【要約中間連結財務諸表注記】
1 報告企業
日本製鉄株式会社(以下、当社)は、日本に所在する株式会社である。2025年9月30日に終了する当社の要約中間連結財務諸表は、当社及び連結子会社並びに持分法適用関連会社及び共同支配に関する取決めに対する持分から構成されている。当社グループの事業体制は、製鉄事業、エンジニアリング事業、ケミカル&マテリアル事業及びシステムソリューション事業であり、詳細については、「5 事業セグメント」に記載している。
2 作成の基礎
(1) 会計処理の基礎
当社は連結財務諸表規則第1条の2第2号に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第312条の規定により、IAS第34号に準拠して要約中間連結財務諸表を作成している。
当要約中間連結財務諸表には、年次の連結財務諸表で要求されている全ての情報を含んでいないため、前連結会計年度の連結財務諸表と併せて利用されるべきものである。
(2) 測定の基礎
当社の要約中間連結財務諸表は、公正価値で測定されている特定の金融商品等を除き、取得原価を基礎として作成している。
(3) 機能通貨及び表示通貨
要約中間連結財務諸表は当社の機能通貨である円(百万円単位、単位未満切り捨て)で表示している。
(4) 要約中間連結財務諸表の承認
要約中間連結財務諸表は、2025年11月11日に、当社代表取締役社長 兼 COO 今井 正 によって承認されている。
3 重要性がある会計方針
当社の要約中間連結財務諸表において適用する重要性がある会計方針は、前連結会計年度の連結財務諸表において適用した会計方針と同一である。
なお、当中間連結会計期間の法人所得税費用は、見積平均年次実効税率を基に算定している。
4 重要な会計上の見積り及び判断
要約中間連結財務諸表の作成において、当社の経営者は会計方針の適用並びに資産及び負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行うことが義務付けられている。実際の業績はこれらの見積り等とは異なる場合がある。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直している。会計上の見積りの変更による影響は、その見積りを変更した会計期間及び影響を受ける将来の会計期間において認識している。
当要約中間連結財務諸表における重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断は、原則として前連結会計年度に係る連結財務諸表と同様である。
5 事業セグメント
(1) 報告セグメントの概要
当社は製鉄事業を推進する事業会社であると同時に、エンジニアリング、ケミカル&マテリアル及びシステムソリューションの各事業の運営を行う事業セグメント会社の持株会社である。各事業セグメント会社は日本製鉄グループ経営戦略を共有し、独立的・並列的に事業を推進しており、これらの4つの事業セグメントを報告セグメントとしている。
(2) 報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失の算定方法
セグメント間の内部売上収益又は振替高は、第三者間取引価格に基づいている。報告セグメント毎のセグメント利益は、事業利益に基づき測定している。
(3) 報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失、資産、負債に関する情報
前中間連結会計期間(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)
(単位:百万円)
(注) セグメント利益の調整額△7,452百万円には、日鉄興和不動産㈱の持分法による投資利益7,805百万円、及びセグメント間取引消去等△15,257百万円が含まれている。
当中間連結会計期間(自 2025年4月1日 至 2025年9月30日)
(単位:百万円)
(注) セグメント利益の調整額△9,139百万円には、日鉄興和不動産㈱の持分法による投資利益4,942百万円、及びセグメント間取引消去等△14,081百万円が含まれている。
6 企業結合
当中間連結会計期間(自 2025年4月1日 至 2025年9月30日)
(United States Steel Corporationの合併)
(ⅰ)被取得企業の名称及び事業の内容
被取得企業の名称 United States Steel Corporation(以下「USスチール」という。)
事業の内容 自動車・家電・建材用途等の薄板、エネルギー分野用途の鋼管製品の製造・販売
(ⅱ)取得日
2025年6月18日
(ⅲ)取得した議決権付資本持分の割合
(ⅳ)企業結合の主な理由
当社は、「総合力世界No.1の鉄鋼メーカー」として、「需要の伸びが確実に期待できる地域」「当社の技術力・商品力を活かせる分野」において、上工程から一貫して付加価値を創造できる鉄源一貫生産体制を拡大し、日本製鉄グループとして「グローバル粗鋼1億トン体制」を目指している。一貫生産体制の拡大に当たっては、買収・資本参加(ブラウンフィールド)等による一貫製鉄所の取得、既存拠点の能力拡張を基本戦略としており、2019年12月にインドのEssar Steel India Limited(現AM/NS India)、2022年2月にタイのG Steel及びGJ Steelを買収した。
米国鋼材市場は、輸出に依存しない国内需要中心の供給構造となっており、また、安価なエネルギー、世界経済の構造変化を背景に、エネルギー、製造業等の鋼材需要分野における米国内回帰の動きが顕著となってきている。米国鋼材市場は国内需要が今後も安定的に伸長すると見込まれていることに加えて、先進国最大の市場であり、高水準の高級鋼需要が期待できることから、当社の培ってきた技術力・商品力を活かせる地域である。
本合併は、当社の海外事業戦略に合致するだけではなく、規模及び成長率が世界的に見ても大きいインド、ASEANに加えて、先進国である米国に鉄源一貫製鉄所を持つことによるグローバル事業拠点の多様化の観点からも、大きな意義のある投資と判断した。今後、この3つのグローバル重点拠点の拡張・充実により、企業価値のさらなる向上を目指していく。
本合併により、当社グループのグローバル粗鋼生産能力は8,200万トンまで拡大し、さらなる広がりを持つことになる。当社とUSスチールの有する、電磁鋼板や自動車鋼板などの高級鋼製品に関する技術力を活かした製品・サービスを提供することで、顧客と社会に広く貢献し、「総合力世界No.1の鉄鋼メーカー」として共に前進していく。
また、当社とUSスチールは、2050年カーボンニュートラル達成という目標に向けて、これまで技術開発を推進してきており、それぞれ技術的な強みを持っている。当社は、「高炉水素還元」「水素による還元鉄製造」「大型電炉での高級鋼製造」の3つの超革新的技術によるカーボンニュートラルの実現を目指している。
今後、両社の先端技術を融合することによって、2050年カーボンニュートラルへの取り組みをさらに推進し、持続可能な社会の実現に貢献していく。
(ⅴ)被取得企業の支配を獲得した方法
当社が本合併のために設立した完全子会社とUSスチールの合併による方法(逆三角合併)
(注) 企業結合に係る取得関連費用は前連結会計年度までに21,984百万円、当中間連結会計期間は7,816百万円を要約中間連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に計上している。また当中間連結会計期間に、USスチール従業員へのクロージング・ボーナスとして14,288百万円を要約中間連結損益計算書の「その他費用」に計上している。
(3)取得資産及び引受負債の公正価値、非支配持分及びのれん
取得資産及び引受負債の公正価値、非支配持分及びのれんについては、企業結合日時点における識別可能資産及び負債の特定及び公正価値の見積りが未了であり、取得原価の配分が完了していないため、現時点で入手可能な合理的な情報等にもとづき暫定的な会計処理を行っている。
(注) 1.非支配持分は、USスチールがStelco社に付与したオプション契約によるものである。
(注) 2.当社は、取得対価にかかる為替リスクをヘッジするため為替予約を締結し、ヘッジ会計を適用してい
る。ベーシス・アジャストメントは、取得日におけるヘッジ手段の公正価値であり、当初認識された
のれんの調整額に含めている。
(注) 3.当中間連結会計期間において認識したのれんは、暫定的に見積もられた公正価値であり、企業結合の
会計処理の完了に際して変動する可能性がある。税務上、損金算入は見込まれていない。
(注)当該注記は、期中レビューを受けていない。
7 有形固定資産
当中間連結会計期間における有形固定資産の取得の金額は、2,162,472百万円(うち、企業結合による取得1,759,155百万円)、処分及び売却は、△5,700百万円である。
8 資本及びその他の資本項目
前中間連結会計期間(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)
(転換社債型新株予約権付社債の新株予約権の行使)
転換社債型新株予約権付社債の新株予約権の行使により、発行済株式総数が124,177,447株、資本金が149,720百万円及び資本剰余金が147,627百万円増加している。
9 配当金
当社による配当金支払額は以下のとおりである。
前中間連結会計期間(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)
(1) 配当金支払額
(2) 基準日が当中間連結会計期間に属する配当のうち、配当の効力発生日が当中間連結会計期間末後となるもの
当中間連結会計期間(自 2025年4月1日 至 2025年9月30日)
(1) 配当金支払額
(2) 基準日が当中間連結会計期間に属する配当のうち、配当の効力発生日が当中間連結会計期間末後となるもの
(注)当社は、2025年10月1日を効力発生日として、1株を5株とする株式の分割を実施した。
上記の1株当たりの配当額については、当該株式分割前の金額を記載している。
10 売上収益
顧客との契約から認識した収益の分解とセグメント収益との関連は、以下のとおりである。
前中間連結会計期間(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)
(単位:百万円)
売上収益は顧客の所在地に基づいて分解し、セグメント間の内部取引控除後の金額を表示している。
当中間連結会計期間(自 2025年4月1日 至 2025年9月30日)
(単位:百万円)
売上収益は顧客の所在地に基づいて分解し、セグメント間の内部取引控除後の金額を表示している。
11 その他収益及びその他費用
「その他収益」及び「その他費用」の内訳は以下のとおりである。
(1) その他収益
(単位:百万円)
受取配当金は、主としてその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産から発生している。
(2) その他費用
(単位:百万円)
12 事業再編損
当中間連結会計期間(自 2025年4月1日 至 2025年9月30日)
事業の再編、撤退に係る損益であり、その内訳は以下のとおりである。
事業撤退損 230,369百万円
製鉄セグメントにおいて、米国において鋼板を製造販売する合弁事業であるAM/NS Calvert LLCの当社全持分を有する持株会社であるNS Kote, Inc.の全株式譲渡に伴う損失等を計上している。
13 1株当たり利益
(1) 基本的1株当たり中間利益
親会社の普通株主に帰属する中間利益
(単位:百万円)
普通株式の期中平均株式数
(2) 希薄化後1株当たり中間利益
希薄化後の普通株主に帰属する中間利益
(単位:百万円)
普通株式の期中平均株式数
(注)1 当社は、2025年10月1日を効力発生日として、1株を5株とする株式の分割を実施したため、前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、普通株式の期中平均株式数を算定している。
2 当中間連結会計期間の希薄化後1株当たり中間利益について、潜在株式は存在するものの1株当たり中間損失を減少させるため、潜在株式は希薄化効果を有していない。
14 金融商品
(1) 金融商品の分類
(ⅰ)帳簿価額が公正価値で測定されている金融商品の公正価値の測定方法
① 資本性金融商品・負債性金融商品
市場性のある資本性金融商品・負債性金融商品の公正価値については、市場価格によって算定している。
市場性のない資本性金融商品・負債性金融商品の公正価値については、マーケットアプローチ等、適切な評価技法を使用して算定している。
② デリバティブ
取引先から提示された価格等及び先物為替相場によっている。
(ⅱ)公正価値ヒエラルキーのレベル別分類
金融商品の公正価値ヒエラルキーは、レベル1からレベル3までを以下のとおり分類している。
(ⅲ)公正価値の変動を測定する方法
以下のとおり分類している。
FVPL:公正価値の変動を純損益を通じて測定する方法
FVOCI:公正価値の変動をその他の包括利益を通じて測定する方法
(ⅳ)公正価値で測定される金融商品
FVOCIに含めているデリバティブは、キャッシュ・フロー・ヘッジのヘッジ手段であるデリバティブの有効部分である。
FVOCIに含めているデリバティブは、キャッシュ・フロー・ヘッジのヘッジ手段であるデリバティブの有効部分である。
FVOCIに含めているデリバティブは、キャッシュ・フロー・ヘッジのヘッジ手段であるデリバティブの有効部分である。
※印の金融資産は、United States Steel Corporation(以下「USスチール」という。)が保有する金融資産である。当該金融資産は、USスチールが全米鉄鋼労働組合(以下「USW」という。)との合意に基づき、USWの現役従業員及び退職者への従業員給付に活用する資産である。
FVOCIに含めているデリバティブは、キャッシュ・フロー・ヘッジのヘッジ手段であるデリバティブの有効部分である。
当中間連結会計期間における、公正価値ヒエラルキーのレベル3に分類された金融商品の変動は、主として当中間連結会計期間よりUSスチールを当社の連結子会社としたことによるものである。
(2) 金融商品の公正価値等に関する事項
償却原価で測定される金融資産及び金融負債の公正価値は、以下のとおりである。
(単位:百万円)
(単位:百万円)
上記注記では帳簿価額が公正価値の合理的な近似値である金融資産及び金融負債については、公正価値の開示を
省略している。
(償却原価で測定される金融商品に係る公正価値の測定方法)
・負債性金融商品等
市場性のある金融資産:市場価格
市場性のない金融資産:取引先金融機関等から提示された価格等
・社債:市場価格
・借入金:元利金の合計額を、新規に同様の調達を行った場合に想定される利率で割り引いた現在価値
15 コミットメント
資産の取得に関する重要なコミットメントは以下のとおりである。
(単位:百万円)
16 債務保証
当社グループは、共同支配企業及び関連会社に関する銀行借入等に関し、以下のとおり債務保証を行っている。銀
行からの借手である共同支配企業及び関連会社が返済不能となった場合、当社グループは返済不能額を負担し、また
付随する損失を負担することがある。
(単位:百万円)
17 後発事象
(株式の分割等について)
当社は、2025年8月1日開催の取締役会において、株式の分割及び株式の分割に伴う定款の一部変更(1株を5株に分割し、発行可能株式総数を20億株から100億株に変更)を決議した。この株式の分割及び定款の一部変更は、2025年10月1日をもって効力が発生した。