文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)企業理念、経営戦略、経営方針
当社は、「1.世界に通じる基礎を造る 2.進歩の原点は現場にあり 3.仕事を天職として社会に尽くす」を企業理念とし、総合基礎建設業として社会に貢献してまいります。この企業理念の下、当社は基礎建設の事業を日本国内市場からアセアン市場に拡大するため、持株会社体制を採用し、アセアン各国の基礎資材の製造及び建設を事業とする企業と連携し、アセアン市場と日本市場を一体化して基礎建設事業の推進を図ってまいります。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、品質の向上と効率化により施工及び生産体制の強化を実現し、安定した経営基盤の確立を図ることの経営指標として、営業利益、自己資本当期純利益率(ROE)を重視しております。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループはこれまで、総合基礎建設業としての品質向上を推進してまいりました。今後、これらをより進化させるとともに、施工能力、生産能力の一層の向上と業容の拡大を目指し、下記のとおり中長期的に取り組んでまいります。
① 施工部門における人材育成、人員増強に加え、ICTを活用した施工管理の効率化に取り組んでまいります。
② 新技術の開発により事業基盤の強化を図るとともに、杭基礎事業に隣接する新たな事業分野への進出の検討を進めてまいります。
③ 海外ではベトナムに続き、ミャンマーでの基礎工事関連事業を本格化させるとともに、周辺東南アジア諸国での事業化を検討してまいります。
以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生を未然に防ぎ、万が一発生した場合でも適切に対処するよう努める方針であります。なお、以下の記載の文中にある将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、当社グループの投資に関連するリスクを全て網羅するものではありません。
(1)当社グループの再編等について
当社グループは、平成22年2月に㈱ホッコンと北海道地区における大径コンクリートパイルの需要に対応するためにホッコンJP㈱を設立、平成22年7月にはベトナム最大のコンクリートパイル製造・施工会社であるPhan Vu Investment Corporationと資本提携及び業務提携を締結、持分法適用関連会社化を経て平成25年12月には子会社化、平成27年6月にはミャンマーにおいてVJP Co., Ltd.を共同出資で設立するなど、当社グループの競争力を強化するため、同業他社との提携や同業他社への資本参加等を積極的に推進しております。当社は、今後も引き続き、こうしたグループ拡大策を検討・取り組んでいく方針ですが、当社が期待する効果が実現する保証はありません。
(2)製品・工法開発について
当社グループは、他社との差別化を図り付加価値を高めるため、永年にわたり技術やノウハウを蓄積してまいりました。また、総合基礎建設業として地域・環境面への社会に貢献するという企業行動基準から、優秀な技術者の育成や杭材及び杭施工法の開発に力を注いでまいりました。これらの製品や施工法の開発及び公的な評定取得や国土交通省の認定取得には多くの時間とコストが必要とされますが、これらの投資が常に迅速に回収される保証はありません。
また、当社グループは製品・工法開発にあたり知的財産(商標権、特許権、意匠権等)の調査を行い、他者の権利に抵触する製品・工法開発を避ける努力をしております。しかしながら他者が知的財産の申請を行ってから公表されるまでに一定の時間を要することや、権利が確定するまでに時間がかかることがあり、当社グループが開発し製造・販売した製品や工法が他者の知的財産に抵触する可能性を排除することができません。その場合、他者から営業権や知的財産権の侵害と損害賠償請求されることも想定され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)業界の寡占状況について
当社グループが属するコンクリートパイル業界において、他社との差別化を図るためには、上記で述べたように優秀な技術者の育成のみならず、製品及び施工法の開発や認定工法を取得することが重要性を増しているものと認識しております。このため、これら多額の開発費負担を抑えるため、認定工法の供与やコンクリート杭の相互供給などがより一層積極的に行われるものと考えられると同時に、これらの費用負担が可能な大手企業による再編と寡占化が進みつつあります。当社グループは、業界大手企業として、業界再編と寡占化の状況に対して必要な施策をとり主導的な役割を果たしていく方針でありますが、当該方針が実現する保証はありません。また、寡占化の進展に伴い、当社グループが想定する以上の価格競争が激化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)原材料等の市況変動の影響について
当社グループは、プレストレスト高強度コンクリートパイルの製造・施工を主力業務としております。その原材料にはセメント、PC鋼棒等を使用しており、仕入先からの価格引き上げ要請により変動し、コストが上昇することもあります。当社グループといたしましては、随時市況価格を注視しながら価格交渉を行い仕入価格を抑制しつつ、原価上昇分を販売先へ転嫁する努力を行っておりますが、価格動向によっては製造原価及び工事原価高により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)市場環境について
当社グループが扱うコンクリートパイルの製造・施工業務は、建築物の基礎工事に関連する事業であり、当然ながら建設投資の多寡が受注に影響します。当社グループは、同業他社と比較して相対的に公共投資関連事業への依存度は低いものと認識しておりますが、民間投資も含めた住宅投資や設備投資等の動向によっては受注が減少し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)法的規制について
当社グループの主たる事業は建設業に属しており、建設業法第3条第1項及び第2項により法的規制を受け、「建築基準法」に準拠するように求められております。主要な子会社であるジャパンパイル㈱は建設基礎杭の販売・施工にあたり、以下のとおり許認可及び登録をしております。
当社グループは、これらの許認可等を受けるための諸条件及び関係法令の遵守に努めており、現状において当該許認可等が取り消しとなる事由は発生しておりません。しかし、法令違反等によりその許認可等が取り消された場合には、当社グループの運営に支障をきたし、財政状態及び経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、平成19年6月に実施された建築確認制度の変更のように、これらの規制の改廃や新たな法的制度が設けられる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
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許認可等の名称 |
有効期限 |
取消事由等 |
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建設業許可 (特定建設業許可) |
土木工事業 (大臣許可第21607号) |
平成33年1月 |
建設業法第29条・第29条の2・第29条の4、第28条3項及び5項 |
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とび・土工工事業 (大臣許可第21607号) |
平成32年5月 |
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(7)施工物件の瑕疵について
当社グループは、日本全国及び東南アジアにおいて基礎工事を行っており、工事の際には十分な地盤調査、基礎設計、施工方法等の事前検討を行っておりますが、地盤は様々な土質で構成され、また予期せぬ障害物が現われることもあり、予見できない瑕疵によって施工品質の悪化や施工期間の延長が生じる可能性があります。瑕疵に伴う損害賠償請求等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)労災事故災害について
当社グループは、各地で年間数千件もの基礎工事を行っており、その作業現場は重機に囲まれた屋外作業が中心となっているため、他の産業に比べ重大な労災事故が発生する危険性が高いものと認識しております。当社グループとしては、現場の安全教育の徹底や定期的なパトロールの実施等により事故の発生防止に全力を挙げております。また、事故が発生した場合の金銭的な損失に備え、各種損害保険に加入しておりますが、仮に死亡事故等の重大災害が発生した場合は、人的損失はもちろんのこと、それに伴う社会的信用の失墜、補償等を含む災害対策費用、工期の遅れによる収益の悪化等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)海外事業について
当社グループは、東南アジア地域において関係会社を通じて基礎工事関連事業を展開しておりますが、関係会社が所在している国における政治・経済状況の変化、法律・税制の改正、外国通貨レートの変動の影響などによって、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
なお、当社グループは基礎工事関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、好調な企業業績を背景に、設備投資が堅調に推移し、雇用・所得情勢の改善が続く中で個人消費が持ち直すなど、緩やかな回復が続きました。
当社グループが主として属するコンクリートパイル業界は、首都圏を中心に官需、民需ともに増加し、全体の出荷量は前年度対比若干の増加となりました。
このような事業環境のもと、当社グループは5か年計画の4年目として、基礎体力作りの総仕上げに注力し、国内施工部門における人員の増強、施工管理の効率化に取り組んでまいりました。生産部門におきましては、高強度(123N)コンクリートパイルの需要拡大に対応すべく、自社10工場中9工場で生産・出荷出来る体制を整えました。営業部門におきましては、新たに技術開発したJSHR工法(場所打ち)や地熱トルネード工法(コンクリートパイル)、ジョイントカプラ工法等を積極的に提案し完工実績をあげるなど、総合的な設計提案を推進してまいりました。また、設計・生産・施工の各部門との連携強化による営業体制の効率化を図るため、昨年9月に本社及び東京支店を移転しました。更に、関東地区における一層の業容拡大を目指し、群馬大同工業株式会社と合弁にてジャパンパイル関東北販売株式会社を昨年10月に新たに設立しました。
海外におきましては、ベトナムの事業会社のPhan Vu Investment Corporation(以下、「PV社」という)が、旺盛な需要が見込まれることから、ロンアン工場においてコンクリートパイルの第2製造ラインを増設し、生産能力の増強を行いました。また、前年度設立したPhan Vu Infrastructure Construction Co., Ltd.のコンクリート製建設資材の製造ラインも完成し、生産・販売活動を開始しました。ミャンマーにおきましては、VJP Co., Ltd.がティラワ経済特区工業団地で建設を進めていた遠心成形コンクリートパイルの工場が完成し、本格的な生産・出荷に向けた体制が整いました。
売上高につきましては、当連結会計年度のコンクリートパイル部門は、国内部門の伸びにより、前期比3.9%増になりました。場所打ち部門も順調に推移し、また海外も堅調に推移したことから全体で増収となりました。
以上の結果、当連結会計年度の実績は、売上高779億94百万円(前期比4.8%増)となりました。一方、利益面につきましては、国内のコンクリートパイルの増収が寄与したことから、営業利益32億23百万円(同27.2%増)、経常利益29億97百万円(同25.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益19億11百万円(同17.3%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は94億24百万円となり、前連結会計年度末より6億65百万円増加いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動において得られた資金は、前年同期比5億45百万円減少し17億50百万円となりました。この要因は、たな卸資産の増加23億7百万円、法人税等の支払い9億39百万円などにより減少しましたが、税金等調整前当期純利益の計上30億19百万円、減価償却費の計上20億47百万円などにより増加したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動において使用した資金は、前年同期比4億99百万円増加し30億1百万円となりました。この要因は、コンクリートパイル製造用設備及び型枠、施工機材などの有形固定資産の取得による支出30億84百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動において得られた資金は20億14百万円(前年同期は11億77百万円の使用)となりました。この要因は、配当金の支払いにより6億73百万円減少したものの、短期借入金の純増加20億65百万円、長期借入金が返済により10億61百万円減少した一方で実行により22億34百万円増加したことなどによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは基礎工事関連事業の単一セグメントであるため、品目区分ごとの生産、受注及び販売の状況を記載しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。
|
区分 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
基礎工事関連事業 |
|
|
|
コンクリート杭 |
22,892 |
112.6 |
|
合計 |
22,892 |
112.6 |
(注)1.金額は、製造原価によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
|
区分 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
基礎工事関連事業 |
|
|
|
|
|
コンクリート杭 |
70,271 |
125.6 |
26,624 |
150.6 |
|
鋼管杭 |
5,008 |
75.9 |
2,353 |
90.9 |
|
場所打杭 |
12,596 |
107.3 |
5,929 |
141.6 |
|
合計 |
87,876 |
118.3 |
34,908 |
142.7 |
(注)1.受注金額には、工事代金が含まれております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
|
区分 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
基礎工事関連事業 |
|
|
|
コンクリート杭 |
61,110 |
103.9 |
|
鋼管杭 |
5,888 |
100.7 |
|
場所打杭 |
10,995 |
112.7 |
|
合計 |
77,994 |
104.8 |
(注)1.販売金額には、工事代金が含まれております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.主要な販売先については、総販売実績に対する販売割合が10%以上の相手先はありませんので、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、重要な会計方針の選択・適用、資産及び収益・費用の報告及び開示に影響を与える見積り承認に関しては定期的に開催する取締役会において、通常のものは権限規定に基づき稟議手続きによって随時行っております。
会社は、これらの見積りについて、過去の実績等を踏まえて合理的に判断をしておりますが、実際の結果については、見積り特有の不確実性が生じるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 資本の財源及び資金の流動性
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
b.契約債務
平成30年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
|
|
年度別要支払額(百万円) |
||||
|
契約債務 |
合計 |
1年以内 |
1年超3年以内 |
3年超5年以内 |
5年超 |
|
短期借入金 |
5,250 |
5,250 |
- |
- |
- |
|
社債 |
595 |
- |
595 |
- |
- |
|
長期借入金 |
4,508 |
1,213 |
2,142 |
1,152 |
- |
|
リース債務 |
857 |
498 |
219 |
97 |
41 |
上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
c.財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金、借入または社債により資金調達することとしております。このうち、借入または社債による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、生産設備・施工機械などの長期資金は、長期借入金または社債で調達しております。
③ 経営方針・経営戦略を判断するための客観的な指標等
当社グループは、品質の向上と効率化により施工及び生産体制の強化を実現し、安定した経営基盤の確立を図ることの経営指標として、営業利益、自己資本当期純利益率(ROE)を重視しております。当連結会計年度におけるROEは7.0%となり、前連結会計年度に比べ0.7ポイント増加しました。
|
指標 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減 |
|
営業利益 |
2,534百万円 |
3,223百万円 |
688百万円増(27.2%増) |
|
自己資本(A) (純資産-非支配株主持分) |
26,512百万円 |
27,863百万円 |
1,350百万円増( 5.1%増) |
|
親会社株主に帰属する当期純利益(B) |
1,629百万円 |
1,911百万円 |
281百万円増(17.3%増) |
|
ROE(自己資本利益率) (B/A) |
6.3% |
7.0% |
0.7ポイント増 |
④ 連結貸借対照表
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は前連結会計年度末に比べ30億73百万円増加し、458億17百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が6億70百万円、たな卸資産が22億35百万円増加したことなどによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は前連結会計年度末に比べ13億34百万円増加し、255億52百万円となりました。主な要因は、有形固定資産がベトナムにおけるロンアン工場第2ライン増設、ミャンマーにおける新工場建設などにより11億37百万円増加したことなどによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は前連結会計年度末に比べ31億18百万円増加し、416億66百万円となりました。主な要因は、社債及び借入金が合計で28億81百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産については、親会社株主に帰属する当期純利益計上による増加19億11百万円、配当金の支払いによる減少5億69百万円、その他有価証券評価差額金の増加1億56百万円、為替換算調整勘定の減少1億49百万円、非支配株主持分の減少61百万円などの結果、前連結会計年度末に比べ12億89百万円増加し297億3百万円となりました。
⑤ 連結損益計算書
(営業損益)
当連結会計年度の売上高は779億94百万円(前連結会計年度比4.8%増)、売上原価は666億58百万円(同4.2%増)、売上総利益は113億36百万円(同8.3%増)となり、8期連続の増収となりました。主力のコンクリート杭は、国内では大型工事の比率が上昇したことや工事単価の改善により、海外ではベトナムのPV社の業績が堅調に推移したことにより、売上高は前連結会計年度に比べ22億88百万円増加し611億10百万円(同3.9%増)となりました。また、鋼管杭の売上高は前連結会計年度に比べ42百万円増加し58億88百万円(同0.7%増)とほぼ前年並み、場所打ち杭は新工法「ME-A工法」や「ER Pile Ⅱ工法」の実績を着実に挙げて順調に推移したことから、売上高は前連結会計年度に比べ12億41百万円増加し109億95百万円(同12.7%増)となり、初めて100億円の大台を超えました。利益面では、国内での工事採算の改善が寄与し、売上総利益率は0.4ポイント上昇しました。
販売費及び一般管理費につきましては、貸倒引当金繰入額が減少しましたが、人件費、本社移転に伴う賃借料や諸費用、研究開発費などが増加したことによって、前連結会計年度に比べ1億84百万円増加し、81億13百万円(同2.3%増)となりました。
これらにより、営業利益は前連結会計年度に比べ6億88百万円増加し、32億23百万円となりました。
(経常損益)
営業外収益は、スクラップ売却益が43百万円増加しましたが、前連結会計年度に計上した為替差益が為替差損に転じたことを主因として、前連結会計年に比べ38百万円減少しました。営業外費用は、支払利息の増加と為替差損の発生を主因として、前連結会計年に比べ33百万円増加しました。
これらにより、経常利益は前連結会計年度に比べ6億15百万円増加し、29億97百万円となりました。
(特別損益)
特別利益は、前連結会計年度と同様に固定資産売却益を計上したことに加え、投資有価証券売却益を16百万円計上いたしました。
特別損失は、前連結会計年度と同様に固定資産除却損を計上いたしました。また、前連結会計年度は、九州地区における生産体制の見直しの一環として佐賀工場を閉鎖したことに伴い、減損損失、たな卸資産の処分及び閉鎖に係る人件費などの諸費用を工場閉鎖損失として1億56百万円計上しております。
以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ2億81百万円増加し、19億11百万円となりました。
⑥ 次期の見通し
次期の見通しにつきましては、米国における金利上昇や通商交渉のもたらす影響が懸念されるものの、国内の個人消費や設備投資は引き続き堅調な推移が予想されることから、緩やかな景気の回復が続くと期待されます。
当社グループが主として属するコンクリートパイル業界におきましては、人材不足の状況が続くものの、引き続き建設需要の拡大が期待できることから、次年度出荷量は増加になると予測されます。
このような環境のもと、当社グループは5か年計画の最終年度を迎えますが、施工部門においては、施工管理者の機動的な配置を行うことと、ICTを活用した効率的な施工管理の導入を図ることで、効率的な施工を進めてまいります。生産部門では、高強度コンクリートパイルの生産性向上を目指す一方、品質管理の徹底にも注力してまいります。技術開発しました新工法につきましては、引き続き積極的に拡販に注力するとともに、更なる工法の開発に注力してまいります。また、需要拡大が見込まれる首都圏において大型工事物件を中心に受注獲得に注力し、シェアアップを目指すとともに、当年度に引き続き予想される原材料の値上がりを適切に受注価格に反映させることで、工事粗利の改善を目指してまいります。
海外では、ベトナムのPV社は、これまでに設備増強してきた各工場の製造ラインと施工機械をフルに活用することで旺盛な需要を取り込み、更なる業容の拡大につなげてまいります。また当事業年度において設備投資を行ってきたコンクリート製建設資材事業を本格化させ、事業の多角化を目指してまいります。また、ミャンマーにおきましては、完成したVJP Co., Ltd.の新工場の本格稼働により、当社グループの業績に寄与してまいります。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、子会社ジャパンパイル㈱の技術部門が中心になって、施工部門、基礎設計スタッフおよび生産部門、営業部門などから構成されるプロジェクトチームによって行われています。当連結会計年度には下記のテーマを中心に活動を行いました。
(1)杭製品技術分野
123N/mm2パイル製造工場として新たに山口工場、鹿児島工場の追加評定を取得しました。また、各種杭材の評定認証、JIS認証を実施しました。さらに、新規杭材に関する評定申請取得に向けた各種試験を行いました。
(2)施工技術分野
鋼管杭と既成コンクリート杭を組み合わせて使用することができる「コン剛パイル工法」を開発し、国土交通省より大臣認定を取得いたしました。
(3)基礎周辺技術分野
地中熱利用杭工法である「地熱トルネード工法」の第一号案件を施工するとともに、各種展示会および技術説明会等で普及活動を行いました。
(4)基礎関連研究開発分野
基礎杭に関する研究開発として、二次設計への対応や杭と上部構造物の接合部、支持力機構あるいは地中熱利用などについて、大学、学会、他社、協会などと共同研究や委員会活動を行いました。当連結会計年度の成果については論文にまとめ、(公社)地盤工学会、(一社)日本建築学会などで発表しました。
(5)設計技術・品質管理技術分野
(一社)基礎構造研究会の建築基礎設計士資格試験に42名が受験し、基礎設計能力の向上に努めました。また、低固定度杭頭接合工法「F.T.Pile構法」、新規高支持力杭対応杭頭接合工法「ジョイントカプラ工法」の普及に取り組み、多数の実プロジェクトの設計に活用しました。
(6)その他
各種の技術資料の作成、営業部門の支援活動などの業務を行いました。また、特許担当は、特許の出願や調査など特許関係全般の業務のほか、既存特許の管理に取り組みました。当連結会計年度の特許出願数は18件となっています。「TPJ(トリプルプレートジョイント)」と「PJ(ペアリングジョイント)」の2種類がある無溶接継手の研究会活動に参加しました。さらに、(一社)日本建築構造技術者協会や(一社)コンクリートパイル建設技術協会(一社)日本基礎建設協会など、職能団体や業界団体の委員会活動にも積極的に参加しました。
当連結会計年度の研究開発費の総額は、5億36百万円であります。
なお、当社グループは基礎工事関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。