(1)業績
JFEグループは、企業理念である「常に世界最高の技術をもって社会に貢献する」ことを通じて、企業としての持続的な成長を図り、株主の皆様をはじめすべてのステークホルダーにとっての企業価値の向上に努めてまいりました。
当期のわが国経済は、輸出や企業収益が持ち直すとともに、設備投資の増加や雇用環境の改善もあり、全体として緩やかな回復基調となりました。一方、海外経済は米国を中心に先進国で緩やかな回復がみられるものの、英国や米国で具体化しつつある経済政策の変化や、中国経済の下振れリスク等により、不透明感の強い状況が続いております。
国内外の鋼材需要は回復の兆しを見せているものの、アジアにおける鋼材の供給過剰の影響やエネルギー関連需要の低迷もあり、全面的な市況回復には至っておりません。さらに原料炭を中心に原料価格が乱高下する等、変化の激しい事業環境が続いております。
このような状況のもと、JFEグループでは、第5次中期経営計画の主要施策である製造基盤整備やコスト削減等の国内収益基盤の強化、技術優位性による新商品開発、多様な人材の確保・育成および中長期的な視点での海外事業拡大等を着実に進めた結果、当連結会計年度のグループ業績は、連結経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益ともに、前連結会計年度に比べ増益となりました。
当連結会計年度のセグメント別の業績は、以下のとおりです。
鉄鋼事業においては、国内外の需要環境が回復基調にあり、当連結会計年度の連結粗鋼生産量は3,041万トンと前連結会計年度に比べ増加いたしました。売上高については、鋼材価格の改善に取り組んだものの、円高による為替影響もあり、連結売上高は2兆3,491億円と前連結会計年度に比べ減収となりました。損益については、収益改善に継続的に取り組みましたが、平成28年秋以降の急激かつ大幅な原料炭価格の高騰の影響が大きく、実質的には厳しい状況が継続しました。当連結会計年度の連結経常利益は、棚卸資産評価差等の一過性の増益要因が大きく寄与し、405億円と前連結会計年度に比べ増益となりました。
エンジニアリング事業においては、過年度受注プロジェクトの円滑な遂行と収益確保に努めるとともに、環境・エネルギーおよびインフラ構築プロジェクトを対象に、積極的な受注活動を展開いたしました。この結果、当連結会計年度の連結売上高は前連結会計年度に比べ大幅に増加し、4,261億円となり、損益については連結経常利益266億円となりました。連結売上高、連結経常利益はともに過去最高を更新いたしました。
商社事業においては、国内外における鉄鋼製品の販売単価の下落等により、連結売上高は1兆6,710億円と前連結会計年度に比べ減収となりました。損益については、自動車分野を中心とした堅調な鋼材需要を着実に捕捉するとともに、北米グループ会社や海外鋼材加工センターの収益改善に取り組んだ結果、当連結会計年度の連結経常利益は218億円となり、前連結会計年度に比べ増益となりました。
以上の結果、当社単体業績等と合わせ、当連結会計年度における連結売上高は3兆3,089億円、連結営業利益は967億円、連結経常利益は847億円となり、前連結会計年度に比べ減収・増益となりました。また、特別損益は207億円の利益となり、連結での税金等調整前当期純利益は1,054億円、親会社株主に帰属する当期純利益は679億円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、営業活動によるキャッシュ・フローが1,854億円の収入であったのに対し、投資活動によるキャッシュ・フローは固定資産の取得による支出を中心として1,637億円の支出であったことから、これらを合計したフリー・キャッシュ・フローは217億円の収入となりました。
また、財務活動によるキャッシュ・フローは、親会社による配当金の支払額を中心として181億円の支出となりました。
この結果、当連結会計年度末の借入金・社債等の残高は前連結会計年度末に比べ39億円減少し、1兆3,754億円となり、現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ55億円増加し、693億円となりました。
当社グループにおける生産実績については鉄鋼事業の粗鋼生産量を、また受注状況についてはエンジニアリング事業の受注実績・受注残高を記載しております。
鉄鋼事業は、特定顧客からの受注については反復循環的に生産しているため、受注状況の記載を省略しております。エンジニアリング事業は、請負工事を中心としているため、生産実績を金額あるいは数量で示すことはしておりません。商社事業は、受注生産形態をとらない製品が多いため、生産実績・受注状況を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績は、以下のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
粗鋼生産量(千トン) |
前期比(%) |
|
鉄鋼事業 (うちJFEスチール㈱) |
30,411 (28,135) |
+2.2 (+2.8) |
(2)受注状況
当連結会計年度における受注状況は、以下のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注実績(百万円) |
前期比(%) |
受注残高(百万円) |
前期比(%) |
|
エンジニアリング事業 |
424,498 |
△16.7 |
600,026 |
△2.4 |
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績は、以下のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売実績(百万円) |
前期比(%) |
|
鉄鋼事業 |
2,349,129 |
△3.9 |
|
エンジニアリング事業 |
426,136 |
+7.2 |
|
商社事業 |
1,671,032 |
△4.9 |
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計 |
4,446,298 |
|
|
調整額 |
△1,137,305 |
- |
|
合計 |
3,308,992 |
△3.6 |
(注)1 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合については、各販売先への当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。
2 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)その他
主要な原材料価格および販売価格の状況については、「1 業績等の概要」、「3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」および「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載しているため省略しております。
(1)経営方針、経営環境および対処すべき課題
〈事業環境とこれまでの取り組み〉
JFEグループを取り巻く事業環境は、国内では国土強靭化政策やオリンピック・パラリンピックへの対応などにより底堅い需要が見込まれ、また海外では社会インフラの整備や省エネルギー・環境対応ニーズ等の拡大が期待されるものの、原油・天然ガス価格の低迷、為替相場や原料炭を中心とした原料価格の急激な変動などの影響により、依然として厳しい状況が続いております。
このような状況のもと、JFEグループでは平成27年度から平成29年度の事業運営の方針となる第5次中期経営計画を策定し、その達成に向けた着実な取り組みを進めております。JFEグループが持つ「技術の優位性」、「多様な人材力」そして広い事業領域で培った「グループの総合力」を活用し、国内収益基盤の強化と海外事業収益の拡大を図り持続的な成長と企業価値向上を図ってまいります。
■第5次中期経営計画(目標)
○鉄鋼事業
売上高経常利益率(ROS)・・・・・・・・・・・・・・10%
○エンジニアリング事業
売上高・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5,000億円
経常利益・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・300億円
○商社事業
経常利益・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・300億円
○財務目標
自己資本利益率(ROE)・・・・・・・・・・・・・・・10%超
国際格付・・・・・・・・・・・A格相当(D/Eレシオ 50%程度)
〈各事業会社の取り組み〉
JFEスチール㈱においては、「常に新たな価値を創造し、お客様とともに成長するグローバル鉄鋼サプライヤー」を目指してまいります。この方針のもと、従来より取り組んできた製造基盤整備に引き続き経営資源を投ずることにより、コスト競争力の強化および製造実力の向上を実現し、中期経営計画で掲げた売上高経常利益率(ROS)10%を目指してまいります。
具体的には第5次中期経営計画で掲げた3年間で6,500億円とした国内設備投資を着実に実施してまいります。特に製鉄所の競争力強化に大きな影響を与える上工程については、これまでの更新工事に加えて千葉第6コークス炉B団を建設中であるほか、福山No.3焼結機の更新も予定しており、コークスや焼結鉱の自給率を向上させることにより中長期的に収益を安定して確保できる体制を確立してまいります。また将来を見据えた新商品およびプロセス技術の開発を加速することにより技術優位性の向上を図りつつ、商品開発と一体となった販売戦略を立案・推進し、お客様にとってより魅力ある商品・サービスの提供に努めてまいります。
一方、足下の原料価格の高騰に伴い製造コストが大幅に増加しており、コスト削減を一層強力に進めるとともに、お客様のご理解を得ながら、販売価格の改善を粘り強く進めてまいります。
さらに、将来にわたり競争力の維持・強化を図るため、製造現場での大幅な世代交代を見据えた人材の育成と技能伝承を推進いたします。
JFEエンジニアリング㈱においては、くらしの礎を「創り」さらに「担う」企業として、引き続き、高い水準にある受注済プロジェクトを着実に遂行し、業績の一層の向上に努めてまいります。
国内では、ソリューション提案から運営まで一貫して関わるビジネスモデルを、更に積極的に展開してまいります。また、平成29年4月には事業本部の大括り化、プラント建設機能の集約・強化などを目的とした組織変更を実施しました。これにより、組織横断的なノウハウの共有化を進め、廃棄物処理プラント・水処理プラント等の環境・エネルギー分野や橋梁・沿岸構造物等のインフラ構築分野で着実に実績を積み上げ、収益基盤の強化、拡大に努めてまいります。
海外では、これまで築いてきたグローバルエンジニアリング機能を最適化し、国内の事業部門との連携を一層緊密にすることにより、営業力とプロジェクト遂行力を強化して、事業規模の拡大と収益化を進めてまいります。
JFE商事㈱においては、JFEグループの中核商社としての機能に一層磨きをかけるとともに、独自の商社機能も発揮することにより、グループ全体の収益最大化に貢献してまいります。
国内では、オリンピック・パラリンピックに向けて鋼材需要の拡大が予想されることから、JFE商事グループ各社の機能を結集させたサービスをお客様に提供することにより着実な需要の捕捉に努めます。また、将来を見据えて、JFEグループ全体の最適を目指した流通の再編・強化にも取り組んでまいります。
海外では、JFEスチール㈱との輸出戦略の同期化を一層深化させ販売数量の拡大を図るとともに、地域やお客様に密着した地産地消ビジネスの拡大にスピード感を持って取り組んでまいります。
このように各事業における取り組みは着実に進めておりますが、特に鉄鋼事業を取り巻く経営環境は、平成28年秋以降、原料炭を中心とした原料価格が大きく変動するなど、第5次中期経営計画の想定に比べ変化の激しい状況が継続しております。当社はこのような事業環境に対処するため、中長期的な競争力に大きな影響を与える製鉄所の上工程を中心とした設備更新を推進し、今後も製造実力の向上に着実に取り組んでまいります。製造基盤整備の継続的な実施によりさらなるコスト削減と安定供給体制を実現するとともに、新商品開発・プロセス開発による技術優位性の維持・向上等の施策に積極的に経営資源を投入することで、中長期的に安定的な収益を確保できる体制を確立いたします。これらの施策を着実に進めるために資産圧縮等により必要な資金を確保し、競争力強化と財務体質改善の両立に取り組んでまいります。
当社は株主の皆様への利益還元を経営の最重要課題の一つと考えており、配当性向を25~30%程度とすることを基本として、積極的に実施してまいります。
当社は、当社およびJFEグループが持続的な成長および中長期的な企業価値の向上を実現し、企業理念を実践するために最良のコーポレートガバナンスを追求しそのさらなる充実を図ることを目的として、平成27年10月に「JFEホールディングス コーポレートガバナンス基本方針」を制定し、指名委員会・報酬委員会を設置するとともに、取締役会の審議の更なる深化のための工夫等、当該基本方針に沿った取り組みを進めております。
当社はグループの経営課題を着実に実行していくために、株主利益に適うグループ経営および健全なコーポレートガバナンスの要として、その機能を充実していくとともに、さらに効率的な運営を図ってまいります。
JFEグループは、社会との信頼関係の基本である、コンプライアンスの徹底、環境課題への取り組み、安全の確立について、グループをあげて真摯な努力を継続し、企業としての持続的成長を図り、株主の皆様をはじめすべてのステークホルダーにとっての企業価値最大化に努めてまいる所存でございます。
株主の皆様におかれましては、JFEグループに対し、なお一層のご理解をいただくとともに、ご指導ご支援を賜りますようお願い申しあげます。
(2)会社の支配に関する基本方針
① 基本方針
当社は、経営支配権の異動は、企業活動・経済の活性化にとって有効な手段の一つであり、当社株式の大規模買付行為が開始された場合において、これを受け入れるかどうかは、原則として、株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えております。
しかしながら、大規模買付行為またはこれに関する提案につきましては、株主の皆様が、当該大規模買付行為または提案の企業価値および株主共同の利益への影響を的確に判断する必要があると認識しております。そのために、大規模買付者および当社取締役会の双方から、株主の皆様に迅速に必要かつ十分な情報・意見・提案等の提供と、それらを検討するための必要かつ十分な時間を確保することといたします。
② 基本方針の実現に資する特別な取り組み
・企業理念と経営の基本姿勢
当社グループは、企業理念である「常に世界最高の技術をもって社会に貢献する」ことを通じて、企業価値および株主共同の利益の向上に誠実に努めることを経営の基本姿勢としております。
・当社発足以来の実績
当社発足後の第1次中期経営計画(平成15~17年度)および第2次中期経営計画(平成18~20年度)においては、その創設の狙いを最大限発揮することにより、収益性の高い企業体質の確立と、将来の成長に向けた基盤作りに着実に取り組み、高い水準の収益をあげることができました。
第3次中期経営計画(平成21~23年度)では世界金融危機や東日本大震災の発生等、厳しい経営環境の中、強靭な企業体質の構築に取り組み、中長期的な企業価値の向上を図ってまいりました。
前中期経営計画(平成24~26年度)において、持続的な成長のため企業体質の強化に取り組み、商社事業の資本再編および造船事業の再編ならびに半導体事業の譲渡といった、事業ポートフォリオの見直しを行ないました。鉄鋼事業においては、設備更新等の国内製造基盤の整備や、アジアを中心とする海外事業投資を行なってまいりました。エンジニアリング事業においては、復興再生や太陽光発電等国内需要を捕捉するとともに、海外でのM&Aを推進し事業拡大にも取り組みました。商社事業においては、事業買収等による海外拠点の拡大等サプライチェーンの強化を実施しました。
・新たな成長戦略の推進
JFEグループを取り巻く事業環境は、国内では国土強靭化政策やオリンピック・パラリンピックへの対応などにより底堅い需要が見込まれ、また海外では社会インフラの整備や省エネルギー・環境対応ニーズ等の拡大が期待されるものの、原油・天然ガス価格の低迷、為替相場や原料炭を中心とした原料価格の急激な変動などの影響により、依然として厳しい状況が続いております。
このような状況のもと、JFEグループでは平成27年度から平成29年度の事業運営の方針となる第5次中期経営計画を策定し、その達成に向けた着実な取り組みを進めております。JFEグループが持つ「技術の優位性」、「多様な人材力」そして広い事業領域で培った「グループの総合力」を活用し、国内収益基盤の強化と海外事業収益の拡大を図り持続的な成長と企業価値向上を図ってまいります。
・コーポレートガバナンス強化
当社では、経営の透明性および公平性を徹底することにより、企業価値および株主共同の利益の向上を目指し、コーポレートガバナンスに関する各種制度・仕組を整備・構築してまいりました。
複数の特性の異なる事業から構成されている当社グループにおいては、各事業の執行を当社グループに属する事業会社に委ねる体制を採る一方、純粋持株会社である当社は、グループ経営の統括により経営の実効性を改善するとともに、社外監査役を含む監査役監査、社外取締役の登用、取締役任期の短縮によりコーポレートガバナンス強化を図ってまいりました。現在、社外取締役前田正史、吉田政雄および山本正已、社外監査役伊丹敬之、大八木成男および佐長功の6氏は株式会社東京証券取引所等が定める独立役員の要件および当社が定める「社外役員独立性基準」を満たしております。また、当社は、6氏を株式会社東京証券取引所等の定めに基づく独立役員として指定し、同取引所等に届け出ております。
当社は当社およびJFEグループが、持続的な成長および中長期的な企業価値の向上を実現し、企業理念を実践するために最良のコーポレートガバナンスを追求しその更なる充実を図ることを目的として、平成27年10月に「JFEホールディングス コーポレートガバナンス基本方針」を制定しました。また、取締役等の人事および報酬について、公正性、客観性および透明性を担保すべく、取締役会の諮問機関として、指名委員会および報酬委員会を設置しました。指名委員会および報酬委員会は、それぞれ委員の過半数を社外役員で構成し、委員長はいずれも社外役員の中から決定しております。
また、当社は、平成27年度より取締役会全体の実効性についての分析および評価を実施しました。その結果をふまえた取り組みとして、当社グループにおいては、鉄鋼事業に加え、エンジニアリング事業および商社事業も積極的に事業を拡大しつつあり、両事業の経営管理の重要性が増していることから、コーポレートガバナンス体制の更なる充実と、グループ経営体制の一層の強化を図ることを目的として、当社取締役会の構成を見直すこととし、本年6月23日開催の当社定時株主総会での承認を経て社外取締役1名を含む取締役3名を増員しました。また、監査役会においては、監査体制およびその機能の中立性、独立性をより高めるために、社外監査役を1名増員しました。
今後の事業運営に際しましても、公正・公平・透明なコーポレートガバナンスを徹底し、企業価値および株主共同の利益を向上させてまいります。
・すべてのステークホルダーの皆様とともに
当社グループでは、製鉄所見学会等を開催して当社株主の皆様とコミュニケーションを深めるほか、お客様との技術的連携を通じたわが国製造業の競争力向上への貢献、地球環境保全に役立つ技術開発や、定期的な中途採用を含む雇用の促進、健全な労使関係、安全な労働環境、地域社会との共存等に努めるなど、すべてのステークホルダーの皆様からご支持とご協力がいただけるよう努力してまいります。
③基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
当社は、平成19年3月1日開催の取締役会において、「当社株式の大規模な買付行為に関する対応方針」(以下「本対応方針」という。)の導入を決定し、同年およびその後の本対応方針の有効期限である2年ごとの定時株主総会において株主の皆様のご承認をいただいたうえで、本対応方針を継続しております。
本対応方針により、具体的には、議決権割合20%以上の当社株式を取得しようとする大規模買付者に対し、大規模買付行為完了後の経営方針および事業計画等の提示を事前に求めます。その後一定期間、当社取締役会は、大規模買付者が本対応方針に基づくルールを遵守したか否か、あるいは、当該提案内容が当社に回復しがたい損害をもたらすことがないか、企業価値、株主共同の利益を著しく損なうことがないか、という観点から評価、検討を行ない、取締役会としての意見を開示するとともに、大規模買付者と交渉したり、取締役会として株主の皆様へ代替案を提示したりすることがあります。また、社外取締役および社外監査役計3名から構成される特別委員会を設置し、特別委員会が大規模買付行為を抑止するための措置の発動を勧告した場合には、それを最大限尊重した上で、外部専門家の意見も参考にしつつ、当社取締役会は、企業価値および株主共同の利益の保護を目的として、新株予約権の発行等、会社法その他の法律および当社定款が取締役会の権限として認める対抗措置の発動を行うことがあります。
なお、本年6月23日開催の定時株主総会において、本対応方針を一部変更のうえ、継続することについて株主の皆様のご承認が得られました。資本市場からの要請等を踏まえ、より株主の皆様の意思を重視し、更に客観性を高める内容にするため、主に以下の点を変更しております。
・当社に回復しがたい損害をもたらすことが明らかである場合や企業価値および株主共同の利益を著しく損なう場合に原則として該当すると考えられる類型の一部を削除し、いわゆる高裁四類型および強圧的二段階買収に限定いたしました。
・対抗措置の発動の可否について、株主意思を確認する仕組みを導入いたしました。
・当社取締役会が大規模買付者から大規模買付情報を求める期間に上限を設定いたしました。
本対応方針の詳細については、当社ウェブサイトに掲載しております。
④上記の取り組みが、上記基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものでなく、かつ、会社役員の地位の維持を目的とするものではないことおよびその理由
本対応方針は、当社株式の大規模買付行為が開始された場合において、株主の皆様に迅速に必要かつ十分な情報・意見・提案等の提供と、それらを検討するための必要かつ十分な時間を確保することにより、株主の皆様が、当該大規模買付行為の企業価値および株主共同の利益への影響を的確に判断することを担保するためのものです。従って、上記基本方針に沿った内容であり、株主共同の利益を損なうものではありません。
また、当該大規模買付行為に関する当社取締役会の判断における透明性、客観性、公正性および合理性を担保するため、取締役会から独立した組織として、社外取締役および社外監査役計3名から構成される特別委員会を設置することに加え、本対応方針の継続については本年の定時株主総会でご承認をいただいており、会社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。
本報告書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
(1)当社グループの事業
①経済状況と鋼材販売市場環境
当社グループの国内鋼材販売は、建築・土木、自動車、産業機械、電気機械等各需要分野に広がっており、販売形態も多岐にわたっております。また、これら国内向けに加え、鋼材販売の5割程度(JFEスチール㈱、単独・金額ベース)を海外に輸出しております。主な輸出先としましては、韓国、中国、アセアン向けが中心となっております。従いまして、国内およびアジアを初めとする世界経済の状況を背景とした鋼材需給の動向に加え、海外主要国において関税引き上げやアンチダンピング・セーフガード措置などの輸入規制が課せられた場合には当社グループの輸出取引が制約を受け、販売量および価格に影響を及ぼします。
また、当社グループは、各製品市場と地域市場において、競合他社との競争に直面しております。
②鉄鋼原料の市場環境
当社グループは、鋼材の原材料として鉄鉱石、原料炭、合金鉄、非鉄金属、スクラップ等を調達しております。従いまして、これらに対する世界的な需給の状況や投機により購入価格が変動し、業績に影響を及ぼします。
③また、収益の変動要因には、下記のような要因が含まれます。
・新製品・研究開発の状況
・設備投資効果の実現状況
・コスト削減の状況
・製造設備・システムの安定操業状況
・需要家への製品供給に関する状況(品質を含む)
(2)受注後の変動リスク
受注時には予見できなかった、技術条件や資機材価格等の変動リスクが顕在化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)為替レートの変動
当社グループは、為替レートの変動の影響を受けます。外貨建て取引による外貨の受け取り(製品輸出等)と外貨の支払い(原材料輸入等)で相殺されない部分がある場合、為替レートの変動は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、為替予約等を利用したヘッジ取引を適宜実施しております。
(4)金利の変動
当社グループは、有利子負債残高が多額であること等により、金利変動の影響を受けます。なお、一部の借入金等について、金利スワップ等を利用したヘッジ取引を実施しております。
(5)法令・公的規制
当社グループは、日本国内および事業展開する各国において、環境、労働・安全衛生、通商・貿易・為替、知的財産、租税、独占禁止法等の経済法規、建設業法等の事業関連法規、その他関連する様々な法令・公的規制の適用を受けております。当社グループは、内部統制体制の充実を図りこれら法令・公的規制の遵守に努めておりますが、万が一、遵守できなかった場合、課徴金や行政処分を課されるなどにより業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、これら法令・公的規制が改正もしくは変更される場合、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(6)退職給付債務
当社グループの従業員退職給付費用および債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(7)保有株式等の価値変動
当社グループが保有している株式等の投資有価証券の価値が変動した場合は、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、当連結会計年度末に当社グループが保有する株式等の連結貸借対照表計上額は7,220億円であり、そのうち時価のある株式等は3,299億円(取得原価1,628億円)であります。
(8)固定資産の価値下落
当社グループが保有している固定資産について、時価下落・収益性の低下等に伴い資産価値が低下した場合は、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(9)環境規制等の影響
当社グループは、地球温暖化防止対策の一環として、日本鉄鋼連盟の低炭素社会実行計画に基づき、CO2排出量の削減に積極的に取り組んでおりますが、今後わが国においてCO2の総量などに関する規制が導入された場合には、鉄鋼事業を中心に当社グループの事業活動が制約を受け、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(10)カントリーリスク
国際的な取引を行っていく場合、カントリーリスクがあります。このため、外部格付けをもとにカントリーリスクの高い国を指定し、リスクの把握・管理を行っておりますが、外貨事情などにより相手国政府が対外送金を停止した場合などにおいては、代金回収リスクを負うことになります。
(11)製造物責任リスク
製造物の欠陥による消費者保護の目的から製造物責任法が定められております。当社グループの取扱商品のうち、必要と判断した商品に関しては、生産物賠償責任保険を付保しておりますが、当該保険の免責事項などによりてん補されない不測の事態が発生した場合、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(12)信用リスク
当社グループが保有する売上債権について、徹底した与信管理を行っておりますが、取引先の倒産により貸倒損失が発生した場合、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(13)災害、事故等に起因する事業活動への影響
大規模な自然災害、新型インフルエンザ等感染症の急速な感染、戦争、内乱、暴動、テロ活動等により、当社グループの事業活動に支障をきたし、業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、事故の防止対策には万全を尽くしておりますが、万が一生産設備等の重大事故や重大な労働災害が発生した場合には、事業活動が制約を受け、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(14)情報セキュリティリスク
当社グループは、事業を展開する上で、顧客および取引先の機密情報や個人情報、また、当社グループの機密情報や個人情報を有しています。これらの情報は、外部流出や改ざん等が無いように、グループ全体で徹底した管理を実行しております。しかしながら、過失や盗難、外部からの攻撃等によりこれらの情報が流出もしくは改ざんされた場合、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
なお、現時点では予期できない上記以外の事象の発生により、当社グループの事業活動および業績等が影響を受ける可能性があります。
(1)経営上の重要な契約等(技術に関わる契約を除く)
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会社名 |
相手方の名称 |
契約内容 |
契約締結日/契約期間 |
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当社
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㈱IHI 日立造船㈱ |
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平成24年8月27日 (平成24年11月20日改訂) |
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JFEスチール㈱(連結子会社) |
日本アイ・ビー・エム㈱
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JFEスチール㈱、日本アイ・ビー・エム㈱の包括的提携と、㈱エクサの事業運営に関する合弁協定ならびにJFEスチール㈱から日本アイ・ビー・エム㈱への業務委託契約 |
平成23年4月1日から 平成33年3月31日まで |
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倉敷市、中国電力㈱ 他 |
岡山県倉敷市における資源循環型廃棄物処理施設整備運営事業(PFI事業) |
平成14年3月15日から 平成37年3月31日まで |
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ヴァーレ(ブラジル) |
米国における鉄鋼事業会社カリフォルニア・スチール・インダストリーズ・インクに関する合弁協定 |
平成7年6月27日 |
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伊藤忠丸紅鉄鋼㈱、サハビリヤ・スチール・インダストリーズ・パブリック・リミテッド(タイ)他 |
タイにおける電気亜鉛鍍金鋼板の製造販売会社タイ・コーテッド・スチール・シート・カンパニー・リミテッドに関する合弁協定 |
平成11年6月11日 (平成13年7月17日改訂) |
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伊藤忠丸紅鉄鋼㈱、サハビリヤ・スチール・インダストリーズ・パブリック・リミテッド(タイ)他 |
タイにおける冷延鋼板の製造販売会社タイ・コールド・ロールド・スチール・シート・パブリック・カンパニー・リミテッドに関する合弁協定 |
平成13年7月12日 |
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伊藤忠丸紅鉄鋼㈱、サハビリヤ・スチール・インダストリーズ・パブリック・リミテッド(タイ) |
タイでの鉄鋼事業における協力関係強化に関する提携合意書 |
平成24年10月31日 |
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広州薄板有限公司 (中国) |
中国における冷延鋼板および溶融亜鉛鍍金鋼板の製造販売会社広州JFE鋼板有限公司に関する合弁協定 |
平成15年10月29日 (平成24年4月11日改訂) |
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東国製鋼(韓国) |
東国製鋼㈱への追加出資並びに厚鋼板に係る業務協力に関する基本合意 |
平成18年9月25日 |
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伊藤忠商事㈱、㈱神戸製鋼所、日新製鋼㈱ |
ブラジルの鉄鉱石生産・販売会社CSNミネラソン社への投資に係わる会社(日伯鉄鉱石㈱)に関する合弁協定 |
平成20年10月21日 (平成28年3月28日改訂)
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JSWスチール・リミテッド(インド) |
JFEスチール㈱とJSWスチール・リミテッドの戦略的包括提携に基づく資本参加に関する契約 |
平成22年7月27日 |
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新日鐵住金㈱、双日㈱、独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構 |
ブラジルのニオブ生産・販売会社CBMM社への投資に係わる会社(日伯ニオブ㈱)に関する合弁協定 |
平成23年3月4日 |
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伊藤忠丸紅鉄鋼㈱、 ゼネラル・ホールディング・コーポレーション PJSC(アラブ首長国連邦) |
アラブ首長国連邦における大径溶接鋼管の製造販売事業に関する合弁協定 |
平成26年9月1日 |
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会社名 |
相手方の名称 |
契約内容 |
契約締結日/契約期間 |
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JFEスチール㈱(連結子会社) |
台湾プラスチックグループ、中国鋼鉄股份有限公司(台湾)他 |
ベトナムにおける一貫製鉄所プロジェクトに関する運営等を定める当事者間の株主間協定 |
平成27年9月8日 |
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台湾プラスチックグループ |
ベトナムにおける一貫製鉄所プロジェクトへの資本参加および技術支援・供与に関する包括提携契約 |
平成27年9月8日 |
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ニューコア・コーポレーション(米国)他 |
メキシコにおける溶融亜鉛鍍金鋼板の製造販売事業に関する合弁協定 |
平成28年6月8日 |
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JFEケミカル㈱ (連結子会社) |
山東傑富意振興化工有限公司(中国)、山東濰焦控股集団有限公司(中国) |
中国タール蒸留事業第2拠点新設に関する合弁協定 |
平成25年6月13日 |
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JFEスチール・オーストラリア(BY)プロプライタリー・リミテッド (オーストラリア) (連結子会社) |
Qコール・バイヤウェンホールディングス・プロプライタリー・リミテッド(オーストラリア) バイヤウェン・コール・プロプライタリー・リミテッド(オーストラリア) |
オーストラリアにおけるバイヤウェン炭鉱の権益保有会社バイヤウェン・コール・プロプライタリー・リミテッドに関する合弁協定 |
平成21年10月8日 |
(2)技術に関わる契約
① 技術導入契約
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会社名 |
相手方の名称 |
契約内容 |
契約期間 |
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JFEスチール㈱ (連結子会社) |
東洋製罐㈱ 東洋鋼鈑㈱ |
タルク缶胴用ポリエステルフィルム積層鋼板に関する技術 |
平成20年1月4日から 平成30年1月3日まで 但し契約更新条項あり |
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㈱神戸製鋼所 |
ダストの還元処理方法に関する技術 |
平成19年9月6日から関連設備の操業が恒久的に停止するまで |
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JFEエンジニアリング㈱ (連結子会社)
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マン・ディーゼル&ターボフランス(フランス) |
PC型陸用および舶用ディーゼル機関の製造技術に関する特許の非独占的実施権の許諾およびノウハウの提供 |
昭和39年7月7日から 解除通知まで (平成25年1月14日改訂) |
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フェルント・エコロジィ・システムズ・A/S (デンマーク) |
塵芥焼却プラントの設計・建設技術に関する特許の非独占的実施権の許諾およびノウハウの提供 |
昭和45年10月2日から 解除通知まで |
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ソーラーパワーグループGmbH(ドイツ) |
太陽熱発電設備技術 |
平成23年5月18日から 平成33年5月17日まで 但し契約更新条項あり |
② 技術供与契約
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会社名 |
相手方の名称 |
契約内容 |
契約期間 |
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(連結子会社)
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広州JFE鋼板有限公司(中国) |
連続酸洗圧延設備および連続焼鈍設備を含む冷延工場の建設・操業・保全に関する技術 |
平成20年6月1日から 終了に合意するまで |
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JSWスチール・リミテッド(インド) |
自動車用鋼板の製造技術 |
平成22年9月8日から 平成32年9月7日まで |
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JSWスチール・リミテッド(インド) |
ビジャヤナガール製鉄所の操業改善に関する技術 |
平成22年9月8日から 平成32年9月7日まで |
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JSWスチール・リミテッド(インド) |
自動車用鋼板の製造技術 その2 |
平成24年7月12日から 平成44年7月11日まで |
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JSWスチール・リミテッド(インド) |
無方向性電磁鋼板の製造技術 |
平成24年11月22日から 平成44年11月21日まで |
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福建福欣特殊鋼有限公司(中国) |
ステンレス鋼板の製造技術 |
平成24年11月9日から 平成29年11月8日まで 但し契約更新条項あり |
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福建福欣特殊鋼有限公司(中国) |
ステンレス鋼板の製造技術 その2 |
平成27年3月19日から 対象特許の満了日まで |
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フォルモサ・ハティン・スチール・コーポレーション(ベトナム) |
鋼板製造技術 |
平成27年9月8日から 平成32年9月7日まで 但し自動延長条項有り |
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アルガービア・パイプ・カンパニー(アラブ首長国連邦) |
大径溶接鋼管製造技術 |
平成27年9月8日から 解約事由に該当するまで |
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ゲルダウ・アソミナス・ S/A(ブラジル) |
製鋼および厚鋼板の操業支援および製造支援 |
平成28年3月2日から 平成32年2月1日まで |
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ニューコア・JFEスチール・メキシコ(メキシコ) |
自動車用鋼板の製造技術 |
平成28年10月31日から 解約事由に該当するまで
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水島合金鉄㈱ (連結子会社) |
ケート・リッジ・アロイズ(プロプライタリー)・リミテッド(南ア共和国) |
中低炭素フェロマンガン製造技術 |
平成10年6月28日から 平成30年1月31日まで |
(注)1 平成29年4月5日付で、JFEスチール㈱は、上海宝武杰富意清潔鉄粉有限公司(中国)との間で、偏析防止プレミックス鉄粉の製造技術にかかわる技術供与契約を締結しております。
③ その他の技術契約
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会社名 |
相手方の名称 |
契約内容 |
契約期間 |
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JFEスチール㈱ (連結子会社) |
ティッセン・クルップ・スチール・ヨーロッパ,AG(ドイツ) |
自動車用鋼板分野における包括的技術提携 |
平成14年4月8日から 平成34年4月7日まで
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当社グループ(当社および連結子会社)は、世界最高の技術をもって社会に貢献することを企業理念とし、顧客ニーズを先取りした独自新商品の開発、高品質な商品を効率的に生産する技術の開発、地球環境保全に寄与する商品および製造技術の開発、ならびにグループ全体としてのシナジーを活かした開発により、常に業界をリードし、新たな分野を開拓していくというグループ共通の開発コンセプトの下、各事業会社が創造性にあふれる研究開発を展開しています。
グループ全体の研究開発戦略の策定や横断的に取り組むべき重要課題の選定・推進については、当社社長を議長とする「グループ技術開発会議」の場で、各事業会社が一体となって取り組んでいます。
今後も、経営環境の変化に柔軟に対応しつつ高い収益力を確保するとともに、市場・社会からの高い信頼を獲得し、将来の経営基盤を育成・発展させるべく、積極的な研究開発に取り組んでいきます。
また、各事業会社において、IoTやビッグデータの活用を推進するための部門横断組織を設置して、製造設備の生産性や商品・サービスの付加価値向上に向けた研究開発等にも積極的に取り組んでいます。
当連結会計年度における研究開発費は35,536百万円であり、主要事業内訳は鉄鋼事業33,055百万円、エンジニアリング事業2,481百万円であります。
なお、当連結会計年度における主な事業別の研究の目的、主要課題および研究成果は以下のとおりです。
(1) 鉄鋼事業
鉄鋼事業では、10年先を見据えてお客様や社会のニーズを先取りした新商品・利用技術開発、世界最高水準の地球環境技術や省資源技術の開発を加速するとともに、プロセス革新による画期的新商品の創出と高品質商品製造技術の確立を強力に推進しております。
以下、当連結会計年度の主な研究成果を挙げます。
<プロセス分野>
高炉プロセスでは、CO2大幅削減に向け、製鉄原料であるコークスの技術革新を進めています。低品位の石炭と鉄鉱石を混ぜ合わせた「フェロコークス」を還元反応を促進する触媒として利用することにより、鉄鉱石の還元速度を高め、通常使用するコークス量を低減することができます。コークス使用量の約10%をフェロコークスに置き換えた実証実験においてエネルギー削減効果を確認できており、引き続き実用化に向けた検討を進めていく予定です。
圧延プロセスでは、お客様からの更なる品質向上に対するご要望にお応えするため、「スマート制御技術」を活用した世界初のインテリジェント制御熱延スキンパス設備を自社開発し、世界最速の圧延速度を実現しました。「スマート制御技術」とは、IT技術を最大限に活用し、Cyber(仮想世界=各種シミュレーション)とPhysical(現実世界=各種センサーデータ)を融合させた、高度な制御を行う技術のことです。新スキンパスでは、板厚や形状ならびに通板時の蛇行など多くの変数を最適制御することで、世界最速での自動運転による圧延を可能にし、能率向上と品質安定化を同時に実現することに成功しております。
高度情報化により生み出された質的・量的に膨大なデジタルデータを高速処理・連携活用するビッグデータ解析、センシング・モニタリング技術とデバイス開発に関し、引き続き戦略的な研究開発と実用化を推進してまいります。
<製品分野>
薄板分野では、1470MPa級冷延ハイテンを新たに開発し、耐衝撃用部品として高い強度が要求される、バンパーレインフォースメントとして実用化しました。常温で成形する自動車部品の強度としては、世界最高強度となります。高強度化するほど成形加工が難しく、またプレス成形後に脆性割れの懸念も出てくることから、これまでは主に980MPa級ハイテンが使用されていました。今回、西日本製鉄所の水焼き入れ方式の連続焼鈍プロセスを活用し、合金の添加を極限まで低減することで高強度と割れ防止を両立させることに成功しました。本鋼板は、車体軽量化によるCO2削減に寄与することが評価され、第13回エコプロダクツ大賞の経済産業大臣賞を受賞しました。
当社およびドイツ最大の鉄鋼メーカーであるティッセン・クルップ・スチール・ヨーロッパ,AG(以下、「tkSE」)は、ハイテン材を含めた自動車部品用鋼板の新成形技術のクロスライセンス契約を締結しました。これにより、当社が開発した「CP-F™」(Closed Profile - Forming)およびtkSEが開発した「T3」(thyssenkrupp Tailored Tubes)の組合せによる新しい成形技術を、自動車メーカーや自動車部品メーカーに対してグローバルに提案してまいります。
鋼材分野では、超大型コンテナ船に適用可能な、世界最大厚となる板厚100㎜の降伏応力460MPa級高アレスト鋼を新開発しました。超極厚鋼板においては世界で初めて、溶接性とアレスト性能の両立を実現しました。加熱温度や圧延温度を精緻に制御するTMCP(熱加工制御)技術の発展はもちろん、圧延時に組織中の結晶粒の向きを調整しやすいような成分設計とし、き裂の伝播に抵抗する向きの結晶粒比率を高める独自の技術により、板厚100mmでも高アレスト性能の確保を可能としました。
ジャパン マリンユナイテッド㈱と共同で、「狭開先アーク溶接技術」を開発しました。開先とは、鋼板を突き合わせて溶接する際の斜めにカットされた溝のことで、板厚が大きくなるほど開先の断面積が大きくなり、溶接工数が増えてしまいます。溶接時に飛散するスパッタが少なく、かつアークの指向性に優れた、当社のJ-STAR®溶接を用いることで、板厚の大きな鋼板であっても、従来と同等の溶接工数で溶接できるようになり、船体の製造効率向上に大きく寄与します。
建材分野では、JFEシビル㈱と共同で、座屈拘束ブレース「J-ROD®ブレース」を新たに開発しました。ブレースとは、一般的に柱や梁の間に斜めに設置し、鉄骨造の建築物に強度を持たせる部材のことです。座屈拘束ブレースは柱や梁から伝わる圧縮力を負担する芯材と、圧縮時に芯材の座屈を防止するための補剛材で構成されています。JFEシビル㈱が、芯材および補剛材ともに鋼管を用いた「二重鋼管座屈補剛ブレース」を製造・販売していますが、今回開発した「J-ROD®ブレース」は芯材に棒鋼を使用することで外径を2~3割小さくし、非常にスリムな外観を実現しました。このため、建物の外壁、窓面に取り付けるブレースとして、デザイン性を更に高めた形状となっております。
<表彰>
当社が開発してまいりました商品、技術は社外からも高く評価されております。例えば、当社が世界で初めて開発・実用化した省資源型Si傾斜磁性材料「JNHFコア®」、「JNSFコア®」が、公益財団法人新技術開発財団から「第49回市村産業賞貢献賞」を受賞しました。また、「表面処理鋼板の非接触通板制御装置」が、一般財団法人機械振興協会の「第14回新機械振興賞 機械振興協会会長賞」を受賞しております。当社の新機械振興賞受賞は昨年の会長賞に続き、4年連続6回目となります。そのほか、「新たな潤滑制御による冷間タンデムミルの高速圧延技術の開発」の成果が認められ、平成28年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(開発部門)を受賞しました。当社の同賞受賞は4年連続となります。また、従来に比べて高い成形性を有する「プレス成形性に優れた590~980MPa級GA鋼板」が、公益社団法人発明協会から、「平成28年度全国発明表彰 発明賞」を受賞しました。当社の全国発明表彰受賞は3年連続で、当社発足以来7回目となります。更に、リサイクル資材「マリンストーン®」を用いた海域環境改善技術が「2016年(第26回)日経地球環境技術賞」の「優秀賞」を受賞しました。
(2) エンジニアリング事業
エンジニアリング事業では、「新商品創出と既存商品競争力強化」という方針に基づき、研究開発を推進しています。当連結会計年度は、主力事業である環境、エネルギー分野に加え、将来の成長が期待されている医療分野、ICT分野に重点的な投資を実施しました。具体的には、環境プラントの発電量最大化に関する技術、正浸透(FO)膜を用いた海水淡水化技術、がん検査用PETシステムの適用領域拡大、AI技術を用いた廃棄物発電施設の運転・管理等に取り組んでおります。
当連結会計年度の主な成果として、環境プラント分野においては、対向流燃焼を適用した低NOx型ストーカ式焼却炉の開発にて「日本燃焼学会技術賞」を受賞しました。
さらに、廃棄物焼却施設のボイラークリーニングシステムのラインナップを拡充した他、遠隔操業支援システム「JFEハイパーリモート®」を強化し、安定操業を維持しながら有利な売電サービスを提供することを可能としました。また、エネルギー分野においては、新型熱量調整装置「AtoMS®」(アトムス)で「日本ガス協会技術大賞」、高圧マイクロ減圧設備「MiReMo®」(ミレモ)にて「日本ガス協会技術賞」受賞を果たしております。
(1)重要な会計上の見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、一部の収益計上、各種引当金の計上、固定資産の減損に係る会計基準における回収可能価額の算定、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績や当連結会計年度末での状況等に基づき、一定の合理的な方法により見積りを行っております。見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれらの見積りと異なる可能性がありますが、重大な影響はないものと考えております。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
セグメント別の当連結会計年度の経営成績は以下のとおりです。
鉄鋼事業においては、売上高は2兆3,491億円となり、前連結会計年度に比べ960億円(3.9%)の減収となりました。経常利益は405億円となり、前連結会計年度に比べ127億円(45.8%)の増益となりました。これは、収益改善に継続的に取り組んだものの、平成28年秋以降の急激かつ大幅な原料炭価格の高騰の影響が大きく、実質的には厳しい状況が継続している中、棚卸資産評価差等の一過性の増益要因が大きく寄与したことによるものであります。
エンジニアリング事業においては、売上高は4,261億円となり、前連結会計年度に比べ286億円(7.2%)の増収となりました。経常利益は266億円となり、前連結会計年度に比べ66億円(32.9%)の増益となりました。これは、過年度受注プロジェクトの円滑な遂行と収益確保に努めるとともに、環境・エネルギーおよびインフラ構築プロジェクトを対象に、積極的な受注活動を展開したことによるものであります。また、売上高、経常利益はともに過去最高を更新いたしました。
商社事業においては、売上高は1兆6,710億円となり、前連結会計年度に比べ854億円(4.9%)の減収となりました。経常利益は218億円となり、前連結会計年度に比べ61億円(38.5%)の増益となりました。これは、自動車分野を中心とした堅調な鋼材需要を着実に捕捉するとともに、北米グループ会社や海外鋼材加工センターの収益改善に取り組んだことによるものであります。
以上より、グループ全体の売上高は3兆3,089億円となり、前連結会計年度に比べ1,228億円(3.6%)の減収となりました。また、営業利益は967億円、経常利益は847億円となり、前連結会計年度に比べそれぞれ61億円(6.7%)、205億円(31.9%)の増益となりました。
なお、営業外損益については、120億円の損失となり、前連結会計年度に比べ143億円の改善となりました。これは、持分法による投資損益の好転等によるものであります。
特別損益については、207億円の利益となり、前連結会計年度に比べ107億円の増益となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は679億円となり、前連結会計年度に比べ343億円の増益となりました。
(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、営業活動によるキャッシュ・フローは1,854億円の収入となり、前連結会計年度に比べ817億円の減収となりました。これは、売上債権の増加等によるものであります。また、投資活動によるキャッシュ・フローは1,637億円の支出となり、有償減資による収入の減少等の影響により前連結会計年度に比べ264億円支出が増加いたしました。これらを合計した当連結会計年度のフリー・キャッシュ・フローは217億円の収入となり、前連結会計年度に比べ1,080億円の減収となりました。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、親会社による配当金の支払額を中心として181億円の支出となりました。
なお、当連結会計年度末の借入金・社債等の残高は、前連結会計年度末に比べ39億円減少し、1兆3,754億円となりました。