第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項には、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。

 

(1)経営方針 

当社の経営理念である、「創造性に富んだ信頼される商品の提供を通じて、科学技術と産業の発展に寄与し、企業の成長と発展を期し、親しまれる経営で社会に貢献する」を基本方針としています。

また、「独自技術による素材の提供を通じて、脱炭素社会に貢献する」製品や商品の開発およびステークホルダーである株主各位、顧客、従業員等並びに地域社会に貢献してまいります。

さらに、企業基盤の強化と業績の向上を努め、中長期的な企業価値の向上および持続的な成長とともに、経営情報のスピーディな開示に努めてまいります。

 

(2)目標とする経営指標

経営指標として、自己資本当期純利益率(ROE)と1株当たり当期純利益(EPS)を重視しております。

目標数値はROE8%以上、EPS65円においております。

 

(3)中期的な会社の経営戦略

当社の経営理念に基づき、「時代が必要とする企業」となるために、様々なステークホルダーから信頼される企業「Reliable Company」を目指すとともに、「新中期経営計画CONNECT25」における〔ENVIRONMENT〕・〔QUALITY〕・〔MANAGEMENT〕の3つのテーマを軸に、社会課題および環境問題の解決に取組み、サステナブルな成長に努めてまいります。

その重要施策は下記の通りであります。

① 〔ENVIRONMENT〕環境負荷低減のための技術開発

② 〔QUALITY〕市場ニーズに応える製品・技術の追求

③ 〔MANAGEMENT〕人的資本および知財戦略の強化および事業ポートフォリオの再構築

④ 「不確実性」高まりを踏まえた、柔軟な働き方の実現及び中長期的な労働力の確保並びに人材教育の推進。

⑤ 内部統制システムの構築に基づくリスク管理の強化およびコンプライアンスの徹底

 

(4)優先的に対処すべき事業及び財務上の課題

当社は、永い歴史の中で培われた技術力を伝承し続けてまいりました。その技術を変化する顧客ニーズに対応し今日の当社が存在します。これが当社の強みである経営資源であり、競争力の源泉であります。しかしながら昨今の社会課題および環境問題は今後の当社のリスクであるとともに、大きな転換点でもあると考えております。また、当社を取り巻く業界や関連するサプライヤーも同様の問題意識を持っていると感じております。そのような環境下において今後の当社の企業価値向上や持続的な成長には、将来を見据えた人財投資や環境投資を積極的に取組んでいくこと、そして、社会的価値と経済的価値を協創し続けていくことだと考えております。そのような中、財務上の課題は、一層のキャッシュ・フローの創造であり、その創造したキャッシュ・フローのアロケーションを投資に向ける事と考えています。また、製造業としての生産効率の改善やコスト構造の見直し等々により、キャッシュ・フローの源泉である高位安定した利益の確保と認識し、その取組に努めてまいります。

 

 

<サステナビリティに関する取組について>

① サステナビリティ推進体制

昨今の企業を取り巻く環境が大きく変化する中、当社でもESG/SDGsに対する取り組みは重要な経営課題であると認識し、環境問題や社会課題の解決による持続可能な社会の実現及び社会貢献活動が今後の当社の企業価値向上に重要な影響を与えるものとして2022年4月に「サステナビリティ委員会」を設置いたしました。

当社の持続的成長のための方針や目標およびその推進計画の策定・更新を行い、定期的に取締役会に報告や提言を行います。

サステナビリティ委員会は、常務取締役を委員長とし各部門長または選出された委員で構成されます。

 


 

 

② サステナビリティ基本方針

当社の企業理念「ニッカトーは、創造性に富んだ信頼される商品の提供を通じて科学技術と産業の発展に寄与し、企業の成長と発展を期し、親しまれる経営で社会に貢献する」にあるように、新たな価値を常に創造することで科学技術と産業の発展に貢献し、全てのステークホルダーとの対話を通じて、地域・社会との信頼関係を構築することで、「Reliable Company」を目指し企業の持続的な成長と価値向上に努めます。

 

③ サステナビリティ課題への取り組み方針

 


 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末において当社が判断したものであります。

 

(1) セラミックス分野に依存していることについて

当社は、事業の76.4%がセラミックス製品の製造販売であり、かつセラミックスを一部に使用した複合品ではなく、セラミックス100%で形成される製品であります。

したがいまして、現状はセラミックス事業においては、100%セラミックス分野に依存しており、セラミックスに代替される新素材が登場すれば、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 電子部品業界向けの売上構成比率が高いことについて

セラミックス事業、エンジニアリング事業それぞれのIT(情報技術)分野関連の電子部品向けの売上構成比率については、昨今のITの発達に伴い上昇傾向にあり、2022年3月期決算においてセラミックス事業で53.2%、エンジニアリング事業で26.1%と高くなっております。したがいまして、電子部品業界の景気動向が悪化した場合には当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) セラミックコンデンサー製造方法の変更について

セラミックスコンデンサー(MLCC)製造工程の中で、原料の粉砕用としてジルコニアの微小球が使用されておりますが、粉砕工程でジルコニア微小球に代わる粉砕方法が考案され実施された場合には、ジルコニア微小球は使用されなくなり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります

 

(4) 特定仕入先への依存度が高いことについて

当社は、セラミックス事業において原料仕入金額のうち70.0%を東ソー株式会社から仕入れております。これは、原料仕入金額のうち原料単価の高いジルコニアが71.5%を占めますが、ジルコニア仕入の98.0%を同社から仕入れているためであります。

仕入依存度が高い要因としては、同社の原料の安定性が優れていることや主力製品でありますYTZボールの欧米向けの販売については全面的に同社に依頼をしていること等があげられます。同社とは良好な取引関係が継続しておりますが、何らかの理由により同社から原材料仕入ができなくなった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) ジルコニアより高品質で安い原料の出現について

現在はジルコニアが耐摩耗セラミックスとして、原料の粉砕・分散用に最も高い評価を得ておりますが、ジルコニアに代わる高品質で安い原料が出現し、かつ当社にその原料が入手できない場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) ジルコニア原料の値上げリスクについて

現状ジルコニアの仕入価格は、概ね安定的に推移しておりますが、将来ジルコニア製品需要の拡大や原料供給量の減少により仕入価格が大幅に値上がりした場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 自然災害、インフラ障害によるリスク

当社は、大阪府下に2工場を有しており、不慮の自然災害、インフラ障害についてBCP(事業継続計画)により備えておりますが、想定を超えた大規模な地震や津波、台風や洪水等自然災害による大きな被害を受ける可能性があります。それらの影響を受け、製造中断、輸送ルート寸断、インフラの損壊・途絶もしくは顧客自身に大きな被害が生じた場合など、受注や供給が長期間にわたって滞り、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(8) 新型コロナウイルス感染症拡大の影響

2020年に世界中に拡大した新型コロナウイルス感染症に対して、当社は従業員の安全と健康を第一に感染防止対策を徹底するとともに、働き方改革やコロナ収束後の事業活動の在り方等についても検討しております。しかしながら未だ収束の時期等不確実な状況にあり、引続き事業活動に一定の制約を受ける可能性も踏まえ、環境変化に迅速に対応してまいりますが、事業業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 知的財産権におけるリスク

当社は、事業収益に資する知的財産権を重要な経営資源の一つと位置付けており、知的財産権の保護、それに絡む紛争の回避は重要な経営課題としております。

しかしながら、特定の地域や、その地域固有の事由によって当社の知的財産権が完全に保護されない場合があり、当社の知的財産権が第三者により無効とされる可能性やそのノウハウが漏洩する等、当社の事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 情報セキュリティにおけるリスク

当社は、事業活動の中で、入手した顧客及び取引先の機密情報や個人情報及び当社内の機密情報や個人情報を有しております。これらの情報は、外部への流出や破壊・改ざん等が発生しないように、管理体制を構築しております。また、情報の大半が電子データとして蓄積しており、その電子データへの不正アクセスや不正使用に対処するため、情報セキュリティ統括責任者を定め、社内情報システムへの外部からの侵入防止策、データの暗号化等を講じるとともに、従業員への啓蒙活動を実施しております。

しかしながら、想定した防御レベルを超える技術による不正アクセスや内部的過失や盗難等により、これらの情報が流出、破壊もしくは改ざん及び情報システムの停止等が起きる可能性があります。

このような事態が生じた場合には、信用低下や被害を受けた方への損害賠償等の費用の発生、または業務の停止等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 人材育成と採用に関するリスク 

当社は、顧客の技術の高度化や技術革新が加速する中、その多様な技術に対応するため優れた専門性を有した人材の必要性がますます高まっております。その人材を獲得するために新卒採用や経験者の通年採用を積極的に展開しております。また、目標管理制度に基づき公平・公正な評価、処遇制度の充実などの仕組みづくりにも注力し、従業員のエンゲージメントを高め、人材の定着にも努めております。しかしながら、これからの少子高齢化やそれに伴う労働人口の減少等、その優秀な人材採用の競争は厳しく、雇用環境の変化等により当社が求める人材の確保やその定着・育成が計画通りに進まなかった場合には、当社の将来の成長に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) コンプライアンスに関するリスク

当社は、国内や諸外国・地域において、法規制や政府の許認可など、様々の公的規制の適用を受けて事業を展開しております。当社は、役職員が規範に基づきコンプライアンスに即した行動をするための体制や仕組みづくりを構築するとともに、企業倫理規範を定め、誠実で公正で透明な企業風土の醸成にも努めております。

しかしながら、このような施策や教育を講じても関連する規制に抵触したり、役職員による不正行為は完全に回避できない可能性があります。このような事象が発生した場合、監督官庁による処分、訴訟の提起、さらには事業活動の停止に至るリスクや企業ブランド価値の棄損、社会的信用の失墜等により、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(13) 環境規制に関するリスク

当社は、地球温暖化防止、水質汚濁、大気汚染、土壌・地下水汚染、廃棄物処理、製品等に含有する化学物質などに関する様々な環境法令の規制を受けております。当社は、これら法令を遵守し、事業活動を進めておりますが今後一層の規制強化に伴う、その対策費用の増加など予想されます。また、現在地球温暖化対策としての温室効果ガスの削減の取組強化が進められています。当社もこの取組は今後大きな経営のテーマとして、様々な影響を検討し、その対策に取組んでまいります。

しかしながら、その環境規制の適応が極めて厳しく困難な場合、想定を超える費用の発生や事業の部分撤退、社会的信用が損なわれる可能性も想定され、業績への重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

当事業年度における我が国経済は、年明け以降のコロナ感染拡大に伴う「まん延防止措置」による消費活動の停滞、企業活動の一定の制約等の影響を受けました。また、昨年後半からのエネルギー関連の価格上昇および2022年2月以降のロシアのウクライナ侵攻に伴う、更なる原料価格の上昇やエネルギー関連の価格の押上など、足元の堅調な当社の業績に対して、今後の経済見通しや市況の「不確実性」が一層増しており、予断を許さない状況にあります。

このような状況の中、当社事業全体の売上高は前年同期比15.3%増の9,978,775千円となりました。損益面につきましては、営業利益は前年同期比167.7%増の972,169千円、経常利益は133.7%増の1,027,914千円、当期純利益は144.7%増の671,884千円と大幅な増収増益となりました。

結果、当社目標数値としているROE(自己資本当期純利益率)8%以上、EPS(1株当たり当期純利益)65円以上につきまして、当事業年度の実績はROE5.8%、EPS56円29銭となり、両目標数値を下回る結果となりました。

今後も資本の効率的な運用および利益率改善に取組み、引き続き目標数値を目指していくものであります。

 

セグメントの経営成績は次のとおりであります。

セラミックス事業

セラミックス事業につきましては、当社主要客先である電子部品業界の市況が好調に推移しました結果、売上高は前年同期比15.4%増の7,620,378千円となりました。セグメント利益は好調な受注により工場稼働率が向上した結果、前年同期比165.7%増の892,372千円となりました。

市場別構成比では、電子部品向けが53.2%と割合としては依然高く、化学・窯業・鉄鋼向け18.9%、環境・エネルギー向けが3.5%となりました。

エンジニアリング事業

エンジニアリング事業におきましても、セラミックス事業と同様に活発な市況に支えられ好調に推移した結果、売上高は前年同期比14.9%増の2,358,396千円となりました。セグメント利益は、増収効果が大きく、また、前事業年度に実施した組織改編等による固定費削減効果もあり、前年同期比193.3%増の79,796千円となりました。

市場別構成比は、一般電子部品26.1%、自動車・重機21.6%、環境・エネルギー19.5%と昨年度に引き続き一般電子部品向けがトップになりました。

 

財政状態の状況の概要は次の通りであります。

当事業年度末の財政状態につきましては、総資産が前期末比3.8%増の16,533,730千円となりました。内訳としては流動資産が前期末比14.0%増の9,606,685千円、固定資産が7.7%減の6,927,044千円となりました。流動資産の主な増加要因は増収による電子記録債権、売掛金、現金及び預金の増加によるものです。固定資産の主な減少要因は、有形固定資産の減価償却によるもの及び投資有価証券の株価下落によるものです。

一方負債は前期末比5.5%増の4,747,269千円となりました。内訳としては流動負債が前期末比18.0%増の3,668,272千円、固定負債が前期末比22.5%減の1,078,997千円となりました。流動負債の主な増加要因は仕入の増加に伴う買掛金の増加によるものです。固定負債の主な減少要因は長期借入金の返済によるものです。

最後に純資産は前期末比3.1%増の11,786,460千円となりました。内訳としては、利益剰余金が前期末比6.2%増の8,800,288千円、評価・換算差額等が前期末比23.3%減の527,657千円となりました。利益剰余金の増加要因は当事業年度の内部留保の蓄積による繰越利益剰余金の増加によるものです。評価・換算差額等の減少要因は株価下落に伴うその他有価証券評価差額金の減少によるものです。


 

②キャッシュ・フローの状況

 

 

前事業年度
(千円)

当事業年度
(千円)

前年同期比増減額
(千円)

営業活動によるキャッシュ・フロー

1,354,827

1,639,569

284,741

投資活動によるキャッシュ・フロー

△773,570

△561,298

212,272

財務活動によるキャッシュ・フロー

△315,381

△396,858

△81,476

現金及び現金同等物期末残高

2,676,471

3,357,885

681,413

借入金期末残高

1,652,912

1,413,020

△239,892

 

当事業年度末における現金及び現金同等物は前期末比681,413千円(25.5%)増加し3,357,885千円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、新型コロナウイルス感染拡大による影響により一部事業に制約は受けたものの電子部品業界が好調に推移したことにより税引前当期純利益が1,010,133千円と前年同期比573,130千円(131.2%)増加いたしました。一方で、役員退職慰労引当金の取崩しにより△82,597千円と前年同期比96,429千円(前年は13,832千円の収入)支出が増加いたしました。加えて、法人税等の支払額が△165,081千円と前年同期比79,954千円(93.9%)支出が増加いたしました。結果、営業活動によるキャッシュ・フローは1,639,569千円と前年同期比284,741千円(21.0%)収入が増加いたしました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、生産合理化に向けた投資は継続して実施しているものの設備の更新がひと段落した影響により有形固定資産の取得による支出が△530,071千円と前年同期比369,638千円(41.1%)支出が減少いたしました。一方で昨年度のような投資有価証券の償還はございませんでした。結果、投資活動によるキャッシュ・フローは△561,298千円と前年同期比212,272千円(27.4%)支出が減少いたしました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の調達を実施しなかったことにより、△396,858千円と前年同期比81,476千円(25.8%)支出が増加いたしました。

 

③生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当事業年度における生産実績は、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

セラミックス事業

7,179,578

21.5%

 

(注) 金額は売価換算値で示してあります。

 

b. 仕入実績

当事業年度における製品・商品仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

セラミックス事業

181,978

△66.4%

エンジニアリング事業

2,034,413

17.2%

合計

2,216,392

△2.7%

 

(注)  金額は仕入価格で示してあります。

 

c. 受注状況

当事業年度における受注状況をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

セラミックス事業

7,863,738

19.4%

2,293,348

11.9%

エンジニアリング事業

2,602,975

22.5%

771,256

46.4%

合計

10,466,713

20.2%

3,064,604

18.9%

 

 

d.販売実績

当事業年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

セラミックス事業

7,620,378

15.4%

エンジニアリング事業

2,358,396

14.9%

合計

9,978,775

15.3%

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討事項

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は当事業年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.売上高

売上高は下記の如く、9,978,775千円となりました。

 

2022年3月期

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

金額(千円)

構成比
(%)

前期比(%)

セラミックス事業

 

 

 

 機能性セラミックス

469,883

4.7

8.9

 耐摩耗セラミックス

5,147,153

51.6

16.8

 耐熱セラミックス

1,807,543

18.1

15.5

 理化学用陶磁器その他

195,797

2.0

△0.4

小計

7,620,378

76.4

15.4

エンジニアリング事業

 

 

 

 加熱装置

648,554

6.5

16.1

 計測機器その他

1,709,841

17.1

14.4

小計

2,358,396

23.6

14.9

合計

9,978,775

100.0

15.3

 

 

b.売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価率が前年同期より4.5ポイント減少し76.6%となりました。これは、主力のセラミックス事業で売上高が前年同期比15.4%増加したことで工場稼働率が向上したことにより、売上原価率が前年同期比5.7ポイント減少。またエンジニアリング事業も同じく売上高が前年同期比14.9%増加し、利益率の高い加熱装置の売上が前年同期比16.1%と売上を伸ばしたことで、売上原価率が0.6ポイント減少したことによります。

販売費及び一般管理費は、売上増加により販売管理費や人件費が増加しました結果、前年同期比7.2%増加し1,361,778千円となりました。また、売上高販売管理費率は販売管理費は増加したものの売上高が増加したことにより、前年同期比1.1ポイント減少の13.6%となりました。

 

c.営業外収益、営業外費用

営業外収益は、71,657千円となりました。
 営業外収益は、前年同期比35.9%減少しました。主な内容としては受取配当金51,396千円、受取賃貸料7,082千円であります。

営業外費用は、15,911千円となりました。

営業外費用は、前年同期比54.8%減少しました。主な内容としては支払利息9,379千円、コミットメントフィー5,795千円であります。

 

d.特別利益、特別損失

特別利益の発生はございません。

特別損失は、17,780千円となりました。
 特別損失は、前年同期比535.9%増加しました。主な内容としては固定資産売却損16,772千円、固定資産廃棄損1,008千円であります。

 

 

e.資産

資産は、前期末比3.8%増の16,533,730千円となりました。内訳としては流動資産が前期末比14.0%増の9,606,685千円、固定資産が7.7%減の6,927,044千円となりました。流動資産の主な増加要因は増収による電子記録債権、売掛金、現金及び預金の増加によるものです。固定資産の主な減少要因は、有形固定資産の減価償却によるもの及び投資有価証券の株価下落によるものです。

 

f.負債

負債は前期末比5.5%増の4,747,269千円となりました。内訳としては流動負債が前期末比18.0%増の3,668,272千円、固定負債が前期末比22.5%減の1,078,997千円となりました。流動負債の主な増加要因は仕入の増加に伴う買掛金の増加によるものです。固定負債の主な減少要因は長期借入金の返済によるものです。

 

g.純資産

純資産は前期末比3.1%増の11,786,460千円となりました。内訳としては、利益剰余金が前期末比6.2%増の8,800,288千円、評価・換算差額等が前期末比23.3%減の527,657千円となりました。利益剰余金の増加要因は当事業年度の内部留保の蓄積による繰越利益剰余金の増加によるものです。評価・換算差額等の減少要因は株価下落に伴うその他有価証券評価差額金の減少によるものです

 

キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当事業年度のキャッシュ・フローの概況につきましては「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

資本の財源及び資金の流動性については、当社の主要な資金需要は、主に製品製造のための原材料並びに生産設備の新設・改修等生産体制の構築及び新製品の開発などへの投資であり、これらの資金は営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、巨額の資金需要に対応する場合等は、円滑な事業活動に必要なレベルの流動性確保及び財務の健全性・安定性を維持するため金融機関からの借り入れによる資金調達にて対応していくこととしております。なお、運転資金の効率的な調達のため取引金融機関との間に1,000,000千円のコミットメント契約(実行残高400,000千円)を締結しております。

 

③ 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
 財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

④経営者の問題認識と今後の方針について

当事業年度は、新型コロナ感染症拡大による企業活動の一定の制約を受ける中ではありましたが、当社の主要客先である電子部品業界を中心に堅調な受注環境にあり、前年同期比増収増益となりました。一方、昨年後半からの原材料価格の高騰やエネルギー関連の価格上昇および2022年2月以降のウクライナ情勢の問題から一層エネルギー関連の価格や原材料の価格を押し上げる要因となり、当社主力客先の電子部品業界にも業績への一定の影響を受けることが想定され、当社の受注環境にも影響が見込まれ、昨年2021年11月「CONNECT25」の新中期経営計画における、2022年度の業績見込みを下方修正せざるを得ないと判断いたしました。その内容は、上記の各種価格の上昇を踏まえ、売上高は据え置きますが、利益面の下方修正を実施しました。

このような状況下ではありますが、引続き生産効率の改善や今後の環境問題を見据えた、原材料の使用料等を削減すべく「リサイクル・リユース」を現在推し進めております。これによりコスト削減や将来の脱炭素社会に貢献すべく、企業価値向上および持続的成長に努めます。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

(セラミックス事業)

2050年カーボンニュートラル宣言を受け、産業活動により排出されるCO2をはじめとする温室効果ガス排出をいかに削減するか、各社での取り組みが積極的に進められる状況となっております。これらの取り組みにおいて化石燃料の使用量削減に伴い自動車のEV化や情報通信ではデジタル技術進歩により、高性能な電子部品の使用量が急速に増加する見込みとなっております。そのため、当社ではユーザーのニーズに応じた高品質な製品を供給すべく、新しい取り組みのもと製品の開発・改良に取り組んでおります。

また、当社は製造時の温室効果ガス削減やエネルギー利用の減少を実現するため、製造プロセスの改善を推進し、ガス炉から電気炉を中心とした製造への切り換えを計画しており、さらには焼成技術の開発によるエネルギーの効率的な利用と製品の品質向上への取り組みも合わせて進めております。

当事業年度における研究開発費は218,344千円であります。

 

(エンジニアリング事業)

該当事項はありません。