第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間における、本四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生、又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
 なお、重要事象等は存在しておりません。
 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。

(1) 財政状態の状況

総資産は、前年度比43億2百万円増加3,199億9千8百万円となりました。

流動資産は、49億7千4百万円増加1,636億8千3百万円となりました。現金及び預金が10億2千1百万円、投資有価証券からの振替などから有価証券が17億3千2百万円、仕入価格上昇などから原材料及び貯蔵品が15億1千5百万円増加しました。

固定資産は、6億7千2百万円減少1,563億1千5百万円となりました。減価償却などから有形固定資産が4億1千5百万円減少しました。

負債は、4億4千6百万円増加468億3千7百万円となりました。その他有価証券評価差額金増加などに伴い繰延税金負債が10億3千1百万円増加する一方、短期借入金が8千4百万円、長期借入金が8億1千6百万円減少しました。

純資産につきましては、38億5千5百万円増加2,731億6千1百万円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益を73億8千5百万円確保し、その他有価証券評価差額金が19億7千6百万円増加する一方、配当金の支払が45億9千7百万円と、為替換算調整勘定が9億8千5百万円減少しました。

なお、資本の財源および資金の流動性については、前連結会計年度と大きな変動はありません。

 

(2) 経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善などが続く中で、景気は緩やかな回復が続きました。海外の7~9月期は、米国経済が堅調で先行き景気の加速も見込まれ、中国経済やASEANも概ね安定的に推移しました。一方、米国の自国中心の通商政策及び米金利の上昇に伴い、中進国中心に為替安の影響が出始めたのが足元の懸念材料です。

鉄鋼業界は、国内需要は建築・自動車など鉄鋼需要産業の関連指標も上昇し底堅く推移し、海外も鋼材需要は安定的でありましたが、総じてピークを迎えつつあるとの感が強まっています。

事業全体の状況は、以下のとおりであります。

販売数量の前年同期比増加と材料高による販売単価の上昇により、売上高は825億6千5百万円前年同期比8.8%増)と増収になりました。しかしながら、利益面は日本とベトナムでのスプレッドの悪化が響き、コストダウンや生産効率の向上に努めましたが、営業利益は100億4千1百万円同9.2%減)と減益になりました。

営業外損益で、中進国通貨安等に伴う為替差損の増加があったものの受取配当金の増加などから前年同期比6千6百万円改善しましたが、経常利益は111億5千3百万円同7.8%減)と減益になりました。特別損益で固定資産売却益が減少し、災害による損失2千万円の発生などから前年同期比2億6千4百万円悪化したこともあり、親会社株主に帰属する四半期純利益は73億8千5百万円同9.5%減)と減益になりました。

上記の実績は、平成30年5月10日に公表しました第2四半期連結累計期間予想値に対して、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益のいずれも上回っております。

なお、対米ドル換算レートは1米ドル108円68銭であります。

 

セグメント別の状況は、以下のとおりであります。

(日本)

国内事業につきましては、パイプ需要が今ひとつ盛り上がりに欠け、また上期末での相次ぐ自然災害による物流の混乱等もあり販売数量は前年同期を若干下回りました。一方、販売単価は前年同期比では上昇しており、売上高は493億8千3百万円前年同期比3.1%増)と増収になりました。材料コイルの仕入価格が上昇する中で、荷動きが鈍化しており製品価格への転嫁は難航しました。結果、スプレッドの悪化からセグメント利益は74億6千3百万円前年同期比17.8%減)と減益になりました。また、特別損益項目ですが、台風被害での災害による損失が9月までの確定分で2千万円発生しております。下期以降も修復費用などが追加で発生しますが、これも含め保険金の受取でカバー出来る見込みであります。

(北米)

北米事業につきましては、販売数量の前年同期比二桁伸長と共に販売単価の上昇により、売上高は173億5千1百万円前年同期比27.2%増)と増収になりました。米国通商拡大法232条に基づく輸入税の賦課等の輸入制限措置施行から、米国内での仕入および販売価格がともに急騰する局面の中で、材料コストアップの販売価格への転嫁を先行させ、採算を重視した販売によりスプレッドの改善が図れたことから、セグメント利益は18億6千9百万円前年同期比50.6%増)と増益になりました。

(アジア)

アジア事業につきましては、販売数量の前年同期比増加と材料高による販売単価の上昇により、売上高は158億2千9百万円前年同期比10.5%増)と増収になりました。一方、セグメント利益は5億7千6百万円前年同期比3.8%減)と減益になりました。これは、インドのマルイチ・クマ・スチール・チューブ・プライベート・リミテッド(KUMA社)では、インド国内の4輪&2輪向け販売が好調に推移しましたが、ベトナムのマルイチ・サン・スチール・ジョイント・ストック・カンパニー(SUNSCO社)では、ベトナム国内市場の競争激化と近隣輸出市場及び米国の輸入制限措置拡大等から販売の低迷とスプレッドが悪化し減益となったことによります。また、営業外損益項目ですが、インドKUMA社ではドル高ルピー安から、為替差損が第1四半期連結会計期間の9千1百万円に加え、第2四半期連結会計期間でも1億2百万円発生しております。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前年度末より15億2千1百万円増加し547億5千3百万円となりました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によって増加した資金は93億5千7百万円(前年同期比44億1千8百万円の収入増)となりました。主な収入内容は、税金等調整前四半期純利益110億9千7百万円、非資金支出である減価償却費30億8百万円などであります。それに対し、主な支出内容は、たな卸資産の増減額20億8千7百万円、法人税等の支払額31億8千5百万円などによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によって減少した資金は23億3百万円(前年同期比28億5千6百万円の支出減)となりました。主な収入内容は、投資有価証券の売却及び償還による収入20億5千4百万円などであります。支出につきましては有形及び無形固定資産の取得による支出36億4千万円、子会社株式の取得による支出9億7千2百万円などによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によって減少した資金は54億5千3百万円(前年同期比7億9千万円の支出減)となりました。主な支出内容は、配当金の支払額45億9千7百万円、長期借入金の返済による支出9億4千5百万円などであります。

 

 

(4) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

①経営方針について

前連結会計年度末より重要な変更はありません。

 

②事業上及び財務上の対処すべき課題

今後の見通しにつきましては、足元の国内外景気は引き続き堅調に推移するものの、米国通商拡大法232条に基づく鉄鋼輸入制限措置に留まらず米中貿易摩擦は拡大の方向にあり、欧米での金融引締めによる金利上昇、中東地域における地政学的リスクなど、先行き不透明感が更に高まっております。当社といたしましては、第5次中期経営計画のスタート年度として主要施策の着実な実行の為、各地域での変化を把握しマイナス要因をミニマイズする方針を引き続き進めてまいります。

セグメント別の今後の見通し及び対処すべき課題等については、以下のとおりです。

(日本)

国内事業につきましては、建築向け製品を中心に需要の増加が期待されます。一方、足元でコイル価格の高止まり感はあるものの、製品価格への転嫁が未達の中で、引き続き販売価格の値上げを最優先に取組んでまいります。加えて、新規開拓やモデルミックスの改善などの収益確保に努めてまいります。

(北米)

北米事業につきましては、米国輸入関税の発動により、米国内では仕入および販売価格が急騰しました。当社グループでは価格転嫁を先行させ採算は改善しましたが、足元では世界市況に比べ突出して高騰した鋼材価格の先行きは弱含みの不安定な市況になり、下期以降のスプレッド維持が難しい状況が見込まれます。また、カナダ政府による報復関税の発動により、カナダ向け輸出ウェイトの高い米国マルイチ・オレゴン・スチール・チューブLLC(MOST社)は、販売が苦戦しており下期以降の販売先行きも不透明となっております。なお、米国内コイル市況は、7月をピークに足元1割程度下がってきており、客先のパイプ購入控えも強まっており、米国内鉄鋼価格はピークアウトが鮮明と言えます。米国マルイチ・アメリカン・コーポレーション(MAC社)、米国マルイチ・レビット・パイプ・アンド・チューブLLC(Leavitt社)も含めた北米3拠点の連携強化を図りながら収益の確保に努めるとともに、3拠点ともに2インチラインの更新・増設など推進中でありますが、小径サイズの販売強化に取組んでまいります。メキシコのマルイチメックスS.A.de C.V.(Maruichimex社)では自動車向け鋼管販売強化に向けた切断体制強化などの対応をしてまいります。

(アジア)

アジア事業につきましては、米国の通商問題やEUのセーフガード措置の影響でアジア地区全体の鉄鋼市況が混乱しつつあります。これに伴いベトナムSUNSCO社では、販売の低迷やスプレッド改善が難航する厳しい状況が続いており、ベトナム国内及び近隣国への販売体制の強化とともに、設備稼働率・歩留まりの改善に取り組んでまいります。インドKUMA社では、好調な4輪&2輪向け販売の更なる拡大に努めてまいりますが、ドル高ルピー安の為替変動リスクが懸念され外貨負債の圧縮に努力致します。

 

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

当社株式に対する大規模買付行為への対応方針(買収防衛策)について

当社は、平成17年6月7日開催の取締役会において、特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券の買付行為、または結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(いずれについてもあらかじめ当社取締役会が同意したものを除き、また市場取引、公開買付け等の具体的な買付方法の如何を問いません。以下、かかる買付行為を「大規模買付行為」といい、かかる買付行為を行う者を「大規模買付者」といいます。)に対する方針(以下、「本方針」といいます。)を決定したのち、その後の法律の改正や情勢の変化等を踏まえた本方針の一部変更および継続を平成28年6月24日開催の第82回定時株主総会で株主の皆様にご承認を得ており、その内容は以下の通りであります。

 

大規模買付ルールの必要性

当社取締役会は、公開会社として当社株式の自由な売買を認める以上、大規模買付行為に応じて当社株式の売却を行うか否かは、最終的には当社株式を保有する当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えております。そのためには、大規模買付行為にあたり十分な情報が株主の皆様に提供されることが重要と考えます。従いまして、当社取締役会としましては、株主の皆様の判断のために、大規模買付行為に関する情報が大規模買付者から提供された後、これを評価・検討し取締役会としての意見を取りまとめて開示いたします。

当社の経営には、鉄鋼産業の一翼を担う鋼管の製造加工および販売などを行う企業としての豊富な経験、国内外の取引先および顧客等との間に築かれた長期的取引関係、全国に立地する各工場と地域社会との関係等への理解が不可欠です。これらに関する十分な理解なくしては、株主の皆様が将来実現することのできる株主価値を適正に判断することはできません。そのため、当社株式の適正な価値を投資家の皆様にご理解いただくよう、IR 活動を通じて事業内容の適時開示に努めておりますが、突然大規模買付行為がなされたときに、大規模買付者の提示する当社株式の取得対価が妥当かどうかを株主の皆様が短期間の間に適切に判断されるためには、大規模買付者および当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供されることが不可欠です。さらに、当社株式をそのまま継続的に保有することを考えられる株主の皆様にとっても、大規模買付行為が当社に与える影響、当社の従業員、関連会社、取引先および顧客等のステークホルダーとの関係など大規模買付後の経営方針や事業計画等は、重要な判断材料であります。同様に、当社取締役会が当該大規模買付行為についてどのような意見を有しているのかも、当社株主にとっては重要な判断材料になると考えます。

また、当社取締役会は、大規模買付者との間にも中長期的な企業価値向上を目的として建設的な対話は可能であり、そのための機会と十分な時間の確保は当社および大規模買付者双方にとっても有意義なものと考えております。

これらを考慮し、当社取締役会は、大規模買付行為に際しては、従前より、一定のルールを設け、株主の皆様への十分な情報の提供と検討の期間を確保し、取締役会が大規模買付者との間で必要な交渉を行うとともに、当社の業務執行を行う者から独立した委員により構成される独立委員会への諮問を通じて、対抗措置の発動の是非についての取締役会の判断の公正性および透明性を担保する仕組みを構築してまいりましたが、今般、株主意思のさらなる尊重のため、必要に応じて株主の皆様の意思を直接に確認する仕組みを追加することといたしました。これらの仕組みは、株主の皆様が大規模買付者の相当性、妥当性を判断する上でも有用と考えております。

以上の見解に基づき、当社取締役会は、当社が社会のインフラを供給する企業として継続的、持続的に成長戦略を実施するために本ルールを一部変更の上、継続することは、決して当社の取締役の保身を目的としないのみならず、当社グループの企業価値、株主共同の利益の維持、向上に資するものと思料いたします。

 

なお、本方針の詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイト(http://www.maruichikokan.co.jp)に掲載した平成28年5月11日付プレスリリースをご参照ください。

 

(5) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は7千1百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の重要な変更はありません。

 

(6) 主要な設備

当第2四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設計画はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。