当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間末現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における当社グループの経営環境は、米中貿易摩擦による景気の先行き懸念から下落基調を辿っていたスクラップ価格が2019年末にかけて底打ちした一方で、鉄鉱石価格が一時の高騰期を脱したものの、中国の旺盛な需要により引き続き高値圏を維持するなか推移しました。鋼材需要については、スクラップ価格の底打ちにより、将来の鉄鋼製品価格の値下がりを期待した買い控えは収まりつつありますが、数量・価格とも力強さを欠く状況が続いております。
日本におきましては、ハイテンションボルト不足による工期遅れの状況は脱しつつあるものの、米中貿易摩擦が輸出産業を中心に国内景気に影響を与え、先行き懸念等から新規工場投資を見直す動きが鋼材需要に影響を与えております。そのようななか、当社は需要に見合う生産・販売に努めた結果、鋼材の販売数量は前年同期を下回り、前年同期比減収となったものの、営業利益は主原料であるスクラップ価格低下メリットを受け前年同期比増益となりました。なお、造船所向けの船尾骨材等につきましては造船所が過去の低船価で受注した船の建造を進めていることから厳しい状況が続いております。
連結子会社を有する韓国、タイ国、また持分法適用関連会社を有する米国、バーレーン王国、サウジアラビア王国におきましては、いずれも2019年1月~9月の業績が当第3四半期連結累計期間に反映されます。
韓国のワイケー・スチールコーポレーションでは、韓国政府が行った借入残高の上限設定等の不動産取引規制により、新規のアパート建設着工数減少の影響を徐々に受け始めておりますが、売上高は前年同期比で横ばいとなり、営業利益はスクラップ価格低下のメリットを受け前年同期比増益となっております。
タイ国のサイアム・ヤマト・スチールカンパニーリミテッドでは同国を代表する産業である自動車の生産・販売が前年割れとなるなど、民間の設備投資が落ち込んでおり、国内需要は公共投資向けに支えられている状況が継続しております。そのような状況のもと、タイ国内市場ではアンチダンピング規制が終了した中国からの輸入は少量ながらも継続していることに加え、マレーシアで操業を開始した新興メーカーからのH形鋼の輸入の影響を受け始め、また、主要輸出先である東南アジア市場では、バーツ高の影響を受けるなか、韓国、中国、マレーシアからの輸出攻勢もあり販売数量は減少しております。その結果、売上高は前年同期比減収となっておりますが、一方、営業利益はスクラップ価格低下のメリットを受け、前年同期比で増益となっております。また、今後タイ国内においては、2019年末に稼働を始めた鋼材物流センターを活用し、小ロット短納期対応という強みをさらに押し出すとともに、屋内での鋼材保管能力の増強、外部委託していた鋼材加工の一部内製化による付加価値向上などにより、輸入材との差別化を図ってまいります。
米国の持分法適用関連会社につきましては、通商拡大法第232条による輸入関税や、中国からの輸入品に対する通商法第301条の発動もあり一定の収益を確保しておりますが、顧客による在庫調整及びスクラップ価格下落に伴う製品価格値下がりを期待した買い控えの影響等を受けております。
バーレーン王国の持分法適用関連会社SULB社では、原油価格は比較的安定しているものの、先行き不透明感や中東情勢不安等によりGCC諸国における政府支出等の回復が期待ほど進まず、中東市場での形鋼需要は低迷しております。そのような状況のもと、販売面では、スクラップ価格の下落に連動した製品販売価格及び中間材であるDRI・半製品販売価格の低下に加え、安価な鉄鋼製品の流入が続いております。また、コスト面でも鉄鉱石価格がスクラップ価格と比べ高値で推移している影響を受けております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、前第3四半期連結累計期間と比べ9,593百万円減の140,002百万円となりました。利益につきましては、営業利益は前第3四半期連結累計期間と比べ2,908百万円増の9,516百万円、経常利益は前第3四半期連結累計期間と比べ4,376百万円減の19,420百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前第3四半期連結累計期間と比べ4,723百万円減の12,740百万円となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりです。
① 鉄鋼事業(日本)
ハイテンションボルト不足による工期遅れの状況は脱しつつあるものの、米中貿易摩擦が輸出産業を中心に国内景気に影響を与え、先行き懸念等から新規工場投資を見直す動きが鋼材需要に影響を与えております。そのようななか、当社は需要に見合う生産・販売に努めた結果、鋼材の販売数量は前年同期を下回り、前年同期比減収となったものの、営業利益は主原料であるスクラップ価格低下メリットを受け前年同期比増益となりました。なお、造船所向けの船尾骨材等につきましては造船所が過去の低船価で受注した船の建造を進めていることから厳しい状況が続いております。
以上により、当事業の売上高は前第3四半期連結累計期間と比べ3,542百万円減の36,846百万円、セグメント利益(営業利益)は前第3四半期連結累計期間と比べ836百万円増の4,794百万円となりました。
② 鉄鋼事業(韓国)
韓国政府が行った借入残高の上限設定等の不動産取引規制により、新規のアパート建設着工数減少の影響を徐々に受け始めておりますが、売上高は前年同期比で横ばいとなり、営業利益はスクラップ価格低下のメリットを受け前年同期比増益となっております。
以上により、当事業の売上高は前第3四半期連結累計期間と比べ26百万円増の45,312百万円、セグメント利益(営業利益)は前第3四半期連結累計期間と比べ1,174百万円増の1,570百万円となりました。
③ 鉄鋼事業(タイ国)
同国を代表する産業である自動車の生産・販売が前年割れとなるなど、民間の設備投資が落ち込んでおり、国内需要は公共投資向けに支えられている状況が継続しております。そのような状況のもと、タイ国内市場ではアンチダンピング規制が終了した中国からの輸入は少量ながらも継続していることに加え、マレーシアで操業を開始した新興メーカーからのH形鋼の輸入の影響を受け始め、また、主要輸出先である東南アジア市場では、バーツ高の影響を受けるなか、韓国、中国、マレーシアからの輸出攻勢もあり販売数量は減少しております。その結果、売上高は前年同期比減収となっておりますが、一方、営業利益はスクラップ価格低下のメリットを受け、前年同期比で増益となっております。また、今後タイ国内においては、2019年末に稼働を始めた鋼材物流センターを活用し、小ロット短納期対応という強みをさらに押し出すとともに、屋内での鋼材保管能力の増強、外部委託していた鋼材加工の一部内製化による付加価値向上などにより、輸入材との差別化を図ってまいります。
以上により、当事業の売上高は前第3四半期連結累計期間と比べ5,637百万円減の52,223百万円、セグメント利益(営業利益)は前第3四半期連結累計期間と比べ1,340百万円増の4,441百万円となりました。
④ 軌道用品事業
当事業の売上高は前第3四半期連結累計期間と比べ451百万円減の5,387百万円、セグメント利益(営業利益)は前第3四半期連結累計期間と比べ201百万円減の377百万円となりました。
⑤ その他
その他の売上高は前第3四半期連結累計期間と比べ10百万円増の232百万円、セグメント利益(営業利益)は前第3四半期連結累計期間と比べ21百万円減の11百万円となりました。
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ6,378百万円減少の377,689百万円となりました。
負債につきましては、支払手形及び買掛金の減少等により、前連結会計年度末に比べ8,810百万円減少の41,565百万円となりました。
また、純資産につきましては、親会社株主に帰属する四半期純利益による増加、配当金の支払による減少の他、為替換算調整勘定が5,928百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ2,431百万円増加の336,124百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローが14,416百万円増加し、投資活動によるキャッシュ・フローでは15,324百万円減少し、財務活動によるキャッシュ・フローは6,377百万円減少しました。これに資金に係る換算差額の減少670百万円を加えた結果、前連結会計年度末に比べ7,955百万円減少し、当第3四半期連結会計期間末の資金残高は21,605百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において、営業活動による資金の増加は14,416百万円であり、前第3四半期連結累計期間に比べ2,716百万円減少しました。これは主に、当第3四半期連結累計期間において、仕入債務の増減額が△6,475百万円(前第3四半期連結累計期間は△352百万円)であったこと等によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において、投資活動による資金の減少は15,324百万円であり、前第3四半期連結累計期間に比べ5,436百万円増加しました。これは主に、当第3四半期連結累計期間において、定期預金の預入による支出が△9,511百万円(前第3四半期連結累計期間は△7,348百万円)であったこと等によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において、財務活動による資金の減少は6,377百万円であり、前第3四半期連結累計期間に比べ2,573百万円増加しました。これは主に、当第3四半期連結累計期間において、配当金の支払額が△5,686百万円(前第3四半期連結累計期間は△3,176百万円)であったこと等によります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は2百万円であります。
当社は、2019年12月13日開催の取締役会において、当社グループがベトナム社会主義共和国の鉄鋼メーカーPOSCO SS VINA JOINT STOCK COMPANY(以下、PSSV)の株式取得に向け、POSCOとの株式購入契約及びPSSVとの株式引受契約を締結することについて決議し、同日付で両契約を締結いたしました。詳細につきましては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」をご参照下さい。