文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは「人の満足を支える」ことを使命とし、社会のニーズに即応した土木建材製品を供給し、社会資本の整備と国民生活の向上に大きく貢献することを基本方針とし、今日まで新たな需要・用途開発を心がけ、高品質で廉価な製品を供給できるようグループ一体となり努力してまいりました。
これからも、この仕事に誇りをもって、新しい技術、新しい製品を創り出し、お客様に、株主の皆様に、社員に、そして地域社会に貢献して行く所存であります。
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、お客様に優れた土木建材製品を供給し、長期的に安心して使用していただくことを使命としております。従いまして、持続的成長による企業価値の向上を重視し、その結果として収益性向上と株主還元を実現しうる取り組みを強化することが重要と認識しております。
(3) 経営環境、中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
当社グループを取り巻く環境は、引き続き厳しい状況が継続しておりますが、全社員・グループ会社が一丸となり、2026年2月に公表いたしました中期経営計画(2027年3月期~2031年3月期)CAST THE FUTURE 2030の諸施策の推進に鋭意努力してまいります。
①土木製品の重点育成
セグメント製品の安定収益基盤に加え、土木製品を重点育成してまいります。2026年4月より広域営業推進部を立ち上げ、営業部門と技術部門が一体となって機動的に営業活動を展開し、全国レベルでの土木製品の拡販を強力に推進するなど、営業体制の刷新に取り組むとともに、お客様のニーズにスピーディーに応える提案営業を推し進めてまいります。また今後の成長が期待される防衛分野、港湾分野の商品開発に注力することで、土木製品の一層の市場開拓強化を図ってまいります。
②新規商品の開発・技術提案力の強化
主力土木製品(カルバート、舗装版)において、当社が得意とする大型・特殊製品を設計に織り込んだ技術提案力の強化に取り組みながら、コンクリートと鉄のハイブリッド建材や新たな高機能継手の開発等による差別化製品を併行して開発してまいります。
また、東松山工場と福岡工場が一般社団法人プレハブ建築協会のN評定審査に合格し、2026年4月から建築向けのプレキャスト構造部材(梁・柱・床等)の製造が可能となり、建築分野へ新たな1歩を踏み出しました。
環境製品の開発事例としては、2025年度に以下2件の新商品を開発いたしました。
・環境配慮型コンクリート「G-SaveWhite ®」の開発
CO2排出量の削減に貢献するため、従来のセメント材料を製鉄所の産業副産物である高炉スラグ微粉末に置換することによりセメントクリンカの使用量を大幅に低減する「G-SaveWhite ®」を開発いたしました。
・港湾護岸嵩上げ工法「G-Lock護岸 TM」の開発
地球温暖化の影響による海水面上昇、台風発生頻度の増加による高潮、さらには巨大地震による津波等に対するリスクが高まるなか、波返し機能を持たせた護岸ブロック嵩上げを、既設構造を撤去することなく築造できる「G-Lock護岸 TM」を開発いたしました。なお、この製品は国土交通省港湾局・国土交通省国土技術政策研究所が策定する「港湾工事における新技術カタログ」に、一昨年のジオスター式桟橋上部工に引続き、新たに掲載されました。
③市場評価の改善
政策保有株式を縮減し、今後の事業拡大・設備投資に活用するなど、売却資金の有効活用を行ってまいります。また、株主還元の強化に向けて中期経営計画期間中の年間配当金の下限を10円に設定するなど安定配当を継続するとともに、2026年2月に個人株主様向けの工場見学会を実施いたしましたが、今後も情報発信の強化に努め、市場評価の改善に向けた施策を検討・実行してまいります。
④サステナビリティ・環境保全への取り組み推進
当社は「地域社会と共生・繁栄する持続可能な企業活動の基盤となる環境保全活動の推進」を運営方針に掲げ、ESGを踏まえた諸施策を展開し環境保全委員会で半期ごとにレビューを行うなど、サステナビリティ並びに環境保全の推進に取り組んでおります。また、当社は将来の世代も安心して暮らせる社会をつくる一員として、政府指針より10年前倒しの2040年度カーボンニュートラル実現に向けてロードマップに沿った取り組みを鋭意進めてまいります。また、人的資本の強化と能力を発揮するための職場づくりに向けて処遇・就業環境の改善、育成体制の強化などを行ってまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループでは、持続可能性の観点から企業価値を向上させるため、サステナビリティ推進体制を強化しており、代表取締役社長堀田穣がサステナビリティ課題に関する経営判断の最終責任を有しております。
取締役会の諮問機関として代表取締役社長堀田穣が委員長となるリスクマネジメント委員会を設置しております。更には、社長直轄の独立機関である内部監査室による内部統制状況のヒアリングも行うことで、持続可能性の観点で当社グループ企業価値向上をさせるための、ガバナンス面における課題特定を行っており、2026年度は、コンプライアンス意識を社員一人一人まで浸透させ、法令違反ゼロ実現を目指し、具体的には以下につき取り組んでまいります。
・品質コンプライアンスに関する教育・啓発を通じた品質意識のレベル向上及びチェック強化の仕組み整備を通じた重大品質クレームゼロを目指します。
・ハラスメントの実態把握を進め、撲滅に向けた従業員の意識改革をはかるべく教育を強化します。
・取適法・独占禁止法に関わる違反ゼロに向け、従業員教育の徹底と業務管理レベルの強化に向け取り組みます。
また、当社は代表取締役社長堀田穣が委員長となる環境保全委員会及びカーボンニュートラル推進委員会を設置しております。環境保全委員会では「地域社会と共生・繁栄する持続可能な企業活動の基盤となる環境保全活動の推進」を運営方針として、工場での公害発生未然防止、地域の環境保全への寄与を目的に、各工場における法令遵守状況及び環境保全活動について協議等を行っております。また、カーボンニュートラル推進委員会では、温室効果ガス削減に向けた検討等を行っております。
リスクマネジメント委員会、環境保全委員会、カーボンニュートラル推進委員会での重要事項については、各委員会を主管する本部より経営会議に付議した上で、取締役会及び監査役会に報告し意見聴取を行っております。
取締役会はサステナビリティ全般に関するリスク及び機会の監督に対する責任と権限を有しております。取締役会の構成メンバーの3分の1以上(2026年6月23日提出日現在)は独立社外役員が占めており、リスクマネジメント委員会、環境保全委員会、経営会議で協議された内容の報告を受け、当社グループのサステナビリティのリスク及び機会への対応方針並びに実行計画について質問や指摘を行うなど審議・監督を行っております。
当社グループは、地球規模での課題とされる気候変動問題の解決に向けた取り組みとして、カーボンニュートラルの活動に取り組んでおります。コンクリート製造においてはセメント等主原料の生成過程を除く製造過程においてCO2を発生させますが、抜本的対策を構築し、目標として政府指針である2050年度から10年前倒しとなる2040年度におけるネットカーボンゼロ実現に挑戦しております。具体的には太陽光発電設備の拡充、蒸気養生ボイラーの燃料の見直し、ボイラー運転方法の見直し、更にはカーボンネガティブ技術の確立にも取り組んでおります。


また、当社グループの、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下のとおりであります。
<人材育成方針>
①「企業は人なり」、勝ち残り競争の最後はやはり「人」で決まるものであり、社員を社の「財宝」、「財産」と考える経営理念を貫いてまいります。
②社員一人ひとりの適性や将来のキャリアプランを踏まえ、適切にトレーニング・能力開発を行い、環境変化への対応力向上、自主的、能動的に課題に取り組む人材を育成し、またその成果につき適切に評価することで会社への貢献が各人の「生き甲斐」につながる風土を醸成いたします。
③計画的な人員配置・ジョブローテーションを実行し、社員に新たな経験を付与し、視野の拡大と能力伸長を図ることにより、若手社員の早期育成、戦力化を実現いたします。
④女性社員の積極的な採用と活用を進めてまいります。
<人的資本に対する取り組み>
当社の事業の基盤となる人的資本に対する取り組みについては定量的に目標設定を行うことで、事業遂行力の強化を図ってまいります。
人的資本経営としては、各階層における教育体系整備から工場就業環境整備として、休憩場所等の工場付帯施設のリニューアル(2030年度末までに全対象施設を更新)を実現してまいります。
当社では、社員の能力に見合った登用と適正配置を徹底し、業績、成果に基づいた処遇体系を構築することはもちろん、その評価を社員の成長につなげるような仕組みを取り入れることで、全ての社員が意欲を持ちながら働き続けることができる人事処遇制度を整えております。また、国籍、人種、宗教、思想・信条、性別、年齢、障害等の条件差による不当な差別の排除に努めております。さらに、人口減少時代において、仕事と生活の調和(ワークライフバランス)の実現に向けた取り組みを、「企業の活力や競争力の源泉である、有能な人材確保・育成・定着の可能性を高めるもの」と捉えております。そして業務の見直し等により、生産性向上につなげる活動を行っております。
また、女性の管理職への登用など中核人材の多様性確保は、中長期的な成長と企業価値向上に不可欠なものと考えており、当社は子育て世代支援策として、安心して子育てができる育児休業制度や短時間勤務などの制度の拡充を行ってきました。2024年4月よりフレックス制度の導入や在宅勤務制度を導入するなど職場環境整備を行っており、特に子育て世帯については在宅勤務の活用を促進し、全スタッフ部門で月1回以上の利用者割合70%以上を目指してまいります。なお、当社における直近3年の女性採用比率実績(2023年度~2025年度)は、25.0%(2023年度)、34.4%(2024年度)、42.9%(2025年度)、育休取得比率は男女合わせて100.0%(2023年度)、75.0%(2024年度)、100.0%(2025年度)で推移しており、今後、女性採用比率を安定的に30%台、育休取得比率については100.0%を目標として進めてまいります。
当社グループにおいて、全社的なリスク管理は、内部監査室によるリスクコントロールマトリクスに基づいた内部統制活動の他、リスクマネジメント委員会において行っておりますが、サステナビリティに係るリスク及び機会の識別、優先的に対処すべきリスクの絞り込みについては、人事委員会、環境保全委員会、カーボンニュートラル推進委員会の中でより詳細な検討を行っております。重要なリスク及び機会は、経営会議の協議を経て戦略、計画に反映され、取締役会で審議、監督されます。
上記「(2)戦略」を踏まえて当社グループは、将来の世代も安心して暮らせる持続可能な社会をつくる一員として、2040年カーボンニュートラル達成を目標として掲げ、挑戦をスタートしております。そのロードマップとして、2030年までにCO2排出量を2021年の6,637tから△30%の4,646tの水準まで削減することを目標としております。
(参考)2024年度CO2排出量実績:4,161t(2024年度生産量実績による)
なお、CO2排出量は、地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)に基づく温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度において、環境大臣及び経済産業大臣が定めるところにより算定した排出量となります。
(注)2025年度実績は集計中のため、2024年度実績を記載しております。
また、当社は、管理職に占める女性労働者の割合を増やすことを重点目標としております。当社グループでは、上記「(2) 戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に係る指標については、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取組みが行われているものの、連結グループに属する会社では行われてはいないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、次の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 当社グループを取り巻く事業環境について
当社グループの主力製品であるセグメント(トンネルの構造部材)・RC土木製品の大半は、公共工事に使用されます。公共工事投資の動向は日本政府及び地方自治体の政策によって決定されるものであります。したがって、当社グループの業績は公共工事投資動向により影響を受ける可能性があります。
(2) 原材料価格変動リスク
当社グループの製品の原材料として使用されるセメント・骨材・鋼材・重油等の価格は、市場の動向を反映して変動いたします。したがって、当社グループの損益は原材料価格の変動により影響を受ける可能性があります。リスクに対しては全国で使用する原材料の集中購買の検討を行うなど抜本的な調達改革を実行し、コスト削減に努めてまいります。
(3)人手不足に係るリスク
長期的に労働人口の減少が続くなか、人手不足が発生する見込みであります。特に土木分野では、依然人手不足が継続しており、業務運営や業績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループは、人手不足に対処する観点より外国人労働者を受け入れております。多国語による「安全のしおり」、「安全ポスター」の作成や、多国語版の安全教育DVDを作成するなどし、外国人労働者が安全でスムーズに働ける環境づくりに努めております。
(4) 貸倒損失の発生リスク
当社グループの関連する土木業界におきましては、公共工事投資がここ数年堅調に推移しているものの、取引先の信用状況の悪化の影響等から、債権の貸倒発生により損益に影響を及ぼす可能性があります。信用調査会社の評点を参考に毎年与信枠の見直しを行い、与信枠を超える物件については個別審議を実施しています。
(5) 災害による事業活動の停止リスク
当社グループの生産設備が、大規模な地震その他自然災害に見舞われた場合、生産活動の中断等により業績に影響を及ぼす可能性があります。各工場で地震対応マニュアル整備、避難経路、避難場所の明示、非常用備品の備蓄、毎年避難訓練の実施などの大規模地震対策を講じております。
(6) 地政学リスク
当社グループの関連する土木業界におきましては、中東情勢を含む地政学的リスクの高まりにより、物価上昇が生じ、当社グループの損益は影響を受ける可能性があります。また、石油化学製品の供給停止に伴い、当社グループの生産活動に影響を与える可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が継続し、企業収益においても米国の関税政策の影響が残るものの改善の動きがみられ、緩やかな回復基調が続いています。一方で、中東情勢の緊迫化に伴う原油・エネルギー価格の高騰や石油化学製品の供給不安、物価上昇の継続、人手不足の深刻化など、依然として先行き不透明な状況が続いています。
当社グループの属する土木業界につきましては、公共投資は国土強靱化投資を背景に堅調に推移しており、今後の先行きについても、政府予算は高い水準を維持していることから、底堅く推移することが見込まれます。しかしながら、大型セグメント案件の掘進トラブルによる出荷遅れや予算不足に伴う工事発注の遅れに加え、原材料価格・物流費・人件費等の上昇により、事業環境としては厳しい状況が継続しております。
このような状況下、当社グループは、関西地区の合成セグメント等セグメント製品の安定生産と売上確保、舗装版等の差別化製品を中心としたRC土木製品の売上拡大、コスト上昇に対する販売価格転嫁の推進を図ることで、収益力の強化に取り組みました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなりました。
a. 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は288億58百万円(前連結会計年度比1.2%増)と微増の中、利益につきましては、販売価格の改定を主因とした利益率改善により、営業利益20億50百万円(前連結会計年度比32.2%増)、経常利益21億4百万円(前連結会計年度比33.1%増)の増益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、投資有価証券売却益の特別利益への計上もあり、18億52百万円(前連結会計年度比121.7%増)となりました。なお、当社グループは、経営上の目標の達成状況を判断するため客観的な指標を売上高経常利益率5%とし、中長期的に安定して計上することを目標としておりますが、当連結会計年度の売上高経常利益率は、7.3%となりました。
b. 財政状態
イ.資産
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末より1億65百万円増加し、368億85百万円(前連結会計年度比0.5%増)となりました。流動資産は4億88百万円増加の263億36百万円(前連結会計年度比1.9%増)、固定資産は3億22百万円減少の105億49百万円(前連結会計年度比3.0%減)となりました。流動資産の増加の主な要因は、預け金(前連結会計年度増減額36億11百万円)、電子記録債権(同6億27百万円)、未収入金(同4億61百万円)等が増加した一方で、商品及び製品(同△14億93百万円)、売掛金(同△13億58百万円)、仕掛品(同△8億15百万円)、原材料及び貯蔵品(同△6億13百万円)等が減少したことによるものです。固定資産の減少の主な要因は、繰延税金資産(同△4億2百万円)等が減少したことによるものです。
ロ.負債
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ12億14百万円減少し、117億65百万円(前連結会計年度比9.4%減)となりました。流動負債は11億72百万円減少の113億98百万円(前連結会計年度比9.3%減)、固定負債は41百万円減少の3億66百万円(前連結会計年度比10.1%減)となりました。負債の減少の主な要因は、未払消費税等(前連結会計年度増減額5億70百万円)、未払法人税等(同3億69百万円)等が増加した一方で、未払金(同△15億3百万円)、支払手形及び買掛金(同△9億18百万円)等が減少したことによるものです。
ハ.純資産
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ13億79百万円増加し、251億20百万円となりました。純資産の増加の主な要因は、自己株式(前連結会計年度増減額△2億79百万円)が減少した一方で、利益剰余金(同14億76百万円)、その他有価証券評価差額金(同1億33百万円)等が増加したことによるものです。
以上の結果、自己資本比率は68.1%となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ37億46百万円増加し、80億5百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは44億83百万円の収入(前連結会計年度は9億27百万円の収入)となりました。税金等調整前当期純利益は28億56百万円でありましたが、棚卸資産の減少額(29億22百万円)、売上債権の減少額(7億78百万円)、減価償却費(6億53百万円)等の収入要因と、未払金の減少額(△15億3百万円)、投資有価証券売却益(△7億68百万円)、仕入債務の減少額(△7億53百万円)等の支出要因を加減算したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、74百万円の支出(前連結会計年度は13億26百万円の支出)となりました。有形固定資産の取得による支出(△9億48百万円)、投資有価証券の売却による収入(9億19百万円)が主なものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、6億61百万円の支出(前連結会計年度は4億84百万円の支出)となりました。配当金の支払額(△3億75百万円)、自己株式の取得による支出(△2億79百万円)が主なものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(注) 千t未満を切り捨てて表示しております。
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、過去の実績やその他の合理的な方法に基づき算定を行っておりますが、見積りには不確実性が存在するため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績及び財政状態の分析
経営成績等につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」を参照願います。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」を参照願います。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
*各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
*株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
*2024年3月期の債務償還年数及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスのため表記しておりません。
(3) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、主要原材料購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本とし、運転資金及び設備投資資金の調達は、自己資金及び金融機関からの借入により行い、余剰資金については借入金の返済に充当するなど資金の効率化を図っております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、3億12百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、80億5百万円となっております。
主要な技術提携契約は次のとおりであります。
当連結会計年度の研究開発活動は、建設現場の生産性・品質向上を目指した各種プレキャストコンクリート製品の適用範囲の拡大、国土強靱化に貢献する防災・減災分野の商品化、環境保全・改善分野におけるプレキャスト構造メニューの改良と適用促進に注力し、成果を挙げてきました。
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は、
(1) 合成セグメント・RCセグメント・スチールセグメント等、広範囲のシールドトンネル構造メニューにつき、改良開発を継続しております。特に、昨今のトンネルの大断面化・大深度化に対応すべく、各種継手の耐荷力や耐震性、耐水性、耐火性等の向上を図った開発に尽力しています。他方、中小規模トンネルを対象とした継手の改良開発だけでなく、新規構造開発にも取り組んでおります。また、急変する社会情勢(市場ニーズ、トレンド)に臨機応変かつ先行的に適応していくため、工場における生産性・品質の向上を目指した製造法および環境面に配慮した材料を適用する開発にも取り組んでおります。今後も、セグメントの総合メーカーとして常に理想の構造形式を追い求め、トップランナーとして邁進していきます。
(2) 中期経営計画の戦略である製品ポートフェリオの抜本的見直しを進めるなか、利益率の高い土木分野向けの商品開発に傾注し、建設工事現場におけるプレキャスト比率を高める努力を鋭意継続しております。各種構造開発を続けながらハーフプレキャストとフルプレキャストの組み合わせ技術を活用して工期短縮・省力化を実現する最適なソリューションを提供することにより、VFM(Value for Money)評価の促進に貢献しております。また、防衛関係の空港への適用が増加している各種継手を有した高強度PRC舗装版において、新たに商品化したグルービング付き舗装版が採用され始めております。これら防衛分野は今後大きな市場となる可能性が高いと考えており、必要機能となる抗堪性(耐爆、耐衝撃)を具備した構造の開発に着手していきます。さらに、EV社会や自動物流網の実現に向けて継続しているEVワイヤレス給電舗装版の開発(学校法人東京理科大学、株式会社熊谷組、株式会社ガイアート、株式会社関電工と共同研究)では、昨年、実機にて需電・給電実験を実施し、高い電送率が保持できることを確認しております。
(3) 環境保全・改善分野では、カーボンニュートラル社会の実現に貢献すべくCО2排出量低減に寄与する、「G-SaveWhite ®」の開発と商品ラインナップの充実を果たしてきており、種々の分野への適用を進めているところです。また、地球温暖化による海面上昇や異常気象による台風頻度の増大に簡易に対応できる護岸嵩上げ工法「G-Lock護岸TM J-type」を開発しております。さらに、世の中の各種Dx技術や先端技術を製造現場へ導入して品質向上および製造効率化を促進する各種製造法開発も進めており、多様化するSDGs課題に対応すべく各方面で努力を続けております。