第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項には、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。

 

(1)経営方針 

当社は「経営理念」に基づき、創造性に富んだ信頼される商品の提供を通じて、科学技術と産業の発展に寄与し、企業の成長と発展を期し、親しまれる経営で社会に貢献することを基本としています。

また、独自技術を磨き、時代に即応した新商品を環境保全に努めて効率よく生産し、適正な価格で販売して、株主各位、顧客、従業員並びに地域社会に貢献してまいります。

さらに、企業基盤の強化と業績の向上を図り、中長期的な企業価値の向上及び持続的な成長に最善を尽くしますとともに、経営情報のスピーディな開示に努めてまいります。

 

(2)目標とする経営指標

経営指標として、自己資本当期純利益率(ROE)と1株当たり当期純利益(EPS)を重視しております。

目標数値はROE8%以上、EPS50円においております。

 

(3)中期的な会社の経営戦略

当社は、得意とする特定分野のセラミックス製品並びに計測機器と加熱装置のリーディングカンパニーを目指しております。

当社の中長期的な経営戦略は、3年間の「中期経営計画」に基づき進めてまいります。

その重要施策は下記の通りであります。

①ジルコニアボール並びに構造部材及び圧電体・次世代電池向け熱処理部材の生産能力の増強。

②温室効果ガス排出量の削減等エネルギーの効率的利用と各種部材の生産技術の向上による品質、生産効率の改善による合理化の推進。

③マーケットニーズに対応したセラミックス新製品及びエンジニアリング新商品の開発と拡販。

④働き方改革の実現及び中長期的な労働力の確保並びに人材教育の推進。

⑤内部統制システムの構築に基づくガバナンス強化及びリスク管理の強化や内部監査の充実による管理体制の整備。

 

(4)優先的に対処すべき事業及び財務上の課題

当事業年度は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う「緊急事態宣言」、それに伴う事業活動の制約、今般のコロナウイルス感染拡大による「不確実性」の高まり、その収束時期が未だ見えぬ状況下、また米中の通商問題等々の先行き不確かな厳しい状況下にあります。

この様な状況下ではありますが、当社セラミックス事業の主要な取引先である電子部品業界は5G関連の需要増加および中国産業高度化に伴う設備投資拡大などによる需要増加等々、また2050年のカーボンニュートラル等の環境問題や持続可能な開発目標への取組を進める中において、コロナ禍の収束以降、急速に様々なニーズが増加するものと予測され、そのニーズに応えるべく、生産効率の改善や増産体制の確立および将来ニーズに備えた製品開発に努め、営業キャッシュ・フローを意識し将来投資に備え、設備および人的資源に対する投資、その人材育成を推し進めてまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末において当社が判断したものであります。

 

(1) セラミックス分野に依存していることについて

当社は、事業の76.3%がセラミックス製品の製造販売であり、かつセラミックスを一部に使用した複合品ではなく、セラミックス100%で形成される製品であります。

したがいまして、現状はセラミックス事業においては、100%セラミックス分野に依存しており、セラミックスに代替される新素材が登場すれば、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 電子部品業界向けの売上構成比率が高いことについて

セラミックス事業、エンジニアリング事業それぞれのIT(情報技術)分野関連の電子部品向けの売上構成比率については、昨今のITの発達に伴い上昇傾向にあり、2021年3月期決算においてセラミックス事業で57.1%、エンジニアリング事業で24.1%と高くなっております。したがいまして、電子部品業界の景気動向が悪化した場合には当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) セラミックコンデンサー製造方法の変更について

セラミックスコンデンサー(MLCC)製造工程の中で、原料の粉砕用としてジルコニアの微小球が使用されておりますが、粉砕工程でジルコニア微小球に代わる粉砕方法が考案され実施された場合には、ジルコニア微小球は使用されなくなり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります

 

(4) 特定仕入先への依存度が高いことについて

当社は、セラミックス事業において原料仕入金額のうち69.1%を東ソー株式会社から仕入れております。これは、原料仕入金額のうち原料単価の高いジルコニアが70.9%を占めますが、ジルコニア仕入の97.4%を同社から仕入れているためであります。

仕入依存度が高い要因としては、同社の原料の安定性が優れていることや主力製品でありますYTZボールの欧米向けの販売については全面的に同社に依頼をしていること等があげられます。同社とは良好な取引関係が継続しておりますが、何らかの理由により同社から原材料仕入ができなくなった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) ジルコニアより高品質で安い原料の出現について

現在はジルコニアが耐摩耗セラミックスとして、原料の粉砕・分散用に最も高い評価を得ておりますが、ジルコニアに代わる高品質で安い原料が出現し、かつ当社にその原料が入手できない場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) ジルコニア原料の値上げリスクについて

現状ジルコニアの仕入価格は、概ね安定的に推移しておりますが、将来ジルコニア製品需要の拡大や原料供給量の減少により仕入価格が大幅に値上がりした場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 自然災害、インフラ障害によるリスク

当社は、大阪府下に2工場を有しており、不慮の自然災害、インフラ障害についてBCP(事業継続計画)により備えておりますが、想定を超えた大規模な地震や津波、台風や洪水等自然災害による大きな被害を受ける可能性があります。それらの影響を受け、製造中断、輸送ルート寸断、インフラの損壊・途絶もしくは顧客自身に大きな被害が生じた場合など、受注や供給が長期間にわたって滞り、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(8) 新型コロナウイルス感染症拡大の影響

2020年に世界中に拡大した新型コロナウイルス感染症に対して、当社は従業員の安全と健康を第一に感染防止対策を徹底するとともに、働き方改革やコロナ収束後の事業活動の在り方等についても検討しております。しかしながら未だ収束の時期等不確実な状況にあり、引続き事業活動に一定の制約を受ける可能性も踏まえ、環境変化に迅速に対応してまいりますが、事業業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 知的財産権におけるリスク

当社は、事業収益に資する知的財産権を重要な経営資源の一つと位置付けており、知的財産権の保護、それに絡む紛争の回避は重要な経営課題としております。

しかしながら、特定の地域や、その地域固有の事由によって当社の知的財産権が完全に保護されない場合があり、当社の知的財産権が第三者により無効とされる可能性やそのノウハウが漏洩する等、当社の事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 情報セキュリティにおけるリスク

当社は、事業活動の中で、入手した顧客及び取引先の機密情報や個人情報及び当社内の機密情報や個人情報を有しております。これらの情報は、外部への流出や破壊・改ざん等が発生しないように、管理体制を構築しております。また、情報の大半が電子データとして蓄積しており、その電子データへの不正アクセスや不正使用に対処するため、情報セキュリティ統括責任者を定め、社内情報システムへの外部からの侵入防止策、データの暗号化等を講じるとともに、従業員への啓蒙活動を実施しております。

しかしながら、想定した防御レベルを超える技術による不正アクセスや内部的過失や盗難等により、これらの情報が流出、破壊もしくは改ざん及び情報システムの停止等が起きる可能性があります。

このような事態が生じた場合には、信用低下や被害を受けた方への損害賠償等の費用の発生、または業務の停止等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 人材育成と採用に関するリスク 

当社は、顧客の技術の高度化や技術革新が加速する中、その多様な技術に対応するため優れた専門性を有した人材の必要性がますます高まっております。その人材を獲得するために新卒採用や経験者の通年採用を積極的に展開しております。また、目標管理制度に基づき公平・公正な評価、処遇制度の充実などの仕組みづくりにも注力し、従業員のエンゲージメントを高め、人材の定着にも努めております。しかしながら、これからの少子高齢化やそれに伴う労働人口の減少等、その優秀な人材採用の競争は厳しく、雇用環境の変化等により当社が求める人材の確保やその定着・育成が計画通りに進まなかった場合には、当社の将来の成長に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) コンプライアンスに関するリスク

当社は、国内や諸外国・地域において、法規制や政府の許認可など、様々の公的規制の適用を受けて事業を展開しております。当社は、役職員が規範に基づきコンプライアンスに即した行動をするための体制や仕組みづくりを構築するとともに、企業倫理規範を定め、誠実で公正で透明な企業風土の醸成にも努めております。

しかしながら、このような施策や教育を講じても関連する規制に抵触したり、役職員による不正行為は完全に回避できない可能性があります。このような事象が発生した場合、監督官庁による処分、訴訟の提起、さらには事業活動の停止に至るリスクや企業ブランド価値の棄損、社会的信用の失墜等により、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(13) 環境規制に関するリスク

当社は、地球温暖化防止、水質汚濁、大気汚染、土壌・地下水汚染、廃棄物処理、製品等に含有する化学物質などに関する様々な環境法令の規制を受けております。当社は、これら法令を遵守し、事業活動を進めておりますが今後一層の規制強化に伴う、その対策費用の増加など予想されます。また、現在地球温暖化対策としての温室効果ガスの削減の取組強化が進められています。当社もこの取組は今後大きな経営のテーマとして、様々な影響を検討し、その対策に取組んでまいります。

しかしながら、その環境規制の適応が極めて厳しく困難な場合、想定を超える費用の発生や事業の部分撤退、社会的信用が損なわれる可能性も想定され、業績への重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う「緊急事態宣言」、それに伴う事業活動の制約、今般のコロナウイルス感染拡大による「不確実性」の高まり、その収束時期が未だ見えぬ状況下、また米中の通商問題等々の先行き不確かな厳しい状況下にありました。

このような状況のもとで、当社事業全体の売上高は前年同期比7.2%減の8,654,588千円と非常に厳しい結果となりました。営業利益につきましては前年同期比45.5%減の363,101千円、経常利益は前年同期比41.5%減の439,799千円、当期純利益は37.7%減の274,575千円となりました。

結果、当社目標数値としているROE(自己資本当期純利益率)8%以上、EPS(1株当たり当期純利益)50円以上につきまして、当事業年度の実績はROE2.5%、EPS23円00銭となり、両目標数値を下回る結果となりました。今後も資本の効率的な運用および利益率改善に取組み、引き続き目標数値を目指していくものであります。

 

セグメントの経営成績は次のとおりであります。

セラミックス事業

セラミックス事業につきましては、テレワークの拡大や5G関連の需要増加、中国での産業高度化に伴う設備投資の拡大など主力の電子部品業界は回復傾向にあるものの、当事業年度前半における新型コロナウイルス感染拡大による事業活動の制約による影響が大きく、売上高は前年同期比6.8%減の6,601,428千円となりました。営業利益は、減収および緊急事態宣言に伴う工場稼働率の低下、東山工場新棟竣工に伴う減価償却負担の増加により前年同期比50.1%減の335,891千円となりました

なお、市場別構成比では、電子部品向けが57.1%と割合としては依然高く、化学・窯業・鉄鋼向け15.8%、環境・エネルギー向けが4.1%となりました。

エンジニアリング事業

エンジニアリング事業におきましてもセラミックス事業同様に、新型コロナウイルスによる影響が大きく、売上高は前年同期比8.7%減の2,053,159千円となりました。営業利益は、北関東営業所閉所及び組織改編による固定費の削減効果に加え、長年取り組んでまいりました利益率の改善に一定の効果が見られたことにより営業利益は27,209千円(前年同期は6,126千円の損失)となりました。

市場別構成比は、一般電子部品24.1%、自動車・重機23.7%、環境・エネルギー20.4%と昨年度比率を落としていた一般電子部品向けがトップになりました。

 

 

財政状態の状況の概要は次の通りであります。

当事業年度末の財政状態につきましては、総資産が前期末比4.7%増の15,930,202千円となりました。内訳といたしましては流動資産が前期末比1.0%増の8,424,258千円となりました。主に現金及び預金が11.0%増の2,676,471千円となりました。これは売上債権の回収に伴うものであります。また、固定資産が前期末比9.1%増の7,505,943千円となりました。主に建物が71.0%増の2,510,991千円となり、投資有価証券が26.9%増の1,960,768千円となりました。これらの増加要因は生産効率の改善・生産能力の増強を見据えた東山工場新棟建設に伴うもの及び世界的な株高に伴うものであります。

一方の負債は前期末比3.3%増の4,500,236千円となりました。内訳としましては流動負債が前期末比7.6%増の3,108,682千円となりました。主に未払消費税及び未払法人税の大幅増加によるものであります。また、固定負債が5.2%減の1,391,553千円となりました。主に長期借入金が14.8%減の1,004,520千円となりました。これは長期借入金の返済によるものであります。

最後に純資産は前期末比5.2%増の11,429,965千円となりました。内訳としましては利益剰余金が1.3%増の8,283,565千円となり、これは当事業年度の内部留保の蓄積による繰越利益剰余金の増加に伴うものであります。また、評価・換算差額等が前期末比198.5%増の687,806千円となり、これは主に株価上昇に伴うその他有価証券評価差額金の増加によるものであります。


 

②キャッシュ・フローの状況

 

 

前事業年度
(千円)

当事業年度
(千円)

前年同期比増減額
(千円)

営業活動によるキャッシュ・フロー

776,232

1,354,827

578,595

投資活動によるキャッシュ・フロー

△2,071,626

△773,570

1,298,056

財務活動によるキャッシュ・フロー

1,078,753

△315,381

△1,394,135

現金及び現金同等物期末残高

2,410,596

2,676,471

265,875

借入金期末残高

1,799,304

1,652,912

△146,392

 

当事業年度末における現金及び現金同等物は前期末比265,875千円(11.0%)増加し2,676,471千円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、新型コロナウイルスの影響により事業活動に制約を受けた影響により税引前当期純利益が437,003千円と前年同期比208,761千円(32.3%)減少いたしました。一方で、近年の積極的な設備投資の結果減価償却費は720,614千円と前年同期比71,814千円(11.1%)収入が増加いたしました。加えて、法人税等の支払額が△85,126千円と前年同期比301,488千円(78.0%)支出が減少いたしました。結果、営業活動によるキャッシュ・フローは1,354,827千円と前年同期比578,595千円(74.5%)収入が増加いたしました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、生産合理化に向けた投資は継続して実施しているものの昨年度のような新棟建設に関する着手金等の支出がなかったことにより有形固定資産の取得による支出が△899,710千円と前年同期比1,128,449千円(55.6%)支出が減少いたしました。加えて投資有価証券の償還による収入が200,000千円増加いたしました。結果、投資活動によるキャッシュ・フローは△773,570千円と前年同期比1,298,056千円(62.7%)支出が減少いたしました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の調達を実施しなかったことにより、△315,381千円と前年同期比1,394,135千円(前年同期は1,078,753千円の収入)支出が増加いたしました。

 

③生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当事業年度における生産実績は、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

セラミックス事業

5,910,020

△22.8%

 

(注) 1 金額は売価換算値で示してあります。

2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

b. 仕入実績

当事業年度における製品・商品仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

セラミックス事業

542,366

194.2%

エンジニアリング事業

1,736,411

△9.0%

合計

2,278,778

8.9%

 

(注) 1 金額は仕入価格で示してあります。

2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

c. 受注状況

当事業年度における受注状況をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

セラミックス事業

6,584,939

△0.4%

2,049,988

△0.8%

エンジニアリング事業

2,125,555

△2.6%

526,677

15.9%

合計

8,710,494

△1.0%

2,576,665

2.2%

 

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

d.販売実績

当事業年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

セラミックス事業

6,601,428

△6.8%

エンジニアリング事業

2,053,159

△8.7%

合計

8,654,588

△7.2%

 

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討事項

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は当事業年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.売上高

売上高は下記の如く、8,654,588千円となりました。

 

2021年3月

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

金額(千円)

構成比
(%)

前期比(%)

セラミックス事業

 

 

 

 機能性セラミックス

431,472

5.0

△15.6

 耐摩耗セラミックス

4,407,959

50.9

△2.5

 耐熱セラミックス

1,565,510

18.1

△15.8

 理化学用陶磁器その他

196,486

2.3

3.1

小計

6,601,428

76.3

△6.8

エンジニアリング事業

 

 

 

 加熱装置

558,407

6.5

4.7

 計測機器その他

1,494,752

17.2

△12.8

小計

2,053,159

23.7

△8.7

合計

8,654,588

100.0

△7.2

 

 

b.売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価率が前年同期より2.8ポイント増加し、81.1%となりました。これは、主力のセラミックス事業で売上高が前年同期比6.8%減少したこと、製造原価で将来を見据えた大幅な設備投資を行なったことで減価償却費が増加したことなど、売上原価率が前年同期比4.1ポイント増加し、またエンジニアリング事業は同じく売上高が前年同期比8.7%減少しましたものの、売価率に一部改善が見られたことにより売上原価率が0.9ポイント減少したことによります。

販売費及び一般管理費は、製品売上減少により販売費が減少しました結果、前年同期比6.6%減少し1,269,826千円となりました。また、売上高販売管理費率は販売管理費は減少したものの売上高が全社で前年同期比7.2%減少したことにより、前年同期比0.1ポイント増加の14.7%となりました。

 

c.営業外収益、営業外費用

営業外収益は、111,864千円となりました。
 営業外収益は、前年同期比12.2%増加しました。主な内容としては受取配当金45,190千円、雇用調整助成金37,071千円であります。

営業外費用は、35,166千円となりました。

営業外費用は、前年同期比155.1%増加しました。主な内容としてはコミットメントフィー20,813千円、支払利息10,871千円であります。

 

d.特別利益、特別損失

特別利益の発生はございません。

特別損失は、2,796千円となりました。
 特別損失は、前年同期比97.6%減少しました。主な内容としては固定資産廃棄損2,796千円であります。

 

 

e.資産

資産は、前期末比4.7%増の15,930,202千円となりました。内訳といたしましては流動資産が前期末比1.0%増の8,424,258千円となりました。主に現金及び預金が11.0%増の2,676,471千円となりました。これは売上債権の回収に伴うものであります。また、固定資産が前期末比9.1%増の7,505,943千円となりました。主に建物が71.0%増の2,510,991千円となり、投資有価証券が26.9%増の1,960,768千円となりました。これらの増加要因は生産効率の改善・生産能力の増強を見据えた東山工場新棟建設に伴うもの及び世界的な株高に伴うものであります。

 

f.負債

負債は、前期末比3.3%増の4,500,236千円となりました。内訳としましては流動負債が前期末比7.6%増の3,108,682千円となりました。主に未払消費税及び未払法人税の大幅増加によるものであります。また、固定負債が5.2%減の1,391,553千円となりました。主に長期借入金が14.8%減の1,004,520千円となりました。これは長期借入金の返済によるものであります。

 

g.純資産

純資産は、前期末比5.2%増の11,429,965千円となりました。内訳としましては利益剰余金が1.3%増の8,283,565千円となり、これは当事業年度の内部留保の蓄積による繰越利益剰余金の増加に伴うものであります。また、評価・換算差額等が前期末比198.5%増の687,806千円となり、これは主に株価上昇に伴うその他有価証券評価差額金の増加によるものであります。

 

キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当事業年度のキャッシュ・フローの概況につきましては「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

資本の財源及び資金の流動性については、当社の主要な資金需要は、主に製品製造のための原材料並びに生産設備の新設・改修等生産体制の構築及び新製品の開発などへの投資であり、これらの資金は営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、巨額の資金需要に対応する場合等は、円滑な事業活動に必要なレベルの流動性確保及び財務の健全性・安定性を維持するため金融機関からの借り入れによる資金調達にて対応していくこととしております。なお、運転資金の効率的な調達のため取引金融機関との間に1,000,000千円のコミットメント契約(実行残高400,000千円)を締結しております。

 

③ 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
 財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

④経営者の問題認識と今後の方針について

2020年の新型コロナウイルスの感染拡大により事業活動の制約を受け、感染拡大の収束時期が未だ見えぬ状況下、「不確実性」の高まり等、未だ方向感が見えぬ米中の通商問題等々不安定要素も多く、先行き不透明な厳しい状況にあります。この様な状況下ではありますが、当社セラミックス事業の主要先である電子部品業界は5G関連の需要増加および中国産業高度化に伴う設備投資拡大などによる需要増加等々、また2050年のカーボンニュートラル等の環境問題や持続可能な開発目標への取組を進める中において、コロナ禍の収束以降、急速に様々なニーズが増加するものと予測され、そのニーズに応えるべく、生産効率の改善や増産体制の確立および将来ニーズに備えた製品開発に努め、営業キャッシュ・フローを意識し将来投資に備え、設備および人的資源に対する投資、その人材育成を推し進めてまいります。最後に当社を取り巻く環境は不安定要素の多い中ではございますが、引続き役職員一同結束し、企業の持続的成長及び中長期的な企業価値向上の実現に向け、鋭意努力してまいります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

(セラミックス事業)

2050年にカーボンニュートラルの実現を目指すことが宣言され、電気自動車の普及が加速し、それに搭載される電子機器に組み込まれる電子部品が大量に必要になると予測されています。また、情報通信分野では5Gに代表されるようにデーターの超高速・大容量・多数同時接続通信のネットワーク構築が進んでおり、電子部品の高性能化・小型化の開発が進んでおり、電子部品の製造に用いられるセラミックス製品に対しても高性能な製品が求められております。そのため、ユーザーのニーズにスピーディーに応えるべく、独自技術を駆使した他社にない優位な製品の研究開発を積極的に進めております。

一方で、セラミックス製品の高性能化もさることながら、使用用途の高度化に伴い、高い信頼性も併せて求められており、材料開発・改良は当然のことながら、従来のセラミックスの製造方法にとらわれない、新しい発想を取り入れた製造プロセスの開発・改良の研究開発にも注力して信頼性向上に努めております。また、同時にセラミックスは製造において多量のエネルギーを使用しており、CO2ガス排出量の削減に向けた製造プロセスの構築についても鋭意取り組んでおります

当事業年度における研究開発費は216,068千円であります。

 

(エンジニアリング事業)

該当事項はありません。