第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは持株会社体制のもと、社会に貢献できる可能性をあらゆる角度から検討し、傘下の事業会社のそれぞれの特性と機能を活かし、活力と調和のとれたグループ経営を推し進めるとともに、世界市場をターゲットとした事業を展開してまいります。

また、当社グループでは、2019年に創立75周年を迎えたことを機に、これまでの伝統を踏まえつつ、これからの当社グループの方針・理念をより明確にするため、あらたに下記のとおりMission, Vision, Yamato SPIRITを制定いたしました。

 


 

鉄鋼事業・軌道事業ともに日本国内市場は成熟していることから、当社グループとしてこれからも更に発展していくために、需要が堅実な市場や今後インフラ投資の伸びが期待出来る新興国などに拠点を持ち、その国の成長に寄与していくと同時に成長の果実として収益を取り込んでいく所存です。このMission, Vision, Yamato SPIRITのもと、当社グループの成長の源泉が、海外事業にあることを改めて発信し、今後も海外事業を更に安定・発展・拡大させてまいります。そのためにも、モノづくり企業として技術、経営のベースである国内姫路の工場を当社の海外展開を支えるグループのマザー工場として位置付け、更なる基盤強化を推し進めるとともに、コスト競争力の強化、品質の安定と向上、デリバリーを含む顧客サービスの向上に不断の努力を続けてまいります。また、人材教育・育成にもより一層力を入れ、更なる事業の発展に努めてまいります。

 

(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

当社は、世界的な経済構造の激しい変革に対応できる経営方針として、事業の一極化をさけ、主に海外に事業投資を行い、投資の分散化を進めてまいりました。健全な財務体質を維持しつつ、将来の成長分野へ投資する方針であり、キャッシュ・フローを重視した経営を行ってまいります。なお、当社グループの業績は、製品販売価格と原材料価格の変動に大きく影響され、各々の市場価格は、国内外の経済情勢をはじめ外部環境に大きく影響を受けることから、中長期の収益計画は作成しておりません。

短期的な業績の見通しにつきましては、中東情勢の緊迫化が続くなか、原油高や物流停滞が懸念されるなど世界経済の不確実性が高まっております。また、中国においては不動産不況の長期化により内需回復は当面期待し難い状況にあり、中国からの安価な鋼材輸出は引続き高水準で推移するものと思われます。

当社グループを取り巻く経営環境は、米国を除く拠点においては総じて厳しい状況が継続する見込みでありますが、米国事業においては、中東情勢の緊迫化や中国景気低迷等の外部環境の影響は限定的であり、引続き安定した高収益を確保できる事業環境にあります。各拠点において、中国材への対抗策を図り、引続き販売数量の確保、鋼材マージンの維持およびコスト低減等に努めてまいります。

 

以上を踏まえ、次期の業績予想につきましては、売上高は166,000百万円、営業利益は4,500百万円、経常利益は68,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は47,000百万円を予想しております。

 

現時点での各国・地域の事業状況の前提は以下のとおりとしております。

 

日本

建築・土木案件の需要停滞が長期化するなか、下期以降には土木関連を中心とした需要の緩やかな持ち直しへの期待感も一部でありますが、中東情勢の緊迫化を背景とした建設活動の下振れ懸念が強まるなど、依然として厳しい事業環境が続く見通しです。このような環境のもと、販売価格の押上げに加え、製販一体となった短納期対応やJFEスチールグループとのH形鋼事業における協業など、販売面の更なる強化を推し進めておりますが、鉄スクラップ価格の先行高に加え、エネルギーコストをはじめ諸コストは高止まり、収益性の改善には時間を要する見込みです。業績につきましては、圧延設備更新に伴う事前工事として、5月、6月の2カ月間にわたる操業停止の影響も踏まえ、前期比で減益を予想しております。

 

タイ

国内の形鋼需要は鉄道・港湾整備などの公共事業に加え、データセンターなどの民間プロジェクトにより回復基調にあります。しかしながら、中東情勢の動向次第では建設活動が再び停滞する懸念が残っております。また、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギーコスト等の上昇も懸念されますが、一方で中東地域からASEAN地域等への鉄鋼製品・半製品の輸出減少やドル高・バーツ安による輸出競争力の改善が期待されます。昨年11月に中国材に対するアンチダンピング関税措置(5年間 30.86%~54.19%)が発効されて以降、中国材の流入は減少傾向にあり、業績につきましては、販売数量の増加及び鋼材マージン拡大により、前期比で増益を予想しております。

 

インドネシア

政府によるインフラ投資予算の抑制は継続しておりますが、送電鉄塔プロジェクトの再開などにより前期比では増額が見込まれ、民間プロジェクトも石油・ガス及びデータセンター関連を中心に進行しております。販売戦略強化により販売数量増を見込むものの、安価な中国材の流入拡大を背景に国内外メーカーとの価格競争は一段と激化する見込みであることから鋼材マージンの縮小を織り込み、業績につきましては、前期並みを予想しております。

セグメント利益(のれん償却額等含む)は継続して黒字を確保する見込みであるものの、売上高・損益ともに株式取得決定時の想定を下回り推移しております。引続き高付加価値製品へのシフトや市場戦略の見直し等を通じた構造的な収益力の回復に取り組んでまいります。

 

米国

米国経済は、政治情勢に先行き不透明感が残るものの、旺盛なAI関連投資を中心とした内需に支えられ、引続き底堅く推移する見込みです。データセンター向け及び半導体関連分野を中心に形鋼需要は堅調であり、高水準の受注残を維持しており、高付加価値製品の販売促進も相俟って販売数量は増加傾向にあります。また、鉄鋼製品に対する高水準な輸入関税が維持されるなか、形鋼市況の上昇基調が続いております。業績につきましては、販売数量の増加及び鋼材マージン拡大により、前期比で増益を予想しております。

 

ベトナム

ベトナム経済は比較的高い成長率を維持しており、公共投資関連を中心に形鋼需要は緩やかな回復が見込まれます。一方で、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギーコスト等の上昇による景気への影響が懸念され、中国材等の安価な輸入材との厳しい競争は続く見込みです。主要輸出先の韓国の需要低迷が続く見込みのなか、販売数量確保に向け、輸出拡販に取り組んでおり、業績につきましては、前期並みを予想しております。

 

韓国

韓国経済は底打ちの兆しが見られるものの、鉄筋需要の回復には時間を要する見込みです。官公庁向けの販売強化や更なるコスト削減を推し進めており、業績につきましては、前期比で改善する見込みですが、事業環境は依然として厳しい状況が続いております。

 

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループは、グローバルな鉄事業を通して、国際社会の発展や豊かな地域社会の実現に貢献することをミッションとして、これからもサステナブルな社会の実現に向けた取組を継続してまいります。

地政学的リスクが顕在化するなか、当社グループを取り巻く経営環境は不確実性を増しております。こうした変化に迅速かつ柔軟に対応しつつ、当社グループは、「2030年ありたい姿」に掲げた重点戦略を進めていく所存です。カーボンニュートラル・循環型社会実現に向け、「コア事業である形鋼事業の強靭化」において、アジア等の成長地域での販売拡大、高度な操業ノウハウと最先端技術の導入による各拠点の収益力維持・向上を推し進めるとともに、「新たな鉄・インフラ・グリーン事業領域への進出」において、国内外での積極的なM&Aなどを通じた製品群の拡充やバリューチェーンの強化、技術獲得に挑戦し、それらを支えるプロフェッショナル人材の育成と充実に一層注力してまいります。

 


 

国内におきましては、ヤマトスチールにおいて、競争力強化とシェア拡大に向け戦略的設備投資や協業関係強化に取り組んでおります。戦略的設備投資として、安全性の向上、コスト競争力の強化、品質の安定と向上等を目的に、圧延ライン更新などをここ数年掛けて実施してまいります。また、協業関係強化として、JFEスチールグループと両社の強みを活かした形鋼事業の一体運営の在り方について協議を進めております。 

海外におきましては、ASEAN地域のマザー工場であるタイのサイアム・ヤマト・スチールカンパニーリミテッドを核に、タイ・インドネシア・ベトナムの3拠点でのシナジー最大化を図り、域内シェアを拡大し、ASEAN地域を米国事業に次ぐ第二の収益の柱に成長させてまいります。足元では安価な中国材との競争が激しさを増すなど厳しい環境下にあるものの、高耐震性製品など当社グループの技術力を活かした高付加価値製品の製造販売を強化するなど収益力強化に取り組んでおります。また、インドネシアにおいては、政府によるインフラ投資予算の大幅削減等により、足元の形鋼需要は停滞しておりますが、将来の需要回復を見越し、製品ラインナップ拡充や生産効率向上等を目的とした大型圧延ライン増強に取り組むなど、中長期戦略による成長投資を推進しております。

形鋼グローバルNo.1としての地位を確固たるものにすべく、形鋼生産能力800万トン体制構築に向け、既存拠点の競争力強化に取り組むとともに、有力候補であるインドをはじめとした新拠点獲得による生産拠点の拡大により、グローバルでの持続的な成長を図ってまいります。

なお、当社グループにおきましては、従来から鉄鋼製品製造会社間で技術会議を定期的に開催し、技術情報の交換と技術向上に努めておりますが、人材育成面や更なる技術交流の機会を創出していくためにも、海外の関係会社と姫路のヤマトスチールとの間でエンジニアの交流等を一層活発化させることでグループの技術情報の共有及び人材の底上げを図り、競争力の強化にも努めていく所存です。

当社グループはサステナビリティへの取組を重要な経営課題と位置付け、事業活動を通じて各国・各地域の発展と人々の未来を支え、持続可能な社会の実現に寄与してまいります。2026年3月には、外部環境の変化および「2030年ありたい姿」を踏まえ、新たな「サステナビリティ中期計画(2026~2030年度)」を策定しており、中期的な視点から当社グループのサステナビリティへの取組を具体的に推進し、持続的な成長を支えるためのリスクと機会への対応について積極的に進めてまいります。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) サステナビリティ基本方針

大和工業グループは、「鉄で未来を 未来の鉄を」をミッションに掲げ、鉄事業で新たな価値を創造し豊かな社会の実現に貢献することを目指しています。この理念の下、当社はサステナビリティへの取組を重要な経営課題と位置づけ、事業活動を通じて各国・各地域の発展と人々の未来を支え、持続可能な社会の実現に寄与していきます。

◆ マテリアリティの特定と取組推進

当社は、サステナブルな社会の実現と、当社グループの持続的成長・企業価値の向上を両立するサステナビリティ経営を実現するために、当社グループ及びステークホルダーにとって重要度が高いと考えるテーマをマテリアリティとして特定しています。マテリアリティは中・長期的にリスクまたは機会となる優先的に取り組むべき課題であることから、これらを当社の経営戦略やサステナビリティ中期計画の中に組み込み、事業活動を通じて本方針を実践します。

◆ 当社のサステナビリティ経営

当社は、サステナビリティ経営を「事業基盤である環境・社会を維持しながら企業が持続的に成長すること」と定義し、以下の各点に取り組んでまいります。

1 長期に亘り市場から求め続けられること

市場・経営環境を十分に見極め、将来予測に基づき迅速かつ適切に対応し、競争力の維持・向上とサステナブルな社会の実現に取り組みます。

2 供給(原材料・人材・知財)を長期的に維持すること

鉄スクラップを資源として活用し新たな鉄鋼製品として蘇らせるリサイクル事業を通じて、サーキュラーエコノミー(循環型経済)を実践します。

多様なプロフェッショナル人材が国籍、性別、年齢を超えてチームワークを発揮し、持続的に高付加価値な製品・サービスを創出できるよう人材育成に取り組みます。

鉄・軌道のプロフェッショナルとして、鉄鋼事業・軌道用品事業におけるモノづくりの技術を一層進化させ、社会・環境課題の解決と経済価値の創造を両立します。

3 社会から信頼されること

世界基準の製品・サービスを徹底した安全のもと提供します。

高い倫理観を持ち、公正・誠実に判断・行動します。

 

 

(2) サステナビリティ推進体制(ガバナンス)

当社グループは、サステナビリティへの取組を具体的に推進する目的で、サステナビリティ委員会を設置しています。大和工業の代表取締役社長を委員長とし、社外取締役を含む取締役の一部及び国内連結子会社の代表取締役社長で構成され、必要に応じて取締役・執行役員・監査役がオブザーバーとして出席しています。委員会は、サステナビリティを巡る課題の審議や活動計画の策定・管理・評価を行い、重要事項は取締役会、その他の事項は経営会議へ報告し、両会議がサステナビリティに関するリスク及び機会について適切に監督する体制を整えています。

2025年度のサステナビリティ委員会は2回開催されました。

 


 

(3) リスク管理

当社グループは、サステナビリティに関するリスク・機会について、事業活動及び中長期的な企業価値への影響の観点から識別・評価し、戦略及び計画と連動させながら管理しています。短期から中長期の時間軸を踏まえ、当社グループの事業及び経営への影響や発生可能性等の観点から分析・評価を行い、その重要度に応じて優先的に対応すべき課題の検討を行っています。特定した重要なサステナビリティ課題(マテリアリティ)に係るリスク・機会については、事業計画や年度予算の検討に際して考慮されます。また、マテリアリティごとに目指す姿及びそれを実現するための取組項目・KPIを定めたサステナビリティ中期計画に基づき、リスク低減及び機会創出に向けた取組を推進しています。これらの内容はサステナビリティ委員会において報告・審議されるとともに、取締役会または経営会議に報告され、対応状況及び進捗状況が継続的にモニタリング・監督されています。

 

 

(4) マテリアリティの特定

① マテリアリティ特定プロセス

当社グループは、2020年にサステナビリティ委員会を設置して以降、マテリアリティを特定し、中期的な視点から着実に活動を推進してきました。外部環境の変化や2023年に策定した「2030年ありたい姿」を踏まえ、2025年にマテリアリティの見直しを実施しました。見直しでは、対象範囲を海外連結子会社を含むグループ全体へ拡大し、事業戦略との連動を重視して検討しました。従来の事業基盤に関する課題に加え、事業成長を実現するための課題も含めてマテリアリティを再定義しました。マテリアリティ特定のプロセスは、以下のとおりです。

 


 

② 特定したマテリアリティ

上述のプロセスに基づき、15項目のマテリアリティを特定し、3区分(事業成長 ありたい姿、事業成長 重点戦略、成長を支える基盤)に整理しました。

 

事業成長 ありたい姿

・ カーボンニュートラルへの取組推進

・ 電炉事業の環境優位性のさらなる向上

・ サーキュラーエコノミーへの貢献

 

事業成長 重点戦略

・ パートナーシップ・ネットワークのさらなる深化・拡大

・ 形鋼を起点としたバリューチェーンの拡充、新製品・サービス・事業への進出

・ 技術及び製品・サービスの品質水準の維持・向上

・ 成長地域の発展を支えるモノづくり

 

成長を支える基盤

・ 新たな挑戦を支える多様なプロフェッショナル人材が働きがいをもって活躍できる環境の整備

・ DXの推進

・ 廃棄物及び危険物、有害物質の管理の高度化

・ 安全な労働環境の確保と従業員の健康管理の推進

・ 自然災害に対するBCPの推進

・ 事業に関わる人すべての人権の尊重

・ コンプライアンス遵守への取組強化

・ リスクマネジメントシステムの強化と実効性の向上

 

 

(5) 戦略・指標及び目標

サステナビリティ中期計画

特定されたマテリアリティごとに「目指す姿」を定義するとともに、その実現に向けたKGI・KPIと、取組項目を事業セグメントごとに設定し、サステナビリティ中期計画を策定しました。計画の策定にあたっては、事業部門も含めたプロジェクトチームでKPIや取組施策を検討し、実効性のあるものとしました。KPIの進捗は定期的にモニタリングし、サステナビリティ委員会で報告・審議のうえ、必要に応じて見直しを行います。

 

<セグメントごとの主な関係会社>

・鉄鋼事業(日本):ヤマトスチール㈱

・鉄鋼事業(タイ):サイアム・ヤマト・スチールカンパニーリミテッド

・鉄鋼事業(インドネシア):PTガルーダ・ヤマト・スチール

・軌道用品事業:大和軌道製造㈱

・その他:大和商事㈱

 

 

 

マテリアリティ

目指す姿

範囲

取組項目

達成時期

KPI

事業成長 

 

ありたい姿

カーボンニュートラルへの取組推進

グループ全体での2050年のカーボンニュートラルを実現している

鉄鋼事業(日本)

投入エネルギー・材料等の脱炭素化

2026年度

バイオコークス事業の安定的な生産・運用確立並びに最適操業への適応:事業開始

更なる効率化の推進

2030年度

現行加熱炉への酸素富化技術の導入

2028年度

圧延機高精度更新:完了

2030年度

GHG排出量:143,100t-CO2

軌道用品事業

2026年度

<省エネ技術の導入>

 ・盛上げ鍛造設備:導入・更新完了

 ・レール加工設備:導入・更新完了

2030年度

GHG排出量:1,045t-CO2

その他

保有車両の燃費効率の向上

2030年度

 

環境性能の高い車両への置換率:15%

鉄鋼事業(タイ)

温室効果ガス(GHG)排出量の削減

2030年度

GHG排出原単位(Scope1・2合計):21%削減(2013年度比)

 

鉄鋼事業(インドネシア)

温室効果ガス(GHG)排出量の算定及び削減計画の検討

2030年

 

・Scope3排出量算定

・Scope1・2・3排出量算定のデータ取集の効率化と算定プロセスの最適化

2028年度

圧延ラインの更新

2026年度

屋上太陽光設置:6.5MWクラス

電炉事業の環境優位性のさらなる向上

自社製品の低GHG排出化が実現し、高付加価値化が進んでいる(業界内でのブランド認知向上)

鉄鋼事業(日本)

環境配慮型商品のプロモーション活動の充実

毎年度

既存顧客との定期的な情報交換会:5件/年

毎年度

潜在的な需要が見込まれる新規顧客へのプロモーション活動:2件/年

製品単位当たりのGHG排出量の削減

(マテリアリティ「カーボンニュートラルへの取組推進」と同様)

鉄鋼事業(タイ)

市場における電炉製品の積極的な差別化

2026年度

<海外市場における製品のグリーン認証取得>ニュージーランド:SSA認証取得

鉄鋼事業(インドネシア)

電炉の環境優位性に対するプロモーション活動の充実

 

<取得認証の適合性維持>

2027年度

SIH(グリーン産業基準)認証

2026年度

グリーンラベルインドネシア認証

 

<EPD認証の適用品種の拡大と設備更新による効果をCFPへ反映>

2026年度

認証範囲に「高張力鋼」の追加

2029年度

圧延ライン更新による省エネ効果を反映したCFP更新

サーキュラーエコノミーへの貢献

将来的な不足が危惧される鉄スクラップを含む再生資源が安定的に活用され、廃棄物の有効活用がこれまでと同様に行われている

鉄鋼事業(日本)

自社の製造工程で発生する産業廃棄物の有効活用の維持継続

毎年度

産業廃棄物におけるリサイクル率の維持(自社排出):79.3%

安定した品質の主原料確保

毎年度

主原料に起因する製品不良件数:0件/年

新たな循環資源の活用と安定調達

2026年度

バイオコークス事業用の原料確保:完了     

軌道用品事業

廃棄物の有価物転換の実施

毎年度

ダライ粉・廃チップの有価物化率:100%

鉄鋼事業(タイ)

建設業界におけるサーキュラーエコノミーの推進

2030年度

・CECI(Circular Economy for Construction Industry)メンバーとの連携によるサーキュラーエコノミー及びグリーン建設の推進

・CECIメンバーとの協働によるサーキュラーエコノミープロジェクトの立ち上げ

鉄鋼事業(インドネシア)

安定した主原料の確保

2030年度

鉄スクラップの供給源の確保強化

事業成長 

 

重点戦略

パートナーシップ・ネットワークのさらなる深化・拡大

・形鋼が量×収益力でグローバルNo1となっている

・形鋼を起点とした新たな事業が立ち上がっている

・事業ポートフォリオの多様化に向けて、探索が行われている

グループ共通※1

現行・新規パートナーシップに基づく事業の拡大

2030年度

形鋼生産能力(グループ全体):800万トン

2030年度

ROE(グループ全体):10%以上

新規エリアへの商圏拡大

2030年度

新規エリア(地域・国)の生産能力:200万トン

軌道用品事業

顧客との将来を見据えた共同開発

毎年度

開発契約案件数:3件/年

形鋼を起点としたバリューチェーンの拡充、新製品・サービス・事業への進出

・形鋼が量×収益力でグローバルNo1となっている

・形鋼を起点とした新たな事業が立ち上がっている

・事業ポートフォリオの多様化に向けて、探索が行われている

鉄鋼事業

技術連携・共同研究等を活用した新製品・サービスの拡充

毎年度

技術交流または共同研究の実施件数:2件/年

グループ共通※1

新規事業の開発

2030年度

新規事業の立上げ件数:3〜5件

2030年度

新規事業への投資・出資金額:500〜1,000億円

技術及び製品・サービスの品質水準の維持・向上

 

高品質な製品・サービスを提供し続けるために、絶え間なく技術を磨き、体制・仕組等が継続的に改善され、高い顧客満足度を維持している

鉄鋼事業(日本)

品質管理体制の維持・向上

2030年度

圧延機更新後の品質項目に関する顧客満足度:7%向上(2021〜2025年度平均比)

毎年度

<製品ラインナップ拡大に伴う品質向上>本件に係る重大クレーム:0件/年

2026年度

<新規検査装置の導入と要求される検査方法確立>窒素ガス分析(JIS規格):運用確立

不適合品の低減

2026年度

AI疵検知システム等を活用した不適合品発生の事前防止と流出防止/AI疵検知システム:運用開始

軌道用品事業

品質管理体制の維持・向上

毎年度

品質保証部主催研修の実施回数:3回以上/年

毎年度

小集団研修(製造部門及び品証部門)の実施回数:1件以上/月

毎年度

量産品の図面・仕様・検査成績表の精査件数:20件以上/月

クレーム※2 件数の低減

毎年度

類似クレーム発生件数:0件/年

その他

サービスの維持・向上

2026年度

アンケート方式による顧客満足度調査:導入完了

成長地域の発展を支えるモノづくり

 

・成長地域(既存/新規)における業界認知度が向上し、生産・販売量ともに持続的に増加している

・進出地域での雇用機会の提供により、地域社会に根付いた企業として認知されている

グループ共通※1

成長地域での事業継続・拡大

2030年度

生産数量の継続的な増加・拡大

 

 

 

 

マテリアリティ

目指す姿

範囲

取組項目

達成時期

KPI

成長を支える基盤

新たな挑戦を支える多様なプロフェッショナル人材が働きがいをもって活躍できる環境の整備

 

・社員一人ひとりが働きがいをもって活躍できる環境(体制、教育、仕組、風土等)が整備されている

・Yamato SPIRIT※3 を備えた多様なプロフェッショナル人材が活躍している

国内グループ共通

多様な人材が活躍できる環境整備

毎年度

キャリア採用比率:50%以上(全採用者に占める)

2030年度

女性管理職比率:10%以上

2030年度

育児休業取得率:男女とも80%以上                           

2030年度

男性の育児休業平均取得期間:1か月以上

採用戦略の実行と要員の充足

毎年度

採用充足率:100%(新卒・キャリア採用とも)

毎年度

アルムナイ採用比率:5%以上(キャリア採用に占める)

毎年度

リファラル採用比率:15%以上(新卒・キャリア採用に占める)

自律的なキャリア形成と人材育成の推進

毎年度

スキルアップ研修受講率:60%以上(対象:ゼネラル社員)

毎年度

免許資格報奨金の年間申請件数:50件/年以上

毎年度

社内公募・FA・インターンの応募件数:6件/年以上

MVY/Yamato Way※4 の浸透と実践

毎年度

Yamato手当※5 の利用率:90%以上

毎年度

「私のYamato SPIRIT※3」平均評定:B以上

毎年度

「Yamato Way※4 実践度」平均評定:B以上

DXの推進

・業務改革を通じて業務プロセスが最適化され、テクノロジーの進化に対応したシステム化・AI化が推進されている

・データドリブン経営を通じて競争優位性が強化されている

・グループ全体でナレッジを共有・活用することで、技術力と生産性の向上を図り、グループの持続的な発展に貢献する

国内グループ共通

DX人材の育成

2030年度

DX人材育成プログラム受講者数:LEVEL1〜3の達成

2030年度

IT、データ分析資格保有者数:対象資格別延べ50人

2030年度

デジタルツール活用人材:延べ300人

2026年度

DX教育イベント開催件数:5件/年

DX活用による業務効率の向上

2030年度

下記取組による工数削減時間(年換算)の累積が25,000時間

 

<データ活用基盤の構築>

2026年度

データ分析ツール導入:完了

2030年度

アクティブユーザー数:200人

2030年度

分析数:ダッシュボード400件、年間アクセス数100,000件

 

<工場のデジタル化>

2030年度

業務改善件数(システム化・改修):延べ80件

廃棄物及び危険物、有害物質の管理の高度化

 

廃棄物及び危険物、有害物質を把握し、高度な管理体制の下で操業を実現できている

鉄鋼事業(日本)

廃棄物及び危険物、有害物質発生の管理

毎年度

粗鋼生産数量あたり、廃棄物総発生量:維持

毎年度

有害物質の監視

廃棄物及び危険物、有害物質の管理

毎年度

廃棄物の外部漏洩件数:0件/年             

毎年度

危険物、有害物質の外部漏洩件数:0件/年

軌道用品事業

廃棄物及び危険物、有害物質発生の管理

毎年度

産廃処理の100%管理及び遂行の継続(法令に基づく)

その他

廃棄物運搬時の漏洩事故の防止

毎年度

ドライバー及び作業者への定期的な教育及び訓練の実施回数:2回/年

鉄鋼事業(タイ)

廃棄物・有害物質の適正管理

毎年度

埋立廃棄物ゼロ

鉄鋼事業(インドネシア)

廃棄物及び有害物質管理

2030年度

スクラップ品質管理体制の強化によるスラグ損失の低減

2030年度

加熱炉の更新によるスケール損失の低減

安全な労働環境の確保と従業員の健康管理の推進

 

・各国の法令を遵守するとともに、職場における労働災害の発生を予防し安全で快適な職場環境であり続ける

・従業員の心身両面での健康づくりのための基盤(体制、教育、仕組等)が整備されている

国内グループ共通

(健康管理)社員の健康水準の向上

毎年度

保健指導の実施率:70%以上(自社対応含む)

毎年度

健康に関する研修の実施回数:4回以上/年

鉄鋼事業(日本)

(労働安全)安全な労働環境の整備

2030年度

労働災害度数率(休業・不休含む):30%改善(2021〜2025年度平均比)

2030年度

<安全関係のDX推進>安全扉のクラス分け及び維持管理体制確立/クラウドカメラ及びAIによる監視

(労働安全)安全意識の醸成

毎年度

安全意識の向上に向けたVR教育/eラーニング受講率:10%向上(2025年度比)

軌道用品事業

毎年度

 

安全意識の向上に向けたVR教育(全員参加)

その他

毎年度

安全意識の向上に向けたロジポケ(eラーニング)受講率:80%以上

鉄鋼事業(タイ)

(労働安全)労働安全衛生の強化

2030年度

常駐協力会社のSYS協力会社安全認定取得率:100%

鉄鋼事業(インドネシア)

毎年度

各年度の休業災害度数率を直近年度比で改善

自然災害に対するBCPの推進

 

自然災害時のリスクを最小化するための仕組が構築され、適切に運用、改善が常に行われている

国内グループ共通

自然災害に対するBCP作成及びPDCA管理体制の確立

 

2027年度

自然災害に対するBCP:作成完了

事業に関わる人すべての人権の尊重

 

各国の法令や情勢に鑑み、すべてのステークホルダーの人権を尊重するための仕組が整備されている

国内グループ共通

社内における人権に関する方針・仕組の整備とその浸透

毎年度

人権に関する研修受講率:100%

サプライチェーンも含む人権尊重に向けた仕組の整備と運用

毎年度

国内主要サプライヤー向けデュー・デリジェンスアンケート回収率:100%

鉄鋼事業(タイ)

人権尊重の取組(サプライヤーを含むハラスメントの根絶など)

2030年度

主要パートナーとの強制労働リスク管理:実施

毎年度

ハラスメント事案:0件/年

鉄鋼事業(インドネシア)

社内における人権に関する方針・仕組の整備とその浸透

2026年度

ハラスメント防止方針の明文化と社内展開

毎年度

インクルーシブな職場文化の醸成と意識向上を目的とした社員交流イベント開催:1回以上/年                    

 

 

 

 

マテリアリティ

目指す姿

範囲

取組項目

達成時期

KPI

成長を支える基盤

コンプライアンス遵守への取組強化

 

・グループ全体で重大なコンプライアンス違反がゼロの状態であり続ける

・グループ全社員がコンプライアンスに関する高い知識と倫理観を有する

・コンプライアンス遵守を徹底するための体制や仕組が整備されている

国内グループ共通

コンプライアンス推進体制・制度の強化

毎年度

新規取引先の信用調査の実施率:100%

2030年度

内部通報制度の認知度:100%

毎年度

通報事案にかかる調査要否の判断:14日以内

コンプライアンス意識の向上に向けた施策推進(社員教育等)

毎年度

コンプライアンス研修(法令、企業倫理等)の受講率:100%

鉄鋼事業(タイ)

コンプライアンスと倫理意識の強化

毎年度

SHE(Safety、Health、Environment)関連法令・規則の違反:0件/年

毎年度

全社員のE-Ethics年次テスト合格率:100%

鉄鋼事業(インドネシア)

2030年度

ABC(贈収賄及び汚職防止)ガイドラインに基づき構築された内部通報制度(WBS):運用維持

毎年度

社内ABC研修の定期開催:1回以上/年

リスクマネジメントシステムの強化と実効性の向上

 

・事業に悪影響を及ぼす脅威が実際に発生した際に、事業に与える影響を最小化し、事業の中断を防ぐための対応を準備している

・グループとしての重要リスクを選定し、対策を定め、定期的な見直しと改善が行われている

・グループ各社と大和工業の間でリスク情報の報告・共有体制が整備されており、収集した情報を有効に活用している(予防策や再発防止策の展開等)

国内グループ共通

グループリスクマネジメント体制の高度化

2030年度

大和工業グループのリスクマネジメント体制や仕組の整備

各社リスクマネジメントプロセス(PDCA)の推進

毎年度

国内グループ各社へのモニタリングの実施回数:2回/年

毎年度

リスクマネジメントに関する研修受講率:90%以上(対象:国内グループ会社(階層別等))

 

※1 持分法適用関連会社を含む大和工業グループ全体

※2 製品品質に関するお客様からのご意見

※3 大和工業グループの価値観・行動指針

※4 大和工業グループのあるべきマネジメント・コミュニケーションの姿

※5 ピアボーナス制度

 

 

また、2025年度の年度目標及び2025年度の取組と実績は以下の通りです。

 

 

マテリアリティ

項目

2025年度

年度目標 ※1

2025年度

主な取組と実績


環境

気候変動

気候変動リスクへの対応

・TCFD提言に基づきカーボンプライシングが導入された場合の潜在的影響額の算定及びリスク対応費用の開示を継続する

<TCFD提言に基づく開示>

・カーボンプライシングが導入された場合の潜在的影響額、気候関連リスク・機会に対応するための設備投資費用をCDPに開示(継続)

温室効果ガス

の排出削減

・CO2フリー燃料(水素・アンモニア等)を使った次世代工業炉の開発状況やCO2フリー燃料のサプライチェーン拡充の状況を捕捉する為に、引続き大学の研究機関及び国内外ベンダーとの連携を強化する

・全ての国内外連結子会社ではScope1及びScope2のGHG排出量の算定を実施する

・ヤマトスチール単体では、Scope1~3全ての算定及び第三者検証を取得する

・2013年度比でCO2排出量の38%削減を達成する

<CO2フリー燃料に関する連携強化>

・CO2フリー燃料を用いた燃焼バーナーの仕様決定に向けて、国内外ベンダーとの技術検討を実施

<GHG排出量の算定>

・全ての国内外連結子会社ではScope1及びScope2のGHG排出量の算定を実施

・ヤマトスチール単体において、Scope1~3全ての算定及び第三者検証を取得

<CO2排出量の38%削減(2013年度比)>

・CO2排出量を40.6%削減(2013年度比)、2025年度CO2排出量:156,774t-CO2

エネルギー
利用効率化

・2013年度比でCO2排出原単位の20%削減を達成する

<CO2排出原単位の削減>

・CO2排出原単位を13%削減(2013年度比、目標未達)

再生可能
エネルギー
の活用

・3MW規模の太陽光発電設備とシステムの安定的な運用を継続する

<太陽光発電の継続運用>

・3MW規模の太陽光発電設備とシステムの安定的な運用を継続

資源循環

資源の
循環利用

・廃棄物・リサイクルに関する環境教育の実施を継続するとともに、一般廃棄物の減少に向けプラスチック等の資源リサイクル燃料の活用の拡大を進める

・有価物販売先の模索及びニーズに応じた加工処理方法を継続して検討し、更なる廃棄物の削減を進める

・産業廃棄物のリサイクル率を維持する

<環境教育>

・大和工業グループの新入社員及びキャリア入社社員を対象に環境教育を実施。廃棄物・リサイクルに関する内容を充実させ、意識の定着化に寄与

・環境月間では、各部門の管理者に加え協力会社の責任者を含め、廃棄物・リサイクルに関する教育を実施。グループとして取り組むべき課題であることの認識強化

<一般廃棄物のゼロエミッション>

・工場エリアに一般廃棄物専用のゴミステーションを5か所設置、一般廃棄物の減少に向けた分類の推進

・本社事務所に一般廃棄物分類を促進するゴミステーション及びゴミ箱の設置

・プラスチック等の資源リサイクル燃料の活用

<産業廃棄物のリサイクル率の維持>

・産業廃棄物の中間処理を実施し、リサイクル可能な製品へと転換(有価物販売)を継続することで、廃棄物の削減を維持(2020年度比 5.2%向上)

環境配慮型
 商品

環境配慮型
製品・
サービスの
開発

・他業種との廃棄物の有価物活用の可能性を継続して検討する

・第三者検証済みの製品環境情報※2 の認知度向上のためのPR活動を継続して実施する

・バイオコークス製造の事業化に向け、メンテナンス含めた設備能力の維持・管理方法を策定

・環境配慮型鋼材ブランド「+Green」の更なる拡販を行う

<廃棄物の有価物活用可能性検討>

・公共事業への供給を見据え官公庁や民間各種業界へのPR活動を実施

<製品環境情報の認知度向上>

・需要が見込まれるゼネコン・デベロッパーの新規12顧客に対し、環境配慮型製品の拡販活動を実施

<バイオコークス製造>

・バイオコークス製造の事業化に向け、メンテナンス含めた設備能力の維持・管理方法を策定

・2026年上期中の試運転開始に目途

<環境負荷低減製品の拡販>

・環境配慮型鋼材ブランド「+Green」の拡販(普及促進)(4件成約、販売総数607t)

・不動産業界と協働した新たな環境配慮型鋼材のスキーム構築

 

 

 

 

マテリアリティ

項目

2025年度

年度目標 ※1

2025年度

主な取組と実績


社会

製品責任

製品品質の
確保

・大型製品の品質向上に継続的に注力し、厳格な品質管理水準を維持する

・鉄道・船舶輸送の重大有責事故ゼロを継続する

<大型製品品質の向上・管理>

・最新技術を搭載した新矯正機の安定稼働を確立し、大型~小型製品の寸法ばらつきを抑制、形状の安定性が向上

<鉄道・船舶輸送の重大有責事故>

・鉄道・船舶輸送の重大有責事故ゼロを継続

<クレーム件数>

・クレーム件数33%改善(2020年度比)

・大型製品の販売比率が増加する中、製品形状及び寸法、外観に起因するクレームが減少するとともに、物流・配送起因のクレーム件数も減少

顧客への情報開示/コミュニケーション強化

・大型製品の品質維持に向け、品質保証体制の厳格化及び、現場指導・社員教育の強化を図る

・お客様とのコミュニケーションの充実を図り、製販一体で顧客満足度向上に取り組む

<大型製品の品質維持に向けた取組>

・検査・出荷業務に従事する作業者(協力会社含む)への現場指導及び教育の実施による、検査スキルの向上

・検査設備増強による原因/再発防止対策の向上

<顧客満足度向上>

・アンケート方式による顧客満足度調査を実施し、品質項目の満足度は4%向上(2020年度比)

人材育成

人材育成

<働く環境の整備>

・新しい人事制度・各種制度へのスムーズな移行と運用を行う

・人的資本経営にかかわる具体施策を実行する

<組織力向上>

・グループ横断のジョブローテーションを継続

・新卒採用・キャリア採用を更に強化し充実化を図る

・海外JVとの連携による海外出張研修を継続する

<DX推進>

・グループ一体となりDX推進に向けた仕組を構築する

<働く環境の整備>

・新人事制度の定着や福利厚生制度の改善により、安心して働ける環境の整備を推進

・エンゲージメントサーベイを活用した職場改善の推進

・障がい者雇用の促進等、多様な人材が活躍できる基盤の整備

<組織力向上>

・組織再編及びHRBP体制の整備によるマネジメント力・組織力の向上と戦略連動

・コミュニケーション活性化を軸にした組織風土改革

・評価制度の見直し等による人材育成の推進

・グローバル人材育成を目的とした海外出張研修の継続実施(米国19名・タイ20名)

・大和工業グループ2025年度キャリア採用52名、新卒採用16名(前年度キャリア採用61名、新卒採用11名)

<DX推進>

・各種研修の実施等による、社員のデジタルスキル向上・IT人材育成の推進

・情報システム整備や動画マニュアルの導入等、DX化による運営基盤の効率化

・コース別IT人材採用開始(2025年度キャリア採用4名、2026年度新卒3名)


 ガバナンス

企業経営
の基盤

ガバナンス

・取締役会の実効性評価に関するアンケート結果から認識した課題に対し、取締役会の実効性の更なる充実を図るための具体的な取組を検討・実行する

・更なる社員エンゲージメント向上に向けた具体的施策の実行ならびに全社員サーベイ結果を踏まえた新たな施策の企画を立案する

・投資家・市場関係者とのIR面談等におけるご意見及びそれを踏まえた反映施策について、経営会議等での報告・議論を継続する

・国内外グループ各社の実状に応じたリスクマネジメント活動のPDCAの定着化・展開拡大を進めるとともに、外部への開示内容を充実させる

<取締役会実効性評価結果からの課題対応>

・第三者機関を活用した取締役会実効性評価に関するアンケートを実施し、そこから得られた課題に対する具体的な取組を取締役会メンバーで議論の上、アクションプランとして取り纏め、適宜実行

<更なる社員エンゲージメント向上施策の実行と企画>

・人事制度の全面刷新・運用開始

・コミュニケーション及びハラスメント防止研修の実施

・HRBPの設置と各部門と協働した職場課題の解決

・社員サーベイの実施及び結果分析、スコア改善施策の検討

<IR面談意見の経営反映施策>

・昨年度を上回る投資家・市場関係者とのIR面談等において頂戴したご意見をもとに、四半期ごとに経営会議等で取締役全員に報告のうえ、対応方針を整理

<グループ各社のリスクマネジメントPDCA確立・外部への開示内容の充実>

・国内子会社ではPDCA運用基盤の整備が進み、自走化に向け一定の目途が立った。あわせて、海外子会社との意見交換を通じた連携強化や、海外持分法適用会社に対する質問票を活用した実態把握を進めた

・有価証券報告書「事業等のリスク」へのサイバーセキュリティ記載の追加や、ホームページ・統合報告書におけるリスクカルチャー醸成等の開示充実を進めた

コンプライアンス

グループ全体のコンプライアンス強化に向けて以下テーマに注力する

・人権に関する取組(人権方針の策定・表明、社員への啓蒙、人権デューデリジェンスを始めとするPDCA体制構築)

・贈収賄及び腐敗防止(ガイドラインの策定、社員への啓蒙)

・知的財産の戦略的活用

<人権に関する取組>

・2025年5月に大和工業グループ人権方針を策定し、ホームページ上で公開

・大和工業グループ各社を対象に人権取組に関するアンケートを実施

・毎年10月を「コンプライアンス強化月間」と位置付け、国内グループの役職者を対象にeラーニングを実施(2025年度のテーマは「大和工業グループ相談・苦情・通報窓口」と「ビジネスと人権」)

<贈収賄及び腐敗防止>

・2025年4月に大和工業グループ贈収賄・腐敗防止ガイドラインを制定

・公務員等に対する贈答や接待のルールや政治献金の原則禁止を明確化

<知的財産の戦略的活用>

・大和工業グループにおける知的財産の活用と発明創出の奨励を目的として職務発明等取扱規程を制定

 

 

 ※1 特段の記載が無い限り、大和工業グループにとって最も影響の大きい鉄鋼事業を対象とした記載となります。

※2 SuMPO EPD及びClimate宣言

 

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 海外進出に潜在するリスク

当社グループの生産及び販売活動は、国内のみならず、米国、タイ、インドネシア等で行われ、世界市場をターゲットとして、グローバルに事業を展開しております。これらの海外市場への事業進出においては、各国で発生する恐れのあるテロ、戦争、その他の要因による社会的混乱により関係会社の業績と財務状況に大きな悪影響を及ぼす可能性があります。また、各国での予期し得ない政治又は法環境の変化、経済状況の変化等により、事業の遂行に問題が生じる可能性もあります。

 

(2) 製品販売価格と主原料価格の変動

当社グループの主力である鉄鋼事業の業績は、製品販売価格と主原料であるスクラップ価格の変動に大きく影響され、各々の市場価格は、国内外の経済情勢をはじめ外部環境により大きく影響を受ける可能性があります。

 

(3) 為替レートの変動

当社グループは、世界市場をターゲットとして、グローバルに事業を展開しており、在外子会社、関連会社等の業績が連結の経営成績に大きく影響を及ぼします。連結財務諸表は、各国の現地通貨を円換算して作成しているため、為替レートの変動により財務内容に影響を及ぼします。また、当社グループが保有する現金及び預金のうち、外貨の占める割合は高く、一般に、他の通貨に対する円高は、当社に悪影響を及ぼし、円安は当社に好影響をもたらすことになります。なお、為替レートの変動による為替換算調整勘定の増減が包括利益並びに純資産に大きく影響を及ぼしますが、為替換算調整勘定は在外子会社等を保有することで生じる連結財務諸表の報告上のものであり、当社の業績そのものを左右するものでなく、今後とも引続き海外事業の展開を続ける方針であることから為替換算調整勘定の変動に対してヘッジは行っておりません。

 

(4) 電力リスク

当社グループはグローバルに事業を展開する電炉メーカーであり、大量の電力を使用する当社グループにとって、大幅な電力単価の引上げや電力使用制限があれば、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 気候変動リスク

気候変動リスクにつきましては、原材料、電力等エネルギー、水等のコストが上昇、または供給が不安定になる可能性及びカーボンプライシングなどに伴い燃料価格が高騰し、コストが上昇する可能性などがあります。

詳細につきましては、当社ホームページをご参照ください。

(https://www.yamatokogyo.co.jp/sustainability/environment/climate.php)

 

(6) サイバーセキュリティに関するリスク

当社グループは、業務の効率化や競争力の強化を目的として、各種情報システムの活用を進めるとともに、機密情報や個人情報、顧客情報等を日常的に取り扱っております。当該リスクが顕在化した場合、業務の停止や顧客への損害、風評損害、法的責任の発生により、当社グループの事業活動や経営成績、財務状況、さらには社会的信用に悪影響を及ぼす可能性があります。

これらの脅威に対し、当社グループでは、セキュリティ対策ソフトの導入、ネットワークの多層防御、クラウドサービスの活用やシステムの冗長化など、予防及び被害最小化に努めております。また、外部機関による脆弱性診断やセキュリティ監査の実施、サプライチェーン全体を含めたセキュリティ意識の向上にも取り組んでおります。しかしながら、技術の高度化・巧妙化も進展していることから完全なリスクの排除は困難であると捉えており、今後も継続的な対策強化が必要と認識しています。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度における当社グループの経営環境は、中国の過剰生産を背景とした安価な鋼材の輸出が引続き高水準で推移するなか、米国を除く地域においては鋼材需要の停滞及び市況低迷が長期化するなど、総じて厳しい状況となりました。一方、米国事業は堅調な需要に加え、政府による関税強化措置を背景とした市況上昇により安定した高収益を確保し、引続き連結業績を牽引しております。なお、中東事業に関しましては、2025年6月に株式譲渡契約を締結(最終合意に伴い、追加損失58億円(持分法損失49億円、特別損失9億円)を計上)し、2026年2月に株式譲渡実行を完了(当該関係会社株式の売却処理に伴う為替換算調整勘定222億円を取崩)しております。

 

日本におきましては、建設業界の施工能力不足や建設コストの高止まりを背景に形鋼需要の停滞が続いております。下期以降、諸コスト高に加え、円安の影響による鉄スクラップ価格の上昇を受けて、メーカー各社が収益改善を目的に値上げ姿勢を強めた結果、形鋼市況は持ち直しの兆しが見られますが、依然として十分な改善には至っておりません。ヤマトスチールにおきましては、一部製品の値上げを先行して打ち出すとともに、製販一体となった短納期対応による受注確保に努めましたが、電力費等の諸コスト上昇に加え、鉄スクラップ価格上昇による鋼材マージンの一段の悪化により、業績につきましては前期比で減収減益となりました。

以上により、セグメントの鉄鋼事業(日本)の売上高は、前連結会計年度比6,533百万円減52,981百万円、セグメント利益(営業利益)は、前連結会計年度比4,467百万円減1,494百万円となりました。

 

連結子会社を有するタイ、インドネシア、また持分法適用関連会社を有する米国、ベトナム、韓国におきましては、いずれも2025年1月~12月の業績が当連結会計年度に反映されます。

 

タイの連結子会社サイアム・ヤマト・スチールカンパニーリミテッド(SYS)におきましては、タイ国内の形鋼需要は治水事業等の公共事業やデータセンター等の民間プロジェクトを中心に回復傾向にあり、輸出を含めた販売強化等により、販売数量は前期を上回りました。一方、需要低迷や安価な中国材の流入を受けて下落基調が続いていた国内販売価格は当第3四半期に漸く下げ止まったものの前期を下回り、輸出販売価格は中国材との激しい競争にバーツ高の影響が重なり下落基調が継続し、鋼材マージンが縮小したことで、業績につきましては前期比で減収減益となりました。

以上により、セグメントの鉄鋼事業(タイ)の売上高は、前連結会計年度比594百万円減68,520百万円、セグメント利益(営業利益)は、前連結会計年度比1,108百万円減4,236百万円となりました。

なお、2026年3月にSYS株式5.82%を追加取得し、SYSへの出資比率は従来の64.18%から70.00%となっております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」の(企業結合等関係)をご参照下さい。

 

インドネシアの連結子会社PTガルーダ・ヤマト・スチール(GYS)におきましては、新政権下での予算編成の見直しによるインフラ投資予算の大幅削減に加え、期中では米国との関税措置交渉の影響により民間投資が一時的に停滞したことから、形鋼需要は低調に推移しました。形鋼需要が伸び悩むなか、耐震性に優れた建築鋼材の拡販等に取り組み、ASEAN拠点の中では比較的高水準の鋼材マージンを確保したものの、安価な中国材の流入は勢いを増しており、国内外メーカーとの厳しい競争環境が継続しています。

以上により、セグメントの鉄鋼事業(インドネシア)の売上高は、前連結会計年度比(前期は第2四半期会計期間以降) 2,933百万円減25,033百万円、セグメント利益(営業利益)は前連結会計年度比2,761百万円減1,025百万円となりました。なお、セグメント利益には企業結合に伴う無形資産の償却額181百万円及びのれん償却額1,025百万円が含まれております。

なお、当連結会計年度よりGYSにおける機能通貨を米ドルからインドネシアルピアに変更しております。

 

セグメントの軌道用品事業の売上高は、前連結会計年度比948百万円増9,674百万円、セグメント利益(営業利益)は、前連結会計年度比300百万円増1,731百万円となりました。

 

セグメントのその他の売上高は、前連結会計年度比1,235百万円増4,180百万円、セグメント利益(営業利益)は、前連結会計年度比68百万円増365百万円となりました。

 

 

米国の持分法適用関連会社ニューコア・ヤマト・スチールカンパニー(NYS)におきましては、データセンターやスタジアム等の大型建築案件向け中心に形鋼需要は堅調に推移し、政府による関税強化措置の影響に加え、高付加価値製品の製造・販売強化等により販売数量は前期比で増加しました。また、鉄スクラップが低位安定で推移するなか、高水準の受注残を背景に販売価格は期初より上昇基調を維持し、鋼材マージンも改善したことから、業績につきましては、前期比で増益となりました。

 

ベトナムの持分法適用関連会社ポスコ・ヤマト・ビナ・スチールジョイントストックカンパニー(PY VINA)におきましては、ベトナム経済が堅調に推移するなか、国内の形鋼需要は回復傾向にあるものの、中国材等の安価な輸入材との厳しい競争環境は続いております。また、韓国向け等の輸出販売は輸出先の需要低迷の影響を受け、伸び悩んでおります。業績につきましては、前期比では増益でありますが、黒字を確保している水準に留まっています。

 

韓国の持分法適用関連会社ワイケー・スチールコーポレーション(YKS)におきましては、長引く建設・不動産業界の不振の影響を受け、韓国内の鉄筋需要が大幅に落ち込み、生産・販売量が大幅に減少しました。業績につきましては、販売数量減及び販売価格の下落による鋼材マージンの悪化により、前期比で減益となりました。

 

なお、当連結会計年度の経営分析の結果は以下のとおりです。

 

(売上高)

当連結会計年度の売上高160,389百万円であり、前連結会計年度に比べ7,878百万円減少しました。

 

(売上原価、販売費及び一般管理費)

当連結会計年度の売上原価138,074百万円であり、前連結会計年度に比べ666百万円減少しました。また、販売費及び一般管理費は17,819百万円であり、前連結会計年度に比べ214百万円減少しました。

 

(営業外収益、営業外費用)

当連結会計年度の営業外収益は61,071百万円であり、前連結会計年度に比べ17,490百万円増加しました。これは、主に持分法による投資利益が47,490百万円と前連結会計年度に比べ19,716百万円増加したことによります。また、営業外費用は331百万円であり、前連結会計年度に比べ340百万円減少しました。

 

(特別利益、特別損失)

当連結会計年度の特別利益は16,834百万円であり、特別損失は1,580百万円でありました。特別利益の主なものは投資有価証券売却益16,821百万円であります。

 

(法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額)

当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税法人税等調整額の総額は16,560百万円であり、前連結会計年度に比べ3,331百万円減少しました。

 

(非支配株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度の非支配株主に帰属する当期純利益1,539百万円であり、前連結会計年度に比べ618百万円減少しました。

 

以上の結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比7,878百万円減160,389百万円となりました。利益につきましては、営業利益は前連結会計年度比6,998百万円減4,495百万円、経常利益は前連結会計年度比10,833百万円増65,235百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比30,556百万円増62,389百万円となりました。

なお、兵機海運株式会社(2025年1月31日付で資本業務提携契約を締結)を当第1四半期連結会計期間末より持分法適用関連会社としております。

 

 

 生産、受注及び販売の実績は以下のとおりであります。

① 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

鉄鋼事業(日本)

53,292

△11.2

鉄鋼事業(タイ)

68,804

+0.9

鉄鋼事業(インドネシア)

24,308

△12.9

軌道用品事業

10,267

+14.7

その他

3,610

+52.8

合計

160,283

△4.3

 

(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

 

② 受注状況

当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前期比(%)

受注残高(百万円)

前期比(%)

鉄鋼事業(日本)

54,230

△3.4

7,878

+18.8

鉄鋼事業(タイ)

69,269

△3.5

10,708

+7.5

鉄鋼事業(インドネシア)

25,643

△5.2

2,557

+31.4

軌道用品事業

9,978

+10.1

2,262

+15.6

その他

3,684

+57.5

125

+121.1

合計

162,806

△2.1

23,532

+14.5

 

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

鉄鋼事業(日本)

52,981

△11.0

鉄鋼事業(タイ)

68,520

△0.9

鉄鋼事業(インドネシア)

25,033

△10.5

軌道用品事業

9,674

+10.9

その他

4,180

+41.9

合計

160,389

△4.7

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。

 

(2) 財政状態

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は310,145百万円であり、前連結会計年度に比べ29百万円増加しました。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は323,395百万円であり、前連結会計年度に比べ23,970百万円減少しました。減少の主な要因は、中東事業の当社持分法適用関連会社の株式譲渡を実行したことによります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は22,426百万円であり、前連結会計年度に比べ2,838百万円減少しました。減少の主な要因は、未払法人税等の残高が1,460百万円減少したことによります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は29,696百万円であり、前連結会計年度に比べ420百万円増加しました。増加の主な要因は、繰延税金負債の残高が862百万円増加したことによります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は581,417百万円であり、前連結会計年度に比べ21,522百万円減少しました。減少の主な要因は、為替換算調整勘定の残高が26,361百万円減少したことによります。

また、自己資本比率は85.5%であり、前連結会計年度に比べ0.7ポイント増加しております。

 

(3) キャッシュ・フロー並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

① キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローが52,035百万円増加し、投資活動によるキャッシュ・フローが40,875百万円減少し、財務活動によるキャッシュ・フローが57,776百万円減少いたしました。これに資金に係る換算差額の減少1,946百万円を加えた結果、当連結会計年度末の資金残高は、前連結会計年度末比48,563百万円減75,458百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、営業活動による資金の増加は52,035百万円(前連結会計年度は71,028百万円の増加)となりました。これは主に、当連結会計年度において、税金等調整前当期純利益80,490百万円(前連結会計年度は53,883百万円)及び、利息及び配当金の受取額50,169百万円(前連結会計年度は70,538百万円)であったこと等によります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、投資活動による資金の減少は40,875百万円(前連結会計年度は85,679百万円の減少)となりました。これは主に、当連結会計年度において、定期預金の預入による支出447,799百万円(前連結会計年度は278,010百万円)及び、定期預金の払戻による収入404,553百万円(前連結会計年度は261,323百万円)であったこと等によります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、財務活動による資金の減少は57,776百万円(前連結会計年度は42,987百万円の減少)となりました。これは主に、当連結会計年度において、配当金の支払額24,534百万円(前連結会計年度は28,549百万円)及び、自己株式の取得による支出25,394百万円(前連結会計年度は11,004百万円)であったこと等によります。

 

 

② 資金需要

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための原材料、副資材、電気代、燃料代等の製造費用と販売費及び一般管理費等、営業費用によるものです。また、当社グループの投資資金需要のうち主なものは、安定収益源としての既存設備の維持更新、生産効率向上・品質強化・省力化及び省エネルギー化等を伴う既存設備能力の戦略的増強のための投資、将来の成長に向けた新たな事業拠点・事業領域への投資や環境対策等によるものです。当社グループが事業を営む業界では、新規工場建設、買収資金等の投資額が非常に多額となること、市況産業であることから業績は景気変動に大きく影響を受けること等を踏まえ、今後も財務健全性の維持に努めながら、将来の成長投資にも積極的に手元資金を配分していく方針です。なお、株主還元につきましては、毎期の営業キャッシュ・フロー未使用分を適切に配分してまいります。配当につきましては、連結配当性向40%を目処に毎期の配当額を決定するとともに、継続的かつ安定的な配当の維持にも努め、当面の間は1株当たり最低配当額を年間300円としております。また、自己株式の取得につきましては、中長期的に株主価値を高める観点から、市場環境や事業投資機会などを総合的に勘案し、機動的に実施を検討してまいります。

 

③ 資金調達

当社グループの運転資金及び設備投資資金については、営業活動により獲得した資金及び内部資金を充当することを基本方針としております。また、戦略的な資金についても主として内部資金によって充当していく方針です。なお、不測の事態に備え、当社と金融機関3社との間で30,000百万円まで設定可能なコミットメントライン契約を設定しており、資金調達が適時滞りなく実施可能と認識しております。

 

(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、可能な限り合理的な根拠に基づいた仮定を用いて会計上の見積りを行っております。

 

5 【重要な契約等】

(関係会社株式の譲渡)

当社は、2025年6月18日開催の取締役会において、2025年1月31日付「中東事業からの撤退方針の決定及び持分法による投資損失の計上並びに業績予想の修正に関するお知らせ」のとおり、中東事業の当社持分法適用関連会社であるスルブカンパニーBSC(c)(以下、SULB社)及びユナイテッド・スチールカンパニー(“スルブ”)Bahrain Venture Co.W.L.L.(以下、BV社)の当社保有株式の全てを中東事業の合弁パートナーであるFoulath社へ譲渡(以下、本株式譲渡)することを決議し、同日、株式譲渡契約を締結いたしました。本株式譲渡の実行については、2026年2月に完了しております。これにより、SULB社、BV社およびその子会社であるユナイテッド・スルブカンパニー(“サウジスルブ”)LLC(Saudi Sulb社)は当社の持分法適用関連会社から除外しております。

 

6 【研究開発活動】

当社グループの研究開発は、鉄鋼事業(日本)及び軌道用品事業を中心に各製造工程の技術スタッフが共同して行っております。

鉄鋼事業(日本)では主に製鋼・圧延工程の生産効率及び品質向上等に関連した生産技術及び付加価値の高い製品の開発に取り組んでおります。

軌道用品事業では新しい締結方法の開発に取り組み、ユーザーの求める鉄道の高速化・重量物輸送に適し、かつ保守性に優れた軌道用品の開発に努めております。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は123百万円であります。

当連結会計年度における各セグメント別の主な研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は以下のとおりであります。

 

(1) 鉄鋼事業(日本)

生産工程の効率化及び省力化並びに製品の品質向上に関する研究を自社並びに産学連携等で行っております。

当事業に係る研究開発費は64百万円であります。
 

(2) 軌道用品事業

無給油床板、PCまくらぎ分岐器、各種軌道用品等の開発を行うことにより、分岐器の省メンテナンス化に取り組んでおります。また、新幹線用の地震対策に関する脱線防止ガード等の受託研究を顧客と共同で行っております。

当事業に係る研究開発費は、受託研究費を含めて59百万円であります。