第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、「常に個性的な新しい価値を創造して、強い企業を構築し、全社員の幸福と社会の繁栄に貢献する」という経営理念を制定し、グループ全体で共有するとともに、全社員の行動規範としております。

また、中長期的な視点に基づいた企業経営を行っていく上で指針となる長期ビジョンを次のとおり策定しております。

 

人と社会の未来創造へ貢献する高い志と変革への実行力を持ち、

光とエレクトロニクス、環境・エネルギーの分野において、

最高品質の先進素材を世界中に提供することで、

お客様とともに技術を革新する「夢実現企業」となる

 

長期ビジョンを実現するため、各事業の方針を次のとおり策定しております。

① 光事業

光製品事業部は、光学ガラス市場が緩やかに縮小する中、総力を挙げて生産スケールの確保に向けた拡販活動を行う。そのため、積極的に監視カメラ、車載カメラ、産業機器等BtoB向け製品などの受注獲得に向けて行動し、用途展開により新規市場を獲得し、受注を底上げしていく。また、非球面レンズなど素材を加工して付加価値を高めた製品の比率を向上するため、開発・生産・販売を強化する。

② エレクトロニクス事業

特殊品事業部は、シンプル(自動化・簡素化・高効率化等)で、お客様とともに技術革新を達成できる濃い技術力を持つ事業部を目指す。更に、収益構造の変革を継続実践することによって、すべての職場で真の付加価値を高められるような価値創造型事業部へ進化していく。これら志を持って、利益体質の強化を図る。

③ 内部管理体制の変革

1)事業支援センター:強いオハラ、強い組織、強い個人の再構築により支援体制を強化する。

2)管理センター:グループの連携強化を図り、事業構造の転換を効率的に支える。

 

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、第112期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を策定しています。

本中期経営計画は、第101期に掲げた「長期ビジョン2020」の最終期間となることから「OHARA VISION 2020 & BEYOND」と題し、2020年のみならず2020年以降の“飛躍” へ向けて、更なる財務体質の改善と、次世代の成長戦略を推進する「再成長軌道への回帰」を目指します。

コンセプトは、「マテリアル+ソリューションのオハラ」とし、ガラスを熔解する会社から、お客様の困りごとを熔かして解決する会社へシフトしてまいります。

具体的には、オプト・エレクトロニクスの次世代技術が活用される成長市場として「モバイル・モビリティ市場」に狙いを定め、その新たな市場に貢献していくため、全社横断組織を新設し、マーケティング機能の強化に取り組んでまいります。また、更なる利益創出体質へのシフトを加速させるため、調達活動を強化、徹底的な原価低減を進めてまいります。

本中期経営計画の初年度である第110期は、光事業において、新製品及びレンズ加工品の拡販という取り組みが奏功したほか、エレクトロニクス事業において、耐衝撃・高硬度クリアガラスセラミックス「ナノセラムTM」の販売が進展したことなどから、業績目標を達成しました。また、以上の状況を踏まえ、一部の経営指標について、最終年度である第112期の目標指標を修正しました。


本中期経営計画の経営指標は以下のとおりです。

目標指標(第112期)

売上高    300億円以上

営業利益   35億円以上(当初目標は、24億円以上)

ROE(自己資本利益率)        8.0%以上(当初目標は、5.0%以上)

総資産有利子負債比率            8.0%以下

エレクトロニクス事業売上高比率 45.0%以上(当初目標は、40.0%以上)

 

 

(3) 会社の対処すべき課題

今後の経営環境につきましては、世界経済は、米中通商摩擦の影響が懸念されるものの、総じて緩やかな回復が続くものと見込まれます。アジア地域では、中国における貿易制限措置の影響などが懸念されるものの、総じて景気は堅調に推移するものと見込まれます。米国経済は、通商問題や政策動向などの影響が懸念されるものの、堅調な経済成長が見込まれます。欧州では、英国のEU離脱問題の影響などが懸念されるものの、景気は緩やかに回復するものと見込まれます。日本経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、緩やかな回復が続くものと想定されます。

当社グループの光事業の関連市場では、デジタルカメラ市場は、コンパクトタイプの需要減少が続き、レンズ交換式タイプでは、一眼レフ機からミラーレス機への移行期に一時的な需要変動が予想されます。一方、プロジェクター、監視カメラ、車載カメラなどの分野では、高精細化などの進展により、品質の高い光学ガラスに対するニーズが高まるものと見込まれます。エレクトロニクス事業の関連市場においては、露光装置は、FPD向けの一部で調整局面が続く一方、半導体向けは、米中通商摩擦の影響が懸念されるものの、堅調な需要が期待されます。また、宇宙関連産業も需要の拡大が見込まれます。

 

事業別の主要施策は次のとおりであります。

① 光事業

フルサイズミラーレスカメラ、高輝度プロジェクター、車載センシングカメラといった光学機器の高精細化や高精度化に合わせ、お客様の課題への最適なソリューションを提供することで、収益の拡大を図っていきます。光学ガラスの開発においては、引き続き競争力のある新製品の投入に努め、製品ラインアップの強化を進めます。また、ガラスモールドレンズ増産のための設備が本格稼働することから、グループを挙げて販売に取り組み、レンズ加工品の販売比率を高めていきます。

② エレクトロニクス事業

最も注力している耐衝撃・高硬度クリアガラスセラミックス「ナノセラムTM」は、スマートフォン向けの引き合いの増加が見込まれます。まずは、当初計画していた生産体制を整え、着実に実績を積み上げていきます。また、露光装置、光通信関連及び宇宙・天文向けについては、需要動向を的確に捉えた販売活動を行っていきます。リチウムイオン伝導性ガラスセラミックス「LICGCTM」は、全固体電池などの次世代電池研究開発分野におけるスタンダード材としてのポジションを維持、拡大するとともに、液系リチウムイオン電池の特性向上につながる添加材としての採用実績形成を進めていきます。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 特定事業への依存リスク

当社グループは光事業への依存度が高く、売上高に占める割合は約62%となっております。カメラ市場の縮小や、原料費の高騰、また国内外における競合他社との競争激化などにより、売上及び利益率が下落する可能性があります。今後も品質、価格、納期対応でお客様に満足していただけることを第一と考えて業務革新・効率化を推進し、高効率の生産体制を築くことで、光事業の柱を強固としていくとともに、エレクトロニクス事業でも製品ラインナップを強化していくことで事業の拡大に努めてまいりますが、その成否によっては業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 特定顧客への依存リスク

当社グループのエレクトロニクス事業では専門性の高い特殊ガラスをエレクトロニクス製品関連市場に供給しておりますが、高度な専門性、特殊性が故、特定の顧客への依存度が高くなっております。今後も新規分野への研究開発並びに新規顧客の獲得を目指して積極的な活動を継続してまいりますが、これらの特定顧客からの発注数量が急激に減少した場合には、業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 為替相場の変動リスク

当社グループの生産及び販売活動はアジア地域を中心にグローバルに展開しており、外貨建ての取引を含んでいるため為替相場の変動による影響があります。これらのリスクに備えるため為替予約等を利用しておりますが、すべてのリスクを排除することは不可能であり、また、急激な円高は製品の価格競争力も低下させますので、業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 金利の変動リスク

当連結会計年度末における当社グループの連結有利子負債残高は4,848百万円であります。有利子負債は、前連結会計年度末比で、借入金を返済したことなどにより減少しておりますが、財務体質良化のため、引き続き削減を推し進めてまいります。また、金利情勢やその他金融市場が急激に変動する場合には、業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 海外での事業展開に係るリスク

当社グループはアジア地域を中心として積極的な海外事業展開を図っており、海外売上高は連結売上高の約51%となっております。海外市場への事業進出には、予期しない法律又は規制の変更、税法の改定・移転価格税制などによる課税、不利な政治又は経済要因、人材の採用と確保の難しさ、為替レートの変動による業績への影響、テロ、戦争その他の要因による社会的混乱などのリスクが内在しており、それらが発生した場合には、業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 訴訟に関するリスク

当社グループは国内外の事業活動に関して、訴訟、紛争、その他の法的手続きの対象となる恐れがあります。当連結会計年度において当社グループの事業に重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりませんが、将来において提起された場合には、業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(7) 資本上位会社に関するリスク

(セイコーホールディングス株式会社について)

セイコーホールディングス株式会社は当社の筆頭株主(2018年10月末現在、発行済株式総数(自己株式を除く。)に対する所有割合19.3%)であり、当社は同社の持分法適用関連会社であり、同社は当社の「その他の関係会社」であります。

当社は、同社グループから、現在社外取締役1名、社外監査役1名を受け入れておりますが、第109期、第110期において営業取引はございません。

一方、当社は、同社株式を、2018年10月末現在51,261株(同社発行済株式総数に対する所有割合0.1%)を保有しております。これは、将来、当社と同社グループの関係強化を目的としたものであります。

当社は同社に対し、今後も安定株主としての役割並びに将来の関係強化を期待しておりますが、今後、同社と当社の良好な関係が維持できなければ当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

(キヤノン株式会社について)

キヤノン株式会社は当社の第2位株主(2018年10月末現在、発行済株式総数(自己株式を除く。)に対する所有割合19.3%)であり、当社は同社の持分法適用関連会社であり、同社は当社の「その他の関係会社」であります。

当社は、同社グループから、現在社外取締役1名、社外監査役1名を受け入れており、第109期、第110期における取引状況は「関連当事者情報」に記載のとおりであります。なお、当社製品の販売についての価格、その他の取引条件は、市場価格、総原価などを勘案して交渉の上、決定しており、特に利益相反等は生じておりません。

一方、当社は、同社株式を、2018年10月末現在729,658株(同社発行済株式総数に対する所有割合0.1%)を保有しております。これは、将来、当社と同社グループの取引関係の維持強化を目的としたものであります。

当社は同社に対し、今後も安定株主としての役割並びに将来の関係強化を期待しておりますが、今後、同社と当社の良好な関係が維持できなければ当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(8) 原材料に関するリスク

当社グループが使用している原材料の中には、メーカーや産地の限られているものがあり、入手困難により生産に支障が生ずる可能性があります。また、原材料価格は生産状況、為替相場、市況の変動などにより高騰する可能性があり、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 地震やその他の自然災害、事故等によるリスク

当社グループでは、地震や大規模な水害、火山の噴火などの自然災害や事故、新型インフルエンザ等の感染症の流行等の発生時にも、重要な事業を継続し、企業としての社会的責任を遂行するとともに、お客様が必要とする高性能・高品質の製品やサービスの安定的供給等の当社グループの事業活動の継続のために、事業継続計画を策定しております。また、当社グループでは、耐震対策や定期点検、防災訓練等の取り組みを実施しております。

しかし、想定を超える自然災害や事故等が発生した場合、当社グループの機能停止、設備の損壊、電力・水・ガス等の供給停止、公共交通機関や通信手段の停止、サプライチェーンへの被害等により、顧客への製品出荷停止等が発生し、当社グループの事業活動の継続に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における世界経済は、年度後半に米中通商摩擦が生じたものの、緩やかに回復しました。アジア地域では、中国経済は景気の持ち直しの動きに足踏みが見られたものの、その他の地域では景気は緩やかに回復しました。米国経済は、個人消費や設備投資が増加したことなどから、景気は着実な回復が続きました。欧州経済は、消費の増加などを背景に、景気は緩やかに回復しました。日本経済は、個人消費の持ち直しや設備投資の増加などから、景気は緩やかに回復しました。

当社グループの光事業の関連市場では、デジタルカメラはコンパクトタイプの需要減少が続いたものの、レンズ交換式タイプはミラーレス機の需要が増加しました。一方、エレクトロニクス事業の関連市場では、露光装置は、FPD向けの一部で弱めの動きが見られたものの、半導体向けは堅調を維持しました。

なお、当連結会計年度における米ドル及びユーロの平均為替レートは、110.46円及び131.13円となり、前年度に比べて米ドルが約1.4%の円高、ユーロは約5.4%の円安で推移しました。

このような状況のもと、当連結会計年度の業績は、次のとおりとなりました。

売上高は、光事業において光学機器用レンズ材の需要が増加したほか、エレクトロニクス事業において耐衝撃・高硬度クリアガラスセラミックス「ナノセラムTM」の販売が進展したことに加え、半導体露光装置向け高均質ガラスの需要が増加したことなどから、28,221百万円(前年度比14.6%増)となりました。

損益面では、売上総利益は、原料価格の上昇や業務委託費用の増加が見られたものの、グループを挙げて生産効率の向上や原価低減活動を推進したことなどから、9,290百万円(同28.4%増)となりました。販売費及び一般管理費は、販売増加に伴い運送費などの一部経費や研究開発費が増加したことなどにより、6,019百万円(同9.0%増)となり、営業利益は3,270百万円(同90.7%増)となりました。経常利益は、営業外収益として持分法による投資利益を計上したことなどにより、3,705百万円(同65.2%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、業績回復に伴い、繰延税金資産を見直したことなどにより、3,220百万円(同112.7%増)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

 

光事業

当事業の主力製品であります光学プレス品は、デジタルカメラやプロジェクターなど光学機器の性能向上が進展する中、これらに適した新製品やレンズ加工品の販売に努めたことから、売上高は14,883百万円(前年度比14.1%増)となりました。また、光学ブロック品の売上高は2,741百万円(同20.0%増)となりました。

これらの結果、当事業の売上高は17,625百万円(同14.9%増)、営業利益は1,373百万円(同99.6%増)となりました。

 

エレクトロニクス事業

特殊品は、FPD露光装置向け極低膨張ガラスセラミックスの販売が減少したものの、スマートフォン向け「ナノセラムTM」の販売が進展したほか、半導体露光装置向け高均質ガラスの販売が増加したことなどから、売上高は6,761百万円(前年度比19.7%増)となりました。また、石英ガラスは、FPD露光装置向けの販売が減少したものの、半導体露光装置や半導体フォトマスク向けの販売が堅調に推移したことなどから、売上高は3,834百万円(同5.1%増)となりました。

これらの結果、当事業の売上高は、10,596百万円(同14.0%増)、営業利益は1,897百万円(同84.7%増)となりました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、たな卸資産の増加、有形固定資産の取得や長期及び短期借入金の返済による支出があったものの、税金等調整前当期純利益の計上があったことなどにより、前連結会計年度末に比べて895百万円増加し、当連結会計年度末には10,878百万円(前連結会計年度末比9.0%増)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は3,016百万円(前年度比53.9%増)となりました。

これは、たな卸資産の増加による支出1,333百万円(同134.2%増)の計上があったものの、税金等調整前当期純利益3,705百万円(同62.6%増)、退職給付に係る負債の増加186百万円(前年度は235百万円の減少)や仕入債務の増加464百万円(前年度比367.6%増)による収入を計上したことなどによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は937百万円(前年度比33.5%減)となりました。

これは、有形固定資産の取得による支出1,129百万円(同12.5%増)や、定期預金の純増減額460百万円(前年度は402百万円の減少)があったことなどが主な要因であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は1,158百万円(前年度比33.3%減)となりました。

これは、長期及び短期借入金の返済による支出(純額)494百万円(同62.2%減)や、配当金の支払額487百万円(同95.6%増)があったことなどが主な要因であります。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2017年11月1日

至 2018年10月31日)

前年同期比(%)

光事業(千円)

18,247,260

115.7

エレクトロニクス事業(千円)

10,515,455

109.7

合計(千円)

28,762,715

113.4

 

(注) 1.金額は、販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b. 受注実績

当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2017年11月1日

至 2018年10月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

光事業

17,943,271

113.9

3,354,876

111.4

エレクトロニクス事業

10,993,506

115.4

2,542,123

117.2

合計

28,936,777

114.5

5,897,000

113.8

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2017年11月1日

至 2018年10月31日)

前年同期比(%)

光事業(千円)

17,625,648

114.9

エレクトロニクス事業(千円)

10,596,130

114.0

合計(千円)

28,221,778

114.6

 

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2016年11月1日

至 2017年10月31日)

当連結会計年度

(自 2017年11月1日

至 2018年10月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

キヤノン株式会社

4,760,132

19.3

 4,906,014

 17.4

 

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計基準は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。

当社の連結財務諸表の作成において、損益又は資産の状況に影響を与える見積り、判断は、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づいた合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 経営成績の分析

売上高

売上高は、28,221百万円(前年度比14.6%増)となり、前年度と比較して3,593百万円の増収となりました。

売上高を、セグメントごとに分析すると、光事業の売上高は、17,625百万円(同14.9%増)となり、エレクトロニクス事業の売上高は、10,596百万円(同14.0%増)となっております。

光事業において、デジタルカメラやプロジェクターなど光学機器の性能向上が進展する中、これらに適した新製品やレンズ加工品の販売に努めました。

エレクトロニクス事業において、FPD露光装置向け極低膨張ガラスセラミックスの販売が減少したものの、スマートフォン向け「ナノセラムTM」の販売が進展したほか、半導体露光装置向け高均質ガラスの販売が増加しました。

売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価は、18,931百万円(前年度比8.9%増)となり、前年度と比較して1,540百万円の増加となりました。原料価格の上昇や業務委託費用の増加が見られたものの、グループを挙げて生産効率の向上や原価低減活動を推進したことなどから、増加率は売上増加率を5.7ポイント下回りました。費目別では、外注加工費などが原価削減活動により減少しました。

販売費及び一般管理費は、6,019百万円(同9.0%増)となりました。これは、販売増加に伴い運送費などの一部経費や研究開発費が増加したことなどによります。なお、売上高販売管理費比率は21.3%と前年度比1.1ポイント低下しております。

営業利益

営業利益は、3,270百万円(同90.7%増)となりました。売上高が増加する中、生産性の改善に努めたことが主な要因であります。

営業外損益

営業外収益は、489百万円(同21.8%減)となりました。これは、為替差益が減少したことが主な要因であります。

営業外費用は、54百万円(同44.7%減)となりました。これは、固定資産除却損が減少したことが主な要因であります。

親会社株主に帰属する当期純利益

税金等調整前当期純利益は、3,705百万円(同62.6%増)となり、法人税等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、3,220百万円(同112.7%増)となりました。

 

 

b. 財政状態の分析

当連結会計年度末における総資産は58,731百万円(前年度末比7.9%増)となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が増加したほか、投資有価証券が時価評価により増加したことなどによるものであります。

流動資産の残高は31,911百万円(同10.4%増)となりました。これは、現金及び預金、受取手形及び売掛金並びにたな卸資産が増加したことなどによるものであります。

固定資産の残高は26,819百万円(同5.0%増)となりました。これは、有形固定資産において、建設仮勘定が増加したほか、投資その他の資産において、投資有価証券が時価評価により増加したことなどが主な要因であります。

流動負債の残高は9,262百万円(同29.1%増)となりました。これは、短期借入金が減少した一方で、固定負債からの振替によりリース債務が増加したほか、支払手形及び買掛金が増加したことなどが主な要因であります。

固定負債の残高は5,428百万円(同10.3%減)となりました。これは、繰延税金負債が増加した一方で、リース債務や長期借入金が減少したことなどが主な要因であります。

当連結会計年度末における純資産の残高は44,040百万円(同6.9%増)となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより利益剰余金が増加したことなどが主な要因であります。

 

c. キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて895百万円増加し、当連結会計年度末には10,878百万円(前連結会計年度末比9.0%増)となりました。

詳細につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。

運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入等の製造費用や販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資目的の資金需要は、設備投資等によるものであります。

これらの資金につきましては、まず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分については主に銀行借入にて必要な資金を調達しております。

 

d. 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、第112期を最終年度とする3ヶ年の中期経営計画を策定しております。その主な内容、目標指標及び初年度である第110期の状況等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループの研究開発は、高品質かつ顧客満足度の高い新製品を市場に投入していくことで、グループ全体の業容拡大に資することを目的とし、当社の研究開発部門が中心となって進めております。基礎研究の分野では、約80年にわたる光学及び特殊ガラスの製造を通じて培われた材料設計のノウハウや生産技術を基盤として、光、エレクトロニクス、環境・エネルギー等の幅広い分野において競争優位性をもった新素材の研究開発を進め、また、応用化研究の分野では、より高度な生産技術を開発することで、既存製品のさらなる高性能・高品質化かつ低コスト化を進めております。

なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は944百万円であります。

 

当連結会計年度におけるセグメント別の研究開発活動の主なものは次のとおりであります。

(1) 光事業

・色収差補正に優れた光学ガラスの開発

・屈折率の温度特性に優れた光学ガラスの開発

・耐環境性に優れた光学ガラスの開発

・コスト競争力に優れた光学ガラスの開発

なお、当事業に係る研究開発費は228百万円であります。

 

(2) エレクトロニクス事業

・耐衝撃・高硬度クリアガラスセラミックス(ナノセラムTM)の材料開発、加工技術開発

・リチウムイオン伝導性固体電解質の開発

・ウエアラブル用途等薄板成形技術の開発

・耐放射線光学ガラスの開発

なお、当事業に係る研究開発費は715百万円であります。