文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
当社は、国際的な視野にたち、企業集団の総合力を結集して、「研究と創造」の精神で高い技術による魅力ある商品を提供することにより、株主、顧客、社会に貢献することを経営の基本方針としております。この経営の方針は、「経営理念」として掲げており、その内容は次のとおりです。
-経営理念-
国際的な視野にたち、活力に溢れ、信頼される企業体質をもとに、
魅力ある商品を提供することによって社会に貢献する。
1.研究と創意につとめ、常に時流に先んずる。
2.相互の信頼と理解のもとに、一致協力する。
3.責任ある判断と行動のもとに、常に最善を尽くす。
この経営理念を実践することにより、年々変化する経営環境においても持続的な成長を続けると共に、広く社会から信頼され、必要とされるべく、「世界中で選ばれる会社」を目指しています。
その実現に向けて、「愛知製鋼グループが将来目指す姿」を示した「愛知製鋼グループ 2030年ビジョン」(2020年8月4日公表。以下、「2030年ビジョン」という。)及びその実行計画である「愛知製鋼グループ 2021-23年度 中期経営計画」(2021年5月10日公表。以下、「中期経営計画」という。)を策定、公表しております。
1.中期経営計画の基本方針
2030年ビジョンの実現に向け、そのスタートとなる3年間での重点課題を定め、「事業とモノづくり力の変革で収益力を向上させESG経営を実践」してまいります。
2.中期経営計画の重点施策
当社グループ社員全員が持つべき普遍的な価値観・行動規範を定めた「Aichi Way」に基づき、安全、品質、安定供給の順番をきちんと守ったうえで、健全な財務体質の維持を前提に、2030年ビジョンで定めた3つの経営指針である「持続可能な地球環境への貢献」「事業の変革で豊かな社会を創造」「従業員の幸せと会社の発展」に取り組んでまいります。
(1)持続可能な地球環境への貢献:
カーボンニュートラルに向けて、4つのRを視点に、技術開発を通じて果敢に挑戦
①Reduce:鋼の製造プロセス改革による消費エネルギー削減(直行・直結工程・工程省略の実現)
②Reuse/③Recycle:エネルギーの再利用(電気炉排熱活用、開発蓄熱材の活用)
④Renewable:LCA(ライフサイクルアセスメント)視点での再生可能エネルギー活用促進(太陽光発電の導入)
(2)事業の変革で豊かな社会を創造:
①既存事業の変革
・鍛鋼一貫の強みを活かし良品廉価な電動車部品の開発・拡販
・高性能磁石粉末と高強度材料との融合でCASE部品の受注拡大
・パワーカード用部品の技術開発・供給体制構築を加速
・商品の付加価値向上を見据えた機械加工へ領域拡大
・インド・アセアンでの事業拡大と国内供給量の上方弾力性確保
・来るべき水素社会とインフラクライシスに対応する商品投入で新市場創出
②新分野へ事業展開
・高感度磁気センサを用いたGMPS(磁気マーカシステム)の実証実験の知見を基に早期事業化
・新鉄供給材の開発推進とカンキツグリーニング病対策材のグローバル販売網構築
③DX(デジタルトランスフォーメーション)
・5大テーマ「働き方改革」「モノづくり改革」「スマートファクトリー」「デジタルソリューション」「グループITガバナンス」に取りくみ、デジタル技術を活用した事業変革でビジョン実現を目指す
(3)従業員の幸せと会社の発展:
厳しい経営環境を従業員と会社が一体となって乗り越えるためのエンゲージメントを高める取り組み
①多様な人材の活躍促進
・65歳現役実現に向けた制度の企画
・女性スタッフキャリア開発
・シニア・女性に優しいモデルラインづくり
②従業員の満足度向上
・職場風土改革プロジェクトの推進
・カフェテリアプランの導入
・新独身寮の建設
3.経営指標
目標とする経営指標につきましては、2030年時点での連結営業利益200億円以上を達成するため、中期経営計画の最終年度にあたる2023年度に連結売上収益2,508億円、連結営業利益150億円の達成を目指してまいります。
4.対処すべき課題
当社グループを取り巻く環境は、足元においては、新型コロナウイルス対応の行動制限が段階的に緩和・撤廃される動きが広がっており、世界的な経済活動の正常化の流れは徐々に加速していくことが期待されます。しかしながら、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化により、世界経済の見通しは一気に不透明感を増してきました。
また、中長期的にはCASE(未来の車の特性をConnected・Autonomous・Shared・Electricの頭文字で表したもの)に代表される自動車業界の大変革が当社グループの事業に大きな影響・変化をもたらすことが確実視されております。これに対し、我々にしか作れないモノづくりをしっかり守り・発展させながら、時代の変化に対応する新規ビジネスを確実に進め、年輪的成長につなげてまいります。
さらに「2050年カーボンニュートラル」の実現を目指し、再生可能エネルギーの利用促進、省エネ、生産プロセス・物流改善といった長年の継続的活動とともに、革新電気炉導入検討、新たな鍛造工法開発等の技術革新にも取り組んでまいります。
上記のとおり、コロナ禍、地政学的リスク、CASE、カーボンニュートラルと言った世界規模の課題が相次ぎ発生、当社グループの経営に影響を与えており、まさに「潮目が変わった」と言える激しい変化が続いております。今こそ、物事の本質を的確に捉え、これまで当社が整備してきた2030年ビジョンをはじめとする強固な仕事のフレームワークを大切にし、時代の変化を先読みし、何事にも「自分ごと」として、高い志で自ら変革にスピード感を持って挑戦してまいります。
そのようななか、当社グループは、2030年ビジョンの実現を目指し、2022年度は、「未来への絶え間ない成長に向けて(Survival for the future)Aichi Wayでの“大変革”!」をスローガンとして、以下の施策を中心に取り組んでまいります。
1. 『モノづくりの底力』を引き上げる事業基盤の強靭化
(1):要員管理、生産性マメジメントの充実による限量経営の進化
(2):現有能力の最大化と鉄源ハイブリッド拡大による上方弾力性の確保
(3):TPSをベースとした徹底した効率化の断行とアウトプットの付加価値向上
(4):原材料調達のリスクマネジメント強化(鉄スクラップ、中国高依存資材等)
2. 『両利きの経営』の推進(既存事業の継続・発展と、新規ビジネスの育成加速)
(1):生技・製造・販売が一体となった鍛鋼ビジネスの競争力再構築
(2):先読みしたリエンジの先出しによる生産能力の拡大
(3):水素社会化、インフラクライシスへの対応によるステンレスビジネスの拡大
(4):人々の豊かな生活や環境保全に役立つアイチDNAからのビジネスモデルの早期構築
(5):CASE、CN、DX対応への部門間連携、プロジェクト活動の強化
3. グローバルでの連結経営力の強化
(1):インドビジネス(Home&Away)の確実なマイルストーン管理でのプロジェクト進行
(2):子会社の収益力向上(限量経営、競争力強化)
(3):グローバルでの危機管理体制の整備
(BCM:Business Continuity Management 事業継続マネジメント、ガバナンス、コンプライアンス)
4. 明るく、風通しの良い職場に向けて
(1):双方向コミュニケーションで風通しの良い規律ある明るい職場づくり
(2):「人を育てる」管理監督者教育の充実と当事者意識の高い事技スタッフの計画的育成
(3):抜本的な働き方改革(ダイバーシティ推進、65歳現役社会の実現等)によるワーク・ライフの充実
これらの取り組みをさらに加速・強化することにより、全社員が心を1つに力を1つに、モノづくり力の向上とESG経営実践に向け、全員参加で取り組み、当社グループの企業価値を高めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績等に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経済状況
当社グループの主力製品である鋼材及び鍛造品の主要需要先は自動車業界であります。経済状況により自動車業界が影響を受ける場合、製品需要の大幅な変動で、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 原材料、エネルギー及び副資材価格の変動
当社グループの主力製品は鋼材及び鍛造品であり、その主要原材料である鉄スクラップとニッケルなどの合金鉄の価格は、国際商品市況の影響を受けて大きく変動することがあります。また、生産活動全般において大量の電力やLNGなどのエネルギー、製鋼工程等において電極・耐火物等の副資材を消費いたします。原材料、エネルギー及び副資材の価格上昇分は売価への転嫁に努めておりますが転嫁できない場合は、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 為替相場の変動
当社グループは、製品の一部を輸出するとともに、原材料であるニッケルなどの合金鉄の大部分を輸入に依存しております。為替相場の変動は、当社グループにおける製品、原材料の輸出入価格及び電力やLNGなどのエネルギー価格に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの外貨建取引及び連結財務諸表作成のための海外子会社の財務諸表数値は、外貨から円貨への換算において、為替相場変動の影響を受け、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 価格競争
当社グループの主要需要先である自動車業界をはじめとする各業界は、厳しいコスト競争の下にあります。激化する価格競争の環境下で、経済変動による需要の減少などに伴い製品価格の大幅な低下や、市場シェア低下の可能性があります。このような場合、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 製品の品質不具合
当社グループは、厳格な品質管理体制や品質管理基準に従い、鉄鋼製品はじめ、各種製品を製造しております。しかしながら、製品の品質不具合が生じた場合、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 特定販売先への依存
当社グループの製品の売上収益は、トヨタ自動車株式会社及びトヨタグループ企業集団に対する依存度が非常に高いため、同社の自動車販売台数の動向が、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、同社は、2022年3月31日現在、当社の議決権の24.0%(間接所有含む)を所有しております。
(7) 情報セキュリティ
当社グループは、顧客及び取引先の機密情報や個人情報、また、当社グループの機密情報や個人情報を有しております。サイバー攻撃を含む意図的な行為や過失等により、システム障害が生じる場合や、機密情報及び個人情報の外部流出が起きた場合、当社グループの事業活動の停滞や社会的信用の低下等で、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 自然災害、事故、機械故障等による影響
当社グループは、鉄スクラップ・合金鉄などの原材料を電気炉で溶解し、鋼材から自動車部品の鍛造品を一貫生産しております。また、当社グループの国内工場の大半は、中部地区に存在しており、取引先の多くが中部地区に存在しております。そのため、南海トラフ巨大地震、スーパー台風などの自然災害、事故、機械故障など操業に影響する事象が生じた場合、生産・納入活動が遅延・停止する可能性があります。遅延・停止が長期間にわたる場合、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 環境規制等による影響
パリ協定の合意以降、世界的に脱炭素化の流れが加速しております。電力多消費産業である当社グループは、カーボンニュートラルに向けた技術開発などを通じて、CO2排出削減に努めておりますが、国内外において法規制の厳格化、炭素税や排出量取引制度が導入された場合、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 政治動乱、戦争、テロ、疫病又はストライキ等の発生
当社グループは、全世界で事業を展開することに関連して、各々の地域におけるリスクにさらされております。そのリスクには、政治・経済の混乱、戦争、テロ、疫病、ストライキ等があげられます。これらの事象が生じた場合、生産・納入活動が遅延・停止する可能性があります。遅延・停止が長期間にわたる場合、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(11) その他の法令・公的規制の変更
当社グループは、事業を展開する日本及び各国において、労働・安全衛生、通商・貿易・為替、知的財産、租税等の様々な法令・公的規制の適用を受け、遵守に努めております。今後、これらの法令又は公的規制が改正もしくは変更される場合、対応費用の増加等により、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 訴訟の影響
当社グループは、事業活動を遂行するうえで、訴訟を提起される可能性があります。訴訟の結果によっては、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(当社及び当社取締役等に対する訴訟の提起)
2022年5月16日に、当社及び当社取締役等は、マグネデザイン株式会社及び本蔵義信氏より損害賠償請求訴訟を提起されております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「34.後発事象」をご参照ください。
(13) 株価の変動
当社グループが保有する投資有価証券の価値が、投資先の業績不振、証券市場における市況の悪化等で大幅に変動した場合、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 有形固定資産及び無形資産の減損
当社グループが保有する有形固定資産及び無形資産について、経営環境の著しい悪化等により収益性が低下し、投資額の回収が見込めなくなった場合、その資産の減損損失の計上を行うことにより、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(当社の鋼(ハガネ)カンパニーの減損テスト)
当社の鋼(ハガネ)カンパニーにおいて減損の兆候が認められたため、減損テストを実施し、減損損失の認識は不要であると判断しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「2.作成の基礎 (4) 重要な会計上の判断、見積り及び仮定」をご参照ください。
当社グループは当連結会計年度より、従来の日本基準に替えてIFRSを適用しており、前連結会計年度の数値をIFRSに組み替えて比較しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(経営成績等の状況の概要)
当連結会計年度における世界経済は、先進国を中心として新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、経済活動の制限の緩和が進んだことで、景気の持ち直しの動きがみられました。一方で、変異株感染拡大の影響もあり、経済活動は完全には正常化に至らず、国際物流・供給網が混乱し、工業製品の部品調達難や半導体供給不足の継続による製造業の生産活動の停滞が発生いたしました。また、2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻は、原油・天然ガス等資源価格の急騰や供給不安など、グローバル経済への長期的な影響も懸念されます。
このような環境のもと、当連結会計年度の売上収益は、主力製品である鋼材・鍛造品の需要が増加し、前連結会計年度(202,247百万円)に比べ28.6%増の260,117百万円となりました。
利益につきましては、販売数量の増加や販売価格の値上がり、連結子会社の増益など増益要因がありましたが、鉄スクラップ等購入品価格の高騰に対し、販売価格への反映が追いついておらず、大きな減益要因となり、営業利益は前連結会計年度(5,317百万円)に比べ59.8%減の2,139百万円となりました。また、税引前利益は前連結会計年度(5,552百万円)に比べ47.8%減の2,895百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前連結会計年度(3,136百万円)に比べ65.3%減の1,089百万円となりました。
なお、セグメント区分ごとの売上収益は、次のようになっております。
鋼(ハガネ)カンパニー
主力製品である特殊鋼の販売数量の増加と販売価格の値上がりにより、当連結会計年度の売上収益は99,556百万円と、前連結会計年度(67,888百万円)に比べ46.6%増加しました。
ステンレスカンパニー
主力製品であるステンレス鋼の販売数量の増加と販売価格の値上がりにより、当連結会計年度の売上収益は36,322百万円と、前連結会計年度(30,749百万円)に比べ18.1%増加しました。
鍛(キタエル)カンパニー
主力製品である自動車用型打鍛造品の販売数量の増加や販売価格の値上がり及び海外子会社の売上収益の増加により、当連結会計年度の売上収益は103,037百万円と、前連結会計年度(85,993百万円)に比べ19.8%増加しました。
スマートカンパニー
電子部品及び金属繊維の売上収益の増加により、当連結会計年度の売上収益は18,970百万円と、前連結会計年度(15,171百万円)に比べ25.0%増加しました。
その他事業
当連結会計年度の売上収益は2,230百万円と、前連結会計年度(2,444百万円)に比べ8.8%減少しました。
当連結会計年度末の資産合計は、現金及び現金同等物の減少があったものの、棚卸資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ11,357百万円増の364,400百万円となりました。
負債合計は、営業債務及びその他の債務の増加などにより、1,766百万円増の151,925百万円となりました。
資本合計は、確定給付制度の再測定等によるその他の資本の構成要素の増加などにより、9,592百万円増の212,475百万円となりました。
当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末(54,163百万円)に比べ21,296百万円減少し、32,866百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は5,210百万円と前連結会計年度(15,896百万円)に比べ10,686百万円減少しました。これは、営業債務及びその他の債務の増加による資金の増加が7,590百万円と5,281百万円増加(前連結会計年度は、2,309百万円)、法人所得税の支払額が1,210百万円と2,126百万円減少(前連結会計年度は、3,336百万円)したものの、税引前利益が2,895百万円と2,657百万円減少(前連結会計年度は、5,552百万円)、棚卸資産の増加による資金の減少14,471百万円(前連結会計年度は、棚卸資産の減少による資金の増加1,150百万円)、営業債権及びその他の債権の増加による資金の減少7,837百万円と2,604百万円増加(前連結会計年度は、5,233百万円)があったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は15,542百万円と前連結会計年度(14,247百万円)に比べ1,295百万円増加しました。これは、前連結会計年度に比べ、有形固定資産の取得による支出が1,256百万円増加したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は11,987百万円(前連結会計年度は、財務活動による資金の増加13,479百万円)となりました。これは、前連結会計年度に比べ、長期借入金の返済による支出が25,445百万円減少したものの、社債の償還による支出20,000百万円(前連結会計年度は、該当なし)、前連結会計年度は短期借入れによる収入が5,100百万円があったこと、長期借入れによる収入が21,050百万円減少、短期借入金の返済による支出が4,922百万円増加したことなどによるものであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、内部振替前の金額によっております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 鋼(ハガネ)カンパニーの生産高に著しい変動がありました。これは販売数量の増加や鉄スクラップ等購入品価格の高騰によるものであります。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
なお、スマートカンパニー及びその他事業は見込生産を行っているため、記載しておりません。
(注) 1 セグメント間の内部受注金額は、消去しております。
2 鋼(ハガネ)カンパニー及びステンレスカンパニーの受注高及び受注残高に著しい変動がありました。これは主要顧客の需要の増加や販売価格の値上がりによるものであります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 鋼(ハガネ)カンパニーの販売高に著しい変動がありました。販売数量の増加や販売価格の値上がりによるものであります。
3 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下、「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「2.作成の基礎 (4)重要な会計上の判断、見積り及び仮定」及び「3.重要な会計方針」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績
当社グループの当連結会計年度の売上収益は、販売数量の増加や販売価格の値上がりにより、前連結会計年度と比較して28.6%増加し、260,117百万円と過去最高となりました。
セグメント別の売上収益については、鋼(ハガネ)カンパニーは特殊鋼の販売数量の増加と販売価格の値上がりにより、前連結会計年度と比較して46.6%増加、ステンレスカンパニーはステンレス鋼の販売価格の値上がりと販売数量の増加により、前連結会計年度と比較して18.1%増加、鍛(キタエル)カンパニーは鍛造品の販売数量の増加や販売価格の値上がり及び海外子会社の売上収益の増加により、前連結会計年度と比較して19.8%増加、スマートカンパニーは電子部品及び金属繊維の売上収益の増加により、前連結会計年度と比較して25.0%増加しました。
利益につきましては、販売数量の増加や販売価格の値上がり、連結子会社の増益など増益要因がありましたが、鉄スクラップ等購入品価格の高騰に対し、販売価格への反映が追いついておらず、大きな減益要因となり、当連結会計年度の営業利益は2,139百万円となり、前連結会計年度(5,317百万円)に比べ3,178百万円減少しました。税引前利益は2,895百万円となり、前連結会計年度(5,552百万円)に比べ2,657百万円減少しました。親会社の所有者に帰属する当期利益は1,089百万円となり、前連結会計年度(3,136百万円)に比べ2,047百万円減少しました。
(3) 資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末(54,163百万円)に比べ21,296百万円減少し、32,866百万円となりました。
これは、営業活動によるキャッシュ・フローが5,210百万円の資金の増加、投資活動によるキャッシュ・フローが15,542百万円の資金の減少、財務活動によるキャッシュ・フローが11,987百万円の資金の減少であったことによるものであります。
当社グループは、中期的には製造設備の合理化や生産能力増強、安定供給のための設備保全に対応するための設備投資を計画的に行っていく予定でありますので、今後も、営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フローの状況を睨みながら、必要に応じて外部資金の調達を行い資金の流動性を維持するとともに、営業活動によるキャッシュ・フローの増加に努め有利子負債の削減を図っていく所存であります。
なお、当連結会計年度末の親会社所有者帰属持分比率は55.3%(前連結会計年度末は54.7%)となっており、安定した財務基盤を維持しております。今後も、グローバルで金融機関との良好な関係を維持し、資金流動性と調達力を確保してまいります。
(4) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが目標とする経営指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。当連結会計年度の経営成績は2023年度を最終年とした中期経営計画の目標とする経営指標(連結売上収益2,508億、連結営業利益150億円)に対して、当連結会計年度の売上収益は260,117百万円、営業利益は2,139百万円となっております。鉄スクラップ・エネルギー等、あらゆる購入品の価格高騰が続く見通しであるなど、経営環境は先行き不透明な状況が継続しておりますが、さらなるモノづくり力の向上に励むとともに、自助努力を超える部分の販売価格への反映の必要性をご理解いただく活動に取組み、「愛知製鋼グループ 2021-23年度 中期経営計画」の達成を目指してまいります。
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表、要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更は、以下のとおりであります。
なお、日本基準により作成した要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(連結の範囲の変更)
追加出資により浙江愛智機電有限公司を連結の範囲に含め、会社清算によりアイチ・マイクロ・インテリジェント㈱を連結の範囲から除外しております。
当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
(会計方針の変更)
(収益認識に関する会計基準等の適用)
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用し、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識することといたしました。
収益認識会計基準等の適用による主な変更点は以下の通りです。
(1) 顧客に支払われる対価
顧客に支払う販売手数料の一部について、従来は販売費及び一般管理費に計上しておりましたが、売上高から控除する方法に変更しております。
(2) 一時点で充足される履行義務
国内向けの販売において、従来は出荷時点で収益を認識しておりましたが、検収時点で収益を認識する方法に変更しております。
(3) 有償支給取引
有償支給取引において、従来は有償支給した支給品について消滅を認識しておりましたが、支給品を買い戻す義務を負っている場合、当該支給品の消滅を認識しない方法に変更しております。
(4) 有償受給取引
有償受給取引において、従来は有償支給元への売戻し時に売上高と売上原価を計上しておりましたが、加工代相当額のみを純額で収益として認識する方法に変更しております。
収益認識会計基準等の適用については、収益認識会計基準第84項ただし書きに定める経過的な取扱いに従っており、当連結会計年度の期首より前に新たな会計方針を遡及適用した場合の累積的影響額を、当連結会計年度の期首の利益剰余金に加減し、当該期首残高から新たな会計方針を適用しております。
この結果、当連結会計年度の連結損益計算書は、売上高が2,759百万円、売上原価が2,295百万円、販売費及び一般管理費が557百万円それぞれ減少し、営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益がそれぞれ94百万円増加しております。また、当連結会計年度の期首の純資産に累積的影響額が反映されたことにより、連結株主資本等変動計算書の利益剰余金の当期首残高は256百万円減少しております。
(時価の算定に関する会計基準等の適用)
「時価の算定に関する会計基準」(企業会計基準第30号 2019年7月4日。以下「時価算定会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用し、時価算定会計基準第19項及び「金融商品に関する会計基準」(企業会計基準第10号 2019年7月4日)第44-2項に定める経過的な取扱いに従って、時価算定会計基準等が定める新たな会計方針を、将来にわたって適用することといたしました。なお、連結財務諸表への影響はありません。
(会計上の見積りの変更)
(退職給付に係る会計処理の数理計算上の差異の費用処理年数の変更)
従来、退職給付に係る資産及び負債の数理計算上の差異の費用処理年数を主として15~16年としておりましたが、従業員の平均残存勤務期間が短縮したため、当連結会計年度より数理計算上の差異の費用処理年数を主として15年に変更しております。
当該変更により、従来の方法に比べて、当連結会計年度の営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益はそれぞれ317百万円減少しております。
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「35.初度適用」をご参照ください。
当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
(有形固定資産の評価に係る調整)
①日本基準では有形固定資産(リース資産を除く)の減価償却方法について、主として定率法を採用しておりましたが、IFRSでは定額法を採用しております。
②日本基準では費用処理している不動産取得税について、IFRSでは有形固定資産の取得原価に含めて計上しております。
③日本基準では棚卸資産の原材料及び貯蔵品として計上していた設備予備品のうち1年を超えて使用されると予測されるものについて、IFRSでは有形固定資産として計上しております。
この結果、当連結会計年度の連結財政状態計算書は、棚卸資産が1,400百万円減少、有形固定資産が18,891百万円増加、連結損益計算書の売上原価が729百万円、販売費及び一般管理費が121百万円それぞれ減少し、その他の費用が297百万円増加しております。
(金融商品の測定)
日本基準では取得原価で計上していた非上場株式等について、IFRSではその他の包括利益を通じて公正価値で測定しております。また、資本性金融資産について、日本基準では売却損益及び減損を純損益として認識しておりましたが、IFRSでは公正価値の変動額をその他の包括利益として認識しております。
この結果、当連結会計年度の連結財政状態計算書のその他の金融資産(非流動資産)の株式及び出資金、その他の資本の構成要素のその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に係る純変動がそれぞれ21,574百万円増加しております。
(表示組替)
日本基準では営業外収益、営業外費用、特別利益、特別損失に表示していたものを、IFRSでは財務関連項目を金融収益、金融費用に、それ以外の項目をその他の収益、その他の費用として表示しております。
該当事項はありません。
当社グループは、「つくろう、未来を。つくろう、素材で。」のスローガンの下、「素材業のDNA」を活かした用途・商品開発と展開、スマート社会に向けた次世代事業の着実な育成と強化をめざして、自動車向け特殊鋼及びステンレス鋼の開発、特殊鋼を素材とする自動車部品用鍛造品の開発、電子機能材料・部品及び磁石応用製品の開発等を中心に積極的な研究開発活動を行っております。
主力製品である特殊鋼・鍛造品では、自動車の電動化(HEV、BEV、FCV)時代の機構革新による、部品機能変化、新規搭載部品、ユニットの更なる小型軽量化、そしてグローバルコスト競争激化に対し、鍛鋼一貫の技術力を活かし、材料設計から部品製造までを見据え、プロセススルーで開発を推進、新素材と既存開発鋼を駆使した高機能・高付加価値部品の提供を目指してまいります。
当連結会計年度の研究開発活動に関する支出は、
なお、研究開発活動に係る支出は無形資産に計上された開発資産を含んでおります
セグメント別の研究の目的、研究の成果及び研究開発活動に関する支出は、次のとおりであります。
(1) 鋼(ハガネ)カンパニー
自動車部品用の新しい特殊鋼の開発を行っております。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりであります。
鋼材開発では、省資源・低コストを実現した省Mo(モリブデン)鋼「SCrH20」の拡販を推進、更に他の鋼種についても省Mo化を検討しております。また、カーボンニュートラルへ貢献するため、部品の製造工程の省略を実現する鋼材開発や、CO₂の発生の少ない環境対応プロセスに対応した鋼材開発を推進しております。また、電動ユニット部品の小型・軽量化に対応した高強度用鋼の開発や、鍛鋼一貫開発として、鍛(キタエル)カンパニーに関わる革新的な工法開発の競争力をより引き出す材料開発にも注力しております。
鋼(ハガネ)カンパニーに係る研究開発活動に関する支出は
(2) ステンレスカンパニー
インフラ関連や自動車部品用のステンレス鋼の開発を行っております。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりであります。
ステンレス鋼ではエネルギー/社会インフラの高寿命化に貢献する商品であるステンレス鉄筋バーや二相系ステンレス形鋼の商品レパートリーの拡充、また、ステンレス構造部材ビジネスの拡大や、水素社会に対応する安心安全な省資源・低コストの鋼材開発に取り組んでおります。
特に燃料電池車向けの高圧水素用ステンレス鋼の開発に注力しており、2013年に高圧水素用ステンレス鋼「AUS316L-H2」を開発し、同年より水素ステーション向けに、2014年からはその高強度仕様鋼がトヨタ自動車㈱の燃料電池自動車初代MIRAIに採用されております。2020年には、新たにレアメタルであるMoを使用せず、既存の「AUS316L-H2」と同等の強度と耐水素脆化特性を確保すると共に、省資源化によるコスト低減と、お客様の部品加工性の向上にも大きく寄与する省資源高強度高圧水素用ステンレス鋼「AUS305-H2」を開発し、新型MIRAI向けに供給を開始いたしました。
また、これらの開発に必要不可欠な、高圧水素ガス環境下での評価技術の構築にも注力しており、世界で初めて90MPa高圧水素ガス環境における回転曲げ疲労試験装置を開発、試験評価を開始しました。この装置により、長時間を要する疲労試験時間を10分の1以下に短縮することを実現しました。
今後、これまで培った技術知見や開発設備により開発を加速し、水素社会の早期実現に貢献していきます。
ステンレスカンパニーに係る研究開発活動に関する支出は
(3) 鍛(キタエル)カンパニー
自動車部品用の鍛造品製造プロセス開発、製造方法の開発を行っております。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりであります。
次世代の電動ユニット車における部品の高機能化・低コスト化ニーズを受け、2017年に導入した研究開発用サーボ式鍛造プレスラインをフルに活用し、革新的な工法開発や、より高度な鍛造製品の開発を推進しております。また、新たな計測技術開発やCAEを用いた成形シミュレーションの精度向上などのデジタル技術の活用により、商品力の進化や飛躍的に開発スピードを向上させるためのDXの取り組みも推進しております。更に、熱間鍛造品メーカーから部品完成品メーカーへ進化を目指し、部品の付加価値を向上する設計技術開発、機械加工領域も含めた開発にも取り組んでおります。
特に電動ユニット向けの部品開発に注力しており、鍛造技術と材料技術の融合による鍛鋼一貫の開発で、部品の付加価値向上やコスト競争力向上、また熱処理工程などの工程省略の実現により、自動車部品のカーボンニュートラルへ貢献する技術開発にも取り組んでおります。
鍛(キタエル)カンパニー に係る研究開発活動に関する支出は
(4) スマートカンパニー
車載電子機器用放熱部品の開発、MIセンサの開発、モータ用磁石の開発など、進化を続けるスマート社会に向けた新しい素材、製品の開発等を行っております。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりであります。
当社が開発した「磁気マーカシステム」は、2017年から国土交通省、内閣府などと共に様々な場所/環境で実証実験を行い、その性能、信頼性において高い評価を得ており、従来からの公道、公共交通分野では、専用道を使ったBRT(JR東日本の気仙沼線BRT等)や、中部国際空港島などで更に実証を積み重ねております。加えて、工場敷地内の牽引車の自動走行化についても開発を推進しており、それぞれの分野で、実用化に向けて着実に進捗させております。
モータ開発の分野では、2022年2月に、34,000回転/分の小型軽量モータに、小型高減速機を組み合わせ、省資源・小型軽量化に貢献する高速回転・高減速の次世代電動アクスルの技術実証に世界で初めて成功しました。その成果をベースに、2022年4月には、NEDOの「グリーンイノベーション基金事業/次世代蓄電池・次世代モーターの開発」プロジェクトに、当社の応募テーマ(事業)、「小型・軽量・省資源型、高効率電動アクスルの開発」が採択されました。
また、国公立大学法人や公益財団法人などとイネ科植物が根から分泌する天然の鉄キレート剤(※1)「ムギネ酸」(※2)の化学構造を改良した環境調和型の鉄キレート剤「プロリンデオキシムギネ酸(以下、PDMA)」を開発しました。
全世界の陸地の約3分の1は農耕に適さないとされるアルカリ性不良土壌で占められています。PDMAは世界の食料問題を解決する手段の一つとして今後の実用展開が期待されています。
この他にも、世界で初めて工場実証に成功した、高い蓄熱能力を有し反復利用が可能な、カルシウム系蓄熱材の工場排熱利用蓄熱システムなど、エネルギーコストの削減と共に、地球温暖化抑制、カーボンニュートラルに寄与する近未来システムとして、実用化に向けた取り組みを継続してまいります。
スマートカンパニーに係る研究開発活動に関する支出は
※1 「キレート」はギリシャ語で「蟹のはさみ」の意。鉄イオンを取り囲んでアルカリ土壌中でも安定に存在させる物質。
※2 植物が分泌する天然の鉄キレート物質。1976年に岩手大学の高城成一博士が「ムギの根から分泌する酸」として発見し、1978年にその化学構造式が竹本常松博士らによって決定され、この名が付けられた。