第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国の経済は、継続する政府の各種経済政策の効果により企業収益や雇用環境に改善がみられるなど緩やかな景気の回復基調にあるものの、緊迫する中東情勢や中国をはじめとするアジア新興国経済の減速に加え原油価格の暴落などの要因による株価下落や為替の円高への動きもあり、国内景気は先行不透明感が増す状況となっております。

 当社グループを取り巻く経営環境におきましては、経済再生・財政再建を目指す政府の継続的な各種経済政策を背景に前年並みの公共事業投資予算の発動となったものの、その内訳は東北地区の復興事業や、自然災害に対応するための事前防災・減災対策の充実化並びに既存インフラ老朽化対策の計画的な推進等が主眼となっているため、予算消化においても地域的な格差が散見される状況にて推移いたしました。

 このような状況のもと、当社グループにおきましては、公共事業投資の需要が期待される地域への重点的な営業活動の推進や、技術者不足・工期短縮に対応できるコンクリート構造物のプレキャスト化の推進などを骨子とした5ヶ年に亘る「新中期経営計画」に基づき、販売力の強化とシェアの拡大に努めるとともに、東北地区の復興事業においては、コンクリート二次製品の供給責任を果たすべく当社グループ総力を挙げて取り組みました。

 この結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高は151億2千8百万円(前年同期比2.4%減)、営業利益は5億6千6百万円(同10.5%増)、経常利益は5億8百万円(同22.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4億4千2百万円(同9.5%減)となりました。

 セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

①土木用セメント製品事業

 当連結会計年度における土木業界につきましては、前年並みの公共事業投資予算に対して期の前半に出遅れていた工事発注の活発化を期待したものの、九州地区におきましては、前年の災害復旧や緊急経済対策による工事量増加の反動減もありその動きも鈍く、また、工事量におきましても地域的な格差が散見される状況にて推移いたしました。他方、東北地区におきましては、国が定めた集中復興期間の最終年度を迎え、嵩上げ道路の建設や防災集団移転に伴う造成工事などを中心に活発な動きとなりました。

 このような状況の中、九州地区におきましては、工事発注情報に即した営業活動と民間工事へのアプローチ強化に努めたものの、道路整備などの一般土木工事の減少による同業者との競争激化などが利益面に影響を与え、他方、東北地区におきましては、道路用製品や造成工事関連製品の需要増を背景に業績は好調に推移いたしました。

 この結果、売上高は111億7千3百万円(前年同期比7.4%増)、営業利益は7億1千4百万円(同4.7%減)となりました。

 

②建築用セメント製品事業

 当連結会計年度における建築業界につきましては、国内景気の緩やかな回復基調や住宅取得に伴う政府の優遇制度の実施により、住宅着工やマンション販売は持ち直しの傾向にあり、建築用コンクリート二次製品の需要も継続的に伸長しております。

 このような状況の中、マンションやUR都市機構の賃貸住宅・災害公営住宅を中心としたゼネコンへの営業活動に注力するとともに、技術者不足や工期短縮に対応できるコンクリート構造物のプレキャスト化のアピールにも努めました。また、関東地区におきましては、生産工程に配慮した選別受注への取り組みにより生産効率の向上と原価の低減に繋げることができました。

 この結果、売上高は35億3百万円(前年同期比25.3%減)、営業利益は4億6千4百万円(同36.6%増)となりました。

 

③その他の事業

 不動産関連事業におきましては、「総合住宅展示場 光の森とーくらんど」と「総合住宅展示場 KAB住まいるパーク」の2棟のモデルハウスを集客拠点とし、ローコスト住宅や規格住宅を新たなラインナップに加え、幅広い顧客層に対する自社ブランド「さらりの家」の受注活動に注力いたしました。

 この結果、売上高は4億5千2百万円(前年同期比12.1%増)となりましたが、営業損益は5千2百万円の損失(前年同期は3千8百万円の損失)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、有形固定資産の取得による支出や金融機関への返済などによる資金の減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益が4億6千1百万円となったことや自己株式の売却による収入などによる資金の増加要因により、前連結会計年度末に比べ4千7百万円増加し、当連結会計年度末には2億9千1百万円(前年同期末は2億4千4百万円)となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、7億7千1百万円(前年同期は5億9千6百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、4億7千5百万円(前年同期は4億3千7百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、2億4千7百万円(前年同期は5千6百万円の支出)となりました。これは主に、金融機関への短期借入金及び長期借入金の返済によるものであります。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

土木用セメント製品(千円)

5,493,170

98.7

建築用セメント製品(千円)

3,471,727

75.5

報告セグメント計(千円)

8,964,898

88.2

その他(千円)

442,997

112.7

合計(千円)

9,407,896

89.1

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

土木用セメント製品(千円)

5,180,455

109.0

建築用セメント製品(千円)

10,785

20.5

報告セグメント計(千円)

5,191,241

108.0

その他(千円)

4,387

92.3

合計(千円)

5,195,628

108.0

(注)1.金額は仕入価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)受注状況

 当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 ただし、土木用セメント製品については、一部特殊製品についてのみ受注生産を行っておりますが、大部分は過去の実績並びに設計活動等による予測に基づき生産をしておりますので、記載を省略しております。

 また、その他の事業に含まれるサービス事業については、受注による販売を行っていないため、「その他」の金額等には含まれておりません。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

建築用セメント製品

3,198,800

76.4

1,850,063

85.8

その他

563,865

176.7

276,765

177.5

合計

3,762,665

83.5

2,126,828

92.0

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(4)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

土木用セメント製品(千円)

11,173,159

107.4

建築用セメント製品(千円)

3,503,532

74.7

報告セグメント計(千円)

14,676,691

97.2

その他(千円)

452,219

112.1

合計(千円)

15,128,910

97.6

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

(1)当社グループの現状の認識について

 今後の当社グループを取り巻く経営環境につきましては、財政再建を目指す政府の各種経済政策の継続的な実施を背景として、公共事業投資も縮小することなく前年並みに推移すると思われるものの、国土強靭化計画を根底とする公共事業投資の主たる方針は国民の命と暮らしを守るための防災・減災対策の充実や既存インフラ老朽化対策の計画的な推進等を喫緊の課題として取り組まれるものと予想されます。

(2)当面の対処すべき課題の内容及び対処方針

 このような経営環境を踏まえ、国が示す公共事業投資への情報収集を欠かすことなく、防災・減災をテーマとする公共投資関連需要の伸長を予測して各地方自治体の動向にも今以上の注視を重ねるなど、新たな政策・方針を見過ごすことなく公共事業投資を確実に収益に結び付けるための営業体制の確立と精力的な営業活動の実践が求められると認識しております。

(3)具体的な取組状況等

 当社グループは当面の課題に対処するため、土木用セメント製品事業におきましては、営業重点地区と定めた東北地区と沖縄地区への情報収集と営業強化に努め、また、九州・沖縄地区で急増している特殊大型製品や防衛関係の設計情報を実績に繋げるための意欲的な営業活動に取り組むとともに、他社メーカーとの連携を取りながら新たな分野となる河川・港湾関係の市場への参入にも挑んでまいります

 建築用セメント製品事業におきましては、建築現場の慢性的な労働力不足や熟練工の減少傾向を背景とする住宅部材のプレキャスト化の流れのなか、マンション等を中心とした営業活動に努めるとともに、関東地区におきましては、2020年開催予定の東京オリンピック関連施設計画の具体化に合わせ、情報収集を密にきめ細かい営業活動を展開し、実のある受注へと繋げてまいります。

 不動産関連事業におきましては、引き続き2棟のモデルハウスを集客拠点とし、販売用土地の積極的な仕入販売を行うとともに、昨年ラインナップに加えたローコスト住宅や規格住宅などにより、幅広い顧客層に対して自社ブランド「さらりの家」の受注活動に注力してまいります。

 なお、平成28年4月に発生した熊本地震により熊本・大分両県は甚大なる被害を受けておりますが、当社グループにおきましては、土木・建築用セメント製品事業並びに不動産関連事業を通じて、被災地域の一日も早い復興の一助となることが課せられた役割であり、与えられた使命であると強く認識するとともに、総力を挙げて対応に努めたいと考えております。

4【事業等のリスク】

 当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営成績の変動要因について

①土木用セメント製品事業における公共事業投資の影響について

 土木用セメント製品事業については、国土交通省をはじめ地方自治体が行う公共事業の動向に大きく影響を受ける分野であり、この国土交通省や地方自治体の予算執行や物件発注などの公共事業投資内容により、当事業における製品需要が変動いたします。

②土木用セメント製品事業における季節的変動について

 当社の土木用セメント製品事業の売上高は、公共事業の発注と関連性があり、上半期の売上高に比べて下半期の売上高の割合が多くなる傾向にあります。今後も同様の理由により季節的変動が予想されることから、業績を判断する際には、留意する必要があります。なお、平成28年3月期における当事業の年間売上高に占める下半期の売上高の割合は59.6%であります。

③金利の変動について

 当社グループは、金融機関からの借入れにより必要な運転・設備資金を調達しており、短期的な資金調達については、そのほとんどが変動金利となっております。当社グループでは、この金利変動リスクを軽減するため、借入金の返済等による有利子負債の圧縮に努めておりますが、急激な金利の変動(上昇)により、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。

(2)災害について

 当社の一部の製造工場は、立地条件により台風や地震などの自然災害の影響を受ける可能性があります。これらの災害防止には自治体などの協力を得て、可能な限り対策に努めておりますが、これらの事象が発生した場合、製品及び原材料等に被害が生じる可能性があり、また、資材等の購入、生産活動、製品の販売及び物流などに遅延や停止が生じ、そのような状況が長期にわたる場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(3)原材料の市況変動について

 当社グループにおける原材料等の資材調達は、専従する購買課を核として市況価格等の動向の情報収集に努めるとともに、集中購買のメリットを生かした有利調達にも注力しております。しかしながら、製品の主要原材料はセメント・鉄筋等であり、それら原材料の価格が高騰した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

(1)技術援助契約

契約会社名

契約締結先

契約品目

契約内容

契約期間

㈱ヤマックス

(当社)

大和クレス㈱

他21社

TSKJ工法

コンクリート二次製品の耐震性(T)、止水性(S)、可撓性(K)、継手(J)に関する技術援助及び部材納入契約

各社とも2年間契約で以後1年毎に自動更新

㈱ヤマックス

(当社)

福岡県道路用コンクリート製品協同組合 他22社

マルチスリット側溝

土木用コンクリート二次製品の多機能型側溝に関する技術援助及び型枠・部材納入契約

各社とも2年間契約で以後1年毎に自動更新

㈱ヤマックス

(当社)

ケイコン㈱   他12社

YPJ工法

コンクリート部材の剛結合ジョイント工法に関する技術援助及び部材納入契約

各社とも2年間契約で以後1年毎に自動更新

㈱ヤマックス

(当社)

共和コンクリート工業㈱

他5社

ワンダージョイント工法

コンクリート部材結合の高性能継手工法に関する技術援助及び部材納入契約

各社とも2年間契約で以後1年毎に自動更新

(注)上記について、ロイヤルティーの受取りはありません。

(2)技術導入契約

契約会社名

契約締結先

契約品目

契約内容

契約期間

㈱ヤマックス

(当社)

大成建設㈱

住宅用プレキャストコンクリート板

住宅用プレキャストコンクリート板商品名「パルコン」の製造に関する技術導入及び納品契約

昭和48年9月1日から昭和51年8月31日まで以後1年毎に自動更新

(注)上記について、ロイヤルティーの支払いはありません。

6【研究開発活動】

 当社グループの研究開発活動は、当社技術本部が主体となり新製品及び新技術の開発並びに様々な技術支援活動を行っており、グループ全体の技術的な信用や収益に直接貢献し得るよう努めております。当該部署は、材料、製品、工法、品質及び調査診断に至るまで、先端的で幅広い研究開発活動を行うとともに、大学・企業の研究機関との共同研究により技術力の向上に努めながら、新入社員、営業及び若手社員に対し技術指導を通じ、人材育成にも助力しております。また、当該部署は、当社グループにおける品質基準の監視的役割を担っており、製造設備・製造手順から原材料に至るまで注視し、品質の安定並びに効率性を含めたコスト管理を図り、時代の高度かつ多様なニーズに応えられる企業を目指しております。

 また、当社グループは、今後における環境共生型企業を見据え、全工場においてゼロ・エミッション工場を目標に製品製造段階で発生する廃棄物を有効利用する技術の開発も進めております。さらに、NPO法人九州コンクリート製品協会の技術委員として参画し、コンクリート二次製品の技術者の資質向上を通じた更なる品質の向上を図るため、九州地区の製品協会の技術者を対象とした講習会の開催及びプレコン管理士制度の構築など、プレキャスト製品の信頼性や普及率の向上に向けて活動しております。

 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は5千万円であり、各セグメント別の研究開発活動を示すと、次のとおりであります。

 

(1)土木用セメント製品事業

 当連結会計年度におきましては、近年、施工の合理化・省力化の観点から活用促進が叫ばれているプレキャストコンクリート製品の更なる普及を目的に、これまで構築してきた九州大学との共同研究体制のもと、重要な研究テーマとして位置づけているプレキャスト部材の接合技術に関する研究開発を継続的に行いました。

 具体的には、プレキャスト部材の接合技術がコンクリート構造物の大型化・長スパン化という時代の要求に呼応できるよう研究を重ねるとともに、新たに多分割ボックスカルバートの接合に使用されるカルバート隅角部に配した接合技術について研究開発を行いました。また、これらの研究成果については、論文投稿、学会講演及び展示会等へ出展し、企業のプレゼンス向上にも努めました。

 土木用セメント製品事業に係る研究開発費は3千3百万円であります。

(2)建築用セメント製品事業

 当連結会計年度におきましては、前期に引き続き建築用プレキャスト部材の調合設計並びに製造技術の研究開発に取り組みました。

 建築用プレキャスト部材の調合設計に関しては、熊本高等専門学校と共同で継続的に取り組んでいるフライアッシュの有効利用に関する研究において、長期的なスパンで実験を行った耐塩害性に関する研究成果を取り纏めた論文が、一般社団法人セメント技術協会の発行するセメントコンクリート論文集へ掲載されました。また、製造技術の研究開発に関しては、大手ゼネコンの技術協力のもと着手した超速硬コンクリートの通期(標準期、夏期、冬期)実験を完了し、研究成果を学会投稿するとともに、実物件にて適用される運びとなりました。

 建築用セメント製品事業に係る研究開発費は1千7百万円であります。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、当社グループが採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。また、当社グループの連結財務諸表の作成につきましては、決算日における資産、負債及び報告期間における損益に影響を与える事項につき、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づき、合理的と考えられる範囲で継続的に見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性により異なる場合があります。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

 経営成績につきましては、「第2 事業の状況 1業績等の概要 (1)業績」に記載のとおりであります。

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 4事業等のリスク」に記載のとおりであります。

(4)経営戦略の現状と見通し

 当社グループは、基幹産業である土木用・建築用セメント製品事業を中心に、収益の確保を最優先とした事業展開を基本方針とし、市況の情勢に呼応する販売体制の確立や業務効率の向上を目指した企業体質改善への取り組みに加え、提案・設計営業の強化や土木用大型コンクリート構造物のプレキャスト化への推進により、販売力の強化とシェアの拡大を図り、市況動向への迅速な対応にも注力することを重点方針としております。

 この重点方針のもと、国土強靭化計画に基づく多岐に亘る公共投資関連需要への動向に留意し、即応できる販売体制の構築を図るとともに、加速する東日本大震災による被災地への復興事業に対し、株式会社東北ヤマックスを核とする当社グループによるコンクリート二次製品の供給責任を果たすことを目的として同社への支援体制を強化しております。また、受注の拡大を目的として、米軍飛行場移設関連事業の展開やリゾート開発が活発な沖縄地区と東京オリンピックの開催に合わせた選手村の設置や交通インフラの整備等の市況環境を有する関東地区への営業活動を強化しており、更には、業務効率の向上を目的とした同業他社とのアライアンスなど、根幹的な収益確保に向けた企業体質の改善にも取り組んでおります。

 今後につきましては、「第2 事業の状況 3対処すべき課題 (3)具体的な取組状況等」に記載のとおりであります。

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

①キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 1業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

②財政状態の分析

 総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1千3百万円増加の134億9百万円となりました。これは主に、売上債権の計上などにより受取手形及び売掛金が8千5百万円増加したことによるものであります。

 負債につきましては、前連結会計年度末に比べ6億1千万円減少の96億8千6百万円となりました。これは主に、金融機関への返済などにより借入金が4億7百万円減少したことや、支払手形の決済や仕入債務の支払いなどにより支払手形及び買掛金が1億7千6百万円減少したことによるものであります。

 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ6億2千3百万円増加の37億2千2百万円となりました。これは主に、自己株式の処分により資本剰余金が1億6百万円増加及び自己株式が1億3千2百万円減少したことや、また、利益剰余金において、剰余金の配当により4千4百万円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益により4億4千2百万円増加したことによるものであります。

(6)経営者の問題認識と今後の方針について

 経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 3対処すべき課題」に記載のとおりであります。