当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当第1四半期連結累計期間における当社グループの経営環境は、新型コロナウイルス感染症の再拡大やウクライナ危機の長期化及び中国経済の減速等により、世界経済の回復ペースは鈍化し、世界的な鋼材需要にも影響が出ております。当社グループの主要製品であるH形鋼等の土木・建築用鋼材は、当社が事業を展開している国・地域によって状況は異なるものの、昨年からの中国の粗鋼減産等を受け需給が引き締まった状態に大きな変化はなく、需要・価格とも比較的安定して推移しました。
主原料の鉄スクラップ価格につきましては、ロシアのウクライナ侵攻によって世界的に鉄鋼製品・原料の供給不安が広がり、3月に急騰しましたが、中国のロックダウン長期化の影響等により世界的に鉄鋼需要が落ち込み、5月以降は軟化傾向にあります。一方、資源・エネルギー価格の高騰は続いており、合金鉄や電力料金・燃料費及び物流コストなど主原料以外のコスト上昇圧力は継続しております。
日本におきましては、中小建築案件は資材価格高騰の影響により伸び悩んでいるものの、都市再開発や物流施設などの大型建築案件を中心にH形鋼等の需要は回復基調にあります。ヤマトスチールにおきましては、昨年より高炉メーカーが鋼板等の製品に注力するなか、新規顧客の開拓や物件向け販売強化に製販一体となって取り組んでおり、受注は堅調に推移し、販売数量は前年同期比で増加しております。営業利益につきましては、引続き資源・エネルギー価格高騰の影響を最小化すべく、技術力によるコスト低減や設備の内製化に努め、また、販売価格の押上げを図るなど、収益性の回復に向けた取り組みに注力した結果、前年同期比で増益となっております。
連結子会社を有するタイ、また持分法適用関連会社を有する米国、バーレーン、サウジアラビア、ベトナム、韓国におきましては、いずれも2022年1月~3月の業績が当第1四半期連結累計期間に反映されます。
タイのサイアム・ヤマト・スチールカンパニーリミテッドにおきましては、タイ国内のH形鋼等の需要は大規模公共投資に支えられ回復基調にあり、また、鋼材市況の先高を見越し、顧客の在庫積み増しの動きが見られました。輸出市場におきましても、ASEAN域内の建設活動の回復に伴う需要の高まりが見受けられ、また、昨年の下期以降、中国・韓国製品の流入は低い水準で推移しており、国内・輸出ともに販売数量は増加傾向にあります。営業利益につきましては、輸出市場における競争環境の緩和状態が続いたことに加え、ウクライナ危機による鉄スクラップ価格及び諸コスト上昇を受け、段階的に販売価格への転嫁を行い、高水準の鋼材マージン維持に努めた結果、前年同期比で増益となっております。
米国の持分法適用関連会社につきましては、米国経済へのウクライナ危機による影響は限定的であり、足元では原料高等のコスト上昇要因があるものの、旺盛な非住宅建設需要が継続していることから、形鋼販売価格の値上げが顧客に受け入れられている状況が継続しました。業績につきましては、鋼材マージンの拡大により前年同期比で大幅な増益となっております。
なお、ニューコア・ヤマト・スチールカンパニーが2020年末に更新した大型サイズ生産ラインの圧延機について、アーカンソー州からの設備投資減税を受けられることとなり、当第1四半期連結累計期間において米国子会社で法人税等還付税額1,400百万円(税金費用のマイナス)を計上しております。
バーレーンの持分法適用関連会社スルブカンパニーBSC(c)におきましては、ロシアのウクライナ侵攻により油価は高騰したものの、油価低迷時に財政状態が悪化していた影響もあり、GCC域内での建設活動の本格的な回復には至っておりません。一方で、ウクライナ危機による需給タイト化や鉄スクラップ価格高騰による鋼材価格の先高観を背景に顧客からの引き合いが増え、販売数量・価格ともに改善しております。業績につきましては、主原料である鉄鉱石ペレット価格は上昇基調となったものの、鋼材マージンは改善し、前年同期比で増益となっております。
ベトナムの持分法適用関連会社ポスコ・ヤマト・ビナ・スチールジョイントストックカンパニーにおきましては、新型コロナウイルス感染症対策のロックダウン措置は昨年10月に解除され、経済回復の兆しが見られました。しかしながら、ロックダウン期間中に市中在庫が積み上がっており、また、感染再拡大に加え旧正月休暇の影響もあり、鋼材需要は低調に推移しました。業績につきましては、一定の収益を確保したものの、前年同期比で減益となっております。
韓国の持分法適用関連会社ワイケー・スチールコーポレーション(以下、YKS)におきましては、感染症拡大の影響はあるものの、住宅供給拡大政策により鉄筋需要は比較的堅調に推移しました。業績につきましては、原料高等の価格転嫁が市場で受け入れられたことで、高い水準の鋼材マージンが確保され、前年同期比で増益となっております。
なお、2021年8月において、現地パートナーである大韓製鋼社とYKSとの製販両面での連携強化により、YKSの更なる収益性向上を図るため、大韓製鋼社のYKSへの出資比率を51%から70%とし、当社グループの出資比率を49%から30%へと変更いたしました。これに伴い、2022年3月期の第3四半期以降は、YKSの業績の30%が当社の持分法投資損益に反映されております。
上記に加え、営業外収益では、当社が保有する外貨建資産(関係会社貸付金等)の評価替えにおいて、2022年6月末の為替レートが円安に動いたことに起因した為替差益を計上しております。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比14,187百万円増の46,992百万円となりました。利益につきましては、営業利益は前年同期比2,604百万円増の4,221百万円、経常利益は前年同期比14,871百万円増の23,174百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比12,506百万円増の18,039百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
① 鉄鋼事業(日本)
中小建築案件は資材価格高騰の影響により伸び悩んでいるものの、都市再開発や物流施設などの大型建築案件を中心にH形鋼等の需要は回復基調にあります。ヤマトスチールにおきましては、昨年より高炉メーカーが鋼板等の製品に注力するなか、新規顧客の開拓や物件向け販売強化に製販一体となって取り組んでおり、受注は堅調に推移し、販売数量は前年同期比で増加しております。営業利益につきましては、引続き資源・エネルギー価格高騰の影響を最小化すべく、技術力によるコスト低減や設備の内製化に努め、また、販売価格の押上げを図るなど、収益性の回復に向けた取り組みに注力した結果、前年同期比で増益となっております。
以上により、当事業の売上高は前年同期比6,816百万円増の18,383百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比811百万円増の969百万円となりました。
② 鉄鋼事業(タイ国)
タイ国内のH形鋼等の需要は大規模公共投資に支えられ回復基調にあり、また、鋼材市況の先高を見越し、顧客の在庫積み増しの動きが見られました。輸出市場におきましても、ASEAN域内の建設活動の回復に伴う需要の高まりが見受けられ、また、昨年の下期以降、中国・韓国製品の流入は低い水準で推移しており、国内・輸出ともに販売数量は増加傾向にあります。営業利益につきましては、輸出市場における競争環境の緩和状態が続いたことに加え、ウクライナ危機による鉄スクラップ価格及び諸コスト上昇を受け、段階的に販売価格への転嫁を行い、高水準の鋼材マージン維持に努めた結果、前年同期比で増益となっております。
以上により、当事業の売上高は前年同期比7,781百万円増の26,552百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比2,058百万円増の3,885百万円となりました。
③ 軌道用品事業
当事業の売上高は前年同期比205百万円減の1,388百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比118百万円減の13百万円となりました。
④ その他
その他の売上高は前年同期比205百万円減の668百万円、セグメント損失(営業損失)は6百万円(前年同期はセグメント利益(営業利益)54百万円)となりました。
(2) 財政状態
当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末比37,909百万円増の452,837百万円となりました。
負債につきましては、前連結会計年度末比6,736百万円増の45,978百万円となりました。
また、純資産につきましては、親会社株主に帰属する四半期純利益による増加、配当金の支払による減少の他、為替換算調整勘定が増加したこと等により、前連結会計年度末比31,172百万円増の406,858百万円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローが25,213百万円増加し、投資活動によるキャッシュ・フローが347百万円増加し、財務活動によるキャッシュ・フローは6,980百万円減少しました。これに資金に係る換算差額の増加6,681百万円を加えた結果、当第1四半期連結会計期間末の資金残高は、前連結会計年度末比25,261百万円増の120,729百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において、営業活動による資金の増加は25,213百万円(前年同期は7,596百万円の増加)となりました。これは主に、当第1四半期連結累計期間において、税金等調整前四半期純利益が23,175百万円(前年同期は8,280百万円)及び、利息及び配当金の受取額が25,262百万円(前年同期は8,166百万円)であったこと等によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において、投資活動による資金の増加は347百万円(前年同期は1,258百万円の増加)となりました。これは主に、当第1四半期連結累計期間において、定期預金の払戻による収入が1,379百万円(前年同期は8,364百万円)であったこと等によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において、財務活動による資金の減少は6,980百万円(前年同期は5,963百万円の減少)となりました。これは主に、当第1四半期連結累計期間において、配当金の支払額による支出が5,771百万円(前年同期は2,384百万円)であったこと等によります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間において研究開発費は発生しておりません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等は行われておりません。