今後の経営環境につきましては、米中貿易摩擦の影響や新型コロナウイルス感染症拡大の影響により国内外経済のさらなる下振れが懸念されており景気の先行きは極めて厳しい状況が続くと見込まれます。
このような状況下、当社グループは、複合開発、市街地再開発事業、不動産証券化事業などの新しい事業に取り組むとともに、新型コロナウイルス感染症収束後の社会情勢を見据え、常識や慣習に囚われない新機軸の発想力と実行力で、未来型企業としての総合街づくり企業「ヨシコン」を目指してまいります。
セグメントごとの見通しを示すと次のとおりであります。
<レジデンス事業>
レジデンス事業におきましては、設計から販売、販売後のマンション管理までのトータルサービスに強みがあり、その強みを生かし、在庫分譲マンション及び新規一棟売りマンションの提供を引き続き行ってまいります。また、様々な土地情報及び中長期の事業用地の取得に注力し、自社開発案件を積極的に進めてまいります。
<不動産開発事業>
不動産開発事業におきましては、街づくりの仕掛け役として企業誘致案件、宅地造成案件などの市場ニーズに対応する流動性の高い不動産を確保し、提案力の高い営業活動を展開し、商業・工業・物流施設の誘致や分譲宅地の企画・開発・販売を通して、高付加価値不動産の創造を目指してまいります。加えて、業務領域や営業エリアの拡大といった取組みも実施してまいります。
また、不動産証券化事業への取組みとしては、不動産投資法人の資産運用会社の設立等を機に今後、投資法人の運用に必要となる許認可の取得を進めるとともに、より一層収益不動産物件の獲得を強化してまいります。
<賃貸・管理等事業>
賃貸事業におきましては、商業・工業・物流施設や居住用施設のリーシング活動の強化と、賃貸用マンション・商業施設・工業施設や駐車場物件の既存賃貸物件の稼働率の向上と土地活用の提案により新規賃貸物件の獲得に注力してまいります。
管理事業におきましては、安心かつ安全で快適な居住生活やビジネス生活を提供する分譲マンション・商業施設の管理体制確立に加え、資産価値向上のための改修工事や長期修繕計画の見直し、サービスの提供を企画提案してまいります。また、設計・工事部門におきましては、具体的には商業施設及び物流倉庫の建物請負工事の引渡しを予定しております。加えて、不動産開発事業との連携強化により建物請負工事受注を目指してまいります。
<マテリアル事業>
マテリアル事業におきましては、遠州工場閉鎖に伴う工場集約化及び製品群の絞り込みの成果としての生産性の向上、原価低減を目指すべく取り組んでまいります。また、建築事務所やゼネコン等との連携強化に努め、製品や建材等の受注に繋げる営業を強力に実施してまいります。
<その他>
その他事業におきましては、食を通して心と体の「健康」を実現するサービスの提供と、飲料事業におきましては、さらなる売上高の増加と工場高稼働率の維持により原価低減に取り組むことに加え、高付加価値製品の開発に取り組み、安定的な経営基盤の構築を目指してまいります。
また、当社グループは強固な財務基盤の確立のために、経営指標として、自己資本比率の50%以上の維持・確保を目指しております。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)引渡時期による業績変動について
当社グループの主要な事業である不動産事業分野における分譲マンションや分譲宅地及び商工業施設用地の販売におきましては、物件の引渡時に売上が計上されます。また、これら物件の引渡は、一度に多額の引渡代金の受領をするケースが多いため、引渡時期により業績に変動が生じる場合があります。
(2)大地震が発生した場合について
近年、日本全国のいたるところで大地震が頻発し、直近では北海道を中心とした地震が発生し甚大な被害がもたらされました。静岡県内におきましても東海地区を中心とした大地震の発生が予想されておりますが、その際の揺れによる建設中建物などの倒壊やコンクリート在庫品の破損や生産設備の崩壊が予測され、就業中であれば人身への損傷も懸念されます。さらに焼津工場(大井川工場)は駿河湾に面し、海岸線近くに位置するため津波による損害を被る危険性などがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループではこうした事態に対応するため、倒壊しにくい在庫品の保管方法の工夫、生産設備の耐震補強や地震発生時の避難安全教育を徹底しております。
(3)不動産市況について
当社グループが属する不動産業界は、景気動向、金利動向、雇用・賃金動向、住宅税制を中心とするさまざまな税制の影響を受けやすく、景気の悪化による雇用情勢の悪化や賃金の引き下げなどがあった場合には、購買層の物件購入意欲を著しく減退させたり、企業におきましては、工場進出などの設備投資意欲をも減退させる可能性があり、業績に影響を及ぼす場合があります。
また、施工会社と工事請負契約を締結して発注する建物建設は、建設現場での人員不足などによる建築費の高騰が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)法的規制等について
当社グループは不動産業界及び建設土木業界に属し、「宅地建物取引業法」、「国土利用計画法」、「建築基準法」、「都市計画法」、「金融商品取引法」等の法令により規制を受けております。これらの法令等の改廃や新たな法的規制等が今後生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)瑕疵担保リスクについて
当社グループにおきましては、マンション分譲事業における建築工事を施工会社に発注しており、当社グループが販売する分譲マンションの瑕疵については、発注先の施工会社による工事保証にて担保しております。しかし、施工会社の財政状態の悪化又は破綻などにより施工会社が負担する瑕疵担保責任が履行されない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)新型コロナウイルス感染症等の影響について
当社グループが属する不動産業界は、景気動向などの影響を受けやすく、新型コロナウイルス感染症等の疫病の感染拡大により、物件の引渡しが先延ばしにされたり、買い控えが進んだりするなどの可能性があり、業績に影響を及ぼす場合があります。また、賃貸管理物件の稼働率の低下や、賃料の引き下げ要望への対応などにより、業績に影響が生じる可能性があります。
さらに、当社グループの従業員等に感染が拡大した場合、一時的に事業所の操業を休止するなどの措置を講じる必要があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、基本的には堅調な企業収益や雇用環境の改善などを背景に緩やかに回復基調で推移していたところ、消費税率引き上げや大型台風などの天候不順に加え、2020年に入ってからの新型コロナウイルス感染症の拡大で急激に悪化いたしました。また世界経済におきましても、米中貿易摩擦の長期化に加え、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により急激に悪化いたしました。
当社グループが属する不動産業界では、基本的には企業の設備投資意欲は比較的安定した状況で推移いたしました。このような環境下にあって、当社グループの不動産事業分野では、流動性の高い不動産を確保し企業誘致や宅地造成などの提案や在庫分譲マンションの早期完売など積極的な営業活動を推進してまいりましたが、消費税増税や人件費の上昇に加え、特に新型コロナウイルス感染症拡大の影響により設備投資需要に急激な減速が見られました。また、前連結会計年度の不動産投資法人の資産運用会社の設立を機に不動産証券化事業への取組みを一層強化してまいりました。
建設土木業界に属するマテリアル事業分野では、工場やラインの集約化及び製品群を絞り込み受注活動を強化推進してまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は175億円(前連結会計年度比19.6%減)、営業利益は7億28百万円(前連結会計年度比69.0%減)、経常利益は11億97百万円(前連結会計年度比52.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は10億39百万円(前連結会計年度比36.5%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
<レジデンス事業>
レジデンス事業におきましては、新規一棟売りマンションや在庫分譲マンションの引渡しが行われましたが、減収減益となりました。
この結果、売上高は36億68百万円(前連結会計年度比35.8%減)、セグメント利益(営業利益)は1億90百万円(前連結会計年度比59.9%減)となりました。
<不動産開発事業>
不動産開発事業におきましては、静岡県内外の大型商業施設用地の引渡しが先延ばしされたことなどにより大幅な減収減益となりました。
この結果、売上高は49億円(前連結会計年度比42.2%減)、セグメント利益(営業利益)は8億61百万円(前連結会計年度比65.4%減)となりました。
<賃貸・管理等事業>
賃貸・管理等事業におきましては、大手食品メーカー工場の請負工事の引渡しなどもあり、増収増益となりました。
この結果、売上高は46億58百万円(前連結会計年度比111.5%増)、セグメント利益(営業利益)は4億57百万円(前連結会計年度比62.3%増)となりました。
<マテリアル事業>
マテリアル事業におきましては、工場やラインの集約化及び製品群の絞り込みや原価低減努力などもあり減収増益(セグメント損失)となりました。生産性向上のために遠州工場を閉鎖し焼津工場(旧大井川工場)に工場を集約いたしました。
この結果、売上高は28億54百万円(前連結会計年度比30.1%減)、セグメント損失(営業損失)は2億37百万円(前連結会計年度は5億2百万円のセグメント損失)となりました。
<その他>
その他事業におきましては、飲料製造事業において新規顧客開拓を進めたことに伴い売上高が増加したものの、設備投資費用などが増加したため、増収減益となりました。
この結果、売上高は14億19百万円(前連結会計年度比8.6%増)、セグメント利益(営業利益)は73百万円(前連結会計年度比36.9%減)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、15億43百万円(前連結会計年度比14億1百万円の減少)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益(16億51百万円)や売上債権の減少(7億25百万円)などによる資金調達に対し、たな卸資産の増加(△24億11百万円)、未払金の減少(△3億94百万円)、未払消費税等の減少(△2億59百万円)、前受金の減少(△6億37百万円)、法人税等の支払額(△12億円)などにより支出した結果、営業活動により支出した資金は31億6百万円(前連結会計年度は53億9百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
固定資産の売却(9億52百万円)や投資有価証券の売却(12億75百万円)などによる資金調達に対し、固定資産の取得(△1億45百万円)や投資有価証券の取得(△34億88百万円)などにより支出した結果、投資活動により支出した資金は13億59百万円(前連結会計年度は38億24百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期借入金の純増(38億15百万円)や長期借入れによる収入(4億69百万円)などによる資金調達に対し、長期借入金の返済による支出(△6億79百万円)や配当金の支払額(△3億2百万円)などにより支出した結果、財務活動により得られた資金は30億64百万円(前連結会計年度は5億38百万円の収入)となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は製造原価によっております。
マテリアル事業については一部受注生産を行っているものの、大部分は過去の実績及び将来の予想による見込み生産であるため記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 前連結会計年度における株式会社ヱスビーサンキョーフーズに対する販売実績については、総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの当連結会計年度の経営成績は次のとおりであります。
レジデンス事業の営業利益1億90百万円、不動産開発事業の営業利益8億61百万円、賃貸・管理等事業の営業利益4億57百万円、マテリアル事業の営業損失2億37百万円、その他の営業利益73百万円の各事業(セグメント)の合計額に対し、全社の営業費用6億76百万円等を賄う状況となり、当社グループ全体で営業利益は7億28百万円となりました。
経常利益におきましては、前連結会計年度比13億39百万円減の経常利益11億97百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益におきましては、前連結会計年度比5億96百万円減の10億39百万円となりました。
また、当社グループは強固な財務基盤の確立のために、経営指標として、自己資本比率の50%以上の維持・確保を目指しております。当連結会計年度の達成状況につきましては、「②財政状態の分析」をご参照ください。
資産合計
流動資産は、前連結会計年度末に比べて0.6%増加し、270億54百万円となりました。これは主として、現金及び預金や未成工事支出金などが減少したものの、販売用不動産が増加したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて23.2%増加し、102億7百万円となりました。これは主として、土地やリース資産などが減少したものの、投資有価証券が増加したことなどによります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて5.9%増加し、372億61百万円となりました。
負債合計
流動負債は、前連結会計年度末に比べて14.2%増加し、155億41百万円となりました。これは主として、短期借入金が増加したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて27.9%減少し、16億47百万円となりました。これは主として、長期借入金が減少したことなどによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて8.1%増加し、171億88百万円となりました。
純資産合計
純資産合計は、利益剰余金の増加などにより当連結会計年度末における純資産は200億73百万円(前連結会計年度比4.1%増)となりました。
当連結会計年度末における1株当たり純資産額は2,747円83銭(前連結会計年度比75円76銭の増加)となりました。
また、当連結会計年度末における自己資本比率は53.8%(前連結会計年度比1.0ポイント減)となりました。
a. キャッシュ・フローの状況
「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
b. キャッシュ・フロー関連指標の推移
(注)自己資本比率 :自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/総資産
債務償還年数 :有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業キャッシュ・フロー/利払い
各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済み株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息支払額を使用しております。
2020年3月期の債務償還年数とインタレスト・カバレッジ・レシオは営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
c. 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な資金需要は、運転資金や、販売用不動産等の棚卸資産購入資金、設備投資資金、配当金の支払等の株主還元資金などがあります。必要資金は、主に自己資金及び金融機関からの借入により調達しております。
当社グループは、専ら棚卸資産の売却によって得られた資金については、その資産を購入した際の借入の返済へ優先的に充当しており、それ以外の資金については、その都度、総合的に勘案して、成長投資や手許資金、借入の返済等へ充当しております。株主還元についても、株価の維持、上昇を目指し、安定的な配当を実施できるように努めてまいります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行ってまいりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。
なお、連結財務諸表作成にあたっての重要な会計方針等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」及び「追加情報」に記載のとおりであります。
当社グループでは、事業領域のテーマといたしまして、環境・安心・安全・健康と設定しております。特に、環境をテーマとした事業領域については、今後も様々な顧客ニーズが予想され、まだまだ未知数のマーケットとして広がる可能性があると思われます。
このような状況を踏まえ、不動産事業分野におきましては、環境配慮や少子高齢化に対応した宅地分譲・分譲マンションの企画販売や活力ある街づくりを目指し再開発事業・市街地活性化事業への取組み強化を図ってまいります。また、マテリアル事業分野におきましては、エコ企業への転換を目指し、環境還元製品の開発をマテリアル事業分野一丸となって取り組んでまいります。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、マテリアル事業のメンバーが中心となっております。
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は
セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。
①レジデンス事業
該当事項はありません。
②不動産開発事業
該当事項はありません。
③賃貸・管理等事業
該当事項はありません。
④マテリアル事業
当事業に係る研究開発費の金額は
1)鋼繊維補強コンクリート製品(住宅用部材)の開発研究
⑤その他
該当事項はありません。