引法、独占禁止法、労働法、知的財産法、環境法、建築基準法、建設業法等の各種法的規制を受けています。
これらの法的規制により損害賠償責任が生じる場合や、これらの法的規制が改廃されたり新たな法的規制が定められたりして対応が求められる場合には、費用負担等が生じ、当社グループの経営成績等の状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは約6,563百万円の投資有価証券を保有しており(連結、2021年3月末時点)、投資先企業の経営成績不振、証券市場における市況の悪化等でその価値が下落した場合は、当社グループの経営成績等の状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、世界の主要な鉄鋼市場に製品、技術を提供するという戦略のもとに、技術提携、資本提携、出資等の方法で、各国大手耐火物メーカーとの相互連携を展開、強化することによって、グローバル展開を推進しています。
しかし、当初期待されたアライアンスの成果を挙げられない場合や、アライアンスの関係が解消された場合には、戦略の見直しを迫られ、当社グループの事業展開に支障が出る可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりです。
当連結会計年度における当社グループを取り巻く経済環境は、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けることとなりました。
当社グループの主要得意先である鉄鋼業界における当連結会計年度の国内粗鋼生産量は、前年同期比15.9%減の8,279万トンとなり、4年連続で前年度実績を下回るとともに、1971年度以来の9,000万トン割れとなりました。これに対して、2020年1~12月間の世界の粗鋼生産量は、中国での増産が寄与し、前年同期に比べ0.9%減に留まる18億6,398万トンとなりました。
国内粗鋼生産量の減少は、新型コロナウイルス感染症拡大という一時的な要因だけではなく、人口減少等による鋼材需要の構造的な減少にも起因しており、国内鉄鋼業界は、生産設備構造の抜本的改革を実行しています。
当社グループを取り巻く事業環境が厳しさを増す中、当社グループでは、2020年中期経営計画の基本方針である「世界第一級の鉄鋼用総合耐火物メーカー」の地位確立を目指し、同計画の最終年度である当連結会計年度において、当社グループの国内製造業務の中核を担う黒崎播磨セラコーポ株式会社と当社の統合推進等、将来に向けた基盤固めを中心とした各種取り組みを実施しました。
当連結会計年度における当社グループの経営成績は次のとおりです。
[売上高]
国内粗鋼生産量の減少に起因する耐火物需要及び鉄鋼製造設備整備作業の減少や、ファーネス事業での大型工事案件の受注減等により、売上高は、前連結会計年度に比べ17.3%減収の1,136億61百万円となりました。
[損益]
売上高の減少等により、営業利益は、前連結会計年度に比べ47.3%減益の49億49百万円、経常利益は、同34.8%減益の63億61百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、同32.7%減益の43億34百万円となりました。
セグメントの経営成績を示すと、次のとおりです。
なお、各セグメントの売上高は外部顧客への売上高であり、セグメント間の内部売上高又は振替高は含まれていません。また、セグメント損益は営業損益ベースです。
[耐火物事業](各種工業窯炉に使用する耐火物全般の製造販売)
売上高は、国内粗鋼生産量の減少に起因する耐火物需要の減少等により、前連結会計年度に比べ20.3%減収の910億55百万円となりました。利益は、売上高の減少等により、同59.6%減益の28億15百万円となりました。
[ファーネス事業](各種窯炉の設計施工及び築造修理)
売上高は、国内粗鋼生産量の減少に起因する鉄鋼製造設備整備作業の減少や、大型工事案件の受注減等により、前連結会計年度に比べ7.0%減収の137億30百万円となりました。利益は、売上高の減少等により、同16.1%減益の7億37百万円となりました。
[セラミックス事業](各種産業用ファインセラミックスの製造販売及び景観材の販売)
売上高は、燃料電池向け断熱材の拡販等により、前連結会計年度に比べ10.4%増収の74億12百万円となりました。利益は、設備投資に伴う償却費増及びファインセラミックス製品の品種構成の変動等により、同9.4%減益の7億2百万円となりました。
[不動産事業](店舗・倉庫等の賃貸)
売上高は、前連結会計年度に比べ微減の8億30百万円、利益は、同5.0%減益の6億71百万円となりました。
[その他](製鉄所向け石灰の製造販売)
売上高は、前連結会計年度に比べ21.6%減収の6億31百万円、損益は、24百万円の利益(前連結会計年度は64百万円の損失)となりました。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ34億11百万円増加して、1,303億54百万円となりました。流動資産は同12億91百万円減少の794億96百万円、固定資産は同47億3百万円増加の508億58百万円となりました。
流動資産減少の主な要因は、売上減に伴う受取手形及び売掛金の減少によるものです。固定資産増加の主な要因は、機械装置の取得に伴う機械装置及び運搬具の増加、並びに株価上昇に伴う投資有価証券の増加によるものです。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ26億43百万円減少して、670億65百万円となりました。流動負債は同9億26百万円減少の451億72百万円、固定負債は同17億16百万円減少の218億93百万円となりました。
流動負債減少の主な要因は、コマーシャル・ペーパーの減少によるものです。固定負債減少の主な要因は、長期借入金の減少によるものです。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ60億55百万円増加して、632億88百万円となりました。
純資産増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加です。
この結果、自己資本比率は46.1%となりました。
また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の6,436円93銭から7,133円91銭となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ15億16百万円増加し、53億1百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
営業活動の結果得られた資金は100億80百万円(前連結会計年度は90億68百万円の収入)となりました。
主な内訳は、税金等調整前当期純利益65億39百万円、売上債権の減少額45億19百万円、減価償却費28億14百万円、たな卸資産の減少額19億89百万円です。
投資活動の結果使用した資金は49億46百万円(前連結会計年度は70億44百万円の支出)となりました。
主な内訳は、設備等固定資産の取得による支出57億79百万円です。
財務活動の結果使用した資金は36億8百万円(前連結会計年度は34億75百万円の支出)となりました。
主な内訳は、長期借入れによる収入26億87百万円、長期借入金の返済による支出25億92百万円、コマーシャル・ペーパーの減少額20億円です。
④ 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 金額は製造原価によっています。
3 不動産事業に生産実績はありません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 不動産事業については、受注活動にそぐわないため、除外しています。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと以下のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としています。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っています。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
詳細については、第5[経理の状況]、1[連結財務諸表等]の「(1) 連結財務諸表」、「注記事項」、「(重要な会計上の見積り)」および2[財務諸表等]の「(1)財務諸表」、「注記事項」、「(重要な会計上の見積り)」に記載しています。
なお、重要な会計上の見積りが必要となる項目は次のとおりです。
(連結子会社株式の評価及びのれんの評価)
当社の貸借対照表に計上されている連結子会社に対する投資のうち、155億93百万円については、評価額の著しい低下の有無を判断するにあたって、実質価額の見積りは、連結子会社の将来キャッシュ・フローの割引現在価値に基づいて行っています。当該割引現在価値は、連結子会社の現状及び中期経営計画を基にするとともに、中期経営計画以降の将来見通し及び割引率を基礎としています。しかし、中期経営計画並びに将来見通しの実現には不確実性を伴うため、これらに係る経営者の判断は、会計上の見積りに影響を及ぼしています。
また、当社の連結貸借対照表上、連結子会社を取得した際におけるのれんが当連結会計年度末現在において44億93百万円が計上されています。当該のれんの減損損失認識要否の判断は、連結子会社の割引前将来キャッシュ・フローを用いています。当該割引前将来キャッシュ・フローは、連結子会社の現状及び中期経営計画を基にするとともに、中期経営計画以降の将来見通しを基礎としています。しかし、中期経営計画並びに将来見通しの実現には不確実性を伴うため、これらに係る経営者の判断は、会計上の見積りに影響を及ぼしています。
TRL KROSAKI REFRACTORIES LIMITEDの中期経営計画及び将来見通しの前提となる売上高及び利益の見込は、アクション・プランを確実に実行すること等により達成することを目指しています。
[売上高]
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ237億33百万円減少の1,136億61百万円(前年同期比17.3%減)となりました。これは主に、国内粗鋼生産量の減少に起因する耐火物需要及び鉄鋼製造設備整備作業の減少や、ファーネス事業での大型工事案件の受注減等によるものです。地域ごとの売上高は、日本が712億51百万円(前年同期比17.5%減)、インドが179億40百万円(前年同期比21.6%減)、アジアが85億56百万円(前年同期比19.7%増)、欧州が93億11百万円(前年同期比22.2%減)、その他が66億1百万円(前年同期比26.9%減)となり、海外売上高は424億9百万円(前年同期比16.9%減)、海外売上高比率は37.3%(前年同期比0.2ポイント増)となりました。
2022年3月期以降の当社グループの売上については、粗鋼生産量の増加に伴う耐火物需要及び鉄鋼製造設備整備作業の増加に加え、半導体製造装置・電子部品向けセラミックス材料の増加等が見込まれることから、増収基調にあると想定しています。
[売上総利益]
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ59億19百万円減少の205億56百万円(前年同期比22.4%減)となりました。売上総利益率は、売上高の減少等により、前連結会計年度に比べ1.2ポイント減少の18.1%となりました。
[営業利益]
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ44億38百万円減少の49億49百万円(前年同期比47.3%減)となり、営業利益率は、前連結会計年度に比べ2.5ポイント減少の4.4%となりました。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ14億81百万円減少の156億6百万円(前年同期比8.7%減)となりました。
[経常利益]
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ34億2百万円減少の63億61百万円(前年同期比34.8%減)、経常利益率は、前連結会計年度に比べ1.5ポイント減少の5.6%となりました。営業外収益は、助成金の計上により前連結会計年度に比べ8億34百万円増加の20億9百万円(前年同期比71.0%増)、営業外費用は、支払利息の減少により前連結会計年度に比べ2億円減少の5億96百万円(前年同期比25.2%減)となりました。
[親会社株主に帰属する当期純利益]
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ21億10百万円減少の43億34百万円(前年同期比32.7%減)となりました。特別利益は、固定資産売却益の増加及び関係会社株式売却益の計上により前連結会計年度に比べ2億79百万円増加の5億28百万円(前年同期比111.7%増)、特別損失は、環境対策費の減少により前連結会計年度に比べ1億75百万円減少の3億51百万円(前年同期比33.3%減)となりました。
なお、経常利益の増減要因を次のとおり分析しています。
国内耐火物事業においては、原料調達品の価格変動による利益増があったものの、粗鋼減産に伴う作業用耐火物の受注減少及び価格改定による減収の影響により、減益となりました。海外でも、中国を除く主要な国及び地域で粗鋼減となり、海外グループ会社の収益が低下しました。また、ファーネス事業及びセラミックス事業の業績低下影響も受け、減益となりました。
※表示単位未満の端数を四捨五入して表示
・原料・調達品の価格変動 17.3億円
・耐火物の受注減少 △ 30.0億円
・販売価格改定 △ 19.1億円
・コストダウン 10.8億円
・為替変動 2.9億円
・ファーネス事業 △ 1.3億円
・セラミックス事業 △ 0.4億円
・グループ会社 △ 22.7億円
・営業外等 8.5億円
当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績の分析については、第2[事業の状況]、3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「①経営成績の状況」に記載しています。
経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に照らしての経営成績の分析・検討内容については、第2[事業の状況]、1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題]の「(2) 目標とする経営指標、中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題」、「①2020年中期経営計画(2018年度~2020年度)の実行結果について」に記載しています。
当連結会計年度における財政状態の分析については、第2[事業の状況]、3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「②財政状態の状況」に記載しています。
[耐火物事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ99百万円減少して、1,025億93百万円となりました。
減少の主な要因は、売上減に伴う受取手形及び売掛金の減少です。
[ファーネス事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ4億54百万円増加して、95億78百万円となりました。
増加の主な要因は、受取手形及び売掛金の増加です。
[セラミックス事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ2億17百万円増加して、81億32百万円となりました。
増加の主な要因は、設備投資に伴う機械装置及び運搬具の増加です。
[不動産事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ7百万円減少して、11億17百万円となりました。
[その他]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ1億20百万円増加して、4億10百万円となりました。
当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性の分析については、第2[事業の状況]、3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]の「(1) 経営成績等の状況の概要」、「③ キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
当社グループの主な運転資金需要は、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資を目的とした主な資金需要は、設備の取得によるものです。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入、コマーシャル・ペーパーを基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入を基本としています。
新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない状況にありますが、当社グループの資金繰りに特段の問題は生じていません。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は32,783百万円となっています。
当社グループは、耐火物製造事業を中心とした研究開発活動を行っています。
耐火物事業においては、当社の主たる製品である鉄鋼用耐火物の開発のほか、事業の多様化を目的として耐火物の施工に関わる技術の開発にあたっています。
セラミックス事業においては、当社と有明マテリアル㈱で各種産業用ファインセラミックスの開発を行っています。
なお、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発活動の総額は
耐火物事業においては、当社の主たる製品である鉄鋼用耐火物の開発のほか、事業の多様化を目的として耐火物の施工に関わる技術の開発にあたっており、主に当社の技術研究所のスタッフ21名を中心として、次のとおり運営しています。
・鉄鋼用耐火物の販売競争力維持及び強化
・海外耐火物生産拠点の強化
・鉄鋼以外の市場への販路拡大
・基礎研究による技術力向上
・新機能原材料開発
・製造プロセス技術開発
・独自性のある製品の開発
主に鉄鋼用耐火物全般を研究対象としており、基盤研究成果に基づいた独自性のある製品の研究開発活動に取り込んでいます。
当事業に係る研究開発費は
当事業に係る研究開発費は発生していません。
各種産業用ファインセラミックスの開発を行っており、当事業に係る研究開発費は
当事業に係る研究開発費は発生していません。
当事業に係る研究開発費は発生していません。
※第2[事業の状況]の金額には、消費税等は含まれていません。