国内景気は、各種政策の効果により企業収益は回復を続け、それに伴い雇用情勢・企業投資も増加し緩やかに回復していくものと思われます。しかし、海外の景気の動向によっては下振れするリスクを依然として抱えております。当社を取り巻く環境は、新設住宅着工戸数が伸び悩み、将来的には減少していくと予想されており、また企業間競争の激化など、引続き厳しい状況が続くものと思われます。
このような厳しい市況環境の中、平成27年4月から平成30年3月までを対象とした第4次中期経営計画を策定し、『需要を創造し、社会に広く認知されたJanisブランドの構築』をスローガンとし、大型設備投資による製造原価低減と国内衛生陶器メーカーとして高品質な商品づくりに注力し、経営理念にある独創性と活力ある人材づくりをすすめ、お客様視点で高付加価値商品やサービスをご提供してまいります。
こうした課題に対処するため、以下の基本方針に社員一丸となって全力で取り組んでまいります。
① 『日本ブランド』の衛生陶器メーカーとして、国内外の特色ある企業とのコラボレーションを推進し、事業基盤の拡大を図ってまいります。
② トイレメーカーとしてコア技術に磨きを掛け、安全で品位ある『フロントスリム』商品をご提供すると共に、安心で迅速なサービス対応を通じてお客様のニーズを事業運営に反映してまいります。
③ 国内メーカーとして環境負荷とコストを低減し、お客様にお役立ちできる『提案営業』を推進し、社員一同『業績を尊重する精神』を貫き、継続的に業績を確保してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には以下のようなものがあります。なお、当社グループは、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
当社グループの営業収入は日本国内向けの売上によるものであることから、日本経済の影響を強く受けるものとなっております。具体的には、新設住宅着工戸数の影響を大きく受けております。従いまして、今後、新設住宅着工戸数が落ち込むようであれば、当社グループの経営に悪影響を及ぼす可能性があります。
衛生機器業界では、新しい競合先の台頭はあまり予想されないものの、既存競合先は海外生産及び海外からの安い商品の調達を進めており、価格競争が激化する可能性があります。また、競合先が革新的な新商品を開発し、当社グループ取扱製品の急速な陳腐化、市場性の低下をまねく可能性があります。その場合、当社グループの経営に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、売上の半分程度を得意先からの生産委託に依存しております。生産委託については、金額は定められておらず、今後、OEM生産額が減少する可能性があり、その場合、当社グループの経営に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの生産活動にあたっては、陶器原料、樹脂原料、金具部品、LNG等の燃料、ダンボール等、種々の原材料を使用し、商品を生産しております。これら原材料・燃料等の価格変動に対しましては、生産効率化等で吸収を図っておりますが、市況が高騰し、予想を上回る原材料・燃料費の上昇が起こった場合には、当社グループの経営に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの製品には、海外から仕入れているものが若干含まれているため、当社グループの経営成績に対して、円高は好影響をもたらし、円安は悪影響をもたらします。また、国内の商社等から円建てで調達している海外産の原材料や、燃料等についても、為替等の相場変動により仕入価格が上下する可能性があります。
当社グループは、厳しい品質管理基準に基づいて各種の製品を製造しております。しかし、全ての製品について欠陥がなく、将来に回収、無償修理、補償等が発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償保険については保険加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。さらに、引続き当社がこのような保険に許容できる条件で加入できるとは限りません。従いまして、大規模な製品の欠陥が発生した場合、多額のコストの発生や、当社の評価に重大な影響を与え、それにより売上が低下し、当社グループの経営に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの生産拠点は愛知県常滑市に集中しております。耐震工事等の必要な措置は講じておりますが、東海地震・東南海地震等の大規模災害が発生した場合、操業ができなくなる事態が考えられ、当社グループの経営に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、緩やかな回復状態が続いております。雇用環境は改善傾向にあり、個人消費も持ち直しの動きが見られます。また、企業収益も改善してきており、設備投資も持ち直しの傾向が見られます。しかし、米国の政策動向、急な為替相場の変動、アジア経済の不確実性もあり、先行きが不透明な状況にあります。
当社関連業界におきましては、持家の着工が弱含みで推移しており、当連結会計年度における新設住宅着工戸数は前年比2.8%減少しており、当面この水準で推移していくと思われます。
こうした状況の中、お客様にお役立ちできる『提案営業』を推進し、「フロントスリム」トイレを中心とした拡販に注力し、売上高の拡大を図ってまいりました。生産面では、更新した焼成炉により燃費率向上を図ることができ、製造原価を低減させるとともに環境負荷も低減させてまいりました。また従来より全社で取り組んでおりますコスト削減活動を進めるとともに、『業績を尊重する精神』を全社員が常に意識し、製造原価低減を中心に収益率の向上に努めてまいりました。
子会社化した株式会社ファインテック高橋とは、双方の経営資源を有効活用し売上と利益の更なる拡大を図り、将来へ繋がる新たな取組みを計画しております。その結果、当連結会計年度の売上高は5,498百万円(前年同期比26百万円減)、営業利益は71百万円(前年同期比38百万円減)、経常利益は103百万円(前年同期比31百万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益は73百万円(前年同期比56百万円減)となりました。
なお当社グループは、衛生機器の製造・販売の単一セグメントであります。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や合理的な方法等で処理しておりますが、引当金や資産の陳腐化等による評価減につきましては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、財政状態及び経営成績に影響を与える見積り額にて計上しております。なお、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と見積り額が異なる場合があります。
衛生機器事業は新設住宅着工戸数の影響を大きく受けております。従いまして、今後、新設住宅着工戸数が落ち込むようであれば、当社グループの経営に悪影響を及ぼす可能性があります。また、衛生機器業界では、新しい競合先の台頭はあまり予想されないものの、既存競合先は海外生産及び海外から安い商品の調達を進めており、価格競争が激化する可能性があります。
今後の見通しにつきましては、景気は底堅く緩やかに回復していくものと思われます。そして企業収益の回復に伴い、雇用情勢の改善、設備投資の増加もしていくものと思われます。しかし海外の景気の動向によっては下振れするリスクを依然として抱えております。当社を取り巻く事業環境としましても、将来的には新設住宅着工戸数は減少していく予想がされており、企業間競争の激化など、厳しい状況が続くものと思われます。
このような厳しい状況に対応するため、当社は、営業面では、Janisブランドを構築すると共にメンテナンス網
を充実させ、サービスの向上を図ってまいります。また、OEM専属部署を細分化し、営業提案を強化することによ
り安定的な売上基盤を構築してまいります。そして、需要創造する提案営業をより一層推進し、新規事業を開拓し
てまいります。
生産面では、焼成炉更新により製造原価と共に環境負荷を低減し、日本メーカーとして絶対品質と品位を追求
し、ブランド構築を図ってまいります。またモノづくり研究を未来思考でおこない、素材・機能・意匠・製法など
を追求し、今までにない価値ある挑戦的な商品を作り出してまいります。
これらの対策を実施しながら、大手にはできない商品・サービスを提供することにより、当社の企業価値を高
め、将来の景気に左右されることのない、継続的かつ安定的な収益を確保できる事業体制を整えていく所存であり
ます。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
|
衛生機器事業 |
2,662,237 |
+0.2 |
|
合計 |
2,662,237 |
+0.2 |
(注) 1.金額は製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
仕入高(千円) |
前年同期比(%) |
|
衛生機器事業 |
1,727,545 |
+6.2 |
|
合計 |
1,727,545 |
+6.2 |
(注) 1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
衛生機器事業 |
5,498,966 |
△0.5 |
|
合計 |
5,498,966 |
△0.5 |
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) |
|
|
タカラスタンダード㈱ |
1,491,522 |
27.0 |
1,454,960 |
26.5 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べてほとんど増減がなく2,511百万円となりました。主な内訳は、受取手形及び売掛金の減少224百万円と電子記録債権の増加234百万円であります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ68百万円減少して2,770百万円となりました。主な内訳は、有形固定資産の減少91百万円、差入保証金の減少16百万円と投資有価証券の増加34百万円であります。
この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて68百万円減少し、5,282百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べてほとんど増減がなく1,280百万円となりました。主な内訳は、支払手形及び買掛金の増加40百万円、製品保証引当金の増加15百万円、前受金の増加14百万円とリース債務の減少60百万円、未払法人税等の減少12百万円であります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて122百万円減少し1,154百万円となりました。主な内訳は、長期借入金の減少90百万円、リース債務の減少48百万円と退職給付に係る負債の増加21百万円であります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて118百万円減少し、2,434百万円となりました。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べて50百万円増加し2,847百万円となりました。主な内訳は、その他有価証券評価差額金の増加23百万円、利益剰余金の増加18百万円、新株予約権の増加12百万円であり、自己資本比率は53.0%となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて68百万円減少し、455百万円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、277百万円(前連結会計年度は193百万円の増加)となりました。主な内訳は、減価償却費187百万円、税金等調整前当期純利益111百万円、仕入債務の増加40百万円による資金の増加と、法人税等の支払額46百万円、たな卸資産の増加46百万円による資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、77百万円(前連結会計年度は111百万円の増加)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出93百万円による資金の減少と、有形固定資産の売却による収入8百万円による資金の増加によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、269百万円(前連結会計年度は328百万円の減少)となりました。主な内訳は、リース債務の返済による支出100百万円、長期借入金の返済による支出90百万円、配当金の支払額54百万円、社債の償還による支出20百万円による資金の減少によるものであります。
該当事項はありません。
省エネ商品を積極的に選択される時代に、弊社としても「省エネルギー商品の開発」に今期も引き続き注力してまいりました。
温水洗浄便座においては省エネ基準達成率を、便器においては節水を意識した商品開発に取り組み、洗面化粧台においては、水栓の節湯化とLED照明化粧鏡の商品設定を展開し、環境負荷低減に貢献する商品展開を進めてまいりました。
今後も継続しての「省エネルギー商品」を展開していく上で、水流体の挙動を流動解析から追求し続け、シンプルな流路構造と形状でさらなる便器性能の向上を図ってまいります。また、温水洗浄便座においても省エネ性と快適性を満足する開発を継続してまいります。さらに「少子高齢化」の時代に合った、省エネ商品、利便性の高い商品設定を日本の陶器メーカーとして、あらゆる顧客ニーズに対応すべく、弊社にしかできない商品研究・商品開発を積極的に取り組んでまいります。
本来、洗浄水流の力を損なうことなく洗浄性能を最大限引出す便器形状を追い求め、4.8L対応の節水トイレの更なる機能改良・改善を進めてまいりました。
また、弊社の代名詞でもある「フロントスリム」便器のラインナップを充実、継続させつつをリフォーム・リノベーションに対応すべく、商品を展開してまいりました。
弊社では、これまでの温水洗浄便座の節電への取組として、内蔵する温水タンクを小型化することで保温に使用する電力を削減してまいりました。
これからは、無駄な電力をこれまで以上に削減できるように改善をすると共に、プラスワン機能、デザイン性に優れた商品開発にも継続して取組んでまいります。
今まで節水トイレ開発で研究を進めてきた水流体の挙動の最適化を狙い、流路形状を追求していくと共に、3D CAD・モデリングを活用し商品化への早期展開を継続して実施してまいります。
日本の陶器メーカーとして、顧客・時代ニーズに対応すべく商品を展開してまいります。
当連結会計年度の研究開発費の総額は、88,384千円であります。
なお当社グループは、衛生機器の製造・販売の単一セグメントであります。