(1)業績
当連結会計年度(平成29年1月1日~平成29年12月31日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって緩やかに回復していくことが期待されるものの、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響等によるリスクがある状況で推移いたしました。
このような環境の中、当社グループの[ガラス基板事業]は、スマートフォン向けで、有機ELディスプレイへの置き換えによる液晶ディスプレイ関連製品の需要が低迷し、また経営改革施策によるコスト削減等の効果は現れてはいるものの、受注変動が大きかったことで生産性が悪化し人件費等の増加となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は、1,999百万円(前年同期比24.8%減)に、営業損失は137百万円(前年同期は営業損失606百万円)に、経常損失は228百万円(前年同期は経常損失648百万円)に、親会社株主に帰属する当期純損失は198百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失2,001百万円)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
[ガラス基板事業]
ガラス基板事業においては、スマートフォン向けで、有機ELディスプレイへの置き換えによる液晶ディスプレイ関連製品の需要が低迷し、また経営改革施策によるコスト削減等の効果は現れてはいるものの、受注変動が大きかったことで生産性が悪化し人件費等の増加となり、売上高は1,769百万円(前年同期比26.0%減)に、セグメント損失は118百万円(前年同期セグメント損失は501百万円)となりました。
[産業用機械事業]
産業用機械事業は、売上高は183百万円(前年同期比13.9%減)に、セグメント利益は1百万円(前年同期セグメント利益は4百万円)となりました。
[その他事業]
その他事業は、新商品開発でありますが、売上高は48百万円(前年同期比24.7%減)に、セグメント損失は25百万円(前年同期セグメント損失は121百万円)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、期首残高に比べ68百万円増加し、219百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は43百万円(前期は1,227百万円の使用)となりました。
これは主に売上債権が減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は852百万円(前期は2,781百万円の獲得)となりました。
これは主に有形固定資産の売却によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は826百万円(前期は2,043百万円の使用)となりました。
これは主に借入金の返済によるものです。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) |
前年同期比(%) |
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ガラス基板事業(千円) |
1,748,347 |
△26.4 |
|
産業用機械事業(千円) |
183,480 |
△13.9 |
|
報告セグメント計(千円) |
1,931,827 |
△25.3 |
|
その他事業(千円) |
23,851 |
△62.3 |
|
合計(千円) |
1,955,678 |
△26.2 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
ガラス基板事業 |
1,827,400 |
△24.5 |
292,179 |
24.6 |
|
産業用機械事業 |
181,718 |
△11.7 |
24,250 |
0.9 |
|
報告セグメント計 |
2,009,119 |
△23.5 |
316,430 |
22.4 |
|
その他事業 |
48,728 |
△24.7 |
- |
- |
|
合計 |
2,057,847 |
△23.6 |
316,430 |
22.4 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
ガラス基板事業(千円) |
1,769,674 |
△26.0 |
|
産業用機械事業(千円) |
181,511 |
△10.7 |
|
報告セグメント計(千円) |
1,951,186 |
△24.8 |
|
その他事業(千円) |
48,728 |
△24.7 |
|
合計(千円) |
1,999,914 |
△24.8 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) |
当連結会計年度 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) |
||
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
凸版印刷株式会社 |
491,332 |
18.5 |
488,851 |
24.4 |
|
AGCディスプレイグラス米沢株式会社 |
773,944 |
29.1 |
317,330 |
15.9 |
|
光村印刷株式会社 |
239,598 |
9.0 |
314,601 |
15.7 |
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(1) 経営方針、経営戦略等
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するように努めておりますが、当社グループを取り巻く環境を勘案しますと、デフレ経済の長期化に伴う価格競争の激化、さらに原材料価格の上昇等が懸念され、今後の収益状況も厳しいものとなることが予想されます。
当社グループといたしましては、価格競争力の向上を図り採算性を維持しながら売上の拡大に努めるとともに、グループ間で情報交換と技術交流を行い、シナジー効果を高めていく所存であります。また、研究開発を強化し、付加価値の高い新製品の開発を積極的に進めてまいります。
中長期的な経営戦略として、主力事業であるガラス基板事業では、FPD向けガラス基板加工のコストダウンと生産性向上による価格競争力の一層の強化を図るとともに、ガラスメーカーや最終ユーザーとの連携強化による受注の拡大、保有技術を応用展開できる非FPD事業等の新規事業分野の開拓に注力いたします。また、グループ各社におけるシナジー効果を最大化すべく事業の選択と集中を行うとともに技術交流や情報の共有化により当社グループ全体としての価値向上に取り組んでいく所存であります。
(2) 経営環境並びに対処すべき課題
世界経済は、政策動向等の影響による先行き不透明感はあるものの、全体としては緩やかな景気回復が続く見込みです。
このような状況の中、液晶ディスプレイ業界では、世界的な需要動向、国内メーカーの環境変化等により厳しい状況が続くと見込まれます。
当社グループは、主力事業がFPD業界の環境の変化に大きく左右されることから、グループ全体として安定的な収益基盤を構築することが、会社の対処すべき重要な課題と考えております。
ガラス基板事業においては、営業と技術の両面から顧客ニーズを的確に捉え、顧客ニーズに資する製品を供給するとともに、新たな市場開拓を通して受注の安定・拡大に努めてまいります。
当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を以下に記載しております。また、これら以外にも様々なリスクを伴っており、ここに記載された事項がリスクの全てでないことをご承知おき願います。
なお、以下の項目には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日(平成30年3月26日)現在において判断したものであります。
(1) 内製化比率の上昇
ガラス基板事業においては、液晶ディスプレイ用ガラス素材メーカーあるいはその系列会社も当社と同様の加工(内製加工)を行っており、得意先でもあるガラス素材メーカーがガラス基板加工の内製化比率を高めた場合、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。
(2) 需給バランスの崩れによる在庫の増加
液晶ディスプレイ業界では、液晶パネルメーカーの生産量と液晶搭載製品の販売量との間の需給バランスが一時的に崩れる時期があり、その場合、各流通段階で液晶パネルの市況価格が下落するとともに在庫が増加し、当社グループへの発注量が減少する可能性があります。
(3) 材料等の調達リスク
当社グループにおける材料等(成膜用ターゲット材、研磨剤等)は、レアメタル・レアアースに分類される特殊な部材であります。これらの輸出制限や国際市況における価格高騰、生産状況の大幅変動などにより、生産に必要な数量を確保できなかった場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
(4) 国内外の競合他社との競争状況、主要得意先の購買方針の変更等
当社グループは、何れの事業におきましても国内外の競合他社と厳しい競争状況にあることから、販売価格の急落や販売数量の大幅減少などにより業績が悪化する可能性があります。また、ガラス基板事業においては、販売比率が高い得意先の購買方針の変更は当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。
(5) 自然災害リスク
当社グループは国内各地にて生産活動を行っておりますが、地震や台風・洪水等のコントロール不能な大規模自然災害を受け製造中断や輸送不能の事態が長期間にわたった場合、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。
(6) 継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは、前連結会計年度までに3期連続で営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しております。
当連結会計年度においては、三重工場の閉鎖、人員の合理化、外注業務の内製化等によるコスト削減を推し進めるとともに、新商品開発事業の売却による損失の最小化、三重工場及び桃生工場等の遊休資産売却による借入債務の圧縮を実行いたしました。しかし、下期における受注減少の影響が大きく、営業損失137百万円、経常損失228百万円を計上するとともに、親会社株主に帰属する当期純損失198百万円を計上するに至っております。また、自己資本は244百万円、自己資本比率は8.3%と依然として厳しい状況で推移しております。
そのような状況を受け、当社は、平成29年9月末から平成30年3月末までの借入金の返済を猶予することについて全取引金融機関から同意を得ておりますが、取引金融機関によって期限の利益の確保が短期にとどまっている状況が継続しております。これらにより、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
そこで、当社グループは当該状況を解消し、早期の収益構造の改善を推進するため、以下の諸施策を実施しております。
①既存のガラス基板事業については、顧客ニーズを深耕するための営業活動を強化し、受注拡大に向けた試作開発を進めるとともに、外注業務の内製化等、抜本的なコスト削減を継続実施することで、収益力の維持・改善を推進しております。
②既存技術・設備を活用しながら事業領域を拡大すべく、新たなビジネス展開の検討と関係事業者間との調整を進めております。
しかし、これらの諸施策は実施途上であり、現時点で継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
該当事項はありません。
当社グループは一層多様化・高度化する顧客ニーズに対応すべく、新たな製品の開発と加工技術の改良及び応用に向けた技術構築を進めております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、37百万円であります。
また、当連結会計年度における研究開発活動の状況のセグメントごとの変更内容は、次のとおりであります。
その他事業
新商品開発事業を平成29年8月に譲渡し撤退いたしました。
当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析・検討内容は原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成30年3月26日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
なお、見積り及び評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づいて行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際結果とは異なる場合があります。
(2)当連結会計年度末の財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べて1,126百万円減少し、2,955百万円となりました。
流動資産は1,126百万円(前期末は1,273百万円)となり、146百万円減少しました。これは、現金及び預金の増加(160百万円から229百万円へ68百万円増)の一方、受取手形及び売掛金の減少(891百万円から654百万円へ237百万円減)等が主な要因であります。
固定資産は1,828百万円(前期末は2,808百万円)となり、979百万円減少しました。これは、有形固定資産を売却したことによる減少等が主な要因であります。
流動負債は2,395百万円(前期末は2,788百万円)となり、393百万円減少しました。減少の主な要因は、短期借入金の返済等によるものであります。
固定負債は、315百万円(前期末は841百万円)となり、525百万円減少しました。減少の主な要因は、長期借入金の返済等によるものであります。
当連結会計年度末の純資産の合計は244百万円(前期末は452百万円)となり、前期末と比べ207百万円減少しました。この結果、自己資本比率は11.1%から2.7ポイント下落して8.3%に、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の28.01円から12.84円減少して15.16円となりました。
(3)当連結会計年度の経営成績の分析
①売上高
当連結会計年度の売上高は1,999百万円となり、前連結会計年度に比べ659百万円の減少となりました。これは、主力事業であるガラス基板事業においてスマートフォン向けで、有機ELディスプレイへの置き換えによる液晶ディスプレイ関連製品の需要が低迷したことが主な原因であります。
②売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益
売上原価は、経営改革施策によるコスト削減等に伴い前期比1,001百万円減少の1,716百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、給料及び研究開発費の減少等により前期比127百万円減少の420百万円となりました。この結果、営業損失は137百万円(前期は営業損失606百万円)となりました。
③営業外収益、営業外費用、経常利益
営業外収益は受取補償金の計上の一方、助成金収入の減少等により前期比7百万円減少の62百万円に、営業外費用は支払手数料の増加等により前期比41百万円増加の153百万円となりました。この結果、経常損失は228百万円(前期は経常損失648百万円)となりました。
④特別利益、特別損失、税金等調整前当期純利益
特別利益は前連結会計年度に関係会社株式売却益の計上等があったため前期比1,597百万円減少の132百万円に、特別損失は減損損失及び事業構造改善費用の減少等により前期比2,943百万円減少の90百万円となりました。この結果、税金等調整前当期純損失は186百万円(前期は税金等調整前当期純損失1,951百万円)となりました。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
「第2 事業の状況 4.事業等のリスク」に記載しております。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
①資金需要
設備投資、運転資金、借入金の返済及び利息の支払並びに法人税等の支払等に資金を充当しております。
②資金の源泉
主として営業活動によるキャッシュ・フロー等により、必要とする資金を調達しております。
③キャッシュ・フロー
「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載しております。
④借入金について
当連結会計年度末の借入金は2,357百万円であります。金融機関からの借入れで、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が269百万円、短期借入金が2,087百万円であります。
(6)重要事象等について
「第2 事業の状況 4.事業等のリスク (6)継続企業の前提に関する重要事象等」に記載しております。