文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2022年6月24日)現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針・経営戦略等
当社グループは「創造的な企業活動を通じて世界の歯科医療に貢献する」ことを経営理念に、「企業活動のあらゆ
る局面で、質を重視しつつ量的な成長・拡大をはかる」こと、また、「あらゆる変化を先取りし、積極的に挑戦す
る」ことを行動指針としております。これらの行動を通じて、顧客の皆様にご満足いただける商品及び製品を提供し、また株主の皆様からの信頼とご期待に応えることを経営の基本方針としております。
当社グループは、創立90周年を迎えた2012年に、将来のあるべき姿を見据えた長期ビジョン「500億円構想」を策定いたしました。
その概要は、世界の歯科医療への貢献度と市場における存在感を高めるため、「海外での成長がなければ当社グループの未来はない」という認識のもと、経営資源の配分を大きく海外にシフトし、グループ売上高500億円(うち国内売上高170億円、海外売上高330億円)、営業利益75億円(営業利益率15%)を目指すというものであります。
以来、長期ビジョンである「500億円構想」の達成を目指し、3年ごとに第一次から第四次までの中期経営計画を策定して10年が経過いたしました。この間、多くの課題に取り組んでまいりましたが、現在は、引き続きビジョン達成に向けて第四次中期経営計画に取り組んでおります。
中長期における重点課題は次のとおりであります。
①地域の需要・ニーズに適合した新製品の開発・投入
②販売網・販売拠点の整備
③国内外学術ネットワークの構築(ユーザーへの直接的な宣伝活動組織の構築)
④コストダウン、生産量の拡大に対応した生産拠点の再配置、海外生産の拡大
⑤海外展開を積極的に推進するための人材育成・確保
⑥資金需要の拡大に対応するための資金調達
⑦M&A(事業提携・技術提携、事業買収)の推進
⑧グループガバナンス体制の強化
⑨三井化学株式会社、サンメディカル株式会社との業務提携
(2)目標とする経営指標
目標とする経営指標につきましては、連結売上高500億円、連結営業利益75億円の達成を長期的な目標に掲げています。その達成につながる目標指標として、第四次中期経営計画では2024年3月期の連結売上高301億円、連結営業利益26億円を掲げておりましたが、最近の業績動向を踏まえ、2024年3月期の連結売上高315億円、連結営業利益37億円に上方修正いたしました。これを実現するため、各重点課題に取り組んでまいります。
なお、中期経営計画の数値目標の修正に関するお知らせについては、インターネット上の当社ウェブサイト( アドレスhttps://www.shofu.co.jp/ir/)に掲載している2022年5月11日付プレスリリースをご覧下さい。
(3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後の経済情勢につきましては、未だ収束の見えない新型コロナウイルス感染症(以下、「感染症」)の影響が残る中、緊迫化するウクライナ情勢や各国の金融引き締めの動きに伴う世界的な景気減速懸念など、国際情勢の先行きへの不安が一層強まり、今後も予断を許さない状況が続くものと予想されます。
歯科業界におきましては、感染症の影響は依然として不透明であるものの、口腔の健康が全身の健康に寄与することが明らかになる中で、人々のクオリティ・オブ・ライフ(生活の質)の向上や健康寿命の延伸に向けて、歯科医療の果たすべき役割は一層重要になっていくものと考えております。
このような状況の中、当社グループは「創造的な企業活動を通じて世界の歯科医療に貢献する」という経営理念のもと、世界の歯科医療への貢献度をより高めていくため、連結売上高500億円、連結営業利益75億円という“当社のあるべき姿”の実現を目指しております。
2021年4月よりスタートした第四次中期経営計画では、2022年5月に創立100周年を迎えた当社グループが、次の100年に向けた成長基盤をより強固なものとするため、これまで以上にスピード感をもって積極的な事業展開を推進してまいります。
具体的には、デンタル関連事業におきましては、市場ニーズを的確に捉えた新製品開発や供給のスピードを上げるとともに、世界各国の法規制強化に迅速に対応するための体制構築やベトナム生産拠点を中心に海外生産品目の拡大を図ってまいります。販売面では、国内外で歯科医療従事者への情報発信力を高め、当社グループ製品の認知度向上を図ると同時に、顧客ネットワークの構築を推進してまいります。また、提携企業との連携強化やグループガバナンスの実効性向上に繋がる諸施策を着実に進め、当社グループの中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいります。
ネイル関連事業におきましては、コロナ禍の影響は落ち着きを見せているものの、ネイル市場が成熟期を迎え、またユーザーニーズの多様化も相俟って、今後も企業間の開発・販売をめぐる競争は厳しさが増すものと予想されます。このような状況のなか、通販サイトのリニューアルを通じてWeb販売を強化するとともに、自社ブランド製品の体験施設に原宿ショップを改装するほか、著名なネイリストとのコラボレーションを一層強化するなど、国内外での積極的なプロモーション活動により自社ブランドの向上と浸透に努めてまいります。
その他の事業におきましては、工業用研磨材市場は、主な需要先の機械工業業界の動向に左右され、汎用品の市場は安価な輸入品化が進んでおります。また、高付加価値品についても技術ニーズが年々高まっており、海外メーカーを含めた競争の激化、原材料価格の高騰など今後も厳しい環境が続くものと考えております。このような状況のなか、更なる生産性の向上を図るとともに新規販売ルートの開拓や新製品開発の推進により、売上拡大に繋げてまいります。
当社グループの有価証券報告書に記載した業績については、今後起こり得るさまざまな要因により大きな影響を受ける可能性があります。以下には当社グループが事業の展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載していますが、これに限られるものではありません。
また当社グループでは、当社グループでコントロールできない外部要因や、事業上のリスクとして具体化する可能性が必ずしも高くないとみられる事項も含めて、投資家の判断上、重要と考えられる事項については積極的な情報開示の観点から以下に開示しています。なお、将来に関する事項につきましては、有価証券報告書提出日(2022年6月24日)現在において予測しているものです。
(1) 製造販売業等の許可等に関するリスク
当社グループの販売する歯科材料や歯科用機械器具類、薬用歯みがき類、体外診断用医薬品等は、人の口腔内疾患の診断、治療若しくは予防等に使用されるため、開発・製造段階から流通(販売後)に至るまで、細部にわたって医薬品医療機器等法の規制を受けており、法によって医薬品や医薬部外品、化粧品、医療機器等に分類されます。
これら商品及び製品を市販(製造販売)するには、製造販売業許可を都道府県知事から受ける必要があります。この許可要件としては、申請者に欠格要件が無いことや資格を有する管理者を相当数確保配置すること、適切な製造管理、品質管理の下に製造から出荷するための品質保証組織と市販後も安全で適正な使用を確保(推進)するための安全管理組織を設置し、総括製造販売責任者等の下で法に準拠した手順で管理活動を実施することが求められます。またこれに付帯して医薬品や医薬部外品、医療機器等を製造するにあたっては、製造業の登録、又医療機関に販売するためには、販売業許可がそれぞれ必要になります。
当社グループではこれらの許可等の継続は事業にとって最重要課題のひとつとして認識をし、対応しておりますが、何らかの理由によりこれらの許可等を取り消される事態に至った場合、当社グループの事業の継続にとって悪影響を及ぼす可能性があります。
上記許可等の有効期間は、製造販売業許可は5年、販売業許可は6年、製造業登録は5年であり、法令で定める許可要件を満たさなくなった場合には、許可の取消がなされる可能性がありますが、現時点において、その継続に支障を来す要因は発生しておりません。
(2) 品質及び安全性に関するリスク
当社グループは医薬品医療機器等法やその他規制要求事項を遵守し、適切に品質マネジメントシステムが運用されておりますが、当社グループが製造販売する医薬品や医薬部外品、化粧品、医療機器等の使用によって、保健衛生上の危害が発生し、又は拡大するおそれがある場合には、これを防止するために、商品及び製品の自主回収、廃棄、販売の停止、情報の提供等必要な安全確保措置を講じなければなりません。
その結果によっては当社グループが販売する商品の品質及び安全性に対する信用を損ない経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) 製造物責任に関するリスク
歯科材料の研究、開発及び製造販売により、当社グループは潜在的な製造物責任追及の対象となります。これまでに、製造物責任の重要な追及若しくは訴追を受けたことはありませんが、将来的には直面する可能性がないとはいえません。これらのリスクに対応するため、当社グループは国内外における製造物責任保険に加入していますが、当社グループが負う可能性のある責任を補償するには十分でない場合、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4) 法規制又は訴訟に関するリスク
当社グループの事業は、会社法、医薬品医療機器等法、環境法規制、外為法等の様々な法規制に関連しています。当社グループでは法令遵守をはじめコンプライアンスを常に考慮した経営に努めておりますが、意図せざる理由により法令違反又は訴訟提起が生じた場合、その結果によっては財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5) 知的財産に関するリスク
当社グループは、第三者の知的財産権を侵害しないように、また当社グループの知的財産権が第三者に侵害されないように、知的財産保護のための体制を整備しております。しかし、第三者から知的財産権の侵害を理由とする訴訟が提起されたり、また、第三者から知的財産権の侵害を受ける可能性を排除することは不可能であるため、このような事態が生じた場合、その結果によっては財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6) 新製品開発に関するリスク
当社グループは、人工歯をはじめとした歯科材料全般の製品化研究を行うとともに、歯科用機械器具等、歯科医療全域にわたる研究開発を行っています。当社グループの研究開発は応用研究が中心となりますが、その後の工業化研究を経て上市するには、医薬品や医薬部外品、医療機器等として、医薬品医療機器等法に基づく規制の許認可等が必要となります。
これらの過程で、有効性や安全性に関して予測されなかった問題が判明あるいは発生し、期待する時期に新製品を発売できない場合や、当社グループの実施した試験で良い結果が得られ、承認又は認証申請した場合であっても、申請書の審査過程、GMP/QMS適合性調査等の様々な理由により承認又は認証が遅れたり、取得できなかったり、又は自主的な申請の取り下げなどの場合があります。
これらの場合に、当社グループの収益性を低下させ、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7) 医療保険制度の動向に関するリスク
当社グループの取扱い製品・商品は、歯科医療に直接・間接に使用されますが、国内における歯科医療はその大半が健康保険による診療となるため、医療保険制度の動向が歯科材料の需要にも影響を与える可能性もあり、制度の変更があった場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
(8) 市場のグローバル化及び他業種の市場参入に関するリスク
日本の歯科市場はアメリカ、欧州に並ぶ大市場であり、中国を中心とするアジア市場の成長性を考えた場合、欧米の材料・機器メーカーにとって、日本を含むアジア市場は、世界でも最も有望な市場としてとらえることができます。世界的には、すでに欧米企業主導の市場再編の動きが活発化してきており、これらは欧米メーカーの世界戦略、とりわけ対日本・対アジア戦略の一環として認識する必要があります。これまで日本市場は、世界的に見ても特殊な健康保険制度や複雑な流通機構の影響もあり、外資の影響は比較的少なかったといえますが、市場のグローバル化に伴い、国際的な競争にさらされることになります。また、他業種からの参入についても販売競争の激化を引き起こし、これらの要因が当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9) 市場性のある株式の減損に関するリスク
当社グループは、市場性のある株式を保有しております。政策保有株式を保有することの合理性を検証しておりますが、株式相場が大幅に下落した場合には有価証券評価損の計上により当社グループの経営成績に悪影響を与える可能性があります。
(10) 子会社株式の減損に関するリスク
グループシナジーのある事業への投資を今後も継続してまいりますが、当社グループが保有する子会社株式の評価基準は原価法によっており、市場価格のない株式については財政状態の悪化等により実質価額が著しく下落した場合、子会社株式の減損処理を余儀なくされ、当社グループの経営成績に悪影響を与える可能性があります。
(11) 外国為替変動に関するリスク
外国為替変動は当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループにける外貨建て取引については、一定程度外国為替リスクを軽減する措置を講じているものの、外国為替変動の影響を受ける可能性があります。一方、邦貨建て取引においても価格引き下げ要求等、間接的な影響を受ける可能性があります。
また、決算報告書は円を基準通貨として作成するため、在外子会社業績の邦貨換算に当たり、為替レートの変動により財務諸表項目に影響を与え、結果として当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与えることとなります。
(12) 工場の閉鎖又は操業停止に関するリスク
当社グループでは、地震や火災など災害を想定した訓練の実施や必要な備蓄を進めるほか、パンデミックによる感染症の拡大防止のための様々な対応・対策の実施、工場の操業に関わる関連法令・規制の順守など、有事の際に被害を最小限に抑えるためのリスク低減に努めております。
しかしながら、想定を超える自然災害、火災、その他の人災及び新型コロナウイルス等の感染症の拡大により当社グループの工場、設備等が閉鎖又は操業停止を余儀なくされた場合、経営成績に対して深刻な悪影響を及ぼす可能性があります。
(13) コンピュータ情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、ネットワークへのセキュリティ対策を施しておりますが、コンピュータウイルス等の侵入やハッカー等による妨害の可能性が全く排除されている訳ではありません。もしこれらの被害にあった場合は、当社グループの経営成績に悪影響を与える可能性があります。
(14) 国際的な事業活動に関するリスク
当社グループは、海外各国において様々な事業活動を展開しておりますが、海外各国における、法規制や医療保険制度はもとより、海外各国の政治、経済、文化、法律、商慣習など当社グループ会社を取り巻く様々な環境は、将来に亘って不確実であり、またこれら環境の違いや、そこから派生する様々な問題は、当社グループの財政状態及び経営成績に、悪影響を与える可能性があります。
(15) 財務制限条項
当社は、安定的な資金運用を図るため金融機関から資金調達を行っておりますが、コミットメントライン契約については財務制限条項が付されております。当該財務制限条項に抵触した場合、当社グループの経営成績や財政状態に悪影響を与える可能性があります。
(16) 持分法適用関連会社
当社グループは、持分法適用関連会社1社を有しております。持分法適用関連会社の業績・財政状態の悪化によ
り、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりで
あります。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首より適用
しております。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」に記載して
おります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、感染症のワクチン接種の普及や各種経済政策の効果により、景気回復の兆しが見られましたが、新たな変異株の感染拡大に加え、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻に伴う資源価格の高騰や世界的なインフレが懸念されるなど、先行き不透明な状況で推移いたしました。国内経済についても、世界経済の回復により企業収益の改善や設備投資の回復が見られましたが、世界経済と同様のリスク要因に加え、年度末にかけて円安が急速に進行するなど、景気悪化への懸念が払拭できない状況が続きました。
当歯科業界におきましては、世界各国での経済活動の再開に伴い、歯科材料・機器の需要に回復の動きが見られましたが、歯科医療におけるデジタル化の進展により企業間競争は激化しており、楽観視できない経営環境が続きました。
このような状況の中、当社グループは2021年4月から第四次中期経営計画をスタートさせ、“国内市場でのプレゼンスを維持・拡大しつつ、海外事業の拡大を目指す”、“過去の延長線上にない既存枠外の施策が必要”という認識のもと、積極的な事業活動を展開してまいりました。
具体的には、デジタル歯科分野の市場拡大に対応するCAD/CAM関連製品をはじめ多くの新製品を積極的に市場投入いたしました。また、中東・アフリカ市場の開拓を目的にアラブ首長国連邦・ドバイに駐在員事務所を開設するほか、海外市場向け研削材の生産工場としてベトナムの製造子会社を稼働させるなど、海外需要の取込みに向けた活動を展開してまいりました。さらに、創立100周年記念事業の一環として京都本社内において、福利厚生施設やショールームなどを備える新社屋の建設に着手したほか、サステナビリティの観点を踏まえた経営を推進するための体制を整備するなど、将来の成長を見据えた経営基盤の強化にも努めました。
当連結会計年度の経営成績は、売上高28,137百万円(前年同期比14.0%増)、営業利益3,217百万円(同39.8%増)、経常利益3,658百万円(同45.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,546百万円(同52.1%増)となり、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益ともに過去最高の業績となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(デンタル関連事業)
国内では、当期に市場投入した歯科用象牙質接着材「ビューティボンド Xtreme」や、前期に発売を開始した歯科切削加工用レジン材料「松風ブロック HC ハード Ⅱ」などのCAD/CAM関連製品が売上に寄与し、実質的には前年同期比増収となりましたが、収益認識に関する会計基準の適用に伴う売上高の減少により、前年同期比減収となりました。
海外では、これまでの積極的な拡販戦略が功を奏し、北米、欧州及び中国を中心に既存製品の売上が堅調に推移したほか、為替変動の影響もあり、前年同期比増収となりました。
これらの結果、デンタル関連事業の売上高は、25,876百万円と前年同期比3,541百万円(15.9%)の増収となり、販売費及び一般管理費が増加したものの、営業利益は3,065百万円と前年同期比974百万円(46.6%)の増益となりました。
(ネイル関連事業)
国内では、感染症の再拡大による活動制限や巣ごもり需要が一巡した影響を受け、主力のジェルネイル製品の売上が低調に推移し、前年同期比減収となりました。
海外では、台湾において感染症拡大の影響により売上が伸び悩んだものの、米国においてSNSの積極的な活用によりWeb販売の売上が増加したことから、前年同期比増収となりました。
これらの結果、ネイル関連事業の売上高は、2,168百万円と前年同期比100百万円(4.4%)の減収となり、営業利益は131百万円と前年同期比69百万円(34.5%)の減益となりました。
(その他の事業)
その他の事業におきましては、工業用研磨材は半導体の供給不足等による自動車の減産の影響により、部品を含む自動車業界向けの売上は伸び悩んだものの、内外経済の回復に伴い生産用機械向け需要が増加傾向にあったことから、全体の売上は年間を通じて好調に推移しました。
これらの結果、その他の事業の売上高は、92百万円と前年同期比16百万円(21.9%) の増収となり、営業利益は14百万円と前年同期比11百万円(557.2%)の増益となりました。
② 財政状態の状況
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末比2,632百万円増加し、20,462百万円となりました。現金及び預金の増加が主な要因です。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末比263百万円増加し、20,247百万円となりました。ベトナムの製造子会社SHOFU Products Vietnam CO., Ltdの設備投資等に伴う有形固定資産の増加が主な要因です。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末比224百万円増加し、4,437百万円となりました。未払法人税等の増加が主な要因です。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末比69百万円減少し、3,332百万円となりました。繰延税金負債の減少が主な要因です。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末比2,741百万円増加し、32,940百万円となりました。利益剰余金の増加が主な要因です。
以上の結果、自己資本比率は80.5%と前連結会計年度末比1.1ポイント上昇しました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ、1,902百万円増加し、8,208百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、3,736百万円のプラス(前期比907百万円の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益3,611百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,288百万円のマイナス(前期比2,792百万円の増加)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出964百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,074百万円のマイナス(前期比4,097百万円の減少)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出814百万円によるものであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
当社グループは、販売計画に基づいて、生産計画を立て生産を行っておりますが、一部の製品に関しては受注生産を行っております。
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
主たる相手先の販売実績割合が、10%未満のため記載しておりません。
3 セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績の分析)
当連結会計年度の当社グループの売上高は、28,137百万円と、前年同期比3,457百万円(14.0%)の増収となりました。
営業利益は、販売活動の制限が徐々に緩和されたことで販売費及び一般管理費が増加したものの、増収効果により3,217百万円と前年同期比916百万円(39.8%)の増益となりました。
経常利益は、営業外費用の減少により増益幅が拡大し、3,658百万円と前年同期比1,135百万円(45.0%)の増益となりました。
特別損失として固定資産除却損47百万円を計上した結果、税金費用を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は、2,546百万円と前年同期比872百万円(52.1%)の増益となり、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益ともに過去最高の業績となりました。
(財政状態の分析)
当連結会計年度の財政状態の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当社グループは現在、必要な運転資金及び投資資金については、自己資金及び金融機関からの借入により資金調達しております。また、機動的かつ安定的な資金調達体制を構築するため、取引金融機関4行とコミットメントライン契約を締結しております。
当社グループは、金融機関と良好な関係を構築しており、将来に必要な運転資金及び投資資金を今後も安定的に調達することが可能であると考えております。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりでありま す。
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う会計上の見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
独占販売契約
研究開発活動につきましては、歯科用材料、歯科周辺機器及びネイル関連製品についての研究開発を行っております。当連結会計年度は研究開発費として
セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。
(デンタル関連事業)
保存修復分野では、様々な被着材料に対して優れた接着性を実現した歯科用象牙質接着材「松風ビューティボンド Xtreme」及び歯科用レジンセメント「レジセム EX」を4月に発売いたしました。「ビューティボンド Xtreme」は、優れた特性(審美性・接着性・簡便な操作性)を有するだけでなく、充填修復・口腔内リペア・補綴修復・レジンコア築造・知覚過敏抑制・象牙質レジンコーティングの症例にワンボトルで適応可能なユニバーサル アドヒーシブシステムです。また、「レジセム EX」は審美修復に適したあらゆる材料の接着に1ボトル1シリンジで対応可能で、「ビューティボンド Xtreme」と併用することで、支台歯・各種補綴装置にも対応可能です。さらに、両製品とも独自重合触媒技術により常温保管が可能となりました。
補てつ(綴)修復分野では、歯科鋳造用コバルトクロム合金「コバリオン EX」を4月に発売いたしました。「コバリオン EX」は歯科用合金としてJST(独立行政法人 科学技術振興機構)の復興促進プログラム(マッチング促進タイプⅠ)の研究テーマにて開発が進められ、当社も当該共同研究プログラムに参画し製品化したものです。原材料製造業者の株式会社エイワは、岩手県釜石市にある企業で、東日本大震災にて被災され、復興途上であり、純国産の「いわて釜石発」高付加価値コバルトクロム合金を歯科用合金「コバリオン EX」として拡販することは、復興支援にも繋がると考えています。
CAD/CAM材料分野では、切削加工用レジン材料「松風PEEK」を5月に発売いたしました。「松風PEEK」はCAD/CAMシステムで歯科補綴装置を作製するためのレジン材料です。PEEKとはスーパーエンジニアリングプラスチックの一種で、主に工業分野で使用されていますが、生体親和性が高く、カテーテル等の金属の代替材料としても使用されています。また、超高透光性48%を実現した「プラスYテクノロジー」を用いた歯科切削加工用セラミックス「松風ディスク ZR ルーセント ウルトラ」を11月に発売しました。本技術は、インレーなどの症例に求められる高透光性を実現させる松風独自の製造技術であり、5Y系ジルコニア原料にイットリウムをさらにプラスすることにより、高い透光性の付与を実現し、調和性を要求されるインレーなどの症例に対応することが可能となりました。
CAD/CAM器械器具分野では、歯科技工室設置型コンピュータ 支援設計・製造ユニット「歯科用ミリングマシン MD-500S」を3月に発売いたしました。本製品は高い剛性をもち、高速で精度の高い材料加工が可能であることが特徴です。
(ネイル関連事業)
ジェルネイル分野(プロネイリスト向け)では、主力ブランドである可視光線LED硬化ジェルネイルシステム「PRESTO」のラインナップとして、繊細なアートが描ける「ノーワイプアートライナークリア」(海外専売品)、地爪へのダメージが軽減できる「ノーサンディングベースジェル」、シールアートやミラーネイルの技法に適した「プレアートジェル」、柔らかい質感に仕上がる「ソフトトップジェル」を10月に、細かな凸凹をしっかりとキープし、波打つ水面のような表現が簡単にできる「ウェービーアートジェル」を1月に発売いたしました。また、各国の流行にマッチした「カラージェル新色(合計134色)」、「ブラッシュオン カラージェル新色(合計209色)」を発売いたしました。
著名なネイリストと共同開発したジェルネイルシステム「ageha」のラインナップとして、拭き取り不要で光沢性と耐久性に優れた「ブラッシュオン ノンワイプトップジェル」を5月に、カラージェルに混合することにより3Dアートに使用できる「アートパウダー クリア」を7月に、ジェルブラシ専用の洗浄液「ブラシクリーナージェル」を11月に発売いたしました。また、サロンワークで使いやすい操作感にこだわったagehaオリジナルカラーとして「カラージェル新色(合計46色)」を発売いたしました。
アジア諸国での中低価格帯ユーザーをターゲットとしたジェルネイルシステム「ARTiS di Voce」では、人気ネイリストからの提案によるコラボレーションカラーとして「カラージェル新色(合計40色)」を発売いたしました。
ジェルネイル分野(一般消費者向け)では、自宅で簡単にネイルのおしゃれを楽しめるジェルネイルシステム「by Nail Labo」のラインナップとして、「イージーオフ ベースジェル」を7月に発売いたしました。また、季節ごとのトレンドを先取りした「カラージェル新色(合計35色)」を発売いたしました。
アクリルネイル分野(プロネイリスト向け)では、歯科材料の技術を応用して開発したアクリルネイルシステム「Nail de Dance」のラインナップとして、つけ爪形成時の付形性能を高めることにより初心者にも使いやすい操作性を実現した「ルンバナチュラルⅡ」を11月に発売いたしました。
(その他の事業)
特にありません。