文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「人にやさしい快適な生活環境づくりに貢献します。そして、独創性と活力ある人材で、小さな巨人をめざします。」を経営理念とし、お客様一人一人のお声を大事にし「お客様が満足する商品とは何か」を常に追求し、より環境に配慮した商品の開発を進めて企業価値向上に取り組んでおります。
(2)経営戦略と経営環境
今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動が制限され、失業率上昇や社会不安等に起因する個人消費の低迷等により、先行きが不透明な状況となっております。
当社関連業界におきましても、予定していた工事が延期されたり、新規需要の減少が見込まれており、将来的には新設住宅着工戸数は減少していくと予想されておりましたが、この感染症の影響によりさらに厳しい状況になるものと思われます。
今年は、2021年4月(第88 期)から2024年3月(第90 期)までを対象とした「第6次中期経営計画」の初年度となり、『創造による再生 Regeneration by creation』をスローガンとして営業活動を行ってまいります。新設住宅着工戸数の減少とコロナウイルス感染拡大による経済活動の停滞している状況で、社会・生活環境の多様な変化に伴うニーズに対した商品開発とサービスの提供を最優先事項に据え売上回復を図ってまいります。また、日本社会全体の課題であります働き方改革・人手不足に対応した設備投資を行っていくと共に、メーカーの基本であるISO(品質・環境)・改善活動を通じて品質・サービス改善、収益力改善、地域に根差したエコ活動を進めてまいります。そして、持続可能な社会実現に貢献できる企業を目指してまいります。
① 売上を確固たるものとするため、コロナ禍でも堅調な建売戸建て・リフォーム・福祉介護や災害用等の非住宅市場に対しての商品提案力を強化します。
② 縮小する国内住宅市場に対応するため、海外企業との連携強化、国内生産体制のコンパクト化を更に進めます。
③ より付加価値の高い商品・サービス提供のため、スタートアップ企業、異業種との連携を推進します。
④ マーケットニーズをより取り入れるため、社内女性活躍の推進とエンドユーザー向け情報発信を強化します。
⑤ 働き方改革をより推進するため、全体最適の考えのもと、設備投資、ペーパーレス化、多能工化による生産性向上を推進します。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には以下のようなものがあります。なお、当社グループは、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
当社グループの営業収入は日本国内向けの売上によるものであることから、日本経済の影響を強く受けるものとなっております。具体的には、新設住宅着工戸数の影響を大きく受けております。従いまして、今後、新型コロナウイルス感染症の影響により経済の停滞が長引き、新設住宅着工戸数が落ち込むようであれば、当社グループの経営に悪影響を及ぼす可能性があります。
新型コロナウイルスや未知のウイルスによる感染症の流行によって、当社社員が感染し工場を操業停止にしたり営業活動を自粛することになったりと、業務に支障をきたすようなことになれば、当社グループの経営に悪影響を及ぼす可能性があります。
衛生機器業界では、新しい競合先の台頭はあまり予想されないものの、既存競合先は海外生産及び海外からの安い商品の調達を進めており、価格競争が激化する可能性があります。また、競合先が革新的な新商品を開発し、当社グループ取扱製品の急速な陳腐化、市場性の低下をまねく可能性があります。その場合、当社グループの経営に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、売上の半分程度を得意先からの生産委託に依存しております。生産委託については、金額は定められておらず、今後、OEM生産額が減少する可能性があり、その場合、当社グループの経営に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの生産活動にあたっては、陶器原料、樹脂原料、金具部品、LNG等の燃料、ダンボール等、種々の原材料を使用し、商品を生産しております。これら原材料・燃料等の価格変動に対しましては、生産効率化等で吸収を図っておりますが、市況が高騰し、予想を上回る原材料・燃料費の上昇が起こった場合には、当社グループの経営に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの製品には、海外から仕入れているものが若干含まれているため、当社グループの経営成績に対して、円高は好影響をもたらし、円安は悪影響をもたらします。また、国内の商社等から円建てで調達している海外産の原材料や、燃料等についても、為替等の相場変動により仕入価格が上下する可能性があります。
当社グループは、厳しい品質管理基準に基づいて各種の製品を製造しております。しかし、全ての製品について欠陥がなく、将来に回収、無償修理、補償等が発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償保険については保険加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。さらに、引続き当社がこのような保険に許容できる条件で加入できるとは限りません。従いまして、大規模な製品の欠陥が発生した場合、多額のコストの発生や、当社グループの評価に重大な影響を与え、それにより売上が低下し、当社グループの経営に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの生産拠点は愛知県常滑市に集中しております。耐震工事等の必要な措置は講じておりますが、東海地震・東南海地震等の大規模災害が発生した場合、操業ができなくなる事態が考えられ、当社グループの経営に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により社会経済活動や個人消費が停滞し、景気が急速に悪化して非常に厳しい状況が続いております。4月に発令された非常事態宣言解除後も、感染拡大の防止策を講じながら社会経済活動レベルの段階的な引き上げが期待されますが、11月以降に再び全国的に感染者が増加し2021年1月には2回目の緊急事態宣言が発令されるなど、依然として収束する時期が見通せず先行きが不透明な状況にあります。
当社関連業界におきましては、前年同期と比べて新設住宅着工戸数は減少しており、新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の停滞が大きく影響していると予想されます。当面は、新型コロナウイルスの影響により消費者マインドが冷え込んでおり、減少傾向が続くと予想されます。
こうした状況の中、従業員の安全に配慮しながら「フロントスリム」トイレを中心とした『提案営業』と工場運営を進めてまいりましたが、経済活動の自粛が影響し、売上高につきましては、前年同期と比較して12.1%減少しました。生産面では、生産ラインの見直しと燃費効率の高い焼成炉に衛生陶器の生産を集約させて製造原価低減に努めると共に全社で『業績を尊重する精神』を意識したコスト削減活動とコロナ対策・働き方改革に伴う生産性向上の改善活動に取り組んでまいりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は4,542百万円(前年同期比623百万円減)、営業利益は10百万円(前年同期は営業損失236百万円)、経常利益は50百万円(前年同期は経常損失195百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は35百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失223百万円)となりました。
なお当社は、衛生機器の製造・販売の単一セグメントであります。
イ.財政状態
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて、25百万円減少し2,299百万円となりました。これは主として、受取手形及び売掛金の減少184百万円と現金及び預金の増加71百万円、電子記録債権の増加65百万円、製品の増加15百万円、仕掛品の増加15百万円によるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて、8百万円増加し2,799百万円となりました。これは主として、投資有価証券の増加44百万円と有形固定資産の減少27百万円によるものです。
この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて16百万円減少し、5,098百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて、44百万円減少し1,672百万円となりました。これは主として、製品保証引当金の減少86百万円、電子記録債務の減少56百万円、支払手形及び買掛金の減少46百万円と短期借入金の増加150百万円によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて、82百万円減少し1,001百万円となりました。これは主として、長期借入金の減少40百万円、退職給付に係る負債の減少42百万円によるものです。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて126百万円減少し2,673百万円となりました。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べて109百万円増加し2,425百万円となりました。これは主として、自己株式の減少による増加35百万円、退職給付に係る調整累計額の増加35百万円、利益剰余金の増加35百万円によるものであり、自己資本比率は47.3%となりました。
ロ.経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比べ12.1%減の4,542百万円となりました。これは、主に経済活動の自粛が影響したことによるものであります。
(営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益)
利益面では、生産ラインの見直しと燃費効率の高い焼成炉に衛生陶器の生産を集約させて製造原価低減に努めると共に全社で『業績を尊重する精神』を意識したコスト削減活動とコロナ対策・働き方改革に伴う生産性向上の改善活動に取り組んでまいりました。その結果、営業利益は10百万円(前年同期は営業損失236百万円)、経常利益は50百万円(前年同期は経常損失195百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は35百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失223百万円)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて71百万円増加し、340百万円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、69百万円(前連結会計年度は116百万円の減少)となりました。主な内訳は、減価償却費129百万円、売上債権の減少119百万円、税金等調整前当期純利益49百万円による資金の増加と、仕入債務の減少103百万円、製品保証引当金の減少86百万円、たな卸資産の増加24百万円による資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、88百万円(前連結会計年度は59百万円の減少)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出93百万円による資金の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、89百万円(前連結会計年度は99百万円の増加)となりました。主な内訳は、短期借入金の増加150百万円による資金の増加と、長期借入金の返済による支出59百万円による資金の減少によるものであります。
当社グループの事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
a 生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
(注) 1.金額は製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績は、次のとおりであります。
(注) 1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c 受注実績
当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
d 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、繰延税金資産、製品保証引当金、固定資産の減損及び長期未収入金につき、過去の実績や状況に応じ、合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行い、その結果を基礎として金額を算出し計上しております。
また、新型コロナウイルス感染症の影響による経済停滞が長期化した場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。なお、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と見積り額が異なる場合があります。
(繰延税金資産)
繰延税金資産については、収益力に基づく課税所得の十分性及び実現性の高いタックスプランニングにより回収可能性を判断して計上しております。当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に影響を与える可能性があります。
(製品保証引当金)
当社は、製品保証引当金として製品に関する無償修理費用発生見積額を計上しております。見積りの方法は、対象ロットについて、過去の無償修理発生件数に加えて修理費用の実績を基礎として算出しております。実際の発生実績が見積りと異なる場合、無償修理費用発生見積額の修正が必要となる可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候が見られる資産又は資産グループについて、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上します。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積額の前提とした条件や仮定の変更により、減損損失が発生し、損益に影響を与える可能性があります。
(長期未収入金)
当社は、2020年4月3日に名古屋地方裁判所に対し、さつき株式会社を被告として、同社から仕入れた排水器具を取付けて製造販売したトイレにおいて発生した漏水事故について同社に瑕疵があるとし、当社が同社に対して請求を行っていた漏水事故対応費等の支払いを求める訴訟を提起しています。当該訴訟請求金額等についてはその回収可能性を十分に検討し、長期未収入金として計上しておりますが、裁判の進行に伴い和解あるいは敗訴となった場合には、損失が発生する可能性があります。
イ.財政状態
当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
ロ.経営成績
当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
ハ.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループにおける主な資金需要は、生産活動のための原材料・部品の購入費、製品の仕入費用、労務費、製造費用、販売費及び一般管理費に係る運転資金及び生産性の向上のための設備投資資金等であります。運転資金及び設備投資資金等については、内部留保又は銀行からの借入等により調達することとしております。資金の調達については、取引金融機関との良好な関係を維持しつつ、状況に応じて対応可能な体制となっております。
資金の流動性管理にあたっては、適時資金繰り計画を作成・更新して、手元流動性を維持することで、必要な流動性を確保しております。
当社グループは、売上高および営業利益を重要な経営指標として位置付けており、2021年4月(第88期)から2024年3月(第90期)までを対象とした「第6次中期経営計画」を策定しており、最終年度に売上高5,000百万円、営業利益100百万円を達成することを目標として掲げております。
該当事項はありません。
環境負荷低減・持続可能な世界にむけての存在意義(SDGs 、脱炭素社会、ISO、省エネルギー)、並びにコロナ禍における衛生住環境(防汚、抗菌、抗ウイルス、非接触)、「おうち時間」の快適性を意識した商品展開を意識してまいりました。常にエンドユーザーの声より、今の時代・そしてこれからの時代を創造し、その声を商品に反映させることで、水まわりにおける快適な生活環境づくりの提案をする商品開発活動に注力してまいりました。
トイレ空間においては、温水洗浄便座の省エネ基準、便器の節水、便器表面防汚コート材の追求はさる事ながら、コロナ禍における商品提案として、抗菌・抗ウイルス手すり、空間スペース活用の提案として埋込型の収納棚の商品設定を実施しました。
洗面空間においては、洗面水栓の節湯仕様の標準設定、ミラーキャビネットのLED採用を継続。自社調査におけるユーザー要望に応える商品提案として、収納棚の拡充を実施しました。また、コロナ禍における商品提案として、手洗器に続き洗面においても自動水栓の商品選択を可能としました。
継続して、異業態との協業も進めており、水まわり商品の価値を見出す商品開発活動を加速して推進してまいります。
「環境負荷低減」「持続可能な世界」実現に貢献できる商品を展開していく上で、水流体の解析・流路構造を追求し、陶器材質を活かした独自形状で節水を実現し、更なる便器性能の向上を図ってまいります。また、温水洗浄便座においては快適性を満足しつつ、環境へ配慮した商品開発を継続してまいります。
今後、さらに多様化する時代に対し、利便性・快適性の高い水まわり空間の商品を日本の陶器メーカーとして、独自の商品研究・商品開発を積極的に取り組んでまいります。
1.トイレ
洗浄水流を探求し、洗浄性能を最大限に引出す便器形状を追求し、トイレの更なる機能向上・改善を進めてまいりました。また、弊社の代名詞である「フロントスリム」便器のラインアップを継続し、リフォーム・リノベーションに対応すべく、商品を展開してまいりました。
2.温水洗浄便座
これまでの温水洗浄便座の省エネルギー・環境負荷低減への取組を継続してまいりました。 今後も、無駄な電力をこれまで以上に削減できるように改善すると共に、快適機能の追加、衛生面の向上、環境負荷低減、デザイン性に優れた商品開発を継続して取組んでまいります。
3.Janisにしかできない商品開発
日本の陶器メーカーとして、顧客・時代ニーズに対応すべく商品を展開してまいります。
当連結会計年度の研究開発費の総額は、
なお当社グループは、衛生機器の製造・販売の単一セグメントであります。