当連結会計年度におけるわが国経済は、各種経済・金融政策に手詰まり感はでてきたものの企業収益はおおむね堅調に推移し、人手不足を背景にした雇用・所得環境の改善により緩やかな回復基調にありました。しかしながら、英国のEU離脱問題や米国の新政権による政策運営など、海外経済の不確実性などから、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
当社グループが属する不動産業界では、好調な企業収益のもと、企業の設備投資は安定した状況で推移いたしました。個人の住宅取得意欲も低金利などに支えられ底堅く感じられましたが、建築価格の高騰により分譲マンションの割高感から、契約までに長期化する傾向が一部見られました。このような環境下にあって、当社グループの不動産事業分野では、当期完成した新規分譲マンションや分譲宅地の販売に注力するとともに節税や補助金を絡めた企業誘致活動も積極的に行ってまいりました。それらに加え、中長期的な開発物件である販売用不動産も静岡県内を中心に精力的に取得してまいりました。
また、建設土木業界に属する環境事業分野では、営業エリアを拡大し建築部材の受注活動を強化推進してまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は192億12百万円(前連結会計年度比0.5%増)、営業利益は29億24百万円(前連結会計年度比40.7%増)、経常利益は32億円(前連結会計年度比50.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は19億50百万円(前連結会計年度比15.6%増)となり、各利益は過去最高を更新いたしました。
セグメントの業績は次のとおりであります。なお、第1四半期連結累計期間より、報告セグメントにおいて、「インフラ事業」を「マテリアル事業」に名称変更しております。
レジデンス事業におきましては、新規分譲マンションや在庫分譲マンションの引渡しが行われましたが、減収減益となりました。
この結果、売上高は53億38百万円(前連結会計年度比6.6%減)、セグメント利益(営業利益)は6億71百万円(前連結会計年度比23.0%減)となりました。
不動産開発事業におきましては、太陽光発電関連製品の販売や県内外の宅地分譲用地や県内賃貸収益物件及び商工業施設用地などの収益率の高い物件の引渡しが行われたため、減収増益となりました。
この結果、売上高は62億71百万円(前連結会計年度比12.0%減)、セグメント利益(営業利益)は19億72百万円(前連結会計年度比34.2%増)となりました。
賃貸・管理等事業におきましては、マンション管理委託物件の増加や工事請負売上などにより増収増益となりました。
この結果、売上高は34億45百万円(前連結会計年度比48.2%増)、セグメント利益(営業利益)は7億93百万円(前連結会計年度比65.1%増)となりました。
マテリアル事業におきましては、一般土木部材の販売が減少しましたが、建築部材の供給体制を強化し、マテリアル事業部の原価低減などに取り組んだことにより、減収増益となりました。
この結果、売上高は37億20百万円(前連結会計年度比1.3%減)、セグメント利益(営業利益)は2億12百万円(前連結会計年度は3億23百万円セグメント損失)となりました。
その他事業におきましては、飲食店の新規開店や缶飲料製造により売上高が増加しましたが、それらによる初期費用がかさみ増収減益となりました。
この結果、売上高は4億35百万円(前連結会計年度比133.3%増)、セグメント利益(営業利益)は3百万円(前連結会計年度比92.0%減)となりました。
なお、記載金額には消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、14億47百万円(前連結会計年度比4億40百万円の増加)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益(31億9百万円)、仕入債務の増加(38億72百万円)、未払金の増加(2億82百万円)、前受金の増加(2億9百万円)、減価償却費(1億97百万円)などによる資金調達に対し、たな卸資産の増加(△79億3百万円)、法人税等の支払額(△14億40百万円)、未収消費税等の増加(△2億18百万円)などにより支出した結果、営業活動により支出した資金は21億78百万円(前連結会計年度は72億75百万円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資有価証券の売却(5億95百万円)などによる資金調達に対し、固定資産の取得(△3億98百万円)などにより支出した結果、投資活動により得られた資金は2億6百万円(前連結会計年度は43百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期借入金の純増(41億6百万円)、長期借入れによる収入(5億50百万円)による資金調達に対し、長期借入金の返済による支出(△19億50百万円)、配当金の支払額(△1億75百万円)、自己株式の取得(△93百万円)などにより、財務活動により得られた資金は24億11百万円(前連結会計年度は53億62百万円の収入)となりました。
記載金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
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マテリアル事業 |
1,690,558 |
+3.1 |
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その他 |
214,956 |
- |
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合計 |
1,905,515 |
+16.2 |
(注) 金額は製造原価によっております。
マテリアル事業については一部受注生産を行っているものの、大部分は過去の実績及び将来の予想による見込み生産であるため記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
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レジデンス事業 |
5,338,623 |
△6.6 |
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不動産開発事業 |
6,271,528 |
△12.0 |
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賃貸・管理等事業 |
3,445,657 |
+48.2 |
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マテリアル事業 |
3,720,742 |
△1.3 |
|
その他 |
435,891 |
+133.3 |
|
合計 |
19,212,443 |
+0.5 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
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販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) |
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有限会社新日邦 |
2,485,981 |
13.0 |
- |
- |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 当連結会計年度における有限会社新日邦に対する販売実績については、総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
今後の経営環境につきましては、国内における企業収益や雇用・所得環境の改善により、緩やかな回復基調が続くことが予測されますが、海外経済の不確実性の高まりなどにより、依然として不透明な状況が続くものと思われます。
このような状況下、当社グループは、常にコストを意識し従来手法を踏襲しないでコスト削減を実現し、新たな土俵、新たな販売手法、新たな仕組みで、新規顧客を創造し、競争力の源となる財務基盤を構築するという三歩進んだビジネスモデルを構築し、総合街づくり企業『ヨシコン』を目指してまいります。
セグメントごとの見通しを示すと次のとおりであります。
<レジデンス事業>
レジデンス事業におきましては、設計から販売、販売後のマンション管理までトータル的にサービスが提供できる強みを活かしつつ、物件ごとの地域性や顧客ニーズを反映した分譲マンションの提供をしてまいります。また、土地開発事業にも積極的に取り組んでまいります。具体的には、平成29年3月期在庫分譲マンションの完売及び新規分譲マンション2棟の供給を予定しております。
<不動産開発事業>
不動産開発事業におきましては、引き続き、街づくりの仕掛け役として企業誘致事業、市街地再生事業、宅地造成事業を通して不動産価値の創造を目指してまいります。企業、投資家、ハウスメーカー及びエンドユーザーのニーズにあわせ、提案力の強化に重点を置いた人材育成をし、商業・工業・物流施設誘致、収益不動産物件及び分譲宅地の企画・開発・販売を行ってまいります。
その他、不動産証券化事業へ取り組みを強化してまいります。
<賃貸・管理等事業>
賃貸事業におきましては、工場施設・商業施設・物流施設などのリーシング活動の強化と、賃貸用マンション・商業施設・工業施設や駐車場物件の既存賃貸物件の稼働率の向上と土地所有者への土地活用の提案により新規賃貸物件の獲得に注力してまいります。
管理事業におきましては、安心・安全な居住生活や快適なビジネスライフを提供するマンション、ビル管理体制の確立に加え、さらなるサービスの提供を企画提案してまいります。また、設計部門におきましては、独自性をもった企画提案並びに工事施工監理体制の確立を実現するとともに、マテリアル事業と連携し、壁式プレキャストコンクリートを使用した中高層マンションの製品の評定取得を目指してまいります。
<マテリアル事業>
マテリアル事業におきましては、当連結会計年度より出荷が本格化された建築部材は、今後も大幅な需要増加が予測されるため、販売活動を強化しつつ、それらの部材の規格化を実現するとともに、原価低減に向けて取り組んでまいります。また、不動産開発事業との連携強化により、生コンクリートや鋼材等の積極的な受注活動を行ってまいります。
さらに、総合街づくり企業を目指す会社方針に沿って、一体化した事業推進を図るとともに、オリジナル製品の住宅基礎「エンブルベース」や、住宅用地盤改良工法「エンブルパイル」などの販売強化や、樹脂コーティング材や蓄光材を素材とした新製品の企画をしてまいります。コンクリート素材に限らず、市場を全国に見据えた営業活動を進めてまいります。
<その他>
その他事業におきましては、食を通して心と体の「健康」を実現するためにサービスを提供し、安定的な経営基盤の構築を目指してまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)引渡時期による業績変動について
当社グループの主要な事業である不動産事業分野における分譲マンションや分譲宅地及び商工業施設用地の販売におきましては、物件の引渡時に売上が計上されます。また、これら物件の引渡は、一度に多額の引渡代金の受領をするケースが多いため、引渡時期により業績に変動が生じる場合があります。
(2)大地震が発生した場合について
近年、日本全国のいたるところで大地震が頻発し、直近では熊本県を中心とした地震が発生し甚大な被害がもたらされました。静岡県内におきましても東海地区を中心とした大地震の発生が予想されておりますが、その際の揺れによる建設中建物などの倒壊やコンクリート在庫品の破損や生産設備の崩壊が予測され、就業中であれば人身への損傷も懸念されます。さらに大井川工場は駿河湾に面し、海岸線近くに位置するため津波による損害を被る危険性などがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループではこうした事態に対応するため、倒壊しにくい在庫品の保管方法の工夫、生産設備の耐震補強や地震発生時の避難安全教育を徹底しております。
(3)不動産市況について
当社グループが属する不動産業界は、景気動向、金利動向、雇用・賃金動向、住宅税制を中心とするさまざまな税制の影響を受けやすく、景気の悪化による雇用情勢の悪化や賃金の引き下げなどがあった場合には、購買層の物件購入意欲を著しく減退させたり、企業におきましては、工場進出などの設備投資意欲をも減退させる可能性があり、業績に影響を及ぼす場合があります。
また、施工会社と工事請負契約を締結して発注する建物建設は、建設現場での人員不足などによる建築費の高騰が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)法的規制等について
当社グループは不動産業界及び建設土木業界に属し、「宅地建物取引業法」、「国土利用計画法」、「建築基準法」、「都市計画法」、「金融商品取引法」等の法令により規制を受けております。これらの法令等の改廃や新たな法的規制等が今後生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)瑕疵担保リスクについて
当社グループにおきましては、マンション分譲事業における建築工事を施工会社に発注しており、当社グループが販売する分譲マンションの瑕疵については、発注先の施工会社による工事保証にて担保しております。しかし、施工会社の財政状態の悪化又は破綻などにより施工会社が負担する瑕疵担保責任が履行されない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、マテリアル事業の設計課及び生産開発課のメンバーが中心となっております。
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は 9百万円であります。
セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。
①レジデンス事業
該当事項はありません。
②不動産開発事業
該当事項はありません。
③賃貸・管理等事業
該当事項はありません。
④マテリアル事業
当事業に係る研究開発費の金額は9百万円であり、主なテーマは次のとおりであります。
1)住宅用コンクリート基礎杭の開発
2)PC軽量外壁材の開発研究
⑤その他
該当事項はありません。
当社グループの当連結会計年度の経営成績は次のとおりであります。
レジデンス事業の営業利益6億71百万円、不動産開発事業の営業利益19億72百万円、賃貸・管理等事業の営業利益7億93百万円、マテリアル事業の営業利益2億12百万円、その他の営業利益3百万円の各事業(セグメント)の合計額に対し、全社の営業費用5億13百万円等を賄う状況となり、当社グループ全体で営業利益は29億24百万円となりました。
経常利益におきましては、前連結会計年度比10億75百万円増の経常利益32億円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益におきましては、前連結会計年度比2億63百万円増の19億50百万円となりました。
①資産合計
流動資産は、前連結会計年度末に比べ39.4%増加し、305億94百万円となりました。これは主として、販売用不動産が増加したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて、1.4%減少し、48億1百万円となりました。これは主として、土地が増加したものの、投資有価証券が減少したことなどによります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて32.0%増加し、353億96百万円となりました。
②負債合計
流動負債は、前連結会計年度末に比べて85.8%増加し、179億56百万円となりました。これは主として、支払手形及び買掛金や短期借入金が増加したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて49.6%減少し、14億77百万円となりました。これは主として、長期借入金や繰延税金が減少したことなどによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて54.3%増加し、194億33百万円となりました。
③純資産合計
純資産合計は、利益剰余金の増加などにより当連結会計年度における純資産は159億62百万円(前連結会計年度比12.3%増)となりました。
当連結会計年度における1株当たり純資産額は2,209円71銭(前連結会計年度比263円1銭の増加)となりました。
また、当連結会計年度における自己資本比率は45.1%(前連結会計年度比7.9ポイント減)となりました。
①キャッシュ・フローの状況
「第2 事業の状況 1業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
②キャッシュ・フロー関連指標の推移
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平成28年3月期 |
平成29年3月期 |
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自己資本比率(%) |
53.0 |
45.1 |
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時価ベースの自己資本比率(%) |
31.0 |
25.1 |
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債務償還年数(年) |
△1.3 |
△5.5 |
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インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
△100.9 |
△34.2 |
(注)自己資本比率 :自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/総資産
債務償還年数 :有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業キャッシュ・フロー/利払い
各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済み株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息支払額を使用しております。
当社グループでは、事業領域のテーマといたしまして、環境・安心・安全・健康と設定しております。特に、環境をテーマとした事業領域については、今後も様々な顧客ニーズが予想され、まだまだ未知数のマーケットとして広がる可能性があると思われます。
このような状況を踏まえ、不動産事業分野におきましては、環境配慮や少子高齢化に対応した宅地分譲・分譲マンションの企画販売や活力ある街づくりを目指し再開発事業・市街地活性化事業への取り組み強化を図ってまいります。また、環境事業分野におきましては、エコ企業への転換を目指し、環境還元製品の開発を環境事業分野一丸となって取り組んでまいります。