文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、「全員の創意で常に新しい商品を世に問い、居住空間の創造を通して21世紀を勝ち抜く企業集団を作ろう」を経営の基本とし、人々の生活と安全を守り、快適な住環境を創り出す部材・システムを提供し、社会の発展に貢献する企業を目指し、社員一人ひとりの人間性を尊重し、働きがいのある明るい職場を作り個々の能力向上を図り、未来に向けて常時新しい感性を持って創造・開発を行い、独自の技術を結集した世界に通ずる商品を提供し続け、株主・社員・地域への還元を継続して行い、社会と共生を図ることを経営理念として活動しております。
(2) 目標とする企業像
①建設部材・システム分野での開発型企業を目指し、建築・住宅・土木の3市場での安定的な商品供給による強固な経営基盤づくりを推進してまいります。
②技術力を背景とし、品質・納期・コストの優位性を推進するオンリーワン企業を目指してまいります。
③環境保全を主眼に置いた次世代の事業を模索し、人々にやすらぎと安心を提供し、社会に貢献する取り組みを進めてまいります。
(3) 経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
わが国経済の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症による影響は先が見えず、国内外経済の停滞は長期化の様相を呈しており、厳しい状況が続くと見込まれます。建築材料業界におきましても同様に、建設需要への直撃が懸念されるなど、予断を許さない状況が続くものと予想されます。
このような状況のなか、当社は質・量ともに製品の安定供給を最重要課題として取り組み、「やすらぎと安心の創造」を提供する企業を目指してまいります。本年3月、当社は品質保証機能の強化を目的として、「品質保証部」を「品質保証本部」に格上げしました。原料受入から施工、ひいては建物解体まで一気通貫の品質保証を実施し、お客様の信頼向上に努めます。また、品質保証本部内に設置しているリスク対策部では、新型コロナウイルス感染症の拡大により不透明さを増す経営環境下において、従業員の安全確保、生産供給体制の維持や原材料等資材の安定調達などへの準備等、事業継続の対策を講じてまいります。
販売部門では、新型コロナウイルスの影響により市場の縮小が懸念されるなかであっても、当社の主力製品である「アスロック」受注のための提案営業及び商談管理を継続し、受注率の向上・高付加価値商品受注増につなげ、「アスロック」販売の維持拡大を図ってまいります。ボードにつきましては、生産部門・開発部門と連携して、内装・土木をはじめとした各市場において既存用途にとらわれない新規用途を提案し、受注拡大につなげてまいります。生産部門では、NNPS(ノザワ・ニュー・プロダクション・システム)改善活動により、生産工場のあるべき姿である「あらゆるムダを排除し、生産効率を上げ、高品質の製品を常時出荷できる工場」を目指し、体制を構築してまいります。開発部門では、性能・機能・コストなどお客様のニーズに合わせた商品の開発を通じて他社との差別化を推進し、販売の新たな武器となる新商品の定期的な市場投入に取り組んでまいります。管理部門では、システム化による業務効率向上及びコスト削減の推進、問題発見解決型の人財育成を実行し、経営基盤の維持強化を図ってまいります。海外事業では、経済成長が鈍化している中国において、「アスロック」販売は厳しい状況で推移すると見込まれますが、これまで着実に実績を増やしてきた中国大都市圏の施主・設計院PRを更に強固に推し進め、販売の維持拡大に努めてまいります。マインケミカル事業では、「マインマグ」をご使用頂いていない農家様への新規開拓を進めるとともに、既存のお客様に対して、より多くの作物で「マインマグ」をご使用頂けるよう、作物ごとの「マインマグ」の効果をPRし、更なる増販を図ってまいります。
中期経営計画では、2027年の創業130周年に向け、経営基盤の強化と事業の更なる発展を図るため、いつも新しいことを追求、全社三大戦略(※)を展開、全領域での差別化を推進し、2023年3月期 売上高経常利益率12%以上を目指します。なお、中期経営計画定量目標につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を長期的に見通せないため、公表を見合わせます。
(※)全社三大戦略:体質強化戦略、収益拡大戦略、飛躍成長戦略
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、経営指標として、売上高経常利益率を重視しております。2023年3月期売上高経常利益率12%の達成を目指しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。リスクが顕在化する可能性の程度や時期、顕在化した場合に当社グループの経営成績等に与える影響については、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。
(1)景気変動について
当社グループの主力製品の押出成形セメント製品は、公共投資・民間設備投資及び新設住宅着工戸数等の影響を強く受けます。公共投資の動向は、公共機関の政策によって決定され安定的に推移するとは限りません。また、経済環境が悪化し民間設備投資・住宅投資が減少した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載している方法等により対応に努めてまいります。
(2)海外情勢について
当社グループは海外に拠点を置く連結子会社を有しており、当該国の政治経済環境の大幅な変化、法律改正等予期しえない事象が発生した場合、その結果が当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)為替変動について
当社グループは連結財務諸表作成のため、在外連結子会社の財務諸表を円貨に換算しております。外国為替相場の変動が外貨建財務諸表の円換算額に影響を与え、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)原材料価格及び調達について
当社グループの主力製品である押出成形セメント製品の主な原材料は国内調達のセメントですが、それ以外に中国・インド等からの輸入原材料も一部使用しております。また製造工程上、天然ガス・灯油・潤滑油等を使用しております。原材料及びエネルギーの価格の動向は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、自然災害等の発生や輸入原材料の生産国の法令の変更や政情不安等により禁輸措置がとられた場合、原材料の安定的な調達が困難となり、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、必要に応じて輸入原材料について一定量を備蓄するなどし、調達に支障を来さぬよう対策を講じております。
(5)貸倒リスクについて
当社グループでは、貸倒による損失を最小限にとどめるために、与信管理に十分注意を払っています。一方、金銭債権に対し貸倒引当金を充当していますが、顧客の経営状況の悪化等により更に貸倒が発生した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、営業債権について、主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引相手ごとに期日及び残高を管理するとともに、財政状態の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っております。
(6)投資有価証券について
当社グループは、取引先及び金融機関等の株式を保有しています。今後、経済環境及びそれらの企業の収益や財政状況によって株価が変動し評価減を行う可能性があり、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、定期的に時価や発行体(取引先企業)の財務状況等を把握し、取引先企業との関係を勘案して保有状況を継続的に見直しております。
(7)販売価格の変動について
当社グループの主力製品の押出成形セメント製品部門における売上高は全体の76%を占め、事業の中核をなしております。従って、将来において押出成形セメント製品の価格変動によっては、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載している方法等により対応に努めてまいります。
(8)固定資産の減損会計適用について
資産がその収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合、その回収可能性に見合った帳簿価額に減額し減損損失としなければならず、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載している方法等により対応に努めてまいります。
(9)退職給付債務について
当社グループの従業員の退職給付費用及び退職給付債務は、割引率や退職率等数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しております。前提条件と実際の結果が異なった場合、認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。また、割引率の低下は、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(10)繰延税金資産について
当社グループは将来の課税所得に関する見積り・仮定に基づき繰延税金資産の回収可能性の判断を行っております。将来の課税所得については、経営環境の変化等を踏まえ適宜見直しを行っておりますが、結果として繰延税金資産の一部または全部に回収可能性がないと判断された場合、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(11)石綿による健康障害について
当社グループは過去に石綿を事業に使用しており、石綿による健康障害に対する補償の発生や、損害賠償請求訴訟により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12)品質管理について
想定を超える瑕疵担保責任が発生した場合、費用が発生し当社グループ及び製品の評価を大きく毀損することとなり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、本年3月、品質保証機能の強化を目的として、「品質保証部」を「品質保証本部」に格上げしました。「品質保証本部」では、原料受入から施工、ひいては建物解体まで一気通貫の品質保証を実施し、お客様の信頼向上に努めてまいります。
(13)災害、疫病について
当社グループは生産拠点、研究開発拠点、営業拠点の事業場を複数有しており、これらの拠点のいずれかに疫病の流行、地震等の自然災害や火災等が発生した場合、その被害状況によっては当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、万一、予期しえない要因から重大な労働災害、設備事故等が発生した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは建築材料業界に属しており、新型コロナウイルス感染症に関して以下の状況が発生した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
・新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い経済活動が停滞した場合、建設需要の低迷により収益減少となる可能性
・生産拠点の従業員が感染し、生産拠点内での感染が拡大した場合、生産及び出荷に支障をきたす可能性
・感染症の影響によりサプライチェーンが途絶した場合、販売先への製品供給遅延、停止により業績へ影響を及ぼす可能性
・当社グループの販売先が感染症の影響により財政状態が悪化し、事業継続が困難となった場合、当社グループが有する売上債権の回収が困難となる可能性
当社グループは、各生産拠点において、新型コロナウイルス感染症対策に充分配慮した上で、通常生産を行っております。また、各本部、各営業拠点・国内連結子会社においては、公共交通機関利用者の時差出勤・在宅勤務の実施等により、事業活動の維持に努めております。
(14)情報漏洩に係るリスク
当社グループは多くの重要情報や個人情報を入手することがあり、コンピューターウィルスによる攻撃等予期せぬ要因から外部漏洩やデータの喪失が生じた場合、当社グループの社会的信用の失墜や損害賠償請求等が生じることとなり、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、これらの情報の外部流出が起こらないよう情報セキュリティポリシーを定め、周知徹底及び運用を図っております。
(15)偶発事象について
予期しえない法律・規則等の改正及び訴訟等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな景気回復基調にあったものの、米中貿易摩擦の長期化、英国のEU離脱等の問題に加え、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、足元では不透明感が一層強まる状況で推移しました。建築材料業界におきましては、技能工不足は過去に例を見ないレベルまで高まり、深刻なリスク要因として建設投資への影響が懸念されるなど、予断を許さない状況が続いております。
このような状況のなか、当社グループは、「やすらぎと安心の創造」のコーポレートメッセージのもと、環境負荷低減と施工現場省力化を実現し、社会に貢献する商品の拡充を目指してまいりました。
発売以来ご好評を得ている当社オリジナルの業界初の省力化工法「アスロックLS工法」に、従来では対応できなかった高層建物への仕様を加え、2019年10月に発売いたしました。高耐力クリップ「HZクリップ」を連結する技術を開発することで建物高さ31m以上の高層建物にも「LS工法」が適用可能となり、中低層から高層建物まで幅広く「LS工法」をご採用いただけます。
また、施工現場の作業効率化に寄与する「アスロック無溶接工法」を2020年1月より発売いたしました。従来の工法ではパネル留付けクリップを溶接で固定していましたが、ワンタッチで簡単に取り付けられる「NR金具」を使用することで、アスロックの健全な留付状態を維持しながら溶接工程を省略することができる工法を開発、溶接資格保有者不足への対応と施工効率化に貢献します。
当期、生産部門では、2019年5月10日に当社埼玉工場で火災事故が発生しましたが、迅速な復旧に努め、被災設備を含めた本格稼働を7月7日に開始、「アスロック」の供給能力は火災前の状態に戻っております。販売部門では、当火災事故の影響等により、「アスロック」販売は前年を下回る状況で推移しました。管理部門では、システム構築・改善による業務効率化、資材調達の安定化に努めました。海外事業では、中国国内の景気減速に伴う建築計画の延期・中止等の影響を受け、中国における「アスロック」販売は厳しい状況で推移しました。マインケミカル事業では、ミネラル肥料「マインマグ」の販売が北海道から東日本・中日本にかけて広く伸びたことから、マインマグ売上高は過去最高を更新いたしました。特に北海道では、暖冬傾向が続いたなかでも、融雪資材と肥料の撒布を省力化できる融雪兼用肥料「マインマグCb」の販売が伸長し、その融雪機能と省力性を評価いただいております。また、「マインマグ」の製造拠点であるフラノ事業所のひまわり畑は、本年度も地元の山部商工会様のご協力を得て整備しました。満開となる8月上旬には3,000㎡一面にひまわりが咲き揃い、前年を上回る来園者の皆様に観賞いただきました。
これらの結果、当社グループの単一の報告セグメントである建築材料関連事業の品種別売上高については、主力の押出成形セメント板「アスロック」は126億49百万円(前期比13.2%減少)、住宅用高遮音床材は17億16百万円(前期比1.7%減少)、住宅用軽量外壁材は26億65百万円(前期比11.0%増加)となり、押出成形セメント製品合計では170億30百万円(前期比9.0%減少)に、耐火被覆等は12億71百万円(前期比7.0%減少)、スレート関連は8億17百万円(前期比6.7%減少)となったこと等から、当連結会計年度の売上高は224億86百万円(前期比7.7%減少)となりました。
利益面については、これら売上高の減少に加え、前年より続く物流費等の高騰、人件費の増加等により、営業利益は12億1百万円(前期比48.4%減少)、経常利益は12億15百万円(前期比47.4%減少)となり、売上高経常利益率は前期比4.1ポイント減少の5.4%となりました。また、当期は火災に関連する特別利益、特別損失を計上したこと等から、親会社株主に帰属する当期純利益については8億54百万円(前期は8億92百万円の親会社株主に帰属する当期純損失。前期比17億46百万円の増加)となりました。
なお、当連結会計年度の当社グループの業績に新型コロナウイルス感染症の影響はありません。
(財政状態)
当連結会計年度末における当社グループの流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ、受取手形及び売掛金が14億54百万円、現金及び預金が6億7百万円減少したこと等により115億21百万円(前連結会計年度末と比較して15億36百万円減少)となりました。固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ、有形固定資産が3億36百万円増加したものの、投資有価証券が4億47百万円、繰延税金資産が2億56百万円減少したこと等から、141億6百万円(前連結会計年度末と比較して3億30百万円減少)となりました。この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ18億67百万円減少し256億28百万円となりました。
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ、製品補償引当金が20億21百万円、支払手形及び買掛金が4億2百万円減少したこと等から、55億24百万円(前連結会計年度末と比較して26億76百万円減少)となりました。固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ、長期借入金が短期から長期への振替により2億45百万円増加したこと等から41億82百万円(前連結会計年度末と比較して3億11百万円増加)となり、この結果、負債の合計額は、前連結会計年度末に比べ23億64百万円減少し97億6百万円となりました。
当連結会計年度末における純資産の残高は、利益剰余金が7億40百万円増加したこと等から、159億21百万円(前連結会計年度末と比較して4億97百万円増加)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は47億86百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億7百万円減少いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動による資金の増加は6億67百万円(前連結会計年度は15億72百万円の増加)となりました。これは製品補償引当金の減少額20億21百万円や、仕入債務の減少額2億89百万円等の資金の減少要因があった一方、売上債権の減少額13億37百万円や税金等調整前当期純利益13億34百万円、減価償却費5億90百万円等の資金の増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動による資金の減少は11億40百万円(前連結会計年度は6億55百万円の減少)となりました。これは有形固定資産の取得による支出10億96百万円等の資金の減少要因があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動による資金の減少は1億21百万円(前連結会計年度は5億21百万円の減少)となりました。これは親会社による配当金の支払額1億13百万円等の資金の減少要因があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における単一の報告セグメントである建築材料関連事業の品種別生産実績は次のとおりである。なお、その他の事業の生産はない。
|
品種 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比 |
|
押出成形セメント製品 |
10,449,280 千円 |
△5.5 % |
|
スレート関連 |
467,246 |
△6.6 |
|
その他 |
173,555 |
18.8 |
|
合計 |
11,090,082 |
△5.2 |
(注)1 金額は製造価格による。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
b.受注実績
当連結会計年度における単一の報告セグメントである建築材料関連事業のうち、工事の受注実績は次のとおりである。なお、その他の事業の受注はない。
|
工事別 |
受注高 (千円) |
前年同期比 (%) |
受注残高 (千円) |
前年同期比 (%) |
|
押出成形セメント製品工事 |
2,485,876 |
8.3% |
2,098,510 |
6.8% |
|
スレート工事 |
71,526 |
10.0% |
8,570 |
-% |
|
耐火被覆等工事 |
1,535,354 |
10.2% |
731,092 |
56.4% |
|
その他工事 |
703,443 |
20.0% |
366,774 |
15.3% |
|
合計 |
4,796,200 |
10.5% |
3,204,946 |
16.5% |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
c.販売実績
当連結会計年度における単一の報告セグメントである建築材料関連事業の販売実績を品種別に示すと次のとおりである。
|
品種 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比 |
|
押出成形セメント製品関連 (内、アスロック) (内、住宅用高遮音床材) (内、住宅用軽量外壁材) |
17,030,534 千円 (12,649,280) (1,716,048) (2,665,205) |
△9.0 % (△13.2) (△1.7) (11.0) |
|
スレート関連 |
817,324 |
△6.7 |
|
耐火被覆等 |
1,271,727 |
△7.0 |
|
その他 |
3,322,552 |
△1.4 |
|
合計 |
22,442,138 |
△7.7 |
なお、その他の事業の販売実績は、当連結会計年度44,815千円であり、前期比△1.4%となっている。
※2020年3月期有価証券報告書より、従来「押出成形セメント製品関連」として表示していたものを「アスロック」と「住宅用高遮音床材」、「住宅用軽量外壁材」に分けて表示している。
(注)1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりである。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
積水ハウス㈱ |
4,729,703 |
19.4 |
5,034,256 |
22.4 |
|
伊藤忠建材㈱ |
3,492,323 |
14.3 |
3,388,340 |
15.1 |
2 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる見積り及び判断を行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目は以下のとおりです。
(繰延税金資産)
繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性及び将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しております。
収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性を判断するにあたっては、一時差異等の解消見込年度及び繰戻・繰越期間における課税所得を見積っております。課税所得は、中期経営計画、経営環境等の外部要因に関する情報、当社グループが用いている内部の情報及び新型コロナウイルス感染症拡大の影響等を勘案し見積っております。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績については、以下のとおりであります。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前期比7.7%減収の224億86百万円となりました。商品別内訳については、アスロックは当社埼玉工場での火災事故の影響等により売上高126億49百万円(前期比13.2%減少)となりました。住宅用高遮音床材は売上高17億16百万円(前期比1.7%減少)に、住宅用軽量外壁材については売上高26億65百万円(前期比11.0%増加)となりました。その結果、当部門の売上高は170億30百万円(前期比9.0%減少)となりました。スレート関連は住宅設備市場での競争の激化等により当部門の売上高は8億17百万円(前期比6.7%減少)となりました。そのほかの売上高については、耐火被覆等工事が減少したこと等から、当部門の売上高は45億94百万円(前期比3.0%減少)となりました。
(営業利益・経常利益)
上記売上高の減少に加え、物流費の高騰、人件費の増加等により、営業利益は前期比11億24百万円減少の12億1百万円、経常利益は前期比10億97百万円減少の12億15百万円となり、売上高経常利益率は前期比4.1ポイント減少の5.4%となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
火災に関連する特別利益、特別損失を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は8億54百万円(前期は8億92百万円の親会社株主に帰属する当期純損失。前期比17億46百万円の増加)となりました。なお、1株当たり当期純利益は74円96銭となりました。
当連結会計年度の財政状態については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析・検討内容については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性に係る情報については以下のとおりであります。
(財務政策)
当社グループは、主に建築材料の製造販売を行うための設備投資に必要な資金及び短期的な運転資金を必要に応じて銀行等からの借入により調達することとしています。
当連結会計年度末、長期借入金の残高は2億45百万円であります。また、資金調達の安定化、資金効率、金融収支の改善を目的として、取引金融機関と総額20億円のコミットメントライン(特定融資枠)契約を締結しておりますが、当連結会計年度末の金融機関からの借入実行残高はありません。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載されているとおりであります。
該当事項なし。
当社は、不燃建材メーカーとして、人々の生活と安全を守るため、快適な住環境を創り出すと共に環境負荷を低減する資材・システムを提供し、社会貢献することを理念としております。
この理念の下、研究開発活動においては、技術力を背景とした差別化技術による新素材・新工法・新デザインパネルの開発、新分野・用途開拓商品の開発、工場の生産性向上から建設現場の施工合理化に至る総合的な技術開発を実施しております。研究開発活動の中心となる研究開発部門は、技術本部の下、中長期的視野にたった研究開発活動を積極的に推進しております。また、環境問題や資源循環型社会に適合した技術開発にも注力し、原料素材のリサイクル、環境共生商品の開発にも積極的に取り組んでいます。なお、研究開発活動においては、自社開発の他、外部との連携により外部知識を取り入れた研究開発も推進しております。
当連結会計年度の研究開発費用は
当連結会計年度における主な研究開発活動は次のとおりであります。
なお、研究開発活動はセグメント別に見ると、建築材料関連事業のみであり、その他の事業の実績はありません。
建築材料関連事業
(1) 押出成形セメント製品
・一般建築向け建材
主力商品である押出成形セメント板「アスロックNeo(ネオ)」では、現場省力化工法「LS(Labor Saving)工法」において、建物高さ 31m以上の高層建物に対してもLS工法を適用可能とする仕様の開発が完了し、2019年10月より発売を開始しました。さらに、専用回転防止金具「NR金具」を使用することでパネル留付クリップの溶接工程を省略した「アスロック無溶接工法」の開発が完了し、2020年1月より発売を開始しました。
建築現場の省力化への対応では、深刻化する人手不足に対応するため、更なる省力化を目的とする工法の開発を実施しております。
また、建物の内外装を演出する、新しいデザインのパネルや新たな仕上げ方法を適用したパネル等の開発を実施しております。
その他、一般建築向け建材では、環境対策など市場のニーズに合わせた商品開発を実施しております。
・住宅向け建材
住宅向け建材では、居住環境の向上に向けた商品開発を他社と共同で実施しております。
・土木向け建材
各種インフラ整備と、工期短縮・現場省力化に対応できる土木建材の開発を他社と共同で実施しております。
(2) その他製品及び研究
・スレートボード
スレートボードでは、特定ユーザーのニーズに合わせて機能を特化したボードの開発を実施しております。また、既存商品の用途開拓・工法開発も合わせて進めております。
・肥料
マインマグシリーズでは、西日本、東日本地区において、地域農協や公的機関等と連携、地域農産物の生育、品質に関する課題に取組み、九州、中国地区では、水稲の食味向上、麦、スイートコーンの収量アップ、中部地区では、野菜の栄養バランス改善等の効果を確認し、試験結果を基に施用推進を図っております。関東地区では、ネギに対する肥効評価を踏まえて、更に貯蔵性向上に向けた試験を進めております。
北海道では、近年、採用が増えてまいりました畑作品目(麦、ビート、芋、豆類)について、引き続き施用事例を集積、検証し、ビートでは肥料成分の吸収特性から資材適性を確認、豆類では収量増の結果が得られ、畑作全般に使える資材として商品力の向上を図りました。
・基礎研究・応用研究
次世代の基幹商品を生み出すための素材研究、機能特化型商品開発、付加価値商品開発、製造技術開発、工法技術開発及び、既存商品の品質・性能向上を目指した研究開発を技術研究所・開発部を中心として進めております。
当社は今後も、市場ニーズを的確に捉えた研究開発を進めてまいります。