文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等による個人消費の持ち直しや、企業活動も鉱工業生産が増加するなど、緩やかな回復基調が継続しました。欧米でも、雇用拡大を背景に緩やかな景気拡大が続きました。ただし、米中貿易摩擦が深刻化し、中国は消費や固定資産投資の伸びが低下するなど、景気は減速感が出てきました。このような経済環境の中、当社の需要業界である自動車や産業機械などは、足元では伸びが鈍化しているものの、需要は高位で推移し、鋼材売上数量は前年同期比で増加しました。半導体関連など一部の分野では需要の減少が見られ、在庫調整の動きとなりました。一方、原料・資材関係は、鉄屑価格は国内需要が旺盛であったことから前年同期よりも高値で推移してきましたが、11月以降価格が低下しました。また、製鋼工程で使用する黒鉛電極等の副資材価格が高騰し、コストアップとなりました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は数量増加および販売価格の上昇により前年同期比405億75百万円増収の4,114億22百万円、経常利益は副資材価格の高騰によるコストアップが影響し前年同期比13億38百万円減益の268億62百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比15億65百万円減益の167億40百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①特殊鋼鋼材
構造用鋼は、自動車関連需要が高位で推移したこと、産業機械向けの需要も旺盛であったことから前年同期比で数量が増加しました。工具鋼も、自動車分野の堅調さ等を受け前年同期比で数量が増加しました。主要原材料である鉄屑価格は、国内需要が旺盛により高値で推移してきましたが11月以降下落しました。製鋼工程で使用する黒鉛電極等の副資材価格は上昇し、コストアップとなりました。販売価格は原料・副資材価格の上昇を反映し前年同期比で上昇しました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の特殊鋼鋼材の売上高は、数量増・販売価格上昇により前年同期比11.1%増加の1,561億46百万円、営業利益は黒鉛電極等のコストアップが響き、前年同期比24億42百万円減益の36億21百万円となりました。
②機能材料・磁性材料
ステンレス鋼・高合金は、自動車の燃費改善に向けた動きの中で需要が増しており、数量は前年同期比で増加しましたが、一部半導体関連は在庫調整の動きによりやや軟調となりました。磁石製品は、中国での自動車販売の減少などの影響により在庫調整の動きとなりました。粉末製品は、原料高を受けた販売価格の上昇により売上高が増加しました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の機能材料・磁性材料の売上高は、数量増・販売価格上昇により前年同期比11.8%増加の1,403億9百万円、営業利益は前年同期比84百万円減益の165億44百万円となりました。
③自動車部品・産業機械部品
自由鍛造品は、航空機関連需要が堅調に推移したこと等により、売上高は前年同期比で増加しました。型鍛造品・エンジンバルブ部品は、自動車生産の好調さから、売上高は前年同期比で増加しました。精密鋳造品は、ターボ関連製品の需要拡大が継続し、売上高は前年同期比で増加しました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の自動車部品・産業機械部品の売上高は、主に数量増が寄与し前年同期比7.3%増加の840億94百万円、営業利益は前年同期比1億97百万円増益の22億32百万円となりました。
④エンジニアリング
企業の設備投資が好調であったことを受け、当第3四半期連結累計期間のエンジニアリングの売上高は前年同期比26.3%増加の204億74百万円、営業利益は前年同期比6億41百万円増益の16億55百万円となりました。
⑤流通・サービス
特殊鋼鋼材や機能材料等の数量が増加し、取引規模が拡大したこと等により、当第3四半期連結累計期間の流通・サービスの売上高は前年同期比1.7%増加の103億97百万円、営業利益は前年同期比2億12百万円減益の19億20百万円となりました。
当社グループの当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前期末に比べ119億13百万円増加し6,539億35百万円となりました。総資産の増加の主な内訳は、「たな卸資産」の増加175億22百万円、「有形固定資産」の増加105億23百万円、減少の主な内訳は、「投資有価証券」の減少173億19百万円であります。
「たな卸資産」は、旺盛な需要への生産対応等により前期末対比で増加しました。「有形固定資産」は、合理化投資および新規連結等により増加しました。なお、設備投資については、特殊鋼鋼材等既存事業の収益基盤強化および成長分野、新規事業への戦略投資を厳選して実施しております。「投資有価証券」は、保有株式の時価下落および新規連結に伴う関係会社株式の減少等により減少しました。
また、当社グループの当第3四半期連結会計期間末の非支配株主持分を含めた純資産は、前期末に比べ5億47百万円増加し3,169億57百万円となりました。純資産の増加の主な内訳と要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益167億40百万円の計上等による「利益剰余金」の増加107億90百万円、減少の主な内訳と要因は、保有株式の時価下落による減少等による「その他有価証券評価差額金」の減少101億25百万円であります。
この結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は43.5%となりました。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループ(当社および当社の連結子会社)が対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
①当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の概要
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業理念、当社の企業価値の様々な源泉および当社を支える各利害関係者との信頼関係を十分に理解したうえで、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を中長期的に確保または向上させることを真摯に目指す者でなければならないと考えております。したがいまして、濫用的な会社経営を行うことを目的とするものであったり、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するものであったり、または、株主の皆様が当該買付けの条件等について検討するための十分な時間を確保しないものである等の当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を著しく損なう株式の大規模な買付けを行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
②当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取り組みの概要
当社は、上記①の当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下「基本方針」といいます。)の実現に資する特別な取り組みとして、第94期有価証券報告書「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境及び対処すべき課題」に記載の企業価値向上に向けた取り組みを実施しております。
また、当社は、コーポレート・ガバナンスの充実に向けた取り組みを上記①の基本方針の実現に資する特別な取り組みのひとつと位置付けております。コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方およびその充実に向けた取り組みにつきましては、第94期有価証券報告書「第4 提出会社の状況 6 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。
③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みの概要
当社は、2018年6月27日開催の当社第94期定時株主総会において、「当社の株券等の大規模買付行為に関する対応方針」(以下「本対応方針」といいます。)を導入することを決議いたしました。本対応方針の概要は、当社の株券等を20%以上取得しようとする大規模買付者に対して、取締役会による大規模買付行為の内容の評価等に必要な情報の提供や期間の確保等、本対応方針に定める大規模買付ルールに従うことを求め、大規模買付者が大規模買付ルールに従わない場合や、大規模買付ルールに従っても当該大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を著しく損なうものであると認められる場合に対抗措置を発動できるとするものです。
本対応方針の内容の詳細につきましては、以下の当社ホームページをご参照ください。
https://www.daido.co.jp/ir/pdf/defence.pdf
④上記②の取り組みについての取締役会の判断
当社は、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を向上させることを目的に上記②の取り組みを実施しております。また、上記②の取り組みは、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を向上させ、それを当社の株式の価値に適正に反映させていくことにより、上記①に記載されているような株式の大規模な買付けを困難にするものと考えられ、上記①の基本方針に資すると考えております。
したがいまして、上記②の取り組みは上記①の基本方針に沿うものであり、当社の株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、当社の役員の地位の維持を目的とするものでもないと考えております。
⑤上記③の取り組みについての取締役会の判断
上記③の取り組みは、大規模買付行為の内容の評価等に必要な情報と期間を確保することにより、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を確保しまたは向上させることを図るものです。また、必要な情報と期間の確保の要請に応じない大規模買付者、および当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を著しく損なう大規模買付行為を行おうとする大規模買付者に対して対抗措置を発動できるとすることで、これらの大規模買付者による大規模買付行為を防止するものであり、上記①の基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みです。
さらに、上記③の取り組みにおいては、独立性の高い特別委員会の設置、対抗措置発動時における株主意思の確認等の当社取締役会の恣意的な判断を排し、上記③の取り組みの合理性および公正性を確保するための様々な制度および手続が確保されています。
したがいまして、上記③の取り組みは上記①の基本方針に沿うものであり、当社の株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、当社の役員の地位の維持を目的とするものでもないと考えております。
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は42億8百万円であります。
技術援助等を与えている契約
当四半期報告書提出日現在において更新した契約
(注)2022年1月16日まで契約期間を延長しております。